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ワルキューレの冒険 時の鍵伝説 - (2024/04/06 (土) 14:18:20) の1つ前との変更点
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*ワルキューレの冒険 時の鍵伝説
【わるきゅーれのぼうけん ときのかぎでんせつ】
|ジャンル|アクションRPG|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/174000724.jpg,height=160)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|512KbitROMカートリッジ|~|
|発売・開発元|ナムコ|~|
|発売日|1986年8月1日|~|
|定価|3,900円|~|
|配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2007年3月20日/500Wiiポイント&br()【3DS】2013年9月4日/500円&br()【WiiU】2015年2月4日/514円&br()ナムコットコレクション&br()【Switch】2020年8月20日/330円|~|
|判定|なし|~|
|>|>|CENTER:''ワルキューレシリーズ''&br;''ワルキューレの冒険'' / [[ワルキューレの伝説]] / [[サンドラの大冒険>サンドラの大冒険 ワルキューレとの出逢い]] / ローザの冒険 / ワルキューレの栄光 / ワルキューレの栄光2|
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#contents(fromhere)
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**概要
ナムコの著名なアクションゲーム『ワルキューレ』シリーズの第一作目。~
復活した悪の化身ゾウナを倒すため、マーベルランドへと降り立った神の子ワルキューレとなり剣と魔法、アイテムを駆使して戦う。
本作は敵を倒して経験値を稼ぎレベルアップしてキャラを強化するアクションRPGの要素が取り入れられている。
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**システム
-本作は『[[ゼルダの伝説]]』と類似したシステムを採用しており、Bボタンで剣やアイテム、Aボタンで魔法を使用する。アイテムと魔法はポーズ中、十字キー左右と上下で切り替える。
//ゼルダ1に魔法は無いし盾は飾りなんで(むしろ剣で防御してる…)「同様」とまではちょっと。
--『ゼルダ』と異なり、一般的なRPGと同様のレベルアップシステムを採用しているが、レベルを上げるには敵を倒して経験値を溜めた後、宿屋に泊まって休む必要がある。
--ゲームスタート時に入力した星座と血液型により成長速度が変化するシステムを採用している。
--パスワードコンティニュー制で、宿屋で休むとパスワードが表示される。ゲームオーバー後にCONTINUEを選んだ場合は最後に宿屋に立ち寄った状態のまま(体力と知力は全快する)スタート地点から再開。(電源を切った後での)パスワードによる再開の場合はアイテムは重要なもののうち一部を除いてほぼ消失する。いずれの場合も宝箱など配置されたアイテムは全て復活するので再度の入手もアイテム増殖も(あまり意味は無いが)簡単にできる。
-ワルキューレは全部で7つの魔法を使用する事が出来る。魔法は知力(MP)の最大値が一定以上になると習得出来、使用すると知力を消費する。
-戦闘はランダムエンカウントで、歩いていると突然ワルキューレの上下左右に敵が出現する。
--倒せば経験値やお金の入った袋を落とすが、逃げることも可能。敵は赤、青、黒の三色に分けられ色によって強さが変化する。
--雑魚敵には、動きながら弾を飛ばすものもいる。ワルキューレが敵や弾に当たるとダメージを受ける。
--特定地点に配置されている固定ボスは、雑魚敵と違ってその場を動かない代わりに、弾を飛ばしてくる。
-マーベルランドには昼夜の概念がある。単なる演出のようにも見えるが、実は昼夜を活用したイベントが存在する。迷宮内でもランプの効果時間に影響したりする。また、フルータジアでは夜になると障害物がまともに見えなくなり、夜に行動するなら(慣れるまでは)ランプが必要になる。
