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ドラッグ オン ドラグーン3 - (2014/03/21 (金) 00:09:58) のソース

*ドラッグ オン ドラグーン3
【どらっぐ おん どらぐーん すりー】
|ジャンル|アクションRPG|&amazon(B00DNV40KO)|
|対応機種|プレイステーション3|~|
|発売元|スクウェア・エニックス|~|
|開発元|アクセスゲームズ|~|
|発売日|2013年12月19日|~|
|定価|通常版:7,980円&br()10周年記念BOX:19,800円(共に税込)|~|
|レーティング|CERO:D(17歳以上対象)|~|
|>|>|CENTER:''[[ドラッグ オン ドラグーンシリーズリンク>ドラッグ オン ドラグーンシリーズ]]''|

#contents(fromhere)
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*概要
-DODシリーズを生み出したキャビアが『[[ニーア>NieR RepliCant]]』を最後に吸収合併されて3年…まさかの再始動を果たしたDODシリーズ最新作。
--シリーズ初の女性主人公・ゼロを据え、シリーズ誕生10周年である2013年に発売された。
--2作目『[[ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒]]』より8年ぶりのナンバリングタイトル。
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*評価点
-地上戦でのアクション性の大幅な向上。
--キャラクターの動作がかなり軽快になり、旧作の大きな難点であった「モッサリ感」はほぼ解消。
--攻撃やジャンプなどの各種基本アクションも見直され、敵を攻撃に巻き込みやすくなり、またカバー範囲の広い強力な攻撃も増え、爽快感アップ。
---『2』ではやりにくかった空中コンボなども非常に決めやすくなっているなど、コンボも構築しやすくなった。
---武器切り替えは、L2orR2+○△□×いずれかのワンボタンで、リアルタイムでスムーズに行えるようになった。またコンボ中に武器切り替えを組み込むと専用の攻撃も発生するため、武器を切り替えながらのコンボも可能に。
---「回避」はモーションが非常に素早くなったため、回避後すぐに攻撃に移れるようになり、テンポが改善。
---タイミング良く「防御」を行うと発生するカウンター攻撃は、攻撃範囲と威力が大きく強化され、また飛び道具に対しても反撃が出来るようになったため、強力な反撃手段として非常に使いやすくなった。
--武器の仕様も一新されており、従来と比べ戦略性が増加。
---突出した要素は無いが癖が無く使いやすい「剣」、カバー範囲が狭く隙も大きいが火力とリーチに優れる「槍」、攻撃範囲は狭いが1対1で圧倒的な手数を誇る「格闘武器」、火力は低めだが非常に攻撃範囲の広い「戦輪」の性能の大きく違う4種類が設定されており、戦略のバリエーションも楽しめるようになった。
--自己強化モードである「ウタウタイモード」も追加。
---ブラッドゲージと呼ばれる専用ゲージが一定量以上溜まると発動できるようになり、一定時間無敵になる、移動+攻撃性能が強化される、△ボタンでロックオン対象の近くまでワープできるようになるなど様々な恩恵が得られる。
---ここぞという時の切り札になるほか、発動時にマップ全体のアイテム回収効果などもあるため、様々な場所で便利に使える。
---ウタウタイモードを発動する事で、どんな強力な敵が相手だろうが一方的にゴリゴリ削れる高火力コンボが叩き込めるため、爽快感もある。
--難易度調整も(地上戦に関しては)かなりまともになっており、『2』の時のような理不尽な難度ではなく、攻略し甲斐のある高難度に改善された。
---一方で、回復アイテムも特にリスク無く自由に使えるため、高難度のステージがどうしても越せなければアイテムでのゴリ押しも可能であり、自分で難易度の調整がしやすくなった。
---アイテムを駆使してもきつい場面はあるが、そういった場合でもコンティニューするたびに敵の攻撃力が下がる救済措置があるため、戦闘で詰むことはまずない。
---敵のAIも改善された関係で、旧作のように交戦中にどこかへ行ってしまう事も無くなった。

