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セブンスドラゴン2020 - (2015/10/17 (土) 22:57:07) のソース

//Wikipedia、公式サイトに関しては不要と運営議論スレで言われていますので削除します。意見があれば運営議論スレまで。
*セブンスドラゴン2020
【せぶんすどらごん にせんにじゅう】
|ジャンル|RPG|CENTER:&amazon(B00516DOZQ)通常版|CENTER:&amazon(B005C8CHVA)リミテッドエディション|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|~|
|メディア|UMD 1枚|~|~|
|発売元|セガ|~|~|
|開発元|イメージエポック|~|~|
|発売日|2011年11月23日|~|~|
|価格|通常版:6,279円&br()DL版:5,600円&br()リミテッドエディション:8,820円|~|~|
|廉価版|PSP the Best&br()2012年12月11日/2,800円(税別)|~|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
|ポイント|有名声優が多数出演&br()RPGとしての出来も良い|~|~|
|>|>|>|CENTER:''セブンスドラゴンシリーズ'' - ''[[無印>セブンスドラゴン]]'' / ''2020'' / ''[[2020-II>セブンスドラゴン2020-II]]'' / ''III code:VFD'' |
//鬱ゲー(一覧の後段)判定(2015/03/18 無断編集対策の目印用。判定欄への明記は不可) ※方針決定は2015年1月末頃です。
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#contents(fromhere)
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*概要
『[[セブンスドラゴン]]』の続編。ハードは前作から変更されてPSPでの発売となった。~
明記はされていないが前作の前日譚に位置づけられており、前作の時間軸のはるか過去に起きた、現代世界におけるドラゴンとの戦いが描かれる。~
ディレクターの新納一哉氏・BGMの古代祐三氏・モンスターデザインの山本章史氏などは続投。キャラクターデザインは前作のモタ氏から漫画家の三輪士郎氏になり、頭身が上がるなど前作とは全く異なるデザインになった。~
主題歌はボーカロイド「初音ミク」を用いたsasakure.UK氏の「SeventH-HeaveN」。

*ストーリー
 時は現代、2020年。
 魔獣「マモノ」を討伐するために結成された特務機関「ムラクモ」に招集を受けた一般人のあなた(プレイヤー)は、そのS級の才能を見出されムラクモの候補生としてマモノ討伐の戦いに参加することになった。
 初任務としてある建物内部に巣食うマモノの討伐を命じられ、順調に雑魚マモノを討伐していくムラクモ候補生たち。しかしその最奥に待ち受けていたマモノ――「ドラゴン」に、主人公らムラクモ候補生は敗北してしまう。
 それと時を同じくして、地球の全域に彼らを倒したのと同じ「ドラゴン」が舞い降りる。
 人類の科学とは桁外れの力を持つドラゴンたちは瞬く間に地球全土を蹂躙し、人類はあっけなく生態系の頂点から転がり落ちた。

 プレイヤーら生き残りのムラクモ候補生が目を覚ました時、すでに人類は絶望的な状況にあった。
 日本政府はマモノ討伐のエキスパートであるムラクモ機関に希望を託し、ムラクモ機関は生き残った自衛隊と協力して日本の国土を取り戻していくことを決断。
 「ムラクモ13班」として再編成されたプレイヤーらは、人類の生き残りをかけてドラゴンとの戦いに身を投じる事となる。

*ゲームシステム
**キャラクターメイキング
-プレイヤーが決められるのは名前・外見・職業・ボイスの4種。
--外見は男女5種類ずつ、職業は5種類、ボイスは男女15種類ずつ(男性声優・女性声優15人ずつ)の中から選べる。
--前作と違い外見と職業は結びついておらず、(男女の制限はあるが)好きな組み合わせにできる。
--パーティ人数は前作の4人から3人に、職業は7種から5種に減少。その影響か、今作の職業は前作の職業がいくつか統合されたようなものもあり、各職業でできることは多くなっている。

#region(各職業について)
-''サムライ''
--前作におけるファイター+サムライ。典型的な前衛系キャラで、刀を使って戦う。
--前作と同じく「構え」を切り替えることで様々な技を扱うことができる。「抜刀」は全体攻撃能力に優れ、「居合」は単体攻撃能力と属性攻撃に長ける。
--前作では脆さが弱点だったが、今作ではファイターとの統合の影響か解消された。
--奥義は「乱れ散々桜」。強力な単体攻撃。追加効果こそ持たないがその威力はピカイチ。
--外見は学生服を着た「スチューデントスタイル」と結びつけられることが多い。