--バーチャルコンソール版の説明書には「夜になると敵が強くなったり、特定のイベントが発生したりします」と書いてあるのだが、元の(少なくともFC版の)ゲームで敵が強くなる事は特になかったはず(少なくとも敵の種類は出現位置によってのみ決定される)。この説明が元からの仕様なのか、VC版への移植に際して何らかの修正がされたのか、それとも誤った記述なのかは今のところ不明である。
//↑ここはコメントアウトするよりきちんと書いた方がよかったと反省。とりあえずはこんな感じで。
-装備には武器類(オノ含む)の他に、受けるダメージを減らすヘルメット類と、砂漠や雪原でのHP減少を防ぐマント類があり、装備するとワルキューレの見た目も変わる。
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**評価点
-プレイヤーに応じて多様化する自由度の高いゲーム展開。
--アクションが苦手なプレイヤーはレベル上げや金稼ぎをしてアイテムを買えばある程度のごり押しが可能となるので難易度を下げられる、得意なら稼ぎをほとんど無視しても良いが難易度は高くなるなどプレイヤーに応じて様々なプレイスタイルが存在する。
---星座や血液型による能力・成長の変化もプレイスタイルに大きく影響する。大きく分けて体力型と知力型、バランス型と分かれ、さらに血液型で早熟、晩成などに変化する。自分の星座や血液型に拘るか、攻略しやすいものにするかはプレイヤー次第。
--先へ進むためにはアイテムを取得していく必要があるが、各地にはワープゾーンも用意されているので慣れたプレイヤーならワープを活用して自由に冒険が出来る。
-BGMやSEは良質で好評。
--特に序盤から終盤まで聞き続けることになるフィールドBGMはその出来の良さから人気が高い。
--SEも剣を振ったりアイテム取得時、敵出現時など聞いていて小気味良いものが多い。
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**問題点
-知力の値が宿屋でしか確認出来ない。
--魔法を使用するのに必要な知力と現在値を把握しておかないと必要な時に限って使えなくなってしまう。
--後1回しか使えなくなるとアイコンが点滅する
--幸い魔法はそこまで有用ではないのでバッサリ切り捨ててしまうのも手ではあるが。
-基本的にノーヒントのゲーム展開のため、目標がわかりにくい。
--攻略に必須のアイテムの中には入手方法がわかりにくいものも多く、どのアイテムがクリアに必要なのかも分かりにくい。序盤から必須となる木を切ることができる「オノ」や、ブラックサンドラを倒した時にランダムドロップする「サンドラの魂」などはその最たる例だろう。((アファ大陸にあるピラミッドを開けてくれる他ラスボスを封印する時にも必要になる、一応説明書にはヒントらしき文言はあるが))
---前述の再開時にアイテムが消失する仕様も必須アイテムは消失しないので、どのアイテムが必要なのかというヒントになっていた。
--特にラスボスのいるフルータジアへの渡り方が難しく、『あるアイテムを持ち、とある場所に立って夜明けを迎える』という手順が必要となる。
---そのアイテムは下手をすると「もう要らない」とも思えるものであり((しかもコンティニューで消える類のもの))、この時点で持っていない可能性も十分にある。
---また地面は他と少しだけ違うのだが((周りと同じ草原なのだが、ここだけ草の模様がない。))、その違いが少なすぎて気づきにくい上に、そもそも「ここで何をすればいいのか」というのが完全にノーヒント(ゲーム中に類似の仕掛けなども一切出てこないので、推測すらできない)。ちなみにボスもいるのだが(恐らくこれがヒントなのだろう)倒す必要はない。
--『ゼルダ』のように人々からヒントを貰うことも出来ないため、アイテムの在り処や使い方も大半は自力で探る必要がある。
---たとえば斧は「木を切る道具」と説明書に載ってはいるのだが、しかし体力が一定量以上になれば岩山も崩せるというゲームクリアに必須の事柄についてはどこにも記述が無い。
--一応、序盤から中盤のヒントは説明書や付属の地図に掲載されているので、それを頼りにプレイしていくのが初心者にはベスト。~
とはいえ、説明書付きのソフトを入手するのは困難である上、マップ付きの公式攻略本も今では入手困難。~
今からプレイするのであれば、攻略サイトの参考をオススメする。
