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スーパーマリオブラザーズ2 - (2017/11/04 (土) 06:06:28) の1つ前との変更点

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*スーパーマリオブラザーズ2 【すーぱーまりおぶらざーずつー】 |ジャンル|アクション|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/31s7tiGs%2BmL.jpg,height=200)&br;&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/b946ee3fc79a4a42d0bd44ba313d6b469759e4a4073e052aa8b2d33fba178ddf.jpg,height=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ ディスクシステム|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|任天堂、エスアールディー|~| |発売日|1986年6月3日|~| |定価|2,500円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|なし|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br;※ファミコンミニシリーズ版以降より付加|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2007年5月1日/500Wiiポイント(税5%込)&br;【3DS】2012年7月25日&br;【WiiU】2013年8月8日/上記共に500円(税5%込)|~| |備考|GBA『[[ファミコンミニシリーズ]]』第三弾(2004年8月10日発売)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|シリーズ最高レベルの難易度&br()毒キノコや逆ワープといったトラップ&br()マリオとルイージの差別化&br()''FOR SUPER PLAYERS''|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 世界的大ヒット作品となった『[[スーパーマリオブラザーズ]]』の続編。~ ストーリー自体は前作とほぼ変わらず、取扱説明書では「前作のパラレルワールド」との記載がある。 基本的なシステムは前作を踏襲しているが、ディスクのジャケットカバーに「FOR SUPER PLAYERS」と記載されているように、前作を遊びつくしたプレイヤーを対象として開発されたため、難易度は大きく上がっている。 ---- **前作からの変更点 -1人プレイ専用ゲームとなった。 -プレイキャラクターをマリオとルイージから選べるようになった。 --マリオは前作と全く同じ挙動。ルイージはマリオよりジャンプ力が高く、マリオがダッシュジャンプしなければ乗り移れない足場にも楽々飛べる。 --しかしブレーキが効き難く、小さい足場で滑って落ちてしまうことも珍しくない。((ルイージの「ジャンプ力は高いが滑りやすい」という設定は公式のものとなっており、他シリーズでも本作のような性能になっていることが多い。))~ このように、マリオとルイージは一長一短の''絶妙な調整''になっている。 -敵キャラクターの調整 --新たな敵キャラクターが登場したり、既存の敵キャラクターの挙動が難度を上昇させる方向で変更されている。 --前作では城のみで設置されていたファイアーバーが他のエリアでも設置されるようになった上、軸ブロックを足場にして進まねばならないエリアも作られた。 --他にも、前作では水中のみで登場したゲッソーが地上エリアにも登場したり(地上の場合は踏んで倒すことができる)、逆に水中にノコノコやメットといった地上の敵キャラクターが登場するエリアもある(水中に登場した場合はプクプクやゲッソーと同じで踏むことができない。そのためファイアが効かない水中メットは実質無敵)。 --4-1以降では全てのパックンフラワーが挙動が早く土管に触れていても引っ込まない赤いパックンフラワーに切り替わるほか、5-1からは逆さ土管や逆さパックンも登場する。 -敵を踏んだときの反動が大きくなった。 --この反動ジャンプを使うことを前提としたエリアも多い。有名なのはパタパタを利用した「甲羅飛び(「パタパタジャンプ」とも)」か。 -ポール越えについて --今作ではジャンプ力の高いルイージやスーパージャンプ台が存在するため、最初からポールを飛び越えることを想定して作られている。 --基本的に城の先には進めず、進める場合は先にワープゾーンが設置してあるが、前述の逆ワープという罠がある。 -無限増殖ができる場所が大幅に増えた。 --例として、1-1スタート直後の場所でも出来るようになっている。 --また、一度段差で甲羅を踏み始めればAボタンを連打せずに放置していても連続で踏み続けられるようになった((前作ではAボタンを連打していないと途中で着地してしまうことがあった。))。 -コンティニューが正規コマンドとなった。 --ゲームオーバー画面でコンティニューの使用を問われるため、任意にコンティニューすることができる。 --ただし、コンティニューすると各ワールドのエリア1に戻された上、残機数3からのスタートとなる。無限増殖を活用してもなおゲームオーバーになるようなワールドを3機で再挑戦してクリアするのは極めて困難。 -グラフィック --一部のマップチップが描き替えられて前作と異なる雰囲気に。キノコや背景の雲などに顔が付くようになった。 -ブレーキ音 --ダッシュ中、進行方向とは逆の十字キーを押した時に「キーッ」というブレーキ音が入るようになった。 **新要素 -マイナスアイテム「毒キノコ」。 --取得するとダメージを受け、チビマリオの時だと問答無用でミスとなる。茶色に黒い斑点と毒々しい色((ただし、前作未経験だと黄色に赤い斑点のスーパーキノコの方が色的に毒キノコに見える。))をしているので、事前に知っていればまず取ることはないが、地下や城ではパレットの関係で地上とは違う色で表示されるため、同じく違う色で表示される「1UPキノコ」との見分けが非常につきづらい。~ 仕様上アイテムは同じ画面に1個しか存在できないため、スーパーキノコや豆の木が画面内にある状態で毒キノコを出すと消滅してしまうという罠もある。 ---ちなみに説明書では敵キャラクターの欄にて紹介されている。また、本作のデモ画面は「1-1でチビマリオがうっかり毒キノコを取って死ぬ」場面のため、説明書がなくてもマイナスアイテムであることはわかるように作られている。 -前のワールドに戻される「逆ワープゾーン」。 --3-1と8-1の2箇所にあり、3-1では1-1に、8-1では5-1に戻される。逆ワープが嫌なら、3-1にはすぐそばに自滅用の穴があるためそこに落ちればいいのだが、8-1にはない。つまり''タイムアップによる時間切れを待つしかない''という地味に面倒な仕様になっている。 --ちなみに当時の攻略本には、腕さえあれば逆ワープを利用し続けることでスコアを無限に稼ぐことが出来る、という利用法が紹介されていた。 -新たな仕掛け --画面外まで飛び出してしばらく落ちてこないほどの跳躍力を持つ「スーパージャンプ台」、右方向へキャラクターが流される「追い風」なが登場。 ---これらの仕掛けを上手く利用しないとクリアできないエリアも多い。 ---- **評価点 -ワールド9、及びワールドA~Dが追加された。 --前作でも内部データ上はワールド9以降が存在していたが、本作では隠しルートとして正規に実装された。 --ワールド9はワープ不使用特典(逆ワープも不可)のおまけステージで、残機は強制的に1にされ((8-4でピーチ姫を救出した際に残り人数1人につき100000点と交換されるため。))、見た目が地上面のステージを泳いだり、クッパがいる城風の地上面がエリア3にあったり、最終面9-4は「アリガトウ!」の文字ブロックがあったりなど、前作で話題になった256面のバグ技で生成される面を意識したような特殊な面構成となっている。 --ワールドA~Dは通常のステージのパラレルワールドという扱いで、ゲームを8周クリアすると行けるようになる。表面よりも総ステージ数は少ないが表面より更に難易度が高い。特にワールドCは本作における最難関ワールドになっている。 ---- **賛否両論点 -非常に高い難易度 --前述してある通り、本作の『2』は続編とは異なり、『1』をクリアできるというより、制覇し遊びつくしたプレイヤー向けのエクストラステージ的な趣が強い((毒キノコやトラップワープ等はその代表例とも言える))。その為、本作は2D「マリオ」初挑戦とするには不向きである。 ---象徴的なのが1-1で最初に出てくるスーパーキノコ。出てくるものをそのまま取ることができず、ここからして『1』にある程度親しんでいなければ越えることが出来ない高いハードルが用意されている。~ また、前述のように無限増殖が標準実装されているが、無限増殖による残機稼ぎを前提とした難易度の高さに調整されているということでもある。 --なお、本作が高難易度になった別の理由として、当時のゲーム業界は「裏ワザブーム」の最中にあり、高難易度で隠し要素が多いゲームが面白いゲームとされる風潮が強かったため、それらの意向を踏まえて高い難易度に設定された、という側面もある。 -ワールドA~Dの出現条件 --やり込み要素といえば聞こえはいいが、単に8周クリアするだけなので単調に感じたり、途中で飽きてしまう可能性もある。 ---- **問題点 -ルイージの性能区別や新しいアクションなど新要素はあるものの、根本的なゲーム性やグラフィックデザイン面は『1』とほぼ同じで目新しさに欠ける。 --やはりこれもエクストラステージ的なコンセプトの為ではあるだろう。 ---- **総評 難易度の高さゆえ、前作を本格的にやりこみ尽くした上級プレイヤーやアクションゲームが得意なプレイヤーでなければ気軽に触れるのはお勧めできないが、基本システムは前作そのままであるため、「マリオを動かすだけで楽しい」という大原則を維持したまま、難度の高いマップをプレイヤーの技量で潜り抜けていく快感を大いに味わえる~ また、ただむやみに難しいだけには終わっておらず、慣れれば無限増殖をせずともワールド9に到達できるような、絶妙のバランス調整は流石の一言。~ 現在でもスーパーマリオシリーズで最も難しい作品とされている。 ---- **移植・リメイク ***スーパーマリオコレクション 詳細は『[[スーパーマリオコレクション>スーパーマリオコレクション#id_17d054fb]]』の項目を参照。 ---- **余談 -海外では当初本作は発売されず、『夢工場ドキドキパニック』のキャラをマリオに差し替えたものが『SUPER MARIO BROS. 2』(日本では『[[スーパーマリオUSA]]』)として発売された。 --その後、『Super Mario All-Stars(マリコレ)』で日本版の『2』が初登場となり、『SUPER MARIO BROS. THE LOST LEVELS』(訳すと「失われたコース((LEVELには「コース、ステージ、面」という意味もある。))」)というタイトルで収録されている。 --後に、海外のVCでも日本版『2』が『THE LOST LEVELS』として配信されたが、こちらはデータ自体はFCD版のため海外でもタイトル画面は『2』のままになっている。 -ディスクシステム媒体の作品であるため、ロムカセットよりも安く、書き換えなら500円で入手可能であった。ディスクライターでの累計書き換え回数は1位を記録している。 -週刊少年ジャンプの『ファミコン神拳』で、ディスクシステムを所有していないユーザーのためにROMカセット版が企画されているという情報が紹介され、CMでも[[ゼルダの伝説1>ゼルダの伝説]]と共に宣伝が行われたが、結局発売されなかった。 -アーケードの『[[VS.スーパーマリオブラザーズ>スーパーマリオブラザーズ#id_063671d6]]』では、一部エリアやエンディングは本作の物が流用されている。 --『2』で敵を踏んだ時の反動が大きくなったことが前提の造りのエリアを、反動が前作のままで攻略しなければならず、極めて難しい。 --ゲームボーイカラーの『[[スーパーマリオブラザーズデラックス>スーパーマリオブラザーズ#id_971a347b]]』には隠しゲームとして『2』のステージが収録されているが、こちらも基本システムは『1』に準拠しているため『2』独自のシステムの多くは未実装。ステージは若干調整されているもののパタパタジャンプはシビアである。 -1986年には本作とのタイアップとして、アニメ映画「スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!」が上映された。 --内容はクッパに攫われたピーチ姫を助ける為に、不思議な力を持った「パワール」と呼ばれる3つのアイテム(スーパーキノコ、ファイアフラワー、スーパースター)を集めクッパ城を目指すというもの。 --アニメオリジナルの設定や描写が多いが、「キノコ王国の住民が様々な物に変えられている」「キノピオがピーチ姫の侍女」「クリボーが最初クッパの手下として認識されていない(キノコ王国の裏切り者)」という初期のゲーム内設定はきちんと守られている。 ---一方で「ルイージがカナヅチ」だったり「メットをファイアボールで倒す」などゲームと異なる描写も存在するが、[[ジュゲムの雲を奪って乗ったり>スーパーマリオワールド]]、[[クッパの尻尾を掴んで振り回して投げたり>スーパーマリオ64]]、[[超巨大化する>New スーパーマリオブラザーズ]]など後の作品で実現したシーンもある。 ---また、当時タイアップしていた永谷園の商品「マリオラーメン」「マリオふりかけ」が脈絡無く出てくるシーンも。 ---ちなみにマリオとルイージがギャグをやる時に流れた地上BGM風のBGMは、[[スーパーマリオメーカー>スーパーマリオメーカー]]の初代マリオスキン使用時のボーナスBGMに採用されている。 --主役のマリオを演じるのは古谷徹氏。更にルイージ役の水島裕氏、アニメオリジナルキャラの「キビダンゴ」役を務めた千葉繁氏など、豪華声優陣が勢揃いしている。~ ただしピーチ姫の声は歌手・タレントの''山瀬まみ''女史、クッパはなんと''和田アキ子''女史が演じている。 ---和田女史に関してはハマり役で違和感が無いとの評価が多く、現在でも「和田クッパ」と呼ばれ親しまれている。その一方で、ピーチ姫役の山瀬女史の演技はというと…本業でない事を差し引いても凄まじい棒読みっぷりである。付いた通称も「棒読み姫」。挿入歌では本気を出しているのに…。 ---先述したマリオふりかけや、翌年に発売された「マリオ茶漬け」のCMにおけるマリオとピーチ姫の声も上記の2人が担当している。 --ビデオソフトは存在するが、残念ながらDVD化はされていない。 //誤字修正と、妙に多くて読みづらかった句読点の削減。ネタ分多めだったのは否定しないが、スリム化するにしてももうちょっと丁寧にやってくれないかなーと言わざるを得ないこの頃 -ファミコンゲームのゲームブックが流行っていた80年代当時、本作も活字のゲームブックで発売されたことがある。 --ゲームの仕様に乗っ取り、主人公をマリオかルイージのどちらか1人から選んで進めるのだが、ルイージで進めた場合、選択肢を誤るとストーリー冒頭で毒キノコを食って死亡→GAME OVER、など散々な扱いだった。 -コミカライズは当時あった徳間書店の雑誌『わんぱっくコミック』で連載された。 --作者は現在もコロコロコミック誌上でマリオを題材としたギャグ漫画『スーパーマリオくん』を連載中の沢田ユキオ氏。氏はこれ以前にも読み切りを同誌に掲載していたが、本作は同誌において最初の長期連載作品であると同時に(続編を含めて)廃刊まで掲載された最後の連載作品でもあった。このことから『マリオくん』を実質的に本作の続編・後継作品と見ているファンも多いが、設定や作風は後述の通り大きく異なる。 --当時のビデオゲームは現在ほど設定やシナリオ面の作り込みがされていないのがほとんどで、それゆえにコミカライズにおいて作者の独自解釈やオリジナルの設定が用意されることが主流であった。本作もその例にもれず「マリオが再びピーチを助けに向かう理由」「クッパがピーチを誘拐する理由((公式ストーリーでは「ピーチ姫に魔法を解除されることを防ぐため」であるが、本作当時は「ピーチ姫を妻にするため」という理由での解釈は多く、その中でもさらに独自の理由づけを行っている。))」などの根幹設定の違いや、オリジナルの敵キャラ、ゲームに存在しない動きを行うマリオや敵キャラの描写も見られ、同時期の他ゲームを題材としたネタも多かった。~ その一方でクリボーの「キノコ王国を裏切った兵士」という設定を掘り下げたり、「赤ん坊のマリオ」「水中面で潜水艦に乗って戦う」「クッパ一族の科学者や魔法使い」のように後続のゲーム作品で登場した要素を先駆けて描写するなど、独自要素について(特に後年から)評価された部分も多い。 --また基本的に『マリオくん』と同様のギャグ漫画として描かれてはいるが、配下の兵士を捨て駒扱いするなど冷酷な態度を見せるクッパや、敵キャラクターの「死」を明確に描写するうえにその表現がかなりショッキングなものであるなど、シリアスなバトル漫画としての要素も色濃く作られており、『マリオくん』が後のゲームに合わせて子供向け・ファミリー向けの作品として洗練されていったのと対照的に全体的にどこか暗さを感じさせる作風となっている。 --ギャグも吉本新喜劇的な要素が強くなっていった『マリオくん』と方向がかなり異なり、「キンタマリオ」のような当時のゲームに関連したネタなどが多い。 ---『マリオくん』初期には「クッパに合わせてデザインしたのでピーチ姫には大きすぎる指輪((これは前述のアニメ映画版でも同様のギャグが存在する。))」のような、本作のギャグの流用も多かった。 --連載は続編『3』の内容に継続し、タイトルもそれに合わせて変更されたが、雑誌の廃刊で打ち切りとなり、4巻を刊行予定だった単行本も全3巻となった。現在は全て絶版であり、掲載誌や版権等の都合から、今後とも再販等の可能性は絶望的と見られている。 -本作は『[[ゼルダの伝説]]』と一緒にCMが放映されており、所ジョージ氏と当時子役の間下このみ女史がプレイをミスするとマリオやリンクから「''ヘタクソ!''」と罵られてしまい「ムカーッ」と叫ぶ場面を演出。『''ムカっと来るけどやめられない''』が当時のキャッチコピーだった模様。 #region(動画) &youtube(http://www.youtube.com/watch?v=UjQXcHy_t6w) #endregion
