GRADIUSII -GOFERの野望-

【ぐらでぃうすつー ごーふぁーのやぼう】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード(ツイン16システム)
販売・開発元 コナミ
稼働開始日 1988年3月24日
レーティング CERO:A(全年齢対象)
※アーケードアーカイブ版より付加
配信 アーケードアーカイブス
【PS4】2016年4月22日/823円(税8%込)
判定 良作
グラディウスシリーズ関連作品リンク


ストーリー

ビックバイパーとバクテリアン軍の戦いから2年、平和な惑星グラディウスに新たな脅威が迫りつつあった。バクテリアン特殊部隊「ゴーファー」である。
強化改造を受けたビックバイパーはこれを迎え撃つ為、再び宇宙へと飛び立った。

概要

  • 人気タイトル『グラディウス』の続編であり、シリーズ最高傑作との呼び声が高い。
  • 本作は1988年に開催されたAOUアミューズメントエキスポにおいて何の事前通知もなく突然発表され、各方面に大きな衝撃を与えたとされている。試遊台には常に長蛇の列が出来、中にはここで1周クリアするまでやり込んだという人までいた程。
  • 稼働当時からその人気は絶大なものがあり、同年の第2回ゲーメスト大賞では大賞・ベストエンディング賞・ベストシューティング賞の3部門で1位を獲得するなど凄まじく高評価を受けた作品だった。

システム

  • 基本的なシステムは前作『グラディウス』と同じだが、本作は自機選択システムを搭載している。
    • 厳密には自機はすべてビックバイパーなのだが、兵装及びその色が異なる。スピードアップとオプションは全タイプ共通で、他は以下の通り。
タイプ1(緑) ミサイル
ダブル
レーザー
初代と全く同じパワーアップ体系の機体。
ミサイルが地面に着弾した場合、地面を這うように進むのも同じ。
タイプ2(橙) スプレットボム
テイルガン
レーザー
スプレッドボムは弧を描くように投下され、着弾と同時に爆風をあげて爆発する。
テイルガンは前方と真後ろの2方向に攻撃。
レーザーはタイプ1と違い『沙羅曼蛇』のものと同じグラフィック。
タイプ3(青) フォトントゥーピド
ダブル
リップルレーザー
フォトントゥーピドは真下に投下され、弾速が遅いが雑魚を貫通する。
リップルレーザーは『沙羅曼蛇』のものと同じ。
タイプ4(橙) 2ウェイミサイル
テイルガン
リップルレーザー
2ウェイは上下2方向にミサイルを発射するが、このミサイルは着弾時には地面を這わずに消える。
  • シールドも新たなタイプが用意され、ゲーム開始時に2種類の中からどちらかを選択できるようになった。
    • 一つは前作同様、前方に壁を張るシールド。
      もう一つはFC版『沙羅曼蛇』で登場した*1、耐久こそ低いが全方位から守ってくれるフォースフィールド。
  • ノーマルショットは前作よりも弾速が遅くなり、無闇に連射すると弾切れの隙に敵の攻撃を受けるリスクが増えている。
    その一方で敵弾の方も全体的に弾速が低下している。
  • オプションは挙動が改善。『グラディウス』『沙羅曼蛇』では癖のある追従し方をしていたが、本作から自機を素直に追従するようになり、思い通りの陣形を組みやすくなった。
  • 本作よりオプションハンターが登場。名前通り接触したオプションを根元からさらって行ってしまうパワーダウン専門の敵である。
    • オプションを4つ装備した後に一定時間が経過すると警告音と共に現れてオプションをかすめ取ろうとしてくる。
      この際に根元から当たられると装備している全てのオプションを持っていかれてしまい、最悪の事態になりうる。
    • そうでなくともボス戦や上下にスクロールしているときなど避け難い状態でもお構いなしに何度でも出てくるので
      一旦装備さえ整えればミスをするか、周回をクリアするまでフル装備を維持できた前作と違ってオプションを4つ揃えた状態を維持する事が難しくなった。
    • 当たり判定は無く自機が触れてもミスにはならないが破壊も不可能。出現条件は「オプションを4個搭載した時」なので、オプション3個のみで進めるなどの対策が必要となる。
      ただし、そうすると今度は火力が必要となる場面の突破が難しくなるというデメリットもあるため「ハンター対策のためにオプション3個で進むか、火力を重視してオプション4個で進むか」「その後に現れるオプションハンターに対してどう対策するか」といった戦略性が生まれた。
    • 1周目ならば早くにオプションを4つ装備しても大体ステージ4の序盤まではオプションハンターが登場しない為、プレイヤーがゲームに慣れてきた頃に初めて目にする敵となる。
      • その為、大量の水晶を破壊する必要があるStage3で4つオプションを装備していても問題がなく、初心者がゲームに慣れるまでの難易度を無暗に上げるような事にはならない。
      • 加えて、Stage6の高速スクロール面でも登場しないといった調整が施されており、この辺りのバランス調整は絶妙。
    • オプションを失う事でゲームランクが下がり、敵の攻撃が緩やかになる為、あえてオプションを食わせてバランスを調整するのにも使用された。
  • 全8ステージで1周クリア。1周クリアするとスタッフロールが流れるので、この間に休憩を取ることもできる。その後2周目がスタート。

