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*ニンジャマスターズ 覇王忍法帖
【にんじゃますたーず はおうにんぽうちょう】
|ジャンル|武器対戦格闘|
|対応機種|アーケード(MVS)|
|発売・開発元|ADK|
|稼働開始日|1996年5月|
|判定|なし|
|配信|【Wii】バーチャルコンソール&br;2011年7月26日/900Wiiポイント(税5%込)|
|ポイント|ADKでニンジャだがバカゲーではない&br;コンボ重視のシステム&br;ビッグタイトルに挟まれニンジャのように隠れた一作|
|備考|PS2『ADK魂』に本作を収録|
|>|CENTER:''ADKニンジャシリーズ''&br;[[ニンジャコンバット]] / [[ニンジャコマンドー]] / ''ニンジャマスターズ''|
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#contents(fromhere)
----
**概要
『[[ニンジャコンバット]]』『[[ニンジャコマンドー]]』に続くADKニンジャシリーズ第3弾(?)。~
今作は『[[ワールドヒーローズ]]』同様の2D対戦格闘となっている他、前二作にあったバカゲー要素は鳴りを潜め非常に硬派で殺伐とした世界観となっている。
**ストーリー
#region(VC公式サイトより引用)
我々の生きる時空とは似て非なる、彼方なる地の物語…。
この世界の東の果ての小さな島国には、この世の森羅万象を操るという黄金城の伝説がある。
しかし、その城を見て生きて還った者はいない。
混乱の戦国、破壊と殺戮でこの地を蹂躙した時の覇王は、策謀の末黄金城を呼び出すことに成功したが、
城の封印を護る -己(こ)- と呼ばれる一族により、城もろとも時空の狭間に閉じ込められてしまう。
三百年の時が流れた。封印の力は弱まり、邪悪なる覇王の復活が迫る…。
だが、覇王復活をいち早く察知した者たちがいた。
時は凶明十五年(洋方太暦一八八二年)、幕府も文明開化もなく、ただ数百年の戦乱が続くこの国の名は…時叛宮(ジパング)!
#endregion
**特徴
-操作は1レバー+4ボタン。ボタンは弱攻撃(A)・強攻撃(B)・弱蹴り(C)・強蹴り(D)が割り振られており、BとCの同時押しで武器の出し入れが出来る。
--画面下部の「超力ゲージ」がMAX状態でABCの同時押しで「真息吹」が発動し「超烈火モード」となり攻撃力アップの他、全ての技が使用可能となる。
-『[[サムライスピリッツ]]』『[[幕末浪漫 月華の剣士]]』に代表される武器格闘だが、本作は素手による攻撃も考慮され、武器の有無で攻撃の性能が変わるようになっている。対戦開始時は全員が素手状態で始まる。
-多彩なコンボと必殺技。
--一撃必殺に趣を置き素手状態はピンチを意味した『サムスピ』とは異なり、本作は素手と武器、両状態でのコンボ攻撃やそれぞれに専用の必殺技が用意されている。
--通常の必殺技の他、連続入力技の「瞬殺烈火」、上位版の「真必殺技」「超力必殺」「真超力」、ボタンの連続入力による必殺コンボ「スプレンディッドコンビネーション(通称「NINJAコンボ」)」と簡易入力版の特別派生「闇コンボ」などが存在する。
--他、中段技とコマンド投げも全キャラに標準搭載されている。
**キャラクター
#region()
-聖伝白龍 叉介(せいでんはくりゅう さすけ)
--主人公。凄腕の忍者だったが一人で覇王と戦うためにあえて抜け忍となった。
-黒風影虎 神威(こくふうかげどら かむい)
--サスケのライバルでもあり親友。忍びの掟に従い、抜け忍となったサスケを暗殺しようとする。
-紅天薫風 霞(こうてんくんふう かすみ)
--くノ一の長の孫娘。天真爛漫な性格で実力は高いが、修行嫌い。
--いかにも90年代の美少女キャラな外見をしており、お気楽なストーリーも相まってニンマスキャラの中ではむしろ浮いている。
-涅槃無天 鴉(ねはんむてん からす)
--カラスと共に旅をする孤高の剣客。ダークヒーロー的な設定やストーリーも相まって同作のキャラの中でも人気が高い。
--技・性能共に癖が強く上級者向けと位置付けられている。
-怪盗無双 五右衛門(かいとうむそう ごえもん)
--悪人から金を奪い、貧しい者へ分け与える義賊。黄金城の噂を聞きつけ、城取りを目論む。
