グラディウスIV -復活-

【ぐらでぃうすふぉー ふっかつ】

ジャンル 横スクロールシューティング
対応機種 アーケード(KONAMI HORNET)
販売・開発元 コナミ
稼動開始日 1999年
判定 ゲームバランスが不安定
シリーズファンから不評
ポイント 過去作の焼き直しだらけ
ランダム要素で運ゲー化
グラディウスシリーズ関連作品リンク


概要

人気横スクロールシューティングゲーム『グラディウス』シリーズのナンバリングタイトル第4作。
アーケード作品としては1989年の『グラディウスIII -伝説から神話へ-』以来10年ぶりの新作。
グラフィックには3Dポリゴンが採用され発表時のビジュアルの美麗さもあってファンの期待が寄せられていたが、焼き直しが非常に多い構成により、ファンから落胆されることになった。

問題点

  • ステージ構成・ギミックなど全体的なゲームデザインに目新しさが殆ど見られない。
    • 1面(流体金属ステージ)が『グラディウスII -GOFERの野望-』の1面(人工太陽ステージ)からグラフィックを替えただけの完全な焼き直しなのを皮切りに、以降のステージも植物、火山、細胞、高速スクロールと多少のギミックの違いはあれど既出の過去作品の焼き直しといったモチーフばかりが続く構成。
      • いくつかのステージにシリーズ屈指の凶悪さをもつギミックがあるが、この点については後述に譲る。
  • 各ステージのボスも攻撃方法やデザインに独自性の少ない、面白みに欠けるものが多い。
    • グラディウスシリーズは伝統的に個性や先鋭したボスが特徴の一つとなっているが、本作は総じて過去作品でどこかで見た事のあるような攻撃方法、もしくは過去作品のボスそのものに若干+αしたようなボスばかり。
    • 攻撃パターンのバリエーションも当時の他のSTGと比べても少なく、例えば攻撃方法自体もレーザー系攻撃のグラフィックや効果音が似たようなものばかりでケレン味に著しく欠ける。
      • 比較的印象的なボスといえば、強ボスと評される6面ボス「ベリアール」と、本作では最も多彩な攻撃方法を有する7面ボス「ローリングコア」ぐらい。
  • グラフィックにポリゴンを使用し3D化されたが、全く活用されていない。
    • 前述のようにボスキャラの動きなども2D時代とあまり変わらない上、「とりあえずポリゴンで描いた」だけにしか見えない。視点を動かすなどの演出もなし。
    • グラフィックそのものは綺麗なので、あくまで「グラディウスらしさ」にこだわった結果とも言えなくもないが、実際は下記に挙げるようにミスマッチが激しい。
      • 単機の挙動が有機的に滑らかになっているが、逆にボス撃破時の爆風エフェクトなどは特撮のような画風に加え、その割にコマ数の少ないアニメーションが採用されているために特に画面上から浮いている。
      • 攻撃がヒットした敵のモーションも色反転による雑な点滅が採用されており*1、生物系ボスはなまじ有機的に動くだけに乱雑な点滅は目に付きやすい。強いて利点を挙げるなら当たった事が分かりやすいことと言えるが、コア系など機械類ボスにはそもそも命中時の視覚的な表現はないので結局無用である。
      • 障害物は書き込まれている部類だが、さらに奥にある背景は単色系のグラデーションか「無い」のどちらかが多く深みが無い。グラフィック全体の平たい印象を強くしている。
    • 解像度が高過ぎたのか一部のモニターと相性が悪くチラチラする問題もあった。また、この解像度の高さに頼り過ぎたのかビックバイパーや敵、敵弾等が小さくなり、迫力が無かったり見づらかったりする。

