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信長の野望 - (2013/09/20 (金) 23:31:18) の1つ前との変更点
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*信長の野望
【のぶながのやぼう】
|ジャンル|SLG|~|
|対応機種|PC-6001mkII以降、PC-8001以降、PC-8801以降、&br();PC-9801以降、FM-7/8以降、&br();MZ-1500/2000、X1、MSX/MSX2、他|~|
|発売・開発元|光栄マイコンシステム|~|
|発売日|1983年5月|~|
|定価|【PC88版】6,800円|~|
|>|>|CENTER:''[[信長の野望シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1045.html]]''|
**概要
光栄の看板ゲームの1つ。~
戦国大名となって全国を統一する歴史SLG「信長の野望」シリーズの第一作。
-ゲームの目的は大名家の当主となり、内政で勢力拡大を繰り返して他の勢力を合戦で討ち滅ぼし全17国を支配下に治め全国統一すること。
**特徴
-従来のSLGは戦術に特化しており、コンピューター上でボードゲーム((駒や陣地を取り合う囲碁や将棋のような物。))を再現した物だったが、本作は領国経営(戦略)と合戦(戦術)の2つで成り立っている。
-プレイヤーは、領国に対し開墾や町作り等の様々な政策を打つ事によって、領国の経済を発展させ、軍資金と兵糧を確保しながら兵力を増量する。
--現代の会社経営に通じるこうした経済的概念は、一般のプレイヤーにも受け入れられ、様々なコンピュータに移植され大ヒットした。
--この経営概念は同社の様々な戦略ゲームに盛り込まれ、以降、本作で歴史シュミレーションゲームの地位を築いた。
**主なルール
-まずゲーム開始時にプレイヤーの能力をルーレット方式で決定。
--スペースキーを押すだけの単純な作業だが、各能力値の幅が30~110と広く、何度もやり直せた。
---能力値次第で内政の効果が変わってくるので繰り返しプレイしても同じ戦略が比較的通用しにくくなっている。
-ゲームレベルは5段階で選択。
--中でも最難の「5」は最初のターンさえ回ってこないうちに隣国に攻められ、早々にゲームオーバーになるケースもあり得るレベル。
-領国経営は国ごとに年4回(春夏秋冬ごとに1回)訪れ、一度だけ命令を実行することが出来る。
--コマンドの種類は富国強兵に関する物が中心で、各機種の性能によって変化。ちなみに全機種対応のコマンドは、(兵の)移動、戦争、金・米の輸送、治水工事、開墾、兵を雇う、堺の商人と取引、兵士訓練、各国の様子、町を作る、民・兵に与える、何もしないの12種類。
---なお、商人との取引では米や武器の売買も行うことになる、商人がおらず取引できないことも。
--シンプルでわかりやすいシステムだが''初期状態だと確実に兵糧が減っていく''ので文字通り金1も無駄にできないシビアな内政手腕を要求される。
-戦争画面はヘクスで構成された戦術タイプ。ただしフィールドは9×5マスとかなり狭く、使える戦術も多くはない。6種類の地形がある。兵力は5つに分割され、それぞれを操作して行う。戦争のコマンドは、移動、攻撃、降参、何もしないの4種類。移動は1マスずつで、攻撃も隣接したものにしかできない。コマンド操作は1部隊につき1ターンに1回だけ。
--なお、兵力が極端に少ない場合は5部隊未満にもなる。
--攻撃時に不利な方のみダメージを受ける、そのため戦力が大きければ無傷で勝利することも可能。
-戦争中における勝利の条件は、敵の第一部隊が全滅する、敵の大将が退却する、敵の兵糧が底を突く、守備側が30日間持ちこたえるの4つ。
--また、敵国に攻め込んだ時点で相手の兵力や兵糧がゼロ以下の場合も勝利となる。
-複数の国を持つ大名を倒すと、その大名が治めていた全ての国を自国の領国にする事ができる。
**評価点
-上記でも挙げた様に戦術に内政を取り入れた当時としては斬新なゲーム性。
-能力、敵国行動のランダム性により繰り返しプレイしても全く同じ展開にはならず長く楽しめる事。
-歴史上の人物として国盗り合戦を行う歴史シュミレーションゲームの確立。
-誰でもスグに覚えられるシンプルな操作方法。
-総取りシステムと領地数の少なさ((これらは当時のPCの容量の少なさも起因しているのだが…))もあって1時間程度で終わる程のスピーディなゲーム展開。