-''トリックスター''
--前作におけるローグ。やや脆いがスピードに長け、職業の中で唯一2種類の武器(ダガーと銃)を使える。使用可能なスキルは武器によって変化する。
--ダガーは毒や麻痺などの状態異常を付与するスキルが多く、銃は攻撃力と範囲攻撃に長ける。
--奥義は「狂咲きバッドヘヴン」。ダメージこそ伸び悩むが、相手にランダムで多数の状態異常を同時に付与する。
--外見はスーツを着た「エージェントスタイル」と結びつけられることが多い。

-''デストロイヤー''
--今作の新規職業。「拳で戦う」「カウンター技が主力」という前作におけるサムライの「無手」系スキルの特徴を一部受け継いでいる。拳を使って戦うパワーファイターで、速度に劣るが攻防両面共に強力。
--攻撃する度に一定確率で相手に「D深度」という特殊な状態異常を付与することができ、D深度は攻撃を続けることで深まっていく。D深度を付与された相手に対しては、強力な攻撃スキルを発動することが可能。
--「迎撃スタンス」を始めとする反撃系のスキルも特徴。「○○也」系を使えば特定の攻撃を無効化しつつダメージを与えることも可能。
--奥義は「スカイハイメテオ」。全体に特大のダメージを与え、D深度に応じて威力が増減する。
--外見は男性は巨体、女性はスポーティで肘当て・膝当てを身につけた「パワフルスタイル」と結びつけられることが多い。

-''サイキック''
--前作におけるメイジ+ヒーラー。超能力で自然現象を操る属性攻撃のエキスパート。
--とにかく攻撃魔法の火力が高く、相手の弱点属性を的確に突いていくことでコンスタントに火力を叩き出せる。しかしこの手の職業のお約束で耐久力は高くない。
--回復魔法の他、味方に自動反撃能力を付与する「ボディ」系魔法など、サポート能力も高い。
--奥義は「黒のインヴェイジョン」。相手単体に大ダメージを与え、全能力を低下させる。
--外見は男性はフードと拘束具のようなベルト、女性はほとんど裸と言えるほど露出度の高い「アングラスタイル」と結びつけられることが多い。

-''ハッカー''
--前作におけるプリンセス。重度のメカマニアである電子攻撃のスペシャリスト。
--強化や弱体を担当する縁の下の力持ちタイプの職業。また敵を「ハッキング」することで制御下に置くことができ、同士討ちや弱体化をさせることができる。
--スキルの多くは割合操作なため、序盤では雀の涙ほどの効果しかもたらせないが、ゲームが進んで育てば育つほどパーティの司令塔として真価が発揮されてゆく。
--奥義は「禁断の秘技」。使用ターン中、あらゆる攻撃・状態異常からパーティを守る。
---ちなみに奥義解禁イベントでは名称の元ネタ由来のものが登場する。
--外見は男性はアニメTシャツ、女性はゴスロリ衣装の「オタクスタイル」と結びつけられることが多い。
#endregion

**キャラクターの育成
-バトルスキル(職業固有のスキル)を習得・強化することができる「SP(スキルポイント)」は、前作ではレベルアップ時に得られたが、今作では戦闘ごとに経験値と一緒に入手するようになった。
--「SPアップ」という消費アイテムで増やすこともできる。
-バトルスキルとは別に、「パーティスキル」と呼ばれるパーティ全員で共有するスキルもある。フィールドでしか使えず回数制限があるが、マナ(いわゆるMP)を消費せずアイテムのように使うことができる。
-レベル30以上で、職業を変更できる「転身」が可能になる。転身するとレベルは半分になるが、転身前の職業に応じたパラメータボーナスを得ることができる。なお、同じ職業への転身も可能。
--このパラメータボーナスは蓄積するので、転身を続ければ時間はかかるが特定のパラメータを上げ続ける事ができる。
-「奥義」と呼ばれる超強力なスキルは今作でも健在。ストーリーを進めると、レベル40以上で職業ごとの条件を満たすことで習得可能になる。
--習得には条件を満たすだけではなく、膨大な量のSPも必要。しかしその性能は労力に見合った、あるいは労力以上のもの。

