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D.M.L.C. -デスマッチラブコメ- - (2020/07/02 (木) 07:35:08) の1つ前との変更点

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*D.M.L.C. -デスマッチラブコメ- 【でぃーえむえるしー ですまっちらぶこめ】 |ジャンル|ノベルアドベンチャー|&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/c516c70a02c1e6d64d83efe057a9d69cf5f74f0c51143bf82b048f7ca9049eec.jpg?w=736&h=414,height=160)| |対応機種|Wii U|~| |発売元|ケムコ|~| |発売日|2014年4月9日|~| |定価|1,080円|~| |レーティング|CERO:C (15才以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|''告白されると爆死''というパワーワードに見合ったぶっ飛んだ内容&br()ケムコADVの基本要素としてゲームオーバー後のヒントコーナーあり&br()バッドエンドでも楽しめる|~| |>|>|CENTER:&bold(){ケムコノベルアドベンチャーシリーズ}&br;トガビトノセンリツ / ''D.M.L.C. -デスマッチラブコメ-'' / [[レイジングループ]] / [[最悪なる災厄人間に捧ぐ]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 「告白されると爆死する」という奇妙な体質になってしまった少年が、自分を好きだと言う美少女二人のアプローチを避けながら爆死の原因を突き止めるアドベンチャーゲーム。~ 元はスマートフォン用のゲームとしてリリースされたものだが、こちらは追加コンテンツも最初から収録されている。 ---- **システム -基本的には至って普通のアドベンチャーゲーム。ストーリーを読み進めながら時折現れる選択肢を選ぶだけ。 --ただし、ほぼ全ての選択肢は間違えると爆死、ゲームオーバーとなる。選択の結果は大抵すぐに出るが一部後になってからわかるものがある。 -画面左下には4つのハートマークが表示され、普段は暗いが状況に応じてハートが点灯する。 --点灯するハートの数が多い程危険な状況。4つ全て点灯したら爆死する。3つだと爆死はしないまでも出血等実害が生じる。 --なおこのハートマークは作中では主人公の手に表示され連動しているという設定。 -ゲームオーバーになると「とろりんの巣」というミニコーナーが始まる。任意で見ないことも可能。 --「何故ゲームオーバーになったか」「回避するにはどうすればいいか」を教えてくれる、他のADVでもよくあるヒントコーナーだが、本作では''爆死した際の被害状況''まで教えてくれる。 ---小規模な場合は主人公と目の前で告白したヒロインの2人だけの犠牲で済むが、規模が大きくなると「通行人数人が巻き込まれた」「通りかかった''犬''が巻き込まれた」などと変わっていき、中にはかなりハチャメチャな規模の爆発も。 --一度見たものはアルバムにまとめられ、いつでも再度見る事ができる。これを全部集めるのが今作の一種のやりこみ要素となっている。 ---- **評価点 -ストーリーや設定はかなり練られている。 --まずそもそも「告白されると爆死する」という設定自体がかなりのインパクト。 --序盤はラブコメらしくギャグ満載。しかしストーリーが進むにつれ、他にもさまざまな奇妙な現象が起き徐々に雲行きが怪しくなっていく。これらの現象には全てちゃんと原因が存在し非常に複雑に絡み合っている。 --話も二転三転し、後半はほぼシリアスに。序盤からは想像できない方向に話が広がり見る者を飽きさせない。 --なお作中で得られた情報は「TIPS」で再確認ができるようになっている。 -登場するキャラクターも個性がはっきりしている。 --ちょっとおバカな主人公、ヒロインは天然ボケとツンデレ、友人達も生真面目だったり姉御肌だったりと、覚えやすくストーリーを読み進める上で非常にわかりやすい。 --一方でほとんどのキャラクターが暗い過去を背負っており、それがストーリーにも大きく関わってくる。 -豊富で多彩なバッドエンド。 --選択肢を間違うとバッドエンド直行だが前半はかなり間抜けで笑える死に方が多い。シリアスになる後半では単純な死亡エンドとは違ったものもあり、どれも一度は見てみたくなる。 --バッドエンド後の「とろりんの巣」はほぼ全て明るいノリでこれだけでも見ていて楽しい。後半のバッドエンドの後なら一種の清涼剤にもなる。 **賛否両論点 -本作のシナリオライターは『鈍色のバタフライ』『トガビトノセンリツ』と言ったデスゲームもの、サイコホラーものを手掛けているamphibian氏である。