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*戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校
【せんじょうのう"ぁるきゅりあつー がりあおうりつしかんがっこう】
|ジャンル|アクティブ・SRPG|&amazon(B002MRR9Z8)|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|
|発売・開発元|セガ|~|
|発売日|2010年1月21日|~|
|定価|6,090円|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|
|コンテンツアイコン|セクシャル、暴力、犯罪、言葉、その他|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''戦場のヴァルキュリアシリーズ'':[[1>戦場のヴァルキュリア]] - ''2'' - [[3>戦場のヴァルキュリア3]]|
#contents(fromhere)
**概要
PS3初期に発売され、世界中で高い評価を得てギネス協会から「PS3最高のSRPG」とまで認定された『[[戦場のヴァルキュリア]]』の続編。~
今作は前作から2年後、内戦下の士官学校が舞台となっており、前作キャラクターも登場する。~
PSPに変更した理由は主に2つあり、開発期間の短縮(前作から間隔を空けたくなかった)と、新しいユーザーの開拓を目指したとのこと。
**特徴
戦闘システム「BLiTZ(ブリッツ)」への新要素。
-複数エリアでのミッション
--前作では各ミッション1つのマップが舞台だったが、今作では「拠点」でつながった複数のエリアが展開され、新たな戦略が必要になった。
--例えばエリア1からエリア2に進みたいとき、通路上に陣取っている戦車を強引に破壊するよりも、エリア3からエリア1へつながる拠点を占拠し、そこからエリア2を目指す方が効率がよい。
-「モラル(士気)」
--各ミッション開始時の数値は3で、戦況によって0~6まで変化する。0になるとミッション失敗。
--拠点占拠やユニット撃破で上昇するが、敵に同様のことをされると低下する。
--また、ポテンシャル(スキル)はモラルが高いほど発動しやすくなる。
「兵種(ジョブ)」の大幅な増加
-前作では5兵科10兵種だったが、今作では5兵科35兵種に増え、更にキャラクターごとに兵種を自由に変えることが出来るようになった。
-ただし完全に自由に変えられるのは主人公のアバンのみで、他のキャラクターは基の兵科をまたいでの変更はできない。
-武器の種類も大幅に増量。従来のマシンガンやライフルに加え、ピストルや軍用レンチといった風変わりな武器が追加された。
-これらに武器にも大きな特徴が用意されているため存在意義を疑うような武器は一切存在しない。
-シミュレーション部分は前作のようなストーリーに沿って進める方式ではなくミッション選択方式に変わった。
--全部で6種類あり、クラスメイトから出されるミッションや定期的に出されるものなどがあり、前作にあったフリーマップも搭載している。
-幅広い層に遊んでもらうための工夫。
--今作は''戦死という概念がない。''前作のような死亡の条件に立たされた場合は戦場から撤退してしばらくの間出撃不可という形に変えられた。
---これにより、相変わらずの個性的すぎるキャラクター達も相まって一層の愛着をわかせる事が出来るようになった。
---しかしその一方で戦争を題材にしているストーリーにとって致命的な問題も発生している。
-前作ではフリーマップ限定だった難易度設定をメインストーリー上でも搭載した。
--これにより、より新規プレイヤーに対する窓口が広がっている。
-全体的に難易度面を調整。
--前作で強力すぎると指摘された「オーダー」は効果が弱体化し使用CPが増加している。その他にも偵察兵の攻撃力などが兵種の増加に伴い調整が入っている。
**長所
難易度は前作のやや厳しめな難易度から下がっているが戦場での緊張感は健在。前作もオーダーによる能力強化が強力過ぎた問題があり一概に低下した訳ではない。
大増量のボリューム
-本編クリアまでのミッション数が、前作の23から55へと大幅に増えた。
-他にも本編中の寄り道ミッションが13→70、クリア後の高難易度ミッションも10→49とそれぞれ5倍近くなっている。加えて、後述のDLCもある。