-アイテムは計8個しか持てないのに、捨てたり持ち替えたりできないため、持ち物が一杯だと新しいアイテムを拾えない。冒険中にアイテム欄を空けるには、サンドラの店に売却するか、使用回数/耐久度のあるものを使い切って消滅させる必要がある。
--クリアする際にも、(その場で)とあるアイテムを入手して使う必要があるので、ラスボス戦でアイテム欄の空きが無いと困ることになる。
--しかもゲームクリアに必要なアイテムの数がやたらと多い。ラスボスからアイテムを入手しゲームクリアする前の段階で最低5個のアイテムを持つことになり、そして他にもほぼ必須といえる重要アイテムもあるため(鍵など)、この段階で余裕を持ってアイテムを使うといった行動は一切できない(どころか、地下迷宮を見やすくするためのランプすらもまず持てない)。
//編集者むけ補足:必要アイテムに関して、クジラか船、ブルーマント、ブルーヘルメット、サンドラの像、スーパーソードの5つ(+時の鍵)が絶対条件。これにティアラ、鍵、斧(サンドラの像を最後の迷宮で入手するなら必要)とするとアイテム欄に空きが一切ない。スーパーソード入手前に他の武器を持ってるとそれも邪魔になるし、金の鍵は消せない、斧は案外消費が難しい、と、最終局面でのアイテム管理に地雷要素がてんこ盛り。サンドラの像の入手時点で斧を消すことを思いつけばまだマシだが、それでも重要アイテムであるはずのティアラを道中で売るとか大体そういう事になる。
--ちなみにゲーム内メッセージの類が無いので、説明書に書いてある以外の敵やアイテムの名前は攻略情報を見るぐらいしか確認する手段が無い。中には攻略本の中でも表記ぶれがあったりなど結局よく分からない、といったケースも。
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**総評
本作の発売された1986年は『ゼルダ』『[[ドラクエ>ドラゴンクエスト]]』が発売され、にわかにRPGというジャンルがプレイヤーの興味を引き始めた時期である。~
そんな中で発売された本作は、キャラクターデザインにより多くのプレイヤーの興味を引くことに成功した。~
攻略本必須と言われた謎解きの難解さは賛否が分かれるところではあるが、それによって強烈な印象を残したのも事実で、後のナムコを代表する作品の処女作として後々まで語り継がれる事となった。~
//特にワルキューレのデザインは日本人に「ワルキューレ」という名とイメージを浸透させることに成功したほどである。~
//そのデザインの優秀さや後々のシリーズ化、『[[テイルズ オブ シリーズ]]』でのゲスト出演などもあり、ナムコを代表するキャラクターの一人として認知されていった。~
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**その後の展開
***移植
-VS筐体版
--本作発売と同時期にファミコン互換基板を内蔵したVS筐体用のソフトとしてゲームセンターに置かれていた。基本的に内容は同じだが1プレイに時間制限があり、一定時間が経つと白いコアクマンが湧いて、その攻撃により強制的に殺される。
***移植・リメイク
-''ナムコアンソロジー2(PS)''
--FCで発売されたタイトルの移植とアレンジ版を同時収録したオムニバスタイトルの中の1本として移植された。
--アレンジ版は続編『ワルキューレの伝説』に近いゲーム性となり、メインテーマもあちらから逆輸入されている。ストーリー部分も補強されているが、ゲームバランスは大味。
-''ワルキューレの冒険 時の鍵伝説 with シャオムゥ(3DS)''
--『[[PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』の限定版に付属。
--上記『ナムコアンソロジー2』版をベースにプレイヤーキャラクターにシャオムゥが追加されている。
***続編
-''[[ワルキューレの伝説]](AC)''
--ACで稼動した続編。RPG要素が廃止されて完全なアクションゲームとなった。アーケード基板により増えた容量を最大限に活かし、美麗なグラフィックで再構築された世界観、公式絵に忠実に再現されたワルキューレのかわいらしいキャラクター性で一躍人気タイトルとなった。
--後に若干のアレンジを施されPCエンジンに移植された。なお、PCエンジン版は後の媒体で人気を博す敵役「ブラックワルキューレ」の初出作。
-''[[サンドラの大冒険 ワルキューレとの出逢い]](SFC)''
--ワルキューレの相棒「サンドラ」を主役に据えた番外編で、本作の前日談に当たる作品。
