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バトルフィールド3 - (2016/03/18 (金) 14:11:48) の編集履歴(バックアップ)


バトルフィールド3

【ばとるふぃーるどすりー】

ジャンル ファーストパーソン・シューティングゲーム


対応機種 プレイステーション3、Xbox360、Windows
発売元 エレクトロニック・アーツ
開発元 DICE
発売日 2011年11月2日
定価 オープン価格
レーティング 【PS3/360】CERO:D(17才以上対象)
廉価版 【PS3】PlayStation3 the Best
【360】プラチナコレクション
【Win】EA BEST HITS
全て2013年7月11日/3,675円
分類 良作
バトルフィールドシリーズ


概要

前作の2から数えて6年のブランクを経てリリースされた大人気本格戦場FPSアクション。
バッドカンパニー 2に続きPS3/Xb360/Winの3プラットフォームでの発売となる。
西暦2014年の中東・中央アジアを舞台にアメリカ海兵隊による武装勢力PLAやロシア軍との武力衝突を描く。
バトルフィールドBCシリーズより採用されたFrostbite エンジンがリニューアルされ、パワーアップしたグラフィックにより迫力ある破壊表現が実現された。
PCシリーズファンの5年越しの待望と新世代の戦場を待ちわびる家庭用ゲームファンの期待を受けて、国内外のメディアからも大きく注目を浴びた。

特徴

Frostbite2エンジン

  • ゲームエンジンがFrostBite2にアップグレードされた事によりグラフィックの写実性が増した。砲撃とともに巻き起こる土煙、焼けてむせ返るような火災の様子からから、木々から漏れる陽光の照り返しまで細かい描写もが戦場に華を添える。
  • 画質の向上にとどまらず物体の挙動までが細かくなっており、銃を撃てば薬莢が舞い散り、人物の動作モーションはかなり改善されており、兵士が屈んだり伏せたりする動作や柵等を飛び越えるアニメーションもがより自然な挙動をするようになった。
    • 特筆すべきは破壊表現で、戦闘に巻き込まれた樹木が倒れたり、建物の壁が吹き飛んで穴が開き破片は四方へ飛び散り、崩壊する建物に巻き込まれると押しつぶされて死ぬなどといった環境の変化が前作バットカンパニー2よりもパワーアップしており、戦場が変化することで常に新しい試合展開が生まれるゲーム性を生み出している。

シングルプレイ

今作では、家庭用機もセールス対象である為シングルシリーズも力が入れられている。

  • 作風がコメディ路線のバッドカンパニー シリーズとは異なり、シリアス路線となっている。
  • バトルフィールドシリーズらしく戦車や戦闘機など登場兵器も豊富で、どんな兵器でも簡単操作で使えるBFシリーズの特色は健在。

【あらすじ】

アメリカ海兵隊第1海兵師団第1偵察大隊 ヘンリー・ブラックバーン軍曹は、テロリズムの疑いを受けて尋問を受けていた。
その内容はロシアの小型核爆弾が、彼の手に渡っていたとの疑いによるものだった。
尋問の中で過去を遡り、イランでのPLA掃討作戦から始まる全ての出来事、核爆弾はどこ行ったのか、ブラックバーンは何を行ったのか、
話の中で浮かび上がる一人のロシア人の存在…その場に居合わせた兵士たちの視線を交えて語られる。

マルチプレイ

  • 広大かつバリエーションに飛んだ新たな戦場の数々
    • 砂漠地帯にある燃え上がる製油所、緑あふれる起伏に飛んだカスピ海近くの平原、パリの市街地と地下鉄駅などの野戦/市街戦など多種多様のシチュエーションが登場。
    • PC版では最大64人対戦に対応したマップが登場。
      • 歩兵専用のマップサイズもあるが、車両も交えた戦闘用マップともなると端から端まで歩くのに結構な時間がかかるほど広大。
  • 更にパワーアップした銃器や登場兵器の数々。
    • 銃器と搭乗兵器がカスタマイズが可能。バッドカンパニーシリーズにあった要素だが、選択肢が大幅に増えてより細かいカスタムが可能になった。
  • Battlelog
    • 今まではマルチプレイのスコアや階級などはゲームクライアント内蔵のブラウザによって管理されていたが、インターネットブラウザ上で稼働する Battlelog によって管理される事となった。