-相変わらず敵も味方も濃いキャラクター設定。
--ただその中身に関しては賛否もある(後述)。
--特に好評なのは、これまでのシリーズにおけるドラゴンのイメージを覆す主人公の相棒、ミハイル。
---見た目はいかついドラゴンだが、中身はただの5歳児であり、そこら中で無邪気な言動を繰り出す姿はたいへんかわいらしい。中には「ミハイルが可愛いのがこのゲーム最大の長所」という意見も。
---「あざとくて嫌だ」という否定的な意見もあるが、逆に「あざといのも含めて可愛い」とするユーザーもいる。
--DLCでの登場になるが、おネエのドラゴン、ガブリエラに関しても、今までにないキャラ付けで人気が高い。
--藤坂氏によるキャラクターデザインも好評。

-戦闘中にもキャラクターがとても良く喋る。
--ゼロやその仲間キャラクターのみならず、ただのモブである敵兵士にもいちいち専用の台詞が用意されており、やたらと良く喋るため、戦闘中の会話を拾う楽しみもある(ただし仲間キャラの会話内容に関しても賛否はある、後述)。
---ステージによっては開始時からクリア時までずっと会話が続いたり、手早くクリアすれば全ての台詞が終わらないほど。賛否ある会話内容であるが、好きなプレイヤーにとっては大きな楽しみとなる。
--ただ、敵兵士の発言に関しては音量が抑えられているうえ字幕が出ないので少々聞き取りづらいが。
--声優の演技も素晴らしく、シーンによって多様な顔を見せるゼロ、二面性のあるフォウやセント、テンションの高低が激しいスリィ、ストーリー中に大きく演じ方が変化するトウなど、演技の癖が強く難易度の高いキャラが多いにもかかわらずいずれの担当声優もなかなかの名演・怪演を見せてくれる。
---『1』『2』では主要キャラクターに俳優が多く起用されていることも特徴であったが、本作ではキャラの声の大半を本職の声優が占めている。

-音楽。
--作曲は『ニーア』に引き続き、岡部啓一氏を始めとしたMONACA社が主に担当している。
---ただしテイストは『ニーア』とはまた違うものになっており、旧作とはまた違う音楽が楽しめる。
---特にボス戦の楽曲は、従来の音楽とは大きく曲調を変え、激しいハードロック調の音楽になっているが、格好いいものが多いと好評。
---ラスボス戦の仕様は後述の通り評価が分かれているが、「これまでのボス曲をアレンジメドレーにした集大成」「非常に透明感があり、美しいボーカル」「シナリオとマッチした優しさと物悲しさが同居したリズム」など戦闘曲の評価は非常に高く、「曲のおかげで何十時間も挑むことができ、クリアできた」という人までいる。
--藍井エイル女史とEmi Evans女史の歌う「クロイウタ」、鬼束ちひろ女史の歌う「This Silence Is Mine」も評価が高い。
---特に「This Silence Is Mine」は作中で使用されるシーンにもマッチしており、ファンからも支持を集めている。
--ゲーム中にて「ウタウタイモード」を発動すると、BGMにボーカルが付く、パーカッションの種類が増えるといった変化が起こる(そのためほぼ全てのフィールドBGMにボーカルありorなしの2パターン用意されている)など、音楽に関しては凝った演出が見られる。
--また、DLCとして『DOD1』から「セエレの祈 上空」「第十三章 最終」「尽きる」、『ニーア』から「イニシエノウタ」「エミール」「Ashes of Dreams」、本作から主題歌2つと「Better End」のアレンジバージョンが配信されており、好評なものが多い。

-シリーズお馴染みのウェポンストーリーも健在。方向性も従来のものを引き継いでおり、ファンからも好評。
--話の中身も、ただ淡々と悲劇が綴られているもの、良く意味の分からないもの、毒のある話、不思議な話、少し悲しい物語、ちょっといい話など種類も豊富に揃っている。
--中には『1』のとあるキャラクターのものと思われる話や、『ニーア』のキャラクターのものと思われる話も。

-チャプターセレクトの復活。
--『2』では消えていたチャプターセレクトが「ブックセレクタ」として復活。
--本作ではステージの途中のコンティニューポイントからでもミッションを始められるようになっている。
--またチャプターセレクトの画面でそのステージで取り逃した宝箱を確認することができるため武器コンプリートは過去作に比べて格段に楽になっている。
---武器コンプリートは最終章へ進む条件でもあるため、「初代や2は条件が厳しすぎて最後のエンディングまで見れなかったが、3はラストまで行けた」という人も多い。