**問題点
シリーズの初代作にありがちな粗が多い。
-初期版はプレイが継続不可能になるなどバグが多かった。
--特に兵数を1人にして訓練し、1回で訓練度をMAXにする裏技は有名。((流石にこれは後の作品で改善された。))
--民の忠誠度が下がりにくいため、''年貢率を1%→99%→1%…としていくとあっという間に兵糧が増える。''しかも年貢率が影響するのは秋のみなので米をほぼ全て奪い取っても一揆をおこさずしかも餓死しないという超ドM民であった。
---これらの問題は歴代タイトル全集の移植版、後述のリターンズ、事実上の完成版である「全国版」では修正されている。
-最重要パラメータは「忠誠」兵糧収入、兵士の戦闘能力はほぼこの能力で決まるほど重要。
--内政については民忠誠の数値が大きく依存しており、まずこの数値をある程度高めてから治水を行えば必要な兵糧はほぼ確保可能。後は必要に応じて手に入った兵糧を売り払い兵士数が維持できるまでの金収入を得られるように街開発を行えば良い。
---前述の通り最初の2~3年はほぼカツカツの状態だがうまくいけばこれだけで500程度の兵糧は軽く確保でき、この後で開墾も行えばあっと言う間にMAXの8000になる。
--兵士に関しては兵士数が多いほど有利なのは今作でも同じ…だが訓練度と忠誠度の影響がかなり大きいので''忠誠度をMAXまで上げて適度に訓練しておけば2~3倍程度の兵力なら無傷で駆逐できる''。
---一度数値を上げると徴兵しても各数値が下がらず(忠誠に関しては攻めとった国に残留する兵士のみ平均化される。)、安易に物量に頼る戦い方だと維持費もかかるし攻めとった領地の運営にも支障が出るのでなまじ兵力を増やすよりも金や米を施す方が安上がりである。
---これに関しても調整が加えられ、兵力が増えた際は数値が平均化されていくようになった。
-当時のパソコン性能とプログラム技術は発展途上で未成熟にあるため稚拙な点が多い。
--本作のプログラムは、大半の機種においてオールBASICで作成されていた。そのためプログラムの閲覧が容易で、簡単に内容を書き換える事ができた。
--文字のほとんどは半角カタカナで表示されるのでメッセージが読み辛い。
--大名の顔グラフィックがない。
--BGMも無く、戦闘画面もビープ音による効果音だけ。
-舞台となる範囲が狭く、信長を中心とした近畿・中部地方の17国に限定されている。操作可能な大名は信長と信玄のみ。武将は無し。
-委任コマンドがないので流石に後半10数国あたりになってくると内政が煩わしくなってくる。
----
*信長の野望 リターンズ
【のぶながのやぼう りたーんず】
|ジャンル|SLG|&amazon(B00005OGS6)|
|対応機種|Windows、プレイステーション、セガサターン|~|
|発売元|コーエー|~|
|発売日|1999年1月22日|~|
|定価|【Windows版】1,980円|~|
|>|>|CENTER:''[[信長の野望シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1045.html]]''|
-初代をベースにインターフェイスの変更等の要素を追加したリメイク版。
--ただし兵士1訓練、年貢率改正による訓練、忠誠度上昇については修正されているので注意。
**主な変更点
-「全国版」以降の作品同様にBGMの追加。
-「効果」コマンドの追加。
--コマンド実行時の予測効果が表示されるためにより的確なコマンド実行が行えるようになった、年収もわかるので便利。
**総評
経営の要素を含む戦略と戦術の両方を取り入れたゲーム性、日本の歴史上の実在した人物をプレイヤーキャラにしたことによる感情移入のしやすさ、戦国時代のシビアさを表現したシンプルかつシビアなゲームバランス等この時点でほぼ歴史シミュレーションの骨組みが出来上がっている。後のシリーズも大半がキャラやシステムの追加、バランス調整等でゲームの方向性を変えているに過ぎないことからも今作の完成度がいかに高いかを物語っている。~
流石に年月の経過によるチープさ、バグや数値の上昇の異常さなどはいただけないがある意味特徴として捉えられなくもない。全ての大名でプレイでき50ヶ国モードもあり携帯アプリなどの存在も影響し知名度の高い「全国版」の存在でシリーズの原点という立場さえ奪われている今作だが興味がある方はプレイして全国版と比べてみるのも良いだろう。
