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スターフォックス コマンド - (2016/04/23 (土) 11:01:00) の1つ前との変更点

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「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。&bold(){依頼内容:総評の修正。} ---- *スターフォックス コマンド 【すたーふぉっくすこまんど】 |ジャンル|戦略&3Dシューティング|&amazon(B000FNMPEQ)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |販売元|任天堂|~| |開発元|Q-Games、任天堂|~| |発売日|2006年8月3日|~| |価格|4,800円|~| |分類|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|~| |~|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~| |ポイント|ダルイタッチ操作の強制&br()全体的に練り込み不足かつ面倒&br()キャラクター改変や人を選ぶマルチエンディング&br()過去作否定の衝撃的シナリオ|~| |>|>|CENTER:''[[スターフォックスシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1016.html]]''| **概要 『スターフォックス』シリーズの5作目。携帯用ゲームハードでは初作品である。~ 未発売で終わった『スターフォックス2』の要素を一部取り入れた、SLG+STGという異色作。 ---- **あらすじ アパロイドの脅威は去り、ライラット系に再び平和が訪れていた。~ だがある時、無人の星となったベノムの酸の海から突如、アングラー皇帝率いるアングラー軍が姿を現し各地に攻撃を開始、瞬く間に占領していった。~ この危機に際し細々と家業を続けていたフォックスは、単身立ち上がりコーネリアへと向かう。 ---- **問題点 -操作がタッチペン主体になった事が主な問題点。しかも旧来の作品との比較ばかりでなく他にも類を見ないほど特殊であり、操作に慣れないうちは理不尽なほどに難易度が高く感じる。 -全体的に初心者殺しが激しい。しかしゲーム自体は操作がとにかく特殊なだけで、慣れた後の難易度は決して高くない。 --むしろ操作による補正を抜きにして考えれば『64』より難易度は低くやりごたえがない。残るのはEDを収集する作業。 ***システム関連 -SLGパートはターン制で行われる。タッチペンで各ユニットのそのターンの進路を指定したのち、ターンを開始すると敵味方が動き出す。そして味方ユニットが敵ユニットに触れると戦闘に突入(STGパート)する。 -STGパートにおいては、画面は旧来のスターフォックスシリーズと似ているものの、機体の上昇・下降・旋回動作、ローリング、ボムは''全部タッチペンのスライド操作''。宙返り(緊急回避)・Uターンは画面上に表示されたスイッチをタッチで発動する。 --なおボムは自機の前方に発射するものではなく、下画面に表示されるマップに落とす位置を指定するというもの。旧来とは全くの別物だが使い勝手は良い。保持数の最大は機体によって1~3個となった。 --その他こまごまとした機体操作もみなタッチペンフル稼動だが、通常攻撃のレーザーは普通にボタンで発射。しかも十字キーなども含め、ほとんどのボタンで発射可能という謎の仕様で使いづらい。 --慣れればかなりまともに動かせるようになるが、後述するように操作に不慣れなプレイヤーのやる気を削ぐ要素が多い。 --DSのボタン数はSFCと変わらないので、タッチ無しでも作れたはずなのだが。 -戦闘には時間制限があり、戦闘中に回復アイテムを取るか、敵弾をローリングで弾くかで回復することが出来る。もちろん時間切れになると墜落し残機を一機分失う。~ だが戦闘終了後の残り時間はそのまま次の戦闘に引き継がれる上、ユニット全員で共有している。そこに前述した操作方法の特殊さが加わる為慣れないうちはまともに時間回復することすら難しく&bold(){時間切れ→一機失う}、ということになりやすい。 --例えば、フォックスで時間ギリギリに敵を殲滅し、次にスリッピーで戦闘開始して開幕数秒で何もできずに落ちる、ということも起きる。 --これは燃料切れだということだが、何で燃料の残量が各機体で共有されているのか。不自然すぎる。 -戦闘の相手が母艦だった場合、ターゲットを全滅させた後にローリングしながらビーコンをくぐって母艦に突撃しなくてはならない。 --失敗すると逆に''撃墜され、一機失う。''しかも''せっかく倒したターゲットは復活し、また撃破しなくてはならなくなる''ため、ここでもやる気が削がれる。操作に慣れていないとやはりよく外れる。 --ゲーム性には関係ない話だが、敵戦艦の撃破方法が''体当たり''しかないというのは流石にどうなのだろうか。 -SLGパートでは、たまに敵がこちらの母艦に向けてミサイルを発射することがある。~ それと味方ユニットが接触すると敵との戦闘の代わりにミサイルを追いかけて撃墜することになるが、この際にもビーコンをくぐらなくてはならない。しかも母艦のものと比べ難易度が高く、くぐりながら&italic(){}攻撃を当てて撃墜しなくてはならない。 --味方ユニットの性能によっては破壊するのも困難になる。特に攻撃力の低いレオンや、ロックオン機能の無い機体などではかなり難しい。 ---逆にパンサーのブラックローズや、ロックオンを重ねられる機体なら比較的簡単に撃破が可能。 ---なお、破壊に失敗するとミサイルはさらに直進してしまう。 -SLGパート上で破壊し損ねたミサイル、又は敵機を母艦まで到達させてしまうと問答無用の''ゲームオーバー''である。 -そしてステージをクリアすると、場合によってはボス戦になる。 --パズル状になっている敵機体を揃える、攻撃で溶岩に押し込むなど面倒な手順を踏んで倒さねばならないボスも多い。 --またスターフォックスのライバル・スターウルフは例によって強敵……かと思いきや、どちらかと言えば面倒くさい相手である。 --あまり積極的に攻撃してこず、こちらを追いかけたりもしない。だがこちらが一機のみなのに対し向こうは一度に三機出現する。とにかく飛び回るため攻撃が当てづらく、そうしている間に時間切れになりやすい(加えて操作はタッチペン)。 ---このため、スターウルフ戦における最大の敵は時間制限となっている。因縁のライバル戦がそれで良いのか? -すべてのステージにラウンド制限が設けられている。最大5ラウンドで、規定ラウンド以内にクリアできなければゲームオーバー。 --救済措置としてアイテムでラウンド数を補充することが可能。どちらにせよ面倒臭さに拍車をかけているのは言うまでもないのだが。 -ENDは9種類あるが、これらをコンプリートするには逐一最初の面からやり直す必要があるので、それまでに何度も同じ面をやり直す羽目になる。しかも何回か周回を重ねると最初の面が別物になり、難易度が上がる。複数周回への配慮だろうが正直面倒なだけ。 --EDも紙芝居のように画像と解説文が表示されるだけで非常にさみしい。 --一面からエンディングまでの長く単調な道のり×9を乗り越えてEDをすべて制覇してもメニューのBGMが変わるのみ。『64』のような勲章やエクストラモードがあるわけでもない。 --過去作品で形を変えながらも続投していた、敵を巻き込んで撃破した際のボーナスが消滅した。スコアも敵の数以上に稼げることはないため、やり込みの底が浅い。 ---スコアを稼ぎたい場合は拠点の撃破を遅らせて敵に増援を呼ばせて逐一全滅させるしか方法がない。敵軍を撃破するには敵機のうち一部を倒して持っているエネミーコアを回収すれば良いだけなので、比較すると非常にだれる。 -従来のような奥へ進むレールシューティング面は存在せず、ミサイル迎撃とボス戦以外は全て箱庭ステージであることを惜しむ人もいる。 -本作はCVはなく、初代『スターフォックス』のハナモゲラ語である。 --オプションでユーザーの声をDSのマイク機能で録音し、その声をハナモゲラ語風にする機能がある。しかし需要としてはどこかズレてる上、DSのマイク機能を無理に入れたかのような感じが否めない。 ***ストーリー関連 -重厚さを狙ったのか、話がしょっぱなからハード気味。 --物語に深みを出すためなのだろうが、全体的に描写が浅いためあまり意味を成していない。 #region(大まかなお話) -のっけから''チーム分裂済''という説明が入る。さらに進め方によっては''さらに酷い展開になることも''。 --ペッピー ---病床に伏したペパー将軍に代わり軍のトップに。 --スリッピー ---恋人アマンダとの時間を大切にした方がいいと帰郷。ちなみにどのルートに進もうと恋人とは仲良くやっている。 --ファルコ ---こんな金にならない仕事はやってられんと族の世界へ帰る((元々スタフォの世界は平和でゲーム本編のような大事は滅多に起こらない為、仕事は滅多に入らずスターフォックスの経営状況は常に火の車。母艦は約80年のローンがまだ残ってる、しかもその母艦は前作で轟沈。ちなみに、ファルコは過去にも一度チームを脱退している。))。 --クリスタル ---これ以上危険な事はさせたくないからチームを抜けてほしいというフォックスの意志に反発、大ゲンカの末に出奔しコーネリア軍の戦闘機パイロットに。 --ウルフ ---積み重ねてきた悪事に裁きが下され、現在はメンバーであるレオン、パンサー共々指名手配となり、莫大な懸賞金をかけられた尋ね者となっている。 #endregion -進め方によっては違うキャラの視点で進むことがあるのだが、誰が主人公になっても(単独行動するファルコだろうが、ライバルポジションのウルフだろうが)なぜか母艦はグレートフォックスで、ナビゲーターはナウスになるという不自然な状況に。((後のインタビューでウルフやファルコ、フォックスが使っているのは実は全部同じ型のレンタルの戦艦と言う設定が発表されたが、5年も経った今では後付けと思われても仕方がない。後付けでなかったにしても、ナビがナウスのままなのはやはり不自然である。)) --当然主役はフォックスなので最初はフォックスと行動している。ということはフォックスはナウスによって母艦から追い出されたのだろうか?このせいで、本作の主人公はナウスと言われてしまうことも。 --前作でグレートフォックスは轟沈してしまったため、今作では平べったく艦橋が後方にある''輸送艦''のような姿になってしまった。 --しかもこの母艦、雑魚敵が爆発するだけで''あっけなく撃沈する。''ミサイルはまだ理解できなくもないが、最低3機の雑魚敵で落ちる母艦というのは……。 --尚、母艦の武装はミサイルのみ。マップにあるアイテムで補給できる。レーザーはどうした? -分岐がありマルチENDになっている(分岐は2周目以降から)。が、正統派のエンディングの方が少なく、大抵はバッドエンド的なエンディングである。しかもいろいろな意味で酷いEDが多い。 --しかしIFEDやネタEDは笑えるものもあり、一見の価値はあるとの評価もある。良くも悪くも人を選ぶエンディングが多い。 ---また、この分岐は会話中に表示される選択肢によるもので、『64』のようなステージ中に特定の条件を満たすことによる分岐は存在しない。 #region(ED一覧) エンディングの名前は最終ステージの名前と同じ。いくつか両立可能なEDがあるので組み合わせてみるのも面白いかも?~ 新キャラの名前だけ載っていてはわかり辛いので、念の為簡単な解説も掲載する。 -ルーシー・ヘア --ペッピーとビビアンの娘で宇宙物理学の教師だが、元はパイロット志望だったので戦闘機にも乗れる。 -アマンダ --スリッピーの恋人、何故かファミリーネームがない。どうでもいいがアマンダの方が惚れたらしい。 -アッシュ・ボウマン --スターフォックスに憧れるコーネリア軍所属パイロットの好青年。''アンドルフの孫''というわけありな出自だが、本編中では大して頓着されない。 他にも新キャラはいるが、ストーリー的には正直どうでもいいので省略。 ''1.フォックスとクリスタル'' -タイタニアでクリスタルと再会するも、クリスタルはフォックスだけでなく他のチームメイトにも冷たい態度をとり続ける。 -しかし最後の戦いを通じて和解。