「電車でGO! プロフェッショナル2」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

電車でGO! プロフェッショナル2 - (2021/04/19 (月) 22:04:35) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

このページでは、~ ''・『電車でGO! プロフェッショナル2』のPS2オリジナル版''~ ・''PS2修正後『電車でGO! プロフェッショナル2』''~ ・''Win移植作『電車でGO!プロフェッショナル2』''~ ・''その他これらの廉価版''~ 以上を併せて取り扱っています。 ---- *電車でGO! プロフェッショナル2 【でんしゃでごー ぷろふぇっしょなるつー】 |>|ジャンル|電車運転ゲーム|&amazon(B00007KM2T)|&amazon(B000689K8O)| |>|対応機種|プレイステーション2&br;Windows|~|~| |発売元|PS2|タイトー|~|~| |~|Win|アンバランス|~|~| |>|開発元|オフィスクリエイト|~|~| |発売日|PS2|2003年2月27日|~|~| |~|Win|2004年4月30日|~|~| |定価|PS2|7,140円|~|~| |~|Win|3,980円|~|~| |廉価版|PS2|TAITO BEST''(修正済み)''&br;2004年7月29日/3,150円|~|~| |~|Win|本格的シリーズ&br;2006年10月20日/1,980円|~|~| |判定|PS2初期版|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~| |~|PS2修正版|BGCOLOR(paleturquoise):''改善''|~|~| |~|上記以外|なし|~|~| |>|ポイント|''PS2版はバグだらけ''&br;''一部無理ゲー''&br;手抜きなグラフィック|~|~| |>|>|>|>|CENTER:''[[電車でGO!シリーズリンク>電車でGO!シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 PS2で発売された電車でGOシリーズの4作目であり、PSで発売された『[[電車でGO! プロフェッショナル仕様]]』の続編。~ 収録路線数は少ないものの''多くが新規の路線''であり、線路描写は完全に一新されている。~ 全ての路線において上下線とも収録され、区間の種類が分かれており、運転距離が山陽新幹線編の次に長い。~ 収録ダイヤも80ダイヤ以上と、シリーズの中で最大級のボリュームだろう。~ 基本的なシステムは『[[電車でGO!3 通勤編]]』のものを継承しているが改良点もある。 **通勤編からの変更点 -greatボーナスは変わらず停止位置±0m、時刻±0秒で止めないと貰えないが、本作はgoodボーナスでも連続達成によって貰える秒数が増えるようになった。 --また停車駅で定刻停車出来なかった時に定通ボーナスまで初期化される仕様も健在だが、低難易度では定刻の範囲が±数秒程度になったため、簡単なダイヤなら通勤編ほどの理不尽さは低減した。 **収録路線 本作は基本的に2002年5月頃を再現したものとなっている。 -&bold(){湘南新宿ライン 横浜~新宿~大宮}~ 旅客扱いを初めて間もない新路線。この当時は大崎駅のホームが建設中でE231系にグリーン車が連結されていなかった。 -&bold(){鶴見線 鶴見~大川・海芝浦・扇町}~ 都心に最も近いローカル線という触れ込みで登場。隠しダイヤで旧型国電も運転できる。 -&bold(){湖西線 大阪~京都~敦賀}~ 以前から収録されていた京都→大阪に加え、琵琶湖の西部を走る湖西線の区間も収録。 -&bold(){瀬戸大橋線 岡山~高松・琴平}~ 瀬戸大橋線の他、宇野線の岡山~茶屋町、予讃線の高松~宇多津、土讃線の多度津~琴平間も収録。~ またゲーム中では特に説明がないが、一部列車は瀬戸大橋開業直後を再現したダイヤとなっている。 -&bold(){長崎・佐世保線 博多~肥前山口~佐世保・ハウステンボス}~ 鹿児島本線の博多~鳥栖、大村線の早岐~ハウステンボス間も含む。また通勤編収録当時は未開業だった弥生が丘駅が追加されている。~ **評価点 -''走っていて楽しい路線が多い。'' --本作でかなり評価できる点。~ 湘南新宿ラインでは連絡線を経由するアクロバティックな線路配置、鶴見線では海沿いの工業地帯を走る独特さ、湖西線では大ループ、瀬戸大橋線の瀬戸大橋、佐世保線の連結ゲームなど、鉄道ファンにはたまらない要素の数々が収録されている。 --また、JR四国の路線が登場する作品はシリーズ中本作のみである。 -架線の描写 --本作も通勤編に引き続いて架線の描写がなされている。後発の『FINAL』は架線がやや太めに描写されていたので、本作の細さがちょうどいいと感じる人も。 -途中セーブ --ポーズ画面でいつでも進行状況をセーブでき、最後に止まった駅から再開できる。 --運転時間が長くなった『プロフェッショナル仕様』以降では特に待ち望まれていた機能であり、この点はかなり喜ばれた。 -列車の増解結シーンが比較的リアル --連結の場合は場内停止→誘導信号点灯→15km/h制限で停止位置まで進む という流れになっており、プロフェッショナル仕様のこまち連結と並んでリアルに再現されている。 ---ただし係員の誘導は再現されておらず、連結時の速度が1km/h以上出ていないと連結失敗になるなど、リアルではない箇所もないわけではない。 --列車の解結シーンについてはシリーズで唯一の描写となっている。 **賛否両論点 -駅構内再加速が減点対象になっていない。 --これについては本シリーズの難易度を上げていた要素の一つだったため、おおむね好評である。 --しかし一方で、熟練プレイヤーからは「ヌルゲー化した」という声があるのも事実である。