---マルチエンド制となっており、正史上、本作に繋がらない結末は全てバッドエンドであり、トゥルーエンドにて本作中盤のサンドラ出現領域に話が繋がって完結する運びとなっている。
-''ワルキューレの伝説 外伝 ローザの冒険(PC)''
--天上界とマーベルランドの狭間に漂う浮島フローランドを舞台にした番外編。デジタルコミック作品。
---主人公は「ローザ」というワルキューレの助手である幼い戦乙女で、鈴木 真仁氏が声を演じている。ワルキューレを演じているのは久川 綾氏。
---なお、同じキャストによるドラマCD版も存在。こちらはPC版のベストエンドルートを基にした内容となっているが、PC版と内容がやや異なる。
-''ワルキューレの栄光 / ワルキューレの栄光2(携帯アプリ)''
--携帯電話用アプリとして登場した18年ぶりの続編。同名の漫画版との関連はない。
--『栄光1』は横スクロールのアクション面を採用しており、『栄光2』は『冒険』同様のトップビューアクションに回帰した。
-1989年にMSX2で''『ワルキューレの冒険II』''が発表されていたが、発売中止となった。その当時「ディスクステーション」に収録されたプロモーション動画は現在もネット上で確認出来る。
***その他
-小説版''『小説 ワルキューレの冒険 紡がれし時の彼方に』''
--本作の小説版で、作者は尾崎 克之氏。挿絵は冨士 宏氏が担当。元が会話の概念の無い内容であった都合上オリジナルキャラやオリジナル設定が多数登場するが、大筋は本作と同様。
---冨士 宏氏が描いていた独特なノリと叙情的な言い回しが小説として巧みに再表現されている為、ファン必見の内容となっている。
-漫画版''『ワルキューレの冒険外伝 ふたりの女神』''
--本作の漫画版で、作者は若き日の杉森 建氏。サブタイトル「ふたりの女神」が示す通りに独自要素が非常に強い内容となっている為、正史の内に含まれない一種のパラレルワールド。
---主人公はワルキューレではなく、絵を描くことが大好きな少女「春木 理恵」(はるき りえ)。理恵が、異世界にあたるマーベルランドの危機にワルキューレと間違えて召喚されるという内容。クリノ・サンドラはブラックサンドラになることなく、マーベルランド側のメインキャラ達の育ての親として登場。
---主人公のフルネーム「春木 理恵」(はるき りえ)を、早口で読むと…?
-ゲームブック''『スーパーアドベンチャーゲーム ワルキューレの冒険』シリーズ''
--東京創元社より発売された本作をベースとした三部作のゲームブックシリーズ。主人公はワルキューレではなく、ワルキューレを助けるために冒険者を志した若者となっている。
**余談
-ゲーム中のワルキューレのグラフィックとパッケージのイラストは全く似ていない。
--これはイラストが描かれたのがゲーム完成後のため。
//一応アイテムとしての「ヘルメット」のデザインはそれらしい物になってはいるので想像で補完する余地はあるが、それをARPGのメインとしてそのまま動かすのは流石に厳しかったようだ。
//ゲームに直接影響ある問題ではないので。
-本作は安価かつ短期間でゲームをリリースした「ナムコット ファミリーコンピュータゲームシリーズ」第17弾だが、後年の他ゲームへのゲスト出演時にワルキューレ役を担当している声優・井上 喜久子氏の持ちネタ(?)、『17歳教』と数が偶然にも被っている。
--「PROJECT X ZONE」シリーズでもネタにされている。
-後年『マーベルランド』という''遊園地''を舞台にした横スクロールアクションが発売されているが(1990年)、ストーリーについてはこのシリーズとは特に関係ない。
-- ナムコの旧作キャラのイルミネーションが多数登場するボーナスステージでも実はオリジナルのアーケード版ではワルキューレがおらず、メガドライブの移植版で初めて登場した。
--後に『[[PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』にてそちらのマーベルランドが攻略マップとして登場し、ワルキューレシリーズにおけるマーベルランドと絡めたネタ展開が用意されている。
//最後のソフトはわんぱくダック夢物語なので間違っています。
//-ファミコンソフトタイトルのあいうえお順では最後になっている。
-2020年6月18日に発売されたNintendo Switch用ゲームソフト『ナムコットコレクション』(DL版は無料)の有料追加DLC第2弾として2020年8月20日から配信開始。
