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PUNCH-OUT!! - (2020/01/13 (月) 16:28:10) のソース

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*PUNCH-OUT!!
【ぱんちあうと】
|ジャンル|スポーツアクション(ボクシング)|&amazon(B001HBIPI0)|
|対応機種|Wii|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|Next Level Games|~|
|発売日|2009年7月23日|~|
|定価|5,800円|~|
|配信|【WiiU】2015年6月24日/2,700円(税8%込)|~|
|周辺機器|バランスWiiボード対応|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
//|ポイント||~|
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#contents(fromhere)
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**概要
アメリカ合衆国ブロンクス出身の若者、リトル・マックがボクシングのチャンピオンを目指すべく戦い抜くというストーリー。~
前作『スーパーパンチアウト!!』(SFC)から実に11年ぶりの家庭用新作として発売された任天堂発のボクシングゲームシリーズ3作目。~
本作は『マリオストライカーズ』シリーズを手がけたNext Level Gamesによるファミコン版『パンチアウト!!』のリメイクである。~

**システム
-モードは主に3つある。チャンピオンシップ以外は本作で初出である。
--各国の選手達と戦う「チャンピオンシップ」。このゲームのメインモードである。
--次の選手に備えてホログラムトレーニングしたり、一度戦った選手と何度でも試合できる「エキシビション」。チャンピオンシップで勝った相手はフリー試合になり、相手毎に3つのトロフィー条件が設定されているが、その条件はどれもかなりシビア。いかに相手のパターンを、このゲームを隅々まで熟知しているかを求められる。
--二人専用の「対人戦」。このモードで規定数のカウンターヒットを取ると一定時間だけボス仕様の「ギガ・マック」に変身する。

-試合ではブロック・ダッキング・左/右スウェーといった3つの回避技を駆使しつつ、敵の選手と戦う。

-マックの攻撃手段はジャブ・ボディブローの2つのみ。
--特定タイミングで相手にカウンターパンチを決めることで、相手を気絶、または「スター」を得ることができる。
---気絶させて相手の頭のまわりに物が回っている間は連続パンチのラッシュをかけることができる。
---スターを得ると、溜めた数に応じた強烈な威力のアッパー「スターパンチ」を一度だけ使用可能。~
最大の3つまで溜めたときの威力は絶大だが、FC版と違い回数ストックができなくなったうえに敵の攻撃を一発受けただけでも全て失う(スターパンチそのものも、タイミングが悪いとカウンターを喰らって中断される)。
---このスターパンチもまた''特定のタイミングで決めると真価を発揮する''。隠し要素の範疇になるが、あるタイミングでスターパンチが決まると一撃でダウンする必殺ポイントが'''対人戦でのギガ・マックを含めた'''全員に1つずつ用意されている。選手によっては通常のパンチでカウンターしても一撃ダウンしたり、★3でのスターパンチで決めると一発KOで勝利できる場合がある。
---ちなみにこのスターパンチは元プロボクサーであるセコンドのドック・ルイスの必殺技という設定でもあり、北米版でのみ配信されたWiiウェア版でのスパーリング中にも披露。こちらは元プロだけあって確定で一撃ダウンである。
-体力の他にスタミナを表す数字の書かれたハートが表示されており、マックのパンチを防がれたり相手のジャブをブロックすると1減少。相手の攻撃を喰らうと一気に複数減少する。
--スタミナが0になるとマックがバテてしまい攻撃できなくなってしまう。この状態では相手の攻撃をブロック以外で回避出来ればスタミナが回復する。

-試合は1R3分形式の全3Rで行われるが、タイムの減りは現実と比べて早い。ただし''ラッシュをかけている間だけ減りが極端に遅くなる。''

