*新・剣と魔法と学園モノ。刻の学園 【しん けんとまほうとがくえんもの。 ときのがくえん】 |ジャンル|学園RPG|&amazon(B007VAXL44)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|アクワイア|~| |開発元|ゼロディブ|~| |発売日|2012年7月19日|~| |価格|5,980円|~| |ポイント|代わり映えしない内容&br()相変わらずの問題点|~| |>|>|CENTER:''[[剣と魔法と学園モノ。シリーズリンク >剣と魔法と学園モノ。シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 [[剣と魔法と学園モノ。]]から始まった『ととモノ。』シリーズの新章となるタイトル。~ 前作『剣と魔法と学園モノ。FINAL』でダンジョンRPGというジャンルを''卒業''し、フィールド型RPGとして心機一転仕切り直し、システム面も刷新した。~ ……という触れ込みだったはずだが、蓋を開けてみれば善悪双方の意味で「いつもの『ととモノ。』」であった。 **新規・変更要素 -ダンジョンマップの大幅変更 --これまでのような3Dダンジョン探索ではなく、見下ろし型マップに変更。また、マスに関係なく縦横斜めに移動可能。 --マップアイコンは変わらずにそのままなため、初回プレイでも見誤ることは少ない。 -パーティシステムの変化 --今作では一パーティ三名で組み、イベントによってはそこに「転校生」が加入する。 --相性システムが、好意か悪意どちらかのみ設定することが可能になった。全員が仲良しのラブラブパーティや、ギッスギスの不仲パーティも組める。 --サブ学科が消滅し、教室に残っているサブメンバーが応援スキルで補助することになった。 -錬金について --「錬成」として仕様変更され、素材や道具を合成・解体したり武器や防具を強化・解体したりできなくなった。さらに錬金術師のスキル「錬金」も削除。 -戦闘がターン制から素早さ準拠の擬似ATBへと変更。これにより、後述する魔法や特技の問題が出てきた。 -その他マップギミック関連の変更や、回復魔法の仕様変更などがある。 **評価点 -キャラを堪能できるシステム --これまではダンジョンに入っても各キャラを見ることが出来なかったが、今回は彼ら彼女らの姿を見ることが出来る。 ---先頭のキャラだけではあるが、そうしないとゾロゾロ連れだって歩くことになって逆に見づらいのだろうか。 --メイク時のボイスも豊富で、さらにボイス付きではないものの戦闘時に出るフキダシの内容も弄れる。 -武器グラフィックも追加され、見た目に合った武器を持たせる楽しみも出来た。例えば黒いセレスティアに鎌を持たせると非常に似合う。 **賛否両論/問題点 -戦闘とマップ以外の部分はほぼ過去作のまま --十分大きな変化と言えるかも知れないが、ゲームの進め方などはそのままで「新章スタート」と言うほどのことだろうか。 --フィールドマップは存在せず、学園内もキャラを自由に動かすことは出来ない。 -相変わらず悪いゲームバランス --属性補正が過去作と同じく強く、合わない属性の攻撃ではマトモにダメージを与えられない。が、一度でも当てていないと強弱の判断は出来ない。 --強力な特技や魔法は発動までに時間がかかりすぎ、まず間違いなく攻撃を受けてキャンセルされてしまう。 --他にも二刀流の廃止や、バハムーンとディアボロスがブレスを吐けなくなっているなど、ことバランスにおいては3/Finalより大きく悪化した点が多い。 -メイキングの幅の狭さ --種族に関しては10種類もあり、そこは他ゲームと比較しても豊富。ただし各種族、顔1種類、髪型2種類、という……もはやキャラメイクさせる気が皆無。(歴代シリーズも少なかったが、今作は最も少ない) -ラブリング(好感度)について --NPCと仲良くなると上がるポイントで、様々な恩恵を受けられるのだが…。 --上限がかなり低いため、普通にプレイしているだけでほぼ全員がMAXになってしまう。何のための要素なのか…。 -主人公はやはり空気 --全編を通して主人公は無言、周りに流されるままイベントをこなしていくだけ。 --キャラメイクの都合もあって中々自己主張させにくいのはわかるのだが、せめて自分の意思を示してくれないだろうか。 -やはり残るバグ --修正パッチが出ているものの、それでも細かな部分は残ったまま。もはや伝統と言った感じである。 **総評 無理に仕切りなおしたせいで、そこそこの所で纏まっていたバランスが悪化してしまったと言える。~ とはいえ遊べないほどのこともない。無理して遊ぶ、というのもおかしな話ではあるが。~ 攻略Wikiでも「前提としてこのゲームは妄想の為のゲームです。」などと言われてしまっており、好きなキャラを作って妄想するのが一番の楽しみ方かもしれない。