入手に関しては歴代タイトル全集が再現性が高いがゲーム内容自体はリターンズも大差ない。単品入手の場合ならば価格が安く操作性の良いリターンズ版を入手するとよいだろう。
*信長の野望
【のぶながのやぼう】
|ジャンル|SLG|~|
|対応機種|PC-6001mkII以降、PC-8001以降、PC-8801以降、&br();PC-9801以降、FM-7/8以降、&br();MZ-1500/2000、X1、MSX/MSX2、Windows((歴代タイトル全集に付属))他|~|
|発売・開発元|光栄マイコンシステム|~|
|発売日|1983年5月|~|
|定価|【PC88版】6,800円|~|
|>|>|CENTER:''[[信長の野望シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1045.html]]''|
**概要
光栄の看板ゲームの1つ。~
戦国大名となって全国を統一する歴史SLG「信長の野望」シリーズの第一作。
-ゲームの目的は大名家の当主となり、内政で勢力拡大を繰り返して他の勢力を合戦で討ち滅ぼし全17国を支配下に治め全国統一すること。
**特徴
-従来のSLGは戦術に特化しており、コンピューター上でボードゲーム((駒や陣地を取り合う囲碁や将棋のような物。))を再現した物だったが、本作は領国経営(戦略)と合戦(戦術)の2つで成り立っている。
-プレイヤーは、領国に対し開墾や町作り等の様々な政策を打つ事によって、領国の経済を発展させ、軍資金と兵糧を確保しながら兵力を増量する。
--現代の会社経営に通じるこうした経済的概念は、一般のプレイヤーにも受け入れられ、様々なコンピュータに移植され大ヒットした。
--この経営概念は同社の様々な戦略ゲームに盛り込まれ、以降、本作で歴史シュミレーションゲームの地位を築いた。
**主なルール
-まずゲーム開始時にプレイヤーの能力をルーレット方式で決定。
--スペースキーを押すだけの単純な作業だが、各能力値の幅が30~110と広く、何度もやり直せた。
---能力値次第で内政の効果が変わってくるので繰り返しプレイしても同じ戦略が比較的通用しにくくなっている。
-ゲームレベルは5段階で選択。
--中でも最難の「5」は最初のターンさえ回ってこないうちに隣国に攻められ、早々にゲームオーバーになるケースもあり得るレベル。
-領国経営は国ごとに年4回(春夏秋冬ごとに1回)訪れ、一度だけ命令を実行することが出来る。
--コマンドの種類は富国強兵に関する物が中心で、各機種の性能によって変化。ちなみに全機種対応のコマンドは、(兵の)移動、戦争、金・米の輸送、治水工事、開墾、兵を雇う、堺の商人と取引、兵士訓練、各国の様子、町を作る、民・兵に与える、何もしないの12種類。
---なお、商人との取引では米や武器の売買も行うことになる、商人がおらず取引できないことも。
--シンプルでわかりやすいシステムだが''初期状態だと確実に兵糧が減っていく''ので文字通り金1も無駄にできないシビアな内政手腕を要求される。
-戦争画面はヘクスで構成された戦術タイプ。ただしフィールドは9×5マスとかなり狭く、使える戦術も多くはない。6種類の地形がある。兵力は5つに分割され、それぞれを操作して行う。戦争のコマンドは、移動、攻撃、降参、何もしないの4種類。移動は1マスずつで、攻撃も隣接したものにしかできない。コマンド操作は1部隊につき1ターンに1回だけ。
--なお、兵力が極端に少ない場合は5部隊未満にもなる。
--攻撃時に不利な方のみダメージを受ける、そのため戦力が大きければ無傷で勝利することも可能。
-戦争中における勝利の条件は、敵の第一部隊が全滅する、敵の大将が退却する、敵の兵糧が底を突く、守備側が30日間持ちこたえるの4つ。
--また、敵国に攻め込んだ時点で相手の兵力や兵糧がゼロ以下の場合も勝利となる。
-複数の国を持つ大名を倒すと、その大名が治めていた全ての国を自国の領国にする事ができる。
**評価点
-上記でも挙げた様に戦術に内政を取り入れた当時としては斬新なゲーム性。
-能力、敵国行動のランダム性により繰り返しプレイしても全く同じ展開にはならず長く楽しめる事。
-歴史上の人物として国盗り合戦を行う歴史シュミレーションゲームの確立。
-誰でもスグに覚えられるシンプルな操作方法。
-総取りシステムと領地数の少なさ((これらは当時のPCの容量の少なさも起因しているのだが…))もあって1時間程度で終わる程のスピーディなゲーム展開。
**問題点
シリーズの初代作にありがちな粗が多い。