*スーパーマリオブラザーズ2 【すーぱーまりおぶらざーずつー】 |ジャンル|アクション|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/31s7tiGs%2BmL.jpg,height=200)&br;&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/b946ee3fc79a4a42d0bd44ba313d6b469759e4a4073e052aa8b2d33fba178ddf.jpg,height=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ ディスクシステム|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|任天堂、エスアールディー|~| |発売日|1986年6月3日|~| |定価|2,500円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|なし|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br;※ファミコンミニシリーズ版以降より付加|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2007年5月1日/500Wiiポイント(税5%込)&br;【3DS】2012年7月25日&br;【WiiU】2013年8月8日/上記共に500円(税5%込)|~| |備考|GBA『[[ファミコンミニシリーズ]]』第三弾(2004年8月10日発売)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|シリーズ最高レベルの難易度&br()毒キノコや逆ワープといったトラップ&br()マリオとルイージの差別化&br()''FOR SUPER PLAYERS''|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 世界的大ヒット作品となった『[[スーパーマリオブラザーズ]]』の続編。~ ストーリー自体は前作とほぼ変わらず、取扱説明書では「前作のパラレルワールド」との記載がある。 基本的なシステムは前作を踏襲しているが、ディスクのジャケットカバーに「FOR SUPER PLAYERS」と記載されているように、前作を遊びつくしたプレイヤーを対象として開発されたため、難易度は大きく上がっている。 ---- **前作からの変更点 -1人プレイ専用ゲームとなった。 -プレイキャラクターをマリオとルイージから選べるようになった。 --マリオは前作と全く同じ挙動。ルイージはマリオよりジャンプ力が高く、マリオがダッシュジャンプしなければ乗り移れない足場にも楽々飛べる。 --しかしブレーキが効き難く、小さい足場で滑って落ちてしまうことも珍しくない。((ルイージの「ジャンプ力は高いが滑りやすい」という設定は公式のものとなっており、他シリーズでも本作のような性能になっていることが多い。))~ このように、マリオとルイージは一長一短の''絶妙な調整''になっている。 -敵キャラクターの調整 --新たな敵キャラクターが登場したり、既存の敵キャラクターの挙動が難度を上昇させる方向で変更されている。 --前作では城のみで設置されていたファイアーバーが他のエリアでも設置されるようになった上、軸ブロックを足場にして進まねばならないエリアも作られた。 --他にも、前作では水中のみで登場したゲッソーが地上エリアにも登場したり(地上の場合は踏んで倒すことができる)、逆に水中にノコノコやメットといった地上の敵キャラクターが登場するエリアもある(水中に登場した場合はプクプクやゲッソーと同じで踏むことができない。そのためファイアが効かない水中メットは実質無敵)。 --4-1以降では全てのパックンフラワーが挙動が早く土管に触れていても引っ込まない赤いパックンフラワーに切り替わるほか、5-1からは逆さ土管や逆さパックンも登場する。 -敵を踏んだときの反動が大きくなった。 --この反動ジャンプを使うことを前提としたエリアも多い。有名なのはパタパタを利用した「甲羅飛び(「パタパタジャンプ」とも)」か。 -ポール越えについて --今作ではジャンプ力の高いルイージやスーパージャンプ台が存在するため、最初からポールを飛び越えることを想定して作られている。 --基本的に城の先には進めず、進める場合は先にワープゾーンが設置してあるが、後述の逆ワープという罠がある。 -無限増殖ができる場所が大幅に増えた。 --例として、1-1スタート直後の場所でも出来るようになっている。 --また、一度段差で甲羅を踏み始めればAボタンを連打せずに放置していても連続で踏み続けられるようになった((前作ではAボタンを連打していないと途中で着地してしまうことがあった。))。 -コンティニューが正規コマンドとなった。 --ゲームオーバー画面でコンティニューの使用を問われるため、任意にコンティニューすることができる。 --ただし、コンティニューすると各ワールドのエリア1に戻された上、残機数3からのスタートとなる。無限増殖を活用してもなおゲームオーバーになるようなワールドを3機で再挑戦してクリアするのは極めて困難。 -グラフィック --一部のマップチップが描き替えられて前作と異なる雰囲気に。キノコや背景の雲などに顔が付くようになった。 -ブレーキ音 --ダッシュ中、進行方向とは逆の十字キーを押した時に「キーッ」というブレーキ音が入るようになった。 **新要素 -マイナスアイテム「毒キノコ」。 --取得するとダメージを受け、チビマリオの時だと問答無用でミスとなる。茶色に黒い斑点と毒々しい色((ただし、前作未経験だと黄色に赤い斑点のスーパーキノコの方が色的に毒キノコに見える。))をしているので、事前に知っていればまず取ることはないが、地下や城ではパレットの関係で地上とは違う色で表示されるため、同じく違う色で表示される「1UPキノコ」との見分けが非常につきづらい。~ 仕様上アイテムは同じ画面に1個しか存在できないため、スーパーキノコや豆の木が画面内にある状態で毒キノコを出すと消滅してしまうという罠もある。 ---ちなみに説明書では敵キャラクターの欄にて紹介されている。また、本作のデモ画面は「1-1でチビマリオがうっかり毒キノコを取って死ぬ」場面のため、説明書がなくてもマイナスアイテムであることはわかるように作られている。 -前のワールドに戻される「逆ワープゾーン」。 --3-1と8-1の2箇所にあり、3-1では1-1に、8-1では5-1に戻される。逆ワープが嫌なら、3-1にはすぐそばに自滅用の穴があるためそこに落ちればいいのだが、8-1にはない。つまり''タイムアップによる時間切れを待つしかない''という地味に面倒な仕様になっている。 --ちなみに当時の攻略本には、腕さえあれば逆ワープを利用し続けることでスコアを無限に稼ぐことが出来る、という利用法が紹介されていた。 -新たな仕掛け --画面外まで飛び出してしばらく落ちてこないほどの跳躍力を持つ「スーパージャンプ台」、右方向へキャラクターが流される「追い風」なが登場。 ---これらの仕掛けを上手く利用しないとクリアできないエリアも多い。 ---- **評価点 -ワールド9、及びワールドA~Dが追加された。 --前作でも内部データ上はワールド9以降が存在していたが、本作では隠しルートとして正規に実装された。 --ワールド9はワープ不使用特典(逆ワープも不可)のおまけステージで、残機は強制的に1にされ((8-4でピーチ姫を救出した際に残り人数1人につき100000点と交換されるため。))、見た目が地上面のステージを泳いだり、クッパがいる城風の地上面がエリア3にあったり、最終面9-4は「アリガトウ!」の文字ブロックがあったりなど、前作で話題になった256面のバグ技で生成される面を意識したような特殊な面構成となっている。 --ワールドA~Dは通常のステージのパラレルワールドという扱いで、ゲームを8周クリアすると行けるようになる。表面よりも総ステージ数は少ないが表面より更に難易度が高い。特にワールドCは本作における最難関ワールドになっている。 ---- **賛否両論点 -非常に高い難易度 --前述してある通り、本作の『2』は続編とは異なり、『1』をクリアできるというより、制覇し遊びつくしたプレイヤー向けのエクストラステージ的な趣が強い((毒キノコやトラップワープ等はその代表例とも言える))。その為、本作は2D「マリオ」初挑戦とするには不向きである。 ---象徴的なのが1-1で最初に出てくるスーパーキノコ。出てくるものをそのまま取ることができず、ここからして『1』にある程度親しんでいなければ越えることが出来ない高いハードルが用意されている。~ また、前述のように無限増殖が標準実装されているが、無限増殖による残機稼ぎを前提とした難易度の高さに調整されているということでもある。 --なお、本作が高難易度になった別の理由として、当時のゲーム業界は「裏ワザブーム」の最中にあり、高難易度で隠し要素が多いゲームが面白いゲームとされる風潮が強かったため、それらの意向を踏まえて高い難易度に設定された、という側面もある。 -ワールドA~Dの出現条件 --やり込み要素といえば聞こえはいいが、単に8周クリアするだけなので単調に感じたり、途中で飽きてしまう可能性もある。 ---- **問題点 -ルイージの性能区別や新しいアクションなど新要素はあるものの、根本的なゲーム性やグラフィックデザイン面は『1』とほぼ同じで目新しさに欠ける。 --やはりこれもエクストラステージ的なコンセプトの為ではあるだろう。 ---- **総評 難易度の高さゆえ、前作を本格的にやりこみ尽くした上級プレイヤーやアクションゲームが得意なプレイヤーでなければ気軽に触れるのはお勧めできないが、基本システムは前作そのままであるため、「マリオを動かすだけで楽しい」という大原則を維持したまま、難度の高いマップをプレイヤーの技量で潜り抜けていく快感を大いに味わえる~ また、ただむやみに難しいだけには終わっておらず、慣れれば無限増殖をせずともワールド9に到達できるような、絶妙のバランス調整は流石の一言。~ 現在でもスーパーマリオシリーズで最も難しい作品とされている。 ---- **移植・リメイク ***スーパーマリオコレクション 詳細は『[[スーパーマリオコレクション>スーパーマリオコレクション#id_17d054fb]]』の項目を参照。 ---- **余談 -海外では当初本作は発売されず、『夢工場ドキドキパニック』のキャラをマリオに差し替えたものが『SUPER MARIO BROS. 2』(日本では『[[スーパーマリオUSA]]』)として発売された。 --その後、『Super Mario All-Stars(マリコレ)』で日本版の『2』が初登場となり、『SUPER MARIO BROS. THE LOST LEVELS』(訳すと「失われたコース((LEVELには「コース、ステージ、面」という意味もある。))」)というタイトルで収録されている。 --後に、海外のVCでも日本版『2』が『THE LOST LEVELS』として配信されたが、こちらはデータ自体はFCD版のため海外でもタイトル画面は『2』のままになっている。 -ディスクシステム媒体の作品であるため、ロムカセットよりも安く、書き換えなら500円で入手可能であった。ディスクライターでの累計書き換え回数は1位を記録している。 -週刊少年ジャンプの『ファミコン神拳』で、ディスクシステムを所有していないユーザーのためにROMカセット版が企画されているという情報が紹介され、CMでも[[ゼルダの伝説1>ゼルダの伝説]]と共に宣伝が行われたが、結局発売されなかった。 -アーケードの『[[VS.スーパーマリオブラザーズ>スーパーマリオブラザーズ#id_063671d6]]』では、一部エリアやエンディングは本作の物が流用されている。 --『2』で敵を踏んだ時の反動が大きくなったことが前提の造りのエリアを、反動が前作のままで攻略しなければならず、極めて難しい。 --ゲームボーイカラーの『[[スーパーマリオブラザーズデラックス>スーパーマリオブラザーズ#id_971a347b]]』には隠しゲームとして『2』のステージが収録されているが、こちらも基本システムは『1』に準拠しているため『2』独自のシステムの多くは未実装。ステージは若干調整されているもののパタパタジャンプはシビアである。 -1986年には本作とのタイアップとして、アニメ映画「スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!」が上映された。 --内容はクッパに攫われたピーチ姫を助ける為に、不思議な力を持った「パワール」と呼ばれる3つのアイテム(スーパーキノコ、ファイアフラワー、スーパースター)を集めクッパ城を目指すというもの。 --アニメオリジナルの設定や描写が多いが、「キノコ王国の住民が様々な物に変えられている」「キノピオがピーチ姫の侍女」「クリボーが最初クッパの手下として認識されていない(キノコ王国の裏切り者)」という初期のゲーム内設定はきちんと守られている。 ---一方で「ルイージがカナヅチ」だったり「メットをファイアボールで倒す」などゲームと異なる描写も存在するが、[[ジュゲムの雲を奪って乗ったり>スーパーマリオワールド]]、[[クッパの尻尾を掴んで振り回して投げたり>スーパーマリオ64]]、[[超巨大化する>New スーパーマリオブラザーズ]]など後の作品で実現したシーンもある。 ---また、当時タイアップしていた永谷園の商品「マリオラーメン」「マリオふりかけ」が脈絡無く出てくるシーンも。 ---ちなみにマリオとルイージがギャグをやる時に流れた地上BGM風のBGMは、[[スーパーマリオメーカー>スーパーマリオメーカー]]の初代マリオスキン使用時のボーナスBGMに採用されている。 --主役のマリオを演じるのは古谷徹氏。