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ゴーストバスターズ (FC) - (2017/11/18 (土) 08:46:35) の編集履歴(バックアップ)
「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。修正内容は「幽霊退治パートの加筆」です。
ゴーストバスターズ
【ごーすとばすたーず】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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メディア
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320KbitROMカートリッジ
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発売元
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徳間書店
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開発元
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Workss
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発売日
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1986年9月22日
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定価
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4,500円(税抜)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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原作の改悪 何もかもが理不尽 シナリオが皆無 映画のロゴマークがプレイヤー わーい、かったー!
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概要
1984年に公開され大ヒットした映画『ゴーストバスターズ』のゲーム化作品。元々はPC用ゲームとして製作された海外作品で、本作はそちらの移植版である。
原作のストーリーは、超常現象の専門家である研究者たち4人がオバケ退治を行うビジネスを始めるというもの。
映画を原作とするキャラゲーの中でも1、2を争う程のクソゲーとされ、当時の『ファミコン通信』をして「もはやゲームになっていない」と言わしめた一品である。
特徴(というか問題点
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タイトル画面でスタートを押すと、早くもクソを予感させるボイスが流れる。「わーい、かったー!」
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実際には「ゴーストバスターズ」と言っている。あくまでインターネットでで広まった空耳であり、そのように聞こえないという意見もある。FCにおいての合成音なのでこう聞こえてしまうレベルでも仕方はないと言えなくもない。
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プレイヤーがマップ画面で操作するバスターズは映画のロゴ。そこら中に幽霊が徘徊する町を映画のロゴがうろつくカオスな光景。
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BGMは映画のテーマ曲が使われているのだが、最初からエンディングまで全く同じ曲。同期に発売されたゲームが少なくとも3、4曲はあったのを考えると少なすぎると言わざるを得ない。
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音楽つながりで言えば、時々「シュウッ…シュウッ…」という変な効果音が流れて耳障り。本体によっては鳴らない事もあるが、ずっと鳴っている事もある。
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武器・罠等のアイテムはなぜか店で買う。
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原作ではゴースト捕獲用のアイテムはバスターズが自前で作っていたものであり、設定が崩壊している。
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そもそも、オバケを捕獲するアイテムが売っている店って何なんだという話である。
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バスターズのキャラ立ちが皆無で、4人揃う場面もない。グラフィックを見る限りではみんな白人で、原作の黒人キャラであるウィンストンらしき人物は見当たらない。なお説明書には「ニューヨークの街で、おちこぼれ3人組が不思議な商売を始めた。」(原文ママ)という記述からもともと本作のバスターズは3人のようだ。
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いちおう映画のストーリーでも、先述のウィンストンは少し遅れて加入したメンバーなのでバスターズを「始めた」のは3人で間違いではない。とはいえゲーム内容的にはウィンストン加入後の場面である。
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最終ステージのビルの名前がなぜか「ズール」。ズールはラスボスではなく、ラスボスが連れているつがいの番犬の片割れの名前である。
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ほとんどのオバケ(実際は4種類しかいないが)がゲームオリジナルで、有害さをまったく感じさせない愛嬌のある姿形。
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基本的にはロゴを操作して点滅する建物を探し、ドライブで向かい、幽霊を捕まえ、金を稼ぐ…の繰り返し。ドライブはありきたりな避けゲー。
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ドライブ中、蛇行している飲酒運転の車に当たってしまうと数百ドル没収。とてもかわせるものでは無く、ビルに着いた頃には金欠になるバスターズ。
まず取り締まる対象が違うだろうと言う叫びは届かない。
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加速が可能だが、車が画面上に寄ってしまうので余計に飲酒運転者にぶつかりやすくなる。
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しかし加速しないとガソリン消費は余計に増えてしまう。というのも、本作では速かろうが遅かろうが時間に応じてガソリンが減少していくため。のろのろ運転だと目的地に着く前にガス欠になりかねず(実際なる)、金もガソリンも節約するには必然的に危険覚悟で加速しなければならないという八方塞りに近いシステム。
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ガス欠になるとどうみても人間には見えないバスターズが車を押す。
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ビルに入るには罠が必要だが、安い罠はビルごとに使いまわせずその都度本部で処分しなければならない。
結局「スーパー罠」を使うことになり、安い方はまさに安物買いの銭失い。
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必要な罠を買えない状態で文無しになると詰み確定。ガス欠になるとゲームオーバーになるのでそれを待つしかない。
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最終目的はメッセージに従い「ズールのビル」に入る事だが、突入できる条件が説明されない。
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ズールのビル内階段パートで用いるアイテムは、幽霊を捕まえるパートで使うアイテムとは別物。アイテム欄は4つと限られているので、手持ちを入れ替える必要がある。
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しかし上述のフラグの関係上、買い物で所持金が$15,000を切ってしまうとフラグは消滅。結局通常アイテムを再購入し、幽霊ハントからやり直しになる。
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ビルは総フロア22階と無駄に長い上、移動はボタン連打。連射機は必須だろう。
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階段パートではなぜか攻撃ができず、幽霊を避けながら登ることになる。補助アイテムも、無いよりマシというレベル。お前らは「ゴーストバスターズ」じゃないのか…?