**チャンピオンシップモード
***キャラクター関連
敵となる選手達は基本的にファミコン版準拠だが、『スーパーパンチアウト!!』からの出演や新規キャラクターも追加されている。

#region(以下、個性豊かな全選手について記述。)
-''グラス・ジョー'' ''(フランス・パリ出身 38歳 1勝99敗1KO 身長178cm、体重49kg)''
--AC版から登場しているキャラの一人でSFC版ではパロディ選手も登場していた。マックの最初の対戦相手で''かなりの敗戦戦績の最弱ボクサー。''そのため練習相手にも最適。イントロテーマ曲はフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」~
臆病でパンチを避けたりガードしただけでも叫び声をあげるほど、しかし相変わらず挑発はしてくれる。
--病院通いが続いているらしく、医者からもボクシングはやめるように言われている。
--ちなみに「グラスジョー」とは「ボクシング、格闘技で、顎が打たれ脆くノックダウン、ノックアウト負けが多い選手を指す言葉」である。名前ですでにザコと分かる選手だ。

-''フォン・カイザー'' ''(ドイツ・ベルリン出身 42歳 23勝13敗10KO 身長183cm 体重65kg)''
--立派な口髭を蓄えた軍人気質のボクサー、本作では紳士的な面が強調されている。イントロテーマ曲の「ワルキューレの騎行」はカイザー専用曲となった。((FC版ではグレート・タイガーとスーパー・マッチョマンも使用していた。))
--「ドイツの鋼鉄マシーン」の異名は健在でガードも強くブリキのような音を立てながら攻撃してくる。~
しかし彼もどこか臆病なのか試合中に''「マミー…」と呟く''ことも…。
--パンチを放つ直前の首を振る動作や、気絶中にスターパンチを当てると即ダウンの法則もFC版のままなので、パターンを覚えればジョーよりも秒殺できる。

-''ディスコ・キッド'' ''(アメリカ合衆国・ブルックリン出身 20歳 4勝12敗2KO 身長191cm 体重95kg)''
--本作初登場の完全新規選手((AC版1作目では名前や性能が良く似たキッド・クイックという選手が登場している。))。マックたちと同じアメリカ出身だが、何を勘違いしたのかダンサーからいきなりボクサーに転身するという不思議な経歴の持ち主。((しかも、対決前の紹介映像を見る限り、ダンサーとしては非常に成功していた模様。何が彼をそこまでボクサーに駆り立てたのか本当に不思議である。))~
更に''試合中の声や動きがいちいちバカっぽくウザい''((よく見るとキッドのパンチをガードした瞬間にキッド側があからさまに痛がっており、ド素人であることも伺える。))ものが多く大変ネタに満ち溢れている。
--結局のところグラス・ジョーやフォン・カイザーに並ぶポンコツボクサーだが、マックとの試合後に出会ったボクササイズが彼の運命を変える…。

-''キング・ヒッポー'' ''(南太平洋・ヒッポーアイランド出身 18勝9敗18KO 年齢・身長・体重不詳)''
--今作はSFC版と同じくサーキットが4人区切りとなったため、マイナーサーキットチャンピオンとして登場する。
--南太平洋出身という設定から「ヒッポーアイランド」出身となり、さらに言語を発さなくなった((一応FC版では英語だが言葉を話していた。))ため、ますますどんな存在か分からなくなった。
--FC版譲りの鉄壁の防御は健在だが、攻撃や動作にバリエーションがついた分防御にほころびができた。~
スターも入手できるようになり((ドックのヒントで「スターパンチのデザートをごちそうしてやれ!」というセリフから今作のヒッポーからスターが獲得できることを教えてくれる。))、瞬殺パターンも存在する他、本作では''さりげなく顔面への連続ラッシュも可能になった''。

-''ピストン・ホンドー'' ''(日本・東京出身 28歳 26勝1敗18KO 身長188cm 体重78kg)''
--ファミコン版の「ピストン・本田」のリファイン。攻撃パターンにこれと言った変更点は無く、強いていうなら''全キャラが出身国と同じ国の声優を採用されていて母国語で喋る''ため、ホンドーが唯一の日本語音声である。イントロテーマ曲は「さくらさくら」
---他の国籍のキャラ(グラス・ジョーや下述のドン・フラメンコ等)にも似たことが言えるが、ホンドーは試合開始時に礼をしたり、気絶すると寿司がでたりと、勘違いイメージも含め日本人らしさを強調されている。