本作ではダイヤにかなり余裕がある駅が多いため、「''合格範囲手前で到着時刻まで止まることを繰り返す''」という非現実的なプレイが見られることも。 -本作では基本的に制限信号が出現しない。 --極一部の駅の場内信号と、連結作業をする駅以外は必ず進行信号しか出ない。確かに過去作の信号は早着に対するペナルティとしての意味合いが強く、先行列車との距離を示す信号としては違和感があったが、絶対変わらない信号というのも鉄道信号としては不自然である。 ---なお早着に対するペナルティは、後述の早着減点によって代替されることとなった。 **問題点 ''グラフィック'' -恐らく処理落ち対策のためか、複々線でも並走が全く無く、対向列車も異様に少ない上、背景も建物が殆ど無い、若しくは過去作からの流用と手抜きに近い。 --オブジェクト自体はかなり遠くの方まで設置されているのだが、描画する範囲が150~200m未満とかなり狭い為、建物が殆ど設置されてないように見えてしまうのである。本作で湖西線を走っていても琵琶湖がまるで目立たないが、これが理由である。 ---更に信号機に至っては50m手前まで接近しないと描写されない。信号現示自体はナビゲーションで手前から確認出来るので運転には支障が無いものの、違和感は否めない。 --また、全体的に車両の3Dモデルが実物と似ていない。タイフォンが上に寄っている485系、やたら扉が細い221系、前照灯が小さすぎの223系など枚挙に暇がない。 #region(画像) |&image(088317C8-9F30-4387-BDAE-313565856646.jpeg,height=200)|実物のEF81&br()(Wikipediaより)| |&image(25996185-6F49-4DCE-8D0C-FCBFF5A891BD.jpeg,height=200)|''本作のEF81。''&br()ライトや手すりが省略されている。&br()さらに連結器に至ってはただの棒である。| |&image(96D65979-031C-43E9-8ADC-08931DD82CA5.jpeg,height=200)|参考:『FINAL』でのEF81| #endregion ---681系など、ごく一部だが非常にレベルが高く描画された車両もある。 //--本作にも降雪のダイヤが存在するが、雪の降る描写が文字通り舞うような降り方となっているためかなり不自然。本作以前の雪ダイヤではさほど違和感の無い降り方だったので、かなり劣化している。 //これは地域によるぞ。 ''乗客のカットイン'' -本作も山陽新幹線編に続いて乗客の様子のカットインが入るのだが、これが地味に鬱陶しい。しかも非表示設定にはできない。 --カットインが出現するタイミングは主に「始発駅発車直後」「通過駅を通過した直後」「停車駅のホーム進入時」となっている。だが駅間距離が1km程度の区間が多く、湖西線や九州の特急を運転すると通過駅が10駅や20駅のダイヤが多いため、下手すれば1分に数回程度カットインが出現するような事態に陥って鬱陶しい。 ---しかもカットインのバリエーションが少ないため、''たかが十分程度で弁当やお茶を複数注文する子供''、''大阪始発の特急で新大阪到着時に「あ降ります!」と跳ね起きるサラリーマン''等というおかしなことがよく起こる。 -乗客ではないが、速度制限を超過すると車掌と思わしきカットインが入り「もっとゆっくり!」や「速度出しすぎ!」と言われる。制限をオーバーしてることくらい見れば分かる。 ''運転面'' -今作は湘南新宿ラインと瀬戸大橋上に定通・定速ポイント((駅間に存在するポイントを指定時刻・速度にピッタリで通過すると持ち時間が1~3秒増える。難易度によって秒数が変わる。))が存在するが、このうち定通ポイントの獲得が非常に難しくなっている。 --残り距離が表示されず、ナビゲーションで漠然としか分からないのが原因。これを取ろうとするとガチガチのパターンを組む必要がある。失敗してもペナルティが無いのが救いか。 ---なお前作『山陽新幹線編』では定通・定速ポイントまでの距離が表示されていた。『FINAL』では「到着予想時刻」が表示される形で大幅に改善された。 -西大井~恵比寿間にある蛇窪信号場に定通ポイントがあるが、北行ではこの直後に制限60が掛かる。しかしナビゲーションでは''定速ポイントに隠れて速度制限が見えず、ナビゲーションが機能していない''。運転画面上でも、制限解除標の直後に制限60となるため、初見ではまず対応出来ない。 --上記区間以外にも、速度制限のすぐ後ろに更に低速の速度制限が隠れている箇所が複数存在する。 -一部路線に25km/h制限の徐行信号が存在するが''徐行予告信号が無い''というあってはいけないことが起こっている((徐行信号は臨時に設ける速度制限であり、500m程手前に予告信号も必要である。))。 --湘南新宿ラインの与野~北浦和間(並走する京浜東北線の駅)と長崎線の佐賀~伊賀屋間に存在するのだが、湘南新宿の南行と長崎線下りは直前までスピードが出ている上、ナビゲーションも200m手前にならないと徐行信号が見えないため、減点がほぼ確実。 --一種の初見殺しなのだが、初代の山手線で大幅に早着した時に出る徐行信号ですら予告信号があったため批判点の1つになっている。 -今作は一部ダイヤが''指定曜日しか運転できない''仕様になっている。該当するダイヤは実際でも曜日限定での運転なので実車再現ではあるが、ただただ煩わしいだけの要素となっている。 --なお再現度が完璧かと言うとそうでもなく、「日曜祝日は着発番線や始発駅が違う」「平日は種別や車両が変わる」等のダイヤが平日休日問わず運転出来る為、中途半端な仕様となっている。 ''線路描写'' -本作は全体的にポイントの角度、曲線半径が急になっている。 --過去作も駅間距離短縮の為の急カーブ、急な分岐もあったが、本作は割と顕著。 ---また駅間距離を短縮した割に上下方向、つまり高度の方は殆ど短縮してないため、勾配も従来と比べると急になっており、鉄道では踏破出来ないレベルの急勾配も点在している。 ---なおこの急勾配(しかも上り坂)で列車を止めても''何故か発進できる''。 ''SE関係'' -天候が雨・雷雨のダイヤがあるが、雨の音がかなり煩い。しかもトンネルに入っても雨の音が止まらない。 --更に本作は車内放送の音量が低いため、何を言ってるか聞き取れないことも。 ---オプションで音声の音量を上げることは出来るのだが、本作は運転士・車掌で共通の音量となっている。そして運転士ボイスの音量がやたらと大きい上、運転士の場内信号喚呼と停車駅到着アナウンスが被ることが非常に多い為に根本的な解決にはならない。次回作のFINALでは改善されている。 -本作でも発車メロディが再現されているが、鳴り始めてから5秒でぶつ切りされる。それ自体はプロフェッショナル仕様でもあったことだが、なぜか''放送が終わってからドアが閉まるまで15秒ほど待たなければならず''、不自然。 -VVVF車の走行音が絶望的な程に全く似てなく、耳障りと感じる人がいる。電車でGOシリーズの走行音は実車と比べると似ているとは言えないものが多いが、他作品では「それっぽさ」は出ており、少なくとも耳障りという程酷くはなかった。 ''信号関係'' -鶴見線の終着駅の場内信号では注意信号が固定で出現するが、どういう訳か制限15となっている。 --実際の鶴見線の注意信号は制限45である。 -信号現示が変わることは無い癖に信号機そのものは矢鱈と密に設置されており、しかも設置間隔、配置が割とデタラメ。 --瀬戸大橋上に20機以上設置してあったり((実際の瀬戸大橋には片手で数える程度しか信号機が無い上、吊り橋故に重量が制限されており、同時に2列車までしか走行できない))、信号機の間隔が僅か十数メートルという箇所も存在している。 ''早着ペナルティ'' -今作は早着による制限信号が出現しなくなった代わりに、停車駅に早着するとその秒数だけ減点される「早着ペナルティ」が採用された((難易度を簡単設定にし、尚且つダイヤの難易度が2以下の場合は早着ペナルティが無くなる。))。 --難易度が高いと''1秒早着しただけでも減点される''。一応延着ペナルティよりは減点が軽い上、0m停車が出来ればボーナスは入るので1秒程度なら相殺できるが、幾らプロフェッショナルと言われても理不尽さは否めない。なおご丁寧に運転士も「○○、停車。1秒、延着」と喚呼する。現実では秒単位まで寸分の狂いも無く定刻なんてそうそう無い。 ---因みに本作の停車駅のダイヤは全て15秒刻みであり、余裕がある駅と余裕が無い駅とでかなり極端な差になっている。特に鶴見線は殆どの駅で、30km/hで走っても早着するくらいダイヤが緩い。 ''自由感が失われたフリーラン'' -『山陽新幹線編』に続きフリーランモードもあり、天候・時間帯を自由に設定できるが、なぜか最高速度に制限がついている。 --通常運転では加速し続ければ180km/h程度まで出せる車両もあるが、フリーランでは100~130km/hまでしか加速出来ない。~ 更に運転区間によって速度を抑えられる場所がある((例を挙げると湖西線、敦賀~近江塩津間は100km/hまでしか加速出来ない。下り列車を運転中に近江塩津を101km/h以上で通過した場合、非常ブレーキが掛かって100km/h以下まで減速させられる))上、一部車両は営業最高速度までの加速すら出来ない((例えば787系は最高速度130km/hだが、フリーランでは120km/hまでしか加速できない))ため、従来ほどの「フリー」感は楽しめなくなった。 ---従来のフリーランでは制限信号が出ないのが慣例だったが、本作の一部ダイヤでは制限信号が出現する。もちろん制限速度以上で通過するとATSが作動してしまう。 --ちなみに通常運転では天候・時間帯の変更はできない。時間帯はともかく、プロフェッショナル仕様では天候を変えることは出来たのでやりごたえが少なくなった。 ''理不尽な高難度ダイヤ'' -今作もプロフェッショナルという名に恥じない高難易度ダイヤが存在するが、どちらかと言うと理不尽な難しさであることが多い。 #region(高難易度ダイヤの具体例) -瀬戸大橋線 特急南風20号~ 未修正版では発車時間が遅れるためクリア自体ほぼ無理であったが、修正後も高難易度路線として健在。~ 善通寺、丸亀、岡山のダイヤが非常に厳しく、ギリギリまで加速してすぐブレーキを掛けないと間に合わないという、難易度相応の難しいダイヤである。~ -湖西線 特急サンダーバード~ 線内最高速度の130km/hで走っても間に合わない駅が点在しており、140km/h近くまで出さないと定通が取れない駅がある。確かに湖西線は線形の良さから160km/h運転を検討されたこともあったが…。~ -鹿児島本線 下り415系~ 博多~早岐まで各駅に停車するダイヤ。南福岡~春日、水城~都府楼南のダイヤが厳しく、特に後者は本作の制動力の高さをフル活用しないと定刻停車は困難。~ ただし上記区間以外はそれなり、若しくは非常に余裕がある駅が多いので、運転時間が1時間以上掛かる点を除けばクリア自体は難しくない。~ 因みにこのダイヤ、終点の早岐到着が20時になっているが、背景は夕焼け空のままである。~ -鶴見線 下りクモハ12~ このダイヤは大川支線へ入るのだが、武蔵白石で2回スイッチバックしてから大川へ向かうダイヤとなっている。~ この区間、スイッチバック地点まで176m+その地点から大川まで1036m、合計1212mを5分30秒((ゲーム上の所要時間は6分30秒だが、スイッチバック地点で1分止まるため実質5分半))掛けて走る必要がある。~ その結果表定速度は13.2km/h、''20km/hまでの加速に留めても早着する''というダイヤになっており、前述の早着ペナルティと相まり逆の意味で難易度が非常に高い。 #endregion ''その他の問題点'' -『山陽新幹線編』にあったアウタービューが削除された。