*ワルキューレの冒険 時の鍵伝説
【わるきゅーれのぼうけん ときのかぎでんせつ】
|ジャンル|アクションRPG|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/174000724.jpg,height=160)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|512KbitROMカートリッジ|~|
|発売・開発元|ナムコ|~|
|発売日|1986年8月1日|~|
|定価|3,900円|~|
|配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2007年3月20日/500Wiiポイント&br()【3DS】2013年9月4日/500円&br()【WiiU】2015年2月4日/514円&br()ナムコットコレクション&br()【Switch】2020年8月20日/330円|~|
|判定|なし|~|
|>|>|CENTER:''ワルキューレシリーズ''&br;''ワルキューレの冒険'' / [[ワルキューレの伝説]] / [[サンドラの大冒険>サンドラの大冒険 ワルキューレとの出逢い]] / ローザの冒険 / ワルキューレの栄光 / ワルキューレの栄光2|
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#contents(fromhere)
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**概要
ナムコの著名なアクションゲーム『ワルキューレ』シリーズの第一作目。~
復活した悪の化身ゾウナを倒すため、マーベルランドへと降り立った神の子ワルキューレとなり剣と魔法、アイテムを駆使して戦う。
本作は敵を倒して経験値を稼ぎレベルアップしてキャラを強化するアクションRPGの要素が取り入れられている。
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**システム
-本作は『[[ゼルダの伝説]]』と類似したシステムを採用しており、Bボタンで剣やアイテム、Aボタンで魔法を使用する。アイテムと魔法はポーズ中、十字キー左右と上下で切り替える。
//ゼルダ1に魔法は無いし盾は飾りなんで(むしろ剣で防御してる…)「同様」とまではちょっと。
--『ゼルダ』と異なり、一般的なRPGと同様のレベルアップシステムを採用しているが、レベルを上げるには敵を倒して経験値を溜めた後、宿屋に泊まって休む必要がある。
--ゲームスタート時に入力した星座と血液型により成長速度が変化するシステムを採用している。
--パスワードコンティニュー制で、宿屋で休むとパスワードが表示される。ゲームオーバー後にCONTINUEを選んだ場合は最後に宿屋に立ち寄った状態のまま(体力と知力は全快する)スタート地点から再開。(電源を切った後での)パスワードによる再開の場合はアイテムは重要なもののうち一部を除いてほぼ消失する。いずれの場合も宝箱など配置されたアイテムは全て復活するので再度の入手もアイテム増殖も(あまり意味は無いが)簡単にできる。
-ワルキューレは全部で7つの魔法を使用する事が出来る。魔法は知力(MP)の最大値が一定以上になると習得出来、使用すると知力を消費する。
-戦闘はランダムエンカウントで、歩いていると突然ワルキューレの上下左右に敵が出現する。
--倒せば経験値やお金の入った袋を落とすが、逃げることも可能。敵は赤、青、黒の三色に分けられ色によって強さが変化する。
--雑魚敵には、動きながら弾を飛ばすものもいる。ワルキューレが敵や弾に当たるとダメージを受ける。
--特定地点に配置されている固定ボスは、雑魚敵と違ってその場を動かない代わりに、弾を飛ばしてくる。
-マーベルランドには昼夜の概念がある。単なる演出のようにも見えるが、実は昼夜を活用したイベントが存在する。迷宮内でもランプの効果時間に影響したりする。また、フルータジアでは夜になると障害物がまともに見えなくなり、夜に行動するなら(慣れるまでは)ランプが必要になる。
--バーチャルコンソール版の説明書には「夜になると敵が強くなったり、特定のイベントが発生したりします」と書いてあるのだが、元の(少なくともFC版の)ゲームで敵が強くなる事は特になかったはず(少なくとも敵の種類は出現位置によってのみ決定される)。この説明が元からの仕様なのか、VC版への移植に際して何らかの修正がされたのか、それとも誤った記述なのかは今のところ不明である。
