鬼灯の冷徹

登録日:2011/10/02 Sun 00:35:37
更新日:2020/01/08 Wed 12:48:18
所要時間:約 14 分で読めます




※この漫画はフィクションですが、地獄はあるかもしれません。

現世での行いには十分ご注意ください


『鬼灯の冷徹』とは、モーニングに連載中の江口夏実による漫画である。
日本の地獄を舞台に、閻魔大王第一補佐官・鬼灯(ドS)とその周囲の日常を描くコメディ。2019年3月現在単行本は28巻まで発売中。

妖怪や昔話、歴史上の偉人や故事など、扱うネタは東洋の古いものが多い。
また現代ネタやメタ発言、パロディネタもじゃんじゃん放り込まれる。

地獄の刑罰なども当然描かれているが、かなりマイルド。鬼灯の暴力の方がよっぽどバイオレンスである。

登場人物のほとんどが和服(風)。女性キャラはそれほど多くないが、和風好きには嬉しい光景だ。

2013年にはアニメ化が決定し、2014年1月から4月まで放送(全13話)。
更に2017年10月から12月まの第弐期の放送がされ(全13話)、2018年4月から7月まで「第弐期 其の弐」が放送された(全13話)。


以下、最新刊&モーニング最新話までのネタバレを含む為注意↓





~登場人物~

本作の主人公。切れ長の目と、額の短い角、黒い着流しが特徴の鬼神で、閻魔大王の第一補佐官。
クールでありドS。おそらく作中最強の人物。
壁を殴って壊せる怪力を持ち、自分の身長ほどの金棒を振り回す。文字通り鬼に金棒。
他の能力も総じて高く、地獄の運営から植物の品種改良まで何でもござれ。
動物好きだったり、人望があったり、決して悪い人ではない。世界○しぎ発見のミステリーハンターのお姉さんが好き*1で、早くこっち(地獄)に来てほしいとの事。
自分の境遇からか「みなし子」と「生贄」には情を見せる一面もある。

鬼灯の幼馴染曰く『本来は自由人寄りの性格』らしいが、上司がいい加減なのと部下を多く持つようになった為に真面目で几帳面な性格になっていったらしい。
大抵の事を仕事(≒拷問)に繋げて考える癖がある。そんな性分なので貰えるものは何でも受け取る。
また普段の裁判に加え新規獄卒の勧誘、現世や他地獄への視察、部下の教育などを進んで行うワーカーホリックと呼べるレベルの仕事人間。いや鬼。
ちなみに趣味と呼べるものは「金魚草の飼育」ぐらい。本人も時々自嘲している。

実は八岐大蛇が存在していたずっと昔の時代に生まれた元人間。当時の名前は「丁」*2(CV:逢田梨香子)。
暮らしていた村に雨が降らなかった為、よそ者かつ孤児であった丁が生贄として選ばれ、その身を捧げた。
死後、その体は鬼火と合わさって「鬼」として転生、黄泉の住人となった。
その後まだ大王でなかった頃の閻魔と会い、「鬼火」と「丁」を合わせて「鬼灯」と名乗ったらどうかと提案され、以来鬼灯と名乗っている。
つまり閻魔大王は鬼灯の名づけ親で、鬼灯はその名付け親を日々いたぶっている事になる。鬼灯さんパネェ…
ただ大王の怠け癖のせいで日々労働に身を窶して荒んでいる感がある。
なお隠居した伊邪那美命(後述)の御殿の柱には鬼灯を生贄にした村人たちが括り付けられ、今も地獄の業火で焼かれている。
ちなみにこの御殿は鬼灯の設計。鬼灯さんパネェ…


  • 閻魔大王(CV:長嶝高士)
言わずと知れた地獄の代表。イメージ通りの髭面と巨体である。最近メタボ気味。
素は好々爺然とした優しいおじさんなのだが、職務に対しややだらけているので鬼灯は苦労が絶えない。
その為鬼灯からは遠慮ない扱いを受けており、よく金棒で殴られる。でも懲りないし「痛いからやめて」と叱る程度で済ませちゃう。てかどんだけ頑丈なんだ大王。
ちなみに鬼灯の身長が185cm程度。その鬼灯が小柄に見えるのだから、どんだけデカイんだ大王。
これでも元人間。