フォックスもこの戦いで友情や愛情の大切さを身にしみて感じた。 -その後スリッピーの恋人アマンダがスターフォックスの新たな仲間となり、アッシュは再生したベノムの新たな主となったのだった。 続編で5人組のチームになる事を期待できるのを差し引いても、全エンディングの中でも比較的まともなEDの一つ。しかしアマンダの加入は予想外だった。 ''2.さよならフォックス'' -最後の戦いを終えたフォックスはチームを解散し、クリスタルとの平穏な生活を送ることを決めた。 -数年後、2人の間に生まれた息子、マーカスはすくすくと成長し、やがて父の影響を受けコーネリア軍パイロット士官学校に足を運ぶ。 -その後マーカスはスリッピーの息子、ペッピーの孫娘、そして伝説的パイロットとなったファルコ((どうでもいいがこのファルコ、キャプテン・ファルコンを彷彿させるブーツを履いている。そしてグラサン着用、いつの間にかリーダー格の基本スタイルになったらしい。))と共に、新たなスターフォックスを結成する。 トゥルーエンドと思われるED。しかし『シリーズ終焉を暗示している』として評判が悪い。~ ただ、シナリオ自体はかつての仲間達との友情をメインに据えたアツイ展開なので出来は悪くなく、第三期スターフォックスと後述の新生惑星ベノム帝国との戦いが次回作と見たファンも多い。 ''3.アングラー皇帝'' -アングラー軍に勝利し、再び平和を取り戻したスターフォックス。 -しかし、唐突にクリスタルは一方的に別れを告げフォックスの元を去り、スターウルフとしての人生を送るのだった。 ビッチ、もといNTRエンド。なお、''一周目は強制的にこのEDになる''。 ''4.復活!スターウルフ!'' -フォックスを利用して浄化装置を手に入れ、クリスタルとともにアングラー軍を打ち倒し見事に汚名返上をしてみせたスターウルフ。 -しかしクリスタルは街に出ては裏切り者として後ろ指をさされ続けるのに耐えられず、スターウルフからも離れてしまう。 -数年後、クリスタルは別星系でクラゾアと名乗り凄腕の賞金稼ぎになっていた。フォックスは一度だけクラゾアと遭遇したが、彼女がクリスタルであるということに気付くことはなかったという。 恋人が知らない人になってしまった切ないBADEND。 ''5.ルーシーとクリスタル'' -コーネリアを守りきった女性陣(ルーシー&アマンダ&キャット&クリスタル)。やがてフォックス達がアングラー軍を倒したという朗報を聞き、クリスタル達は御馳走を作ってもてなすことに。 -ペッピーとルーシーは今は亡きビビアンの思い出を久し振りに語り合う。 -フォックスとクリスタルも互いの気持ちを打ち明け、クリスタルはスターフォックスに復帰する決意をしたのだった。 家族や仲間とのつながりが感じられる温かいEDであるため、これを真EDであると(精神衛生の都合で)主張するプレイヤーは多い。 ''6.アッシュの選択'' -スターフォックスの協力もあり、アングラー軍を打ち倒したアッシュ。その後彼はベノムを再興させる決意をする。 -数年後、豊かな惑星となったベノムに次々と移住者が現われ、アッシュは指導者となり自然と科学が調和した惑星を創ることに成功。 -数十年後、アッシュを中心に巨大帝国となったベノム。「宇宙の中心はベノムである」というアッシュの演説に人々は熱狂し陶酔し、再びベノムは宇宙の脅威となった。 所謂「''歴史は繰り返される''」ED。ただ、前述の第三期スターフォックスが繰り広げる、この新生惑星ベノム帝国から銀河の平和を守る戦いが見たいというユーザーも多い。 ''7.スリッピーの決心'' -スリッピーはアクアスにてアマンダの無事を確認し、彼女を守るために故郷に戻り''唐突に結婚式を挙げることを決意する''((本当に唐突だから困る。しかも浜辺で二人+ナウスだけという余りにも寂しい結婚式。))。 -数年後、アクアスにはたくさんの子供に囲まれたスリッピーの姿が…。 -さらに数十年後、年老いたスリッピーは近所の子供達に若かりし頃の武勇伝を聞かせるのが日課となっていた。そして時折彼は思う。「フォックス達は今頃どうしているだろう…」。 一見ほのぼのしたEDだが、戦争やフォックス達のその後を完全になおざりにしてしまっている(一応スリッピーは気にしてはいるが…)。皆投げ出して数十年音沙汰なしはあまりに酷い。 ''8.ピグマの逆襲'' -ファルコはナウスの忠告も聞かず、脇に逸れた戦闘を繰り返した結果最終決戦に行きそびれ、仲間はずれになってしまう。自分はほとんど関わっていないため、オメオメ仲間と喜びを分かち合うわけにもいかず、一人悶々とする。 -そんな彼にキャットから「スターフォックスなんかやめて、新しいチームを結成しよう」と持ちかけられる。落ち込んでいたこともあり、ファルコはこの提案に素直に耳を傾ける。 -ファルコはアッシュもチームにスカウトし、新たな遊撃隊「スターファルコ」を結成。フォックスの好敵手となったのだった。 最短ルートで辿り着くED。不協和音を繰り返した末の人間関係的に最悪のバッドエンド。 ''9.ピグマの怨念'' -いくつもの罠にはめられた結果、手柄をスターウルフに奪われてしまったフォックス。 -フォックスは名誉も恋人も全て失い、泣きながらファルコと共に店の料理を食べ続ける。 -そんな時にファルコから慰めついでに''G-ZERO''グランプリに出場することを提案される。結果、ぶっちぎりで優勝したちまちサーキットのスターとなった。そして、彼らがスターフォックスであったことなど、もはや誰も覚えていないのであった。 最悪のバッドエンドにしてネタED。ちなみに「''G''」であって「F」ではない。上述のEDの件もあってピグマと絡むとロクなことにならない。 #endregion ***キャラクター・設定関連 -ライバルのスターウルフのメンバーであるレオンのキャラが改変されている。 --『64』では冷酷で血が大好きという設定だったのだが、なぜかコマンドでは気が優しいという設定になっている。また、一人称が「私」から「オレ」に変わっており、セリフまわしも小物臭い。 --アサルトまではクールな二枚目(?)だったのに。カメレオンだから性格も変わるというのだろうか? //「パンサーとキャラが被るから変更したのではないか?」という声もあるが、それにしても違和感がありすぎる。 //全く被ってない件。