-''ベア・ハッガー'' ''(カナダ・ブリティッシュコロンビア州サーモンアーム出身((SFC版ではサスカトゥーン出身・海外版説明書に記載)) 32歳 17勝12敗10KO 身長191cm 体重199kg)''
--AC・SFC版では最序盤の敵だったが、メジャーサーキット中盤ぐらいまでランクアップ。外見のカナダ人らしさもアップ。%%しかし成績はSFC版のものを使いまわしているためホンドーよりは成績は悪い。%%
--さすがにボディブロー無効ではなくなったがその代わり普通にガードもしてくる。しかしベアハッグ攻撃と人をバカにする仕草は相変わらず。

-''グレート・タイガー'' ''(インド・ムンバイ(旧:ボンベイ)出身 29歳 24勝5敗3KO 身長181cm 体重59kg)''
--過去作では動作の使いまわしが多かったが((ハードの制約上、AC版『スーパーパンチアウト!!』ではピストン・本田/ホンドーの元となった、ピストンハリケーンの使いまわし、FC版ではフォン・カイザーの使いまわしだった。))今作では動作が大幅に変化。
--それに伴い必殺技の「マジックアタック」も、2体に分身した後ニセモノかホンモノのどちらかを先頭に連続で攻撃してくる技となった。しかし防衛戦では…

-''ドン・フラメンコ'' ''(スペイン・マドリード出身 23歳 22勝3敗9KO 身長186cm 体重68kg)''
--今作ではメジャーサーキットのチャンピオンとなり、攻撃パターンが多彩となった。イントロテーマ曲は「カルメン」
--出身がスペインだけに、挑発やパフォーマンスが闘牛士やカルメンの踊りを思わせるものになり、ファミコン版と比べてイケメンになった。~
ただしヅラは相変わらず((ファミコン版では追い詰めつつインターバルに入るとヅラが取れた姿が確認できる。))。Wii版では試合中に追い詰めるとヅラをふっとばすことになり、その直後はまさしく猛牛のごとく怒り狂いパターンが攻撃的なものに変わる。
--予備動作の後に右フックを3連打する「ローズアタック」という必殺技も身に付けた。ダッキングでかわすと直後に高速アッパーでの追撃が飛んでくる。
--FC版にハメパターンがあったことを再現して今作のフラメンコにもハメパターンが存在する。(挑戦者編,防衛戦共に)~
ただしパターンの行動とタイミングは大きく変わっている。

-''アラン・ライアン'' ''(アイルランド・ダブリン出身 23歳 18勝10敗16KO 身長186cm 体重72kg)''
--継続登場キャラながら事実上の新キャラレベルで大きく変わった選手である。『スーパーパンチアウト!!』ではそれなりに真っ当な選手だったはず((あくまで『スーパーパンチアウト!!』基準での話である。当時でもクリンチ直後に即パンチを繰り出す(反則・ちなみにこれはAC版1作目に登場するピッツァ・パスタが元ネタ)卑怯者だったが、頭突きを繰り出すマスクマン、ボールを投げてくるピエロ、髪で殴ってくる平家、飛び蹴りをかます中国人、杖で殴ってくるジジイ、挙句にラスボスまでエルボーを使う無法地帯ではおとなしい方である。))なのに、今回は''試合中に頭突きやエルボーをかます''などといったラフプレー中心のヒールと化しており試合前のデモでも''グローブに蹄鉄を仕込んでおり、真っ当に戦うつもりはさらさら無い様子がうかがえる。''プロフィールはSFC版と同じ。
--ダウンすると7カウント目で起き上がるなど幸運の数字「7」にこだわっているようだが、この試合中ではマックの初期スタミナも何故かたったの7(他は大体16~20)。お前何かしたか!?
--2周目ではモーションが短くなった頭突きとエルボーにグローブ付きロープ振り回しと最早プロレスそのもので、お前出るスポーツ間違えてるだろと言わざるを得ない。そしてレフェリー仕事しろ。