ゲームバランスの問題

  • 自機性能のバランスの悪さ
    • 全般的に、6番>4番>5番>3番>2番>1番の順に強いと言われている。下段の装備程強いのは『II』と同様の傾向。
    • 本作のパワーアップゲージの選択タイプは『II』から継続の4タイプに、新規の2タイプを加えた計6タイプからの選択となっているが、このうちツインレーザーとフライングトーピドゥーで圧倒的な攻撃力を有する6番装備があまりに強く、他のゲージの立場がなくなっている。
      • 但し、6番装備はフライングトーピドゥーの弾速の遅さから、要塞面のハッチ地帯に弱く、後述のように他タイプと比較すると1段階高いスピードアップが要求される。
    • もう一方の新装備である5番装備はミサイル武装のバーティカルマインが便利であるものの、レーザー武装のアーマーピアッシングが当たり判定が小さい上に連射不可という弱武器で、ノーマルショットの方がレーザーより強いという、本来あるまじき状態となっている。
      • うっかり装備してしまった場合、以降はダブルでの攻略を余儀なくされる。
      • 3面の泡に対してのみアーマーピアッシングが異様に強いという謎の仕様となっており、うっかり装備して4面以降苦戦することになる。
    • 『II』から続投の1~4番装備にいたっては連発不可の上威力低下のスプレッドボム、地形や装甲等に引っかかりまくるリップルレーザーなど大幅に弱体化している。
      • スプレッドやリップルの弱体化は『外伝』から引き継いでいる面もある。問題は『外伝』にあった高火力装備が今作には5番装備のバーティカルマインくらいしか無いことである。
    • シリーズの代名詞である1、2番装備の「レーザー」もザコ敵にはそれなりに強いが、耐久力のある敵にはノーマルやダブルよりダメージが入りにくく(見た目と違い先端部が当たった時にしか攻撃力の判定が発生しない為)、アーマーピアッシング同様に地雷装備となってしまった。
      • この仕様は初代『グラディウス』での触手細胞にレーザーを当てたときにも発生する。過去作からの反省が活かされていない。
    • 防御面もシールド・フォースフィールド共に『II』と同様の仕様になり、防御力が『III』の半分になっている。
  • 安直な調整にも関わらず、明らかに問題のあるゲームバランス
    • 「バランスの良かった『II』のものをベースにすれば、バランスがとれるだろう」と後にスタッフが述べており、安直な調整をしていた事が発覚している。
      しかし、『II』をベースにしているとは言ってもその『II』からの各装備の弱体化が著しく、その『II』からのバランス調整すら活かされていない。
    • 本作の自機性能は総じて「純粋に火力が低すぎる」点が酷く、強いとされる6番や5番は「ミサイルがピーキーな動きをしてメインショットの代わりを果たしてくれるため」まともなSTGレベルの火力をなんとか保てるからである。
    • 更に本作の高次周は「6番装備ではスピード5速必須」とまで言われている。ほとんどの周回プレイヤーは6番装備で「4速、最終面は5速」というプレイスタイルを敢行することとなり、「従来のシリーズでネタでしかなかったカンスト速度」が望ましいとされる異常事態に。
      • 原因は「オプションの間隔が大幅に狭まったため5速まで上げざるを得ない」というもので、回避のために5速(4速)必要とされたわけではない。それくらい本作のオプション性能と最終面の敵配置は噛み合っていないのである。
    • 難易度面で「極悪」と言われた前作の『III』は自機側もレーザー、ミサイル、オプション配置などシリーズ最強レベルまで引き上げられ、プレイヤーに爽快感を与えた点は長所として評価されてもいた。しかし、それらは本作ではほとんどチャラとなってしまい、それどころか前々作『II』にも劣る性能になってしまっている。
    • これらの劣悪装備の数々ではあるが、当時のゲーム雑誌の集計から一応全装備で複数周回はされている(後述するインターネットランキングが実装されたのも集計としては大きいが)。
  • なお、上述のようにレーザーがボス相手には実質機能しておらず、ボスの耐久力が全体的に高いことから、連射装置なしではかなり攻略は厳しくなる。
    99年当時ともなれば概ね連射装置は普及していたがデフォルトでは当然フォローされていない。このあたりも「レーザーがまともな性能なら」という点が惜しまれる。
  • ランダム要素多用による運ゲー化
    • 本作は敵が有機的な(グロ的な)動きをするため、敵の攻撃をパターンを覚えて回避するより、アドリブ的な避けを各所で要求される。その最たる例が3面(泡ステージ)の泡と氷ブロック、6面(細胞ステージ)の触手で、そのアルゴリズムは完全なランダムでありパターン化がほぼ不可能。これにより本作は「運ゲー」と言う悪評を得る事となった。
    • 両者とも運が悪いとプレイヤーの行動云々に関わらず完全に詰む事がある(特に3面の狭い通路に破壊不能の氷が引っ掛かるのはどうしようもない)。AC版『III』を周回できる猛者シューターが本作は1周で投げたという逸話も残すほど。
    • グラディウスは元々綿密なパターン化によって一見クリア不可に見える局面を上級者は安定してクリアしていく姿が見られる、典型的な「覚え系STG」である。これは1周目から高難度を誇った『III』ですら例外ではなかった。
      そのため『III』を否定しないリピーターは「努力が報われる良いゲーム」としていた点を評価する人間もいたため、高速で動く自機をアドリブで制御するプレイヤースキルを求められる本作はあまりにゲーム性が異なり、「受け入れがたい」との評を受けるのは当然だったといえる。
    • これらに加え最前線を行く超上級者が「最も安定する6番装備では5速必須」「全一プレイヤーでも5周目でのミスが避けられない」など、伝聞だけでユーザーにマイナスインパクトを与える要素が多かったのも評価を下げる要因となった。
  • 上述のように開発側は本作のバランス調整に『II』を参考としたとしているものの、実際のところ本作の難易度は『III』に近いかなりの高難易度である
    1周ですらシリーズ屈指を誇り、『III』をクリアしたレベルのプレイヤー以外は厳しい。「ランダム性が高すぎる本作の攻略は、パターン化による攻略が概ね通用する『III』よりも厳しい」という声も一部では聞かれるほどである。
    • 周回以降の難易度の上昇ペースは前作を遥かに上回っており、シリーズ最高レベルを軽々と突破した。本シリーズ周回難易度の一つとして「1000万点」という指標があるが、開発側はそれを当然意識して本作では9,999,900点でカンストとなっており、集計が早々に打ち切られ達成者が少ない『III』の1000万点より本作カンスト者の方が少ない(あるいは同レベル)。
    • 90年代後半にはSTGのゲーム性が弾回避による爽快感へとシフトしていたためか、高次周での難易度上昇は「撃ち返し弾を高速にして最大5発」「従来は撃ち返して来なかった破壊可能弾なども容赦なく撃ち返してくる」とかつてないレベルまで強化されている。
      • 具体例として、高次周の1面ボスは第1形態のブレス弾の物量・弾速が凄まじいことになっており、しかもその全てが撃ち返してくるという理不尽な有様となっている。幸い背後が安地だが、ダメージを与えられないまま第2形態に移行してしまうと移行先の形態がランダムになってしまう。
    • にもかかわらず、自機の攻撃性能や防御性能は大幅に下げられており、「弾幕STG」にみられる「弾の多さに対する対策(『R-TYPE』のフォースや『怒首領蜂』シリーズの小さい当たり判定など)」が全く練られていない。
    • 本作の評判を聞いてか、トレジャーの外注によって作られた続編『V』では総じてパターン化が通用する作りに回帰し、敵の攻撃が強力になった一方で自機性能も大幅に引き上げられた『III』に近い作風になっている。

