デスティニーガンダム


「俺は…俺はもう絶対に…!」

  • 型番:ZGMF-X42S
  • 頭頂高:18.08m
  • 重量:79.44t
  • 動力:ハイパーデュートリオンシステム
  • 装甲材:ヴァリアブルフェイズシフト装甲
  • 特殊装備:ニュートロンジャマーキャンセラー
                      ミラージュコロイド
                      ヴォワチュール・リュミエール
  • 搭乗者:シン・アスカ
(ガンダム パーフェクト・ファイル No.61より引用)

『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の主人公機で、インパルスから乗り換えたシン・アスカの新たな搭乗機。
SEED世界なので正式名は「デスティニー」であり、劇中で「デスティニーガンダム」と呼ばれた事は無い。
セカンドシリーズから得られたデータを基に、ギルバート・デュランダル最高評議会議長主導の下プラントの工廠で開発された次世代セカンドシリーズ機。
「一機で複数機分の戦力を有する事で、どんな状況下においても戦闘をこなす事が可能な機体」をコンセプトとしている。
フォースシルエットの機動力、ブラストシルエットの高火力、ソードシルエットの近接戦闘力を集約。
簡単に説明すると「インパルスの要素を一つに纏めてみた!」と言った所。
元々はインパルス用の「デスティニーシルエット」として開発され、機体名も「デスティニーインパルス」だったのだが、
バッテリー駆動であるデスティニーインパルスでは直ぐにエネルギー切れを起こすため、核動力の新型として再設計されたもの。
インパルスガンダムにあった戦闘機への分離合体機能もオミットされているが、
これはユニウス条約によるMS保有数制限をすり抜ける目的で「3機の戦闘機であってMSではない」とごまかす事が目的であったインパルスに対し、
デスティニーは既に形骸化していたユニウス条約を無視した状態で開発されたからである*1
(なお、シンが使った所謂オープンゲット回避は開発者の想定外の運用方…と言うか既にデスティニーの完成間際だったので無視)。
主役機とは思えぬ悪役デザインが特徴だが、後のシリーズではもっと悪役デザインな主人公機も登場している。
シンが実質主人公を降ろされて敵方に回らされたためとか言ってやらないで

上記コンセプトはかつてストライクガンダム用に開発された「I.W.S.P.」と同様の物である。
後に『SEED』のリマスター版にて当時のストライカーパック全てを組み合わせて搭載した「パーフェクトストライク」が登場したが、
これらはそれぞれ新型パワーパックの開発と、その時点で入手できた大量のバッテリーを追加搭載する事で問題点を補っていた。
公式曰く「全部載せラーメン」
強力な剣や大砲のみならず、手の平にすら内蔵武器を仕込んであり、更には光の翼残像を展開した高速移動も出来ると、
性能的にも申し分ない(演出面でも過去作品のオマージュてんこ盛りである)。
なお、武装が若干格闘寄りなのは搭乗者に予定されていたシン・アスカの適性を考慮して調整された物らしい。

劇中に登場するのはシン機のみだが、設定上はエースを集めた特殊部隊「コンクルーダーズ」構想に合わせて同型機が複数生産されている。
その一機、ハイネ・ヴェステンフルス専用のオレンジ色のデスティニーは彼の戦死によって文字通りお蔵入りとなった事が明らかとなっており、
結局コンクルーダーズ自体も肝心のエース不在が仇となったか、実際には編成されなかったという。
メタ的にはプラモでハイネ専用デスティニーを出したかったがための後付け設定である

ちなみに、名前のせいで青い死神と混同されがちだが、あちらは「ディスティニー」なので注意されたし。
まあ英語表記ではどっちも「Destiny」で違いはないが。ディズニーガンダムなんて間違いは以ての外である

+ 武装
  • MMI-GAU26 17.5mmCIWS
頭部両側に装備された実体弾式の機関砲。
デスティニー唯一の実体弾兵装で、PS装甲を持つMSなどには効果は低いが、対人制圧やミサイル迎撃には効果を発揮する。

  • MA-BAR73/S 高エネルギービームライフル
インパルス用のMA-BAR72の改良型で、ハイパーデュートリオンからの電力供給により、出力と連射性能が大幅に向上している。

  • RQM60F フラッシュエッジ2ビームブーメラン
両肩に装備された簡易ドラグーン(脳波誘導)式のビームブーメランで、ソードインパルス用の同装備の発展型と言える武装。
ビーム刃を延長する事でビームサーベルとしても使用可能(本機に通常型のビームサーベルは装備されていない)で、作中でも何度か使用されている。
また、一般的なMSであれば一撃で破壊するほどの攻撃力を有する他、
飛び道具ではあるもののビームサーベルの範疇なので、ビームライフルを跳ね返すチート装甲ヤタノカガミに対しても有効。

  • MMI-X340 パルマフィオキーナ掌部ビーム砲
両掌に内蔵されたビーム兵器で、相手に密着した状態――ゼロ距離からの格闘攻撃という特殊な運用が出来る点が最大の特徴と言える。
攻撃力も高く、「オペレーション・ラグナロク」では本装備による攻撃でGFXS デストロイの頭部を粉砕した他、戦艦クラスの目標でも破壊可能とされる。
パルフィオキーナはイタリア語で「掌の銛」の意味。

  • M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲
ハイパーデュートリオンからのエネルギー供給による大威力と射程に加え、連射性能にも優れる大型ビームランチャー。
その性能はブラストシルエットを含む、既存のMS用ビームランチャーを遥かに凌駕しており、対艦戦や対要塞戦だけでなく、
対MS戦においても高い運用性を誇る。
しかし、機体の全高を超えるサイズを持つため、非使用時は折り畳まれて背部左側に格納される。
……SEEDシリーズの兵器の名前は神話が元ネタだったりドイツ語、イタリア語の名前が付けられている事が多いが、
この武装にはそうした厨二病的な大仰な名前が付いておらず、ほぼまんまな名前である事がよくネタにされる。

  • MMI-714 アロンダイトビームソード
ソードシルエットの装備であるMMI-710 エクスカリバーレーザー対艦刀の発展形とも言える格闘兵器。
ビーム刃と実体刃の双方を有し、劇中ではデストロイガンダムを一刀両断する凄まじい威力を誇った。
通常はM2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲と同じく、折り畳まれて背部右側に格納され、使用時に展開する。
超大型の格闘兵器で、これほどのサイズを誇る格闘兵器を使いこなすには、パイロットに高度な操縦技術を要求される。
名前の由来は円卓の騎士の一人ランスロットが所有していた聖剣。
…インパルスのエクスカリバー(アーサー王の聖剣)より格落ちしてるのでは?などと言ってはいけない。
一番カッケー名前を最初に使ってしまったため、新型になる程名前の格が落ちたりするのは現実でもよくある話である。*2
穿った見方をすれば、天然女たらしなランスロットが仲間である円卓の騎士達を斬殺してしまった事により魔剣に堕ちてしまったとする説もあるため、
本機の初陣や本作の今後の展開を考えると、シンのこれからの運命を表したネーミングとも取れるかもしれない。
一応、ランスロットは円卓の騎士の中でも最強とされていた実力者であり、剣の性能はともかく本人の腕前はアーサー王を上回るとされる。

