このページでは、PSV用ソフト『サガ スカーレット グレイス』(判定:スルメ)と、Switch/PS4/Win/iOS/Android向け完全版である『サガ スカーレット グレイス 緋色の野望』(判定:良作)について紹介する。
「検証依頼」が出ています。依頼内容は「ラスボスのセリフが変化する」というソースの提示です。対応できる方はご協力をお願いします。
【さが すかーれっと ぐれいす】
ジャンル | RPG | ![]() |
対応機種 | PlayStation Vita | |
発売・開発元 | スクウェア・エニックス | |
発売日 | 2016年12月15日 | |
定価 | 6,800円+税 | |
レーティング | CERO:B(12才以上対象) | |
備考 | Vita TV非対応 | |
判定 | スルメゲー | |
ポイント |
お久しぶりのサガ新作 大胆なゲームデザイン ロード時間に難あり |
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サガシリーズ |
『サガ』シリーズ完全新作。CS機にサガが出るのは『3SoL』以来5年ぶりで完全新作としては実に14年ぶりの作品である。
サガ25周年記念生放送で製作中であることが明かされ、当初の仮題は『サガ2015』だったが実際に発売されたのは2016年となった。
発売前PVでは『ロマサガ』を受け継ぐ新たな『サガ』とも紹介されており、世界観は概ねロマサガ3部作に近い物だが、ロマサガ系統とはまた一味違った(*1)ソフトになっている。
かつて、星神を裏切った「ファイアブリンガー」という一柱の神がいた。
その神は邪神となり、星々の彼方に追放されたが、彗星になって還ってきた。ファイアブリンガーの接近によって冥魔たちも活発化し、星は大きな混乱に見舞われる。
星神はある人間に力を与えた。その男は人々を束ね、邪神に対抗するための帝国を築き、力を合わせて戦った。
邪神は去り、星には平和が訪れたかに思えた。しかし、邪神は150年に一度の周期でまた還ってくる。
人々は歴代の皇帝の元で邪神と戦ってきた。そして、7度目の戦いでようやく邪神ファイアブリンガーを打ち破った。
邪神の彗星は砕け散り、1000年に渡る長き戦いの歴史には終止符が打たれた。
しかし、邪神が消滅したことで帝国もまた不要になり、反乱が起こった。
邪神を破った皇帝は暗殺され、帝国は内乱により瓦解した。
それから70年後、新たな脅威が迫りつつあった。
帝国が瓦解した混乱の時代に、人々は星神に救いを求めるが、神々も共通の敵を失ったことで勢力争いをしていたのだった。
この間に冥魔たちは徐々に力を取り戻し、地上の支配権を得るべく活動していた。
砕け散り、地上に降り注いだ邪神ファイアブリンガーの破片・「スカーレット グレイス」を求めて。
フリーシナリオシステム
フリーワールドシステム
バトルシステム
+ | 連撃解説 |
4人の主人公
+ | ラスボスの解説。極めて重大なネタバレなので要注意! |
待ちに待った新作『サガ』だったが発売前の時点ではゲーム内容が上手く伝わっておらず、「こんなの『サガ』じゃない」「実に『サガ』らしい出来」と当初は大きく評価を二分していた。
実際には、数十時間と遊んでいるうちに製作者の意図がしっかりと読み取れるようになっている秀逸なゲームデザインである。
しかし、バトルに特化しているゲームなのにそのバトルに付随するロードが長いのは致命的すぎる問題点であり、長く頻繁なロード時間に脱落してしまう人も多く、本作に好意的なユーザーの大部分からも問題視された。
総合的に言えば「面白く感じるまでのハードルがあるものの面白いゲーム」と言えるのだが、PSV版は結局最後までロード時間の汚名を返上できずに終わってしまった。
後述のバージョンアップ版『緋色の野望』では解決しているので、ご興味を持った人には『緋色の野望』の方の購入を薦める。
【さが すかーれっと ぐれいす ひいろのやぼう】
Switch/PS4/Win/iOS/Android向けに発売された『サガスカ』の完全版。
基本的なゲームシステムは変更されていないが、随所に手が加えられプレイアビリティが向上している。
無印の様々な問題点を解決し、声も入ってオリジナル版からサガ度マシマシになった決定版。
ゲームのコンセプトに納得した上で今から『サガスカ』の世界を堪能したいのであればぜひこちらを薦める。
「しばらく遊んでだんだん良さが分かってくるゲーム」なのでプレイ動画映えはしない。他人のプレイ動画を見て判断するよりは自分でじっくり遊んでみるのがいいだろう。
*1 と言ってもロマサガも3作全部別物だが
*2 特定のキャラのみを狙うようになる状態異常
*3 数が少ないが強力な技がそろっている。通常の習得には5つの武器種でそれぞれ特定の技を習得しないといけない。
*4 単純なHP回復技さえ少なく、蘇生に至ってはなおさら限られる。
*5 あるにはあるが、プレイヤー側が極端に不利になる仕様ではない。
*6 第二・三は数の上では不利なようで連携できれば追加ダメージ+BP軽減で結果的に楽になる。
*7 ただしサガフロ2など、術の使用には専用の装備が必要な作品もある。
*8 キャラクターの倒れる動きや表示されているモデルの消去の処理をしなければいけない場面。
*9 すべてとは言ったものの、仕様上2つの語りの内どちらかしか聞けない語りが1組あるので選ばなかった方は含まない。また特定のサブイベントを選ばないとみられない演劇もあるため、条件を満たすのはなかなか難しい。
*10 実際に本作リリース一か月後にPSVの生産中止について正式発表があったため、事前に会社間で話が伝わっていた可能性は高い。
*11 三大悪女として『FF8』の「リノア」が挙げられることもあるが、本作では採用されていない模様。