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スーパーロボット大戦GC - (2021/09/23 (木) 00:25:18) の1つ前との変更点

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本項ではゲームキューブ用ソフト『スーパーロボット大戦GC』と、XBox360の移植版である『スーパーロボット大戦XO』の両方を紹介します。(判定は共に''なし'') ---- #contents() ---- *スーパーロボット大戦GC 【すーぱーろぼっとたいせんじーしー】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B00068WL3A)| |対応機種|ニンテンドーゲームキューブ|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|アトリエ彩、エーアイ|~| |発売日|2004年12月16日|~| |定価|8,190円(税込)|~| |レーティング|CERO:全年齢対象|~| |判定|なし|~| |ポイント|3Dスパロボ2作目&br()案の定、戦闘アニメは不評&br()ファイナルダンクーガ初登場&br()良くも悪くも一年戦争無双|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| ---- **概要 GC唯一のスパロボ。~ 新規に『銀河烈風バクシンガー』『銀河疾風サスライガー』『絶対無敵ライジンオー』『最強ロボ ダイオージャ』『マジンカイザー(OVA)』が参戦。~ 『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』『未来ロボ ダルタニアス』は据え置き機初参戦となった。 **特徴 ***参戦作品 #region(参戦作品一覧) ★マークは新規参戦、☆マークは据置機初参戦。 -★マジンカイザー(OVA版) -☆真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ -機動戦士ガンダム -機動戦士ガンダム 第08MS小隊 -機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 -機動戦士Ζガンダム -機動戦士ガンダムΖΖ -機動戦士ガンダム 逆襲のシャア -重戦機エルガイム -機甲戦記ドラグナー -超獣機神ダンクーガ -蒼き流星SPTレイズナー -☆未来ロボ ダルタニアス -無敵ロボ トライダーG7 -★最強ロボ ダイオージャ -銀河旋風ブライガー -★銀河烈風バクシンガー -★銀河疾風サスライガー -★絶対無敵ライジンオー -バンプレストオリジナル #endregion --ガンダムシリーズは宇宙世紀作品のみ(逆シャアは機体のみ参戦)。さらにJ9シリーズ3作が勢揃いしている他、OVA版のマジンカイザーとゲッターが共演した初の作品。 --『超獣機神ダンクーガ』から設定画のみ存在していた''ファイナルダンクーガ''が初登場。さらに隠し要素としてOVA版『絶対無敵ライジンオー』の''巨大からくり雷神王''も登場している。 -スーパー、リアル共に80年代ロボットアニメから多数参戦しており、この時代に幼少期を過ごした者にとってはたまらない参戦作品群となっている。 --しかし逆に言えばGCのプレイヤー層には馴染みのない作品が多いとも言える。 ***システム -ユニットのデザインは3Dポリゴンで表示されている。 -他作品と違い選択によるルート分岐は存在せず、シナリオは一本道。その代わりに繰り返しプレイ可能なサブシナリオが導入された。 --サブシナリオを利用すれば簡単に撃墜数・資金を稼げる。また、サブシナリオを通らないと登場しないキャラ・隠し武器・隠しユニットなどもある。 -『ダメージ部位制』を採用。機体の各部位に独立したHPが設定されており、部位破壊で性能などに何らかの影響が出るようになった。 --ロボット型ユニットはBODY・HEAD・ARMS・LEGS、戦艦はBODY・CONTROL・WEAPON・ENGINEの各4部位。 --具体的にはHEADを破壊されると命中率が、LEGSを破壊されると移動力が下がる。同時に破壊部位に装備されている武器が使用できなくなる(特にリアル系ユニットの多くは腕に武器を装備しているので、ARMSを破壊されるとダルマ状態になることが多い)。ちなみにBODYを破壊されると撃墜される。 --また、破壊した部位1ヵ所につきBODYへのダメージが10%加算されるので、HP減少で撤退する敵を倒す時などはできるだけ部位を破壊してから攻撃すると倒し易くなる。 -さらに敵ユニットのBODY以外の全ての部位を破壊した後、戦艦を隣接させればそのユニットを捕獲できる。捕獲すると撃破した時に得られる経験値や資金は得られないが、自軍の機体として運用できる。さらに解体して資金や強化パーツに還元することも可能。 --一部の捕獲機は主役機を凌ぐほどの性能を持っている上に、捕獲ユニットは資金に還元する際に改造費用まで還元されるという安心仕様なので、乗り換えのことを気にせず思い切り改造ができるのも強み。 -ダメージ部位制と連動し、''自分よりサイズ差が2段階以上以上大きいユニットに攻撃する場合、BODY以外の部位をすべて破壊しなければBODYに攻撃できない''という「部位攻撃制限」が追加。逆に言うなら''大きいユニットが自分と同じ大きさか小さいユニットに攻撃する場合、部位を破壊できない''とも言える。 --ただし、精神コマンドの「狙撃」か「狙い撃ち」のスキルを持っていると大きさに関係なく部位を攻撃できる。アムロやエイジなど既に持っているキャラもいる他、スキルパーツで補うこともできる。 -同時に''自分よりサイズ差が2段階以上小さい敵に対しては、特定の武器を使用できない''という「武器使用制限」も追加。これにより''ホワイトベースがMSをメガ粒子砲で攻撃できない''といった現象も起きてしまっている。 --これは「狙撃」や「狙い撃ち」でもどうにもならないので、SPTのようなサイズSの敵がメインのステージで安易に出撃機体を選ぶと難易度が上がってしまう。 ***バンプレストオリジナル -本作の主人公「赤月 秋水(あかつき あきみ)」は重機メーカー「最上重工」の社長を父に持つ高校生で、父親に反発しつつも最上重工が秘かに開発したロボットのパイロットとして戦うことになる。 --主人公は男女から選択可能だが、''男女共に名前が同じ''という珍しい設定になっているのが特徴。当然両者が共存することはない。 -主人公機はリアル系の「ソウルガンナー」とスーパー系の「ソウルセイバー」から選択可能。 --ソウルガンナーを選んだ場合は後半から「ソウルランサー」に乗り換えることになり、またソウルセイバーを選んだ場合は後半に「スーパーソウルセイバー」にパワーアップすることになる。 --なお、ソウルガンナーおよびソウルランサーは『[[サンライズ英雄譚]]』の主人公機である「インパルス7」や「クラウドセイバー」に雰囲気が酷似している(後述)。 **評価点 -条件を満たさなくても生存するキャラクターが多数存在する。 --リュウは地上戦でも特攻せず、スレッガーもビグ・ザムに特攻しない。さらにララァも死ぬことなく自軍に合流する(そのおかげでアムロとシャアの因縁は無し)。敵キャラも同様で、黒い三連星やハモンが結構終盤まで長生きする。 -ユニットは3Dだがマップは2Dなので、操作しやすい。 -ローディングは非常に速い。戦闘デモONでもそれほどストレスを感じないが、戦闘デモOFFならROMカートリッジ並に快適に遊ぶことができる。 --ただしセーブ&ロードは御世辞にも速いとは言えない。 -良好なクロスオーバー。同じ時代劇をモチーフとした『ダイオージャ』(徳川幕府)と『バクシンガー』(幕臣・新撰組対維新志士)のクロスオーバーを始めとして、エドン(ダイオージャ)・エリオス(ダルタニアス)・カモン(エルガイム)の三王国が友好国だったりと各作品がかなり密接に絡み合っている。敵も手を組んでいる勢力が多く、後半は三つ巴の様相になる。 -豊富なDVE。特に『ポケ戦』のバーニィ((アルが普通に会話に参加するのはシリーズ初、それ以前は終了メッセージのみ。))と『バクシンガー』のディーゴのメッセージは必聴。 -BGMのアレンジも好評。特に今作での『ダンクーガ』の戦闘BGMである「ほんとのキスをお返しに」は大胆なアレンジを施されており、スパロボ史上でもトップクラスの神アレンジと称されている。 --BGMのチョイスも他の作品と異なっている。『エルガイム』の「進撃エルガイム」や「風のノーリプライ」、『Ζガンダム』の「ハマーン追跡」など。 -『ダンクーガ』関連で、本編未登場のファイナルダンクーガの登場。TVシリーズの打ち切りなどのせいで資料でしかその存在を確認できなかったが、本作で日の目をみることになった。サブパイロットのアランは原作で死亡するキャラなのだが、その後に出たファイナルダンクーガがいない『スクランブルコマンダー2』を除いた作品では当然のように主要メンバーになっている。((本作では原作の死亡イベントがファイナルダンクーガの合体イベントに挿し変わっており、スパロボでは初の死亡再現か?と思った矢先に起こるサプライズ合体によりまさかの生存を果たし、ユーザーを驚かせた。))またこれまでシャピロの乗機は「シャピロ戦闘メカ」というそのまんまな名前であったが、総監督の奥田誠治氏により新たに「デザイア」という名称が付けられた。 **賛否両論点 -ストーリー前半がほとんど『機動戦士ガンダム』の一年戦争。敵はほぼ毎マップジオン軍。 --その分一年戦争組(1st・08小隊・ポケ戦)は原作再現が豊富。『08小隊』はシロー以外の小隊員が初めて顔を出し、『ポケ戦』もシリーズで初めてまともな原作再現がなされている。 --そのあおりを受けて『Ζ』及び『ΖΖ』の扱いはほぼいるだけ。カミーユはいつの間にか仲間になっている、ティターンズの面々や敵MSは登場すらしないなど。νガンダムに乗ってもアムロは一年戦争時のままのグラフィックである。 ---ちなみにシリーズでは大抵アムロはベテラン(『Ζ』及び『CCA』時代の設定)であるため他キャラに敬語で話されていたが、本作では新兵のためほとんどのキャラがタメ口で会話し、援護などではシロー・アマダ等他作品のキャラからも呼び捨てにされるという珍しいものとなっている。 --ブライトの乗艦もホワイトベース一貫で、アーガマやラー・カイラムなど無い。しかも最終話ではご丁寧にも原作の撃沈イベントをほぼ再現している凝りよう。 -MAPが2D。『α』以降据え置き機のスパロボはすべて3Dであったため、批判が多かった。 --ただ『α(DC)』以降の視点変更ができるスパロボはMAPが見辛いため2Dの方が良いという意見もある。 //-主人公が男女ともに同じ名前。 //賛否両論の理由が書いてないのでコメントアウトしました。 **問題点 -戦闘バランス関係 --ダメージのサイズ差補正がおかしい。 ---通常のサイズ差補正とはまったく逆の''「サイズが小さいユニットが大きいユニットに攻撃するとダメージが増える、逆の場合はダメージが減る」''ようになっている。 ---これにより、『狙い撃ち』を持つ小型ユニットは火力面でも有利になる一方、大型ユニットは小型ユニットに対して『使える武器が少ない・当てにくい・当たってもダメージが伸びない』と言う実にトホホな状態となっている。 ---『XO』では修正されているため、仕様ではなくバグだろう。 --一部のスパロボでお馴染みのフル改造時のユニットの逆転現象は今作でも存在。 ---合体攻撃除く最大攻撃力ユニットはテキサスマック(2位はボスボロット)だったり、νガンダムやサザビーは一年戦争時代の機体にさえ攻撃力が劣ってしまう、''レイズナーは強化型やMk2になると攻撃力が下がってしまう''など。 //--初回プレイではそれほど改造に使える資金は多くなく、「フル改造の結果弱小ユニットがむしろ強くなる」というのは完全にお楽しみ要素であろう。 //↑サブシナリオで好きなだけ資金稼げるんだが ---それとは別に、全てのスーパー系主役ユニットの武器フル改造時最大攻撃力が同じというのも問題。