  • MX2351 ソリドゥスフルゴール ビームシールド発生装置
両腕の手甲部に発生装置が内蔵されている。
モノフェーズ光波シールドの改良版とも言える装備で、ビーム、実体弾の双方に高い防御力を発揮する。
シールド内部からの攻撃も可能な上、形状を任意に変更できるため、即応性に優れる。

  • 対ビームシールド
ビームコーティングが施されており、腕部に装備するために広範囲を防御出来る。インパルスの機動防盾と同じく伸縮機能を備える。
ビームシールドとの併用も可能だが、その際は伸長しないで用いられる。

また、背部の翼状のユニットはフリーダムガンダムの翼を改良・発展させたものであり、これによって大気圏内外を問わず高い機動力を確保出来る。
加えて推進機関には連合・ザフトその他の国家群が深宇宙の探査・開発を目的として設立していた
深宇宙探査開発機構D.S.S.Dが開発した推進システム「ヴォワチュール・リュミエール」の近似種を採用しており、
この起動中は背部推進ユニットより「光の翼」が展開され、更に高い機動力を発揮する。
更にミラージュコロイドの発生・散布システムも組み込まれており、高機動時には周囲の空間に自機の光学残像を発生させる事によって相手を幻惑させ、
被弾を減らす事も可能。

(RG 1/144 デスティニーガンダム 説明書より引用、改変)

+ 劇中での活躍
番組タイトル名でもあるデスティニーの名が付けられ、まさに主役機と言わんばかりの機体なのだが…。
最初に言っておくと、劇中での活躍は主人公機とは思えない程「不遇」の一言である。
登場当初こそ新しいガンダムという事もあって、戦績も目覚しいものであった。具体的な例を挙げると、
  1. アスラン・ザラの駆るグフイグナイテッドを軽く撃墜する。
  2. ヘブンズベース戦で複数のデストロイガンダムやウィンダムを撃墜するなどの戦果を挙げる。
  3. オーブ攻防戦やレクイエム攻略戦でも活躍する。
…が、これだけである。

特に最終戦でもある月面レクイエム攻防戦ではアスランの駆るインフィニットジャスティスガンダム(以下∞ジャスティス)と交戦するも一方的に敗北、
デスティニーも大破するなど主人公機であるはずが、まさかの元上司にして前作ライバルキャラに足蹴にされて終戦を迎えるという結末を迎えた…ありえん
そもそも上記の活躍もそれぞれぶっちゃけてしまうと、
  1. アスランはメイリン(ルナマリアの妹)を連れて逃げている最中であり本気で戦う気は無かった。
    加えて最初から殺る気満々なレジェンドも追撃に参加していたので「高性能エース専用機2機VS(最新型とは言え)一般機1機」という圧倒的有利な状況。
  2. ステラのような優秀なパイロットではなくモブが乗っている程度の機体を相手なら、正直エースとしては出来て当然レベル。
  3. レクイエム戦は勝利したものの、オーブ攻防戦においてはザフト側が負けている。
    さらに言うとオーブ攻防戦は「テロリストの潜伏を理由に中立国へ侵攻する」というザフト側が悪役にしか見えないストーリー展開。
これらにプラスして、搭乗者であるシン・アスカが「反感を覚えていたとはいえ尊敬していた上司(アスラン)ごと友人(メイリン)を撃墜」、
「祖国のオーブに失望し、自らの手で滅ぼすため侵攻作戦に参加」、「平和の為という名目でオーブを滅ぼすための兵器(レクイエム)を防衛」、
などの実質的な汚れ仕事を強いられ、どんどん精神的に不安定になっていく一方、
逆に戦う意思を明確に固めたキラやアスラン相手となるとその隙を突かれ劣勢となる事が多くなり、
更には主人公機であるにも関わらずOPのタイトルバックを飾った事が一度も無い
(第1~第2クールはシンのフォースインパルスだが、第3~第4クールはキラのストライクフリーダム)、
果ては設定上有り得ないエネルギー切れを起こしかけるなど、アニメスタッフにすら見放されたとも言えるような状態に…。*3
もはや主人公機と言うよりはこちらがラスボス機だったという方が正しいだろう。

…だが実際の所、デスティニー自体はかなり完成された機体であると言えるだろう。
武装が豊富で尚且つ、コンセプトでもある「一機で複数機分の戦力を有する事で、どんな状況下においても戦闘をこなす事が可能な機体」
というものをちゃんと守っているのである。
また、本機はストライクフリーダムと同様に機体各部の装甲は内部骨格の動きに連動して可変・移動する構造を持っているのだが、
こちらはデュランダルの直属というだけあってシンのこれまでの戦闘データを踏まえ、より実戦的かつ緻密な調整を行える環境となっている
(対するストライクフリーダム側は地下組織が保有している事もあって人員も設備も乏しく、
 キラの戦闘データを信頼して機動性特化の調整をせざるを得なかった)。
最後は両腕を破壊され末に撃墜された事もあり、主力武装であるアロンダイトと長射程ビーム砲など腕を使わなければ使用出来ない武装ばかりな事に対し、
「両腕を破壊されたら頭部のバルカンしか使えず実質戦闘不能」と言われる事も多いが、
それを言ったら大半のMSが該当してしまう(とは言っても長射程ビーム砲ぐらいは手を使わずに撃てても良いのでは?とは思うが)上、
そもそも両腕を破壊されたなら素直に撤退するべき、という意見も多い(尤も最終決戦である以上は撤退なんて出来なかったわけだが)。
対艦戦や対MS戦も自前の武装でこなせ、機動性能も最高クラスというとんでもない機体であるため、
操縦者が落ち着いて状況を判断出来ればそうそう負ける機体でもないのだ。
にも拘らずエース機相手に対MS戦で負けてしまうのは、搭乗者の精神的な動揺と武装選択のミスが大きいのだろう。
ただし同時期に開発されたエース用高級機(ストライクフリーダム、インフィニットジャスティス、レジェンド、アカツキ)は、
いずれも「近接武器を持ったままビームを撃てる」構造になっているため、
武装は一通りあるものの都度都度持ち替える必要があるデスティニーはエース機相手には相性が悪い面もあるのだろう。

