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*Another Century's Episode
【あなざー せんちゅりーず えぴそーど】
|ジャンル|エースロボットアクション|&amazon(B0006JHQBG)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|バンプレスト|~|
|開発元|フロム・ソフトウェア|~|
|発売日|2005年1月27日|~|
|定価|7,329円(税込)|~|
|レーティング|CERO:全年齢対象|~|
|>|>|CENTER:''[[Another Century's Episodeシリーズリンク>Another Century's Episodeシリーズ]]''|
**概要
ロボットアニメの主役級ロボットを集めたアクションゲーム。~
参戦作品は「聖戦士ダンバイン」「機動戦士Zガンダム」「機動戦艦ナデシコ劇場版」など、スーパーロボット大戦でいう所の「リアル系」に当たる全9作品。~
#region(参戦作品一覧)
-聖戦士ダンバイン
-重戦機エルガイム
-機動戦士Zガンダム
-機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
-機甲戦記ドラグナー
-蒼き流星SPTレイズナー
-ブレンパワード
-新機動戦記ガンダムW
-劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-
-バンプレストオリジナル
-フロム・ソフトウェアオリジナル
#endregion
独特のゲーム性に定評のあるフロム・ソフトウェアが開発を担当。~
同社の看板タイトル『アーマード・コア』と比べて操作が簡略化され、自由度が低下している代わりにとっつきやすくなっている。~
強引に例えるならアクションゲーム版スーパーロボット大戦と言ったところか((ただしコンセプトは大幅に異なる。))。
**評価点
-ガンダム以外の80~90年代ロボットアニメはアクションゲーム化の機会に恵まれなかったので、これらの作品群の機体を使用できるということ自体がこのゲームのコンセプトであり、最大の長所である。
--操作可能機体は主役級・準主役級・ライバルクラスからのチョイスが多いが、かなりマイナーな機体も一部使用可能。ただし準主役・ライバルクラスであっても使用可能でない機体もある。
-作風が&bold(){リアル}。
--参戦作品はどれもいわゆる&bold(){リアルロボット}に属するものばかり。
--機体のサイズも忠実に再現されており、6.9mのダンバインで30m以上の敵と戦ったりできる。武装やモーションなどの再現性も中々のもの。
--原作の性能を再現しつつ、ゲームとして機体の性能にバリエーションを持たせようという試みに成功している。無双のような圧倒的性能の主人公が敵をなぎ倒していくものではなく、敵より多少強い程度の自機を的確に操って戦っていくタイプのため、反射神経や超絶個人技よりも戦略・戦術が重視される。
-射撃武器は威力を上げると連射が遅くなるなど、機体改造の効果が一方通行ではない。
--一概に「こう改造すればいい」というものがなく、機体によってはかなり頭を使う。もちろん自分のやりたいように改造するのもOK。
-ゲームの内容はステージクリア型の空中戦を主体としたアクションゲームで、好きな機体を選んで出撃しザコ敵を蹴散らしたりミッション目的を達成→ボス戦、という構成のステージが多い。ミッションの内容もバラエティに富み、「敵全滅」「味方の護衛」といった単純なものから、複雑なものまで多岐に渡る目的が設定され、飽きさせまいという工夫が感じられる。
--宇宙空間での動作の自由度は特筆に値する((ただし上下移動と上下視点移動を同時にこなす必要あり。))。そして宇宙でのダミーバルーンがいかに厄介なモノかを思い知ることができる。
-ゲームバランスが良好。難易度イージー・ノーマル・ハードが存在するが、最弱機体であるゲシュペンストでもハードモードクリアは不可能ではない。つまり全機体で全難易度・全ミッションを制覇できる。
-終盤のストーリー展開は意外性があり熱いと一部で評判になった。
-オープニングムービーが秀逸。ロボットゲーのOPの中でも出色の出来である。このあたりは変態企業(褒め言葉)の面目躍如と言ったところ。
--主題歌の「Garnet Moon」(ボーカルは島谷ひとみ氏が担当)と合わせて、「オープニングは初代が最高」と主張するプレイヤーも多い。
---参考動画。ヘタなPS3作品よりクオリティが高い。
#region(オープニングムービー)
