霰パ(ポケモン)

登録日:2011/09/25 Sun 19:44:05
更新日:2025/01/01 Wed 23:18:31
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ポケットモンスターシリーズにおける「霰パーティ」の略称。

天候「あられ」の恩恵を利用する事を基本コンセプトとして構築されたPTの事である。SVで登場した「ゆき」とそれを利用した「雪パーティー」についても便宜上この記事で解説する。

あられ(ゆき)状態の主な効果

  • こおりタイプ及び特性が「ゆきがくれ」「アイスボディ」「マジックガード」「ぼうじん」以外のポケモンはHPが毎ターン1/16ずつ減る(あられ)
  • こおりタイプの防御が1.5倍となる(ゆき)
  • 「ウェザーボール」がこおりタイプとなり、威力が2倍になる
  • 「ソーラービーム」「ソーラーブレード」の威力が半減する
  • 「つきのひかり」「こうごうせい」「あさのひざし」の回復量が半減する
  • ふぶき」が必中になる
  • 「オーロラベール」はあられ・ゆきのときのみ成功する(技を使うときにあられ・ゆきであればよい)
  • 特性「アイスボディ」のポケモンのHPが毎ターン1/16回復する
  • 特性「ゆきがくれ」のポケモンは受ける技の命中率が0.8倍
  • 特性「ゆきかき」のポケモンは素早さが2倍になる
  • 特性「てんきや」のポワルンが「ゆきぐものすがた」になる
  • 特性「アイスフェイス」のコオリッポがナイスフェイスからアイスフェイスになる*1


あられ及びゆきは発動から5ターン経つと止む。
ちなみにアイテム「つめたいいわ」を持ったポケモンが降らせた場合は8ターンと通常より長く続く。

とりわけ必中「ふぶき」が実に強く、多くのタイプの弱点を突き、ダブルでは2匹に当たり、それぞれ1割ずつの確率で凍結と、初代を彷彿とさせる鬼畜さ。
ぶっちゃけ他の効果はオマケみたいなもん。
XYで多少弱体化したとはいえ、こおりタイプポケモンがタイプ一致で放つ威力110は伊達ではない。
この必中「ふぶき」を使い、相手に確実にダメージを与える事が目的と言える為、他の 天候パ とは違った面白さがある。

また、あられが無効にされにくくほぼ確実にダメージが入る為、「きあいのタスキ」や「がんじょう」に強い。

第八世代では、こおりタイプのダイマックスわざ「ダイアイス」でも発動出来るようになり、多くのポケモンが攻撃と天候発動を同時に行えるようになった。

しかし、第九世代では天候「あられ」が廃止
代わりに天候「ゆき」が登場し、あられ関係の仕様のほとんどがそちらに引き継がれている。降らせる技も「ゆきげしき」に変更された。
しかし、天候ダメージがなかったり氷タイプの防御が1.5倍になったりしているため、霰パと雪パの使用感はまるで違う。
タスキ潰しに使えなくなってしまったが、氷の弱点で物理中心の格闘、岩、鋼に強くなるため一長一短といったところ。


主な霰パ(雪パ)要員

オートであられを発動する特性「ゆきふらし」持ちの元祖御大
威力の高い技や「こおりのつぶて」を備える。
耐久は高く、弱点が多い割に耐性がメジャーなので単体での器用もベネ。

第六世代から登場した新たな「ゆきふらし」持ちだが、速くもないし弱点が多すぎる上に殆どメジャー。
しかしこおりタイプとしてはファイアローを始めとするほのおタイプに有利で、天候をすなあらしにされてもダメージを受けないどころか逆に強化されるなど、他のこおりポケモンにはない地味な取り柄がある。
攻撃範囲自体は広く岩や鋼への有効打があるほか、ステルスロックを撒けるなど他のあられ始動要員にはできない芸当もあり、ちゃんとした役割を与えれば劣化にはならない。