-初期版はプレイが継続不可能になるなどバグが多かった。
--特に兵数を1人にして訓練し、1回で訓練度をMAXにする裏技は有名。((流石にこれは後の作品で改善された。))
--民の忠誠度が下がりにくいため、''年貢率を1%→99%→1%…としていくとあっという間に兵糧が増える。''しかも年貢率が影響するのは秋のみなので米をほぼ全て奪い取っても一揆をおこさずしかも餓死しないという超ドM民であった。
---これらの問題は歴代タイトル全集の移植版、後述のリターンズ、事実上の完成版である「全国版」では修正されている。
-最重要パラメータは「忠誠」兵糧収入、兵士の戦闘能力はほぼこの能力で決まるほど重要。
--内政については民忠誠の数値が大きく依存しており、まずこの数値をある程度高めてから治水を行えば必要な兵糧はほぼ確保可能。後は必要に応じて手に入った兵糧を売り払い兵士数が維持できるまでの金収入を得られるように街開発を行えば良い。
---前述の通り最初の2~3年はほぼカツカツの状態だがうまくいけばこれだけで500程度の兵糧は軽く確保でき、この後で開墾も行えばあっと言う間にMAXの8000になる。
--兵士に関しては兵士数が多いほど有利なのは今作でも同じ…だが訓練度と忠誠度の影響がかなり大きいので''忠誠度をMAXまで上げて適度に訓練しておけば2~3倍程度の兵力なら無傷で駆逐できる''。
---一度数値を上げると徴兵しても各数値が下がらず(忠誠に関しては攻めとった国に残留する兵士のみ平均化される。)、安易に物量に頼る戦い方だと維持費もかかるし攻めとった領地の運営にも支障が出るのでなまじ兵力を増やすよりも金や米を施す方が安上がりである。
---これに関しても調整が加えられ、兵力が増えた際は数値が平均化されていくようになった。
-当時のパソコン性能とプログラム技術は発展途上で未成熟にあるため稚拙な点が多い。
--本作のプログラムは、大半の機種においてオールBASICで作成されていた。そのためプログラムの閲覧が容易で、簡単に内容を書き換える事ができた。
--文字のほとんどは半角カタカナで表示されるのでメッセージが読み辛い。
--大名の顔グラフィックがない。
--BGMも無く、戦闘画面もビープ音による効果音だけ。
-舞台となる範囲が狭く、信長を中心とした近畿・中部地方の17国に限定されている。操作可能な大名は信長と信玄のみ。武将は無し。
-委任コマンドがないので流石に後半10数国あたりになってくると内政が煩わしくなってくる。
----
*信長の野望 リターンズ
【のぶながのやぼう りたーんず】
|ジャンル|SLG|&amazon(B00005OGS6)|
|対応機種|Windows、プレイステーション、セガサターン|~|
|発売元|コーエー|~|
|発売日|1999年1月22日|~|
|定価|【Windows版】1,980円|~|
|>|>|CENTER:''[[信長の野望シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1045.html]]''|
-初代をベースにインターフェイスの変更等の要素を追加したリメイク版。
--ただし兵士1訓練、年貢率改正による訓練、忠誠度上昇については修正されているので注意。
**主な変更点
-「全国版」以降の作品同様にBGMの追加。
-「効果」コマンドの追加。
--コマンド実行時の予測効果が表示されるためにより的確なコマンド実行が行えるようになった、年収もわかるので便利。
**総評
経営の要素を含む戦略と戦術の両方を取り入れたゲーム性、日本の歴史上の実在した人物をプレイヤーキャラにしたことによる感情移入のしやすさ、戦国時代のシビアさを表現したシンプルかつシビアなゲームバランス等この時点でほぼ歴史シミュレーションの骨組みが出来上がっている。後のシリーズも大半がキャラやシステムの追加、バランス調整等でゲームの方向性を変えているに過ぎないことからも今作の完成度がいかに高いかを物語っている。~
流石に年月の経過によるチープさ、バグや数値の上昇の異常さなどはいただけないがある意味特徴として捉えられなくもない。全ての大名でプレイでき50ヶ国モードもあり携帯アプリなどの存在も影響し知名度の高い「全国版」の存在でシリーズの原点という立場さえ奪われている今作だが興味がある方はプレイして全国版と比べてみるのも良いだろう。
入手に関しては歴代タイトル全集が再現性が高いがゲーム内容自体はリターンズも大差ない。単品入手の場合ならば価格が安く操作性の良いリターンズ版を入手するとよいだろう。