長所

  • 前作をはるかに上回るボリューム・グラフィック・サウンドを搭載。
    • BGMを担当しているのは『グラディウス2』でも作曲を担当した古川もとあき氏。氏の出世作とも呼ばれ、Stage1の「Burning Heat」やStage4の「A Way Out of the Difficulty」等、評判の高い良曲揃い。
    • 沙羅曼蛇』と同様に音声ボイスが採用されており、装備を付けた時やステージ開始時、ボス出現時などに英語の台詞が挟まるようになった。
      • 「Destroy the core.(コアを破壊せよ)」「Shoot it in the head.(頭を撃て)」といった敵ボスへの指示の他、「You shall never return alive. (お前は生きて帰れない)」といった敵軍の警告や、「You shall be crushed. (お前を潰す)」といったボスの台詞等、
        グラディウスの世界観が色濃くゲーム内にも反映されるようになった。
      • 4面までにゲームオーバーになると「You need some practice. (もっと練習が必要だ)」と促されたり、後半のステージになるとゴーファーの笑い声で悔しさを煽るような演出も入る。
      • ラスボスにいたっては「I am the strongest.」とのたまうが実力はお察しください
  • 前作もステージごとにがらりと趣向が変わる事で革新的だったが本作でも様々なギミックが盛り込まれており、プレイヤーを驚かせた。
    • 特徴的なのは画面中を埋め尽くし、ひたすら跳ね返る水晶を砕きつつ先を目指すステージ3や、高速スクロールの迷路が挟まるステージ6、「沙羅曼蛇」を含む歴代ボスとひたすら戦うボスラッシュステージのステージ7等。
    • ボスラッシュステージは開始と同時に大量のカプセル持ちのザブが現れ、これを凌ぎつつパワーアップを揃えるものとなり、非常にスリリング。以降のシリーズの定番となる。
    • 最終ステージの要塞も前作の電磁シャッターを発展させた「クラブ(カニ)」が非常に印象に残る。後に『パロディウス』で「ちちびんたリカ」としてパロられたり、様々な派生型が生まれる等シリーズに大きな影響を残した。
  • 初登場の自機選択システムによる高い自由度
    • 異なる4種類の兵装により攻略パターンの幅ができ、攻略法が前作よりも多くなった。
      • ちなみに最も初心者向けと言われるのはタイプ4+フォースフィールドの組み合わせである。
  • なによりも横STGとしてゲームバランスが整っている。
    • 後述する装備ごとの格差はあるが、後作と比べればその幅は小さい。
    • 1周目は初心者でもやりこんでいけばあまり苦労する事無く先へ進む事ができる難易度。
    • 2周目から撃ち返し弾が初登場。本作の撃ち返し弾は敵を倒した爆風から撃ち返し弾が連続で放たれる「時間差撃ち返し」となっており、弾の量が前二作に比べて多くなっている。
      また、4ステージ目の火山ステージで活火山が大量増加し、1周目とは全くの別物になっていたりと、高い難易度になっている。
      • 撃ち返し弾の対策として、3,4面以外はあえてオプションを3個までで進むというランク調整の対策もある(ちなみに、シールド系を装備すると撃ち返し弾はかなり増加する)。
    • なお高次周による難易度の増加は5周目までになっている。