更にルイージ役の水島裕氏、アニメオリジナルキャラの「キビダンゴ」役を務めた千葉繁氏など、豪華声優陣が勢揃いしている。~ ただしピーチ姫の声は歌手・タレントの''山瀬まみ''女史、クッパはなんと''和田アキ子''女史が演じている。 ---和田女史に関してはハマり役で違和感が無いとの評価が多く、現在でも「和田クッパ」と呼ばれ親しまれている。その一方で、ピーチ姫役の山瀬女史の演技はというと…本業でない事を差し引いても凄まじい棒読みっぷりである。付いた通称も「棒読み姫」。挿入歌では本気を出しているのに…。 ---先述したマリオふりかけや、翌年に発売された「マリオ茶漬け」のCMにおけるマリオとピーチ姫の声も上記の2人が担当している。 --ビデオソフトは存在するが、残念ながらDVD化はされていない。 //誤字修正と、妙に多くて読みづらかった句読点の削減。ネタ分多めだったのは否定しないが、スリム化するにしてももうちょっと丁寧にやってくれないかなーと言わざるを得ないこの頃 -ファミコンゲームのゲームブックが流行っていた80年代当時、本作も活字のゲームブックで発売されたことがある。 --ゲームの仕様に乗っ取り、主人公をマリオかルイージのどちらか1人から選んで進めるのだが、ルイージで進めた場合、選択肢を誤るとストーリー冒頭で毒キノコを食って死亡→GAME OVER、など散々な扱いだった。 -コミカライズは当時あった徳間書店の雑誌『わんぱっくコミック』で連載された。 --作者は現在もコロコロコミック誌上でマリオを題材としたギャグ漫画『スーパーマリオくん』を連載中の沢田ユキオ氏。氏はこれ以前にも読み切りを同誌に掲載していたが、本作は同誌において最初の長期連載作品であると同時に(続編を含めて)廃刊まで掲載された最後の連載作品でもあった。このことから『マリオくん』を実質的に本作の続編・後継作品と見ているファンも多いが、設定や作風は後述の通り大きく異なる。 --当時のビデオゲームは現在ほど設定やシナリオ面の作り込みがされていないのがほとんどで、それゆえにコミカライズにおいて作者の独自解釈やオリジナルの設定が用意されることが主流であった。本作もその例にもれず「マリオが再びピーチを助けに向かう理由」「クッパがピーチを誘拐する理由((公式ストーリーでは「ピーチ姫に魔法を解除されることを防ぐため」であるが、本作当時は「ピーチ姫を妻にするため」という理由での解釈は多く、その中でもさらに独自の理由づけを行っている。))」などの根幹設定の違いや、オリジナルの敵キャラ、ゲームに存在しない動きを行うマリオや敵キャラの描写も見られ、同時期の他ゲームを題材としたネタも多かった。~ その一方でクリボーの「キノコ王国を裏切った兵士」という設定を掘り下げたり、「赤ん坊のマリオ」「水中面で潜水艦に乗って戦う」「クッパ一族の科学者や魔法使い」のように後続のゲーム作品で登場した要素を先駆けて描写するなど、独自要素について(特に後年から)評価された部分も多い。 --また基本的に『マリオくん』と同様のギャグ漫画として描かれてはいるが、配下の兵士を捨て駒扱いするなど冷酷な態度を見せるクッパや、敵キャラクターの「死」を明確に描写するうえにその表現がかなりショッキングなものであるなど、シリアスなバトル漫画としての要素も色濃く作られており、『マリオくん』が後のゲームに合わせて子供向け・ファミリー向けの作品として洗練されていったのと対照的に全体的にどこか暗さを感じさせる作風となっている。 --ギャグも吉本新喜劇的な要素が強くなっていった『マリオくん』と方向がかなり異なり、「キンタマリオ」のような当時のゲームに関連したネタなどが多い。 ---『マリオくん』初期には「クッパに合わせてデザインしたのでピーチ姫には大きすぎる指輪((これは前述のアニメ映画版でも同様のギャグが存在する。))」のような、本作のギャグの流用も多かった。 --連載は続編『3』の内容に継続し、タイトルもそれに合わせて変更されたが、雑誌の廃刊で打ち切りとなり、4巻を刊行予定だった単行本も全3巻となった。現在は全て絶版であり、掲載誌や版権等の都合から、今後とも再販等の可能性は絶望的と見られている。 -本作は『[[ゼルダの伝説]]』と一緒にCMが放映されており、所ジョージ氏と当時子役の間下このみ女史がプレイをミスするとマリオやリンクから「''ヘタクソ!''」と罵られてしまい「ムカーッ」と叫ぶ場面を演出。『''ムカっと来るけどやめられない''』が当時のキャッチコピーだった模様。 #region(動画) &youtube(http://www.youtube.com/watch?v=UjQXcHy_t6w) #endregion

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