【あーとおぶふぁいてぃんぐ りゅうこのけん がいでん】
ジャンル | 対戦格闘アクション | |
対応機種 | アーケード(MVS) | |
発売・開発元 | SNK | |
稼働開始日 | 1996年3月12日 | |
配信 |
バーチャルコンソール 【Wii】2011年8月23日/900ポイント アーケードアーカイブス 【Switch】2017年11月2日/823円(税8%込) 【PS4/One】2018年7月26日/823円(税8%込) |
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判定 | なし | |
ポイント |
意欲作だが地味 2Dだが3Dの要素もふんだんに組み込んだ異色作 続編は絶望的で事実上の最終作 ・・・・すごい漢だ。 |
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龍虎の拳シリーズ
龍虎の拳/龍虎の拳2/ 龍虎の拳 外伝 |
人気格闘ゲームシリーズ『龍虎の拳』の3作目。
本作以降シリーズ展開がされていない為、事実上の龍虎シリーズ最終作でもある。
タイトルにある「ART OF FIGHTING」は『龍虎の拳』の海外版タイトルでもあり、本作はそれを副題に冠したものとなっている。
本作が外伝と銘打っているのは、主人公がこれまでの「リョウ・サカザキ」から同門でライバルの「ロバート・ガルシア」になったうえで、他のキャラクターは一新された為(*1)(*2)。
主人公昇格にあわせてロバートは性能も初心者向けに、リョウは中級者以上向けになっている。
キャラクターの詳細については公式サイトを参照。
シリーズ皆勤賞のリョウとロバート以外は、新たな通常プレイヤーキャラクターが6人、隠しキャラクターが2人登場する。
格闘ゲームとしての出来は、意欲的に取り入れた多くの要素を上手く咀嚼することができず、問題点で指摘したように良いものとはとても言い難い。それどころかシリーズ独自のシステムも生かしきることができず、せめて龍虎シリーズ特有の「演出の良さ」だけでも光ればと思うも、そこも地味な動きから評判は芳しくなかった。結果シナリオ面で多くの伏線をばらまいたまま、シリーズは本作で終焉を迎える事になってしまった。
しかし、ストーリー面での演出や雰囲気の良さはさすがSNKと言わしめるものがあった。いまひとつの作りこみさえなされれば……という惜しい作品とも言えるだろうか。
*1 一応、リョウの妹のユリはデモにサブキャラクターとしては登場。
*2 一方、海外版のタイトルは『THE PATH OF THE WARRIOR -ART OF FIGHTING 3-』とナンバリングタイトルの扱いになっている。
*3 超必殺技は1つのみで、前作までのような「隠し超必殺技」という概念は存在しない。この関係で、かつてのリョウとロバートの超必殺技「覇王翔吼拳」が通常必殺技扱いになっている。
*4 該当キャラが誕生日を迎えると、タイトル画面の最上段に「HAPPY BIRTHDAY (キャラ名)!」、キャラセレクト画面で該当キャラにカーソルを合わせると「SPECIAL DAY」と表示される。
*5 MVSの時計機能により判別している為、時計機能を持たないネオジオ版とネオジオCD版では削除されている。一方でPS2は時計機能があることからかネオジオ版ベース移植のPS2版には本システムが搭載されている。
*6 技名こそやたら長ったらしいが和訳すると「連続投げ」の意。
*7 地面に叩きつけられた相手の体が沈む描写がないのもそうだが、技のモーション自体が「上半身を引いて頭を振り下ろしつつも、頭を真横にしたまま前進する」という恰好であり、色々と誤解を招きやすいものになってしまっている。
*8 「覇王翔吼拳」が通常必殺技になった影響で反射できるようになり、かつて如月影二のできない業を成し遂げたという点もネタにされた。ただし、如月影二の方も龍虎2ではかき消すだけだったのが、KOFシリーズに参戦してからは同様に反射できるようになった
*9 おまけにキャラによっては相手の起き上がりと同時に重ねて当てようとすると、何故か間合いがズレて当たらないという欠点もある。実はモーションをよく見ると技の発動時に位置が半歩下がってしまうのでこれが原因とも言われている。
*10 スタッフによると「刃は少なくとも闘う相手の力量を認めた時から英雄の一角としてみています。そういう意味で男女の性に関係なく漢(男)として相手を認めてそう喋っているのです。」とのこと
*11 元々、フルアニメーションによる滑らかな動きが特徴の海外製アニメ作品とは異なり、日本製アニメ作品ではスピード感を出しつつセル画枚数と作画負担を抑えるために、中割の枚数を少なめに構成するリミテッドアニメーションが主流となっているため、余計に違和感を感じやすい。
*12 一応、父・竜白の超必殺技に近い技である。
*13 およそ1.25倍の威力
*14 似たようなコンボによる威力上昇補正がかかる格闘ゲームに、テクモが同年に発売した『闘姫伝承 ANGEL EYES』がある。
*15 相手と攻撃が重なっている状態ですら当たらない始末。
*16 古武術メインの香澄だけ性能が違い、どんな間合いでも出せる上に捌きからの派生技まで持っている。
*17 タクマの場合は前作のエンディングにおいて現役引退したのでプレイヤーキャラクターとしては登場できなくなったのだが。
*18 当初はプレイヤーキャラクターとしての案もあったが、世界観を考慮して没になったらしい。
*19 そもそも『龍虎』は初代の時点でストーリーモードでCPU戦を進める流れをメインにしており、一応初代でも全キャラで対人戦は可能だがオマケ扱いであり、投げのないキャラクターが過半数、必殺技が1つだけだったり、ジャンプできない奴もいるなどバランスを取る気が最初から無い。
*20 赤い竜巻を撃ちだす飛び道具。龍虎シリーズは全体的に飛び道具が弱いが、これは例外的に出が早く威力も高いという強力な技(ただし射程は短く外した際の隙は大きいので一般的な飛び道具系の技とは使い勝手が異なる)。
*21 弱パンチは腕の部分に食らい判定が無いため、多くの技に対して一方的に勝ちやすいという高性能でもある。
*22 投げようとすると弾き飛ばして無効にしてしまう。しかもそこからワイラー側の浮かせコンビネーションが繋がってしまう始末。
*23 以上の説明で気がついたかもしれないが、ワイラーで同キャラ戦をやると双方相手の立ちガードを崩すのが困難(必殺技削りかめくりのみ)というひどい絵面の泥仕合となる。
*24 ただし、上位キャラクターのワイラーとの相性はよかったりする。
*25 メッセージの内容は「基礎がなっとらんのとちゃう?これやったら如月や頭突き野郎の方が何倍も歯応えあるで!」。どう考えてもこの「頭突き野郎」が不破刃のことを指していることは容易に察しがつくであろう。
*26 SNKの格ゲーでは『龍虎』のキング、『餓狼伝説』のブルー・マリー、『サムライスピリッツ』のナコルルやシャルロットのCVなどでお馴染みの人。本作ではシンクレアの声を演じている。
*27 『KOF XIV』のプロデューサー。小田氏自身も旧SNK時代の『餓狼伝説』シリーズや『龍虎』シリーズの開発にシリーズ途中から携わっている。
*28 NEOGEOロム版の容量表記で298Mビット。ちなみに同年発売のソフトでROM容量が300Mビットを超えているソフトは『KOF96』、『サムライスピリッツ天草降臨』、『神凰拳』の3本。更に言うと1995年の時点で『リアルバウト餓狼伝説』と『パルスター』が300Mビットを超えている。