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*賛否両論点
-これまでの『DOD』シリーズや『ニーア』とはかなり毛色の違うストーリー。
--全編に渡ってギャグ要素が非常に多く散りばめられており、大筋こそ陰鬱なストーリーながらもかなりコメディ色が強くなっている。
---そのギャグの内容も下ネタ、メタフィクションやパロディネタ等、非常に人を選ぶものであるため、「笑えた」「和んだ」という評価の声もある一方、「寒い」「下品」「期待していたものと違う」「頻度も多くてくどい」という反発の声も。
--発売前の宣伝やキャラクター紹介でもそういった下ネタ要素を包み隠さず公開しており、ゲーム中での下ネタトークなども一部公開していたため、「大体予想通りだった」というユーザーも多いが、その一方で、公式HPやPVではこれまでのDODシリーズ及びニーアと似通った「毛色は独特ながらもゲームの雰囲気自体はシリアス」に表現されていたため、期待していたものと違うと感じた層も増える要因となった。
//後述のメタ視点を持つキャラクターの存在も一切伏せられていた。(存在自体が大きなネタバレだからだと思われる)
//これ要る?ネタバレキャラだから公開できかったって事はみんな分かってると思う
--ちなみにディレクターのヨコオ氏は、発売前に「DOD3はDODでもニーアでもない。(前作までのような陰鬱なものを)期待していると裏切られると思います。」と予め警告していた。

#region(メタ要素に関するネタバレ注意)
-また、ストーリー中、メタ的な視点を持ちながらストーリーに関わってくるキャラクターが登場する。
--いわば物語の部外者であるにも関わらず、「ストーリー上盛り上がる戦局に干渉して来る」「主人公を凌ぐ身体能力を描写されていたり、別のキャラにおだてられたりしている」「最後のエンディングの〆を持っていく」など美味しい場面が与えられているため、「出しゃばりすぎてて冷める」等の不満が強い。
--一応、このキャラクター自体にはそれなりに好意的な意見もあるが、そういったユーザーの中でも、ストーリー上でのこういった目立ちぶりに関しては否定的な声が多い。
#endregion

-詳しく語られない要素が多め。
#region(ストーリー上のネタバレ注意)
-基本的に「妹の本拠地に殴り込み、妹を殺して使徒を仲間に引き入れ、次の妹の所へ」といった流れで物語がガンガン進んで行き、その展開も非常にあっさりしている。
--その流れの中でストーリーの核心に触れるシーンはそれほど多くなく、匂わせるだけ匂わせておいて説明や回収はされない展開が多い。
--多くの伏線が回収されるのは最後の分岐路に入った後であるため、謎ばかり振り撒いてあっさりバッドエンドを迎える途中の分岐路では、中弛みもしやすい。
---さらに最終分岐まで終えても回収し切れてない要素もそこそこ残っており、また「そういう設定なんだからそういうことで納得しろ」と言わんばかりに進んでいく少々強引な要素もいくつかある。
-キャラの掘り下げもゲーム単体ではあまり行われておらず、主人公であるゼロ、相方のミハイル以外はいまいち薄味。
--せっかくキャラが立っている妹たちとのイベントもあまりなく、ほとんどの妹たちは多少の会話ののちに一戦交えてあっさり退場してしまう。
---キャラによっては直接戦闘すらほとんど無かったり、精神が崩壊しているために会話らしい会話も出来なかったりするため不評。
--同じくキャラが立っている使徒たちも、口を開けば下ネタトークが飛び出すばかりで、比較的様々な面を見る事ができるのはディトぐらい。
---そもそものキャラ設定が、ゼロと妹達ウタヒメは「全員が性欲旺盛」で、その従者である使徒達はその相手をしているというものであるため、設定に忠実であると言えばその通りだが、それ自体が人を選ぶものでもあり、逆に言えばそれらのネタ以外でのキャラの掘り下げは薄い。
---デカートは他人のために体を張れる実直な紳士で、オクタは心根は良識的で優しく、セントも実はひねくれ屋な純愛野郎、とそれぞれ味のある性格をしているのだが、そういった性格が見て取れるシーンが少なく、不満に思うユーザーも多い。
--発売前から公開されていた公式サイトの小説や漫画『ウタヒメファイブ』などではしっかりとキャラクターが掘り下げられ、発売前から人気が高まっていたため、ゲーム本編での彼ら彼女らの活躍に期待していたプレイヤーたちは大いにガッカリすることとなった。
#endregion