-陰陽雲水 天和(おんみょううんすい てんほう)
--韓国生まれ香港育ちの老道士。異様な気配を感じ取った事で祖父の国である時叛宮へと向かう。
-南天朱雀 棗(なんてんすざく なつめ)
--異人の血を引く一族の村で生まれ育った男勝りの女武術家。ある日悪夢に苛まれるようになり、原因を追究するため時叛宮本土へと向かう。
-破魔明星 鳳凰(はまみょうじょう ほうおう)
--生まれつき魔を退ける力を持った退魔師。普段は明るい性格だが、魔物絡みとなると別人のようになる。
-無法赤狼 雷牙(むほうせきろう らいが)
--豪胆な性格の賞金稼ぎ。五右衛門を捕まえる事を目標としている。
-金剛阿羅漢 雲仙(こんごうあらはん うんぜん)
--普段は気のいい大男だが、酒が入ると手が付けられなくなる生臭坊主。
-無明神楽 蘭丸(むみょうかぐら らんまる)
--中ボス。信長の腹心であり、中性的な容姿が特徴。信長復活のために戦いの裏で暗躍する。
-滅界覇王 信長(めっかいはおう のぶなが)
--ラスボス。織田信長の亡霊であり覇王の正体。
-蘭丸と信長はコマンド入力で解禁される隠しキャラクターでもある。
--『ADK魂』収録版では最初から使用可能。
-ちなみに、タイトルの割に忍者であるのはサスケ、カムイ、霞の3人のみ。[[前例>サムライスピリッツ]]もあるので今更ではあるが。
#endregion
**評価点
-ADKらしい濃さを残しながらも、渋みのある格好良さ。
--『ニンジャコンバット』『ニンジャコマンドー』のような%%怪しい%%濃さや『[[ワールドヒーローズ]]』シリーズのような賑やかさとはまた違った雰囲気に満ちている。
--イラストや顔グラフィックは青年向け漫画調で渋い。勝利演出は勝利側のキャラクターの一枚絵と台詞が表示されるだけだが、これが世界観に合っていてかなり格好良い。
-緻密に描かれた美麗なドットグラフィック。
--動きの良いキャラクターもさることながら背景も抜かりが無い。
-意欲的なNINJAコンボ。
--俗に言うルートコンボの先駆けとも言え、これにより駆け引きが多彩になった。コンボも繋げやすくガンガン攻めていける。
--ただし弊害も無いわけではない(後述)。
**賛否点
-コンボが多彩過ぎる。
--ほぼ全てのキャラに即死級のコンボが用意されており一度攻められると半ば敗北が確定してしまうなど、バランスは世紀末気味。
---裏を返せば、「追い込まれても逆転要素がある」「いかにラッシュを決まらせるか駆け引きも重要」という事も成り立つ。
--NINJAコンボも各キャラごとに多く種類が用意されており、レバー方向によって技が変わることもあるなど規則性が無いため初心者には優しくない。
---一応、コマンド入力が簡単な闇コンボが用意されてはいる。
-ストイックな演出が魅力だが、人によっては地味めにも見える。
**問題点
-多くの必殺技のコマンド入力がシビア。
**総評
多すぎるコンボやコマンド入力の難しさなどがユーザーから敬遠された他、稼働時期の悪さも相まってマイナーな一作となった印象はあるものの、完成度そのものは高く駆け引きの多彩さなどから本作を愛好する者も多い。~
**余談
-本作は実質最後のADK対戦格闘であり、同社倒産の影響もあって長らく移植に恵まれていなかったが、PS2ソフト『ADK魂』に収録されプレイしやすくなった。現在はバーチャルコンソールや『ADK魂』のアーカイブス配信もされている。
-プレイ環境に恵まれなかった。
--稼働開始当時は『[[THE KING OF FIGHTERS '96]]』や『[[ストリートファイターZERO2]]』といった有名作品に挟まれたために、ユーザー数があまりおらず早々に店舗から撤去された事が多かった。
--渋すぎる雰囲気とコマンド入力の難しさのためライト層は付かず、マニア層は先の有名作を攻略していたため、客付きが悪かった。こればかりはタイミングが悪すぎたとしか言いようがない。
--故に、対戦ツールとして評価された頃にはプレイがしづらい状態となっていた事が多く、移植にも恵まれなかったために「存在自体が隠れている」と揶揄される事も多い。
//ゲーム自体の問題点ではないので余談に移動
*ニンジャマスターズ 覇王忍法帖
【にんじゃますたーず はおうにんぽうちょう】
|ジャンル|武器対戦格闘|
|対応機種|アーケード(MVS)|