無限バニラ。素早さ種族値が79なので、トドゼルガよりも早く行動できる。
だいばくはつ」や「ミラーコート」で差別化したい。
SMから第2特性として「ゆきふらし」も習得。

「ゆきふらし」と「オーロラベール」を両立できる起点作りの名手。ゆきの防御1.5倍と合わせればかなりの物理耐久になる。
ドラゴンには滅法強く、アタッカーとしての運用も可能。
ただし攻撃範囲自体はそこまで広くないので、変化技を上手く合わせたほうが強い。

特攻種族値130から放たれる必中ふぶきは強烈。特化してメガネをかければH252振りメタグロスすら乱数2発。
たまに連続発動する雪隠れクオリティーで苦手相手に運ゲができる。霰パ使い皆の嫁。

通称「無限トド」。
あられ状態での「アイスボディ」+「たべのこし」+「まもる」or「みがわり」が凶悪。
ぜったいれいど」で苦手相手もごり押しできる。

特性に「アイスボディ」が存在するが「ムラっけ」を利用した逆転戦法が非常に強力。
霰パで受けられる恩恵が「あられによるスリップダメージを受けない」ことくらいしかないが、自然にパーティーに入れられるとも言える。

状態異常撒きのエリート。特性の「ゆきがくれ」や「のろわれボディ」とともにウザい事この上ない。
珍しい複合タイプで、特に格闘を無効にできるのが地味に大きい。オニゴーリは彼女の引き立て役です。

氷タイプでも随一の技範囲を誇り、素早さを補強するとなかなかの強さを見せる。
特性も「よちむ」や「かんそうはだ」なので、「ゆきがくれ」や「アイスボディ」と違った戦略を生み出せる。

そこそこの素早さと高い攻撃を持つアタッカー。
苦手なにも一致地面技で弱点をつける。
とは言え、それらには弱点も突かれやすいのが玉にキズ。

BWからフォルムによってタイプを変えられるようになった。
氷タイプとなるって吹雪が必中になるフロストロトムはもちろん、同タイプや水タイプに有利になれるヒートロトムも選択肢か。

「マジックガード」によってあられダメージが無効、苦手な格闘対策にもなるので組み入れやすい。
ただ安定の「ストーンエッジ」で乙となりかねないのが短所か。

世代毎にどんどん扱いが悪くなっていく戦闘力53万
耐久向けの種族値に反して弱点が痛すぎるタイプ構成なのが悩み。
とはいえ、心の目+絶対零度のコンボはやはり強力。
そして、「おいかぜ」など美味しい変化技も多いので、ダブルやトリプルで真価を発揮するかもしれない。
ちなみに隠れ特性は「ゆきがくれ」。
この耐久に「ぜったいれいど」や「はねやすめ」まであるので、霰パの中ではなかなかの脅威。

ホウエン三大ゴーレムの一角。タイプは不遇でも、圧倒的な特防で、なかなか打たれ強い。
耐えつつ電磁波や凍える風などを撒いたり、「だいばくはつ」でもろともを狙ったりできる。
隠れ特性アイスボディにより特殊耐久を更に底上げすることもできる。

「ゆきかき」所持者。元の素早さはまずまずだが、あられで倍加した素早さによって「つららおとし」の怯み効果を活かしやすくなる。

隠れ特性により、自身は水・悪タイプながらも必中吹雪を一致で打てるご存じ厨ポケキラー。
水タイプの技は氷タイプが苦手とする炎・岩にも弱点が付けるため、相性補完としてはかなり優秀。
基本は高いCSから放たれる「ふぶき」で削り、相手に合わせてトリッキーに技を選択していきたい。

SMで通常特性にゆきかきが追加され、Aも130になった事で霰パに組み入れられる事が可能。「つららおとし」の怯みも狙える。
更に剣盾ではダイマックスとの相性が良く更に使いやすくなった。