&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=CI6-wu_XGEA){425,350}
#endregion
**難点
-操作系
--メイン射撃と格闘のボタンが同じで敵との距離によってどちらが出るか決まるため、近距離戦で射撃しようと思ったときに格闘が暴発する恐れがある。
---大半の機体はさほど問題ないが、メイン射撃が3発しかなくスキだらけなウイングガンダム、メイン射撃を撃ってしまうと戻ってくるまで何故か格闘が振れなくなるガンダムデスサイズ・ガンダムサンドロックでは痛い欠点になる。
--SP攻撃のコマンドが「R3+L3同時押し」と、人によっては少々やりづらい。だいたいはキーコンフィグで解決するが、武器が5種類ある機体だと頑張るしかない。
-一部の機体は上下方向への移動が非常に遅い。地上ステージのミッションでは、結構な高度を行き来しなければならない場合があるため、イライラの元に。
--加えて、格闘は上下方向へほとんどホーミングしない。うかつに格闘戦を挑むと、少し高度がズレていただけで相手の頭上or直下でサーベルを空振りすることになる。
-プレイヤーはエリアオーバーできない割に、敵が頻繁にエリアオーバーする。
--CPUはこちらの攻撃に反応して移動するため、何も考えずに射撃していると敵がエリア外から戻ってこないこともある。
-僚機は3機まで選んで出撃出来るのだが、ミッション中には出てこず、セリフと敵の減少のみ。「見えないところで敵と戦って戦力を減らしている」という設定で、共闘感がかなり薄い。
-一部に改造の効果が反映されない武器がある。また、武器によっては改造の効果が実感しづらく、性能の調査が面倒。
-シークレット条件が分かりづらいステージがある。
--達成しても「達成した」と表示されないのも不親切。達成状況はフリーミッションの選択画面で見ることができるが、クリアしないとわからないためやり直しが面倒。
-設定よりサイズが小さすぎる機体がある。特にザク1機も収納できないムサカ、エステバリスを搭載できないナデシコなどの戦艦系はよく突っ込まれる。
--この点は続編の2・3や、最新作のRになっても改善されていない。
**賛否両論点
-機体の挙動がやや重た目。もっさりと感じるプレイヤーもいれば、慣性を感じられるリアルな挙動として好むプレイヤーもいた。
-一部機体の性能バランスがおかしい。
--特にゲシュペンストmk2やガンダムデスサイズの低性能は論議を呼んだ。順位がついてしまうのは仕方ないが、弱い上に「やれる事が少ない」というのが不評だったようだ。
---前述のようにゲームバランスそのものは良好なので、これらの弱機体でもクリアは十分可能。
--逆にオージやザカールなど超強力な機体もあるが、こちらは使用条件が厳しく、かなりやりこまないと使えないため、あまり問題にはならなかった。
-射撃は相手の未来位置を予測しない。相手の移動方向と弾道を合わせるか、接近する必要がある。
--ドッグファイトの経験があるプレイヤーにはどうということもない仕様ではあるが、誘導がほしいというプレイヤーもいた。
-&bold(){演出面とストーリーがハード}。
--キャラゲー要素は薄く、通常のロボットゲーと比べ皆無といっていい。このあたりは『アーマード・コア』の要素が強いとも言える。
--顔グラフィックがあるのはオペレーター・艦長のみ。セリフも極端に少ない。ライバルキャラがボスとして登場するステージにそれに対応する主人公キャラで出撃すると少し会話がある・・・という程度である。
--イベントについてもステージ合間に入る解説(音声なし)、たまにインターミッション的なムービーが入る程度。
---無論こういうドライな雰囲気がいいのだ、とするプレイヤーも見られた。
-ほとんどの機体は購入での入手であり、パイロットと同時に編入される。つまり購入しなければ全く機体は増えていかない。
--参戦イベントがあるのはクワトロの百式くらいであり、ヘタをするとオリジナル機体×2機+百式の合計3機だけの部隊でゲームクリアという事も有り得る。
-大きくアレンジを受けたBGM。
--原作のオープニングや挿入曲がBGMとして使われているのだが、その多くが大きくアレンジされている。
--極端に劣化してアレンジされた曲はないのだが、それ故にイメージが違いすぎると不快感を示すプレイヤーと普通に聴けるアレンジだとするプレイヤーに分かれた。
**総評
版権ロボットアニメの大結集アクションゲームというコンセプトは非常に魅力的だったが、スパロボ的なキャラゲーを期待していたプレイヤーには期待外れだったようだ。~
次作の『2』では機体の挙動が軽くなったほか、キャラゲー的演出が強化。一見似たようなゲームだが、方向性の大きく異なるゲームになった。