-''ソーダ・ポピンスキー'' ''(ロシア・モスクワ出身 35歳 33勝2敗24KO 身長199cm 体重107kg)''
--旧ソ連出身と言う設定から今作ではモスクワ出身に変更。イントロテーマ曲は「ヴォルガの舟歌」
--試合中にも関わらず%%飲酒%%ソーダを飲み、それで体力を回復するようになった。~
ダウン復帰からの演出で飲むのはともかく、インターバル後のラウンド開始直前に飲んで体力回復してきたり、ラウンド中にいきなりソーダを見せびらかした後に飲んで体力回復してくる。~
ちなみに見せびらかしているときにソーダを直接殴るとソーダ飲みを阻止できるが、直後逆ギレして連続アッパーを放ってくる((ちなみにWiiウェア版におけるドックとのスパーリングのチョコバーも同じような扱い。食べられればドックが回復、阻止すれば逆ギレされる。))。理不尽である。

-''ボールド・ブル'' ''(トルコ・イスタンブール出身 36歳 34勝4敗29KO 身長188cm 体重135kg)''
--シリーズおなじみのブルファイター。よく誤解されるがシリーズ精勤賞である((AC版の『スーパーパンチアウト!!』には登場していない。))。さらにセコンドのドックのジョークでは彼が「Mask-X」の名前で出演した番外作『Arm Wrestling』((主に海外のみでの稼働だったが日本でもごく一部の店舗でもおかれていた。))に関連するものも。
--今作では構えが極端な前のめりの体勢になり、身長の高さはあまり感じなくなった。(それでもマックよりは大きいが)
--それに伴い一撃必殺パンチの「ブルチャージ」の動作が変化。少し後ろに下がって鼻息荒く地団太を踏んだ後、高速の猛突進からのアッパーを繰り返すという動作に変わった。そのため今までのうさぎ跳び突進よりもカウンターのタイミングが取りづらくなったという声もある。

-''スーパー・マッチョマン'' ''(アメリカ合衆国・ハリウッド出身 27歳 35勝1敗29KO 身長194cm 体重109kg)''
--Mr.サンドマンが初代AC版以来のチャンピオンに返り咲いたため、過去作でチャンピオンだったマッチョマン((AC版『スーパーパンチアウト!!』とFCの賞品版では彼がラスボスである。))は大幅な弱体化。
--攻撃の振りかぶり動作がかなり大げさになり、過去作では一撃必殺だったラリアットを受けても普通にダメージを食らうだけになり、「スーパーマッチョスピン」もただの派手なラリアット3連打に固定されてしまった。
--その他、無駄なポージング(叩くとスター獲得)が多かったりと、AC版『スーパーパンチアウト!!』やFC版での圧倒的な強さは影をひそめたといえる。

-''Mr. サンドマン'' ''(アメリカ合衆国・フィラデルフィア出身 31歳 31勝0敗31KO 身長196cm 体重128kg)''
--上記の通り本作の世界チャンピオンで、ファミコン版よりも厳つく大柄。''今まで対戦してきた選手の尽くをKOしてタイトルの座に上り詰めていた''((試合前のムービーにて。なお、ほかの選手は4枚の紹介ムービーなのに対してこちらはこれまでの選手がサンドマンに倒される様子を一人ずつ写した特別仕様))。声優はドック・ルイスと同じ人物が担当しているが関係は不明。
--ラスボスとはいえ他の選手達とは一線を画す強さで、パンチが''異常に早く一撃が痛い。ちょっとよそ見していたらいつの間にか1ダウンしていた''こともままある。~
モーションが短いから避けるのにも一苦労なのに、更にフェイントまで入れてくるんだからたまったもんじゃない。おまけにタフ。~
シリーズおなじみの3連続アッパーは''「ドリームランドエクスプレス」''の名がつきその強さを裏付けている。
--同名の眠りの妖精に関連しており、気絶すると「Z」を出す、ダウンするといびきをかく、そして対戦相手を''寝かしつける''など。

#endregion
***ベルトまでの険しい道のり
//ちなみに標準的であろうヌンチャクプレイ基準。横持ちや板プレイは知らん
最初の頃は適当にパンチしているだけで勝てるので、余裕を持って楽しみながら試合ができるだろう…と思ったら''大間違いである''。