もっとも本作は列車の描写クオリティが高いとはいえないため、アウタービューがあっても評価は上がらなかったと思われるが。 -高松駅発車後、非電化線である高徳線が左手に分かれるが、どういう訳か架線が張られて電化されている。 -''没ダイヤにサンライズ瀬戸が発見されている。''ダイヤが作り込まれている事から大人の都合でカットされたのだろうが、実装されていれば評価が上がっていたかもしれないだけに非常に惜しい。 -車両紹介が間違いだらけ。例えば「新快速の223系が阪和線から転用された((実際は新快速用の車両は全て新造車で、転属車はない。))」「サンダーバードが160km/hで走行((「サンダーバード」は160km/hで走行しない。同じ車両を用いる「はくたか」と混同していると思われる。))」など。 --「2000系より10km/h''早い''」などの誤字もある。記事中では全て直しているが、そもそも単位の「km」を「Km」と表記しているなど初歩的なミスもある。 --また、資料室ではJR四国のキハ58系の写真がキハ65形になっている。まあ、基本的にブースター用で一緒に連結されていたのだが・・・ ***修正版で改善された問題点 80ダイヤ以上というボリュームが仇となったか、''初期版には多くのバグがあった。''これらのプレイに支障があるバグは、バグ修正CDをインストールしたものや廉価版では修正されている。なお、Windows移植版には初めからバグ自体がなかった。 -無意味な位置の制限速度 --当該ダイヤは瀬戸大橋線上りの快速マリンライナー18号。この無意味な速度制限のせいで大元駅が絶対に定通できない。 ---大元の1駅前である備前西市は、1線スルーで通過するにも関わらず50km/hの速度制限が掛かる((この制限50は待避線側に入る時のものと思われるが、プログラムミスなのか本線側を通過する本ダイヤでも適用されている。なお上りダイヤに備前西市の副本線に入るダイヤは存在しない。))。備前西市通過後に制限解除となるが、その後は上り勾配なので速度が中々上がらない。なのにこの区間の平均速度は85km/h程度なので、速度制限をキッチリ守ると大元は10秒以上延通となる。 ---こちらはダイヤの難易度は低く、ゲーム設定の難易度を簡単にしていれば7秒遅れまでは定刻扱いになるため、頑張れば備前西市と、大元の次の駅である岡山はどうにか間に合う。 -どんなに速度を出しても間に合わない無理ダイヤ --当該ダイヤは瀬戸大橋線上りの特急南風20号。児島駅の停車が困難を極める。 ---宇多津で高松からの「うずしお」と連結をしてから児島へ向けて発車するのだが、ここで何をミスしたのか''宇多津の発車時間が1分遅れている''。瀬戸大橋上は最高速度120km/hなのだが、''170km/hまで加速しても児島に10秒以上の延着確定''という無理ダイヤとなっている。しかもこのダイヤの難易度は最大レベルであるため延着ペナルティも非常に重く、正攻法では''クリア自体ほぼ無理''である。 -隠し警笛で減点 --隠し警笛ポイントで警笛を鳴らすと「隠し警笛 -○○」と出て''隠し警笛ボーナスで持ち時間が減点される''。それどころか''隠し警笛でゲームオーバーになることすらある''。 ---これは瀬戸大橋線や、長崎・佐世保線ダイヤで発生することがあるが、発生するダイヤ、発生条件、減点秒数は不明瞭。 -条件を満たしても解禁されない隠しダイヤ --「トワイライトエクスプレス」「シーサイドライナー3号」「シーサイドライナー18号」が''バグのせいで''条件を満たしても解禁されないため、''どうあがいても運転は不可能である''。 ---特にトワイライトエクスプレスは本作の売りの一つだっただけに落胆も大きいものだった。 -813系で警笛を鳴らすと''何故か223系と同じミュージックホーンが流れる''。実車の813系にミュージックホーンは搭載されていない。 -鶴見線下りクモハ12のスイッチバック地点でコンティニューすると、時間が''0時台に巻き戻ってしまう''。ダイヤは夜のため滅茶苦茶に時間が空いてしまい、''分速1mで走っても早着ペナルティでゲームオーバーになる''。 **バグ修正CDについて -初期版が発売されてから2ヶ月後、上記の解禁されないダイヤが開放されたセーブデータを収録したCDを、知名度の低いPS系の雑誌に付録という形で配布された。 -その更に5ヶ月後に無償交換という形で修正版への交換対応が行われた。 --しかし前者は大々的な告知は無く、隠し路線のために決して安い訳ではない雑誌を購入させられるという問題があった。 --更に後者に至っては''公式からのアナウンスが一切無かった''ことから、多くの『電GO!』ファンに怒りを与えた。 --詳しい経緯は[[かつて存在した公式サイトのインフォメーション>https://web.archive.org/web/20030608172807/http://www.taito.co.jp/d3/cp/pro2/information.html]]を参照。 --[[こちらのサイト>http://zarala.g2.xrea.com/koneta/dengo/dengo_pro2_memo.html]]によるとディスクをPCにセットした時に確認できるデータの日付が2003年9月であれば修正版であるようである。 **総評 未修正版はとにかく致命的なバグが際立ち、一部ダイヤはクリア自体不可能だったことが槍玉に上げられた。~ またそれを抜きにしても『プロフェッショナル仕様』の続編として相応のクオリティが期待されていたが、グラフィックの低質さなどの点が目立ち、ゲームとしての評価は実らなかった。~ しかし現時点ではシリーズ唯一の四国路線が収録されているなど本作でしか運転できない列車は非常に多く、現在でもプレイする価値はある。~ ---- **その後の展開 -この作品がきっかけでPS2での開発が限界とみたタイトーは、次回作で次世代機の登場を期待するという意味での『[[FINAL>電車でGO! FINAL]]』を出し、シリーズが一旦中断することになる。こちらはやや不満点もあったが好評であり、後にPSP版も発売される。