日本で一番有名なヒーロー。元々は天国の住民だったが、鬼退治による成功体験から抜け切れず閉塞感の打破の為再度鬼退治をもくろみ、一話で地獄を訪れ一番強い鬼を出せと鬼灯に喧嘩を売ってしまい、あっさりと玉砕。
以後は桃源郷で薬師見習いとして、後述の白澤に師事している。
一話では完全に厨二病だったが、白澤の面倒を見るうちにしっかりするようになった。巻が進むにつれて作中一の常識人と化してきている。


  • シロ(CV:小林由美子)
  • 柿助(CV:後藤ヒロキ)
  • ルリオ(CV:松山鷹志)
桃太郎のお供の犬、猿、雉。一話以後は地獄の住人として不喜処地獄にて働いている。
シロは鬼灯になついているのか何かと扱いが良く、またその愛らしい外見からか彼が主役となる話もある。
だが働いている環境故か、一話に比べるとホッキョクグマのごとく丸くなった。『デブ』と言われるとキズつく。
自分ではやればできる賢い犬と思っているが、話が進むうちに頭が緩くなったのか柿助とルリオからは『アホ』と認識された。実際フルスロットルでアホの子である。
柿助はさるかに合戦のあの猿。過去の過ち(本人的にはトラウマ)には触れないであげて欲しい。
後にたくさんの後輩(ゴリラやアイアイなどの類人猿)ができた。
ルリオは…お察しください。がんばれ国鳥。
不喜処地獄に就職してたくさんの鳥友ができた。


中国の神獣。日本と中国の境、桃源郷で薬師をしている。
基本的には人の姿になっており、白衣と頭巾を着用。
鬼灯とよく似た顔立ちで、周囲の人物からも度々似ている事を指摘される。後に自分でも「顔のパーツが同じ」と自覚しショックを受けた。
そして、かなりの女好き。初登場時は女に投げられていた。その後もナンパしていたり遊女と遊んでいたり自由奔放にやっている。
鬼灯とは犬猿の仲。しかし膂力で勝る分もあってか、往々にして鬼灯の方が一枚上手であり、どちらかと言うと天敵なのかもしれない。
万物を知る神獣だが、残念な事にそれを表現する画力はない。猫又のつもりで描いたオリジナルキャラ「猫好好ちゃん」(CV:堀内賢雄)のデザインも壊滅的かつ不気味。


地獄の新米獄卒コンビ。通称「地獄のチップとデール」
なお、彼らは小鬼という種族であり、子供のような見た目だが立派な成人男性である。
吊り目の方、唐瓜はしっかり者かつ常識人。
仕事も真面目にこなしているが、実は隠れドMで、お香姐さんに片思い中。ちなみに好きなタイプは杉本彩。
垂れ目の方が茄子で、緩い性格の天然。
運動会の借り物競争の為に他人のカツラを「ゲットだぜー!!」してくるのも厭わないある意味タフな精神力の持ち主。
絵・彫刻などの創作が得意で、鬼灯の依頼で閻魔殿の壁画を描いたり、原型師デビューを果たしたりしている。


衆合地獄(邪淫罪の者が落ちるハニトラ地獄)の女性獄卒。美人。
元はハニトラ要員だったが、女性獄卒増員の際に抜擢され、現在は主任補佐(要するに衆合のNo.2)と結構偉い。
鷹揚で女性に嫌われない性格だが割かし天然なところも。蛇好きで帯も2匹の蛇であるほか、多くの蛇を飼育している*3
実は鬼灯の幼馴染。


  • 芥子(からし)(CV:種崎敦美)
かちかち山のうさぎどん。かわいい。
獄卒となった今も、狸への恨みは消えておらず「たぬき」のキーワードに反応して深層心理にあるストレスをぶちまける。
「おのれ狸おのれ狸おのれ狸………」

ちなみにメス。うさぎなのでう○こも食べる
「レディがう○こなんていうもんじゃありません。」
獄卒になる前は白澤の元で修行を積んでおり、彼から(対鬼灯兵器として)辛子味噌の作り方も学んだ。つまり桃太郎の姉弟子にあたる。
チャラ男が嫌い。だいたい師匠のせい。


歳を経て妖怪化した猫・猫又。ゴシップ誌「週刊三途の川」専属記者だが、報道部を見返してやりたいとスクープ集めに必死。
鬼灯に目をつけ、密着取材と称して付け回すも、ネタをつかめないどころか鬼灯の巧妙な手口に引っかかって奪衣婆の入浴シーンを撮るハメに。
それ以来鬼灯が天敵になる。
生前は大判という名の遊女の飼い猫だったが、彼女の足抜けの際に一緒に肥溜めの中へ心中させられた。


