河沼郡野沢組河井村

陸奥国 大沼郡 野沢組 河井(かわい)
大日本地誌大系第33巻 168コマ目

府城の西北に当り行程5里22町。
家数19軒、東西1町35間・南北46間。
東は只見川に()ひ西は山に続き南北は田圃(たんぼ)なり。

東1町55間坂下組宮月村の界に至る。その村は卯辰(東~東南東の間)に当り2町50間。
西24町塩坪村の山界に至る。その村は未申(南西)に当り23町40間余。
南2町夏井村の界に至る。その村まで10町50間。
北9町5間耶麻郡木曽組舘原村の界に至る。その村は丑(北北東)に当り10町。

端村

大田(おほた)

本村より子丑(北~北北東の間)の方5町にあり。
家数23軒、東西1町22間・南北2町46間。
東北は川に()ひ西は山に続き南は田圃(たんぼ)なり。

山川

沼黒峠(ぬまくろとおげ)

村より未申(南西)の方8町40間余にあり。
登ること1町20間余、塩坪村と峯を界ふ。
雑木多し。

揚川(あかのかわ)

上流を日橋川(につはしかわ)という。
端村大田より寅(東北東)の方4町20間にあり。
宮月村の境内より来り、只見川に合して揚川となり、西に流るること22町塩坪村の界に入る。
広1町余。小舟を以て木曽組の諸村に通す。

只見川

村東50間にあり。
夏井村の境内より来り、北に流るること9町日橋川に合す。
小舟を以て坂下組諸村に通す。

水利

村西5町にあり。
周5町22間、下沼黒堤(しもぬまくろつつみ)という。
正徳元年(1711年)に築く。

神社

八幡宮

祭神 八幡宮?
相殿 稲荷神
   鬼渡神
鎮座 不明
村より申(西南西)の方2町余にあり。
鳥居あり。野沢本町伊藤対馬が司なり。

熊野宮

祭神 熊野宮?
相殿 春日神
   稲荷神
   諏訪神
勧請 不明
端村大田の西にあり。
鳥居あり。伊藤対馬これを司る。

寺院

善徳寺

端村大田にあり。
曹洞宗松井山と號す。北青木村恵倫寺の末山なり。開基詳ならず。
慶長10年(1605年)喜菊という僧中興す。
本尊虚空蔵客殿に安ず。



余談。
どこから揚川と呼ばれるのか疑問だったのですが、日橋川と只見川が合流した所からだったんですね。
ちなみにこの下流(蒲原郡)では水災が多発しており「大暴れする川」が転じて暴れ川→揚川と名前がついたのだと誰かから聞きました(父親だったかな?)。現在は河川事務所が頑張って治水を行っており、以前に比べればおとなしい川になっています。それでも雨量〇〇ミリを越えると通行止めになる道路があったりしますけど。


沼黒峠

端村大田より塩坪に抜ける峠道が沼黒峠だそうです。地図上に名称は載っておりませんが、該当する道は1つだけなのでここが沼黒峠でしょう。



添付ファイル