シンボラー

登録日:2011/06/21 Tue 13:34:31
更新日:2025/03/11 Tue 00:31:27
所要時間:約 5 分で読めます





サイコパワーで空を飛ぶ。古代都市の守り神ともその遣いともいわれている。


シンボラーとはポケットモンスターシリーズにブラック・ホワイトから登場するポケモン

■データ


全国図鑑No.561
分類:とりもどきポケモン
英語名:Sigilyph
高さ:1.4m
重さ:14.0kg
タマゴグループ:飛行
性別比率:♂50♀50


特性:マジックガード(攻撃以外ではダメージを受けない)
  /ミラクルスキン(相手の変化技の命中率が50%を超える場合、命中率を50%にする)
隠れ特性:いろめがね(自分の攻撃の効果がいまひとつの時、そのダメージを倍にする)

種族値
HP:72
攻撃:58
防御:80
特攻:103
特防:80
素早さ:97
合計:490

努力値:特攻+2


■概要


ナスカの地上絵を立体化したかのような姿をしたポケモン。
古代都市の守り神だったポケモンで、侵入者をサイコパワーで撃退していた。今でも当時の記憶が残っており、同じルートを巡回している。
見た目に関しては意見が真っ二つに分かれ、その無生物的な外見に魅了された者は多いが、キモイと感じる人も多いようである。
ちなみに性別はあるのでちゃんと厳選可能。

どういうわけだか異常に軽い。


■ゲームでのシンボラー


4番道路から入れるリゾートデザートに出現する。
早い段階で行くことはできるが、行けるようになる時点では行く必要がない場所でもあるため、捕まえたのは終盤になってからやクリア後という人も多い。
図鑑によればいつも同じルートを飛んでいるらしいが、決まった位置じゃないと出会えないなんてことはない。ただし出現率は微妙に低め。
常に砂嵐が発生している場所なので蓄積ダメージがウザかったり、いい感じに削れたと思ったら吹き飛ばされたりと捕獲の時の苦労話もよく聞くポケモン。
「ふきとばし」や砂嵐以前に、すぐにリゾートデザートに行ったら普通に返り討ちにされたという話もあるが。

捕獲すれば種族値の高さや最初から「サイケこうせん」や「エアカッター」を覚えている点から即戦力になる。
特殊型の能力なので「そらをとぶ」を覚えさせても移動はともかく戦闘では使えない点に注意。

使用トレーナーとしては、4番道路の先のライモンシティで戦うNが使う他、イッシュ四天王の一人カトレアの手持ちにも入っている。

恐らく大体の人はN戦が初遭遇。
初見ではタイプが判りにくい外見に驚き、無進化故の高めな種族値に苦戦した人も多いだろう。

XYでも登場し、10版道路に出現する。


■対戦でのシンボラー


種族値的には同タイプであるトゥートゥーことネイティオのほぼ完全な上位互換。
唯一劣る部分は攻撃で、それ以外の全ての能力がネイティオを上回っている。トゥートゥーカワイソス。

特性はマジックガードと第五世代からの新特性ミラクルスキンの2種類。
「マジックガード」は相手の状態異常技だけでなく、自分の「いのちのたま」によるダメージもなくなる。
火力を底上げすることで、後述の豊富なサブウェポンを活かすことができる。
「ミラクルスキン」の効果は「変化技を受けにくくなる(回避しやすくなる)」というもので、
状態異常技をメインに据えたサポート型のポケモンに対して出ていきやすくなる。

ピクシーの専売特許だった「マジックガード」は相変わらずの高性能。
「いのちのたま」でノーリスクで火力を上げたり天候パに組み込んだりと幅広く活躍できる。
要注意ポケエルフーンやどみがを崩せるのも評価できる。
また、後述する「サイコシフト」とも良相性。

厄介な「へびにらみ」や「でんじは」を回避する可能性もあるので相手によっては「ミラクルスキン」も使えなくはないが、
総合的には「マジックガード」の方が使いやすいか。