COOPモード

  • シリーズ初となるCOOPモードが追加された。2人プレイでシングルやマルチとは全く異なるシチュエーションを協力しながらクリアしてゆく。

評価点

  • グラフィック
    • ある程度の画質であってもて少し見た程度では余り気にならない程美麗になっている。
    • Win版で高画質の環境となるとそれなりの性能のを持つPCを用意する必要があるが、プレイだけであればそこまでミドルクラスのスペックやグラッフィクカードを積めば快適にプレイ可能である。
  • バトルフィールドBCより広くなったマップ
    • Win版に置いてはバトルフィールド2142以来5年ぶりの最大64人対戦が実現した。Win版のBad Comapny2においては家庭用が主眼でゲームエンジンの制約でフィールドの大きさに限りがあり、シリーズの特徴とも言える登場兵器が活かしきれなかった不満点がファンから挙げられていた。しかし、今作においては バトルフィールド2以来のバトルフィールド・BCシリーズでなし得る事ができず、PCシリーズのファンが待ち続けた既存のFPS作品とは一線を画す広大な戦場が復活した。
    • 家庭用では最大24人となっている。とはいえ、それでも戦闘機が飛べる程度広い。
  • チームの連携と戦術に焦点を当てた魅力ある要素
    • シリーズ伝統のチーム間の連携を重視するスタイルは未だに健在。
      • 過去作に比べるとキル以外の支援ポイントがもらえる機会が多いので、アンロックも解除しやすくなっている・
    • バトルフィールド3では銃撃を受けると被弾するにかかわらず、掠めただけでも視界が歪み構えている照準がぶれるようになった。ほかのFPSであっても多少打たれても突っ込んでごり押しをしできる局面でもピンチになってしまうためより慎重な行動が求められる。味方の制圧射撃を行うことも意味のある行為として成立する、今までのFPSにはなかった要素も追加された。
  • ナンバリングタイトル作品に恥じない兵器の数々
    • バトルフィールド2から登場していなかった戦闘機が再び登場。発売前に公開されたPVで大迫力のドッグファイトを繰り広げ、ナンバリングに恥じないシリーズの復活を印象づけた。ただし、家庭版では制限あり後述
  • 銃器や車輛のカスタマイズの自由度
    • 今作からは銃を使いこむ事によってアクセサリーが解放されていき装着部位の制限のみで自由に付け替えが可能になった。
      • 自分の拘りを反映させたマイ銃を作ることができる。他のFPS作品においてもここまで出来るものは余りない。
    • カービン銃にレーザーサイトや消音器を付けて特殊部隊風にドレスアップしたり、スナイパーライフルにドットサイトを付けて接近戦も対応できるようにしたりプレイヤーの望む物ができる。一部の銃は兵科を問わず装備できるので、偵察兵でも接近戦に対応するためにサブマシンガンやショットガンを持たせたりと兵科に囚われない対応をすることが可能となった。
    • 車輛も使い込むことで武装が解放されていく。自分の愛着のある兵器にアクセントを持たせ更なる活躍ができるようになった。
  • Battlelogの使い勝手
    • BattlelogのUIのおかげで既存作品の内臓クラインアトブラウザのインターフェースの使いにくさなどや操作性の悪さから解放されることとなった。
    • Battlelog上においては、銃器/登場兵器の兵装のカスタマイズが出来るようになった為、カスタマイズの為だけに態々ラウンドに参加する必要がなくなった。