ただし、全ての武装は片手で容易に保持可能であるため、近接武器を持ったままビームを撃つというのは可能である。
実際に劇中ではアロンダイトを持ったまま高エネルギー長射程ビーム砲などで砲撃するシーンや、
ビームライフルを撃ちつつパルマフィオキーナで追撃を掛けるシーンが存在する
(さらに言えば上記4機に近接武器と射撃武器を併用するシーンはドラグーンを除き特に無い)。
またデスティニー自体がそもそも地球連合のロゴスを相手にしたデストロイやザムザザー、ゲルズゲーなどの大型機、MA戦を主に想定して作られており、
デスティニーに匹敵する超高性能MSに乗った対エース戦までは想定されていなかったという意見もある。
実際にはビームサーベル(フラッシュエッジ2)やビームライフルなどオーソドックスな武装は一通り揃っており、
さらにデスティニーの運動性を以てすればアロンダイトを軽々と振り回す事ができるので、対高性能MS戦も互角以上にこなせる。

+ 更にメタい余談
この作品は放映当時からとにかく制作時間が無かったという話が語られる作品であり、ネット上での痕跡はほとんど消えてしまったものの、
当時のスタッフが思わずブログに愚痴をこぼすほどスケジュールが破綻寸前だったとされている。
事実としてこの作品以降は「1年放送予定の作品は分割2クール制」という手法が定着していくのだが、
とにかくこの作品は放送当時明らかに作画にコストをかけていないシーンや、そうまでしてもなおミスが散見されるような状況であった。

デスティニーガンダムは最終的に敗北するが、それによって破片やらなんやらでやたら作画コストのかかるダメージ状態を描かれた機体でもある。
お互いボロボロに壊れながらの決戦、というのはロボットアニメの定番であるだけに、
そういったダメージ状態すら用意する余裕の無かったストライクフリーダムや、
作中一度も正式名称で呼ばれなかった∞ジャスティスと比較すると手間はちゃんとかけられているのだ。

アニメ版では上記のような散々な扱いだったが、コミックボンボンに連載されていた高山瑞穂氏のコミカライズ版では、
シンによりOSの改良を施された事もあり、最終決戦ではアスランでも捉えきれない程の凄まじい機動性能を発揮し、
翻弄しただけでなく∞ジャスティスの片腕を破壊して月面に叩き落し、あと一歩の所までアスランを追い詰めている。
その後の展開も∞ジャスティスの機体特性を活かした二段構えの策に紙一重で敗れたという形になっており、
シン本人もアスランの強さを称えるなど、両者の強さを引き立てるような最終決戦として描かれていた。

またガンダムエースで連載されていた久織ちまき氏による、
アスランを主人公として描かれた『機動戦士ガンダムSEED DESTINY THE EDGE』においても、
最終決戦において∞ジャスティスの片腕を破壊している。
ただこちらはザフトにいた時期のアスランがアスランが善意から掛けていた忠告が、
シンを絶望させていただけだった事に気付いたアスランが、ショックのあまり無防備すぎる隙を晒したという面が大きいが、
同時にシンもアスランに反発するだけでなく、自分なりに彼の忠告を受け止めていた、という形になっている。

+ では、映画でのシンはどうだったのかと言うと…(ネタバレ注意)
TVシリーズ時のような生意気な様子や身勝手さは影を潜め、やや子供っぽくも明るい言動の人物として描かれている。
というか監督の福田氏曰く、これが彼の素の性格らしくTVシリーズにおける性格描写は、
置かれていた状況下やそれによる重圧や疲弊故だったのだろうとファンからは概ね解釈されている。
和解したキラとの関係も良好で、彼を慕う一方で物事を一人で抱えがちなキラの様子から「頼りにされていないのでは」と不安がる姿も見せる
(実の所はキラの方もシンをきちんと評価しており、終盤で母艦の護衛を口頭で依頼されたシンは満面の笑みで返事をした。
 故にシンに「キラの忠犬」という渾名が定着する羽目に)。
この他には、
  • 招待された先で食事をドカ食い
  • 自暴自棄になったキラとそれを奮起させるべく叱咤激励+鉄拳制裁を加えたアスランの殴り合いを止めようとして二人から殴られる
  • アカデミー時代の同期で、本作では同僚となったアグネス・ギーベンラートの強気な態度にタジタジとなる
  • (作中前半の騒動に巻き込まれたシンが行方不明と聞いている)ルナマリアを驚かせようとして殺されかけ、
    ネタばらしで生存を喜ばれると同時に連続でビンタされる
  • 安定のラッキースケベ
……など、貧乏くじを引いたりどこかコミカルな一面を見せる場面も多く、
作中前半が重苦しい雰囲気で進む中、清涼剤としての役目を果たしているとの声も多い。

+ 運命の翼が今、再び舞い上がる(『FREEDOM』ネタバレ注意)
『FREEDOM』劇中において乗機を破壊されたシン。オーブのアカツキ島の地下格納庫にあったのは、
かつての大戦で破壊されたデスティニーを回収し修復・アップデートした機体、「ZGMF/A-42S2 デスティニーSpecII」であった。
原型機からの改修点はコックピットとOSのモデルチェンジと動力系の強化、デュートリオンビーム照射機能追加及び一部カラーリングの変更に留まり、
武装の追加等は行われていない為、機体そのものの戦闘能力についてはほぼ据え置き。
デスティニー自体がこの時代では2年前のMSという事もあり、
敵軍の保有する(そして直前にシンの乗機を撃墜した)最新鋭機に対してはやや旧世代の機体という扱いとなる。
しかし、かつてデュランダル議長から贈られた自身の"愛機"との再会を果たしたシンは不敵な笑みを浮かべこれに搭乗する。

その後、宇宙に上がってからは敵艦隊に単艦突撃する味方部隊の母艦の直衛をキラに任され、これに随伴する形で敵艦を次々と沈めていく。
先に自身を撃墜したパイロットを含む敵精鋭部隊4人の乗る最新鋭機に対しても全く後れを取る事は無かった。
敵は読心能力でシンの動きを読もうとするも、シンは「SEEDを発動すると無心で直感と本能のみで戦う」という特性があった事が明かされ、読心に失敗。
ならばと今度は洗脳能力を用いるが、これはシンですら想定してないであろう方法で無効化。
追い詰められた4人は(恐らくデスティニーの物と技術的にはほぼ同様の原理による)分身攻撃を繰り出すも、これに対してシンは、

「そんな寝ぼけた分身が通用するかぁ!」
 分身は、こうやるんだぁぁっ!」

と、お返しと言わんばかりに「本体とは独立しているとしか思えない多重影分身」を多数展開し、
全方位から攻撃するという戦法を見せる。
敵の「知らないよこんなの!?」は観客の気持ちの代弁なのかもしれない
あとコンクルーダーズ全員にこんな芸当させようとしたんですか?デュランダル議長
そしてデスティニーの武装をフル活用して、仇討ちとして僚機に譲った1機を除く4機中3機を性能差を覆し無傷で撃墜した
小説版ではこの分身シーンの地の文で「DUPE粒子」と呼ばれる新キーワードが何の説明もなしに出てきている
知らないよそんなの!