隠れ特性は「いろめがね」。
タイプ半減の技の威力が上がるが、サブウェポンが豊富なので上述の「いのちのたま」+「マジックガード」の方が使いやすいか。
一応、ほのお技がなくともはがねタイプにひこう技が打てるという利点はある。

技レパートリーは非常に豊富。

攻撃技はレベルアップでタイプ一致のメインウェポン「エアスラッシュ」と「サイコキネシス」「サイコショック」を覚える。
わざマシンも含めると「れいとうビーム」「エナジーボール」「シャドーボール」「チャージビーム」「ラスターカノン」「ゆめくい」
タマゴ技で「げんしのちから」と優秀な技が揃っている。
XYではフェアリータイプの技「マジカルシャイン」も追加され、苦手なあくタイプの他、ドラゴンタイプにも有効。
特性「いろめがね」によりネタ技と言われる「シンクロノイズ」を最もまともに使いこなせるポケモンとも言われる。使うメリットがあるかは別

変化技は「でんじは」「リフレクター」「ひかりのかべ」「さいみんじゅつ」「おいかぜ」「じゅうりょく」「コスモパワー」「ふきとばし」
「サイコシフト」「めいそう」「はねやすめ」「みがわり」と多い。
中でも「サイコシフト」は『「どくどくだま」「かえんだま」を持たせて自分からやけど状態になり、それを相手に移す』というコンボが成立するため、「マジックガード」と非常に相性がよい。

教え技では「ねっぷう」「あくのはどう」「マジックルーム」「スキルスワップ」「トリック」が追加。
特に「ねっぷう」ははがねタイプに抜群が取れるため強力。


難点としては素早さの種族値が97と激戦区の100にぎりぎり達していないことか。

それでも相当のポテンシャルを秘めたポケモンであることは間違いない。


■アニメでのシンボラー


英雄にまつわる洞窟の番人として登場。
侵入してきたサトシ達に攻撃したが、サトシ達の説得によって無事和解した。

映画では『ビクティニと黒き英雄ゼクロム・白き英雄レシラム』にドレッドの手持ちとして登場。
大地の剣を動かす役割をになっており、その声に腹筋がやられた人も少なくない。


Pokémon Trading Card Game Pocketでのシンボラー


カードパック第二弾「幻のいる島」でリリースされた。
超タイプ、HP80、逃げるは1エネ、弱点は悪タイプ、レアは♢♢というベーシックな無進化たねポケモン。

スパイクドロー

技の「スパイクドロー」は超エネルギー1でダメージ10に加え自分の山札を1枚引くことができる効果を持つ。
つまりシンボラーがバトル場に出て戦える限りデッキの回転率を倍にできる、シンプルにしてなかなか強力なカードである。
(『Pokémon Trading Card Game Pocket』(以降ポケポケ)は従来のポケモンカードゲームと異なり、山札切れを起こしても敗北にならないため、基本的にカードは引けば引くほど優位に立てる)

超タイプのメジャーデッキである「ミュウツーex&サーナイトデッキ」「ゲンガーexデッキ」はいかに素早く2進化を育てられるかがカギとなるため、1エネ投資でデッキの回転を上げられるシンボラーは相性が良い。同じく第二弾でリリースされた「幻の石板*1」と組み合わせればあっという間に山札を引ききることもできる。

弱み

ただし、ダメージソースとしては全く役に立たないという明確な弱点もある。
シンボラーは知っての通り無進化ポケモンであるため、つまり使える技が一生、ダメージ10のスパイクドローしかない。
これは全ポケモン(進化の見込みを含む)の中で純粋な火力は最低レベルであるということである。

シンボラーをデッキに組み込むには、まずはこれを理解しなければならない。
場が整った後はドローの意味が薄くなるため、終盤以降のシンボラーは人柱(ポケ柱?)かベンチに待機させるしかなくなってしまうし、あらかたカードを引いた後で山札から出てきても、やっぱりほとんど出番がない。(ポケポケはモンスターボールが優秀なのでこの手の事故は起こりにくいが)
また、第二弾リリース時点では能動的に手札や山札にポケモンを戻す方法がないので、仕事を終えた後もずっとベンチにいるほかなく「ナツメ*2」やベンチへの攻撃に弱いというのも気をつけるべき点である。
終盤は出番を終えたシンボラーを切り捨てるか守りきるというムーブが必要になることは頭に入れておこう。

