会津郡熨斗戸組貝原村

陸奥国 会津郡 熨斗戸組 貝原(かひはら)
大日本地誌大系第31巻 116コマ目

府城の西南に当り行程19里。
家数14軒、東西1町・南北2町、山間に住し東は湯岐川に臨む。

東は村際にて角生村に界ひ湯岐川を限りとす。その村は辰(東南東)に当り3町20間。
西12町計介木生村の山に界ふ。
南21町湯入村の山に界ふ。
北1町吉高村の界に至る。その村まで3町。
また
辰巳(南東)の方10町湯岐村に界ひ湯岐川を限りとす。その村まで12町。
未申(南西)の方1里木賊村の山界に至る。その村まで1里25町。

端村

岩間戸(いはまと)

本村の東15町にあり。
家数6軒、東西10間・南北1町、山間に住し東は湯岐川に臨む。

また西1町30間、山麓に家数2軒あり。
東西10間・南北12間。

山川

湯岐川

村東にあり。
湯入村の境内より来り、北に流るること20町余、吉高村の界に入る。

関梁

村の辰巳(南東)の方1町湯岐川に架す。
長8間。
前橋という。
丸木橋にて隣村の通路なり。

神社

富士神社

祭神 富士神?
鎮座 不明
村西20間にあり。
鳥居拝殿あり。井桁村阿久津和泉これを司る。


参照


外部リンク等


舘岩村の遺跡分布図

※舘岩村史 第2巻より

信仰

(館岩村史 民俗編より)
ここにも寿永元年(1182)神を祀ったという記録が井桁の神主の家に伝えられているというが、磐梯山麓恵日寺の開基(かいき)時代ということになる。
俗に上の宮(かみのみや)という所に富士神社が祀ってあるが、もとは藤島明神を祀っていたという。寺屋敷跡や大隅墓地と伝える宝篋印塔(ほうきょういんとう)の不完全なものがあり、古い話がいろいろ伝えられ、星文吉編集の郷土史に詳細に見えている。これらも村人の住みつく伝承としては貴重なものである。
※『郷土史』星文吉編。昭和三十五年(1960)十月、郷土史として村の歴史を、各村の有識者が分担執筆して発行している。若干古いタイプの郷土史であるが、戦後の人心の荒廃したのを、祖先の開拓した舘岩村の人々に郷土の誇りをもって護る気持ちが、みちみちている。
最終更新:2025年08月28日 20:02
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