-なお、ディレクターのヨコオ氏のニコ生での発言によると、「ユーザー間での考察の余地をたくさん残したくて、モヤッとする構成を増やした」とのこと。
--実際、ユーザー間での考察は[[まとめwiki>http://www61.atwiki.jp/dod3kousatsu]]も作られるなど割と盛り上がっており、楽しんでいるユーザーも多く、開発側の目論見としては成功していると言える。
--しかしその一方で、「考察するにしても材料が足りない」要素もあるため、考察を楽しんでいるユーザーの中にも物足りなさを感じる意見も出ている。
-このあたりの難点は、のちに配信された追加シナリオDLCにおいてある程度解消されている。

-''またお前か。''
#region(D分岐ネタバレ注意)
-『DOD1』に唐突に登場し話題を掻っ攫ったあの「音ゲー」がまさかの再登場。
--今作ではリズムをしっかり合わせないと敵弾が消せない音ゲーらしい仕様となっており、基本的に二種類の帯の順番が合ってさえいれば判定はユルユルだった『1』のものと比べて、難易度が上昇している。
--それだけならまだしも、
---カメラが好き放題動き回るせいで敵弾や着弾点が良く見えない。時にはどちらか一方、あるいは両方が全く見えない
---にも関わらずしょっちゅうテンポをずらして来るためリズム感をしっかり取れないとキツい
---全パートを合わせるとクリアには約8分もの時間を要するため、音ゲーとして単純に長すぎる
---曲そのものの長さだけでなく、ゲーム部分が始まる前のイントロ部分がやや長めで飛ばせないことや、後述のロードの長さやフリーズなどもあり、トライ&エラーに手間が掛かるためストレスを感じやすい
---『1』の音ゲーは帯の色を間違えても硬直するのみで、次弾に当たりさえしなければミスしても大丈夫だったが、本作ではタイミングがシビアであるためミスした瞬間に即死
---画面が完全にフェードアウトし切ってから着弾する弾が飛んでくる
---''その後音楽も止まった後に飛んでくる弾がある''
--…と、人によっては理不尽さを強く感じる要素が多く盛り込まれており、この高難易度を突破できないユーザーも多く、「『音ゲー』の再登場」及び「『音ゲー』の仕様」共に賛否が割れている。
--ただし上述の仕様が悪辣なだけで、曲そのものの難易度は音ゲーとしてはむしろ優しいという人もいる。
---動画サイトでアップされた譜面とゲーム中の映像を同調させて普通の音ゲーのようにプレイする、という攻略法を取ることであっさりさクリアできたというプレイヤーも少なくない。
--また「ウタ」で奇跡を起こす「ウタウタイ」が主要人物を担っているという設定から、発売前から音ゲーそのものは再登場すると予想したシリーズファンも多かった。
#endregion

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*問題点
-シーンを切り替える際のロードが長い。
--道中の長いストーリー本編ではあまり気にならないが、短いクエストを始める際にも毎回同様に長めのロードが発生するため、地味に気になる。
--クエストは武器入手or強化のための金策としても頻繁に繰り返すことになるため、ストレス要素になりやすい。

-処理落ちが多い。
--せっかくアクション性自体は軽快になっているにも関わらず、元々のfpsが低い事に加え、至る所で処理落ちが発生するために、爽快感が得られない事もしばしば。
--PS3の型番によっては「フリーズが発生した」との報告も挙がっている。

-PS3にしてはそれほどグラフィックが綺麗ではない。
--『ニーア』の時もそうだったが、PS2以上ではあるがPS3のゲームとしては今一つ。
--プリレンダリングムービーだけはPS3レベルの綺麗なグラフィックだが、使用されているのは''OPムービーのみ''。

-カメラワークも悪い。
--せっかくゲーム性が大幅に改善されているのに、カメラワークはほぼ改善されておらず、障害物の近くではカメラがブレまくるため、ストレスを感じる場面も多い。
--広い場所ではそれほど気にならないが、ステージ端などでは思うように視点が動かせず、時には敵と壁で挟まれて全く画面が見えなくなる事も。
---そのくせ突進技などでステージ端に寄って行く敵が多く、カメラワークの悪さを嫌でも意識させられる場面が多くなりがち。
---また、カメラ外に居る敵も平然と攻撃を仕掛けてくるため、見えない攻撃による理不尽なゲームオーバーも発生しやすい。