今回は氏の作品としては異例のラブコメだが、やはり氏の作風が活きており、純粋にコメディを期待していた人にはやや辛い展開がある。 --ほぼシリアスになる後半にはかなりヘビーな話も含まれる。バッドエンドも後半は少々エグい死に方が増えていく。 -一部のキャラクターのクセが強く好き嫌いが大きく分かれる。 --ヒロインの一人である「白詰乙羽」は、つい主人公に手が出てしまう「ツンデレ&暴力系ヒロイン」。だがこの暴力シーンがギャグで済ませるには少々難があり、不快に感じる人もいると思われる。 --とあるキャラが中盤以降大きく印象が変わる。今作でも随一の強烈な個性なので苦手な人もいるだろう。 **問題点 -通常の会話シーンの背景・イベントにおける一枚絵のどちらも少なめ。この手のアドベンチャーゲームとしては物足りない。 --学校の食堂など、画像を用意せずグラデーションの背景だけで済ませるケースも少なくない。 --中には''立ち絵の顔だけ見せて入浴を演出するという荒技も見られる''。 -ストーリーを少し戻って読み直す機能はあるものの、戻せる範囲があまり長くなく機能としてはいまいち。 #region(''わずかにエンディングのネタバレ'') -実は本作内ですべては解決しない。 --真エンドはコメディらしい明るいノリで終わるものの、未回収の伏線や未解決の問題((九段のアレとか))が残されており手放しでは喜べない。 #endregion ---- **総評 強烈なインパクトを誇る設定と、それを盛り上げる良質なストーリー。~ 読み進める程に謎が増え、事件の真相知りたさにどんどん先へ読み進めたくなる構成は見事。~ 若干人を選ぶ点もありさすがに万人向けとは言い難いが、そこさえ受け入れられるなら最後まで楽しむ事ができるだろう。 ---- **余談 -amphibian氏の次回作である『[[レイジングループ]]』と世界観が繋がっており、本筋に直接は関係しない裏設定だが本作の登場人物と深く関連がある。 -2019年の東京ゲームショウにて、本作を現行の家庭用ゲーム機に特化した形でリメイクする『DMLC_R(仮)』プロジェクトが発表された。2020年初頭発売予定。 --2020年6月25日にタイトルを変更した『デスマッチラブコメ!』としてPS4/Switch/Steamで発売予定。 -冒頭から「4/26(木)」の終了まではプレイ動画が公認されている。([[参考リンク>https://www.kemco.jp/guideline/fan_movie.html]])
*D.M.L.C. -デスマッチラブコメ- 【でぃーえむえるしー ですまっちらぶこめ】 |ジャンル|ノベルアドベンチャー|&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/c516c70a02c1e6d64d83efe057a9d69cf5f74f0c51143bf82b048f7ca9049eec.jpg?w=736&h=414,height=160)| |対応機種|Wii U|~| |発売元|ケムコ|~| |発売日|2014年4月9日|~| |定価|1,080円|~| |レーティング|CERO:C (15才以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|''告白されると爆死''というパワーワードに見合ったぶっ飛んだ内容&br()ケムコADVの基本要素としてゲームオーバー後のヒントコーナーあり&br()バッドエンドでも楽しめる|~| |>|>|CENTER:&bold(){ケムコノベルアドベンチャーシリーズ}&br;トガビトノセンリツ / ''D.M.L.C. -デスマッチラブコメ-'' / [[レイジングループ]] / [[最悪なる災厄人間に捧ぐ]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 「告白されると爆死する」という奇妙な体質になってしまった少年が、自分を好きだと言う美少女二人のアプローチを避けながら爆死の原因を突き止めるアドベンチャーゲーム。~ 元はスマートフォン用のゲームとしてリリースされたものだが、こちらは追加コンテンツも最初から収録されている。 ---- **システム -基本的には至って普通のアドベンチャーゲーム。ストーリーを読み進めながら時折現れる選択肢を選ぶだけ。 --ただし、ほぼ全ての選択肢は間違えると爆死、ゲームオーバーとなる。選択の結果は大抵すぐに出るが一部後になってからわかるものがある。 -画面左下には4つのハートマークが表示され、普段は暗いが状況に応じてハートが点灯する。 --点灯するハートの数が多い程危険な状況。4つ全て点灯したら爆死する。3つだと爆死はしないまでも出血等実害が生じる。 --なおこのハートマークは作中では主人公の手に表示され連動しているという設定。 -ゲームオーバーになると「とろりんの巣」というミニコーナーが始まる。任意で見ないことも可能。 --「何故ゲームオーバーになったか」「回避するにはどうすればいいか」を教えてくれる、他のADVでもよくあるヒントコーナーだが、本作では''爆死した際の被害状況''まで教えてくれる。 ---小規模な場合は主人公と目の前で告白したヒロインの2人だけの犠牲で済むが、規模が大きくなると「通行人数人が巻き込まれた」「通りかかった''犬''が巻き込まれた」などと変わっていき、中にはかなりハチャメチャな規模の爆発も。 --一度見たものはアルバムにまとめられ、いつでも再度見る事ができる。これを全部集めるのが今作の一種のやりこみ要素となっている。 ---- **評価点 -ストーリーや設定はかなり練られている。 --まずそもそも「告白されると爆死する」という設定自体がかなりのインパクト。 --序盤はラブコメらしくギャグ満載。しかしストーリーが進むにつれ、他にもさまざまな奇妙な現象が起き徐々に雲行きが怪しくなっていく。これらの現象には全てちゃんと原因が存在し非常に複雑に絡み合っている。 --話も二転三転し、後半はほぼシリアスに。序盤からは想像できない方向に話が広がり見る者を飽きさせない。 --なお作中で得られた情報は「TIPS」で再確認ができるようになっている。 -登場するキャラクターも個性がはっきりしている。 --ちょっとおバカな主人公、ヒロインは天然ボケとツンデレ、友人達も生真面目だったり姉御肌だったりと、覚えやすくストーリーを読み進める上で非常にわかりやすい。 --一方でほとんどのキャラクターが暗い過去を背負っており、それがストーリーにも大きく関わってくる。 -豊富で多彩なバッドエンド。 --選択肢を間違うとバッドエンド直行だが前半はかなり間抜けで笑える死に方が多い。シリアスになる後半では単純な死亡エンドとは違ったものもあり、どれも一度は見てみたくなる。 --バッドエンド後の「とろりんの巣」はほぼ全て明るいノリでこれだけでも見ていて楽しい。後半のバッドエンドの後なら一種の清涼剤にもなる。 **賛否両論点 -本作のシナリオライターは『鈍色のバタフライ』『トガビトノセンリツ』と言ったデスゲームもの、サイコホラーものを手掛けているamphibian氏である。今回は氏の作品としては異例のラブコメだが、やはり氏の作風が活きており、純粋にコメディを期待していた人にはやや辛い展開がある。 --ほぼシリアスになる後半にはかなりヘビーな話も含まれる。バッドエンドも後半は少々エグい死に方が増えていく。 -一部のキャラクターのクセが強く好き嫌いが大きく分かれる。 --ヒロインの一人である「白詰乙羽」は、つい主人公に手が出てしまう「ツンデレ&暴力系ヒロイン」。だがこの暴力シーンがギャグで済ませるには少々難があり、不快に感じる人もいると思われる。 --とあるキャラが中盤以降大きく印象が変わる。今作でも随一の強烈な個性なので苦手な人もいるだろう。 **問題点 -通常の会話シーンの背景・イベントにおける一枚絵のどちらも少なめ。この手のアドベンチャーゲームとしては物足りない。 --学校の食堂など、画像を用意せずグラデーションの背景だけで済ませるケースも少なくない。 --中には''立ち絵の顔だけ見せて入浴を演出するという荒技も見られる''。 -ストーリーを少し戻って読み直す機能はあるものの、戻せる範囲があまり長くなく機能としてはいまいち。 #region(''わずかにエンディングのネタバレ'') -実は本作内ですべては解決しない。 --真エンドはコメディらしい明るいノリで終わるものの、未回収の伏線や未解決の問題((九段のアレとか))が残されており手放しでは喜べない。 #endregion ---- **総評 強烈なインパクトを誇る設定と、それを盛り上げる良質なストーリー。~ 読み進める程に謎が増え、事件の真相知りたさにどんどん先へ読み進めたくなる構成は見事。~ 若干人を選ぶ点もありさすがに万人向けとは言い難いが、そこさえ受け入れられるなら最後まで楽しむ事ができるだろう。 ---- **余談 -amphibian氏の次回作である『[[レイジングループ]]』と世界観が繋がっており、本筋に直接は関係しない裏設定だが本作の登場人物と深く関連がある。 -2019年の東京ゲームショウにて、本作を現行の家庭用ゲーム機に特化した形でリメイクする『DMLC_R(仮)』プロジェクトが発表された。 --その後、2020年6月25日にタイトルを変更した『''デスマッチラブコメ!''』としてPS4/Switch/Steamで発売された。 -冒頭から「4/26(木)」の終了まではプレイ動画が公認されている。([[参考リンク>https://www.kemco.jp/guideline/fan_movie.html]])

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