超ポケモンデッキは火力と引き換えに組み立てに時間がかかるものが多い(前述の「ミュウツーex&サーナイトデッキ」や「ゲンガーexデッキ」などはまさに好例)ため、役目を終えたあとで盾にして後出しを狙うなど活用方法を考えて工夫すればベンチの無駄がなくて良い。

シンボラーと似たカード

ちなみに「スパイクドロー」と同じ効果の技を持つポケモンカードはニャース。第一弾から実装されている人気のポケモンカードである。
ニャースの「ネコにこばん」は無色エネルギー1でダメージ10、山札を1枚引くという、スパイクドローと全く同じ効果を持つ。
ただし、ニャースは進化前提のたねポケモンだけあってHPが60とやや不安。
シンボラーはHPが80である。20の違いと言えど、ダメージ30を2撃、ダメージ20なら3撃まで耐えられるのは序盤にはなかなか頼もしい。

ただし、ニャースはある程度仕事を終えたらペルシアンに進化することでHPが90まで延びダメージ40で相手の手札破壊も狙える「シャドークロー」を使えるようになるので、シンボラーのように終盤に仕事がないという問題はない。
また、無色なのでどの色のデッキにも組み込めるのもニャースの強みである。
その代わりデッキの2~4枚分を占有してしまうことに加え、ペルシアンだけ単体で引いても意味がないこと、終盤に進化の用意が出来たとしてもやはり火力は物足りないので最後まで手札の肥やしになりやすいというリスクも抱えている。シンボラーなら1枚なり2枚なり入れておけばOKなので管理が簡単というのはシンボラーが勝っている点だろう。

要はシンボラーとニャースはどちらが良いかは一長一短である。
デッキとよく相談し、時には対戦で実戦を試しつつ、より良い組み合わせを選ぶと良いだろう。

アップデート遍歴

やることがシンプルなので、後続でリリースされた超デッキへの組み込みも検討しやすい。
特にクレセリアexはサーナイトのシナジーが高いことから、相対的にサーナイトの組み立てに貢献できるシンボラーにも活躍のチャンスが与えられている。シンボラー自身は何をするにも超エネルギーが1つで事足りるのも評価点。
ただし、悪デッキが蔓延ってきたことと、ゴツゴツメットの反撃に一方的に弱い点など弱みも増えているので、フォローはよりよく考えなければいけない。

ビジュアル

「幻のいる島」リリースカードのイラストレーターはShigenori Negishi氏。(実は先ほど話題に出たニャース(プロモ版)のイラストも担当されていたりする)
電子的な幾何学模様の背景に見下ろし目線で威圧感満載のシンボラーが描かれている。
アルバムにディスプレイするときは好きなポケモンの左右や上に並べると番人かスタンド守護神のように見えて面白い。


追記・修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ポケモン
  • ポケモン解説項目
  • 無進化ポケモン
  • 第五世代
  • BW
  • エスパー
  • ひこう
  • 守り神
  • 古代都市
  • 古代
  • ナスカの地上絵
  • でんじは
  • さいみんじゅつ
  • トリック
  • マジックガード
  • ミラクルスキン
  • いろめがね
  • シンボラー
  • N
  • カトレア
  • ナギ
  • エスパー/飛行複合
  • ゴジカ
  • 561
  • AZ
  • ポケットモンスター
  • 第五世代(ポケモン)
最終更新:2025年03月11日 00:31

*1 山札の上1枚を見て、超ポケモンなら手札に加え、それ以外なら山札の下に戻す、山札の超ポケモンを手札に集めるグッズ

*2 バトル場のポケモンとベンチのポケモンを強制入れ替え