//↑ここはコメントアウトするよりきちんと書いた方がよかったと反省。とりあえずはこんな感じで。
-装備には武器類(オノ含む)の他に、受けるダメージを減らすヘルメット類と、砂漠や雪原でのHP減少を防ぐマント類があり、装備するとワルキューレの見た目も変わる。
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**評価点
-プレイヤーに応じて多様化する自由度の高いゲーム展開。
--アクションが苦手なプレイヤーはレベル上げや金稼ぎをしてアイテムを買えばある程度のごり押しが可能となるので難易度を下げられる、得意なら稼ぎをほとんど無視しても良いが難易度は高くなるなどプレイヤーに応じて様々なプレイスタイルが存在する。
---星座や血液型による能力・成長の変化もプレイスタイルに大きく影響する。大きく分けて体力型と知力型、バランス型と分かれ、さらに血液型で早熟、晩成などに変化する。自分の星座や血液型に拘るか、攻略しやすいものにするかはプレイヤー次第。
--先へ進むためにはアイテムを取得していく必要があるが、各地にはワープゾーンも用意されているので慣れたプレイヤーならワープを活用して自由に冒険が出来る。
-BGMやSEは良質で好評。
--特に序盤から終盤まで聞き続けることになるフィールドBGMはその出来の良さから人気が高い。
--SEも剣を振ったりアイテム取得時、敵出現時など聞いていて小気味良いものが多い。
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**問題点
-知力の値が宿屋でしか確認出来ない。
--魔法を使用するのに必要な知力と現在値を把握しておかないと必要な時に限って使えなくなってしまう。
--後1回しか使えなくなるとアイコンが点滅する
--幸い魔法はそこまで有用ではないのでバッサリ切り捨ててしまうのも手ではあるが。
-基本的にノーヒントのゲーム展開のため、目標がわかりにくい。
--攻略に必須のアイテムの中には入手方法がわかりにくいものも多く、どのアイテムがクリアに必要なのかも分かりにくい。序盤から必須となる木を切ることができる「オノ」や、ブラックサンドラを倒した時にランダムドロップする「サンドラの魂」などはその最たる例だろう。((アファ大陸にあるピラミッドを開けてくれる他ラスボスを封印する時にも必要になる、一応説明書にはヒントらしき文言はあるが))
---前述の再開時にアイテムが消失する仕様も必須アイテムは消失しないので、どのアイテムが必要なのかというヒントになっていた。
--特にラスボスのいるフルータジアへの渡り方が難しく、『あるアイテムを持ち、とある場所に立って夜明けを迎える』という手順が必要となる。
---そのアイテムは下手をすると「もう要らない」とも思えるものであり((しかもコンティニューで消える類のもの))、この時点で持っていない可能性も十分にある。
---また地面は他と少しだけ違うのだが((周りと同じ草原なのだが、ここだけ草の模様がない。))、その違いが少なすぎて気づきにくい上に、そもそも「ここで何をすればいいのか」というのが完全にノーヒント(ゲーム中に類似の仕掛けなども一切出てこないので、推測すらできない)。ちなみにボスもいるのだが(恐らくこれがヒントなのだろう)倒す必要はない。
--『ゼルダ』のように人々からヒントを貰うことも出来ないため、アイテムの在り処や使い方も大半は自力で探る必要がある。
---たとえば斧は「木を切る道具」と説明書に載ってはいるのだが、しかし体力が一定量以上になれば岩山も崩せるというゲームクリアに必須の事柄についてはどこにも記述が無い。
--一応、序盤から中盤のヒントは説明書や付属の地図に掲載されているので、それを頼りにプレイしていくのが初心者にはベスト。~
とはいえ、説明書付きのソフトを入手するのは困難である上、マップ付きの公式攻略本も今では入手困難。~
今からプレイするのであれば、攻略サイトの参考をオススメする。
-アイテムは計8個しか持てないのに、捨てたり持ち替えたりできないため、持ち物が一杯だと新しいアイテムを拾えない。冒険中にアイテム欄を空けるには、サンドラの店に売却するか、使用回数/耐久度のあるものを使い切って消滅させる必要がある。
--クリアする際にも、(その場で)とあるアイテムを入手して使う必要があるので、ラスボス戦でアイテム欄の空きが無いと困ることになる。