問題点

  • ゲームの安定性
    • とにかく初期はゲーム中によくてクライアントの問題による接続不良やクラッシュが頻発した。パッチで改善したがろくに発売してすぐに多発しているのでちゃんとテストしたのか疑問すら感じる。次回作のバトルフィールド4も同様の問題が起きている。
  • Originクライアント(Win版)の問題
    • Win版で起きた問題。ゲームをプレイするにはOrigin専用のクライアントにログインする必要があるのだが、バトルフィールド4のマルチプレイサーバが幾ら正常であっても、Originが死ぬとオフラインすらプレイできなくなる。同業のSteamはオフラインでもできるゲームがあるというのに・・・。
  • Battlelog周りの不具合
    • ゲーム中の戦績が正常に反映されない、アンロックしたはずの武装やアクセサリが設定できないといった同期の不具合による問題が少なからずあった。
  •  兵器間のバランス調整
    • セミオートスナイパーライフルの強さ。スナイパーライフルの分類はセミオートとボルトアクションに分かれるが、セミオートはダメージに劣るが攻撃の隙が少ないうえに射程の差が余りないのでボルトアクションは一部を除いてほとんど出番がない。しかも、セミオートはカスタム次第で接近戦においても有用なのでボルトアクションの立つ瀬がない。
    • 銃のカスタム項目に赤外線ナイトビジョン(IRNV)スコープが加わったが、明るい昼間でも問題なく使用できてしまう上に人間だけがくっきり写り、もちろんトンネル内など視界の悪い場所では性能をいかんなく発揮し、赤外線を発さないはずの据付兵器や地雷までハイライトされて見えるという壊れ性能で、猛威を振るった。アップデートで幾分弱体化されたが、それでもIRNVの優位性は大きかった。
    • USAS-12というフルオートショットガンにフラグ弾(範囲攻撃の榴弾)を組み合わせると、ショットガンなのに距離を選ばない万能銃のできあがり。打たれた方は隠れても爆風ダメージと制圧効果のせいで一方的になぶられ放題と経験が少ないプレイヤーでも暴れられる事態になり、ウサフラと呼ばれ忌み嫌われた。パッチで調整を受けた。
    • 他にもM26MASSの調整ミスで異様な精度でヘッドショットを狙える*1などショットガン関連のバグと修正が多かった。
  • 援護兵の兵科の存在意義
    • 軽機関銃を持ち弾幕を張りながら味方を支援して予備弾薬を補給するという役割を持つ兵科だが、肝心の軽機関銃が全体的に微妙な性能なうえに、固有のガジェットにおいてもチームへの貢献度や有用性という点において微妙なものが多い。
    • 弾薬補給も対戦車兵器を除いてあまり弾切れする機会が無い点がそれを助長している。
  • 戦闘機の脅威再び
    • 航空機に対抗する手段がない。バトルフィールド2以来の戦闘機実装に一部のプレイヤーから懸念があったが、恐れていた事態が実現してしまっている。
      • 前作より飛行速度が落ちたうえで対空手段においては選択肢が増えたものの、戦闘機の度重なる強化によりバトルフィールド2程ではないが脅威となっている。
      • 一たび敵の戦闘機にエースパイロットが乗り込もうものなら対空対地をすべてこなし、地上からの攻撃は殆ど当たらず対抗手段は敵より上手なパイロットが撃墜するしかないという有様である。
  • ラジオコマンド機能(Win版)
    • Win版はバトルフィールド2142以来のラジオコマンド機能がパッチで実装されたが、レスポンスがひどく指定したはずの音声すら流れないことはザラ。幾ら好評だったシステムでも使い勝手がお粗末では意味がない。
  • シリーズ共通の問題点
  • こちらを参照のこと

賛否両論点

  • シングルプレイ
    • CODに対抗するために今作も実装されているのだが良くも悪くも普通の出来。CODの様にインパクトはなく、作り込みの甘さも感じる上に、主人公ブラックバーンの過去の出来事を追体験するという全体の流れからして既視感に溢れている。これではBLACK OPSのパクr・・・。正直、アンロックも特にはないのでマルチプレイが目的なら無視すればよい。
    • 「バッドカンパニーシリーズ路線の方が個性が際立っていたのでそちらの路線の方がバトルフィールド的にも向いていたのでは」という意見もある。
    • 次回作のバトルフィールド4のシングルは今作を好意的に見ていたファンすら愕然とする出来であった。

総評

数多くのFPS作品が存在する今現在、過去作の長所を損なうことなく今現在最高の技術でグラフィックもスケールも大幅にスケールアップした本作品。
一たび銃弾が飛び交い、戦車の砲弾が炸裂し、戦闘機の爆音が轟くマルチプレイの戦場に入り込めば、かつてのファンがそうしたように夜を忘れるほど没頭することは間違いないだろう。
予算が許すのであれば、やはり64人対戦が可能なWin版をお勧めしたい。
ただ、シングルプレイを目的で買うとするならボリュームとしては不十分なので、別の作品を買った方が良いといえる。


その他

  • 2014年6月4日までは期間限定でDLC除くBF3のOriginから無料ダウンロードが可能となっている
  • メダルオブオナー?の早期購入特典にβテスト参加権が同封されておりファンの一部同シリーズのファンの反感を買った
  • この作品に使われているゲームエンジン(Frostbite2)は、同時期に発売されたEAのレースゲーム『Need for Speed:The Run』にも採用された*2