**ゲーム進行
-本作はチャプター式のRPGとなっており、基本的には一本道。各チャプターの目的を達成することでマップ上に新たなダンジョンが出現し、ストーリーが進む。
-サブイベントとして「都庁改修」「クエスト」「デートイベント」が存在する。
-都庁改修
--ストーリー序盤でドラゴンの手から取り戻され、生き残った人類の拠点となるのが東京都庁である。ドラゴンを倒すと手に入る資材「Dz」を消費して「改修」することで、様々な施設が増えていく。
--改修すると習得可能スキルやショップの品揃えが増えたり、後述のクエストの解禁に関わる他、各施設の住人・代表者からお礼として様々なアイテムやスキルを得られる。
-クエスト
--RPGのお約束とも言えるサブイベント。様々な依頼を解決することで報酬が手に入る。ストーリーのちょっとした舞台裏が語られることも。
-デートイベント
--ある施設を改修すると、特定のNPCやパーティメンバーと「デート」ができるようになる。
--NPCとデートするには、それぞれに対応した特定のクエストをこなして「アドレス」を入手する必要がある。
--特に報酬がある訳でもないミニイベントだが、良い%%妄想%%息抜きにはなるか。

**戦闘
-戦闘は前作と殆ど変わらないRPGとしては一般的なもの。コマンドは攻撃・防御・スキル・アイテム・エグゾースト(後述)・逃走の6種。
--パーティ人数減少のためか、前作にあった隊列の概念は無い。
---ちなみに先頭に近いほど狙われやすい等といったことは無いが、複数人が最速行動の時の実質的な行動順や自動発動スキル(後述)は先頭に近いキャラのものが優先される。
--前作ではストック式だった1ターンのみのパワーアップコマンド「エグゾースト」は、相手にダメージを与えることでゲージを稼ぎ、満タンにすることで使用可能になるという仕様になった(『[[ファイナルファンタジーVII]]』のリミットゲージに似た扱い)。
--エグゾーストを使用すると最速行動になり、行動が強化される(攻撃・回復はダメージ・回復量増加、防御はダメージ軽減率上昇)。
---なお、先述の奥義はエグゾースト使用時しか使用できない。

**ダンジョン
-前作で多くの批判があったフロワロ((ドラゴンの居る領域に咲く花。前作では踏むとダメージを受けるうえに至る所にあり、対策手段も限られていた))は演出・設定のみの存在となり、フロワロシード((フロワロ圏内で出現する、ドラクエで言うはぐれメタル))は低確率でエンカウントするレアエネミー的な存在になった。
--ダンジョンでは通常はランダムエンカウントだが、フロアに徘徊する中ボス(ドラゴン)のみシンボルエンカウントという前作の形式を引き継いでいる。
-ダンジョンには逃げ遅れたNPCが点在している。話しかけると救助したことになり、以降は都庁の所定の場所に住みつく。
--救助人数に応じてアイテムが貰える。
--ちなみに救助されたNPC(元からいるNPCもだが)はストーリーの節目ごとに話す内容が変わる。

**ドラゴン
-タイトルにもなっている人類の敵。シリーズを象徴する存在。
--どのドラゴンも強敵かつ先述の通りシンボルエンカウントであるため、『[[世界樹の迷宮]]』における「FOE」と似たようなシステムになっており、全編にわたってプレイヤーを苦しめてくる。
---全てのドラゴンが2回行動であり、攻撃力・耐久力が高いのはもちろん、状態異常による自滅や、リアクトスキル(後述)によって更なる行動を狙ってくる者もいる。
---例に挙げたFOE同様、ドラゴンの近くで戦闘しているとそのドラゴンが乱入してくることがある。場所によってはドラゴン数体を相手にせねばならないことも……。
---「壁フロワロ」を使って道をさえぎるドラゴンもいる(通称・壁ドラゴン)。通常のドラゴンよりさらに強いうえ、場所によっては性質上必ず倒さなければならない。
--FOE同様にシンボルエンカウントなので戦闘自体の回避がノーコストで可能である点、後ろを取れば先制できるという点がまだ救いではある。
---ただし壁ドラゴンは壁を背にしているため先制は困難(できなくはないが)。