その他の問題

  • 前作と同様、多発するバグ。中には重大なものも。
    • 自機のレーザーの先端が画面内にある時、装備をダブルに変更すると、レーザー先端の当たり判定が画面に残り続ける。
    • 2面ボスの撃破と同時にエクステンドすると、稀に効果音が消える。
    • 稀に3面の泡や氷が地形にハマり、短いスパンで何回もの反射を繰り返すことがある。この反射の際の加速にリミットが無いため、havok仕様でもないのに異常な速度で吹っ飛ぶことがある。
    • 極太レーザーの発射準備をしたローリングコア(前述参照)の後ろに回りこむと、場合によりボスが硬直する。その間は自爆もしないため、復活砲台を利用すれば永久パターンが成立。
    • 『III』で多発した敵の理不尽な当たり判定についてはあまり見られないが(ダッカーの判定が大きめなくらい)、地形の判定がおかしい所が多く、すり抜ける所があったとおもえば、近付いただけで死んだりと不安定である。
  • BGMの評価もあまり芳しくない。
    • 雰囲気面について、『III』までとは一線を画しており、良く言えば神秘的なのだが、悪く言うと全体的に音色が軽い。
      クオリティが低い訳ではないのだが、派手さに欠ける曲がばかり。
      • BGM担当はギタドラシリーズで楽曲を提供している「渡辺篤紀」(Atsuki)氏。どちらかといえばオシャレな曲を得意とするコンポーザーであり、グラディウスの世界観には合っていなかった。
    • 曲数の問題では、ボス曲がたった2曲しかない。その2曲も過去シリーズのボス曲のアレンジで、モチーフが似たり寄ったりな上、音色のセットまで同じなので実質単曲の音源違いといっていい。ラスボスも同じである。
      • 確かに旧シリーズでは曲の少ない作品も珍しくなく、AC版『III』は通常ボス・ボスラッシュ共に本作と同じラインナップではあるのだが、既に家庭用版や移植版で曲数の補強された作品を複数経ているだけに、回帰の仕方が悪い方向に目立っている。
+ 各ステージの詳細な問題点
  • 1面(流体金属)
    • 各所に巨大な流体金属の球体が配置され、そこから金属龍が出現するステージ。上記にもあるが、完全に『II』の1面の人工太陽と火龍を流体金属に差し替えただけである。
  • 3面(バブル)
    • 本作最大の問題とされるステージで、多くのプレイヤーを理不尽に挫折させた。全体的に狭い通路に撃つと分裂する泡と破壊不能の結晶が漂っている。
    • 『II』の結晶ステージと『III』のバブルステージを組み合わせただけという安直な構成の上に、2つのステージを足して2で割るどころか2倍したかのような難易度
    • 泡と結晶の反射角度や加速、画面上下端から出現する小泡の量にランダム性が強く、対処にアドリブが要求される。
    • また、泡が分裂する動きをしている際は全くダメージを与えられない。スタッフによると、この割れるアニメーションについて「IIIの泡に違和感があって、こういうのをやりたかった」とのことだが、見た目を重視するあまり、結果的にゲームバランスを蔑ろにしている。
    • ボスはバブルコア。ここでも泡の読みにくい動きに苦しむことになる。
    • 本作は2周目以降は前半面の地形が変化するが、この面に関しては全体的に広くなるため難易度が下がる感がある。ボスについても画面外に誘導出来る様になる為弱体化している。
  • 4面(マグマ)
    • 前半は恒例の火山、後半は波打つマグマ地帯と2面性をもつステージ。
    • 本作の中では比較的理不尽さが無いステージだが、逆にシビアなパターン性による窮屈感が目立つ。敵やハッチ処理を誤ると危険な状況に陥る点が『III』と相変わらずである。
    • ボスはギラードル。開幕の超速WAY弾はおそらく安地前提。3周以降はばら撒かれる小虫の撃ち返しが酷く、ヴァイフの恐怖再びである。
    • 加えて2周目の地形の構成も凶悪で、シリーズ屈指の高難度ステージとなる。
  • 5面(モアイ)