賛否両論点

  • レーザーの大幅な弱体化、それに伴うリップルレーザーの躍進に伴い、フルパワーアップでも連射の重要性が高くなってしまった。
    • 『グラディウス』『沙羅曼蛇』ではレーザーが非常に強く、ミサイルもデフォルトでオート連射であるため、最強装備時には一切連射が不要という仕様となっていた。
    • 現代でこそ連射機能を実装した移植が当たり前となっているが、当時は連射装置の普及度は低くほぼ手動連射が当たり前の時代である。ましてや今作では3面のクリスタルのように火力がものを言う場面が多く、連射速度は攻略の難易度に著しく直結する。
    • 一方で80年代当時のSTGは連射に依存するSTGがほとんどであった時代であり、今作特有の問題点とは言いづらい。だが前作はもちろん、その後に登場した『ダライアス』『R-TYPE』などと言った連射がものを言わないSTGが高評価を受けていたこともあり、逆行しているとみられるフシもあったという。

短所

  • 前作に比べてパワーアップカプセルの数が少なくなったことにより、一度やられた状態から持ち直すことが全体的に厳しくなっている。
    • これは、本作のパワーアップシステムと戻り復活仕様で行く以上、永久に付きまとう欠点と言える。
    • 海外版グラディウスである「ネメシス」では、復活時にカプセルを持ったザコ敵が出現するという措置が取られていたが、このシステムはほとんど採用されていない。
    • 8面の前半など、抜け方を知っていなければなす術もなく残機を潰されてしまうような厳しい復活ポイントも存在する。
      • アーケードゲームという都合上、そうした救済措置を入れずにあえて厳しく設定しているとも推測できる。
      • 当然、復活難易度は場所によって様々。後半でも、場所によっては死んだ方が楽になる箇所さえもある*2
      • 極まり過ぎたプレイではあるが、100機貯めるとオーバーフローバグでゲームオーバーになる*3ため*4、8面で一度残機を潰すのは正解と言える。
  • 初期出荷基板に永久パターンが存在する。
    • すぐに修正版が出たため、現存数は非常に少ないと思われる。
    • また、前出の永パ以外のところでも別の永パが見つかったため、さらに修正版の修正版基板も存在している。
      • この修正版の修正版基板では、永パ対策として2回目以降のスコアエクステンドの点数がそれまでのバージョンの7万エブリから15万エブリに引き上げられたため、残機に余裕がなくなり、復活パターンの練習がしづらくなった弊害が生じている。
      • なお、どちらの永久パターンも内容的には「残機潰し中に1回以上のエクステンド分のスコアを稼ぐ」タイプなので、初期版でも店舗側でノーエブリ設定にすることで対処可能。
  • レーザーの性能が前2作に比べて、当たり判定が縮小された事により*5、レーザー装備であるタイプ1・タイプ2がやや微妙な位置に。総合的にリップルの優位により強弱順はタイプ4>3>2>1と下段から上段への順に並ぶことに。
    • とはいえ、弱体化されたといっても、レーザーワインダー*6のテクニックで不利な所から有利になる所も存在するため、グラディウスシリーズにおいて、不遇といわれるタイプを全体で見てもそこまでの弱さでない。

総評

前作を引き継ぎ更に発展させた作品。
機体選択やボスラッシュ等の追加要素は、以後のシリーズにも受け継がれていく事となる。


海外版

  • 本作の海外版は『VULCAN VENTURE』というタイトルに変更されている。何故か“グラディウス”並びに“ネメシス”とは全く関係のないタイトルである。
    • こちらでは前作の海外版同様コンティニューが追加されている。
      • ちなみにコンティニュー自体は後に『グラディウスデラックスパック』収録のグラディウスIIにて国内でも使用可能。