天候を雪にしつつ控えと入れ替わる「さむいギャグ」を習得する。氷タイプの弱点に一致弱点を突きやすいタイプなので、始動兼相性補完が主となるだろう。

こちらも特性「ゆきかき」と「つららおとし」によってハメ殺しを狙える。元々高いHPに物理防御の強化が加わる点も魅力。


霰パの欠点

霰パの欠点とはやはり、氷タイプの不遇っぷりだろう。
「ウェザーボール」を抜きにしても他の天候パが最低でも2タイプのポケモンに恩恵を齎すのに対し、霰の恩恵を受けるのは基本的に氷タイプのポケモンのみ。
しかし氷タイプの耐性は同じ氷のみ、さらには鈍速なポケモンが多いので先手を取られ易く、必中ふぶきを披露する前に弱点技を喰らってさようなら、なんて展開は目に見えている。「ゆきかき」の所持者は大半が物理型なので必中「ふぶき」を活かせないのも痛い。

しかも弱点技はメジャー(炎・岩・鋼・格闘)所ばかり。

さらに氷タイプのポケモンは大抵サブウェポンに乏しい為、攻撃面で止まる相手も多い。一応、大半は水技を覚えるがそれだけだと「フリーズドライ」がない限り水タイプに止まってしまう。

なので氷タイプのみならず、他タイプも積極的に採用する必要がある。特に地面は苦手な3タイプに弱点を突けるのでおすすめ。

例:役割破壊の申し子のゴウカザルボーマンダ、格闘受けのブルンゲルグライオンランクルス

さらに痛いのはあられ状態でパーティが受けられる恩恵が非常に少ないことも大きい。雨パ晴れパのようなノーリスクでの技威力強化もない。
加えて、雨パや晴パの場合、天候の恩恵がないポケモンであっても特にデメリットは無い。砂パの天候ダメージについては回避が容易なのに対し、あられダメージは回避が難しく自分だけが恩恵を受けられるメンバーが限られるのも辛い所。

XYではゆきふらしによって起こるあられ状態が永続ではなくなり(つめたいいわでのターン延長は適用されるようにはなったが)、
「ふぶき」「れいとうビーム」も威力が下方修正され、「ぼうじん」も強化されるなど弱体化された。

アイスボディのように体力を回復させる特性もあるにはあるが、耐久型をやるにも半減の少なさやメジャーどころの多い弱点の多さが足を引っ張る。
また、天候パゆえ、天候始動要員が見せ合いの時点で相手に解るため、始動要員+氷タイプ+サポート役ポケという予測もされやすい。
第七世代からは始動要員になれるポケモンが増えたが、それでもある程度読まれやすいことに変わりはなく、砂と混合する等の工夫が必要だろう。


とはいえやはり天候パーティであり、短所をしっかりと理解し補うようにパーティをくみ上げれば突破力の高い高火力パーティである。
上級者向けとはいえるが。

いっそのこと天候でダメージを与えられるという点以外は無視し、天候ダメージを攻撃の補助程度に考えて構築するのも手。
いわゆるノオースタン(御大スタン)と呼ばれる構築である。
砂よりダメージを無効にされがたいうえ、敵の天候を潰せるのが美味しい。

そんなこんなでそれまでは砂パのような能力強化や特性による火力の上昇もなかったが、第9世代では前述の通り天候が「ゆき」になったので氷タイプの防御1.5倍が追加。弱点のタイプは炎以外が物理が多めなのでかなり刺さる。
この影響は大きく、特にクレベースはゆき状態だと対物理では難攻不落の要塞と化してしまう。
とは言えサブの「きあいだま」、「かえんほうしゃ」や「だいもんじ」、「ラスターカノン」などの特殊技が無い訳でもないので過信しない様に。


追記・修正はゆきがくれを発動させながらかげぶんしんを限界まで積んでからお願いします。

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最終更新:2025年01月01日 23:18

*1 ナイスフェイスになった後であられが降り始めるか、あられが降っているときにコオリッポを場に出す