    • 恒例のモアイ面だが、モアイの吐くイオンリングの数がさらに尋常ではない程に多くなっている。そのうえ全体的に通路が狭く逃げ場がほとんどない。
    • 後半は灰色の復活モアイが登場。破壊してもすぐに甦るので(しかも発狂し、イオンリング発射量が増大)、一時破壊しておくタイミングを見極める必要があり。
    • たまに崩れ落ちたモアイの破片が宙に浮いたまま固まるという謎の現象が起きる。
  • 6面(細胞)
    • 3面と並ぶ高難度ステージ。序盤は血管地帯で、血管を破壊するとアメーバが次々に出てくるがその数が尋常ではない。あまりの多さにすでに出現しているアメーバがキャラオーバーで突然消滅するほど。アメーバ出現時に前兆がない為、非常に厳しい。
    • 後半は本作最悪のザコ敵とされる触手細胞が出現。倒してもすぐに同じ物が出るうえ、判定が大きい為に出現タイミングによっては詰む。結果、キャラオーバーを利用するというバグに近い攻略法を強いている。
    • 終盤におなじみ復活細胞壁があるが、レーザーだと異様に掘り辛いほか、AC版はやたらと処理落ちがかかる。
    • ボスは本作最強のベリアール。弱点の目と目玉ビットからのレーザー乱れ撃ち、振り回す腕から弾を連射する。これらはバリアを貫通するため正確な弾避け技術を要求される。
    • しかし、レーザーは発光や残像がきつく錯覚を起こしやすいうえ、腕からの弾が重なると弾を隠してしまうという技術以前の嫌がらせが付く。
    • 振り回す腕や弱点前の触手が邪魔で弱点に撃ち込みづらい。特にリップルは触手に阻まれ殆ど当たらない。
    • 倒しても、最後に物凄い「初見殺し」が待ち受けている。
    • エクステンドした大量の自機を「1周クリアを目指すもの」~「カンストするまで周回するもの」までこのステージの後半のやり直しで吐き出すのが恒例となっており、実際ハイスコア集計を行っていた雑誌のコメントも、高次周のこのステージのコメントが大量にあった。
  • 7面(高速)
    • 『II』にもあった高速面。ギミックが似ていることから、通称「イライラ棒」と呼ばれている。
    • 通路が他のシリーズ作の高速面と比べて狭いうえ、細かい位置調整を強いる風車のトラップが各所に配置されており、シリーズ一凶悪な高速面となっている。
    • かと思えば地形の判定が不可解な個所が多々あり、すり抜けてしまう所がある。
    • ボスはローリングコア。1周目では取るに足らないボスだが、復活砲台のせいでベリアールと同じくリップルはなかなか弱点に届かない。
    • ボス撃破時に画面内の敵のレーザー等が消えるが、たまに当たり判定だけ残る事があるので、運が悪いといきなり死ぬ。
    • 前のステージの後半で死にまくり、ほとんどのプレイヤーがほぼ裸でボスと戦うのが恒例の次のステージ、なので安易にクリアだけでは許されず、しっかりパワーアップカプセルを回収する必要が迫られる。
  • 9面(要塞)
    • 恒例の細やかな地形ギミックが目白押し。入口は大量のハッチと砲台が待ち構えている上に、細いクランク状通路でバリアが使い物にならない。ミサイルの遅い6番装備では苦戦する。ステージの最難所で、復活が最も困難なポイントでもある。
    • しばらく進むと突然要塞自体が回転し、縦スクロールとなる。縦通路は狭いうえにまたも砲台とハッチの嵐である。ここも正確なオプション配置が必須で、テイルガン装備だと有利。
    • どの装備もしっかり対策が必要となるが、周回時は6番装備以外は4速、6番装備は5速を必要とされるとんでもないステージであり、更に高速で制御しにくいにもかかわらずステージは狭く敵弾は多く処理落ちはほとんどかからない、と『III』を周回していた猛者や他の高難度STGでならした猛者すら挫折させる最終ステージ。6面と違い、高難度にもかかわらず復活が絶望的であるのも特徴で、一番最初にカンストを達成したスコアラーが本ステージの難所で復活を一度成功させたことが書かれたくらいである。
    • ちなみに9面でのゲームオーバー時のみコンティニュー不可。(何周目でも一緒)