元ショップ店員のアイドル。あるコマを見るに、本名は「真黍(まきび)」というらしい。
清純派、悪女キャラときて、「キャラメル桃ジャム120%」というタイトルのCDが売れてブレイク。
素がおバカな事もあり、鬼灯の助言を受けクイズ番組に出演してからは天然路線のキャラに固定された模様。
鬼灯とは電車の中で遭遇して以来縁があり、金魚草コンテストの大会ゲストとして呼ばれるなどの仲だが、ピーチ・マキは鬼灯の事を恐れている(おバカがすぎて、いわば日本地獄の官房長官である鬼灯の顔を知らずに彼の前で失言を連発した事も一因と考えられる)。

なお、元ショップ店員時代のエピソードは作者の過去の経験談が元になっており、無駄にリアリティのある話になっている。
万引きダメ、ゼッタイ。


烏天狗警察の一員で、主に作戦の指揮を担当する。
見た目は小柄で雅な少年でかなりのイケメンなのだが、本人は武士らしくマッシブ志向で本当は力士になりたかったらしい。
800年間横笛を吹く事に飽きたので、現在はアルプホルンを愛用している。
生前に兄貴の反感を買って自害に追い込まれた為、不憫に思った師の僧正坊のコネで就職できた過去を持つ。


  • 小野篁(おののたかむら)(CV:井上剛)
秦広王の第一補佐官。鬼と見紛う天パが特徴的な平安貴族。
生前に地獄に迷い込み、宮中視察に行きたい鬼灯と入れ替わって閻魔大王の手伝いをした事がある。
のほほんとした見た目に反して結構な自由人で割かし天然。


  • 牛頭(CV:山田栄子)
  • 馬頭(CV:島本須美)
地獄の門番。二頭ともメスで、恋バナで盛り上がる程、互いに仲が良い。
牛頭はミノタウロスが好みだが、白澤にもアプローチを仕掛けている。
馬頭はペガサスに憧れを抱いている。


  • 一寸法師(CV:鈴木達央)
地獄の獄卒の一人。美人の姫を妻にする為に一芝居打った罪で地獄に堕ちたが、情状酌量により雑用係に落ち着く。
打出の小槌で大きくなったものの、有名人故に「一寸じゃない」と勝手に落胆されて苛立ちを募らせる日々を送っていた。
似たような境遇の桃太郎や芥子と知り合い、彼らと仲が良くなったおかげで落ち着いた模様。
ちなみに打出の小槌は閻魔大王がうっかり尻に敷いてしまった為壊れたとの事。


複数の国を股に掛けた傾国の美女。後述するリリスの親友。
衆合地獄の花街でぼったくり妓楼ほか夜のお店を多数経営している。
白澤と火遊びした。


衆合地獄の花街で働く野干。飄々として憎めない性格だが、超のつく怠け者でモットーは「楽して儲けたい」。
寺子屋を中退している為学力は高いといえないが、銭勘定は得意。
妲己の店のポン引きや狐ホストクラブ(後に狐カフェ)のマネージャーを担当する。
小判に情報を提供する事が多い。


野干のゴスロリ系アイドル歌手。語尾に「ニャーン」とつけるテンションの高いキャラで売っているが、本人はこのキャラで売る事に疲れているらしい。
「イマイチ売れてないアイドル」を自称していたが、前述するピーチ・マキと組んで「まきみき」名義で仕事をするようになってから、人気アイドルの仲間入りを果たした。
4人兄妹の末っ子で、3人の兄は檎の狐ホストクラブ(後に狐カフェ)で働いている。
教員免許を取得しており、兄の葉之兵衛(はのべえ/ホヤ)枝兵衛(えだべえ/オジヤ)花兵衛(はなべえ/トルティーヤ)と共に教育番組に出演するようになった。


鬼灯の幼馴染。技術課で働いており、烏頭が拷問器具や機械獄卒を企画・開発し、蓬が実用できるように調整し、鬼灯が現場への採用を検討するのが基本的な流れである。
茶髪で2本角の方は烏頭で、毒物・劇薬の取扱い免許を取得しており*4、機械弄りが得意。
一時期、お香に憧れていた。
黒髪で3本角の方、蓬はサブカル好きで、劇中漫画『鬼卒道士チャイニーズエンジェル』の大ファン。