このページでは、~ ''・『電車でGO! プロフェッショナル2』のPS2オリジナル版''~ ・''PS2修正後『電車でGO! プロフェッショナル2』''~ ・''Win移植作『電車でGO!プロフェッショナル2』''~ ・''その他これらの廉価版''~ 以上を併せて取り扱っています。 ---- *電車でGO! プロフェッショナル2 【でんしゃでごー ぷろふぇっしょなるつー】 |>|ジャンル|電車運転ゲーム|&amazon(B00007KM2T)|&amazon(B000689K8O)| |>|対応機種|プレイステーション2&br;Windows|~|~| |発売元|PS2|タイトー|~|~| |~|Win|アンバランス|~|~| |>|開発元|オフィスクリエイト|~|~| |発売日|PS2|2003年2月27日|~|~| |~|Win|2004年4月30日|~|~| |定価|PS2|7,140円|~|~| |~|Win|3,980円|~|~| |廉価版|PS2|TAITO BEST''(修正済み)''&br;2004年7月29日/3,150円|~|~| |~|Win|本格的シリーズ&br;2006年10月20日/1,980円|~|~| |判定|PS2初期版|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~| |~|PS2修正版|BGCOLOR(paleturquoise):''改善''|~|~| |~|上記以外|なし|~|~| |>|ポイント|''PS2版はバグだらけ''&br;''一部無理ゲー''&br;手抜きなグラフィック|~|~| |>|>|>|>|CENTER:''[[電車でGO!シリーズリンク>電車でGO!シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 PS2で発売された電車でGOシリーズの4作目であり、PSで発売された『[[電車でGO! プロフェッショナル仕様]]』の続編。~ 収録路線数は少ないものの''多くが新規の路線''であり、線路描写は完全に一新されている。~ 全ての路線において上下線とも収録され、区間の種類が分かれており、運転距離が山陽新幹線編の次に長い。~ 収録ダイヤも80ダイヤ以上と、シリーズの中で最大級のボリュームだろう。~ 基本的なシステムは『[[電車でGO!3 通勤編]]』のものを継承しているが改良点もある。 **通勤編からの変更点 -greatボーナスは変わらず停止位置±0m、時刻±0秒で止めないと貰えないが、本作はgoodボーナスでも連続達成によって貰える秒数が増えるようになった。 --また停車駅で定刻停車出来なかった時に定通ボーナスまで初期化される仕様も健在だが、低難易度では定刻の範囲が±数秒程度になったため、簡単なダイヤなら通勤編ほどの理不尽さは低減した。 **収録路線 本作は基本的に2002年5月頃を再現したものとなっている。 -&bold(){湘南新宿ライン 横浜~新宿~大宮}~ 旅客扱いを初めて間もない新路線。この当時は大崎駅のホームが建設中でE231系にグリーン車が連結されていなかった。 -&bold(){鶴見線 鶴見~大川・海芝浦・扇町}~ 都心に最も近いローカル線という触れ込みで登場。隠しダイヤで旧型国電も運転できる。 -&bold(){湖西線 大阪~京都~敦賀}~ 以前から収録されていた京都→大阪に加え、琵琶湖の西部を走る湖西線の区間も収録。 -&bold(){瀬戸大橋線 岡山~高松・琴平}~ 瀬戸大橋線の他、宇野線の岡山~茶屋町、予讃線の高松~宇多津、土讃線の多度津~琴平間も収録。~ またゲーム中では特に説明がないが、一部列車は瀬戸大橋開業直後を再現したダイヤとなっている。 -&bold(){長崎・佐世保線 博多~肥前山口~佐世保・ハウステンボス}~ 鹿児島本線の博多~鳥栖、大村線の早岐~ハウステンボス間も含む。また通勤編収録当時は未開業だった弥生が丘駅が追加されている。~ **評価点 -''走っていて楽しい路線が多い。'' --本作でかなり評価できる点。~ 湘南新宿ラインでは連絡線を経由するアクロバティックな線路配置、鶴見線では海沿いの工業地帯を走る独特さ、湖西線では大ループ、瀬戸大橋線の瀬戸大橋、佐世保線の連結ゲームなど、鉄道ファンにはたまらない要素の数々が収録されている。 --また、JR四国の路線が登場する作品はシリーズ中本作のみである。 -架線の描写 --本作も通勤編に引き続いて架線の描写がなされている。後発の『FINAL』は架線がやや太めに描写されていたので、本作の細さがちょうどいいと感じる人も。 -途中セーブ --ポーズ画面でいつでも進行状況をセーブでき、最後に止まった駅から再開できる。 --運転時間が長くなった『プロフェッショナル仕様』以降では特に待ち望まれていた機能であり、この点はかなり喜ばれた。 -列車の増解結シーンが比較的リアル --連結の場合は場内停止→誘導信号点灯→15km/h制限で停止位置まで進む という流れになっており、プロフェッショナル仕様のこまち連結と並んでリアルに再現されている。 ---ただし係員の誘導は再現されておらず、連結時の速度が1km/h以上出ていないと連結失敗になるなど、リアルではない箇所もないわけではない。 --列車の解結シーンについてはシリーズで唯一の描写となっている。 -豊富な観光案内 --本作では資料館に「駅案内」がある。これが非常に充実しており、各駅とも非鉄道ファンにとっても申し分ないレベルの案内が入っている。 --エンディングの協力欄の多さは地道な取材の成果を物語っていると言える。 **賛否両論点 -駅構内再加速が減点対象になっていない。 --これについては本シリーズの難易度を上げていた要素の一つだったため、おおむね好評である。 --しかし一方で、熟練プレイヤーからは「ヌルゲー化した」という声があるのも事実である。