-どれも凝ったミッションばかりなので、やり応えたっぷり。より長く遊べるようになっている。
インターフェースの大幅強化
-他のSRPGに標準搭載されている「敵の行動経過をスキップする機能」が追加。テンポが向上し、手軽に遊べるようになった。
-また、前作ではHPぐらいしか見れなかった味方のステータスは、今作では命中なども数値化され見る事ができるようになった。
良心的なDLC
-前作の4パック計20ミッションからバラ売りの24ミッションに増えており、値段も1ミッションわずか''100円''と極めて良心的だといえる。
-また、基本的に有料になりやすいとされるステッカーやゲストキャラクターに至ってはなんと''無料''。ファンを大切にしようとする姿勢がよく表れているといえよう。
相変わらず個性的すぎるキャラクター達は健在。
--今作は学園モノのようなストーリーになっているためその手のゲームには必要不可欠なサブイベントの数がとても豊富。60人を超えるキャラクターのほぼ全てにしっかりとサブイベントが用意されている辺りからもいかに数が多いかが分かる。
前作でも担当していた崎元仁氏の音楽
-特に「メインテーマ」は、士官学校の伝統を連想させるような高貴さが表れており、とても高評価である。
**賛否両論点
分割マップ
-「戦略性が上がった」と評価する声もあれば「単純にめんどくさくなった」と批判する声もある。
-というのも、今作は携帯機ゆえか視界がかなり狭くなって分割によってマップ自体が大幅に狭まった上に、どの拠点がどのエリアと繋がっているのかを把握する必要があるためである。
--そのため、こじんまりしていて戦争している気分を感じづらいなど言われる事も。
難易度の大幅低下
-具体的には、戦死の概念がなくなり全体的に緊張感が薄れたこと、単純に敵の攻撃力が下がったこと、増援が呼んだ瞬間1ターン待たずにすぐ参戦することになったことなどが挙げられる。
-上記のように難易度調整が可能ではあるが、完全に解決できているとはいえない。
ストーリーの進行方式について。
--今作のストーリーの進め方はやや特殊で、決められた数のミッションをクリアしないと先に進めないという方式になっている。そのため合う人には攻略の自由度が上がったと好意的にみることができるが合わない人だととにかくダレる結果となる。
公式チート同然の敵ユニット「V2」
-人型ではあるが、''そのままの状態ではヘッドショット(弱点攻撃)が効かない上に、HP、長射程からの対歩兵・対戦車火力、防御力のすべてが敵味方含めて群を抜いている。''
-とある方法を使えば弱体化するが、ヘッドショットが有効になり対戦車火力がなくなるだけでなので、突っ込んでこられると大変危険なのは変わりない。
-これをごり押し防止の妥当な調整と見るか、無理やりな調整と見るかは本当に人によるとしか言いようがない。
**短所
淡泊で強引なシナリオ
-戦死の概念がなくなったことがシナリオにまで影響を及ぼしており、''キャラが数人''という、普通の戦争ではありえない事態になっている。
-戦死するキャラクターの1人の死亡経緯に関しても批判が強い。そのキャラは今作品でも屈指の人気を持つキャラクターではあるが、死の理由があまりにも意味不明な上に''そもそも死ぬ必要性すらない''という極めてお粗末な「お涙頂戴的な描写」であることが原因である。
-また、世界に数人しかいない貴重人種であり、タイトルにも使われている「ヴァルキュリア」が量産化されるという衝撃の展開は今なお批判が根強い。''ヴァルキュリア人のバーゲンセール''と揶揄される事も。
-''味方のトラウマを救うために自分を銃で撃つ主人公''など、不満点は数多い。
携帯機になってスペックが低下した影響か、全体的に色々と劣化している点が目立つ。
--非常に好評だった水彩画調グラフィックがなくなってしまっている。
---一応テクスチャは水彩画調で描かれているし、がんばって再現しようとしている感じは見受けられるものの、やはり根底の仕様はどうしようもない。
--戦場での会話が完全に静止画となった。
--ストーリーがフルボイスではなく、中途半端にボイスが出る。
---多くのSRPGの標準ではあるが、前作ではしっかりキャラクターが動きながらフルボイスで会話していたため大幅に演出面が劣化している。
--非常にリアルな音だった1とは違い、全体的にSEが劣化。
---特に銃のSEは''ビーム''と揶揄されるあまりにもしょぼい物に。スペックダウンの分を差し引いてももう少し何とかできたはずである。
運の絡む「単位」システム