なお、今回の相手は「フェムテク装甲」というビームを弾く(高出力のビームサーベルや接射なら効く)装甲を持ち、
物理防御性能もそれなりに高い機体だったのだが、極めて高い機動力と近接格闘能力を持ち、高出力の武装を多数装備しているデスティニー、
及び相手の強みを無効化できる特性を持っていた(かつメンタル面も過去最高に好調な)シンは最悪の相性だったと言える。
シンがデスティニーの前に搭乗していた機体は武装構成の面でも非常に相性が悪く、
これを撃墜した際にパイロットであるシンの脱出・逃走を許してしまったのは敵軍の致命的なミスであった、とも。

その後は新装備・ゼウスシルエットを受け取り、戦略兵器「粛清!!ロリ神レクイエム」の破壊に成功。
なおキラ、アスランは大ボスクラスとタイマンをしており、それ以外の相手はほとんどシンが対応するという大活躍っぷりであった。
TVシリーズでは総じて不遇とも言える扱いだったが、本作ではシンの成長と共に無傷無敗を誇ったまま物語の最後まで健在でいるなど非常に扱いが良く
デスティニーのガンプラを映画を見た視聴者達がこぞって買いに走ったらしく、瞬く間に売り切れになったという逸話も残している。
更には『SEED』シリーズ人気投票でメカ部門においてSpecIIは中間1位、最終3位という成績を残した。
18年時間をかけた結果がこれだよ!(褒め言葉)

そして「腕を破壊されたら無力化される」と言われていた事に対する答えが、
「キラやアスランクラスのパイロットであるシン相手に、腕を破壊できるものならしてみろ」というなんとも力業だが、説得力があるものとなった。

+ 外部出演
ゲーム『Gジェネレーション』シリーズや『スーパーロボット大戦』シリーズ、『ガンダムVS.』シリーズにも登場。
ほぼインパルスの項目と被るものの、こちらも基本的にはインパルス同様原作の不遇っぷりが嘘のように解消されている。

『Gジェネレーション』シリーズでは、コンセプト通りの性能を存分に発揮できる。
アロンダイト、フラッシュエッジの近距離、ビームライフルの中距離、長距離の高エネルギービーム砲と隙が無い。
弱点は武装がビーム兵器に偏っているため、対ビームコーティングや水中にいる機体に弱く、そうなるとパルマのみしか有効打がないなどある。

+ 『スーパーロボット大戦』シリーズ
『スパロボ』初参戦の『Scramble commander the 2nd』では、アークエンジェル組が味方側になる都合上、
ミネルヴァ組は原作ストーリーが終了するまで基本的に敵という状態が続き、デスティニー初搭乗も当然原作通り、
脱走するアスランを背中から刺す回である。ゲームでは原作再現して刺されるとゲームオーバーになるので頑張って逃げよう
敵である間は兎にも角にも必殺攻撃アロンダイトが痛すぎる代わりに、インパルスにあったパーツ換装での回復が無い分倒しやすくなっているので、
最優先で火力を集中されて出オチにされがち。いくらVPS装甲と言えどスーパーロボット軍団の袋叩きにはどうしようもなかった…
そして無事仲間になるのも終盤も終盤になるため、味方としてデスティニーの活躍出来る機会は極めて少ない。
シンとデスティニーが好きな人は、残り2、3話の出撃枠に頑張ってフル出撃させてあげよう。

『Z』では物語の後半にてシンが乗り換えてくる。
当時スパロボのプロデューサーであった寺田貴信氏が「全ユニット中1番アニメーションにこだわりました」と言うだけあって、
戦闘アニメには非常に気合いが入っているので一見の価値あり。
ただしこの作品はデスティニーに限らずMS全体の頭身がかなりおかしく、この機体もその例に漏れず妙に頭がデカい(『第2次Z』以降は修正)。
武装に隙が無くどの距離でも過不足なく戦える上、防御面もVPS装甲や分身があるのでほぼ安泰。
後の『Z』シリーズでは気力制限あるアロンダイトも制限なく使える上にインパルスのエクスカリバーより高威力かつ超低燃費でもあるので、
普通にプレイする分では最強ユニット候補に含まれる。
本作のパッケージイラストにエントリーしているのは伊達ではないという事か。
インパルスの改造が引き継がれるため、活躍させるのであれば早めにフル改造すべきだが、ルートによっては後半一時離脱するので注意。
なお、離脱した場合は一時的に敵として登場するのだが、運動性が敵ユニットとしてはレジェンドと並び本作最高峰。
攻撃力も非常に高く、シンの能力と隊長効果も合わさってスーパー系でも一撃で致命傷になる上に、
SEEDと分身も所持しているため「必中」が無ければまともに攻撃が当たらず、
仮に当たっても底力とVPS装甲のせいで「熱血」「魂」や「直撃」を入れないとダメージがまともに通らないため、
精神コマンド無しで戦うのは非常に危険。
同ステージのシロッコに匹敵あるいは超える程の強さを持ち、(プレイスタイルにもよるが)ラスボスより強いと言われる事も。
弱点は「脱力」などで気力を減らせばSEEDと分身の効果が無くなり、一気に弱体化する点。こうなると原作同様に一蹴される程弱くなる
他にはハイパーデュートリオンエンジン搭載にも拘らず、Sフリーダムや∞ジャスティスとは違いEN回復(小)を持っていない点も挙げられる。
やはりエネルギー切れを起こしたのが悪かったか…

『第2次Z 破界篇』ではキラ、アスラン、ルナマリアと共に別の多元世界に飛ばされている。
最強武装である「フルウェポンコンビネーション」が使えない状態であるため、最大火力が中々振るわないのが難点。
ちなみに武装欄でパルマーだけ使えないため「フルウェポンコンビネーションが使えないのはパルマが使えないからでは?」と噂されている
フル改造ボーナスは「攻撃力+300」と無難に使いやすいボーナスとなっている。
続編である『再世篇』ではフルウェポンコンビネーションが解禁。弱点もほぼカバー出来ており、欠点らしい欠点の無い機体となった。
ちなみに、解禁された理由は武装の調子を直してもらったからである。やっぱりパルマの調子が悪かったか?

