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*らんま1/2 町内激闘篇 【らんまにぶんのいちちょうないげきとうへん】 |ジャンル|対戦格闘アクション|&amazon(B000068I5H)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売元|メサイヤ(日本コンピュータシステム)|~| |開発元|メサイヤ(日本コンピュータシステム)&br;WINDS((スタッフロールで数名のスタッフがグラフィックデザインとして参加していることが記されている。))|~| |発売日|1992年3月27日|~| |希望小売価格|8,800円(消費税別)|~| |プレイ人数|1人~2人|~| |判定|なし|~| |ポイント|らんま格闘ゲーム第1弾&br()原作要素が良好&br()ただし、物足りない点も多い|~| |>|>|CENTER:&color(black)''[[少年サンデー関連作品リンク>少年サンデーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 大人気漫画「らんま1/2」はGB、PCE、PC98などで展開されており、らんま初の格闘ゲームとしてSFCに上陸。また、メサイヤのSFC作品第一弾でもある。~ 色々と物足りない箇所があるものの、原作要素は豊富に取り込んでおり、キャラゲーとしての品質は満たしている。 **プロローグ >某月某日。乱馬たちの住む町内会は、お祭りでにぎわっていた。なんとそのお祭りのメインイベントは町内武闘大会」というもの。しかも優勝者には商品として『中国旅行ご招待!』が用意されている。 >中国旅行と聞いては黙っていられてない乱馬、「優勝するのはこの俺だっ!」と張り切って参加した。 >しかしっ!対戦相手は玄馬、校長、久能、小太刀、シャンプー、良牙といういつもの面々だ。しかも「打倒乱馬!」と己の技に磨きをかけての大会参加だっ!そんな奴らを相手に「賞品の中国旅行は、絶対にこの俺がもらうぜ!!」と商品にめがくらみ張り切っている乱馬だが…。 >さあ、激闘、町内バトルロイヤルの始まりだ。 >はたして乱馬は優勝し中国旅行を手にすることができるのか!?(原文ママ) **特徴 -中国旅行に行きたいのは乱馬だけではない。プレーヤーは乱馬(or らんま)となって原作キャラと戦っていくのだ。 ''登場人物'' -作中では平仮名でしか表示されないが分かり易く原作通りに表記させていただいた。 :早乙女乱馬(男)| --本作の主人公。無差別格闘、早乙女玄馬の息子である。中国呪泉郷の修業の際に水をかぶると女の子になるという体質になる。 :早乙女らんま(女)| --本作では試合前に男乱馬か女らんまを選ぶ事が可能になっている。 :早乙女玄馬| --乱馬の父で無差別格闘早乙女流一代目。強欲で有名。水をかぶるとパンダになる。今作は珍しく人間の姿で参戦し、パンダは勝利ポーズでのみ見られる。 :九能小太刀| --聖ヘベレケ女学院格闘新体操の選手。華麗な新体操と卑怯な性格で挑む。九能帯刀の妹。 :九能帯刀| --風林館高校剣道部主将。剣道の達人で変態的性格の持ち主。人よんで風林館高校の蒼い雷(いかずち)。本作では投げ技を持たない。 :九能校長| --風林館高校の校長で、生徒をいじめる事が生きがいのハワイ被れ。帯刀と小太刀の父である。 :シャンプー| --中国の女傑族の娘。中国で乱馬&らんまに敗れて以来、追って日本にやってきた。水にぬれると猫になるが、本作では起こりえない。 :響良牙| --乱馬の幼馴染でありライバル。技の多彩さとパワーが強力。水にぬれると子豚になるが、本作では起こりえない。 -プレーヤーは乱馬とらんまのみを選ぶことが出来て、「玄馬」「小太刀」「九能」「校長」「シャンプー」「良牙」の順番に戦っていく。全6ステージ。 --尚、対戦前にそれぞれどちらを使うか選ぶことができる。 --他には「八宝斎」と「コロン」がボーナスステージ(小太刀に勝った後と校長に勝った後にある)の相手を務める。そして本作では天道あかねと久遠寺右京とムースは参戦しておらず、ボーナスステージで姿を見せるのみ。 ''ルール'' -相手と3ラウンド戦って2回先取するのが勝利条件となっている。 --HPゲージは画面上に表示されており制限時間内に相手のHPを0にすれば先取。 ''キャラクターの動作'' -操作は、十字キーで横移動、Xでジャンプ、LかRでガードの基本動作は勿論、更に小技、中技、大技を繰り出す。 --「小技」 ---YとBと下ボタンによる、パンチ、キックの上下弾打ち分け。斜め又は垂直ジャンプからの蹴りなどを繰り出す。 --「中技」 ---YとBと進行方向によるアッパーや、スライディングなどを繰り出す。 --「必殺技」 ---Y連射、B+Y同時、Aボタンで繰り出す。必殺技というと繰り出すための条件がありそうだが普通に繰り出せる。尚、Y+進行方向で投げも行えるがこれも分類される。 -このように大別されているが、一部のキャラには特有のコマンドも用意されている。 ''その他'' -OPTION項目 --色々な設定が用意されており、難易度の他にも「CREDIT」でコンティニュー回数を増減させたり、キーコンフィグなどが用意されている。 --難易度について ---「EASY」「NORMAL」「HARD」「SUPER」の4段階((隠し操作(オプション画面でLとRを押しながらセレクトを押す)でEASYより易しい「YOKOE」、SUPERより難しい「RED」を加えた6段階になる))が用意されており腕前に応じて選ぶことが可能。 ---とりあえず、今回は難易度に応じてエンディングが変わるという事はない。 -対戦モードについて --対戦モードでは色々な原作キャラ同士の戦いを楽しむ事が可能。同じキャラクターの選択は出来ない(LとRを押しながら決定すれば可能)が、男乱馬VS女らんまの対戦は可能である。 ---タイトルでカーソルを対戦に合わせてLとRを押しながら決定すると入れる隠しオプションで八宝斎とコロンを使えたり、戦う場所の選択もでき、CPUとの対戦やCPU同士の戦いの観戦なども行える。ただし、八宝斎とコロンはプレイヤー専用でCPUにはできない。 **評価点 ''原作要素は多い'' -アニメと同じ声優が起用されている。 --SFCの性能では掛声になるが、良質なグラフィックと相まって原作キャラを操作しているという実感をもたせてくれる。 -原作キャラの個性とゲーム性の反映 --原作キャラも個性があり、シャンプーは素早さに長けた近距離タイプ、校長は飛び道具を活用したヒットアンドアウェイなど特徴が付けられているのも良い。 ---乱馬、らんま、シャンプー、隠しキャラの八宝斎は2段ジャンプが可能になっている。 --これらも原作キャラと戦っているという実感をもたせてくれている。また、腕に覚えがないプレーヤーは難易度を下げれば適度に難易度が下がるのでとっつきやすい部類になる。 -グラフィック関連は非常に良い --キャラクター選択の際は大きい顔グラが高品質で表示されており、等身大の原作キャラ達による多彩な動作が描き込まれており原作通り色々な技を繰り出すのは楽しい。 ---ステージ背景も種類も豊富で細部まで描き込まれており、背景がスクロールして奥行き感も表現している。特に天道道場のステージには天道家の人々のほかムース、五寸釘、右京、博奕王キング、パンスト太郎など多くのキャラが後姿ではあるが書き込まれている。 --一枚絵も豊富であり、イベントに関しても豊富な一枚絵が多く用意されており、SFCでは流石に動きまではしないが非常に質が良くゲームオーバーのものまで用意されている。 ---しかも、ゲームオーバーの画像は男乱馬と女らんまによって異なるものまで表示されるようになっている。 --スタッフロールの際はデフォルメされたキャラ達が次々と登場して最後までプレーヤーを楽しませてくれる。 ''音楽'' -音楽制作会社であるオーパスに所属している赤堀正直氏と榎木淳氏による音楽であり、各キャラにはそれぞれ専用の曲が用意されている。 //ブレインロードや熱血大陸も作曲されたというのも追記したいがダメですか? //↑自分は良いと思いますけどね。 ''らんまの格闘ゲームとしての基礎は出来上がりつつある'' -格闘ゲームとしては第1弾であるがそこから既に、原作キャラを操作して適度なオチからのエンディングに移行する構成が出来上がっている。 --後の作品では、乱馬以外の主人公が選べたり、表現力の進化に問題点の解消などが行われ良作に仕上がっている。 **賛否両論点 -難易度は高め --EASYからして相手からの攻撃がそれなりに飛んでくるので歯ごたえがあり、しかもコンティニュー回数も有限((通常は3~5回で、オプション画面でCREDITにカーソルを合わせてセレクトを10回押すと50回になる))なのである程度の腕前がどうしても必要になる。 --また、スーファミのボタンはファミコン時代よりも多く用意されており初心者が慣れるまでは難儀するだろう。 **問題点 ''ゲーム性'' -本編では(裏技を使わない限り)乱馬orらんましか選べない --本作では難易度(及び裏技でキャラ)を変えてクリアしてもエンディングは1通りしかないので物足りないところ。尚、続編では他のキャラも普通に選べるようになっておりキャラクターに応じたエンディングになるようになっている。 -本編における良牙のAI --なんと投げハメを使用してくる。良牙と戦っている気分なんてあったもんじゃない。 ---幸い、今作の乱馬・らんまは待ちキャラ寄りの性能なので対抗できなくはないが… -インターフェースの練り込みが足りない箇所がある //--選択画面では顔グラが並んでいるのではなく十字キーで別なキャラに変わるというもので不便。 //--キャラ選択については、黒地に顔グラの表示だけでは寂しい。 //---一般的には、並んだ顔グラにカーソルを合わせていくと、名前とともに等身グラフィックも出るところではあるが‥‥ //↑それは現在の水準でしょ?当時の水準でやってほしい。 --勝者の表記は、キャラクター名ではなく''競技者一(二)の勝利''と出てくるので違和感が否めない。 -対戦モード --戦う場所について通常はステージセレクトすら出来ず(上記の隠しオプションで可能)ランダムで選択されてしまうという有様。対戦専用のステージもある((ボーナスステージでも使われる天道道場と、対戦限定の道路を走るトラックの上))のにもったいなく感じる。ゲーム性に支障をきたすわけではないのだがテストプレイの域を出ない。同期の格ゲーと比較するとほとんど裏技ありきのクオリティといえる。 --対戦時は専用の曲が3曲用意されている(2曲はボーナスステージと兼用)だけで、1Pモード時の各キャラのテーマが流れることはない。 -対戦バランス --初作なこと、そして原作のキャラ特性を再現しようとしたことを考慮に入れても、対戦バランスはかなり崩壊気味。分かってきてしまうと、強いキャラクターにはまず勝てなくなる。 --「九能帯刀」は投げ技こそ持たず、必殺技の出るスピードも遅いが、強い判定・リーチが長い・スキの少なさを兼ね備えた通常技を多く持っており、対空攻撃も完備。間違いなく本作の最強キャラクターである。 ---「投げがないなら投げハメをすればいいんじゃないか?」と思われる方もいると思うが、九能は『1フレームで投げられ判定が無くなる上、ガードされても全く隙の無い中段攻撃』を持っており、その技をリバーサルで出されると、良くて相討ち程度にしか持って行けない。ガードし続ければ再び得意な中間間合いまで間合いを拡げられてしまう…と、攻守共に隙が無い。 --次点でやはり強力な通常技と飛び道具を持つ「校長」、「リボン」の射出前後の隙が極悪なまでに少なく、使いこなせれば便利すぎる「小太刀」当たりが強キャラ。 --主役である「乱馬」は飛び道具を持たず、対空技は豊富で強いものの近づいていくのが難しいためはっきりいってきつい。スピードである程度カバーできるらんまはともかく、乱馬はほとんどいいところが無い。 ''その他'' -フォントがファミコン以下 --グラフィックに優れている一方、文章量は全体的に少ない上に品質も悪く、漢字はおろかカタカナすら使われず平仮名のみで乏しい。そのため、特にシャンプーと表示するところを''しゃんぷー''と表示までしている。 **総評 本作は原作要素があらゆる方向から見事に表現されている。とはいえ、主人公が1人しかえらべなかったり、メニュー画面などの仕様についてはどうしても練り込み不足が目立つのは致命的なところはないが惜しい所と言える。~ 色々あるが、乱馬の格闘ゲームの第一作目としての第一歩を踏み出した作品と言える。~ 今のところ安価で取引されているのでゲームが得意な原作ファンならとりあえず手を出すのも良いだろう。 **続編 -同年7月17日にゲームボーイソフト『らんま1/2 熱烈格闘篇』(バンプレスト)が発売。 --アニメ放送中に発売された最後のゲームとなった。 -メサイア発売の正式な続編としては同年12月25日『[[らんま1/2 爆烈乱闘篇]]』が同じくスーパーファミコンで発売。 --それ以降も同機種ではRPGやパズルなど色々な形で発売されている。 -その少し前にあたる10月2日、PCエンジンで『らんま1/2 打倒、元祖無差別格闘流!』が発売されている。 --こちらは前作の横スクロールのアクションゲームから対戦格闘にモデルチェンジしている。 **余談 -説明書 --「八宝菜」とあるが正しくは「八宝斎」とするところである。 --作中では技のコマンドの説明が一切ないが説明書にはしっかりと記述されているので、本作に手を出すなら多少高くても説明書が付いたものを購入するのが良いだろう。 -当時は様々なキャンペーンが行われていた。 --テレホンカードのプレゼント企画が行われた。 ---商品付属のアンケートを送ると本作の記念オリジナルイラスト入りテレホンカードが抽選でもらえるというもの((92年6月30日の消印有効であり、現在のところは既に終了している。))。 ---テレフォンカードとは公衆電話を使うためのものであるが、現在のところガラケーやスマホの普及により((当時は、携帯電話というものはSFレベルの代物とされていた))めっきり数が減ってしまった。テレカは使用するよりも大事に保管しておく方が良いだろう。 //-本作における「爆砕点穴」は地面から岩の破片を飛ばす技となっているのだが…''たとえトラックの上であろうと丸太橋だろうと岩が飛び出す。'' //設定を考えるとその場所で出来るのはおかしいってのは昔からいくらでもある事なのでわざわざ書く程の事じゃない //-本作の評判は良く、人によっては昨年発売された『[[ストリートファイターII]]』よりもこっちの方が好きだというプレーヤーもいたほど。 //ソースが不明、記事の評価と合っていないためCO -''海外での展開'' --海外では「RANMA NIBUNNOICHI」ではなく「Street Combat」というタイトルで発売されたのだが((海外でのパブリッシャーは当時のアイレム))、本作のゲーム自体があまり褒められたものではなく、しかもキャラクターを全くの別物に差し替えた事により原作要素は完全に消失。これにより評判が悪かったらしく最初で最後の「Street Combat」となってしまった。実際、続編の「爆烈乱闘篇」は海外では『Ranma 1/2: Hard Battle』のタイトルで発売され、パブリッシャーも変更されている。
*らんま1/2 町内激闘篇 【らんまにぶんのいちちょうないげきとうへん】 |ジャンル|対戦格闘アクション|&amazon(B000068I5H)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売元|メサイヤ(日本コンピュータシステム)|~| |開発元|メサイヤ(日本コンピュータシステム)&br;WINDS((スタッフロールで数名のスタッフがグラフィックデザインとして参加していることが記されている。))|~| |発売日|1992年3月27日|~| |希望小売価格|8,800円(消費税別)|~| |プレイ人数|1人~2人|~| |判定|なし|~| |ポイント|らんま格闘ゲーム第1弾&br()原作要素が良好&br()ただし、物足りない点も多い|~| |>|>|CENTER:&color(black)''[[少年サンデー関連作品リンク>少年サンデーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 大人気漫画「らんま1/2」はGB、PCE、PC98などで展開されており、らんま初の格闘ゲームとしてSFCに上陸。また、メサイヤのSFC作品第一弾でもある。~ 色々と物足りない箇所があるものの、原作要素は豊富に取り込んでおり、キャラゲーとしての品質は満たしている。 **プロローグ >某月某日。乱馬たちの住む町内会は、お祭りでにぎわっていた。なんとそのお祭りのメインイベントは町内武闘大会」というもの。しかも優勝者には商品として『中国旅行ご招待!』が用意されている。 >中国旅行と聞いては黙っていられてない乱馬、「優勝するのはこの俺だっ!」と張り切って参加した。 >しかしっ!対戦相手は玄馬、校長、久能、小太刀、シャンプー、良牙といういつもの面々だ。しかも「打倒乱馬!」と己の技に磨きをかけての大会参加だっ!そんな奴らを相手に「賞品の中国旅行は、絶対にこの俺がもらうぜ!!」と商品にめがくらみ張り切っている乱馬だが…。 >さあ、激闘、町内バトルロイヤルの始まりだ。 >はたして乱馬は優勝し中国旅行を手にすることができるのか!?(原文ママ) **特徴 -中国旅行に行きたいのは乱馬だけではない。プレーヤーは乱馬(or らんま)となって原作キャラと戦っていくのだ。 ''登場人物'' -作中では平仮名でしか表示されないが分かり易く原作通りに表記させていただいた。 :早乙女乱馬(男)| --本作の主人公。無差別格闘、早乙女玄馬の息子である。中国呪泉郷の修業の際に水をかぶると女の子になるという体質になる。 :早乙女らんま(女)| --本作では試合前に男乱馬か女らんまを選ぶ事が可能になっている。 :早乙女玄馬| --乱馬の父で無差別格闘早乙女流一代目。強欲で有名。水をかぶるとパンダになる。今作は珍しく人間の姿で参戦し、パンダは勝利ポーズでのみ見られる。 :九能小太刀| --聖ヘベレケ女学院格闘新体操の選手。華麗な新体操と卑怯な性格で挑む。九能帯刀の妹。 :九能帯刀| --風林館高校剣道部主将。剣道の達人で変態的性格の持ち主。人よんで風林館高校の蒼い雷(いかずち)。本作では投げ技を持たない。 :九能校長| --風林館高校の校長で、生徒をいじめる事が生きがいのハワイ被れ。帯刀と小太刀の父である。 :シャンプー| --中国の女傑族の娘。中国で乱馬&らんまに敗れて以来、追って日本にやってきた。水にぬれると猫になるが、本作では起こりえない。 :響良牙| --乱馬の幼馴染でありライバル。技の多彩さとパワーが強力。水にぬれると子豚になるが、本作では起こりえない。 -プレーヤーは乱馬とらんまのみを選ぶことが出来て、「玄馬」「小太刀」「九能」「校長」「シャンプー」「良牙」の順番に戦っていく。全6ステージ。 --尚、対戦前にそれぞれどちらを使うか選ぶことができる。 --他には「八宝斎」と「コロン」がボーナスステージ(小太刀に勝った後と校長に勝った後にある)の相手を務める。そして本作では天道あかねと久遠寺右京とムースは参戦しておらず、ボーナスステージで姿を見せるのみ。 ''ルール'' -相手と3ラウンド戦って2回先取するのが勝利条件となっている。 --HPゲージは画面上に表示されており制限時間内に相手のHPを0にすれば先取。 ''キャラクターの動作'' -操作は、十字キーで横移動、Xでジャンプ、LかRでガードの基本動作は勿論、更に小技、中技、大技を繰り出す。 --「小技」 ---YとBと下ボタンによる、パンチ、キックの上下弾打ち分け。斜め又は垂直ジャンプからの蹴りなどを繰り出す。 --「中技」 ---YとBと進行方向によるアッパーや、スライディングなどを繰り出す。 --「必殺技」 ---Y連射、B+Y同時、Aボタンで繰り出す。必殺技というと繰り出すための条件がありそうだが普通に繰り出せる。尚、Y+進行方向で投げも行えるがこれも分類される。 -このように大別されているが、一部のキャラには特有のコマンドも用意されている。 ''その他'' -OPTION項目 --色々な設定が用意されており、難易度の他にも「CREDIT」でコンティニュー回数を増減させたり、キーコンフィグなどが用意されている。 --難易度について ---「EASY」「NORMAL」「HARD」「SUPER」の4段階((隠し操作(オプション画面でLとRを押しながらセレクトを押す)でEASYより易しい「YOKOE」、SUPERより難しい「RED」を加えた6段階になる))が用意されており腕前に応じて選ぶことが可能。 ---とりあえず、今回は難易度に応じてエンディングが変わるという事はない。 -対戦モードについて --対戦モードでは色々な原作キャラ同士の戦いを楽しむ事が可能。同じキャラクターの選択は出来ない(LとRを押しながら決定すれば可能)が、男乱馬VS女らんまの対戦は可能である。 ---タイトルでカーソルを対戦に合わせてLとRを押しながら決定すると入れる隠しオプションで八宝斎とコロンを使えたり、戦う場所の選択もでき、CPUとの対戦やCPU同士の戦いの観戦なども行える。ただし、八宝斎とコロンはプレイヤー専用でCPUにはできない。 **評価点 ''原作要素は多い'' -アニメと同じ声優が起用されている。 --SFCの性能では掛声になるが、良質なグラフィックと相まって原作キャラを操作しているという実感をもたせてくれる。 -原作キャラの個性とゲーム性の反映 --原作キャラも個性があり、シャンプーは素早さに長けた近距離タイプ、校長は飛び道具を活用したヒットアンドアウェイなど特徴が付けられているのも良い。 ---乱馬、らんま、シャンプー、隠しキャラの八宝斎は2段ジャンプが可能になっている。 --これらも原作キャラと戦っているという実感をもたせてくれている。