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龍虎の拳2 - (2013/09/17 (火) 02:03:33) の編集履歴(バックアップ)


龍虎の拳2

【りゅうこのけんつー】

ジャンル 対戦格闘アクション
対応機種 アーケード(MVS)
発売・開発元 SNK
稼働開始日 1994年2月3日
ポイント 独特のCPU戦
対戦ツールとしては微妙
餓狼と龍虎の橋渡し
龍虎の拳シリーズ
龍虎の拳/ 龍虎の拳2 /龍虎の拳 外伝

概要

  • 100メガショック第一弾タイトルかつ様々な斬新なシステムを引っさげて話題となった『龍虎の拳』の続編。

ストーリー

サカザキ家にユリとタクマが戻って1年、サウスタウンに再び争いが巻き起ころうとしていた。「ザ・キング・オブ・ファイターズ」…莫大な賞金がかかったこの格闘大会をめぐって12人の格闘家たちが戦いを繰り広げる。そして、この大会の主催者の陰謀に巻き込まれていく…。

システム

操作体系は基本前作と同じだが、パンチ・キックボタンを押し続けた長さにより通常技の弱・強を選択して出せるシステム、投げられた時にタイミング良くボタンを押すことでダメージを軽減できる受け身システムが導入されている。また、相手を必ずダウンさせることが可能なアッパー攻撃と、リーチが長い上に相手を転倒させることが可能なローキック攻撃*1が全キャラクターに標準装備された。また前作ではキングのみに搭載されていた必殺技KO(通称:脱衣KO)も男女問わず全キャラに搭載された。

  • 前作に引き続き本作でも、攻撃をガードさせてもスコアが入る。このシステムを利用したスコアアタックは現在でも続けられている。
  • 体力ゲージ
    • 体力が無くなったら負けである。
  • 気力ゲージボタン
    • 必殺技を出すときに使用する。気力ゲージが減っていくと必殺技の威力が下がる。挑発をすると相手の気力ゲージが下がっていく。

登場キャラクター

  • 前作のキャラは「藤堂竜白」を除き全員続投(「Mr.カラテ」は天狗の面を外し「タクマ・サカザキ」として参戦)。本作では前作と異なりほぼ全てのキャラでストーリーモードがプレイでき、EDも各キャラ個別の物が用意されている。
  • 本作より新たに追加されたキャラは、モンゴル出身の力士「テムジン」、極限流を敵視する如月流忍術の使い手「如月影二」、リョウの妹「ユリ・サカザキ」の3名。また隠しボスとして若かりし頃の「ギース・ハワード」が登場。
    • ちなみに竜白が削除された原因は、「和装の日本人」という個性が「如月影二」と被ったことと、容量の都合のため。これにより藤堂竜白=背景キャラ、ないし唯一リストラされたキャラとしてネタキャラと扱われることになり、『CAPCOM VS. SNK2』まで長らくプレイヤーキャラとして使用できなかった。
    • ユリの性格は大人しめだった前作と違い、まるで別人と呼べるような活発な性格になっており、ロバートのボイスも日本語の関西弁になっているため、極限流空手の面子は現在の形に近くなったと言える。

評価点

  • BGMの質が非常によい。
    • ユリ・サカザキの「ダイエット」やジョン・クローリーの「ムスタングマン」、リョウ・サカザキの「馬と俺」等良曲が揃っている他、ギース戦ではおなじみのBGMが使われている。
  • 一本もラウンドを落とされずに中ボスのMr.ビッグを倒すと隠しボスにギースが登場。これにより龍虎→餓狼への世界観の繋がりが出来た。
  • 必殺技に爽快感が増した。元々キャラが大きいため攻撃が派手に見え、さらに攻撃が決まっときのパコーンという効果音が、小気味いい味を出している。また全キャラに、超必殺技とガード不能な隠し必殺技が装備された。これも必殺技を当てるという単純な楽しさがあった。
  • OPが前作のエンディングの続きとなっており、事件の真相を本作でようやく知ることができる。