4人目にして最初のマイナーサーキットチャンピオンとなるキング・ヒッポーから難易度は一気に上昇し、その図体と鉄壁のガードはファミコン版同様に多くのプレイヤーにとって大きな壁として立ちはだかる。~
この相手はただ普通にパンチしただけでは全部ブロックしてくるので、相手の攻撃を見切って適切なパンチでカウンターするという事が一気に重要となる。~
メジャーサーキット中盤以降もこちらから攻める余裕は基本的になく、初見で動きを把握することが難しい敵も出てくるので、トレーニング無しの一発勝負で勝てる見込みは薄い。

もっとも、トレーニングで予習しても実戦ではスタミナや被弾ダメージといった問題が付きまとうので、決して楽勝とまではいかないだろう。~
ワールドサーキットとなると''一瞬のうちにパンチしてくる''敵まで出てくるので最終的にプレイヤー自身の動体視力も必要となる。~


…………が、''このゲームの選手達は完全パターンで動いている''ため(ダウンを取るごとにある程度変わるが)、しっかり頭に叩き込んだか否かで難易度は大分違ってくる。~
サンドマンも例外ではなく、スピードこそ速いが何度も練習し、戦っていくうちに目が慣れていくはず。倒れても諦めるな。~
ちなみに[[1周目の敵達のパターンはほとんど前作までのものを踏襲している>http://www.nintendo.co.jp/wii/interview/r7pj/vol1/index5.html]]らしく、昔取った杵柄でもそれ相応には戦えるはず。

サンドマンを打ちのめせば、見事念願のチャンピオンになれる。そしてエンディングへ……だが、''俺達の戦いはこれからだ!''

#region(本気の2周目)
ED後、いわゆる2周目にあたる「防衛戦シリーズ」がスタート。以前にも増して強くなった選手達と再び戦うことになるのだが…~
その難易度は極端な話「''全員新キャラ・全員ラスボス''」と言ってもおかしくないもので((1周目では全員マックの事を見くびっていたが、2周目では全員マックの事を強敵と認め、鍛錬を重ね全力で挑むという設定がある。それゆえにマックへの恨みや嫉妬で怒り任せに鍛錬しているキャラクターもいる事がそのキャラクターの試合前のデモで分かる。))、気を抜くとあっさり負けが込んでベルトを返上するハメになってしまう。
-1周目ではスターパンチを適当に放っても全部当てられたが、2周目では不用意なスターパンチはすぐ避けられる。~
スターパンチが右手でのパンチである事を考慮しないとラッシュ中でも回避してくるキャラクターもいる。

#region(パワーアップして帰ってきた選手たち)
-''グラス・ジョー''
--100敗を記念して贈呈された''ヘッドギアを装着した状態で戦う''((ちなみにこのヘッドギア、同セーブデータ内で通算100敗した時にマックも装着する事になる。そしてさらにもう100敗すると…?))。
--ヘッドギアの効果は絶大で頭部の攻撃はスターパンチからのラッシュしか通らなくなり、ジョー自身も攻撃時以外はボディーを常に守っているため、スターが無い場合は必然的にボディーへのカウンターを狙うしか無くなる。
--攻撃パターンもディレイやフェイントをかけてくるようになったため、上記のカウンター狙いも厳しくなっている。
--スターを得た後はある攻撃パターンを使ってハメ倒すことができるのだが、裏を返せば''2周目の1人目からハメ殺さないと厳しい''と言う事である。

-''フォン・カイザー''
--他の選手に比べれば最も大人しめの方でダウンさせるパターンに☆3スターパンチが必須になったぐらい。~
しかしダウンから起き上がった直後に絶叫からの''一撃必殺の振り下ろし「カイザーナックル」''を繰り出し多くのプレイヤーの度肝を抜いた。

-''ディスコ・キッド''
--ボクササイズを習いエアロビクスの如くトリッキーな攻撃が厄介となっている。~
特に1周目には無かった新技''「ディスコアタック」''は避けるのがややシビアで早すぎても遅すぎてもその餌食となる。

-''キング・ヒッポー''
--腹に貼り付けたマンホールで弱点の腹へのラッシュを3回まで無効化する。~
だがそれ以前に鉄壁の防御に磨きがかかっている。攻撃すると思わせてフェイントを使ってきたり、ラッシュの起点にできる口を開ける癖も控えめになっており、ただ攻撃するにも一筋縄ではいかない。