|発売・開発元|ADK|
|稼働開始日|1996年5月|
|プレイ人数|1~2人(同時プレイ) |
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|
|判定|なし|
|配信|【Wii】バーチャルコンソール&br;2011年7月26日/900Wiiポイント(税5%込)&br()アケアカNEOGEO&br()【Switch/PS4】2019年1月17日/823円(税込)&br()【XBOX ONE】2019年1月17日/840円(税込)|
|ポイント|ADKでニンジャだがバカゲーではない&br;コンボ重視のシステム&br;ビッグタイトルに挟まれニンジャのように隠れた一作|
|備考|PS2『ADK魂』に本作を収録|
|>|CENTER:''ADKニンジャシリーズ''&br;[[ニンジャコンバット]] / [[ニンジャコマンドー]] / ''ニンジャマスターズ''|
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#contents(fromhere)
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**概要
『[[ニンジャコンバット]]』『[[ニンジャコマンドー]]』に続くADKニンジャシリーズ第3弾(?)。~
今作は『[[ワールドヒーローズ]]』同様の2D対戦格闘となっている他、前二作にあったバカゲー要素は鳴りを潜め非常に硬派で殺伐とした世界観となっている。
**ストーリー
#region(VC公式サイトより引用)
我々の生きる時空とは似て非なる、彼方なる地の物語…。
この世界の東の果ての小さな島国には、この世の森羅万象を操るという黄金城の伝説がある。
しかし、その城を見て生きて還った者はいない。
混乱の戦国、破壊と殺戮でこの地を蹂躙した時の覇王は、策謀の末黄金城を呼び出すことに成功したが、
城の封印を護る -己(こ)- と呼ばれる一族により、城もろとも時空の狭間に閉じ込められてしまう。
三百年の時が流れた。封印の力は弱まり、邪悪なる覇王の復活が迫る…。
だが、覇王復活をいち早く察知した者たちがいた。
時は凶明十五年(洋方太暦一八八二年)、幕府も文明開化もなく、ただ数百年の戦乱が続くこの国の名は…時叛宮(ジパング)!
#endregion
**特徴
-操作は1レバー+4ボタン。ボタンは弱攻撃(A)・強攻撃(B)・弱蹴り(C)・強蹴り(D)が割り振られており、BとCの同時押しで武器の出し入れが出来る。
--画面下部の「超力ゲージ」がMAX状態でABCの同時押しで「真息吹」が発動し「超烈火モード」となり攻撃力アップの他、全ての技が使用可能となる。
-『[[サムライスピリッツ]]』『[[幕末浪漫 月華の剣士]]』に代表される武器格闘だが、本作は素手による攻撃も考慮され、武器の有無で攻撃の性能が変わるようになっている。対戦開始時は全員が素手状態で始まる。
-多彩なコンボと必殺技。
--一撃必殺に趣を置き素手状態はピンチを意味した『サムスピ』とは異なり、本作は素手と武器、両状態でのコンボ攻撃やそれぞれに専用の必殺技が用意されている。
--通常の必殺技の他、連続入力技の「瞬殺烈火」、上位版の「真必殺技」「超力必殺」「真超力」、ボタンの連続入力による必殺コンボ「スプレンディッドコンビネーション(通称「NINJAコンボ」)」と簡易入力版の特別派生「闇コンボ」などが存在する。
--他、中段技とコマンド投げも全キャラに標準搭載されている。
**キャラクター
#region()
-聖伝白龍 叉介(せいでんはくりゅう さすけ)
--主人公。凄腕の忍者だったが一人で覇王と戦うためにあえて抜け忍となった。
-黒風影虎 神威(こくふうかげどら かむい)
--サスケのライバルでもあり親友。忍びの掟に従い、抜け忍となったサスケを暗殺しようとする。
-紅天薫風 霞(こうてんくんふう かすみ)
--くノ一の長の孫娘。天真爛漫な性格で実力は高いが、修行嫌い。
--いかにも90年代の美少女キャラな外見をしており、お気楽なストーリーも相まってニンマスキャラの中ではむしろ浮いている。
-涅槃無天 鴉(ねはんむてん からす)
--カラスと共に旅をする孤高の剣客。ダークヒーロー的な設定やストーリーも相まって同作のキャラの中でも人気が高い。