*Another Century's Episode
【あなざー せんちゅりーず えぴそーど】
|ジャンル|エースロボットアクション|&amazon(B0006JHQBG)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|バンプレスト|~|
|開発元|フロム・ソフトウェア|~|
|発売日|2005年1月27日|~|
|定価|7,329円(税込)|~|
|レーティング|CERO:全年齢対象|~|
|>|>|CENTER:''[[Another Century's Episodeシリーズリンク>Another Century's Episodeシリーズ]]''|
**概要
ロボットアニメの主役級ロボットを集めたアクションゲーム。~
参戦作品は「聖戦士ダンバイン」「機動戦士Zガンダム」「機動戦艦ナデシコ劇場版」など、スーパーロボット大戦でいう所の「リアル系」に当たる全9作品。~
#region(参戦作品一覧)
-聖戦士ダンバイン
-重戦機エルガイム
-機動戦士Zガンダム
-機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
-機甲戦記ドラグナー
-蒼き流星SPTレイズナー
-ブレンパワード
-新機動戦記ガンダムW
-劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-
-バンプレストオリジナル
-フロム・ソフトウェアオリジナル
#endregion
独特のゲーム性に定評のあるフロム・ソフトウェアが開発を担当。~
同社の看板タイトル『アーマード・コア』と比べて操作が簡略化され、自由度が低下している代わりにとっつきやすくなっている。~
強引に例えるならアクションゲーム版スーパーロボット大戦と言ったところか((ただしコンセプトは大幅に異なる。))。
**評価点
-ガンダム以外の80~90年代ロボットアニメはアクションゲーム化の機会に恵まれなかったので、これらの作品群の機体を使用できるということ自体がこのゲームのコンセプトであり、最大の長所である。
--操作可能機体は主役級・準主役級・ライバルクラスからのチョイスが多いが、かなりマイナーな機体も一部使用可能。ただし準主役・ライバルクラスであっても使用可能でない機体もある。
-作風が&bold(){リアル}。
--参戦作品はどれもいわゆる&bold(){リアルロボット}に属するものばかり。
--機体のサイズも忠実に再現されており、6.9mのダンバインで30m以上の敵と戦ったりできる。武装やモーションなどの再現性も中々のもの。
--原作の性能を再現しつつ、ゲームとして機体の性能にバリエーションを持たせようという試みに成功している。無双のような圧倒的性能の主人公が敵をなぎ倒していくものではなく、敵より多少強い程度の自機を的確に操って戦っていくタイプのため、反射神経や超絶個人技よりも戦略・戦術が重視される。
-射撃武器は威力を上げると連射が遅くなるなど、機体改造の効果が一方通行ではない。
--一概に「こう改造すればいい」というものがなく、機体によってはかなり頭を使う。もちろん自分のやりたいように改造するのもOK。
-ゲームの内容はステージクリア型の空中戦を主体としたアクションゲームで、好きな機体を選んで出撃しザコ敵を蹴散らしたりミッション目的を達成→ボス戦、という構成のステージが多い。ミッションの内容もバラエティに富み、「敵全滅」「味方の護衛」といった単純なものから、複雑なものまで多岐に渡る目的が設定され、飽きさせまいという工夫が感じられる。
--宇宙空間での動作の自由度は特筆に値する((ただし上下移動と上下視点移動を同時にこなす必要あり。))。そして宇宙でのダミーバルーンがいかに厄介なモノかを思い知ることができる。
-ゲームバランスが良好。難易度イージー・ノーマル・ハードが存在するが、最弱機体であるゲシュペンストでもハードモードクリアは不可能ではない。つまり全機体で全難易度・全ミッションを制覇できる。
-終盤のストーリー展開は意外性があり熱いと一部で評判になった。
-オープニングムービーが秀逸。ロボットゲーのOPの中でも出色の出来である。このあたりは変態企業(褒め言葉)の面目躍如と言ったところ。
--主題歌の「Garnet Moon」(ボーカルは島谷ひとみ氏が担当)と合わせて、「オープニングは初代が最高」と主張するプレイヤーも多い。
---参考動画。ヘタなPS3作品よりクオリティが高い。
#region(オープニングムービー)
&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=CI6-wu_XGEA){425,350}