-''ピストン・ホンドー''
--FC版の2戦目基準でラッシュ攻撃にフェイントを混ぜてくる上に一発の威力が高く''随所に一撃必殺攻撃もある''ので、一度回避をしくじると一気にダウンへ持ち込まれてしまう。
--1周目では礼をする際は完全に無防備でしかもスターが手に入るだったが、この戦いだと時々礼に合わせた攻撃にカウンターを合わせてくる''無礼''な反撃を仕掛けてくる時がある。ポイントはトレードマークの眉毛の動き。

-''ベア・ハッガー''
--フェイント攻撃が多彩となっており特にベアハッグ攻撃のフェイントは注意が必要。~
練習中に仲良くなったリスを連れてきており時には彼の合図でその後の判断を見極める必要がある。
--通常は''ラッシュが2回までしか通らず、気絶中にさらにスターパンチを当てることで長いラッシュを掛けることができる''。

-''グレート・タイガー''
--ターバンに巻いてある宝石の色に沿った4種の多彩なパンチを仕掛けてくる。~
さらにそれを利用した''予備動作なしの連続パンチも使用してくるため、それぞれの色がどのパンチに対応しているのか覚える必要もある''。
--必殺技はファミコン版と同じくリング奥から大きな円を描いて分身パンチを繰り出す''「スーパーマジックアタック」''に変化。

-''ドン・フラメンコ''
--基本的にはファミコン版の2戦目基準だが必殺技「ローズアタック」が左右のフックを打ち分ける技と化し攻撃回数が最大で5回まで増える。~
予備動作で手を叩いた方向と順番にフックが来るが、それを覚えないと見てかわすのは難しい。
--ヅラが取れた後の攻撃的なスタイルも、ラウンド終了まで収まらなくなってしまう。

-''アラン・ライアン''
--''1周目で使用していた蹄鉄入りグローブにロープを括り付け、カウボーイの如く振り回して攻撃''してくる。だからレフェリー仕事しろ。
--しかもダウンした際このグローブで悪あがきをし、避けないとダメージを喰らってしまう。ちなみに挑戦者編でもダウン時に似た動作をしており、これが伏線となっている。

-''ソーダ・ポピンスキー''
--元々パンチの速い飲んだくれだったが、2周目のこいつはまさしく''飲めば飲むほど速くなる。''
--試合中ダウンからの復帰などでソーダを飲むたびに体がどんどん赤くなり、高速連続アッパーの回数と速度が上がる。ヘビー級とは思えない高速のアッパーを連続でかわす必要があるので、試合が長引くと手をつけられなくなる可能性がある。この高速化したポピンスキーが最強の敵だと言うプレイヤーも多い。
--そしてラッシュがベア・ハッガー同様''通常2回までしか通らず''避ければ避けるほど長いラッシュをかけられる。一度でも攻撃を受けるとラッシュが最初の状態に戻ってしまうがノーミスでいけば僅か1ラウンドでのKOも可能だ。

-''ボールド・ブル''
--ファミコン版の後半戦と同じく''通常パンチでは絶対にダウンしない''。ブルチャージでのカウンターもスターパンチでなければ一撃ダウンにはならなくなった(通常のカウンターでも動作を止めることはできる)。
--それどころかブルチャージの「突進開始→即死アッパー」までの流れが異常に早くなっているため、カウンターどころか普通に避けることさえも難しくなっている。
--おまけにこの戦いのブルはスターが発生する条件やタイミングが異様に厳しく、ブルチャージカウンターで確実に手に入る1点をのぞいてほとんど偶然でしか獲得できないプレイヤーが結構発生している。~
そのため、長丁場のポピンスキーと並んで屈指の難敵に数えられる。

-''スーパー・マッチョマン''
--1周目を基準に行動がかなり素早くなっており「ビッグアッパーカット」の追加、「スーパーマッチョスピン」も一撃必殺パンチと過去作を思わせるものに回帰。
--唯一2周目の彼のみ''通常パンチ、スターパンチ両方共の必殺ポイントが存在しない''ため真剣勝負を強いられる。

