ドライガー

コナミから発売されたベルトスクロールアクション『バイオレントストーム』に登場するボスキャラクター。
マッハバロンパチモン(リデコ)でも『爆転シュート ベイブレード』の聖獣でもない。
作中に登場する暴力集団「グロス」の構成員(恐らく幹部クラス)で、優に2mは越えていそうな体毛の濃い巨漢。
詳しい設定は不明だが、作中の描写からして地下プロレスのチャンプか何かであろうか。

+ 『バイオレントストーム』とは
1993年に発売された、コナミ最後のベルトスクロールアクションゲーム。
ナンバリングこそされていないが同社の『クライムファイターズ』シリーズ3作目にあたる。
核の炎に包まれた!……かどうかは定かではない荒廃した世界を舞台に街を支配する暴力集団に誘拐されたヒロインを救うべく、
バランス型のウェイド、スピード型のカイル、パワー型のボリスら3名の男達が立ち向かう……というそれなんて『ファイナルファイト』?なストーリー。
まぁぶっちゃけた話、『ファイナルファイト』以後に生まれた無数の亜流作品の一つである。

ただし実際似通っている点が多いのは確かだが、ダウンした敵を引き起こして掴める仕様など、単なる模倣作品には留まらない魅力もしっかり備えている。
ノリノリかつテンションの上がるBGMにどこかコミカルな世界観も評価が高く、その完成度は数ある同ジャンルのゲームの中でも非常に高い。
惜しむらくは出回りが非常に悪く、また移植にも恵まれなかったため、未だ非常に知名度が低い事だろうか。
当時が格ゲーブーム真っ盛りだった事も、埋もれてしまった一因であるようだ(コナミも同年に格ゲー『マーシャルチャンピオン』をリリースしている)。
ノリノリな楽曲の数々

ちなみに、シリーズ第1作目『クライムファイターズ』は世に出たのが『ファイナルファイト』より5ヶ月ほど早く、
ゲーム性もテクノスジャパンの『ダブルドラゴン』に近いものであった。

半裸に髭面、獣の頭蓋骨で出来た兜を被っており、「バーバリアン」とか「野人」とか「原始人」といった表現がピッタリの風貌をしている。
心なしか、同社のメカゴリラに搭乗している人にも似てるような……。
なんというか、デス=アダーの軍団に紛れ込んでても違和感無さそうな感じである。
+ 暴力集団「グロス」
世紀末っぽい荒廃した世界で悪事を働いている集団。
ストレイカー」なる街に拠点を構え、近隣を荒らし回って暴虐の限りを尽くしている。
ボスは「ゲルド」という名の全身ツギハギだらけの少年。
下っ端の構成員達は世紀末に闊歩してそうなチンピラ共なのだが、幹部クラスであろうボス連中がとにかくぶっ飛んでいる。
パワーローダーのようなアームを装備してジェットパックで空を飛び回るパンツ一丁のモヒカンやら、
全身にプロテクターと中華鍋を装備した某亀忍者にしか見えない男、一丁でやたらと己の肉体美を誇示する動く石像に、
ヒロイン誘拐の実行犯でボスの側近でもある緑色の肌に鋭い爪の怪人等々。
ゲルドに至っては戦闘時マントにパンツ一丁のマッチョに変身し、出る作品を間違えているとしか思えない攻撃を繰り出して来る。
こんな感じの奇人・変人・人外(それと半裸)の巣窟であり、十分濃ゆいはずのドライガーが普通に思えてくるレベルである。なんなんだアンタら。

ゲーム中ではステージ3のボスとして登場し、地下プロレスのリングと思しき場所で戦う事になる。
動きは鈍いがその分攻撃力が高く、ビンタやキック、パワーボムなどを駆使する他、離れていてもヘッドバットで突っ込んで来るため油断ならない。
なお、本作のボス戦は基本的にタイマン勝負なのだが、全員ランダムでこちらの攻撃中に無敵技で割り込んで来るため、真正面から殴り合うのは極めて危険。
よって、パターンに嵌めて倒すのが定石となる。
ドライガーさんの出番は2:55あたりから


MUGENにおけるドライガー

mitai dake氏製作のものが存在。
同氏のパズズトニーロンらと同じく大幅なアレンジが施され、プロレスゲーム風味のキャラに仕上がっている。
彼ら同様にゲージが溜まり易く、デフォルトのライフも1200とタフである。
長いコンボなどの一部の攻撃を受けると、何故かライフが回復する点も同じ。
原作のように相手の攻撃に割り込んだりは流石に出来ないが、豊富な投げ技と必殺技が追加された他、仄かに肉奥義の香りがする「バーバルリベンジャー」、
3ゲージ使用の原作タイトルを冠した大技「バイオレントストーム」という二つの超必殺投げも習得。
また、恒例の当て身投げや「シールド」に該当する特殊ガード「鋼鎧」に加え、ダメージこそ無いが相手を強制的に遠ざける特殊技「威嚇」を持つ。

飛び道具を持たない(火を噴くけど)ものの、攻撃判定が強い突進系の技でガンガン押し込む戦法が得意。
ゲージ効率の良さを活かし、割と気軽に超必殺技を使っていけるのも強みである。
3ゲージ技の一つ「バーサク」は、真っ赤に染まっている間は地上行動にアーマーが付加され、攻撃力も増大する技。
体力が半分以下の状態でしか発動出来ないが、状況次第で起死回生の一手となり得る。

同じく3ゲージ技の「ダベル」は「乱入だあぁぁーーッ!!」なる熱い実況と共に、原作のステージ1のボス・ダベルが乱入して一緒に戦ってくれるというもの。
+ ダベルさんってどんな人?
トゲ付きハンマーを武器とするマスクを被った肥満体の大男で、ステージ1のボスを務める。
ハンマーでの攻撃の他、飛び蹴りをかまして来たり地面を叩いてゴミや瓦礫を降らせて来たりするが、所詮ステージ1のボスなので大して強くはない。
同作のボス連中の中では比較的まとも…かと思いきや、素顔はツノの生えた異形だったりするので全くそんな事は無かった。
しかも倒されるとツノが引っ込むなんなんだアンタ
なお、終盤にマスク無しで色違いのそっくりさんが雑魚敵として現れるが、恐らく親戚の方か何かであろう。


このダベル、動きは鈍重なものの独自の体力ゲージを持っており、飛び蹴りで瞬時に間合いを詰めて来たり、広範囲に瓦礫を降らせたりとかなりの曲者。
一定時間経過すると帰ってしまうが、かなりの長時間居座り続ける。
相手次第では2対1で一方的にボコボコに出来るので、正に悪役レスラーな気分が味わえるだろう。
ただし、倒されるとそのラウンドでは呼び出せなくなってしまう点には注意したい。

AIはデフォルトで搭載済み。
たまにダベルを呼んだりバーサクを発動したりするので、プレイヤー操作での相対時は要注意。
ただし、「-3.cns」から記述を追加して常時起動にした場合、ダベルを呼ぶとドライガーに化けてしまい不発に終わる不具合があるので注意。
分身はすぐ消えるのでゲージが無駄になる以外の害は無いが、元々AIの起動が極端に遅いということもないので、下手に弄らない方が良いだろう。
また、コンボキャラと戦わせる際は、前述の体力回復に留意されたし。
DLは下記の動画から
プレイヤー操作(7:25~)



出場大会

プレイヤー操作



最終更新:2022年09月28日 22:50