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餌…置いておくと幽霊をそちらに引きつけることができるが、その間にプレイヤーが進むとスクロールして画面から見えなくなった途端に効果が失われてしまう。
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「幽霊は画面外に消えることはなく、スクロールに合わせてついてくる」という仕様も相まって、本来期待される足止めの役割を殆ど果たしてくれない。
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バリア…ダメージを軽減するらしいが、焼け石に水。
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騒音発生器…法外な値段なので裏技の無い米国版での入手は厳しく、しかも見合う効果が無い地雷アイテム。
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ゴーストの動きを遅くする効果を持つ。それだけ。
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裏技は、「ゴーストアラーム」が販売価格($2,000)<買取価格($3,000)のため、購入と売却で簡単に金が稼げるというもの。仕様ミスか?
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最上階に辿り着いた途端、今までのトロさが嘘の様な高速ダッシュを見せるバスターズ。「最初からその速度で操作させてくれ」と思うこと必至。
エンディング
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EDメッセージは「りり」という二文字が表示されるのみで、ある意味、下手なバッドエンドよりも絶望的。
スタッフロールなどといったものは無い。
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いったい「りり」とは何なのか、どういう意味があるのか、長年にわたり多くのプレイヤーに疑問を抱かせることになった。
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「徳間書店の『ファミリーコンピュータマガジン(ファミマガ)』で行われていたプレゼント企画のための応募キーワードだった」という噂があるが、当時のファミマガにそのような企画は存在せず、デマである。
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近年の解析の結果、バグによって本来表示されるべきメッセージが表示されず、かなりの時間(約30秒)を置いて「りり」が表示されることになったという事実が判明した。
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そのためプログラムを修正してやると北米版とほぼ同じEDを見ることができる。(参考)
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北米版はバグが修正されたのかスタッフロールが流れるのだが、その時に出てくるメッセージの誤字が酷い。
CONGLATURATION !!!
YOU HAVE COMPLETED
A GREAT GAME.
AND PROOVED THE JUSTICE
OF OUR CULTURE.
NOW GO AND REST OUR
HEROES!
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「CONGLATURATION」は、スペルのRとLが逆で、最後の「S」が抜けている。
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「我々の文化の正義」がどう証明されたのかもさっぱり分からない。そして「PROOVED」はOが一文字多い。
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ちなみに、上記の「りり」は「PROOVED」の「OO」の部分が化けた物だったりする。
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接続詞の使い方として、ピリオドで文を切って最初に「AND」を入れることはできない(そもそも「AND」を入れる必要性はほとんど無い)。
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「REST」の後にコンマを入れ、「我らがヒーローよ、安らかに!」とするのが文面的にはふさわしい。
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そして「A GREAT GAME(素晴らしいゲーム)」はもはやスペリング以前の明らかな間違いである。たとえ本作が良作だったとしても自画自賛が過ぎているだろう。
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英語圏から見ればあり得ないミスだらけだが、これが前述通り日本版の時点で書かれていた(が、日の目を見なかった)とすれば納得できなくはない…かもしれない。
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なおこれでも日本語版収録のEDメッセージから若干修正されており、そちらではGREATがGRATEになっている。なぜそこしか直さなかった?
評価点
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一応、ラスボスのゴーザと戦うパートが一番ゲームらしかったりする。
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ちなみにここだけアクションではなくシューティングになる。
総評
原作を顧みない、シナリオが無い、ゲーム性も最悪、謎のエンディングの存在。
数あるファミコンのクソゲーの中でも高い知名度を誇る事になった。
余談
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1990年に映画の続編『ゴーストバスターズ2』を題材にした『Newゴーストバスターズ2』がHAL研究所から発売されたが、こちらは良作である。詳しくはリンク先参照。
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2009年に発売されたアクションアドベンチャーゲームである『GHOSTBUSTERS:The Video Game』では、「主人公達が拠点としている事務所の2階にあるPCのモニタに本作のエンディング画面が映っている」という小ネタがある。
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発売元発行のゲーム誌である『ファミマガ』では、数回にわたりそれなりの紙面を割いて紹介・攻略記事が載っていた。
プレイ動画