-''ミスター・サンドマン''
--防衛戦ムービーではマックのポスターが貼られた''建物ごとパンチで粉砕するなど''ますます人間離れしている。そして''まさかのマイク・タイソン((一般販売されたファミコン版でマイク・タイソンとタイアップしており、氏本人がラスボスとして出演していた。肖像権や晩年の関係からバーチャルコンソールではMr.ドリームがラスボスである海外版後期ロットが採用されている。))化。''必殺の3連アッパーカット「ドリームランドエクスプレス」が、ファミコン版で見せた殺人高速アッパーを思わせるほどに加速される。~
そのスピードたるや全選手最速、予備動作もタイソンと同じウィンクだが、避ける方向が分かっても僅かに遅れただけで餌食となる。
--そしてダウン起き上がり+マック起き上がり直後は必ずこれを使うようになっているので、ヘマをやらかすと永眠させられることに…。
--あと1ダウンで負けのところまで追いつめられると暴走モードに突入する。単体でも脅威であるタイソンアッパーを連続で繰り出すようになり、息切れで暴走が収まるまで反撃もまともにできない。

#endregion

だがパターンであることに一切変わりはないので、動体視力さえついていければ何度も立ち向かっていくことで必ず打開への道を見いだせるだろう。~

死闘の末両周でのラスボスであるサンドマンまでを再び倒すと、~
3敗するまで相手に立ち向かっていくエンドレスサバイバル「ラストスタンド」に突入。
-文字通りマックの引退をかけた最後の戦いなので3回負けるとエンディングとなり、''そのファイルでは二度と「チャンピオンシップ」での対戦ができなくなる''。
--ラストスタンドで一定数以上連勝すると…?
-ラストスタンドの試合中ではポーズメニューでの試合中止・再スタートができなくなる他、''WiiリモコンのHOMEボタンも押せなくなる''。負けそうだからと言って逃げることはできないのだ。%%一応ゲーム機自体の電源を抜けば…%%''逃げることはできないのだ!''
-出現する相手は基本的にランダムだが、ここに一人出身・年齢・身長・体重・戦績の全てが不明の謎の隠しボス選手が追加されている。

#region(その正体)
正体はなんと''[[ドンキーコング>ドンキーコングシリーズ]]''である。その強さを一言で表すなら''「凶悪」''。~
ファイトスタイルはドン・フラメンコと同じ「挑発からのカウンター」であるが、このキャラだけは唯一''「挑発中にとったプレイヤーの行動で攻撃パターンが分岐する」。つまり完全にはパターン化できない''のだ。~
攻撃力・速度そのものも当然、フラメンコを上回っている。ここまで来れる地力がないと付け入る隙は見いだせないだろう。

-モーションは完全にゴリラのそれであり、ネクタイが顔に張り付いて慌てたりインターバル時にバナナを食べ%%てゲップをし%%たりとコミカルで作りこまれている。BGMのアレンジも『[[スーパードンキーコング]]』風。
--インターバル時にセコンドから''「手こずるようなら俺が[[配管工>マリオシリーズ]]を呼んでやる」''と冗談を言われるなどのネタ要素も。
--プレイヤーからは''「[[スマブラ>大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ]]でやれ」''と好評(?)であった。((マックは本作発売前に『スマブラX』でアシストフィギュアとして出演していた。…が、『for 3DS/Wii U』でファイター昇格が確定し、見事に実現してしまった。))

#endregion


#endregion


**評価点
-リモコン横持ちプレイのファミコン版踏襲スタイルや、ヌンチャク(+バランスWiiボード)による体感型プレイに対応している。このゲームで運動するということも可能。
-個性的な対戦相手の数々は健在。
--前作まであったコンパチが周回分け以外に一切なくなっている。
-対人戦は本編とはまた違った心理戦が繰り広げられる。ギガ・マックに変身してもデメリットは残るので、常に気を抜けない。
-良曲揃いのBGM
--試合中のBGMはFCでも流れた曲のアレンジで''各サーキット、さらにチャンピオン戦ごとに異なったアレンジがなされている''。
--「エキシビション」モードで流れる対戦相手をイメージしたメインテーマのアレンジ曲も良曲、こちらも''各選手たち全員に用意されている''。中には出身国に合わせたものも。
---1体分のトロフィー条件をコンプリートするとそのキャラのサウンドモードが出現、そこからでも聴くことができる。従って全キャラのBGMを聴きたいのであれば''全員分をコンプリートしなくてはならない''。~
ちなみにマックのテーマ曲は各サーキットのテーマ曲になっている。残念ながら各チャンピオン戦の曲は未収録となっている。