また、腕に覚えがないプレーヤーは難易度を下げれば適度に難易度が下がるのでとっつきやすい部類になる。 -グラフィック関連は非常に良い --キャラクター選択の際は大きい顔グラが高品質で表示されており、等身大の原作キャラ達による多彩な動作が描き込まれており原作通り色々な技を繰り出すのは楽しい。 ---ステージ背景も種類も豊富で細部まで描き込まれており、背景がスクロールして奥行き感も表現している。特に天道道場のステージには天道家の人々のほかムース、五寸釘、右京、博奕王キング、パンスト太郎など多くのキャラが後姿ではあるが書き込まれている。 --一枚絵も豊富であり、イベントに関しても豊富な一枚絵が多く用意されており、SFCでは流石に動きまではしないが非常に質が良くゲームオーバーのものまで用意されている。 ---しかも、ゲームオーバーの画像は男乱馬と女らんまによって異なるものまで表示されるようになっている。 --スタッフロールの際はデフォルメされたキャラ達が次々と登場して最後までプレーヤーを楽しませてくれる。 ''音楽'' -音楽制作会社であるオーパスに所属している赤堀正直氏と榎木淳氏による音楽であり、各キャラにはそれぞれ専用の曲が用意されている。 //ブレインロードや熱血大陸も作曲されたというのも追記したいがダメですか? //↑自分は良いと思いますけどね。 ''らんまの格闘ゲームとしての基礎は出来上がりつつある'' -格闘ゲームとしては第1弾であるがそこから既に、原作キャラを操作して適度なオチからのエンディングに移行する構成が出来上がっている。 --後の作品では、乱馬以外の主人公が選べたり、表現力の進化に問題点の解消などが行われ良作に仕上がっている。 **賛否両論点 -難易度は高め --EASYからして相手からの攻撃がそれなりに飛んでくるので歯ごたえがあり、しかもコンティニュー回数も有限((通常は3~5回で、オプション画面でCREDITにカーソルを合わせてセレクトを10回押すと50回になる))なのである程度の腕前がどうしても必要になる。 --また、スーファミのボタンはファミコン時代よりも多く用意されており初心者が慣れるまでは難儀するだろう。 **問題点 ''ゲーム性'' -本編では(裏技を使わない限り)乱馬orらんましか選べない --本作では難易度(及び裏技でキャラ)を変えてクリアしてもエンディングは1通りしかないので物足りないところ。尚、続編では他のキャラも普通に選べるようになっておりキャラクターに応じたエンディングになるようになっている。 -本編における良牙のAI --なんと投げハメを使用してくる。良牙と戦っている気分なんてあったもんじゃない。 ---幸い、今作の乱馬・らんまは待ちキャラ寄りの性能なので対抗できなくはないが… -インターフェースの練り込みが足りない箇所がある //--選択画面では顔グラが並んでいるのではなく十字キーで別なキャラに変わるというもので不便。 //--キャラ選択については、黒地に顔グラの表示だけでは寂しい。 //---一般的には、並んだ顔グラにカーソルを合わせていくと、名前とともに等身グラフィックも出るところではあるが‥‥ //↑それは現在の水準でしょ?当時の水準でやってほしい。 --勝者の表記は、キャラクター名ではなく''競技者一(二)の勝利''と出てくるので違和感が否めない。 -対戦モード --戦う場所について通常はステージセレクトすら出来ず(上記の隠しオプションで可能)ランダムで選択されてしまうという有様。対戦専用のステージもある((ボーナスステージでも使われる天道道場と、対戦限定の道路を走るトラックの上))のにもったいなく感じる。ゲーム性に支障をきたすわけではないのだがテストプレイの域を出ない。同期の格ゲーと比較するとほとんど裏技ありきのクオリティといえる。 --対戦時は専用の曲が3曲用意されている(2曲はボーナスステージと兼用)だけで、1Pモード時の各キャラのテーマが流れることはない。 -対戦バランス --初作なこと、そして原作のキャラ特性を再現しようとしたことを考慮に入れても、対戦バランスはかなり崩壊気味。分かってきてしまうと、強いキャラクターにはまず勝てなくなる。 --「九能帯刀」は投げ技こそ持たず、必殺技の出るスピードも遅いが、強い判定・リーチが長い・スキの少なさを兼ね備えた通常技を多く持っており、対空攻撃も完備。間違いなく本作の最強キャラクターである。 ---「投げがないなら投げハメをすればいいんじゃないか?」