本項目ではFC版『スーパーマリオブラザーズ3』と、そのGBAリメイク版である『スーパーマリオアドバンス4』を共に解説する。
判定はどちらも
良作
。
【すーぱーまりおぶらざーずすりー】
ジャンル | アクション | ![]() |
対応機種 | ファミリーコンピュータ | |
発売元 | 任天堂 | |
開発元 |
任天堂 エスアールディー |
|
発売日 | 1988年10月23日 | |
定価 | 6,500円 | |
プレイ人数 | 1~2人(交互プレイ) | |
セーブデータ | なし | |
レーティング |
CERO:A(全年齢対象) ※バーチャルコンソール版より付加 |
|
配信 |
【Wii】2007年12月11日/500Wiiポイント 【3DS】2013年1月1日 【WiiU】2013年12月25日/上記共に500円 |
|
判定 | 良作 | |
ポイント |
ファミコン最高峰の完成度とボリューム 非常に多彩なコースと様々な変身 セーブができないのが難点 |
|
マリオシリーズ・関連作品リンク |
『スーパーマリオブラザーズ』の3作目にして、ファミコンにおける同シリーズ最後のソフト。
前作は初作品の高難度化のマイナーチェンジに近いようなスタイルだったが、アクションの根本は前2作で固めた基礎を元に、グラフィック・システム面で大きな進化を果たした大ボリュームの作品となっている。
マリオとルイージの活躍で平和になったキノコ王国ではありましたが、このキノコ王国はキノコワールドのほんの入口。
その奥には多数の不思議な国がありました。
さんざんこらしめたはずの大魔王クッパもマリオのいるキノコ王国からは手を引いたものの今度は自分の子供コクッパ7兄弟を仲間に入れ、ワールドのあちこちでイタズラのやり放題。
遂には各国に古くから伝わる魔法の杖を盗み出し王様達を動物の姿に変えてしまいました。
マリオとルイージはコクッパから杖を奪い返し、王様を元の姿に戻してあげなくてはなりません。
「行ってらっしゃい。気をつけてネ♡」ピーチ姫とキノピオに見送られて2人は不思議いっぱいのキノコワールドの奥へ奥へと進んでゆくのでした。
(取扱説明書より)
マップシステム
新たなマリオの変身
旧作の「スーパーマリオ」「ファイアマリオ」の2つに加えて以下の新たな変身能力が追加され、アクションの幅が広がった。
+ | 新たな変身能力 |
旧作と同じ横スクロールアクションの仕様を踏襲しつつ、大幅に内容が拡充され、旧作以上にパワーアップを果たしている
圧倒的なボリューム
コース構成とギミックの多彩化
マリオ自身のアクションの多彩化・キャラクターのコントロールしやすさの向上
「パワーメーター」の追加によるジャンプ力の強化
ボス戦の仕様変更
隠しアイテムによるワールドのショートカット
充実した小ネタや隠し要素
+ | 例えば…… |
+ | ステージ詳細 |
残機稼ぎの容易化
ワールドクリア毎のヒント
ゲームオーバーの仕様変更
一部のアイテムが活用し難い
+ | アイテムの詳細 |
セーブができない
特定の変身を強制されるコース、特定の変身ではクリア不可能なコースが一部存在する
バグ・不具合
特定条件で消費できなくなるアイテム
その他
マリオの3作目に相応しいボリュームを誇る大作。
前二作からは想像もつかないほどの新要素がこれでもかと詰め込まれ(*30)、発売同時期のゲームも考慮すればその質・量共に間違いなく当時のトップレベルと呼んで差し支えない。
横スクロールアクションの原点となった『1』を基礎として遊びの幅をぐっと広げ、更に、より多彩になったキャラクターデザインとコミカルな世界観が付加されたことにより、以降のマリオシリーズのテイストの原点となった。
従来作の良いところを発展させ、以降も引き継がれる「空を飛ぶ」「変身」などのアクション、当時としては最高級のグラフィック、多数のBGM。どれをとっても隙がない。
本作をもって2Dマリオのシステムは完成され、世界観やキャラクター性なども含め、以後、大枠が踏襲されていくようになる。
+ | 異例なロングラン売上の詳細 |
初期の他3作品を含むスーパーファミコン用のオムニバスソフト『スーパーマリオコレクション』の収録作としてリメイクされた。
グラフィックの向上やセーブ機能が追加され、『3』については上記の海外版をベースにいくつかの変更点がある。
詳細は当該項目を参照。
【すーぱーまりおあどばんすふぉー】
ジャンル | アクション | ![]() |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス | |
発売日 | 2003年7月11日 | |
定価 | 4,800円(税別) | |
プレイ人数 |
【GBA】1~4人 【WiiU】1人 |
|
セーブデータ | 3個(フラッシュメモリ) | |
レーティング | CERO:全年齢対象 | |
周辺機器 | GBA専用通信ケーブル・カードeリーダー+対応 | |
配信 |
バーチャルコンソール 【WiiU】2015年12月29日/702円(税8%込) |
|
備考 |
GBA版は対応カードe+2枚同梱 WiiU版はカードe+の追加コースも全て収録 |
|
判定 | 良作 | |
ポイント |
セーブや中断が可能になり遊びやすくなった カードe+必須の追加要素の仕様は不評 |
|
マリオシリーズ・関連作品リンク |
マリオアドバンスシリーズ最終作。『スーパーマリオコレクション』収録版の『3』をベースにした移植作品。
他のアドバンスシリーズ同様にマリオのボイス等が加えられている他、アレンジされた『マリオブラザーズ』も同時収録。
また、バグの修正やバランス調整なども行われている。
『マリオブラザーズ』に関しては『スーパーマリオアドバンス』と同様のため、そちらを参照。
追加要素
バグが修正された他、セーブや中断も可能なためオリジナル版と比して遊び易さが目に見えて向上した。
追加要素のボリュームはシリーズ屈指であり、別売の「カードeリーダー+」と対応した「カードe+」が無いと一切遊ぶことができないのは難点ではあるが、Wii Uのバーチャルコンソール版では難点のカードe+関連も不完全とは言え改善されている。現在はニンテンドーeショップのサービスは終了しているので、今から本作を追加要素込みで遊びたいのであればOnline版をプレイするのが良いだろう。
+ | 解析情報 |
*1 シリーズでおなじみのハンマーブロスのほか、ワールドにより、新登場のブーメランブロスやファイアブロス、ヒマンブロスの場合もある。
*2 ただし、マップ上のハンマーブロスが「宝船(後述)」に変化した場合にオルゴールを使用すると、効き目がある間はマップ上を移動しなくなるが、宝船に重なると通常どおり入ることが出来、最奥部では、ブーメランブロス2体との対決となる。
*3 ワールド2-1のブロックマメクリボー、ワールド2-5のワンワン、ワールド3-7のガボンなど。
*4 前作までとの違いを印象づけるためか、ワールド1のコースではスーパーこのはの入手頻度が高く、ファイアフラワーはあまり出現せずファイアマリオに変身可能になるのは後のほうである。
*5 ノコノコやメットなどの単に踏むだけでは倒せない敵や、通常では踏めない一部の敵も倒せるほか、砲台から噴き出す(向きにもよるが)バーナー、さらにクッキーも倒せる。ただし、この攻撃方法が通用しない敵もいる。
*6 カロン・ドッスン・テレサ・ネッチー・バブル・ウォークなど主に砦に出現するザコ敵(クッキーを除く)や、メット・キラー・スイチューカ・太陽・大型大砲の弾など。
*7 しゃがんだ状態であれば、例えば敵が放つファイアボールに上から踏むように触れても防御できる。
*8 滑り降りのグラフィック自体は用意されており、坂を滑り降りている最中にハンマースーツを取得して変身することでその姿を見ることは可能。しかし当然ながら、限定的であり敵を倒せる場面がないため、実用性はない。
*9 この「宙返り状態」だと、逆さ土管に入れなくなってしまう欠点がある。
*10 ファイアボールとハンマーでも倒せるが、いったんミスすればマップアイテムを持っていない限り、二度と使えなくなるので補助的手段に過ぎない
*11 あるバグを利用する事でワールド5でも一本手に入るが、難易度が高い上に運が絡むため入手は現実的ではない。
*12 「連続して吹く」とは、1本目の笛を吹いた直後に、ワープゾーンに設置してある他ワールド行きの土管(ワールド7と8行きの土管は除く)に入らずに、すぐさま2本目の笛を吹くということである。
*13 ただし、一部にハンマーが必要な場所や、橋が架かったり扉が開いたりしても、ただ進行先が開通するだけという場所がある。そのほか、クリア方法によっては砦は崩れ落ちるものの、ショートカットルートが開通しない場合もある。
*14 このうち、ワールド5は「地上」と「天空」とのマップに分かれている(マップ画面がスクロールしない)のだが、それぞれ異なるBGMが流れ、全ワールドの中で唯一、2種類のBGMが使用されている。ただし、この天空マップのBGMは、ワールド9のBGMと同じものである。