**問題点
-メインゲームはやりごたえバツグンだが、クリアまでの総合難易度は元はFCのゲームとはいえ現代のゲームとしては相当高いものとなっている。
-対して育成などといった「やりこみ要素」に非常に乏しく、ノーミスならば数時間程度で完全クリアできてしまう。5,800円のWiiソフトであることを考えるとボリューム不足。対人戦がWi-Fi対応でない事が非常に悔やまれる。
--対戦できるキャラは14人(とパワーアップ版の13人)であるが、FC版でも11人(とパワーアップ版の3人)であった。FC版が20年以上前のゲームであることを考えるとちょっと寂しい。
-そこまで気になるほどではないが、試合後のファンファーレはどのモードでもキャラクターテーマのアレンジの物。
--実は''没BGMとして各サーキットのファンファーレがROMの中に残っている''何故使用しなかったのか…。
-ボクシングゲームと言うことで仕方ないかもしれないが、ダメージを深く負った選手の顔面がかなりエグい。
--FC版でもインターバル中に選手の顔面へのダメージ表現が見られた。表現力の上がったWii版では試合中の選手の顔も傷だらけになるのだが、キャラクターによってはかなり凄惨な事になっている。
--絆創膏を貼ったり髪やヒゲがボサボサになるだけのキャラもいれば、青アザやコブだらけになったり歯が折れたりなど初代『ストII』の負けグラフィック並みにエグい表情になっているキャラクターもいる。
-国籍豊かなメンツのセリフに対応した字幕がなく、字幕があるのはセコンドのドックだけになっている。
--そのため各キャラのセリフはリスニングで聞き取るしかない。日本語のホンドーや英語圏のキャラクター((その中でもなまっているキャラがいるので聞き取りの際は注意(例:アメリカ英語カナダ訛りのベア、イギリス英語アイルランド訛りのアラン)))が多いのは幸いだが、フランス語やドイツ語のように大学の選択科目にあるような言語はともかくトルコ語などカルチャースクール必須の言語もあるので全部聴きとるのは難しい。
---「僕のお医者さんがもうやめとけって言うんだ。」(ジョー/フランス語)
---「俺が好きなのは勝利と言う名の美酒だ!」(ポピンスキー/ロシア語)
--といった具合にインターバル時にはキャラクターに沿ったユニークな発言もあるので、やはり相手側にも字幕は欲しいところである。

**総評
演出・デザイン・そして攻略全てにAC/FC/SFC版当時のテイストを引き継いだ、値段の割に少々小粒ながら質の良いリメイクである。~
当然、昔ながらのプレイ感覚をほとんど再現しきった上で拡張しているので、その手の硬派なゲームが好みであれば勧めるに足るゲームだ。

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**余談
-北米では30万本以上と、同国で発売された『[[モンスターハンター3]]』初動並の売上本数を記録している。

-本作をROM解析すると、防衛戦インターバルのピストン・ホンドーが読んでいる諺などの書き込みが確認できる。
--''実はセー〇ームー〇と思しき漫画を読んでいたことが判明する。''((実際の漫画版のとある場面と一致する箇所がある。))

-『[[大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U]]』に参戦したリトル・マックは本作準拠。対戦モードで見せた「ギガ・マック」にも最後の切りふだで変身できる。
--それに伴い本作の登場キャラクターの一部が鑑賞フィギュアとして、ファミコン版の切り抜きが名作トライアルとして収録されている。
--カラーバリエーションとして『スーパーパンチアウト!!』版やカットシーンでのジャージ姿、そしてアーケード版準拠のワイヤーフレーム姿という最多のモデル数を持っている。

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