--しかもゲームクリアに必要なアイテムの数がやたらと多い。ラスボスからアイテムを入手しゲームクリアする前の段階で最低5個のアイテムを持つことになり、そして他にもほぼ必須といえる重要アイテムもあるため(鍵など)、この段階で余裕を持ってアイテムを使うといった行動は一切できない(どころか、地下迷宮を見やすくするためのランプすらもまず持てない)。
//編集者むけ補足:必要アイテムに関して、クジラか船、ブルーマント、ブルーヘルメット、サンドラの像、スーパーソードの5つ(+時の鍵)が絶対条件。これにティアラ、鍵、斧(サンドラの像を最後の迷宮で入手するなら必要)とするとアイテム欄に空きが一切ない。スーパーソード入手前に他の武器を持ってるとそれも邪魔になるし、金の鍵は消せない、斧は案外消費が難しい、と、最終局面でのアイテム管理に地雷要素がてんこ盛り。サンドラの像の入手時点で斧を消すことを思いつけばまだマシだが、それでも重要アイテムであるはずのティアラを道中で売るとか大体そういう事になる。
--ちなみにゲーム内メッセージの類が無いので、説明書に書いてある以外の敵やアイテムの名前は攻略情報を見るぐらいしか確認する手段が無い。中には攻略本の中でも表記ぶれがあったりなど結局よく分からない、といったケースも。
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**総評
本作の発売された1986年は『ゼルダ』『[[ドラクエ>ドラゴンクエスト]]』が発売され、にわかにRPGというジャンルがプレイヤーの興味を引き始めた時期である。~
そんな中で発売された本作は、キャラクターデザインにより多くのプレイヤーの興味を引くことに成功した。~
攻略本必須と言われた謎解きの難解さは賛否が分かれるところではあるが、それによって強烈な印象を残したのも事実で、後のナムコを代表する作品の処女作として後々まで語り継がれる事となった。~
//特にワルキューレのデザインは日本人に「ワルキューレ」という名とイメージを浸透させることに成功したほどである。~
//そのデザインの優秀さや後々のシリーズ化、『[[テイルズ オブ シリーズ]]』でのゲスト出演などもあり、ナムコを代表するキャラクターの一人として認知されていった。~
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**その後の展開
***移植
-VS筐体版
--本作発売と同時期にファミコン互換基板を内蔵したVS筐体用のソフトとしてゲームセンターに置かれていた。基本的に内容は同じだが1プレイに時間制限があり、一定時間が経つと白いコアクマンが湧いて、その攻撃により強制的に殺される。
***移植・リメイク
-''ナムコアンソロジー2(PS)''
--FCで発売されたタイトルの移植とアレンジ版を同時収録したオムニバスタイトルの中の1本として移植された。
--アレンジ版は続編『ワルキューレの伝説』に近いゲーム性となり、メインテーマもあちらから逆輸入されている。ストーリー部分も補強されているが、ゲームバランスは大味。
-''ワルキューレの冒険 時の鍵伝説 with シャオムゥ(3DS)''
--『[[PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』の限定版に付属。
--上記『ナムコアンソロジー2』版をベースにプレイヤーキャラクターにシャオムゥが追加されている。
***続編
-''[[ワルキューレの伝説]](AC)''
--ACで稼動した続編。RPG要素が廃止されて完全なアクションゲームとなった。アーケード基板により増えた容量を最大限に活かし、美麗なグラフィックで再構築された世界観、公式絵に忠実に再現されたワルキューレのかわいらしいキャラクター性で一躍人気タイトルとなった。
--後に若干のアレンジを施されPCエンジンに移植された。なお、PCエンジン版は後の媒体で人気を博す敵役「ブラックワルキューレ」の初出作。
-''[[サンドラの大冒険 ワルキューレとの出逢い]](SFC)''
--ワルキューレの相棒「サンドラ」を主役に据えた番外編で、本作の前日談に当たる作品。
---マルチエンド制となっており、正史上、本作に繋がらない結末は全てバッドエンドであり、トゥルーエンドにて本作中盤のサンドラ出現領域に話が繋がって完結する運びとなっている。
-''ワルキューレの伝説 外伝 ローザの冒険(PC)''