-キャラの兵種を変更するのには特定の単位が必要で、その単位は戦闘に出撃させることで貰えるのだが、戦闘ごとに設定された数種の単位のうちどれを貰えるのかは完全にランダム。
-兵種変更
兵科バランス
-「狙撃兵」元々1でも高命中高火力長射程を兼ね備えた相当な強兵科だったため強くする必要があったのかはいささか疑問である。
-1では敵側の狙撃兵も味方側と同じくらい脅威であり、このように敵側も強ければ問題なかったのだが火力の関係上敵側では対して強くない敵になった事が批判を強めている。
-またそれを上回る程剣甲兵が異常に強く、攻撃力もピカイチで、盾もあるので守りも最強。弱点が機動力の少なさだが容易にカバーが可能という壊れているとしか思えない強さ。
//-今作では1で無類の万能さと強さを誇った戦車が弱体化している。しかし代わりに遠くの敵を狙撃できる狙撃兵が物凄く強化されている。
//味方の戦車はむしろ強化されてると思う、装甲車との使い分け等運用の幅も増えた。ただ鹵獲徹甲機銃がチート性能過ぎてバランス壊してるのと、敵の戦車が弱い問題はあるけど。
//対戦車用の武器が増えた事だけでも体感的には十分弱体化してるとは思う。1は敵が弱点狙って狙撃してこなかった分無敵に近かった感じが。
//戦車は弱体化したが火炎砲車+装甲車はかなり強い気が、キャリー能力で歩兵の移動能力も上げれるし
//そもそも前作で戦車が強かったとしたら、ある程度弱体化させるのは当然だと思う。
**総評
据え置き機→携帯機という流れの関係上前作から劣化している点は目立つ。しかし、1ゲームとしてみた場合は間違いなくPSP最高レベルのSRPGと呼べる出来になっている。~
BLiTZの良さは損なわれていないし、兵種の大幅増加は結果として戦略性の大幅な向上に繋がった。~
新要素の搭載による粗はどうしても見られるものの、1でほとんど完成していたシステムに大きなテコ入れをしようとしたスタッフの意気込みは評価されるべきである点である。~
前作やってないけどレベルの高いSRPGをやりたいという人や前作が気に入ったという人でも気軽に遊んで問題ない良作SRPGといえる。~
ただし、前作並みのクオリティを期待して買うと肩透かしを食らう感じはどうしても拭えないのでそこは注意する事。~
なお、この方向性は形をほとんど変えず次作に受け継がれることとなる。
**その後の展開
2011年1月27日に、1のサイドストーリーを描いた『戦場のヴァルキュリア3』が発売された。~
『2』から難易度が大幅に上昇し、『2』の不満点をいくらか解消しシステムは昇華されているが、過度なマップの使いまわしや単純な難易度調整、敵先攻ミッションの初見殺しなどが原因で賛否が分かれている。
*戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校
【せんじょうのう"ぁるきゅりあつー がりあおうりつしかんがっこう】
|ジャンル|アクティブ・SRPG|&amazon(B002MRR9Z8)|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|
|発売・開発元|セガ|~|
|発売日|2010年1月21日|~|
|定価|6,090円|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|
|コンテンツアイコン|セクシャル、暴力、犯罪、言葉、その他|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''戦場のヴァルキュリアシリーズ'':[[1>戦場のヴァルキュリア]] - ''2'' - [[3>戦場のヴァルキュリア3]]|
#contents(fromhere)
**概要
PS3初期に発売され、世界中で高い評価を得てギネス協会から「PS3最高のSRPG」とまで認定された『[[戦場のヴァルキュリア]]』の続編。~
今作は前作から2年後、内戦下の士官学校が舞台となっており、前作キャラクターも登場する。~
PSPに変更した理由は主に2つあり、開発期間の短縮(前作から間隔を空けたくなかった)と、新しいユーザーの開拓を目指したとのこと。
**特徴
戦闘システム「BLiTZ(ブリッツ)」への新要素
-複数エリアでのミッション
--前作では各ミッション1つのマップが舞台だったが、今作では「拠点」でつながった複数のエリアが展開され、新たな戦略が必要になった。
--例えばエリア1からエリア2に進みたいとき、通路上に陣取っている戦車を強引に破壊するよりも、エリア3からエリア1へつながる拠点を占拠し、そこからエリア2を目指す方が効率がよい。