**初音ミク2020とDIVAモード
-本作は初音ミクとコラボしており、あるクエストで彼女を救出すると、BGMを「DIVAモード」に変更できるようになる。
--DIVAモードでは全てのBGMに彼女の歌やスキャットが入るアレンジバージョンになる。アレンジャーは先述のsasakure氏など多数。
--ミクの衣装は本作オリジナル。後にこのバージョンのフィギュアも発売された。
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*評価点
**親切さ
-前作では徹底したレトロゲーライクな不親切さが一部のプレイヤーの不満を生んだが、今作はそれを意識してか親切設計が目立つ。
--チュートリアルステージ(チャプター0)の存在を始め、触れるだけで全回復するセーブポイント((ただしパーティスキルの使用回数は回復しない))が点在、フロワロ廃止、画面上に表示されるエンカウント確率を示すエネミーレーダーの設置、クエストの進行状況・ヒントが簡単に確認可能になったなど、遊びやすさがかなり改善されており制作側の心配りが嬉しい。
--パーティスキルも好評で、キャンプメニューを経ずに回復したりエンカウントを防止したりできる。
---特に好評なのが、強制的にエンカウントでき、使用回数も無限という「キラーズアトラクト」。これをダンジョンで連発するだけで動き回ることなく連戦でき、後述する自動発動スキルと相まってレベル上げの負担がかなり軽減された。

**練られた職業・ゲームバランス
-職業間の見事なバランスは前作から健在。パーティ編成の自由度は前作以上。
--5種類しか存在しない反面、個々の汎用性が高く、職業によっては同職3人という極端な編成でも十分クリアできるようになっている((前作のような「特定の職業が味方にいないと発動しないスキル」もごく一部を除き存在しない))。
---例えばサムライは自己強化や自己回復スキルも持つので、何人いても安定したパーティになれる。
---デストロイヤーは開発者によれば「一人旅もできるかもしれない」とのこと。回復スキルこそ少ないが、反撃スキルで手数が多くなりやすく、攻撃を無効化・軽減する手段にも富むためだろう。
--フロワロ対策のせいで職業が限定されることもなくなった。

**戦闘
-戦闘もUI改善と自動発動スキルの登場で、より爽快感が増している。
--自動発動スキルは名前の通り一定確率で戦闘中に発動するスキルなのだが、サムライの「修羅の貫付け」やデストロイヤーの「先制デストロイ」など先手を打てるものが非常に便利((なんと不意打ち時も発動する))。発動すると開幕から戦いは有利に進められ、レベルによってはザコは即死することもある。先述のキラーズアトラクトや回復セーブポイントの存在も相まって経験値稼ぎが非常に楽になった。
//---戦闘に突入する前に雑魚敵がまとめて撃破される様はスカッとする。
--前作から引き続き登場する、条件を満たせば行動回数が増える「リアクト」スキルも好評。職業によっては''「ずっと俺のターン!」''を現実のものにすることも可能。さすがにリアクト回数にも限度があるので本当に「ずっと」とはいかないが。
--他、相手の弱点属性を突くと「GOOD!」と表示されるので弱点を覚えやすい。
-ドラゴンの存在があるため戦闘には適度な緊張感がある。
--特に装備の整わない序盤においては前作同様、ドラゴンの存在は大きな恐怖となる。
--装備が整ってくると経験値やSP稼ぎの対象となってしまうのも前作や『世界樹』と同様。それでも強力な一撃はこちらをヒヤヒヤさせてくれる。

-全体的な歯応えも十分。
--クリア後はザコからボスまでドラゴン尽くしの裏ダンジョン「幻影首都」が登場。プレイヤーにドラゴンの恐怖を再度刻んでくれる。
---特に最深部に待ち構える裏ラスボスはかなり強い。

**豪華声優陣
-近年の作品としては異様に出演声優の顔ぶれが豪華。ベテランから若手まで実力派が揃っており、キャラメイクの面白さを引き立たせている。
--同じ声優でも職業(スキル)毎にセリフが異なる。
--同じ作品で共演した声優も多く、その気になれば「[[ガンダムパーティ>ガンダムシリーズ]]」「[[テイルズオブパーティ>テイルズオブシリーズ]]」「ギアスパーティ」「とあるパーティ」「[[けいおんパーティ>けいおん! 放課後ライブ!!]]」などを作ることも可能。元となったキャラになりきって遊ぶのも一興。
---声優ネタもきっちり完備。随所に隠されたネタを探すのも面白い。

**演出
-人物モデルは頭身の低い、いわゆるチビキャラ。それがちょこまかと動き回る戦闘は見ていて楽しい。動きのバリエーションも豊富。
--チビキャラのお陰で鬱要素のあるストーリー(詳しくは後述)も難なく進められるという声も。
-ムービーのほとんどはリアルタイムレンダリングなため待ち時間が少なく、それでいて迫力もある。