*15 リメイクの『スーパーマリオコレクション』だけでなく、『マリオパーティ(初代)』の一部ミニゲームや『ペーパーマリオRPG』のメール着信音、『世界まる見え!テレビ特捜部』等に使われている。
*16 デルタPCM。ティンパニなどの生楽器の音声を取り込んで再生できるのだが、容量圧縮の関係上音が悪い
*17 ラテン音楽で使われる小太鼓のこと。一般的なそれと異なり「カン」という、乾いた独特の音色がする。アニメ版「サザエさん」のED曲のイントロの合いの手に入る音といえばわかりやすいか
*18 初代からおなじみのあの曲だが、実は拍子が三拍子から四拍子に変更されており、以降のシリーズではこれに準じたアレンジになった
*19 絵合わせの場合は、それなりの目押しの腕前が必要となるが、ゴールカードの場合は、とりあえず3枚得られれば、最低でも1人は増やせる。
*20 正確には隠しエリアへの土管は上空にあるのだが、ワンワンがいると飛ぶための助走距離を確保するのが難しいということである。もちろん、倒さなくとも(難易度が高くはなるが)飛行することは可能である。
*21 隠れキノピオの家・Nスペード[神経衰弱ゲーム]パネル・宝船等の「触れただけで強制突入するパネル」
*22 キノピオの家と絵合わせパネル
*23 そのワールドにいる間はどのタイミングで使用しても有効で、例えば城にたどり着く前に使用しておけば、飛行船は(プレイヤーが飛行船内でミスしても)城から離れなくなる。
*24 特に、マップ上の跳ね橋の開閉によって移動のタイミングが変化するワールド3、特定のコースを経由して2種類のマップ間を移動するワールド5、マップ上の土管から別の土管に何度も移動する必要のあるワールド7など。
*25 細かい点だが、カエルスーツ装備で飛行船をクリアした際に、落下してきた魔法の杖をキャッチしたグラフィックが、片手を挙げている他の形態とは異なっている(杖を持っているように見えない)ため、少々違和感を覚えるかもしれない。
*26 ただし、砦内部でたぬきマリオに変身したにもかかわらず、他に配置してあるハテナブロックからファイアフラワーを取得してしまうと、ミスしない限り、そこからたぬきスーツを二度と入出来ず、クリア不可能となるため注意。
*27 「アクションゲームパネル・キノピオ(隠れキノピオ)の家・城・逃げた飛行船・Nスペードパネルの上には止まらない」「スタートパネル・クリアパネル・崩れた砦・スペードパネル・土管・ワールド2のヤシの木・ワールド5の塔の方向へは移動しない」等
*28 基本的に、飛行船の存在するワールドでないと使用する意味は無いが、飛行船の存在しないワールド8でも、なぜか1個だけなら使用できる。
*29 なぜか、左向きに噴き出すバーナーには通用しない。また、当然ながら下向きに噴き出すバーナーに対しても無効である。
*30 その為にソフトの容量や内部メモリの増加を必要とし、結果2度の発売延期をしている。それに見合うクオリティに仕上がったのは皆さまご存じの通り
*31 ただ5月以降はさすがに息切れ感は否めず、例年ならトップを奪われてもおかしくないほどだった。これは本作を抜きにして当時のファミコンソフトそのもののラインナップの貧弱さに助けられたところもある。これについて同誌編集部は「マリオ3が凄いというよりそんな新作の面々が情けない」と酷評していた。
*32 この間マリオ3のトップ週は単発で3度と2週連続が1度あった。
*33 スプライトには4色しか使えず、うち1色は透過色なので実質3色しか使えない。本作のマリオのドットは赤・黒・肌色のみで構成されている。
*34 ファミコン版の説明書では、大魔王クッパ自身が「俺様の息子たちが、このゲームの説明をするぜ」と語っており、コクッパたちはクッパのことを「オヤジ」と呼んでいる。
*35 タレントのうつみ宮土理の愛称が同様の「ケロンパ」だが、それから流用されたわけでもない。
*36 こちらは動かず爆発もせず火を吐き続けてくる。一切の攻撃がきかず倒せないので敵キャラというよりギミックに近い。
*37 『スーパーマリオコレクション』版では意図的に残されていた。
*38 原作や『コレクション』では見た目のみコインに変化するが上に立てるという不自然な絵面になっていた。
*39 特にクリボーがトゲゾーになることで、簡単には倒せなくなったり踏み台に使えなくなるのが大きい。
*40 足をばたつかせる行動
*41 読み込ませたコースをクリアすることで保存できる。正式に保存できるのは32コースだが、さらにもう1コースを読み込ませたままの仮保存状態で残すことが可能。