『第3次Z 時獄篇』ではまたしてもフルウェポンコンビネーションが封印された上に、
今度はシン自身のSEEDすら封印されるというかなりの弱体化を受けてしまう。だがこれでも機体ごと取られたアムロやカミーユよりはマシではある
とはいえ第31話で双方共に解禁されるため、一気に戦力アップが見込める
(なおフルウェポンコンビネーションはこの作品から「武装一斉攻撃」に名称変更されている)。
システム変更や調整による多少の弱体化はあるものの、万能機体の看板は伊達では無いと言うべきだろうか。
続く『天獄篇』ではインパルスを召喚する「ザフトレッドコンビネーション」が追加。
そして終盤にて生存していたレイも加えて「ザフトレッドコンビネーションII」も追加され、更なる火力が獲得する。

K』ではハイパーデュートリオンがようやく実装。効果は「ENを25%回復」とNJCより回復量が多い。
武装はアロンダイトが高威力かつバリア貫通を持つコンボ攻撃になっており、
またフルウェポンコンビネーションも同じくバリアを貫通するため、単体突撃・対ボス戦で活躍出来る機体となっている。
特に後半ではオリジナル勢力にバリアを持つ雑魚が大量発生するため、切り込み役にうってつけ。
一方で武装からフラッシュエッジが削除されたので消費が軽い格闘武器が無くなり、射撃の育成や燃費に気を付けなくてはならなくなった。
また、確かにコンボ役として優秀なのだが、∞ジャスティスと組ませた際のフルウェポンコンビネーションとグリフォン2の援護攻撃は、
互いのSEED補正に加えてアスランの信頼補正「格闘武器の攻撃力アップ」と、
シンの信頼補正「格闘武器のクリティカル率アップ」が全て反映されて恐るべき火力を発揮するため、アスランとのコンビも捨て難い。

『L』ではハイパーデュートリオン(『K』での効果そのまま)のおかげで継続戦闘能力が高く、
全機体が攻撃に何らかのコストが必要となる本作においては大きなアドバンテージを持つ。
『K』と同じくコンボ属性・高威力なアロンダイトに加え、分身・VPS装甲・シールド・剣・銃と防御能力のオンパレードとなっており、
生存能力が飛び抜けて高いため、シンの能力と相まってシングルユニットに厳しめなバランスである『L』においても十分単機で戦っていける。
ただし、アロンダイトとビーム砲に気力制限が付いたため、気力が上がらないと格闘武器どころか長距離ビーム砲も使えず、
バルカンとビームライフルしか武器が無い状態からスタートしなければならないので注意。
撃墜数トップ3のエースになればフルウェポンコンビネーション以外の武装を全て使える状態からスタート出来るが、調整は厳しい。
ちなみにフルウェポンコンビネーションの戦闘デモでは、トドメ直前に家族を失った場面が映し出される(通称「トラウマアタック」)。
なお、本作では信頼補正こそ無いものの、前作同様∞ジャスティスと射程等が噛み合うためにコンビが強力だが、
今回は両機とも機体ボーナスに貴重な「宇宙適応A(S)」があるので、別々で運用した方が宇宙Bの面々が助かるだろう。

『UX』ではスパロボ初の『SEED DESTINY』終了済みの状態からの参戦となった
(正確には『第2次Z』も終了済みだったが、あちらは前日談の『Z』でストーリーを消化している)。
参戦してのストーリー展開としては、スパロボお馴染みのクロスオーバーは『蒼穹のファフナー』の登場人物との絡みが描かれ、
年若い若者達が戦いに巻き込まれる事に思う事があったり、アニメでの様々な経験があればこその言動など、
人間的、軍人的にも成長を経た彼の姿が拝める。キャラクターデザイン繋がりですね、分かります
あまりにもファフナー勢と違和感なく溶け込んでいるせいか、
デスティニーガンダムに「ファフナー・マークデスティニー」なるあだ名が付けられたりも。
また、『鉄のラインバレル』のとあるキャラの加入フラグが立っている場合、シンが真っ先に行動を起こすため、
「マークデスティニーのファクター(同作のパイロットの事)」という豪華なあだ名を付ける人も。
本作はVPS装甲がバリア扱いではなく特殊装甲扱いのため、バリア貫通を持つフェストゥムの攻撃を防ぐ事ができ、
結果として同化も防ぐのでファフナー・マークデスティニーもあながち間違いではなかったりする。装甲は所詮リアル系なのでそう上手くはいかないが
というか、OPのイベントで「この日(フェストゥムの再来)のためのMSとアーカディアンプロジェクト」と、
対フェストゥム戦を想定した兵器だと思いっきり明言されている。
更には大破した際にアルヴィス(ファフナーの主人公組織)の技術で修復され、ファフナーの支援機に用いられる遠隔操作技術で、
無人のままシンの元に届けられるため、正しくファフナー関連の機体と化している。
また、一部前述のボンボン版のセリフが採用されているため、「シンは高山版終了後からの参戦か」と言われたりも。
一方で、デスティニープランについては「人の運命は生まれによって決定されたりなどしない」と否定しており、
単純に原作通りの展開を辿ったわけでもない模様。
なお上記の通りデスティニーは、プロローグにてルナマリア搭乗のインパルスと共にフェストゥム迎撃に当たるも、
SEEDまで発動した上で読心に大苦戦した挙句、大破してしまう。
(最初に戦うスフィンクス型は全フェストゥムで最高の読心Lv4持ち(原作ラスボスでもLv3)で、
 シンが「集中」を使っても70%越えが精々と言った所。当然ルナは更に悲惨)。
だがシンがSEEDを発動した上で大苦戦する描写のおかげで、ファフナー初見でもフェストゥムの恐ろしさを体感できるようになっている。
おまけにスフィンクス級をシン&ルナマリアで倒してしまうとファフナー関係の隠しフラグがへし折れるという、
スパロボ熟練者を狙い撃ちしたとしか思えない罠まで用意されている

なお、『UX』発売から11年の時を経て公開された『FREEDOM』でもシンは読心してくる相手をSEEDとデスティニーで蹂躙していたため、
実はシンは対フェストゥム戦に特化したMSパイロットだったと『UX』を知る視聴者達の間で話題になった。
同時に、読心Lv4スフィンクス型はそんなSEED発動シンとデスティニーを追い詰めた事になり、11年の時を経てそのヤバさが爆上がりした

『OE』ではコロニー勢力の一部が独自に開発したという設定で、RX-78ガンダムと同時期かそれ以前に開発された事になる。
Zと同様EN回復を持っていないのだが、EN回復を前提としているとしか思えないほど武器のEN消費が激しい。
その上VPS装甲とビームシールドでもENを食ってしまうため、EN切れを起こしやすい。その分攻撃力と生存能力はトップクラスではあるのだが…。
シンの精神コマンドのラインナップがイマイチな事もあって、珍しく扱いにくい性能となっている。

『V』でも原作終了後の設定として登場。
今回はパルマフィオキーナが単独武装として追加された他、新規武装以外ではアロンダイトのモーションが変更されている。
ただし、またもやシンのSEED技能が途中まで封印状態になってしまっており、
初期からSEED解禁されているストライクフリーダムや∞ジャスティスと比べると能力面で不利。
火力に関しても合体攻撃の相棒が能力の低いインパルスであるため、相対的に劣っている。
更に言うとそのインパルスがカスタムボーナスを得た場合エクスカリバーの攻撃力が上がるため、
「SEED解禁&武装一斉攻撃解放まではインパルスの後継機でありながらインパルスと最大火力が同等」という情けない事になる。
しかも追い討ちをかけるかのごとくアロンダイトは射程も短い。この点については、射程で勝るインパルスとの合体攻撃を活用したい。
SEED解禁&武装一斉攻撃が解放されてからは飛躍的に火力が上がるのでご安心を。
インパルスとの新たな合体攻撃も追加されるのだが、デスティニー単機の最強武器よりも攻撃力が600も高いため、
セット運用するとしないとでは強さが全然違う。
何と言うか、劇場版が出るまでは機体もパイロットも真逆な人生模様な気がする…

+ 戦闘デモまとめ
『Z』版
『K』版
『L』版
『第2次Z 破界篇』版
『第2次Z 再世篇』版
『UX』版
『OE』版
『第3次Z 時獄篇』版
『第3次Z 天獄篇』版
『V』版

+ 『ガンダムVS.』シリーズ
+ 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合VS.Z.A.F.T.II』
『ガンダムVS.』シリーズ初参戦作。コストはレジェンド、ストライクフリーダム、∞ジャスティスと並ぶ最高コスト590。
最高コストで最も高い耐久値を誇り、射撃は扱いやすいBRとバルカン、
フラッシュエッジ2によるビームブーメラン投擲、単発高火力のビームを発射する長射程ビーム砲と揃い、
各種格闘には高火力・発生の速さ・判定の強さ・巻き込み性能の高さとそれぞれ強みがあるアロンダイトに、
追加の連打入力でダメージが上がるパルマフィオキーナとこちらも過不足無く揃う。
更にブーストダッシュ(以下BD)速度も早いという原作さながらの高機動&格闘寄りの万能機…。

…と思われるが、実際は射撃のロック距離が格闘機並に短いため中距離射撃戦がしずらく、
BD速度は確かに早いがBDの持続がこれまた格闘機並に短く、距離を詰めるのに難儀する。
格闘の性能も威力は高いがコンボ完走に時間が掛かるものばかり&パルマは決めているその場から殆ど動かないため、
もう一機の敵からカットされやすく、最大ダメージ自体も同最高コストの∞ジャスティスには劣り、
初段の当てやすさも高性能だが中コストの格闘機であるソードインパルスには劣る
と突き抜けたものではなかったり。

本作においては「フォースソードブラスト」の全部載せというよりは、
「ソードをベースにフォースとブラストの武装と性能を+α」したと言うべき機体であり、
タイマンでの戦闘であれば最高コストに恥じない強さは十分にあるが、チームバトルというゲームシステムと噛み合っていない事もあり、
2on2の対戦ではコスト590帯最弱というTV版さながらの不遇っぷりが再現されたのであった。
∞ジャスティス?あちらはリフター搭乗時は全機体トップクラスのBD持続を誇り、
ロック距離もデスティニーよりは長いから中距離射撃戦も無難にこなせます。アンタって人はぁぁぁぁ!!

しかしながら突き詰めればロック範囲の短さもグリーンホーミングである程度は誤魔化せる上に、
覚醒時の即攻めで差し込める能力はやはり最速のデスティニーがやりやすい面もあり、
一方の∞ジャスティスは300補正以降のダメージの伸びは良くない事から、瞬発力という面ではデスティニーに分があるなど、
一概に近接で負けているとも言えない立ち位置となっている。

そんな『連ザII』のデスティニーだが、最高コストの中で唯一のバルカン持ちなためCPU相手には起き攻めの際にバルカンでステップを誘いやすく、
短時間で高ダメを奪える格闘や単発高火力に加え強制ダウンが奪える長射程ビーム砲がデストロイやミーティア相手に滅法強いため、
CPU戦攻略で言えば最高コストの中で楽な方である。なぁに~やはり雑魚相手にだけは強い?きこえんな~
……が、後に研究が進み、現在はバルカンなど撃たなくても格闘間合いから少しだけ遠い位置でロングステップをするだけで、
CPUのステップを誘う事ができ、CPUはステップキャンセルをしてこないので確定でBRを当て、落ちるまでループさせる事が可能。
このため、通常のMS戦ならバルカンがあるよりもむしろBRの回復速度が早い機体の方が継続で戦いやすく、
デストロイのMAへの変形時に対しては完全メタの行動を持つジャスティスや、∞ジャスティスの方が更に楽とされている。何故だ、何故にこうも…。

また、本作ではOPにてアニメでは成されなかったタイトルバックをデスティニーが飾る事が出来た。
…AC版ではシークレット要素が全解禁された後はタイトルバックがストライクフリーダムに取って代わられているが、
PS2版ではOPが新たに流れる度にデスティニーとストライクフリーダムが交互に入れ替わる形でタイトルバックを飾るようになっている。

+ 『ガンダムVS.ガンダム』シリーズ
『機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム』ではAC版には未登場だったが、家庭用移植であるPSP版で追加機体として最高コスト3000で参戦。
性能面での大幅なテコ入れがなされ、バルカンはオミットされたが長射程ビーム砲は新たに長射程の曲げられる照射ビームが撃てるようになり、
遠距離戦もこなせるようになった他、新規武装として特射に光の翼を展開しながら相手に急接近する残像ダッシュが追加。
残像ダッシュ時は敵機の攻撃の誘導を切りつつ横方向へ移動しながらも距離を詰められるため、敵機の懐へ飛び込む事が容易となった。
パルマも敵機に決めている最中は前進するようになり、カット耐性の無さがある程度改善された他、
連打入力せず即座に投げ飛ばした場合は爆発エフェクトを纏いつつ敵機が吹き飛び、
中途半端に追加入力するよりダメージが高くなる仕様となっている。

モビルアシストでは、相棒のレイのレジェンドガンダムがビームスパイクを飛ばし敵機を攻撃する。
中距離射撃戦の手数の少なさを補え、デスティニーにとって正にありがたい相棒となっている。
このビームスパイクがかなりの曲者で、フリーダムの覚醒キャンセルバグの上昇にも吸い付いて行き、
そこから格闘コンボを叩き込む事でHPを半分ほど持って行けるので、
実力によってはフリーダムを落とせるという最強へのメタとして新たなる希望の様な地位を得ていた。
しかしながら、他の機体へは絶妙に火力が足りなかったり、ゴッドガンダムやガンタンクなどには攻めづらい上に攻撃をされやすく、
上昇バグを食い付いて落とすという二点のみに全精力を注いだかのような性能であった。

次作『機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダムNEXT』にて正式にAC版に参戦。
基本的な性能は前作PSP版から据え置きだが、やや大振りなモーションによる隙を新システムの「NEXTダッシュ」
着地硬直以外のほぼ全ての動作をBDでキャンセル出来る)の恩恵により扱いやすさが大きく向上。
前作で猛威を奮った機体が軒並み大人しくなった事…特に一狂であったフリーダムの大きな弱体化などもあり、
本作では最高コスト帯においてウイングガンダムゼロ∀ガンダムなどの最上位には劣るとされるが、
それらに次ぐ強さを持った機体として『連ザII』時代の汚名返上をようやく果たしたと言える。

+ 『EXTREME.VS』シリーズ
『機動戦士ガンダム EXTREME.VS』においても最高コスト3000として参戦。
無印『ガンダムVS.ガンダム』~『NEXT』でのアシストのレジェンドは削除されたが、本作からサブのフラッシュエッジ2投擲の軌道が変化し、
正面にいる敵には当て難くなったが横方向に広がる軌道となったため、横移動する敵機への引っ掛け性能が大きく向上。
格闘は前格闘がアロンダイトによる突き刺し→斬り上げの二段技になり、
後格闘がアロンダイトによる唐竹割りに変更されるなど、モーションが一部変更。
格闘性能は全体的に万能機のレベルで強めという具合に収まっているため、如何に攻めるチャンスを見計らって残像ダッシュで切り込み、
引っ掛け性能の高いサブのブメを押し付けたり格闘を差し込めるかが本作以降の肝となっている。

またエクストリームバースト中に一度だけ使える特殊攻撃(通称「覚醒技」。次回作以降は「バーストアタック」という正式名称が付いた)では、
光の翼を展開しながらアロンダイトによる斬撃&斬り抜け→反転してフラッシュエッジ2による連続斬り&投擲→アロンダイトによる叩き斬りで締め、
という本シリーズオリジナルの乱舞技が追加(この乱舞技自体も後に「アロンダイト連続攻撃」の正式名称が付けられた)。
出し切るまでそれなりに長く途中でカットの危険はあるが高い威力を誇るため決めた際のリターンが高く、
何より発動時にはシンがボンボン版の台詞を発するため、とにかく格好良く好評を得た。

『機動戦士ガンダム EXTREME.VS FULL BOOST』では、
フラッシュエッジ2によるブメ投擲の軌道が正面から見て( )から∧に近い軌道となり、引っ掛け性能がやや低下。
また、「アロンダイト連続攻撃」の締めがアロンダイトによる叩き斬りから、パルマを撃ち込んでから持ち上げて爆破という演出に変更。
しかし出し切るまで更に長くなっただけでなく、威力自体も前作よりかなり低くなったために魅せ技の域を出ないものに…。
後格闘の唐竹割りが相手をバウンドダウンさせるようになり、コンボパーツとして有用になったものの、
全般的には前作での強みがマイルドになった感は否めなかった。

後にルナマリア搭乗版のインパルスガンダムのバーストアタックにも登場、アロンダイトを構え突進し敵機を突き刺す。
性能自体はガナーザクウォーリアのバーストアタックであるシン搭乗のフォースインパルスによるエクスカリバー突貫とほぼ同様で、
超スピード&高誘導を誇り、隙も少ないため出し得と言える覚醒技。
そして、突き刺している状態でデスティニーを各種射撃で撃ち抜くと、インパルス同様に爆散する。
核エンジン搭載機だから核爆発するのは間違ってないけどさぁ…

『機動戦士ガンダム EXTREME.VS MAXI BOOST』では、
サブのフラッシュエッジ2投擲がレバーニュートラルかレバー入れで『NEXT』までの正面への投擲と、
『FB』までの斜め投げの二種が使い分けられるようになり、
長射程ビーム砲の単発発射&照射の両2種から残像ダッシュへ繋げられるキャンセルルートが追加された。

ちなみに性能とは関係無いが、稼働途中のアップデートにより、
EDのキャストロールの『SEED DESTINY』勢でシンが一番最初に表記されるようになった。
それまで?キラやアスランより下どころかルナマリアより下だったのはわしにも分からん… 

後にエクストラ機体としてハイネ搭乗のデスティニーガンダムも参戦、コストは2500。
所謂コストダウンしたコンパチ機ではなく、長射程ビーム砲の照射版が削除された代わりに独自のアロンダイト投擲が追加、
残像ダッシュが一度の入力で大きく前進移動するものになるなど同名の武装でも性能は別物となっていたり、
特に格闘はパイロットを反映してか全てダイナミックまたはスタイリッシュな動作に変更され、
機体だけでなくビーム刃や光の翼もオレンジの色調となり、勝利ポーズも新規のものになるなど手が込んだ作りとなっている。

…しかし性能面では射撃&格闘ともにこれといった尖った強みが薄く器用貧乏さが目立ち、残念ながらコスト2500の中では弱機体筆頭。
独自の武装や攻撃モーションなどコンパチ機とは言えないほど作り込まれていただけに惜しい所である。
弱キャラ筆頭だが動きや各モーションはStylish!…あれ、どこかで見たような?

『機動戦士ガンダム EXTREME.VS MAXI BOOST ON』ではハイネ機は特に変更は無かったが、
シン機はN格闘が3段目以降のモーションが変更され、
「袈裟斬り→右薙ぎ→突進突き→長射程ビーム砲接射で締め」というモーションに変更。
このため、コンボの締めにN格闘出し切りでお手軽に高ダメ&強制ダウンが狙えるようになったが、
ABCマントやバリア武装など、射撃属性の攻撃を弾く機体には最終段が無力化されてしまう欠点が生じているため、敵機によって使い分けが重要。
また、特格に覚醒技の最終段のヒートエンドをイメージしたレバー後派生が追加。
強制打ち上げダウンが奪えるため、決まればもう一方の敵機を片追いに持っていく事も容易となった。

また、『機動戦士ガンダム EXTREME.VS MAXI BOOST』及び『機動戦士ガンダム EXTREME.VS MAXI BOOST ON』では、
プレイヤー用のデスティニーとは別に強化されたBOSS仕様のデスティニーが特定のステージで登場する。
この機体の特徴として、
  1. 体力値が通常のデスティニーより大幅に高い
  2. ダウン耐久値が通常の4倍(ビームライフル10発当ててようやくダウンする)
  3. 武装の使用回数がほぼ無限
  4. 体力が減るとプレイヤーの覚醒とは異なる特殊な覚醒を使用し、効果が永続する
  5. エクストリームバースト(覚醒技)を何度でも使用できる
  6. ロック距離がほぼ無限で、お互いがステージ端に居るような状態で出した攻撃が誘導してくる
と驚異的な性能を誇る。
特に厄介なのが3の特性で、通常は1回しか使えない残像ダッシュを連続で使用してくるために攪乱効果が半端なく、動きを捉えるだけでも苦労する。
さらにデスティニーが登場するステージでは同時にレイのレジェンドとルナマリアのインパルスをお供に連れてくるため、
2対3という数的不利を背負った状態で戦わねばならず、この点も難易度上昇に拍車をかけている。

『機動戦士ガンダム EXTREME.VS 2』では残念ながらハイネ機はリストラ。
シン機は格闘CSに『NEXT』時代のアシストであったレジェンドガンダム呼び出しが復活。
それに伴い長射程ビーム砲の照射がレバーニュートラルの射撃CS、長射程ビーム砲の単発発射がレバー入れ射撃CSに移行した。
また、新たにくの字に移動した後にパルマで相手を地面に叩き付けるレバー入れ特格、
アニメ版やスパロボシリーズでのアロンダイトでの突撃モーションを再現した残像ダッシュ中の特射派生、格闘ヒット時専用の残像ダッシュなど、
新武装・新派生技が追加された。

『機動戦士ガンダム EXTREME.VS 2 XBOOST(クロスブースト)』では残像ダッシュのモーションが一新され、
BD格闘はフラッシュエッジ2による連続斬りに一新されるなどのテコ入れが入った。

後に二作ぶりに復活参戦となったルナマリア搭乗版のインパルスに通常のアシスト武装としても登場、
長射程ビーム砲による照射とアロンダイトによる連続斬りの二種が用意されている。
+ 『SDガンダム』
『新約SDガンダム外伝 救世騎士伝承EX』では、邪竜騎士デスティニーとして登場。
元の名前は騎士ブラストインパルスで、一子相伝の剣法の伝承者候補の三男だったが、
伝承者に選ばれず、伝承者が受け継ぐ剣を奪い、正統伝承者が拝命予定だったデスティニーの名を勝手に名乗った。

『SDガンダムワールド 三国創傑伝』では、司馬懿デスティニーガンダムとして登場。
さらに続編の『SDガンダムワールド ヒーローズ』では、「しばぃ」という模様入りの頭巾を被って茶人の利休ガンダムとして暗躍した。

ガンプラを扱ったホビーアニメ『ビルドファイターズトライ』では、イズナ・シモンが弟の作ったガンプラとして登場。
そのエピソードのタイトルは「素組みのシモン」。
素組みであるにも拘らず、ボクサー経験をガンプラに落とし込んだ己の技のみで勝ち進み、
トライファイターズやカミキ・セカイと死闘を繰り広げるという強者っぷりを発揮。
デスティニーの扱いも少しは報われたと信じたい。

同じく、ガンプラを題材としたアニメ『ビルドダイバーズ』では、
ガンダムアストレイノーネイムとの激闘で大破したガンダムダブルオーダイバーエースを受け継ぐ形で、
ダブルオーガンダムを中心に本機をはじめ他作品のガンダム系列の要素を加えられた結果、ガンダムダブルオースカイが誕生した。
また、短編アニメ『ガンダムビルドダイバーズ バトローグ』では、
イベントバトルにてランダム選出された機体(ガンプラ)として登場。『Re:RISE』のメインキャラクターであるカザミがパイロットを務め、
カザミが師匠と仰ぐキャプテン・ジオンの駆るゴッドガンダムと激闘を繰り広げた。
最後はパルマフィオキーナ対ゴッドフィンガーという夢の対決を実現させ、双方ダメージ過多によって引き分けとなる。


MUGENにおけるデスティニーガンダム

ハシュマルガンダム・バエルを手掛けた961000氏による手描きキャラが公開中。
『EXVS』シリーズを基にしたモーションを中心とし、加えて『Gジェネ』や『スパロボ』、『ガンダム無双』シリーズなど、
原作及びゲーム作品で披露した動きが再現・アレンジされている。
フラッシュエッジ2を使用した格闘攻撃の一部は某ピンクの悪魔の動きを基にしている他、中の人ネタでどこかで見た事がある技を使用する事も出来る。
また、ストライカーとしてルナマリア(インパルスガンダム)やレイ(レジェンドガンダム)を召喚可能。
システム面も『EXVS』シリーズを彷彿とさせるものが多く、重めのコンボ補正やSEEDゲージ(覚醒ゲージ)、ビームシールドによるブロッキング
バックステップや残像ダッシュによるキャンセルなどが可能。
この他に底力を搭載しており、LIFEが減るほどに攻撃力や防御力が上昇する他、瀕死状態では覚醒技が即死攻撃に変化する。
後にリメイクされ、技やシステム面の追加・整理が行われた他、スプライトやモーションにも手が加えられている。

AIはデフォルトで搭載済み。
多彩な武装による中距離からの牽制と重めの近接戦闘を得意としており、ランクは狂程度となっている。

出場大会



*1
そもそも核動力MS(正確にはニュートロンジャマーキャンセラーの軍事利用)の時点で条約違反。
なお同時期には同じ核動力MSとしてストライクフリーダムも参戦しているが、こちらは第三勢力が保有する機体であり、
連合とプラントの間の条約であるユニウス条約には縛られない立場である(逆に言うと条約に守られる事も無い)。

*2
新型とは違うが『聖闘士星矢』では、
主人公達にカッケー星座を使ってしまったため、格上のはずの白銀聖闘士達が割りを食う羽目に。美形自慢がトカゲ座とか
一方で黄金聖闘士は「黄道12宮(星座占いに使われる星座)」が由来なので、蟹座とかでも問題は無い。

*3
最終的にこの件は「ミスではない」と言う扱いになり、
リマスター版においては「あまりにも使用するエネルギーが多すぎたため、供給が追い付かずにエネルギー切れを起こした」
という理由付けがされた。
まぁ「全力攻撃には原子炉の出力に加えバッテリーの補助も必要であり、たとえ原子炉搭載型MSでもバッテリーが空では出力不足」
と言った所であろう
(攻撃の手を緩めてエネルギー消費を抑えれば、余剰分がバッテリーに充電されるであろう事から、
 バッテリーが減る一方でしかない通常型MSより強いのは事実である)。
後にストライクフリーダムも激戦の末エネルギー切れを起こす様子が描写されたので、
核動力機でも長時間激しい戦闘を続ければエネルギーのチャージが間に合わなくなるという設定で固まったようだ。

余談だが、アメリカ製ロボットSLG『バトルテック』に登場するバトルメックは、
全力攻撃を続けると排熱が追い付かずに自爆してしまうバランスで設計されているため、
こういう管理は初歩中の初歩として教科書にまで載っていると言う設定になっている
(一応全力攻撃を続けても自爆しない機体は存在するが、当然火力不足で弱い。小説版では主人公機として大活躍だったけど)。


最終更新:2024年04月03日 22:02
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