誰が言い出したんだよ… -味方キャラの一人であるキャットの性格も『64』のセクシーお姉さんから姉御タイプに変わっている。外見もピンクから黒に変わり、同名キャラである必要性が感じられない。 --性格は前々作『アドベンチャー』の前日談の漫画で既に変更されているのだが、ゲーム本編だけ(『64』→今作)を見ると変わりようが激しい。((そもそも漫画版は正史に組み込まれているのか不明なため)) --ちなみに見た目を変えたのは今村氏。性格に関してはセリフが増えたから変わった様に感じるだけとの事らしい。 -あるルートでジェームズが登場するが、常に無言で不気味。どうもフォックスにしか認識されていないらしくもはや完全に亡霊扱いである。 --過去作品ではジェームズの生死については微妙なところだったのだが、本作の描写で死亡が明確になったと見ていいだろう。せめて台詞は欲しかった。 -タイトルを覆す程の衝撃的な新設定が存在する。 --「危険な研究を繰り返していたせいで、辺境の惑星べノムに永久追放された」というのが今までのアンドルフの設定だった。 --そして今作で「ペパー将軍とアンドルフはお互い旧知の存在で、昔から仲が悪かった(文字通りというか見た通りの犬猿の仲)」ということが明かされる。~ ''ペパーにとってアンドルフは邪魔な存在であった為に理由をこじつけて危険分子として排除した。ちなみに、追放の決め手となった発明は、実はべノムを生物の住める環境にするための浄化装置だった''。 ---つまり、過去作での戦いはいいがかりで追放されたアンドルフの復讐劇ということになる。((一応この設定がなくとも復讐劇といえば復讐劇であるが、あれは所謂「正義の鉄槌を受けた悪者の逆恨み」というよくあるパターンである。しかしコマンドの設定と照らし合わせてしまうと…。)) ---さらに言えば、二人の老人のくだらない小競合いが星系一つを巻き込む一大戦争に発展というしょうもない話になってしまった。両軍の全兵員及び民間人からすればとんだとばっちりである。 --「単純な勧善懲悪に納まらないシナリオカッコイイ!」という一種の病気を発症したかどうか定かでないが、仮にそうだったとしてもその「カッコ悪い勧善懲悪」な過去作よりクオリティ自体が下がっては世話が無い。 --そして、これを明かしてフォックス(とプレイヤー)を混乱させるだけ混乱させておいてその後の追及などは全く無しという体たらくである。 --ちなみにこれ、クリスタルの口からさらりと出てくる情報なのだが、彼女がそれを知っている理由に対する情報は一切ない。 ---- **評価点 -フォックス以外のキャラクターを操作することができる。 --スターフォックスメンバーはもちろん、ライバルのスターウルフメンバー、64では友軍だったビルやキャット、そして今作からの新キャラと非常に多彩。 --各キャラクターごとに専用マシンが用意されている。外見だけではなく、性能も千差万別であり、キャラの個性をマシンが殺してしまうなどということがない。 -BGMも、名曲ぞろいの64をベースに適度なアレンジが施されていて好評。 --ステージBGMはキャラ毎に変更される。フォックス・ファルコ・スリッピーには二曲が用意されている。殆どが新曲だがこちらも好評。 ---- **総評 とにかく操作性が異質で、更に肝心のビーコンくぐりやローリングによる弾丸弾きの練習ができない為、本作独自の操作に慣れないうちはゲームオーバーになりやすい。~ そうした苦労の果てに待ち受けるエンディングも「1週目はどうあがいてもヒロインのNTRエンド」とあっては、新規プレイヤーの継続意欲を萎えさせるには十分であろう。 一方慣れたら慣れたで、今度は煩わしい戦闘をこなすだけの作業となる。~ STGの楽しみ方の一つでもあるスコアアタックも本作では時間さえかければ誰でも天井まで伸ばせるため、その存在はほぼ無意味。~ エンディング制覇には無駄に時間がかかるくせに、それが終わったらもうやることが無い。そのエンディングも費やした苦労の割に合わないバッドエンドの方が多いという、とにかくプレイヤーのやる気を削ぐ事にかけては一級品の出来栄えである。 更にはシリーズ常連キャラクターの設定改変や、従来のシナリオを否定しかねない設定を明かしておきながら碌に風呂敷を畳もうともしないなど、スタッフの過去作品軽視とも取れる姿勢は、熱心なファンであればあるほど開いた口が塞がらなくなってしまうものであった。~ 良質なBGMやうまく個性化された搭乗機体など幾つかの評価すべき点もあり、決してクソゲーの烙印を押されるような全く遊べない作品ではない。~ しかし残念ながら、傍目から見ても本作の完成度には大きな疑問符をつけざるを得ない。~ 結果として新規からもファンからも敬遠されてしまい、後に『[[スターフォックス64 3D>スターフォックス64#id_7e86dc42]]』が発売されるまでの間、シリーズそのものが「本作によって終止符を打たれた」とも思える程に長い沈黙を強いられてしまったのである。~ ファンの間で本作が忌み子扱いされるのも、この有様では已む無しと言う他ない。 ---- **余談 //-数年後に発売された『[[新・光神話 パルテナの鏡]]』は本作の操作性を元に遊びやすく作られた設計になった。 //--本作の操作性を見直して欲しい声がある。 //「本作の操作性を元に~」部分のソース求む。シリーズ内作品ならともかく、他タイトルとむやみに比較するのは荒れる原因にもなりかねないので。 -アーウィンが海の中で飛行する設定は『[[スーパーマリオメーカー]]』において再現された。 -総評に記してある通り、本作以降はリメイク以外、完全新作は登場しなかった。その後、2016年に『スターフォックス ゼロ』がようやく登場した。 //三ヶ月ルールに基づき、「新作がある」ということ以上の内容の記載は控えるべし。 //-X以降のスマブラシリーズにおいて一部ユーザーからクリスタルの参戦を望まれていたが結局彼女がスマブラに参戦することは無く、更にでは存在そのものを抹消されてしまった。公式にクリスタルが黒歴史認定されたと解釈しても差し支えない状況である。 //--本作におけるゲームシステム以外のマイナス点にクリスタルが多く関わっている為、見方によっては悪い意味でクリスタルの運命を決定づけてしまった作品とも言えるだろう。 //クリスタル厨と言われても仕方ないしつこさ。大体『ゼロ』は『64』のストーリーを元にしたリブートなのでクリスタル云々はそもそも関係ない。
「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。&bold(){依頼内容:総評の修正。} ---- *スターフォックス コマンド 【すたーふぉっくすこまんど】 |ジャンル|戦略&3Dシューティング|&amazon(B000FNMPEQ)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |販売元|任天堂|~| |開発元|Q-Games、任天堂|~| |発売日|2006年8月3日|~| |価格|4,800円|~| |分類|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|~| |~|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~| |ポイント|ダルイタッチ操作の強制&br()全体的に練り込み不足かつ面倒&br()キャラクター改変や人を選ぶマルチエンディング&br()過去作否定の衝撃的シナリオ|~| |>|>|CENTER:''[[スターフォックスシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1016.html]]''| **概要 『スターフォックス』シリーズの5作目。携帯用ゲームハードでは初作品である。~ 未発売で終わった『スターフォックス2』の要素を一部取り入れた、SLG+STGという異色作。 ---- **あらすじ アパロイドの脅威は去り、ライラット系に再び平和が訪れていた。~ だがある時、無人の星となったベノムの酸の海から突如、アングラー皇帝率いるアングラー軍が姿を現し各地に攻撃を開始、瞬く間に占領していった。~ この危機に際し細々と家業を続けていたフォックスは、単身立ち上がりコーネリアへと向かう。 ---- **問題点 -操作がタッチペン主体になった事が主な問題点。しかも旧来の作品との比較ばかりでなく他にも類を見ないほど特殊であり、操作に慣れないうちは理不尽なほどに難易度が高く感じる。 -全体的に初心者殺しが激しい。しかしゲーム自体は操作がとにかく特殊なだけで、慣れた後の難易度は決して高くない。 --むしろ操作による補正を抜きにして考えれば『64』より難易度は低くやりごたえがない。残るのはEDを収集する作業。 ***システム関連 -SLGパートはターン制で行われる。タッチペンで各ユニットのそのターンの進路を指定したのち、ターンを開始すると敵味方が動き出す。そして味方ユニットが敵ユニットに触れると戦闘に突入(STGパート)する。 -STGパートにおいては、画面は旧来のスターフォックスシリーズと似ているものの、機体の上昇・下降・旋回動作、ローリング、ボムは''全部タッチペンのスライド操作''。宙返り(緊急回避)・Uターンは画面上に表示されたスイッチをタッチで発動する。 --なおボムは自機の前方に発射するものではなく、下画面に表示されるマップに落とす位置を指定するというもの。旧来とは全くの別物だが使い勝手は良い。保持数の最大は機体によって1~3個となった。 --その他こまごまとした機体操作もみなタッチペンフル稼動だが、通常攻撃のレーザーは普通にボタンで発射。しかも十字キーなども含め、ほとんどのボタンで発射可能という謎の仕様で使いづらい。 --慣れればかなりまともに動かせるようになるが、後述するように操作に不慣れなプレイヤーのやる気を削ぐ要素が多い。 --DSのボタン数はSFCと変わらないので、タッチ無しでも作れたはずなのだが。 -戦闘には時間制限があり、戦闘中に回復アイテムを取るか、敵弾をローリングで弾くかで回復することが出来る。もちろん時間切れになると墜落し残機を一機分失う。~ だが戦闘終了後の残り時間はそのまま次の戦闘に引き継がれる上、ユニット全員で共有している。そこに前述した操作方法の特殊さが加わる為慣れないうちはまともに時間回復することすら難しく&bold(){時間切れ→一機失う}、ということになりやすい。 --例えば、フォックスで時間ギリギリに敵を殲滅し、次にスリッピーで戦闘開始して開幕数秒で何もできずに落ちる、ということも起きる。 --これは燃料切れだということだが、何で燃料の残量が各機体で共有されているのか。不自然すぎる。 -戦闘の相手が母艦だった場合、ターゲットを全滅させた後にローリングしながらビーコンをくぐって母艦に突撃しなくてはならない。 --失敗すると逆に''撃墜され、一機失う。''しかも''せっかく倒したターゲットは復活し、また撃破しなくてはならなくなる''ため、ここでもやる気が削がれる。操作に慣れていないとやはりよく外れる。 --ゲーム性には関係ない話だが、敵戦艦の撃破方法が''体当たり''しかないというのは流石にどうなのだろうか。 -SLGパートでは、たまに敵がこちらの母艦に向けてミサイルを発射することがある。~ それと味方ユニットが接触すると敵との戦闘の代わりにミサイルを追いかけて撃墜することになるが、この際にもビーコンをくぐらなくてはならない。しかも母艦のものと比べ難易度が高く、くぐりながら&italic(){}攻撃を当てて撃墜しなくてはならない。 --味方ユニットの性能によっては破壊するのも困難になる。特に攻撃力の低いレオンや、ロックオン機能の無い機体などではかなり難しい。 ---逆にパンサーのブラックローズや、ロックオンを重ねられる機体なら比較的簡単に撃破が可能。 ---なお、破壊に失敗するとミサイルはさらに直進してしまう。 -SLGパート上で破壊し損ねたミサイル、又は敵機を母艦まで到達させてしまうと問答無用の''ゲームオーバー''である。 -そしてステージをクリアすると、場合によってはボス戦になる。 --パズル状になっている敵機体を揃える、攻撃で溶岩に押し込むなど面倒な手順を踏んで倒さねばならないボスも多い。 --またスターフォックスのライバル・スターウルフは例によって強敵……かと思いきや、どちらかと言えば面倒くさい相手である。 --あまり積極的に攻撃してこず、こちらを追いかけたりもしない。だがこちらが一機のみなのに対し向こうは一度に三機出現する。とにかく飛び回るため攻撃が当てづらく、そうしている間に時間切れになりやすい(加えて操作はタッチペン)。 ---このため、スターウルフ戦における最大の敵は時間制限となっている。因縁のライバル戦がそれで良いのか? -すべてのステージにラウンド制限が設けられている。最大5ラウンドで、規定ラウンド以内にクリアできなければゲームオーバー。 --救済措置としてアイテムでラウンド数を補充することが可能。どちらにせよ面倒臭さに拍車をかけているのは言うまでもないのだが。 -ENDは9種類あるが、これらをコンプリートするには逐一最初の面からやり直す必要があるので、それまでに何度も同じ面をやり直す羽目になる。しかも何回か周回を重ねると最初の面が別物になり、難易度が上がる。複数周回への配慮だろうが正直面倒なだけ。 --EDも紙芝居のように画像と解説文が表示されるだけで非常にさみしい。 --一面からエンディングまでの長く単調な道のり×9を乗り越えてEDをすべて制覇してもメニューのBGMが変わるのみ。『64』のような勲章やエクストラモードがあるわけでもない。 --過去作品で形を変えながらも続投していた、敵を巻き込んで撃破した際のボーナスが消滅した。スコアも敵の数以上に稼げることはないため、やり込みの底が浅い。 ---スコアを稼ぎたい場合は拠点の撃破を遅らせて敵に増援を呼ばせて逐一全滅させるしか方法がない。敵軍を撃破するには敵機のうち一部を倒して持っているエネミーコアを回収すれば良いだけなので、比較すると非常にだれる。 -従来のような奥へ進むレールシューティング面は存在せず、ミサイル迎撃とボス戦以外は全て箱庭ステージであることを惜しむ人もいる。 -本作はCVはなく、初代『スターフォックス』のハナモゲラ語である。 --オプションでユーザーの声をDSのマイク機能で録音し、その声をハナモゲラ語風にする機能がある。しかし需要としてはどこかズレてる上、DSのマイク機能を無理に入れたかのような感じが否めない。 ***ストーリー関連 -重厚さを狙ったのか、話がしょっぱなからハード気味。 --物語に深みを出すためなのだろうが、全体的に描写が浅いためあまり意味を成していない。 #region(大まかなお話) -のっけから''チーム分裂済''という説明が入る。さらに進め方によっては''さらに酷い展開になることも''。 --ペッピー ---病床に伏したペパー将軍に代わり軍のトップに。 --スリッピー ---恋人アマンダとの時間を大切にした方がいいと帰郷。ちなみにどのルートに進もうと恋人とは仲良くやっている。 --ファルコ ---こんな金にならない仕事はやってられんと族の世界へ帰る((元々スタフォの世界は平和でゲーム本編のような大事は滅多に起こらない為、仕事は滅多に入らずスターフォックスの経営状況は常に火の車。母艦は約80年のローンがまだ残ってる、しかもその母艦は前作で轟沈。ちなみに、ファルコは過去にも一度チームを脱退している。))。 --クリスタル ---これ以上危険な事はさせたくないからチームを抜けてほしいというフォックスの意志に反発、大ゲンカの末に出奔しコーネリア軍の戦闘機パイロットに。 --ウルフ ---積み重ねてきた悪事に裁きが下され、現在はメンバーであるレオン、パンサー共々指名手配となり、莫大な懸賞金をかけられた尋ね者となっている。 #endregion -進め方によっては違うキャラの視点で進むことがあるのだが、誰が主人公になっても(単独行動するファルコだろうが、ライバルポジションのウルフだろうが)なぜか母艦はグレートフォックスで、ナビゲーターはナウスになるという不自然な状況に。((後のインタビューでウルフやファルコ、フォックスが使っているのは実は全部同じ型のレンタルの戦艦と言う設定が発表されたが、5年も経った今では後付けと思われても仕方がない。後付けでなかったにしても、ナビがナウスのままなのはやはり不自然である。)) --当然主役はフォックスなので最初はフォックスと行動している。ということはフォックスはナウスによって母艦から追い出されたのだろうか?このせいで、本作の主人公はナウスと言われてしまうことも。 --前作でグレートフォックスは轟沈してしまったため、今作では平べったく艦橋が後方にある''輸送艦''のような姿になってしまった。 --しかもこの母艦、雑魚敵が爆発するだけで''あっけなく撃沈する。''ミサイルはまだ理解できなくもないが、最低3機の雑魚敵で落ちる母艦というのは……。 --尚、母艦の武装はミサイルのみ。マップにあるアイテムで補給できる。レーザーはどうした? -分岐がありマルチENDになっている(分岐は2周目以降から)。が、正統派のエンディングの方が少なく、大抵はバッドエンド的なエンディングである。しかもいろいろな意味で酷いEDが多い。 --しかしIFEDやネタEDは笑えるものもあり、一見の価値はあるとの評価もある。良くも悪くも人を選ぶエンディングが多い。 ---また、この分岐は会話中に表示される選択肢によるもので、『64』のようなステージ中に特定の条件を満たすことによる分岐は存在しない。 #region(ED一覧) エンディングの名前は最終ステージの名前と同じ。いくつか両立可能なEDがあるので組み合わせてみるのも面白いかも?~ 新キャラの名前だけ載っていてはわかり辛いので、念の為簡単な解説も掲載する。 -ルーシー・ヘア --ペッピーとビビアンの娘で宇宙物理学の教師だが、元はパイロット志望だったので戦闘機にも乗れる。 -アマンダ --スリッピーの恋人、何故かファミリーネームがない。どうでもいいがアマンダの方が惚れたらしい。 -アッシュ・ボウマン --スターフォックスに憧れるコーネリア軍所属パイロットの好青年。''アンドルフの孫''というわけありな出自だが、本編中では大して頓着されない。 他にも新キャラはいるが、ストーリー的には正直どうでもいいので省略。 ''1.フォックスとクリスタル'' -タイタニアでクリスタルと再会するも、クリスタルはフォックスだけでなく他のチームメイトにも冷たい態度をとり続ける。 -しかし最後の戦いを通じて和解。フォックスもこの戦いで友情や愛情の大切さを身にしみて感じた。 -その後スリッピーの恋人アマンダがスターフォックスの新たな仲間となり、アッシュは再生したベノムの新たな主となったのだった。 続編で5人組のチームになる事を期待できるのを差し引いても、全エンディングの中でも比較的まともなEDの一つ。しかしアマンダの加入は予想外だった。 ''2.さよならフォックス'' -最後の戦いを終えたフォックスはチームを解散し、クリスタルとの平穏な生活を送ることを決めた。 -数年後、2人の間に生まれた息子、マーカスはすくすくと成長し、やがて父の影響を受けコーネリア軍パイロット士官学校に足を運ぶ。 -その後マーカスはスリッピーの息子、ペッピーの孫娘、そして伝説的パイロットとなったファルコ((どうでもいいがこのファルコ、キャプテン・ファルコンを彷彿させるブーツを履いている。そしてグラサン着用、いつの間にかリーダー格の基本スタイルになったらしい。))と共に、新たなスターフォックスを結成する。 トゥルーエンドと思われるED。しかし『シリーズ終焉を暗示している』として評判が悪い。~ ただ、シナリオ自体はかつての仲間達との友情をメインに据えたアツイ展開なので出来は悪くなく、第三期スターフォックスと後述の新生惑星ベノム帝国との戦いが次回作と見たファンも多い。 ''3.アングラー皇帝'' -アングラー軍に勝利し、再び平和を取り戻したスターフォックス。 -しかし、唐突にクリスタルは一方的に別れを告げフォックスの元を去り、スターウルフとしての人生を送るのだった。 ビッチ、もといNTRエンド。なお、''一周目は強制的にこのEDになる''。 ''4.復活!スターウルフ!'' -フォックスを利用して浄化装置を手に入れ、クリスタルとともにアングラー軍を打ち倒し見事に汚名返上をしてみせたスターウルフ。 -しかしクリスタルは街に出ては裏切り者として後ろ指をさされ続けるのに耐えられず、スターウルフからも離れてしまう。 -数年後、クリスタルは別星系でクラゾアと名乗り凄腕の賞金稼ぎになっていた。フォックスは一度だけクラゾアと遭遇したが、彼女がクリスタルであるということに気付くことはなかったという。 恋人が知らない人になってしまった切ないBADEND。 ''5.ルーシーとクリスタル'' -コーネリアを守りきった女性陣(ルーシー&アマンダ&キャット&クリスタル)。やがてフォックス達がアングラー軍を倒したという朗報を聞き、クリスタル達は御馳走を作ってもてなすことに。 -ペッピーとルーシーは今は亡きビビアンの思い出を久し振りに語り合う。 -フォックスとクリスタルも互いの気持ちを打ち明け、クリスタルはスターフォックスに復帰する決意をしたのだった。 家族や仲間とのつながりが感じられる温かいEDであるため、これを真EDであると(精神衛生の都合で)主張するプレイヤーは多い。 ''6.アッシュの選択'' -スターフォックスの協力もあり、アングラー軍を打ち倒したアッシュ。その後彼はベノムを再興させる決意をする。 -数年後、豊かな惑星となったベノムに次々と移住者が現われ、アッシュは指導者となり自然と科学が調和した惑星を創ることに成功。 -数十年後、アッシュを中心に巨大帝国となったベノム。「宇宙の中心はベノムである」というアッシュの演説に人々は熱狂し陶酔し、再びベノムは宇宙の脅威となった。 所謂「''歴史は繰り返される''」ED。ただ、前述の第三期スターフォックスが繰り広げる、この新生惑星ベノム帝国から銀河の平和を守る戦いが見たいというユーザーも多い。 ''7.スリッピーの決心'' -スリッピーはアクアスにてアマンダの無事を確認し、彼女を守るために故郷に戻り''唐突に結婚式を挙げることを決意する''((本当に唐突だから困る。しかも浜辺で二人+ナウスだけという余りにも寂しい結婚式。))。 -数年後、アクアスにはたくさんの子供に囲まれたスリッピーの姿が…。 -さらに数十年後、年老いたスリッピーは近所の子供達に若かりし頃の武勇伝を聞かせるのが日課となっていた。そして時折彼は思う。「フォックス達は今頃どうしているだろう…」。 一見ほのぼのしたEDだが、戦争やフォックス達のその後を完全になおざりにしてしまっている(一応スリッピーは気にしてはいるが…)。皆投げ出して数十年音沙汰なしはあまりに酷い。 ''8.ピグマの逆襲'' -ファルコはナウスの忠告も聞かず、脇に逸れた戦闘を繰り返した結果最終決戦に行きそびれ、仲間はずれになってしまう。自分はほとんど関わっていないため、オメオメ仲間と喜びを分かち合うわけにもいかず、一人悶々とする。 -そんな彼にキャットから「スターフォックスなんかやめて、新しいチームを結成しよう」と持ちかけられる。落ち込んでいたこともあり、ファルコはこの提案に素直に耳を傾ける。 -ファルコはアッシュもチームにスカウトし、新たな遊撃隊「スターファルコ」を結成。フォックスの好敵手となったのだった。 最短ルートで辿り着くED。不協和音を繰り返した末の人間関係的に最悪のバッドエンド。 ''9.ピグマの怨念'' -いくつもの罠にはめられた結果、手柄をスターウルフに奪われてしまったフォックス。 -フォックスは名誉も恋人も全て失い、泣きながらファルコと共に店の料理を食べ続ける。 -そんな時にファルコから慰めついでに''G-ZERO''グランプリに出場することを提案される。結果、ぶっちぎりで優勝したちまちサーキットのスターとなった。そして、彼らがスターフォックスであったことなど、もはや誰も覚えていないのであった。 最悪のバッドエンドにしてネタED。ちなみに「''G''」であって「F」ではない。上述のEDの件もあってピグマと絡むとロクなことにならない。 #endregion ***キャラクター・設定関連 -ライバルのスターウルフのメンバーであるレオンのキャラが改変されている。 --『64』では冷酷で血が大好きという設定だったのだが、なぜかコマンドでは気が優しいという設定になっている。また、一人称が「私」から「オレ」に変わっており、セリフまわしも小物臭い。 --アサルトまではクールな二枚目(?)だったのに。カメレオンだから性格も変わるというのだろうか? //「パンサーとキャラが被るから変更したのではないか?」という声もあるが、それにしても違和感がありすぎる。 //全く被ってない件。誰が言い出したんだよ… -味方キャラの一人であるキャットの性格も『64』のセクシーお姉さんから姉御タイプに変わっている。外見もピンクから黒に変わり、同名キャラである必要性が感じられない。 --性格は前々作『アドベンチャー』の前日談の漫画で既に変更されているのだが、ゲーム本編だけ(『64』→今作)を見ると変わりようが激しい。((そもそも漫画版は正史に組み込まれているのか不明なため)) --ちなみに見た目を変えたのは今村氏。性格に関してはセリフが増えたから変わった様に感じるだけとの事らしい。 -あるルートでジェームズが登場するが、常に無言で不気味。どうもフォックスにしか認識されていないらしくもはや完全に亡霊扱いである。 --特定の条件を満たした場合に限り、ラスボス撃破後に一言だけだが労いの言葉をかけてくる。 --過去作品ではジェームズの生死については微妙なところだったのだが、本作の描写で死亡が明確になったと見ていいだろう。 -タイトルを覆す程の衝撃的な新設定が存在する。 --「危険な研究を繰り返していたせいで、辺境の惑星べノムに永久追放された」というのが今までのアンドルフの設定だった。 --そして今作で「ペパー将軍とアンドルフはお互い旧知の存在で、昔から仲が悪かった(文字通りというか見た通りの犬猿の仲)」ということが明かされる。~ ''ペパーにとってアンドルフは邪魔な存在であった為に理由をこじつけて危険分子として排除した。ちなみに、追放の決め手となった発明は、実はべノムを生物の住める環境にするための浄化装置だった''。 ---つまり、過去作での戦いはいいがかりで追放されたアンドルフの復讐劇ということになる。((一応この設定がなくとも復讐劇といえば復讐劇であるが、あれは所謂「正義の鉄槌を受けた悪者の逆恨み」というよくあるパターンである。しかしコマンドの設定と照らし合わせてしまうと…。)) ---さらに言えば、二人の老人のくだらない小競合いが星系一つを巻き込む一大戦争に発展というしょうもない話になってしまった。両軍の全兵員及び民間人からすればとんだとばっちりである。 --「単純な勧善懲悪に納まらないシナリオカッコイイ!」という一種の病気を発症したかどうか定かでないが、仮にそうだったとしてもその「カッコ悪い勧善懲悪」な過去作よりクオリティ自体が下がっては世話が無い。 --そして、これを明かしてフォックス(とプレイヤー)を混乱させるだけ混乱させておいてその後の追及などは全く無しという体たらくである。 --ちなみにこれ、クリスタルの口からさらりと出てくる情報なのだが、彼女がそれを知っている理由に対する情報は一切ない。 ---- **評価点 -フォックス以外のキャラクターを操作することができる。 --スターフォックスメンバーはもちろん、ライバルのスターウルフメンバー、64では友軍だったビルやキャット、そして今作からの新キャラと非常に多彩。 --各キャラクターごとに専用マシンが用意されている。外見だけではなく、性能も千差万別であり、キャラの個性をマシンが殺してしまうなどということがない。 -BGMも、名曲ぞろいの64をベースに適度なアレンジが施されていて好評。 --ステージBGMはキャラ毎に変更される。フォックス・ファルコ・スリッピーには二曲が用意されている。殆どが新曲だがこちらも好評。 ---- **総評 とにかく操作性が異質で、更に肝心のビーコンくぐりやローリングによる弾丸弾きの練習ができない為、本作独自の操作に慣れないうちはゲームオーバーになりやすい。~ そうした苦労の果てに待ち受けるエンディングも「1週目はどうあがいてもヒロインのNTRエンド」とあっては、新規プレイヤーの継続意欲を萎えさせるには十分であろう。 一方慣れたら慣れたで、今度は煩わしい戦闘をこなすだけの作業となる。~ STGの楽しみ方の一つでもあるスコアアタックも本作では時間さえかければ誰でも天井まで伸ばせるため、その存在はほぼ無意味。~ エンディング制覇には無駄に時間がかかるくせに、それが終わったらもうやることが無い。そのエンディングも費やした苦労の割に合わないバッドエンドの方が多いという、とにかくプレイヤーのやる気を削ぐ事にかけては一級品の出来栄えである。 更にはシリーズ常連キャラクターの設定改変や、従来のシナリオを否定しかねない設定を明かしておきながら碌に風呂敷を畳もうともしないなど、スタッフの過去作品軽視とも取れる姿勢は、熱心なファンであればあるほど開いた口が塞がらなくなってしまうものであった。~ 良質なBGMやうまく個性化された搭乗機体など幾つかの評価すべき点もあり、決してクソゲーの烙印を押されるような全く遊べない作品ではない。~ しかし残念ながら、傍目から見ても本作の完成度には大きな疑問符をつけざるを得ない。~ 結果として新規からもファンからも敬遠されてしまい、後に『[[スターフォックス64 3D>スターフォックス64#id_7e86dc42]]』が発売されるまでの間、シリーズそのものが「本作によって終止符を打たれた」とも思える程に長い沈黙を強いられてしまったのである。~ ファンの間で本作が忌み子扱いされるのも、この有様では已む無しと言う他ない。 ---- **余談 //-数年後に発売された『[[新・光神話 パルテナの鏡]]』は本作の操作性を元に遊びやすく作られた設計になった。 //--本作の操作性を見直して欲しい声がある。 //「本作の操作性を元に~」部分のソース求む。シリーズ内作品ならともかく、他タイトルとむやみに比較するのは荒れる原因にもなりかねないので。 -アーウィンが海の中で飛行する設定は『[[スーパーマリオメーカー]]』において再現された。 -総評に記してある通り、本作以降はリメイク以外、完全新作は登場しなかった。その後、2016年に『スターフォックス ゼロ』がようやく登場した。 //三ヶ月ルールに基づき、「新作がある」ということ以上の内容の記載は控えるべし。 //-X以降のスマブラシリーズにおいて一部ユーザーからクリスタルの参戦を望まれていたが結局彼女がスマブラに参戦することは無く、更にでは存在そのものを抹消されてしまった。公式にクリスタルが黒歴史認定されたと解釈しても差し支えない状況である。 //--本作におけるゲームシステム以外のマイナス点にクリスタルが多く関わっている為、見方によっては悪い意味でクリスタルの運命を決定づけてしまった作品とも言えるだろう。 //クリスタル厨と言われても仕方ないしつこさ。大体『ゼロ』は『64』のストーリーを元にしたリブートなのでクリスタル云々はそもそも関係ない。

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