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1943改 ミッドウェイ海戦 - (2013/01/11 (金) 09:45:42) の編集履歴(バックアップ)


このページはアーケード版『1943改 ミッドウェイ海戦』のPCエンジン移植版に関して紹介しています。
アーケード版や他家庭用移植に関してはこちらを参照


1943改

【いちきゅうよんさんかい】

ジャンル 縦シューティング
対応機種 PCエンジン
発売元 ナグザット
発売日 1991年3月22日
定価 7200円
ポイント ショットガン一本では厳しくなった
本気すぎるオリジナルステージの存在
カプコン19シリーズ
ナグザットSTGシリーズ

概要

評判の悪かったアーケード版『1943改 ミッドウェイ海戦』の存在を、誰もがほとんど忘れてしまい数年後が経過した頃に、まさかのPCエンジンにて移植された。当時のPCEには様々なアーケードシューティングが移植されていたが、何故原作(『1943』)ではなく、不評だった1943改が移植されたのかは今も謎である。
因みに、PCE版では『ミッドウェイ海戦』のサブタイトルは存在せず、タイトルは『1943改』のみである。

変更点

もちろんPCEのスペックでアーケード版の完全移植をする事などほぼ不可能であり、大きなアレンジ化がされている。
大きな変更点としては、原作の10ステージのうち3ステージが削除され、その代わりにPCエンジンオリジナルステージがラストの方に4ステージ追加され全11ステージ構成となった。これにより、結果としてアーケードよりも1ステージ増加した事になる。

ゲーム自体は原則としてアーケード基準だが、ショットガンの性能がアーケード版より少し弱体化し、ショットガンを撃っていれば勝てるようなバランスではなくなった(激戦地でショットガンを撃っても力量負けする事がある)。その代わりに、AC版もそうだったが、ショットの一つであるレーザーがかなり強く、二回連続でアイテムを取る事で取得できる強力レーザーを維持するとボスなどを瞬殺する事が可能である。
ゲーム自体の難易度は業務用よりやや下がった。全滅させるとアイテムを出す「赤水編隊」の出現数が増えた(1度に2編隊出現することも)、敵機に体当たりされた時のダメージ量が減った、武器アイテムの使用時間カウントが28秒→32秒に延びた、など。

また、ボスの名称のほとんどが三国志の人物に変更されていたり(これはファミコン版1943も同様)、一部演出に変更が見られるなど、外見上もある程度の相違点がある。

オリジナルステージ

PCE版を語る上で欠かせないのは何といってもオリジナルステージの存在だろう。
ステージ7にて待ち構えるAC版のラストに該当するボスを倒すと、自機に強化エンジンが搭載されるイベントが発生、ここでまさかの機体強化がなされる事となる。
そして、第二次世界大戦が舞台だったはずの戦場は、何故かSFシューティングと化し、「本当に19シリーズか?」と思える位の派手な世界観に豹変するのである。
しかも困った事に、AC版ステージよりも、凄く熱くて面白いステージ揃いであり、ここにきてテンションが急上昇してしまうという現象に遭遇してしまう。メインであるはずのAC版ステージが箸休めで、オリジナルの方がメイン…といわんばかりに。
実際、オリジナルは各ステージの道中、ボス共に専用BGMが用意され、敵も大半がオリジナル。ACの移植にも関わらず、明らかにオリジナルの方に力が入っている妙な作りとなっているのだ。

+ BGM

+ オリジナルステージプレイ動画



ちなみに動画のプレイヤーは、腕前の上手さと、ステージセレクト(裏技)、連射機能を使用しているので、一見簡単そうに見えるが、初見では苦戦を余儀なくされる事は必至である。
ただ、ラスボスの「トウタク改」は見ての通り、大分弱くてラスボスとは思えないのだが…。

但し、純粋にACの移植としてみると、オリジナルステージの存在はあまりにも世界観が変貌していて、忠実を求める原作ファンにとっては蛇足も甚だしいと思われているのも事実であり、このオリジナル要素には賛否が分かれると思われる。

総評

正直なところ、オリジナルステージがあまりにも輝いているせいで、別に1943改の移植である必要性が薄く、これだったらオリジナルステージを延長した完全オリジナル作で作った方が良かったのでは、という声も多く聞かれる。
そういう意味で、移植としては微妙、オリジナルとしては良好、という複雑な位置付けにある一作ではないだろうか?
もちろん、アーケードステージも決して完成度が低いわけではなく、全体的に丁寧に作られている佳作なのだが…。

余談

本作と同じ19シリーズの『19XX』では亜也虎改や列車戦といったPCEオリジナルステージに似たシーンが登場し舞台も未来の戦争なのだが、本作との関連性は不明。
また同じく第二次世界大戦を舞台としながらSFシューティング化する超展開は、彩京のストライカーズシリーズに似ているが、関係は無いようだ。