-「モラル(士気)」
--モラルは複数エリアにあるすべての戦線の影響で上下するので、広い視野でミッションを攻略することが必要になった。
--効率よく進攻できればモラルもどんどん上昇し、ますます有利な状況が作れる。一方前線ばかりに気を取られていると、思わぬところでモラル低下の原因が発生し、戦線がこう着することもある。
--各ミッション開始時の数値は3で、戦況によって0~6まで変化する。0になるとミッション失敗。
--また、ポテンシャル(スキル)はモラルが高いほど発動しやすくなる。
「兵種(ジョブ)」の大幅な増加
-前作の5兵科10兵種から5兵科35兵種に増え、部隊編成の自由度が広がった。
-各キャラが、固定の「兵科」の中で7つの「兵種」を選択できる((主人公のアバンのみ、兵科をまたいで35兵種すべてに兵種変更できる。))。
-武器の種類も増え、従来の銃火器だけでなく、近接武器の「軍用レンチ」や、味方を強化・敵を弱体化する「楽器」といった風変わりな武器も追加された。
「戦死」の廃止
-前作でいう戦死(キャラロスト)の条件を満たしたキャラは、今作ではそのミッション中は再出撃できなくなり、その後も3ミッションクリアするまで出撃不可という形になった。
-これにより、相変わらずの個性的すぎるキャラたちがシナリオに絡んだり、キャラごとのサブイベントが用意されるようになった。
-しかし、戦争が題材のシナリオにとって致命的な問題も発生している。
**長所
難易度は前作のやや厳しめな難易度から下がっているが戦場での緊張感は健在。前作もオーダーによる能力強化が強力過ぎた問題があり一概に低下した訳ではない。
大増量のボリューム
-本編クリアまでのミッション数が、前作の23から55へと大幅に増えた。
-他にも本編中の寄り道ミッションが13→70、クリア後の高難易度ミッションも10→49とそれぞれ5倍近くなっている。加えて、後述のDLCもある。
-どれも凝ったミッションばかりなので、やり応えたっぷり。より長く遊べるようになっている。
インターフェースの大幅強化
-他のSRPGに標準搭載されている「敵の行動経過をスキップする機能」が追加。テンポが向上し、手軽に遊べるようになった。
-また、前作ではHPぐらいしか見れなかった味方のステータスは、今作では命中なども数値化され見る事ができるようになった。
良心的なDLC
-前作の4パック計20ミッションからバラ売りの24ミッションに増えており、値段も1ミッションわずか''100円''と極めて良心的だといえる。
-また、基本的に有料になりやすいとされるステッカーやゲストキャラクターに至ってはなんと''無料''。ファンを大切にしようとする姿勢がよく表れているといえよう。
相変わらず個性的すぎるキャラクター達は健在。
--今作は学園モノのようなストーリーになっているためその手のゲームには必要不可欠なサブイベントの数がとても豊富。60人を超えるキャラクターのほぼ全てにしっかりとサブイベントが用意されている辺りからもいかに数が多いかが分かる。
前作でも担当していた崎元仁氏の音楽
-特に「メインテーマ」は、士官学校の伝統を連想させるような高貴さが表れており、とても高評価である。
**賛否両論点
分割マップ
-前述のように「戦略性が上がった」と評価する声もあれば、「単純にめんどくさくなった」と批判する声もある。
-マップが狭いので、こじんまりしていて戦争をしている感じが薄れている。
難易度の大幅低下
-具体的には、戦死の概念がなくなり全体的に緊張感が薄れたこと、単純に敵の攻撃力が下がったこと、増援が呼んだ瞬間1ターン待たずにすぐ参戦することになったことなどが挙げられる。
-上記のように難易度調整が可能ではあるが、完全に解決できているとはいえない。
ストーリーの進行方式について。
--今作のストーリーの進め方はやや特殊で、決められた数のミッションをクリアしないと先に進めないという方式になっている。そのため合う人には攻略の自由度が上がったと好意的にみることができるが合わない人だととにかくダレる結果となる。
公式チート同然の敵ユニット「V2」
-人型ではあるが、''そのままの状態ではヘッドショット(弱点攻撃)が効かない上に、HP、長射程からの対歩兵・対戦車火力、防御力のすべてが敵味方含めて群を抜いている。''
-とある方法を使えば弱体化するが、ヘッドショットが有効になり対戦車火力がなくなるだけでなので、突っ込んでこられると大変危険なのは変わりない。