#endregion
**難点
-操作系
--メイン射撃と格闘のボタンが同じで敵との距離によってどちらが出るか決まるため、近距離戦で射撃しようと思ったときに格闘が暴発する恐れがある。
---大半の機体はさほど問題ないが、メイン射撃が3発しかなくスキだらけなウイングガンダム、メイン射撃を撃ってしまうと戻ってくるまで何故か格闘が振れなくなるガンダムデスサイズ・ガンダムサンドロックでは痛い欠点になる。
--SP攻撃のコマンドが「R3+L3同時押し」と、人によっては少々やりづらい。だいたいはキーコンフィグで解決するが、武器が5種類ある機体だと頑張るしかない。
-一部の機体は上下方向への移動が非常に遅い。地上ステージのミッションでは、結構な高度を行き来しなければならない場合があるため、イライラの元に。
--加えて、格闘は上下方向へほとんどホーミングしない。うかつに格闘戦を挑むと、少し高度がズレていただけで相手の頭上or直下でサーベルを空振りすることになる。
-プレイヤーはエリアオーバーできない割に、敵が頻繁にエリアオーバーする。
--CPUはこちらの攻撃に反応して移動するため、何も考えずに射撃していると敵がエリア外から戻ってこないこともある。
-僚機は3機まで選んで出撃出来るのだが、ミッション中には出てこず、セリフと敵の減少のみ。「見えないところで敵と戦って戦力を減らしている」という設定で、共闘感がかなり薄い。
-一部に改造の効果が反映されない武器がある。また、武器によっては改造の効果が実感しづらく、性能の調査が面倒。
-シークレット条件が分かりづらいステージがある。
--達成しても「達成した」と表示されないのも不親切。達成状況はフリーミッションの選択画面で見ることができるが、クリアしないとわからないためやり直しが面倒。
-設定よりサイズが小さすぎる機体がある。特にザク1機も収納できないムサカ、エステバリスを搭載できないナデシコなどの戦艦系はよく突っ込まれる。
--この点は続編の2・3や、最新作のRになっても改善されていない。
**賛否両論点
-機体の挙動がやや重た目。もっさりと感じるプレイヤーもいれば、慣性を感じられるリアルな挙動として好むプレイヤーもいた。
-一部機体の性能バランスがおかしい。
--特にゲシュペンストmk2やガンダムデスサイズの低性能は論議を呼んだ。順位がついてしまうのは仕方ないが、弱い上に「やれる事が少ない」というのが不評だったようだ。
---前述のようにゲームバランスそのものは良好なので、これらの弱機体でもクリアは十分可能。
--逆にオージやザカールなど超強力な機体もあるが、こちらは使用条件が厳しく、かなりやりこまないと使えないため、あまり問題にはならなかった。
-射撃は相手の未来位置を予測しない。相手の移動方向と弾道を合わせるか、接近する必要がある。
--ドッグファイトの経験があるプレイヤーにはどうということもない仕様ではあるが、誘導がほしいというプレイヤーもいた。
-&bold(){演出面とストーリーがハード}。
--キャラゲー要素は薄く、通常のロボットゲーと比べ皆無といっていい。このあたりは『アーマード・コア』の要素が強いとも言える。
--顔グラフィックがあるのはオペレーター・艦長のみ。セリフも極端に少ない。ライバルキャラがボスとして登場するステージにそれに対応する主人公キャラで出撃すると少し会話がある・・・という程度である。
--イベントについてもステージ合間に入る解説(音声なし)、たまにインターミッション的なムービーが入る程度。
---無論こういうドライな雰囲気がいいのだ、とするプレイヤーも見られた。
-ほとんどの機体は購入での入手であり、パイロットと同時に編入される。つまり購入しなければ全く機体は増えていかない。
--参戦イベントがあるのはクワトロの百式くらいであり、ヘタをするとオリジナル機体×2機+百式の合計3機だけの部隊でゲームクリアという事も有り得る。
-大きくアレンジを受けたBGM。
--原作のオープニングや挿入曲がBGMとして使われているのだが、その多くが大きくアレンジされている。
--極端に劣化してアレンジされた曲はないのだが、それ故にイメージが違いすぎると不快感を示すプレイヤーと普通に聴けるアレンジだとするプレイヤーに分かれた。
**総評
版権ロボットアニメの大結集アクションゲームというコンセプトは非常に魅力的であり、新たなファンを獲得した。~
ただ、スパロボ的なキャラゲーを期待していたプレイヤーには期待外れだったようで、次作の『2』ではキャラゲー的演出が強化され、一見似たようなゲームだが『スパロボ寄り』の、方向性の大きく異なるゲームになり、売上は低迷した。