本作ではダイヤにかなり余裕がある駅が多いため、「''合格範囲手前で到着時刻まで止まることを繰り返す''」という非現実的なプレイが見られることも。 -本作では基本的に制限信号が出現しない。 --極一部の駅の場内信号と、連結作業をする駅以外は必ず進行信号しか出ない。確かに過去作の信号は早着に対するペナルティとしての意味合いが強く、先行列車との距離を示す信号としては違和感があったが、絶対変わらない信号というのも鉄道信号としては不自然である。 ---なお早着に対するペナルティは、後述の早着減点によって代替されることとなった。 **問題点 ''グラフィック'' -恐らく処理落ち対策のためか、複々線でも並走が全く無く、対向列車も異様に少ない上、背景も建物が殆ど無い、若しくは過去作からの流用と手抜きに近い。 --オブジェクト自体はかなり遠くの方まで設置されているのだが、描画する範囲が150~200m未満とかなり狭い為、建物が殆ど設置されてないように見えてしまうのである。本作で湖西線を走っていても琵琶湖がまるで目立たないが、これが理由である。 ---更に信号機に至っては50m手前まで接近しないと描写されない。信号現示自体はナビゲーションで手前から確認出来るので運転には支障が無いものの、違和感は否めない。 --また、全体的に車両の3Dモデルが実物と似ていない。タイフォンが上に寄っている485系、やたら扉が細い221系、前照灯が小さすぎの223系など枚挙に暇がない。 #region(画像) |&image(088317C8-9F30-4387-BDAE-313565856646.jpeg,height=200)|実物のEF81&br()(Wikipediaより)| |&image(25996185-6F49-4DCE-8D0C-FCBFF5A891BD.jpeg,height=200)|''本作のEF81。''&br()ライトや手すりが省略されている。&br()さらに連結器に至ってはただの棒である。| |&image(96D65979-031C-43E9-8ADC-08931DD82CA5.jpeg,height=200)|参考:『FINAL』でのEF81| #endregion ---681系など、ごく一部だが非常にレベルが高く描画された車両もある。 //--本作にも降雪のダイヤが存在するが、雪の降る描写が文字通り舞うような降り方となっているためかなり不自然。本作以前の雪ダイヤではさほど違和感の無い降り方だったので、かなり劣化している。 //これは地域によるぞ。 ''乗客のカットイン'' -本作も山陽新幹線編に続いて乗客の様子のカットインが入るのだが、これが地味に鬱陶しい。しかも非表示設定にはできない。 --カットインが出現するタイミングは主に「始発駅発車直後」「通過駅を通過した直後」「停車駅のホーム進入時」となっている。だが駅間距離が1km程度の区間が多く、湖西線や九州の特急を運転すると通過駅が10駅や20駅のダイヤが多いため、下手すれば1分に数回程度カットインが出現するような事態に陥って鬱陶しい。 ---しかもカットインのバリエーションが少ないため、''たかが十分程度で弁当やお茶を複数注文する子供''、''大阪始発の特急で新大阪到着時に「あ降ります!」と跳ね起きるサラリーマン''等というおかしなことがよく起こる。 -乗客ではないが、速度制限を超過すると車掌と思わしきカットインが入り「もっとゆっくり!」や「速度出しすぎ!」と言われる。制限をオーバーしてることくらい見れば分かる。 ''運転面'' -今作は湘南新宿ラインと瀬戸大橋上に定通・定速ポイント((駅間に存在するポイントを指定時刻・速度にピッタリで通過すると持ち時間が1~3秒増える。難易度によって秒数が変わる。))が存在するが、このうち定通ポイントの獲得が非常に難しくなっている。 --残り距離が表示されず、ナビゲーションで漠然としか分からないのが原因。これを取ろうとするとガチガチのパターンを組む必要がある。失敗してもペナルティが無いのが救いか。 ---なお前作『山陽新幹線編』では定通・定速ポイントまでの距離が表示されていた。『FINAL』では「到着予想時刻」が表示される形で大幅に改善された。 -西大井~恵比寿間にある蛇窪信号場に定通ポイントがあるが、北行ではこの直後に制限60が掛かる。しかしナビゲーションでは''定速ポイントに隠れて速度制限が見えず、ナビゲーションが機能していない''。運転画面上でも、制限解除標の直後に制限60となるため、初見ではまず対応出来ない。 --上記区間以外にも、速度制限のすぐ後ろに更に低速の速度制限が隠れている箇所が複数存在する。 -一部路線に25km/h制限の徐行信号が存在するが''徐行予告信号が無い''というあってはいけないことが起こっている((徐行信号は臨時に設ける速度制限であり、500m程手前に予告信号も必要である。))。 --湘南新宿ラインの与野~北浦和間(並走する京浜東北線の駅)と長崎線の佐賀~伊賀屋間に存在するのだが、湘南新宿の南行と長崎線下りは直前までスピードが出ている上、ナビゲーションも200m手前にならないと徐行信号が見えないため、減点がほぼ確実。 --一種の初見殺しなのだが、初代の山手線で大幅に早着した時に出る徐行信号ですら予告信号があったため批判点の1つになっている。 -今作は一部ダイヤが''指定曜日しか運転できない''仕様になっている。該当するダイヤは実際でも曜日限定での運転なので実車再現ではあるが、ただただ煩わしいだけの要素となっている。 ''線路描写'' -本作は全体的にポイントの角度、曲線半径が急になっている。 --過去作も駅間距離短縮の為の急カーブ、急な分岐もあったが、本作は割と顕著。 ---また駅間距離を短縮した割に上下方向、つまり高度の方は殆ど短縮してないため、勾配も従来と比べると急になっており、鉄道では踏破出来ないレベルの急勾配も点在している。 ---なおこの急勾配(しかも上り坂)で列車を止めても''何故か発進できる''。 ''SE関係'' -天候が雨・雷雨のダイヤがあるが、雨の音がかなり煩い。しかもトンネルに入っても雨の音が止まらない。 --更に本作は車内放送の音量が低いため、何を言ってるか聞き取れないことも。 ---オプションで音声の音量を上げることは出来るのだが、本作は運転士・車掌で共通の音量となっている。そして運転士ボイスの音量がやたらと大きい上、運転士の場内信号喚呼と停車駅到着アナウンスが被ることが非常に多い為に根本的な解決にはならない。次回作のFINALでは改善されている。 -本作でも発車メロディが再現されているが、鳴り始めてから5秒でぶつ切りされる。それ自体はプロフェッショナル仕様でもあったことだが、なぜか''放送が終わってからドアが閉まるまで15秒ほど待たなければならず''、不自然。 -VVVF車の走行音が絶望的な程に全く似てなく、耳障りと感じる人がいる。電車でGOシリーズの走行音は実車と比べると似ているとは言えないものが多いが、他作品では「それっぽさ」は出ており、少なくとも耳障りという程酷くはなかった。 ''信号関係'' -鶴見線の終着駅の場内信号では注意信号が固定で出現するが、どういう訳か制限15となっている。 --実際の鶴見線の注意信号は制限45である。 -信号現示が変わることは無い癖に信号機そのものは矢鱈と密に設置されており、しかも設置間隔、配置が割とデタラメ。 --瀬戸大橋上に20機以上設置してあったり((実際の瀬戸大橋には片手で数える程度しか信号機が無い上、吊り橋故に重量が制限されており、同時に2列車までしか走行できない))、信号機の間隔が僅か十数メートルという箇所も存在している。 ''早着ペナルティ'' -今作は早着による制限信号が出現しなくなった代わりに、停車駅に早着するとその秒数だけ減点される「早着ペナルティ」が採用された((難易度を簡単設定にし、尚且つダイヤの難易度が2以下の場合は早着ペナルティが無くなる。))。 --難易度が高いと''1秒早着しただけでも減点される''。一応延着ペナルティよりは減点が軽い上、0m停車が出来ればボーナスは入るので1秒程度なら相殺できるが、幾らプロフェッショナルと言われても理不尽さは否めない。なおご丁寧に運転士も「○○、停車。1秒、延着」と喚呼する。現実では秒単位まで寸分の狂いも無く定刻なんてそうそう無い。 ---因みに本作の停車駅のダイヤは全て15秒刻みであり、余裕がある駅と余裕が無い駅とでかなり極端な差になっている。特に鶴見線は殆どの駅で、30km/hで走っても早着するくらいダイヤが緩い。 ''自由感が失われたフリーラン'' -『山陽新幹線編』に続きフリーランモードもあり、天候・時間帯を自由に設定できるが、なぜか最高速度に制限がついている。 --通常運転では加速し続ければ180km/h程度まで出せる車両もあるが、フリーランでは100~130km/hまでしか加速出来ない。~ 更に運転区間によって速度を抑えられる場所がある((例を挙げると湖西線、敦賀~近江塩津間は100km/hまでしか加速出来ない。下り列車を運転中に近江塩津を101km/h以上で通過した場合、非常ブレーキが掛かって100km/h以下まで減速させられる))上、一部車両は営業最高速度までの加速すら出来ない((例えば787系は最高速度130km/hだが、フリーランでは120km/hまでしか加速できない))ため、従来ほどの「フリー」感は楽しめなくなった。 ---従来のフリーランでは制限信号が出ないのが慣例だったが、本作の一部ダイヤでは制限信号が出現する。もちろん制限速度以上で通過するとATSが作動してしまう。 --ちなみに通常運転では天候・時間帯の変更はできない。時間帯はともかく、プロフェッショナル仕様では天候を変えることは出来たのでやりごたえが少なくなった。 ''理不尽な高難度ダイヤ'' -今作もプロフェッショナルという名に恥じない高難易度ダイヤが存在するが、どちらかと言うと理不尽な難しさであることが多い。 #region(高難易度ダイヤの具体例) -瀬戸大橋線 特急南風20号~ 未修正版では発車時間が遅れるためクリア自体ほぼ無理であったが、修正後も高難易度路線として健在。~ 善通寺、丸亀、岡山のダイヤが非常に厳しく、ギリギリまで加速してすぐブレーキを掛けないと間に合わないという、難易度相応の難しいダイヤである。~ -湖西線 特急サンダーバード~ 線内最高速度の130km/hで走っても間に合わない駅が点在しており、140km/h近くまで出さないと定通が取れない駅がある。確かに湖西線は線形の良さから160km/h運転を検討されたこともあったが…。~ -鹿児島本線 下り415系~ 博多~早岐まで各駅に停車するダイヤ。南福岡~春日、水城~都府楼南のダイヤが厳しく、特に後者は本作の制動力の高さをフル活用しないと定刻停車は困難。~ ただし上記区間以外はそれなり、若しくは非常に余裕がある駅が多いので、運転時間が1時間以上掛かる点を除けばクリア自体は難しくない。~ 因みにこのダイヤ、終点の早岐到着が20時になっているが、背景は夕焼け空のままである。~ -鶴見線 下りクモハ12~ このダイヤは大川支線へ入るのだが、武蔵白石で2回スイッチバックしてから大川へ向かうダイヤとなっている。~ この区間、スイッチバック地点まで176m+その地点から大川まで1036m、合計1212mを5分30秒((ゲーム上の所要時間は6分30秒だが、スイッチバック地点で1分止まるため実質5分半))掛けて走る必要がある。~ その結果表定速度は13.2km/h、''20km/hまでの加速に留めても早着する''というダイヤになっており、前述の早着ペナルティと相まり逆の意味で難易度が非常に高い。 #endregion ''その他の問題点'' -『山陽新幹線編』にあったアウタービューが削除された。もっとも本作は列車の描写クオリティが高いとはいえないため、アウタービューがあっても評価は上がらなかったと思われるが。 -高松駅発車後、非電化線である高徳線が左手に分かれるが、どういう訳か架線が張られて電化されている。 -''没ダイヤにサンライズ瀬戸が発見されている。''ダイヤが作り込まれている事から大人の都合でカットされたのだろうが、実装されていれば評価が上がっていたかもしれないだけに非常に惜しい。 -車両紹介が間違いだらけ。例えば「新快速の223系が阪和線から転用された((実際は新快速用の車両は全て新造車で、転属車はない。))」「サンダーバードが160km/hで走行((「サンダーバード」は160km/hで走行しない。同じ車両を用いる「はくたか」と混同していると思われる。))」など。 --「2000系より10km/h''早い''」などの誤字もある。記事中では全て直しているが、そもそも単位の「km」を「Km」と表記しているなど初歩的なミスもある。 --また、資料室ではJR四国のキハ58系の写真がキハ65形になっている。まあ、基本的にブースター用で一緒に連結されていたのだが・・・ ***修正版で改善された問題点 80ダイヤ以上というボリュームが仇となったか、''初期版には多くのバグがあった。''これらのプレイに支障があるバグは、バグ修正CDをインストールしたものや廉価版では修正されている。なお、Windows移植版には初めからバグ自体がなかった。 -無意味な位置の制限速度 --当該ダイヤは瀬戸大橋線上りの快速マリンライナー18号。この無意味な速度制限のせいで大元駅が絶対に定通できない。 ---大元の1駅前である備前西市は、1線スルーで通過するにも関わらず50km/hの速度制限が掛かる((この制限50は待避線側に入る時のものと思われるが、プログラムミスなのか本線側を通過する本ダイヤでも適用されている。なお上りダイヤに備前西市の副本線に入るダイヤは存在しない。))。備前西市通過後に制限解除となるが、その後は上り勾配なので速度が中々上がらない。なのにこの区間の平均速度は85km/h程度なので、速度制限をキッチリ守ると大元は10秒以上延通となる。 ---こちらはダイヤの難易度は低く、ゲーム設定の難易度を簡単にしていれば7秒遅れまでは定刻扱いになるため、頑張れば備前西市と、大元の次の駅である岡山はどうにか間に合う。 -どんなに速度を出しても間に合わない無理ダイヤ --当該ダイヤは瀬戸大橋線上りの特急南風20号。児島駅の停車が困難を極める。 ---宇多津で高松からの「うずしお」と連結をしてから児島へ向けて発車するのだが、ここで何をミスしたのか''宇多津の発車時間が1分遅れている''。瀬戸大橋上は最高速度120km/hなのだが、''170km/hまで加速しても児島に10秒以上の延着確定''という無理ダイヤとなっている。しかもこのダイヤの難易度は最大レベルであるため延着ペナルティも非常に重く、正攻法では''クリア自体ほぼ無理''である。 -隠し警笛で減点 --隠し警笛ポイントで警笛を鳴らすと「隠し警笛 -○○」と出て''隠し警笛ボーナスで持ち時間が減点される''。それどころか''隠し警笛でゲームオーバーになることすらある''。 ---これは瀬戸大橋線や、長崎・佐世保線ダイヤで発生することがあるが、発生するダイヤ、発生条件、減点秒数は不明瞭。 -条件を満たしても解禁されない隠しダイヤ --「トワイライトエクスプレス」「シーサイドライナー3号」「シーサイドライナー18号」が''バグのせいで''条件を満たしても解禁されないため、''どうあがいても運転は不可能である''。 ---特にトワイライトエクスプレスは本作の売りの一つだっただけに落胆も大きいものだった。 -813系で警笛を鳴らすと''何故か223系と同じミュージックホーンが流れる''。実車の813系にミュージックホーンは搭載されていない。 -鶴見線下りクモハ12のスイッチバック地点でコンティニューすると、時間が''0時台に巻き戻ってしまう''。ダイヤは夜のため滅茶苦茶に時間が空いてしまい、''分速1mで走っても早着ペナルティでゲームオーバーになる''。 **バグ修正CDについて -初期版が発売されてから2ヶ月後、上記の解禁されないダイヤが開放されたセーブデータを収録したCDを、知名度の低いPS系の雑誌に付録という形で配布された。 -その更に5ヶ月後に無償交換という形で修正版への交換対応が行われた。 --しかし前者は大々的な告知は無く、隠し路線のために決して安い訳ではない雑誌を購入させられるという問題があった。 --更に後者に至っては''公式からのアナウンスが一切無かった''ことから、多くの『電GO!』ファンに怒りを与えた。 --詳しい経緯は[[かつて存在した公式サイトのインフォメーション>https://web.archive.org/web/20030608172807/http://www.taito.co.jp/d3/cp/pro2/information.html]]を参照。 --[[こちらのサイト>http://zarala.g2.xrea.com/koneta/dengo/dengo_pro2_memo.html]]によるとディスクをPCにセットした時に確認できるデータの日付が2003年9月であれば修正版であるようである。 **総評 未修正版はとにかく致命的なバグが際立ち、一部ダイヤはクリア自体不可能だったことが槍玉に上げられた。~ またそれを抜きにしても『プロフェッショナル仕様』の続編として相応のクオリティが期待されていたが、グラフィックの低質さなどの点が目立ち、ゲームとしての評価は実らなかった。~ しかし現時点ではシリーズ唯一の四国路線が収録されているなど本作でしか運転できない列車は非常に多く、現在でもプレイする価値はある。~ ---- **その後の展開 -この作品がきっかけでPS2での開発が限界とみたタイトーは、次回作で次世代機の登場を期待するという意味での『[[FINAL>電車でGO! FINAL]]』を出し、シリーズが一旦中断することになる。こちらはやや不満点もあったが好評であり、後にPSP版も発売される。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: