会津郡熨斗戸組湯岐村

陸奥国 会津郡 熨斗戸組 湯岐(ゆのまた)
大日本地誌大系第31巻 115コマ目

村中に温泉出る(ゆえ)名くと云う。
もと湯野俣に作る、寛文中(1661年~1673年)今の字に改めき。

府城の西南に当り行程19里25町。
南北2区に住しその間1町余を隔つ。
南の1区。家数3軒、東西10間・南北35間。
北の1区。家数24軒、東西30間・南北1町20間。
共に山間に住し西は湯岐川に臨む。
南の1区に官より令せらるる掟条目の制札あり。

東16町計戸中村の山に界ふ。
西は村際にて貝原村に界ひ湯岐川を限りとす。その村は戌亥(北西)に当り12町。
南3町40間湯入村の界に至る。その村まで13町。
北3町20間角生村の界に至る。その村まで8町。

山川

湯岐川

村西にあり。
上流を水引川(みつひきかわ)といい、湯入村の境内より北に流るること14町計、角生村の界に至る。

温泉

南の1区にあり。
岩間より(ほとばし)り出、三ヶ所に石槽(せきそう)を設く。
滄冷(そうれい)にして白湯の如し。腫物・中風・脚気・瘡毒・切疵・打身・上気等を治す。
山中僻遠(へきえん)の地なれども遠近より来り浴する者多し。傍に屋を構て浴客を待つ所とす。

関梁

南の1区の西湯岐川に架す。湯前橋(ゆのまへはし)と云う。
長12間。
丸木橋にて隣村の通路なり。

神社

湯泉神社

祭神 湯泉神?
鎮座 不明
温泉の上にあり。
鳥居あり。村民の持なり。

寺院

光照寺

北の1区にあり。
浄土真宗京師東本願寺の松山なり。
開基の年代詳ならず。
旧覺心と云う僧の草創にて、太子守宗なりしが正保元年(1645年)今の宗に改めしと云う。
本尊弥陀客殿に安ず。

寶物

弥陀画像 3幅。筆者を知らず。古物なり。

太子堂

境内にあり。