--天上界とマーベルランドの狭間に漂う浮島フローランドを舞台にした番外編。デジタルコミック作品。
---主人公は「ローザ」というワルキューレの助手である幼い戦乙女で、鈴木 真仁氏が声を演じている。ワルキューレを演じているのは久川 綾氏。
---なお、同じキャストによるドラマCD版も存在。こちらはPC版のベストエンドルートを基にした内容となっているが、PC版と内容がやや異なる。
-''ワルキューレの栄光 / ワルキューレの栄光2(携帯アプリ)''
--携帯電話用アプリとして登場した18年ぶりの続編。同名の漫画版との関連はない。
--『栄光1』は横スクロールのアクション面を採用しており、『栄光2』は『冒険』同様のトップビューアクションに回帰した。
-1989年にMSX2で''『ワルキューレの冒険II』''が発表されていたが、発売中止となった。その当時「ディスクステーション」に収録されたプロモーション動画は現在もネット上で確認出来る。
***その他
-小説版''『小説 ワルキューレの冒険 紡がれし時の彼方に』''
--本作の小説版で、作者は尾崎 克之氏。挿絵は冨士 宏氏が担当。元が会話の概念の無い内容であった都合上オリジナルキャラやオリジナル設定が多数登場するが、大筋は本作と同様。
---冨士 宏氏が描いていた独特なノリと叙情的な言い回しが小説として巧みに再表現されている為、ファン必見の内容となっている。
-漫画版''『ワルキューレの冒険外伝 ふたりの女神』''
--本作の漫画版で、作者は若き日の杉森 建氏。サブタイトル「ふたりの女神」が示す通りに独自要素が非常に強い内容となっている為、正史の内に含まれない一種のパラレルワールド。
---主人公はワルキューレではなく、絵を描くことが大好きな少女「春木 理恵」(はるき りえ)。理恵が、異世界にあたるマーベルランドの危機にワルキューレと間違えて召喚されるという内容。クリノ・サンドラはブラックサンドラになることなく、マーベルランド側のメインキャラ達の育ての親として登場。
---主人公のフルネーム「春木 理恵」(はるき りえ)を、早口で読むと…?
-ゲームブック''『スーパーアドベンチャーゲーム ワルキューレの冒険』シリーズ''
--東京創元社より発売された本作をベースとした三部作のゲームブックシリーズ。主人公はワルキューレではなく、ワルキューレを助けるために冒険者を志した若者となっている。
**余談
-ゲーム中のワルキューレのグラフィックとパッケージのイラストは全く似ていない。
--これはイラストが描かれたのがゲーム完成後のため。
//一応アイテムとしての「ヘルメット」のデザインはそれらしい物になってはいるので想像で補完する余地はあるが、それをARPGのメインとしてそのまま動かすのは流石に厳しかったようだ。
//ゲームに直接影響ある問題ではないので。
-本作は安価かつ短期間でゲームをリリースした「ナムコット ファミリーコンピュータゲームシリーズ」第17弾だが、後年の他ゲームへのゲスト出演時にワルキューレ役を担当している声優・井上 喜久子氏の持ちネタ(?)、『17歳教』と数が偶然にも被っている。
--「PROJECT X ZONE」シリーズでもネタにされている。
-後年『マーベルランド』という''遊園地''を舞台にした横スクロールアクションが発売されているが(1990年)、ストーリーについてはこのシリーズとは特に関係ない。
-- ナムコの旧作キャラのイルミネーションが多数登場するボーナスステージでも実はオリジナルのアーケード版ではワルキューレがおらず、メガドライブの移植版で初めて登場した。
--後に『[[PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』にてそちらのマーベルランドが攻略マップとして登場し、ワルキューレシリーズにおけるマーベルランドと絡めたネタ展開が用意されている。
//最後のソフトはわんぱくダック夢物語なので間違っています。
//-ファミコンソフトタイトルのあいうえお順では最後になっている。
-2020年6月18日に発売されたNintendo Switch用ゲームソフト『ナムコットコレクション』(DL版は無料)の有料追加DLC第2弾として2020年8月20日から配信開始。
-1989年に徳間書店発行の『ファミリーコンピュータMagazine』誌上で行われた「ファミコン美少女キャラコンテスト」(13号発表)でワルキューレは[[カイ>カイの冒険]]に次ぐ2位となり、ナムコキャラによるワンツーフィニッシュを決めた。