問題点及び賛否両論点

  • CPU戦の超反応
    • 当時の対戦格闘のCPU戦は超反応でこちらの動きに対応してくる事が多かったが、龍虎2はそれの代表的な作品である。何の知識もなしに始めると速攻CPUにボコボコにされてわけの分からないまま終わってしまう。
      • 必殺技を出す→小技連打で速攻止められる等。「如月影二」はカウンターに向く技を多数持っているため、人間が使うには修練が必要なのだがCPUは非常に強く、難易度が高い。隠しボスのギースに至っては正面衝突はほぼ不可能。確実にパターンにはめないとほとんどのキャラで無理ゲーになる。
    • しかしパターンを組めばCPUをノーミスで倒せる。がやることが単純になりがちで、非常に地味であるため賛否が分かれる。
      • 必殺技も簡単に当てられるので、やりこんでしまえば攻撃の爽快感を楽しめる面もあった。
  • 先行入力が働きすぎる
    • ボタンを押す時間で通常技に強弱をつけるというシステムになってしまったがために、強攻撃を出すための一瞬のタイムラグがもどかしさを与え、そしてそのもどかしさに耐え切れずうっかりボタンを連打してしまう。すると他の技が出て余計に自分の出したい技が出せないという悪循環が働いてしまう。
  • 劣悪な対戦バランス
    • 前作では出てしまえば絶対有利だった必殺技は大幅弱体化。ダメージも低めになり、飛び道具・突進技のスピードは見切れる程度の速さになったものが多数*2。前作ファンからは龍虎らしさが失われたと嘆きの声が相次いだ。
      • 必殺技を使うと気力ゲージが減る為、無闇に連発することはできない。ゲージを溜める動作には隙があり、そこを突かれると反撃されやすい。
    • 相手を崩すには投げや通常技を使うが、投げは新システムの受け身が成功すればスズメの涙のダメージとなり、通常技も前作で独特の要素だった中段攻撃が消滅した*3おかげでしゃがみガード安定。このため大幅にリードを取られるとガード不能の超必殺技以外で逆転することが難しく、受身を取れない投げを持つキャラ(ミッキー、テムジン、ジャック)は明らかに優遇されていた。
    • 相手にキャンセルのかかる通常技を当て、相手の硬直中にガード不能技・コマンド投げ技を入力すると避けられない連続技になってしまう。代表的な例はリョウ・タクマの強脚払い→キャンセル龍虎乱舞*4、ジャックの通常技ガード→キャンセルでブレインショックバット(またはヘルダイビング)など。
    • 気絶から気絶に持っていけてしまう、禁断の永久連続技も存在している。気力が無い状態で気力ゲージが一定量ないと出すことができない技(=カス必殺技が出ない技や、間合い外のコマンド投げ)を出すと、何故か立ちの強攻撃に化けてしまうというバグがあり*5、その立ち強攻撃にキャンセルがかかる場合、そのまま入力し続ければ強攻撃が連続で当たり続け、気絶連続技となってしまうのである。
      • 代表例としてはキングのしゃがみ強K(スライディング)→キャンセルトラップショット(立ち強K化け)→キャンセルトラップショット、タクマの立ち強P→翔乱脚(立ち強K化け)→翔乱脚、ロバートのスライディング→キャンセル飛燕疾風脚(スライディング化け)→飛燕疾風脚…など。
    • 深いことを考えずに前作のようにドツキ合おうと思っても、小技に連打が効くなど技が軽くなっているため今一つ迫力に欠ける上に一撃のダメージも少なく、対戦ツールとしての面白みに欠ける。
  • 必殺技KO関連
    • 必殺技KOが全キャラに搭載されたはいいが流石に男性キャラはパーツが外れる程度である…のだが一部のキャラは脱衣する。誰が得をするのか…。
    • ちなみにユリとリョウの2人はパーフェクト勝利しても脱ぐのだが、リョウの脱衣に関しては誰得。秘かにリョウは『KOF'95』でもこの勝利ポーズを決めている(しかも龍虎2とは違って肩だけではなく上半身全体を脱いでいる)。

家庭用移植

  • ネオジオROM版(1994年3月11日発売、SNK)
    • 当然ながら良移植。バーチャルコンソールでも配信中。
  • ネオジオCD版(1994年9月9日発売、SNK)
    • 良移植であるが例によって長いロードがネックとなっている。BGMはイメージアルバムと同様のアレンジ版が採用されている。
  • スーパーファミコン版(1994年12月21日発売、ザウルス)
    • 業務用の忠実移植では無いため、超反応は無い。隠しキャラとしてボスキャラの若かりし頃のギースが使用可能になっているが、悪名高きタカラの餓狼伝説スペシャルのBGM「ギースにしょうゆ」のアレンジが流用されている。
  • プレイステーション2版『龍虎の拳~天・地・人~』(初版:2006年5月11日発売/ベスト版:2007年6月21日発売、SNKプレイモア)
    • 1・2・外伝を1つにまとめて収録したカップリングソフト。

総評

正当な続編で、対戦格闘としてはものすごく劣悪だが、現在でもスコアアタックは続けられており、また上記に挙げたCPU戦にはまったファンもいることは確か。パターンゲーが好きな人ははまるかもしれない。

余談、小ネタ

  • 本作のTVCMに無名時代の歌手の浜崎あゆみ(当時は浜崎歩名義だった)が出演していた。
    • 同氏はアニメ版龍虎の拳でユリの声を担当していた(DVDでは事務所の関係で差し替えられている)。
  • 本作には空耳ネタも多い。
    • 例:Mr.ビッグの挑発(お味噌スープ?)等。
  • 登場キャラのうちミッキー・ロジャースのやられゼリフだけ何故か前作と同じ口調(アア~ン)。
    • 前作でネタにされたからあえて入れたのだろうか。