鬼灯の薬の材料…ではなく西洋地獄の王。忙しい、と見せかけてメイドの制服のデザインにご執心。
天国一美しい天使ルシファーが堕天した姿だが、元々プリンス系よりナイト系が好きなのでガチムチな今の姿に満足している。
ゲームのセーブデータを消されただけでキレるが、閻魔大王に対する鬼灯の仕打ちには内心ドン引きしていた。


税関で3回止められた、サタンの部下。西洋での鬼灯ポジション。上司が能天気で苦労人という点で鬼灯と心を少し通わせる。
ただし、彼の性格はドSの鬼灯にとっては格好の玩具なので、会うたびに突っかかっては叩きのめされるのを繰り返す天敵となっていく。
嫁リリスの奔放ぶりにいつもやきもきしている。でもぞっこん。


  • レディリリス(CV:本田貴子)
クレジットカードという魔法のカードを手に入れたベルゼブブ夫人。白澤と無言でニュータイプの如く共鳴。
アダムの前妻だったが、どちらかが「上」になるかケンカして家出してきた。 
ちなみにリリスにとってベルゼブブは大事なサイ……旦那様らしい。
「今サイフって言いかけませんでした?」


山神ファミリーの一員。幼い子供の姿をしているが、樹木の化身なので実は鬼灯や閻魔大王より遥かに年上。
最近では花粉症や山の汚れ、山神ツートップの不仲に悩んであの世に行く事も少なくない。
花粉の顔の表情を捉える程の千里眼の持ち主。


  • 石長姫(いわながひめ)(CV:庄司宇芽香)
通称イワ姫。山神ツートップの一人だが、ニニギの元に嫁いだ際に「醜い」と返されてしまった過去を持つ。
それ以来大の美人嫌いになり、一緒に嫁いだ妹のサクヤ姫に複雑な感情を抱いている。
好みのタイプは鬼灯。


通称サクヤ姫。山神ツートップの一人でイワ姫の妹にあたる。
美人でゆるふわガールな為人気が高く、それ故に姉から恨まれている。
ニニギの妻で、懐妊時には「本当に自分の子か」と疑われて大ゲンカになったが、幼少期の鬼灯の計らいで仲直りした。


「摩訶鉢特魔のブリザード」の二つ名を持つ八寒地獄の獄卒。
実態を知ったらヒくと上司に形容されるレベルで自由奔放な性格で、八大地獄を偵察しに行った時はあっさり目的をバラした。
鬼灯と壮絶な雪合戦を繰り広げた事も。


  • 座敷童子
遠野出身の妖怪で、黒と白の二人組の少女の姿をしている。現世に住める商家が無くなった為、あの世にやってきた。
後に黒いのに「一子」(CV:佐藤聡美)、白いのに「二子」(CV:小倉唯)という名前が付いた。
無表情だがイタズラ好き。
頑張る人を応援するが堕落すれば見限る性格で、同じタイプの鬼灯に懐いている。「S極がS極引き寄せてどうすんですか」


  • 伊邪那美命(イザナミノミコト)(CV:小林沙苗)
伊邪那岐命の妹にして妻。死後に閻魔大王の初代補佐官を務めていたが、私怨から様々な地獄を作った。
故に過去に鬼灯から「天下り先で好き勝手するただの年寄り」と論破された。
現在は大焼処の御殿にて隠居中。


~余談~

単行本には連載前の読み切り「地獄の沙汰とあれやこれ」が収録されており、こちらの鬼灯はなぜか女性に見える
アニメ化された際には「鬼灯~」の1エピソードとして登場した事から、世界観は繋がっていると思われる。


アニメ版でも原作でガンガン放り込まれるパロディネタは健在で、特に1期話のEDは話題を呼んだ*5
また、その後のEDも、マキがCDデビューした8話に迷曲「キャラメル桃ジャム120%」を、
とある出来事のあった1期最終13話では普段と同じ「パララックス・ビュー」の2コーラス目が使われ、映像もいろいろ異なっている。


そして、なかよしではシロが主役のスピンオフ『シロの足跡』が好評連載中である。


鬼灯様のドSぶりに耐えられる方は追記修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/