--技・性能共に癖が強く上級者向けと位置付けられている。
-怪盗無双 五右衛門(かいとうむそう ごえもん)
--悪人から金を奪い、貧しい者へ分け与える義賊。黄金城の噂を聞きつけ、城取りを目論む。
-陰陽雲水 天和(おんみょううんすい てんほう)
--韓国生まれ香港育ちの老道士。異様な気配を感じ取った事で祖父の国である時叛宮へと向かう。
-南天朱雀 棗(なんてんすざく なつめ)
--異人の血を引く一族の村で生まれ育った男勝りの女武術家。ある日悪夢に苛まれるようになり、原因を追究するため時叛宮本土へと向かう。
-破魔明星 鳳凰(はまみょうじょう ほうおう)
--生まれつき魔を退ける力を持った退魔師。普段は明るい性格だが、魔物絡みとなると別人のようになる。
-無法赤狼 雷牙(むほうせきろう らいが)
--豪胆な性格の賞金稼ぎ。五右衛門を捕まえる事を目標としている。
-金剛阿羅漢 雲仙(こんごうあらはん うんぜん)
--普段は気のいい大男だが、酒が入ると手が付けられなくなる生臭坊主。
-無明神楽 蘭丸(むみょうかぐら らんまる)
--中ボス。信長の腹心であり、中性的な容姿が特徴。信長復活のために戦いの裏で暗躍する。
-滅界覇王 信長(めっかいはおう のぶなが)
--ラスボス。織田信長の亡霊であり覇王の正体。
-蘭丸と信長はコマンド入力で解禁される隠しキャラクターでもある。
--『ADK魂』収録版では最初から使用可能。
-ちなみに、タイトルの割に忍者であるのはサスケ、カムイ、霞の3人のみ。[[前例>サムライスピリッツ]]もあるので今更ではあるが。
#endregion
**評価点
-ADKらしい濃さを残しながらも、渋みのある格好良さ。
--『ニンジャコンバット』『ニンジャコマンドー』のような%%怪しい%%濃さや『[[ワールドヒーローズ]]』シリーズのような賑やかさとはまた違った雰囲気に満ちている。
--イラストや顔グラフィックは青年向け漫画調で渋い。勝利演出は勝利側のキャラクターの一枚絵と台詞が表示されるだけだが、これが世界観に合っていてかなり格好良い。
-緻密に描かれた美麗なドットグラフィック。
--動きの良いキャラクターもさることながら背景も抜かりが無い。
-意欲的なNINJAコンボ。
--俗に言うルートコンボの先駆けとも言え、これにより駆け引きが多彩になった。コンボも繋げやすくガンガン攻めていける。
--ただし弊害も無いわけではない(後述)。
**賛否点
-コンボが多彩過ぎる。
--ほぼ全てのキャラに即死級のコンボが用意されており一度攻められると半ば敗北が確定してしまうなど、バランスは世紀末気味。
---裏を返せば、「追い込まれても逆転要素がある」「いかにラッシュを決まらせるか駆け引きも重要」という事も成り立つ。
--NINJAコンボも各キャラごとに多く種類が用意されており、レバー方向によって技が変わることもあるなど規則性が無いため初心者には優しくない。
---一応、コマンド入力が簡単な闇コンボが用意されてはいる。
-ストイックな演出が魅力だが、人によっては地味めにも見える。
**問題点
-多くの必殺技のコマンド入力がシビア。
**総評
多すぎるコンボやコマンド入力の難しさなどがユーザーから敬遠された他、稼働時期の悪さも相まってマイナーな一作となった印象はあるものの、完成度そのものは高く駆け引きの多彩さなどから本作を愛好する者も多い。~
**余談
-本作は実質最後のADK対戦格闘であり、同社倒産の影響もあって長らく移植に恵まれていなかったが、PS2ソフト『ADK魂』に収録されプレイしやすくなった。現在はバーチャルコンソールや『ADK魂』のアーカイブス配信もされている。
-プレイ環境に恵まれなかった。
--稼働開始当時は『[[THE KING OF FIGHTERS '96]]』や『[[ストリートファイターZERO2]]』といった有名作品に挟まれたために、ユーザー数があまりおらず早々に店舗から撤去された事が多かった。
--渋すぎる雰囲気とコマンド入力の難しさのためライト層は付かず、マニア層は先の有名作を攻略していたため、客付きが悪かった。こればかりはタイミングが悪すぎたとしか言いようがない。
--故に、対戦ツールとして評価された頃にはプレイがしづらい状態となっていた事が多く、移植にも恵まれなかったために「存在自体が隠れている」と揶揄される事も多い。
//ゲーム自体の問題点ではないので余談に移動