評価点

  • 7面ボスであるローリングコアは外見、攻撃パターン共に特徴的であり、ファンに強い印象を残している。
    • IVのボスは印象の薄いものが多いのだが、このローリングコアのみに関しては、以降のシリーズ作品であるV、オトメディウスのボスラッシュに採用されており、人気ボスとも言える立ち位置を確立している。
    • またシリーズ愛用者で本作を低評価するプレイヤーも2面を「面白い」と高く評価することもある。植物というステージの演出は過去作の焼き直しだが、ステージは面白いと評価するものも多い。難易度もSTGが得意なプレイヤーなら十分攻略してる実績(高次周の復活パターンなど)もある。
  • グラフィック自体はとても綺麗。
    • 512x384という当時のAC基板としての破格の解像度*2、当時のポリゴンゲームに多かったぼやけたテクスチャなどがあまり見られないなど、グラフィック水準自体はかなり高い。
    • また上述のように2D時代ではあり得なかったような滑らかな動きをする敵が多数登場するなど、この基板性能が活かされていないわけでは決してない。
    • つくづく、この基板性能に見合った演出などがあまりに乏しかったことが惜しまれる。
  • 一部のBGMは評価されている。
    • 評判の良いものとして、植物面BGM(Demeter)が挙げられる。
    • 高速ステージのBGM(DUPON)はテレビ朝日のクイズ番組『パネルクイズ アタック25』でも使われていたので、ゲームを知らずとも耳にした人もいるだろう。
    • どのBGMもステージの雰囲気とはある程度合致したものであり、極度に使い所を間違えているようなものは存在しない。
    • サウンドトラックにはフュージョンアレンジも収録されており、こちらは好評。
  • コンティニューの実装
    • 本作はグラディウスのAC版ナンバリングタイトル(国内のみ)で初めてコンティニューが実装された。
    • アーケード版グラディウスシリーズにおけるコンティニューの実装については、伝統の1機ゲーっぷりから初心者は「誰得」と思うかも知れないが、本作は1機やられるとランクが落ちる設定が目立つため、遅まきながらの実装で漸く日の目を見たともいえる。
      • …と、言いたい所だが、本作では「最終面に限ってコンティニューが不可能」という欠点もある為、最終面での復活は残機頼みになっている。
  • 1999年というご時世に、周回ループ仕様のゲームをアーケードゲームで出した点。
    • 周回ループは今現在のゲームセンター事情ではどうしてもオペレーターに嫌われる傾向がある*3が、「グラディウス」シリーズの通例でもあったため、発売前から注目されていた。この点に関してはゲームバランスに影響はないので、安易に一周(または二周)エンディングの形式にせず、通例を守り通したことは評価されるべきといえる。
    • 基板の設定によっては2周ENDになっている場合もある。
      • 周回設定は「1LOOPEND 2LOOPEND ENDLESS」から設定できるが、工場出荷設定は「2LOOPEND」である。これから開発側としてはインカム面から1000万までダラダラとプレイされるのを避けて貰いたいというのが伺えるだろう。