-これをごり押し防止の妥当な調整と見るか、無理やりな調整と見るかは本当に人によるとしか言いようがない。
**短所
淡泊で強引なシナリオ
-戦死の概念がなくなったことがシナリオにまで影響を及ぼしており、''キャラが数人''という、普通の戦争ではありえない事態になっている。
-戦死するキャラクターの1人の死亡経緯に関しても批判が強い。そのキャラは今作品でも屈指の人気を持つキャラクターではあるが、死の理由があまりにも意味不明な上に''そもそも死ぬ必要性すらない''という極めてお粗末な「お涙頂戴的な描写」であることが原因である。
-また、世界に数人しかいない貴重人種であり、タイトルにも使われている「ヴァルキュリア」が量産化されるという衝撃の展開は今なお批判が根強い。''ヴァルキュリア人のバーゲンセール''と揶揄される事も。
-''味方のトラウマを救うために自分を銃で撃つ主人公''など、不満点は数多い。
携帯機になってスペックが低下した影響か、全体的に色々と劣化している点が目立つ。
--非常に好評だった水彩画調グラフィックがなくなってしまっている。
---一応テクスチャは水彩画調で描かれているし、がんばって再現しようとしている感じは見受けられるものの、やはり根底の仕様はどうしようもない。
--戦場での会話が完全に静止画となった。
--ストーリーがフルボイスではなく、中途半端にボイスが出る。
---多くのSRPGの標準ではあるが、前作ではしっかりキャラクターが動きながらフルボイスで会話していたため大幅に演出面が劣化している。
--非常にリアルな音だった1とは違い、全体的にSEが劣化。
---特に銃のSEは''ビーム''と揶揄されるあまりにもしょぼい物に。スペックダウンの分を差し引いてももう少し何とかできたはずである。
運の絡む「単位」システム
-キャラの兵種を変更するのには特定の単位が必要で、その単位は戦闘に出撃させることで貰えるのだが、戦闘ごとに設定された数種の単位のうちどれを貰えるのかは完全にランダム。
-兵種変更
兵科バランス
-「狙撃兵」元々1でも高命中高火力長射程を兼ね備えた相当な強兵科だったため強くする必要があったのかはいささか疑問である。
-1では敵側の狙撃兵も味方側と同じくらい脅威であり、このように敵側も強ければ問題なかったのだが火力の関係上敵側では対して強くない敵になった事が批判を強めている。
-またそれを上回る程剣甲兵が異常に強く、攻撃力もピカイチで、盾もあるので守りも最強。弱点が機動力の少なさだが容易にカバーが可能という壊れているとしか思えない強さ。
//-今作では1で無類の万能さと強さを誇った戦車が弱体化している。しかし代わりに遠くの敵を狙撃できる狙撃兵が物凄く強化されている。
//味方の戦車はむしろ強化されてると思う、装甲車との使い分け等運用の幅も増えた。ただ鹵獲徹甲機銃がチート性能過ぎてバランス壊してるのと、敵の戦車が弱い問題はあるけど。
//対戦車用の武器が増えた事だけでも体感的には十分弱体化してるとは思う。1は敵が弱点狙って狙撃してこなかった分無敵に近かった感じが。
//戦車は弱体化したが火炎砲車+装甲車はかなり強い気が、キャリー能力で歩兵の移動能力も上げれるし
//そもそも前作で戦車が強かったとしたら、ある程度弱体化させるのは当然だと思う。
**総評
据え置き機→携帯機という流れの関係上前作から劣化している点は目立つ。しかし、1ゲームとしてみた場合は間違いなくPSP最高レベルのSRPGと呼べる出来になっている。~
BLiTZの良さは損なわれていないし、兵種の大幅増加は結果として戦略性の大幅な向上に繋がった。~
新要素の搭載による粗はどうしても見られるものの、1でほとんど完成していたシステムに大きなテコ入れをしようとしたスタッフの意気込みは評価されるべきである点である。~
前作はやってないけどレベルの高いSRPGをやりたいという人や、前作が気に入ったという人でも、気軽に遊んで問題ない良作SRPGといえる。~
ただし、前作並みのクオリティを期待して買うと肩透かしを食らう感じはどうしても拭えないので、そこは注意する事。~
なお、この方向性は形をほとんど変えず次作に受け継がれることとなる。
**その後の展開
2011年1月27日に、1のサイドストーリーを描いた『戦場のヴァルキュリア3』が発売された。~
『2』から難易度が大幅に上昇し、『2』の不満点をいくらか解消しシステムは昇華されているが、過度なマップの使いまわしや単純な難易度調整、敵先攻ミッションの初見殺しなどが原因で賛否が分かれている。