-地上アクションも一部操作しづらい。
--回避方向の細かい調整が出来ないため、もどかしく感じる場面もしばしば。
--同じく回避攻撃も思った方向に出すのが難しく、何かと融通が利かない。

-ゲーム以外のメディアに目を通していないと補完できないシナリオ要素が多い。
--ウタヒメたちのキャラクターや、使徒との関係については、本作の少し前の物語を描いているコミック『[[ウタヒメファイブ>http://www.jp.square-enix.com/magazine/biggangan/introduction/dragondragoon/]]』や、[[公式HPの公式ノベル>http://www.jp.square-enix.com/dod3/#/novels]]の中でだけ描かれ、ゲーム本編中には登場しないため、これらを読んで補完しないといまいち把握できない。
--2014年3月より各ウタヒメにスポットを当てた追加シナリオも配信されており、こちらでの補完も可能だが、基本的に有料DLCなのでやっぱり別個で買わなければならない。
--中には限定BOXの特典小説を読まないと性格の把握できないキャラクターも。
---ただし、限定BOX特典にのみ掲載されているキャラクターの小説に関しては、2014年4月発売予定の設定資料集に(粗筋だけだが)掲載される予定とのこと。

-ボス戦にあまり歯ごたえが無い。
--ドラゴンに乗って戦う大型ボスは行動パターンに乏しく、また攻略方法も「敵の隙を見て攻撃し、無防備な状態に持ち込んで一気に畳み掛ける」というものがやたらと多く、どのボスも単調な攻略になりがち。
--ゼロを操作して地上で戦うウタヒメ戦もやっぱり行動パターンに乏しく、単調。それほど強くもないため、なんとなく戦っているだけで何となく倒せてしまう。
---血を分けた妹とのタイマンという燃えるシチュエーションなのに、敵は武器を振り回す1~2パターンの攻撃ぐらいしか行ってこないため、張り合いもいまいち無く、見た目も地味。
---漫画『ウタヒメファイブ』で行っていた多彩な攻撃をゲームにも活かして欲しかった、という不満も多い。

-地上戦ステージにおいても「進む→特定地点に到達すると敵が表れ小部屋に閉じ込められる→敵全滅→扉が開く」の流れがほぼ固定されており、ワンパターン。
--作中でも登場人物自身が「またか」とメタ的な愚痴を漏らしており、シナリオ的な背景も特に説明されず、「そういうもの」として片付けられている。
--扉を開けるムービーが挿入されている際に長めのロードも行われるため、テンポの悪さも生んでいる。

-クエストの面白味が薄い。
--ミッション内容はほとんどが「特定の敵を倒してアイテムを奪え」と「宝箱を壊してアイテムを奪え」の2種類のみであり、ステージも使い回しが多いため単調で淡白。
--また、ミッション中のポーズメニューに「リタイア」はあるが「リトライ」が無い。やり直したい場合はわざと死ぬか、一旦リタイアしていちいちチャプターセレクト画面に戻らなければならないため、不便。

-上空戦の単純化。
--ドラゴンを自由自在に駆るフライトシミュレーションであった『1』や『2』から一転、本作の上空戦はただの奥行きシューティングになってしまっており(一定のスピードで自動で前進しており、出来るのは位置調整と攻撃程度)、出来ることが大幅に減少。また上空戦を行うステージの数も過去作と比べて極端に少ない。
--ステージ構成も非常に単調で、攻略も大して難しくないため、戦略を考える必要もほぼ無い。
--自機の移動操作とターゲットカーソルの移動操作が両方左スティックであるせいで、操作がしにくく、単純な出来もあまり良くない。

-バグがいくつかある。
--特に問題だったのは、セント以外の使徒がセントになってしまう「セントバグ」。
---これが発生するとセント以外の使徒が消えてしまい、連れていく使徒の変更も出来なくなる。消えたキャラの親密度アップによる提供武器も入手できなくなってしまうため、武器のコンプリートが解禁条件である最終分岐に進めなくなってしまう事もあった。
---現在は修正済み。
--他にも「出現するはずの雑魚が出現しなくなるバグ」や「敵が壁に埋まるバグ」「坂道にいる敵や地中に潜ったはずの敵が浮いているバグ」など細かいものが現在でもいくつか残っている。