総評

一言で言うと、「過去の名作の焼き直しだけでは質のいいゲームを作ることはできない」ことを体現してしまった作品。

過去作の模倣だらけで新鮮さがないこと、他社作品と比べて3Dポリゴンを活かしきれていない演出、グラディウスの世界観とは合わないBGM、悉く弱体化された武装の数々、そしてランダム要素による運ゲー化でパターン構築の面白さの低下など、ほぼ全ての要素で低水準なゲーム内容となっている。
中でも過去作の使い回しを多用したことで余計に劣化した要素が目立ち、グラディウスシリーズ作品として褒められる点がほとんど存在しない。

本作稼動当時のコナミはSTGにて『セクシーパロディウス』など微妙な作品が続いていた上、既に他のジャンルでの売れ筋を作り出していた時期にあった*4
そのような中、STGにおける起死回生の一作として送り出された本作だったが、結果はコナミのACシューティングに致命的な一撃を与える形となってしまった。
特にバランス面の調整で「『III』があれほど否定の声が挙がるにもかかわらず賛成派が声を上げる『IIIならではの良バランス』」を前作の開発者は思いっきり意識してユーザーも答えたにもかかわらず、本作ではそれを全て捨て去ってしまった(高火力、爽快感、オプション間隔)。このあたりこそが、当時既に続編を作る能力がなかったと言われてしまう所以だろう。少なくとも装備のバランスに関しては、前作の『III』の良い点を引き継いでおらず、本作の手本にした『II』の良さも体現できなかった。

その後の展開

  • 本作を最後にコナミ謹製のACシューティングは終焉したと言っていい状態であり、2007年に登場した『オトメディウス』を除いてACシューティングの展開は途絶えている。
  • また、本作の移植においても単体での移植は無く、PS2『グラディウスIII&IV -復活の神話-』およびPSP『グラディウス ポータブル』と、どれも他作品とのカップリング収録となっている。本作の立ち位置が良く現れていると言えよう。
    • なおこれらの移植版では難易度を最低のEASIESTに設定すると「3面の泡が壊れやすくなる」「ただのエフェクトだったアーマーピアッシングの残像部分にも当たり判定かついて使い勝手が向上」等の移植版独自の調整が適用される。
  • ファンからも「コナミにはもうSTGを作る技量がないのでは」と囁かれる様になり、事実本作から約5年後に家庭用オリジナルとしてリリースされた次のナンバリングタイトル『グラディウスV』の開発担当はコナミではなく外注のトレジャーとなった。その『V』が国内外で高い評価を得て良作として認知されているのはなんとも皮肉な話である。

余談

  • 本作の2年前にリリースされた家庭用オリジナルタイトル『グラディウス外伝』は地味な広告や外伝という名の通りのスタイル変更から風当たりがあり、グラディウスの新作として好ましい評価を得られなかった過去がある。それがIVの失望感から今では良作として、或いは(現金な話だが)順当に進化したグラディウスの一つだと再評価され、これまた皮肉な話となった。
  • 後のスタッフインタビューにて、本作の制作においては「過去のシリーズファンを意識しゲームデザインを意図的に『II』に似せた」と述べられているが、その一方でランダム要素導入について「安易なパターンゲー化を避けるため」とも述べており、この制作コンセプトのチグハグさこそがプレイヤーを落胆させた一番の要因であったと言える。
    また、同インタビューで、本作独自のギミック(泡の割れ方や、6面の撃つと反応する触手)について「こだわって作った」「こういうのを表現したかった」と述べているが、そのこだわった部分が軒並みバランスの悪さで批判されているのもやはり皮肉な話である。
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