移植

  • 本作単体ではX68k版とPCE(SCD)版が、他作品とカップリングではPS・SS・Win95・PSPに移植されている。
  • 移植一番乗りはFC版(88年)である。ただしハードのスペック上完全移植は不可能なため、副題の「GOFERの野望」のつかないアレンジ移植としての発売となった。しかし完成度は驚くほど高く、FCの限界を超えたと言っても過言ではない力作である。詳細はこちら
  • 初の完全移植となったのはX68k版(92年)である。同機のMPUもアーケード版と同じMC68000ではあるが、オリジナルはデュアルプロセッサであり移植は難しいとされていた。しかしほぼ完全移植とも言える移植を成し遂げ衝撃を与えた。
  • 同年末にはPCEに移植された。PCE版はX68kからの移植であるが、『グラディウス』などで批判された画面の上下スクロールをせず一画面に収めることに成功しているなど、ハードの性能差をものともしない驚異的な再現度を見せつけた。
    • BGMについてはオリジナル音源をそのまま収録したものをCD-DAで鳴らしており、非常に評価が高い。
    • さらに独自の追加要素として、オリジナルの遺跡ステージとopデモやオリジナルEDの追加がある。
      • 遺跡ステージの楽曲を担当したのはBEMANIシリーズでお馴染みの村井聖夜氏。ちなみにこの曲が氏のコンポーザーデビュー作とのこと。
    • オリジナルステージ自体はあまり評価は高くなかったが、オリジナルステージを飛ばして遊べるアーケードモードも(隠しコマンドで)プレイできた。
      • ただしアーケードモードではコナミコマンドが使用出来ず、ポーズが出来ないので事前にトイレを済ませておく必要がある。
    • 本作の移植は容量不足で内容が大幅に削られた『パロディウスだ! ~神話からお笑いへ~』(92年)の雪辱戦でもあった。
    • 2010年10月より、PS3/PSP/PSVita向けのサービス「PCエンジンアーカイブス」でも上記PCE版が配信中(823円)。
  • MSXにてACより先に発売されたグラディウス2、こちらは移植ではなく別系統のグラディウス続編である。
    • 発売順に並べると『グラディウス』(AC版、85年)→「グラディウス」(MSX版、86年)→『グラディウス2』(MSX版、87年)→『グラディウスII』(AC版、88年)である。つまり家庭用オリジナル続編が発売された翌年に、本家アーケード版の続編が登場したのである。
    • そのMSXにも『グラディウスII』の移植版が発売されている。『ゴーファーの野望 エピソードII』(89年)と題されたこの作品は一応移植版ではあるものの、ほぼオリジナルと呼べるものになっている。
  • PS4にて前作同様に『アーケードアーカイブス』の1タイトルとして配信された。
    • 本作及び、『VULCAN VENTURE』をバージョン違い(初期、中期、後期)を含めて完全移植という『アーケードアーカイブス』の前作同様に非常にマニアック、かつボリュームのある移植となっている。
    • スコアアタックとして5分間の「キャラバンモード」が実装されているが、本作の場合、「ハードモード」としていきなり「7周目の1面」*7から開始されるという、激ムズなスコアアタックに挑戦する事が可能。
      • よほどのハードゲーマーでもない限りは5分どころか30秒以内に全滅しかねない超難易度だが、それでも熾烈なスコア争いが繰り広げられている。
    • また、タイトルセレクト画面でコナミコマンドを入れると…

余談

  • ステージ1の人工太陽とファイヤードラゴン、およびボスのフェニックスは、本作の8年前に公開されたアニメ映画『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』の某シーンによく似ており、同作の影響を受けた可能性がある。
    • もっとも、『火の鳥』自体は本作の前年にコナミ自らが同作をモチーフにしたゲーム『火の鳥 鳳凰編 我王の冒険』(FC)、『火の鳥 鳳凰編』(MSX2)を発売している。