-魔法の削除。
--理由は不明だが、旧作で好評だった「武器ごとに設定された固有魔法」が今作では削除されており、旧作のファンからは物足りないと不満が多い。

-武器の無個性化。
--『1』では武器入手に特定のマップで特定の行動を取らなければならないなど、入手方法のバリエーションがあったが、今作ではマップ上の宝箱から入手するものと使徒から手に入るものを除けばほとんど金で購入するものとなっている。入手難易度としては下がっているため一概に批判点ではないが、値段も高めのため金稼ぎのためにひたすら効率の良いクエストを繰り返す作業に追われることとなる。
---さらに今作では武器強化にも大量の金が必要であり、強化を狙うならなおさら前述の作業を繰り返さねばならない。
--本作では『2』と同じく、いくつかの攻撃の組み合わせによりコンボが派生するシステムになっているのだが、その派生のバリエーションが少なく、派生技の種類も少ないため、使い方の似がちな武器が非常に多い。
--また、固有魔法が無くなった事により武器の個性が薄まり、単純な攻撃力で武器の優劣が付いてしまっており、出番に恵まれない武器も多い。

-武器ホイールの収納数減少。
--旧作では8本の武器を同時に装備できたのが、今作は武器切り替えの仕様の都合か、4本に減少している。
--また、旧作では装備できる武器の種類に特に制約は無かったが、今作では武器1種類につき1本までしか持ち歩く事が出来ない。
--これらの制約で特に不便さを感じるような場面は無いが、自由度としては少し下がっているため、不満の意見も出ている。

-アクションゲームとしての方向性の変化。
--広大なマップでわらわらと出現する敵を処理していく無双系のアクションゲームであった旧作とは違い、今作は一本道。
--その関係か、旧作のように任意の場所でドラゴンを呼び出す事ができなくなり、またマップの探索要素も減っているため不満が出ている。

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*総評
『DOD1』のような電波なストーリーを期待していたユーザーからは反発の声が挙がり、また、一筋縄ではいかないクセの強さも相変わらずであり、そういった点からも批判意見は良く見られる。~
しかしその一方でゲーム性は旧作から改善された部分も多く、特に『1』や『2』での大きな問題であったアクション性の難はほぼ解消(カメラワークの難が解消されていないのが欠点だが)。~
これまでのシリーズと比べればかなり遊びやすく仕上がっており、また好みさえ合えばコメディ色の強いストーリーも一つの楽しみとなるため、従来のファンや新規ユーザーからもそれなりの好評は得ている模様。~
良くも悪くも(比較的)ライトになったDODと言える。~

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*その他
-メディアミックス作品がいくつか展開されている。
--本作の前日譚として、ウタヒメ姉妹が主役の漫画『[[どらっぐ おん どらぐーん ウタヒメファイブ>http://www.jp.square-enix.com/magazine/biggangan/introduction/dragondragoon/]]」が月刊ビッグガンガンにて連載中。
--本作のとあるエンディングの後日譚として、『[[ドラッグオンドラグーン 死ニ至ル赤>http://www.square-enix.co.jp/magazine/yg/introduction/dragondragoon/]]』がヤングガンガンにて連載中。
---『3』本編の後で『1』本編の少し前の時代が描かれているが、『1』には直接は繋がらないパラレルワールド的な物語となっている。
-スクウェア・エニックスのアーケード向けカードゲーム『ロードオブヴァーミリオン3』に、ゼロとミハイルの2人(1人と1匹)が2014年3月27日に登場予定。

-2014年3月6日より、ウタヒメ姉妹1人1人にスポットを当てた追加シナリオDLCの販売が開始された。価格は571円+消費税。
--3月6日にワン編とトウ編の2つが配信開始されたのち、1週間ごとに1人ずつ追加予定。
---トウ編は4月8日までの期間限定で無料配信中。
--配信開始して間もないため詳細は省くが、内容は概ね好評。
---ただ、いくら本筋に直接関係のない番外編とはいえ、前述通りゲーム本編でキャラの掘り下げがほとんどされなかっただけに、最初から収録しておいて欲しかったという意見もある。

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