**前作とのつながり
-一部の登場人物は前作から続投。彼らについて掘り下げる描写もある。
--前作プレイを前提とした描写ではないので今作からのプレイでも問題ない。
-BGMの一部に前作のアレンジがある(ドラゴン戦は「戦場―荒れ狂うもの」、渋谷は「迷宮―密林航行」のアレンジであるなど)。

**その他
-BGMは前作と異なりテクノ・サイバーチックなものが多いが、通常モード・DIVAモード共に概ね好評。
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*不満・賛否両論点
**自由度・ボリュームの低下
-前作は広大なフィールドに複数のダンジョンが点在しており、中盤以降は好きな順番で攻略することができたが、今作では先述の通り一本道になっている。
-それに従い、隠しアイテムやクエストなども前作から減少。クリア後の楽しみも幻影首都のみ。
--特に各職業の最強武器は、前作では豊富なサブイベント・クエストの報酬であったり隠れた場所に配置されていたのに対し、今作ではただ幻影首都の各階層のボスを撃破することで入手できる撃破報酬的な扱いになっている。味気なくなった事を惜しむ声は少なくなかった。

**シナリオ
-前作と比べて超展開が少なくなり、オーソドックスに。ただし鬱展開が多くなった。
--「全てのドラゴンを狩り尽くす」「ドラゴンに蹂躙された世界を取り戻す」というのが(前作と同じく)今作の主なテーマなのだが……
--一方で、「人間が心の奥底に隠し持つエゴや汚い側面」を繊密に描写している((続編『2020-II』ではその人物描写が更にパワーアップしている))。このドロドロさを「それがいい」と評価する人もいれば、「ここまでの描写はいらない」と頑に拒む人もいる。
--残酷描写はグラフィックでの直接表現は無いものの、テキストにはしれっと盛り込まれている。人が死ぬ場面も多い。
--ただ先述の通り、前作とのつながりを示す展開はファンには好評。

**ストーリー演出
-人物モデルの頭身が低いためストーリーの深刻さが伝わってこないと言う人もいる。
-戦闘シーンの演出が少ない(あるいは弱い)ために職業的個性や強さがわかりにくいNPCがいる。

**キャラクターメイキングの仕様・幅の狭さ
-一言で言えば「どの要素も個性が強いいうえに種類も少ないため、思い通りのキャラメイクは難しい」。
--外見は全職共通となったためか、パターンは大幅に減少(28→10種類)。色違いでもいいからもう少し増やして欲しかったという声が多かった。
---次作ではアナザーカラーが2種類ずつ追加された。
--勝利ポーズは職業固定。サイキックや女性ハッカーなどはかなりクセがある。それぞれ面白くはあるが。
--ボイスについて
---外見とボイスの性別は固定。このため少年外見に女性ボイスを当てることなどはできない。
---演技傾向(女王様、アホの子、無口、元気っ子など)はどの職業でも同じであり、バリエーションは意外に少ない。
---また基本的にアニメキャラなどの元ネタありきの演技なので、元ネタを知らない・興味がない人は「何でここでこんなセリフ?」と違和感を覚えたり、そうでなくともオリジナルのキャラを使っている気にはなれないかもしれない。
-職業以外の要素は一度決めると変更不可。
--次作では条件つきながら名前・外見・ボイスも変更可能になった。