と思われる方もいると思うが、九能は『1フレームで投げられ判定が無くなる上、ガードされても全く隙の無い中段攻撃』を持っており、その技をリバーサルで出されると、良くて相討ち程度にしか持って行けない。ガードし続ければ再び得意な中間間合いまで間合いを拡げられてしまう…と、攻守共に隙が無い。 --次点でやはり強力な通常技と飛び道具を持つ「校長」、「リボン」の射出前後の隙が極悪なまでに少なく、使いこなせれば便利すぎる「小太刀」当たりが強キャラ。 --主役である「乱馬」は飛び道具を持たず、対空技は豊富で強いものの近づいていくのが難しいためはっきりいってきつい。スピードである程度カバーできるらんまはともかく、乱馬はほとんどいいところが無い。 ''その他'' -フォントがファミコン以下 --グラフィックに優れている一方、文章量は全体的に少ない上に品質も悪く、漢字はおろかカタカナすら使われず平仮名のみで乏しい。そのため、特にシャンプーと表示するところを''しゃんぷー''と表示までしている。 -エンディングのオチ --ストーリーモードはゲームオリジナルだがオチは「らんま1/2」の原作で既に扱われたネタのため新鮮味がない。 **総評 本作は原作要素があらゆる方向から見事に表現されている。とはいえ、主人公が1人しかえらべなかったり、メニュー画面などの仕様についてはどうしても練り込み不足が目立つのは致命的なところはないが惜しい所と言える。~ 色々あるが、乱馬の格闘ゲームの第一作目としての第一歩を踏み出した作品と言える。~ 今のところ安価で取引されているのでゲームが得意な原作ファンならとりあえず手を出すのも良いだろう。 **続編 -同年7月17日にゲームボーイソフト『らんま1/2 熱烈格闘篇』(バンプレスト)が発売。 --アニメ放送中に発売された最後のゲームとなった。 -メサイア発売の正式な続編としては同年12月25日『[[らんま1/2 爆烈乱闘篇]]』が同じくスーパーファミコンで発売。 --それ以降も同機種ではRPGやパズルなど色々な形で発売されている。 -その少し前にあたる10月2日、PCエンジンで『らんま1/2 打倒、元祖無差別格闘流!』が発売されている。 --こちらは前作の横スクロールのアクションゲームから対戦格闘にモデルチェンジしている。 **余談 -説明書 --「八宝菜」とあるが正しくは「八宝斎」とするところである。 --作中では技のコマンドの説明が一切ないが説明書にはしっかりと記述されているので、本作に手を出すなら多少高くても説明書が付いたものを購入するのが良いだろう。 -当時は様々なキャンペーンが行われていた。 --テレホンカードのプレゼント企画が行われた。 ---商品付属のアンケートを送ると本作の記念オリジナルイラスト入りテレホンカードが抽選でもらえるというもの((92年6月30日の消印有効であり、現在のところは既に終了している。))。 ---テレフォンカードとは公衆電話を使うためのものであるが、現在のところガラケーやスマホの普及により((当時は、携帯電話というものはSFレベルの代物とされていた))めっきり数が減ってしまった。テレカは使用するよりも大事に保管しておく方が良いだろう。 //-本作における「爆砕点穴」は地面から岩の破片を飛ばす技となっているのだが…''たとえトラックの上であろうと丸太橋だろうと岩が飛び出す。'' //設定を考えるとその場所で出来るのはおかしいってのは昔からいくらでもある事なのでわざわざ書く程の事じゃない //-本作の評判は良く、人によっては昨年発売された『[[ストリートファイターII]]』よりもこっちの方が好きだというプレーヤーもいたほど。 //ソースが不明、記事の評価と合っていないためCO -''海外での展開'' --海外では「RANMA NIBUNNOICHI」ではなく「Street Combat」というタイトルで発売されたのだが((海外でのパブリッシャーは当時のアイレム))、本作のゲーム自体があまり褒められたものではなく、しかもキャラクターを全くの別物に差し替えた事により原作要素は完全に消失。これにより評判が悪かったらしく最初で最後の「Street Combat」となってしまった。実際、続編の「爆烈乱闘篇」は海外では『Ranma 1/2: Hard Battle』のタイトルで発売され、パブリッシャーも変更されている。

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