**戦闘
-戦闘アニメが3D化したことでややテンポが悪くなっている。
--スキル演出は短縮やスキップができず、特に奥義は演出が長いのでイライラすることも。
--魅力ある声優のボイスも使い回しこそ少ないが、各職業のスキルに合わせて1パターンで固定されているため、さすがに何回も聴いていると飽きる。UMDの容量を考えるとある程度の妥協は仕方ないことではあるのだが……。
-隊列の概念消滅やパーティ人数の減少で、メンバーが戦闘不能になった時の立て直しが難しくなっている。
--特に後半になるほどドラゴンの攻撃力が急激に上昇していくため、他のRPGでもありがちなことだが''「仲間が死んだ!>蘇生アイテムで回復>蘇生した仲間or別の仲間が死んだ!>蘇生アイテムで回復>また別の仲間が~」''という悪循環に陥ってそのままズルズルと敗北してしまうことも……。
--これは「回復・セーブポイント多数」「全職回復スキル持ち」「回復アイテムが沢山手に入る(が、素の回復量はイマイチ)」「回復系パーティスキルの使用回数が多い」という親切設計の裏返しとも取れる。よって、「戦闘後の復帰は容易だが、戦闘中の立て直しは難しい」というバランスになっている。
-トリックスターの奥義「狂咲きバッドヘヴン」が壊れ性能。
--多重状態異常がラスボスだろうが隠しボスだろうが効いてしまう((しかも状態異常の付着率は非常に高い))。狂咲きバッドヘヴンの状態異常には麻痺や睡眠といった行動を抑制するものも含まれるので、エグゾーストゲージの増加量を増やすアクセサリを装備して「アサシンズリアクト」((再行動条件はクリティカルであるため比較的満たしやすい))と「ラッシュショット」((スキルレベル+3回、攻撃する。最大5レベルまで。クリティカルも発生する))を組み合わせると、状態異常で相手の動きを止めつつエグゾーストゲージを貯めることが可能になってしまい、奥義を連発できるようになってしまう。
---もちろんトリックスター1人では安定感に欠けるため確実なハメ技にはならないが、2人いると安定してしまい、''「ずっと俺のターン!」''が現実のものになってしまう。
--当然というべきか、次作では付与状態異常から睡眠が外され、付与数も4つに減らされた((「狂咲きバッドヘヴン」と秘奥義「磔刑ディアボリカ」で分割))。というよりトリックスター自体が全体的に弱体化した。

**初音ミク関連
-初音ミクはPVやOPムービーなどで大きくピックアップされているが、実際のゲームでの扱いは他のモブと同等かそれ以下。ストーリーに大きく関わることはない。
-DIVAモードについて
--アレンジャー多数かつ古代氏はアレンジ不参加のため、曲の雰囲気にばらつきがある。
--歌あり曲はsasakure氏のアレンジなど一部のみ。

**その他
-TOKYOマップ(いわゆるワールドマップ)ではダンジョン毎に残存ドラゴン数が表示されるが、ストーリー到達時点では討伐不可能なドラゴン(行けない場所や受領できないクエストに出現する)も数に入っている。このためドラゴンを探して延々とダンジョンをさまよい続けるプレイヤーが続出した。
--次作ではストーリー到達時点で討伐できる数のみ表示されるようになった。
-前作に登場した「ルシェ族」は登場しない。
--次作以降は登場する。
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*総評
不親切さがいろいろと目立った前作に近年のイメージエポックの悪評や、「声ゲーに良ゲーなし」という前評判から不安視されていたものの、蓋を開けてみれば小粒だが堅実にまとまっていた良作。~
派手なアピールポイントや新システムこそ無いものの、バグも少ないため安定して遊ぶことができる。RPG好きならやって損はない一本。
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*余談
-本作の1年後を描いた『[[セブンスドラゴン2020-II]]』が2013年にPSPで発売された。
--UIなどは更に快適になったが、鬱要素が増したストーリーや、ダンジョンなど本作の流用が多い点は賛否両論。

-予約特典は冊子「ドラゴンクロニクル2020」と、主題歌(ショートバージョン)含む一部BGMを収録したCD。
--リミテッドエディション(限定版)の特典「政府特殊機関“ムラクモ”限定装飾一式」は、PSPフェイスカバー、プレイヤーキャラ10種のPSP型ステッカー、カナル型イヤホンのセット。
-本作のサウンドトラックには主題歌およびDIVAアレンジは収録されていない。
--大人の事情とはいえファンからは少なからぬ落胆の声が上がっていた。
--主題歌(フルバージョン)はsasakure氏のアルバム「幻実アイソーポス」に収録。DIVAアレンジアルバムは次作発売後に次作のDIVAアレンジとカップリングされて発売された。
---DIVAアルバムに限らず関連商品は本作のみよりも次作とセット、つまり『セブンスドラゴン2020シリーズ』としてのものの方が多い。

-他作品との関わり
--「巴御前」「ランドウの釘バット」という武器は同じイメエポの『[[クリミナルガールズ]]』のカメオ出演と思われる。
--同じセガの『[[電撃文庫 FIGHTING CLIMAX]]』に本作をモデルにした衣装やステージが登場する。

-エージェントとアングラの女性は、一部のスキル・勝利ポーズに胸が揺れる演出がある。
--実はエージェントでは揺れるがアングラでは揺れない動作もある。%%変なところで芸が細かい。%%
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