バランス取りのつもりなのかもしれないがそもそもユニットの強さは攻撃力だけでは決まるものではなく、射程や消費EN、特殊能力やサイズの補正などで使い勝手が大きく変わるので意味が無く、なにより個性がない。 --部位パーツ制が面倒。 ---小さいユニットが戦艦などサイズが大きいユニットを攻撃する場合、他の部位から順番に撃破していかなければならず、時間がかかる。 ---部位パーツ制は、サイズが小さいユニットが部位を破壊し、弱らせたところでスーパー系が止めを刺す、といった運用を考えられていたようだが、その部位が異様に固く、一々狙うより一気にコアを破壊したほうが早いといった具合になっている。そのため、狙い撃ちがない、精神コマンドの狙撃もないパイロットが乗るMサイズ以下のユニットは終盤使われなくなりがち((マイヨやクワトロなど、実力はあるのに狙い撃ちスキルの無いパイロットはなかなか使われない。これは4コマ漫画でもネタにされた。特にクワトロはシャア時代は狙い撃ちを持っていたのに仲間になると忘れているのでネタ度が高い。))。 ---しかし武器が存在している部位を破壊されると相手は手も足も出なくなるので、裏を返せば弱いユニットでも反撃されることなく安全に敵を撃破できるとも言える。 --これらの仕様が合わさった結果、入手の早い一年戦争時代の量産型MS(ジムスナイパーカスタムが筆頭)が猛威を振るう一方で、宇宙世紀後期のMSや参入の遅いスーパーロボットは活躍させにくくなっている。 -シナリオ・演出関係 --3Dのユニットグラフィック・戦闘ムービーは不評。カットインも無し(『XO』では追加された)。 ---動きも非常に悪く、被弾時は棒立ち状態。ビームライフルもその場でただ撃つのみで、剣で切る動作も''棒で殴る動作''にしか見えない。 --因縁のあるキャラ同士であっても戦闘前会話はほぼ皆無、合体系メカの合体デモもイラスト1枚だけで済ませるなど戦闘シーン以外の演出も非常に味気ない。 --シナリオが中盤までが1stガンダム(一年戦争系)の垂れ流し、中盤以降がそれぞれの星に行って協力を仰ぐのような展開でクロスオーバーが無いのはとことん無い。中盤ジオン及びギガノスはほとんど放置され決着を付けるのは終盤である。 ---一年戦争が話の主軸なわりに、ジオング(ジオンと決着を付ける前にクワトロが仲間になるため)、ギャン、ゴックなどの機体は登場しない(終盤はΖΖ系の敵が多い)。 ---一年戦争を終盤まで引っ張った影響で、『1st』の最終話の次が『ZZ』の最終話という端折りっぷり。 ---また、原作の名シーンを無理やりいれたのか粗が目立つ。ジュドーが本作では一回も顔を合わせていないハマーンに対して「もう終わりだ(ry」などとライバルのような会話をしている、など。 --バクシンガーのディーゴが原作再現のため残り数MAPのところで離脱する。スパロボならではの助けられるといったIF展開も無し。そのため史上初の弱体化されるユニットである((やはりこれも4コマでネタにされている。しかし生存者が多い本作において必ず死亡する、ということはその分見せ場があるとも言える。実際スレッガーやリュウなどはその後シナリオ面でも能力面でもあまり目立たない。だが、同じ死亡するキャラでバーニィは死亡イベントが発生するとDVEで原作のシーンを再現され、条件で生存するのにその差は一体…。))。 --エルガイムのオリビーは原作通り生存するものの、精神崩壊するイベントまで原作同様という後味の悪い結末になっている。 --ダルタニアスに登場する敵幹部クロッペンの最大の見せ場でもある、自らの正体を明らかにするイベントは本作では完全にカットされており、あくまで敵の幹部のまま退場する。 ---そのためクロッペンの正体に関連しているイベントは一切再現されることはなく、剣人の父親である隼人も名前のみの登場で本編には出てこないなど、かなり不遇な扱いになっている。 -システム関係 --敵MSを鹵獲できるがその方法が、部位を全壊したユニットに隣接する→1機捕獲→ターン終了、といった流れで何機も鹵獲しようとするなら相応の時間がかかる。何ヘックス以内、何機でも捕獲できる、とかにできなかったのだろうか。 --宇宙適応がないユニットは、宇宙で出すことができない。それは当然なのだが、本作はパーツで補うこともできないため宇宙がメインになる終盤は出番がなくなってしまう。特にホバートラックは、EWAC、修理、エレドアがサブパイロットとしてつくなど支援要員としてはうってつけのユニットであったので、惜しむ声が多い。 --バグの存在。捕獲ユニットのガザCを運用していると一部のシナリオが飛ばされてしまう(通称ガザCバグ)、成長タイプが『格闘・技量』タイプのキャラは実際は成長が命中以外まんべんなく低い『標準』タイプの成長をしてしまうためスーパー系女主人公やバクシンガーの士朗は本来の力を発揮できないなど、他にも細かなバグがある。 --『スーパーロボット大戦D』で採用されていた、機体能力と武器能力が別項目。過去のシリーズでは機体能力の画面でボタンを押せば見ることができたのに、なぜそんな面倒な仕様にしたのだろうか? **総評 とにかく全体的に微妙な作品。~ 難易度も遊び応えもそれなりにあるのだが、やはり淡泊で味気ないシナリオや3Dポリゴンによるユニットグラフィックとそれに伴う弊害は否めなかった。~ 本作と『α(DC版)』のせいで「''3Dスパロボは駄目''」という烙印を押されてしまい、3Dスパロボに対する悪印象は後発の『XO』『[[NEO>スーパーロボット大戦NEO]]』が出るまでなかなか消えなかった。~ もしアニメーション戦闘で発売されていたなら、評価はまた違ったものになったであろう。 **余談 -本作の製作にはサンライズインタラクティブが協力しており、『サンライズ英雄譚』及び『機甲武装Gブレイカー』のロボやBGMがアレンジされて登場している。 --主人公の姓も同じ「アカツキ」(赤月)となっている他、「マルチウォーカー」という単語もそちらの出典となっている。 --なお『GC』の開発を担当したアトリエ彩は『サンライズ英雄譚』シリーズの開発元であり、また移植版である『XO』の開発を担当したさざなみはサンライズインタラクティブの元社員が設立した会社である。 --2016年に公開されたウェブラジオ『熱血!必中!ボイス・スパログ!~ムーン・デュエラーズ篇~』で、本作のオリジナル機体のうちソウルセイバー、スーパーソウルセイバー、ラスボス機の3機を除く機体(=ソウルガンナーとソウルランサーを含めた『サンライズ英雄譚』シリーズのアレンジ機体)はサンライズインタラクティブが版権を所持していることが明かされた。 -本作のアンソロジーでは、マジンガーやレイズナーなどの''頭部にコックピットがあるユニットの頭を破壊する''事がネタにされていた。 ---- *スーパーロボット大戦XO 【すーぱーろぼっとたいせんえっくすおー】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B000BN980Y)| |対応機種|Xbox360|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|さざなみ、エーアイ|~| |発売日|2006年11月30日|~| |定価|7,329円(税込)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |廉価版|プラチナコレクション:2008年1月10日/3,990円|~| |判定|なし|~| |ポイント|GCから演出面が大きくパワーアップ&br()スパロボ初のネット対戦モード搭載|~| ---- **概要(XO) Xbox360唯一のスパロボ。『GC』をベースに様々な要素を追加したグレードアップ移植。~ さらにシリーズ初のオンライン対戦モード「スーパーロボット対戦」を搭載。 **変更点 -オリジナル用語でゲームキューブを連想させる単語が、Xboxを連想させる単語に変更された。 -女主人公のデフォルトネームが「赤月 ''光珠''」に変更された。ただし読みは変更無しで、両者が共存しない点も同じ。 -その他の変更点については、評価点・問題点にて適宜取り上げる。 **評価点(XO) -グラフィック・演出の強化 --ユニットはモデリング・テクスチャから作り直され、『GC』とは見た目から別物になっている。特にMS、その中でもΖガンダムや百式、ΖΖガンダムあたりの気合の入れ様は必見。 --『GC』にはなかったキャラカットインの追加。主役クラスは全員、脇役キャラもかなりの割合でカットイン持ちが存在する他、複数乗りスーパー系は単独カットインと全員集合カットインが用意されているユニットも存在する。 --戦闘モーションの強化。ダメージモーション・撃墜モーションが追加されたほか、攻撃モーションも強化されている。また、カメラワーク技術も向上している。 --部位パーツが破壊されると電流が走ったり、煙をあげたりする描写が追加された --レイズナー系のレーザードライフルのグラフィックが、『GC』ではビームライフルと同じであったが原作準拠のレーザーになっている。 --CGデモの追加。ライジンオーやダルタニアス、ダイオージャにファイナルダンクーガの合体シーンが3Dで再現されている。特にライジンオーの合体デモはスタッフのお気に入りだったのか何度も繰り返し流れる優遇ぶり。 --ダイオージャの分離形態の他、人気・有名どころからマイナーどころまで、MS系を中心に新規ユニットが多数追加。もちろん捕獲して運用も可能。 --リアル系主人公機の後継機にも換装パーツが追加された。 --中盤主人公が後継機に乗り換える際のシナリオが完全新規の物に差し替えられている他、新規サブシナリオが何本か追加されており、サブシナリオがらみで新キャラも追加されている。 --戦闘前会話も多数追加された。 -戦闘バランスの調整 --ユニットの逆転現象はまだあるものの、差は緩和されている。またスーパー系の必殺武器の攻撃力もきちんと区別された。 --新武装の追加。サスライガーの「イニシャルシュート」は威力・演出ともに必殺武器というにふさわしい、またトライダーのMAP兵器「トライダールアー」は攻撃力10、範囲1☓1ながら射程3-8の敵を強制的にトライダーのそばに移動させるという今までにない効果を持っている(ただし、相手が2Lサイズ以上だと逆にトライダーが敵のそばに移動してしまう)。 //トライダールアーの攻撃力初期値は10。動画だけ見て未プレイで初期値110だと勘違いしたのか? --合体攻撃が多数追加されている。多くは参加ユニットが順番に攻撃していく程度のものだが、これによってνガンダム&サザビーなどは最大攻撃力不足が解消された。 ---中には「ゴッドライジンオー&ジャークサタン」「ファイナルダンクーガ&デザイア」「レイズナー&ザカール」など、「対戦」モードでのみ可能な夢の組み合わせも存在する。 --出撃ユニット数の増加。『GC』では最大15機だった出撃可能ユニット数が最大25機に増加した。 --敵ユニットの捕獲が「戦艦の周囲3マス以内&同時に複数捕獲可能」とやりやすくなっている。 --シャアがクワトロになっても「狙い撃ち」を忘れなくなった。 --ホバートラック等GCで宇宙で出せなかったユニットも宇宙適応が付いたため出せるようになった。 -GCで存在していたバグは軒並み修正されている。 -BGMは元々評価の高かったGCのBGMと同じアレンジで構成されているが、細かい部分で色々な修正がされており、また違った魅力を見せている。 --本作はBGMデータが無圧縮で収録されているため、非常に音質が良い。 --さらに『[[第3次α>第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]』で採用されたBGMの選択システムも採用されている。 ***スーパーロボット対戦モード -ガチャ形式で入手したユニットとパイロットを組み合わせて3機のチームを作り、対戦するモード。前述のようにCPU戦の他にオンラインの対人戦にも対応している。 -SLG形式の本編とは違い、読み合いがメインのコマンドバトルとなっている。 --ターンごとにそれぞれの行動や使用する精神コマンドを選択し、互いの選択が終了すると一斉に戦闘を開始する。相手のユニットを全滅させると勝利。 -戦闘で得たコインを消費し、ガチャで新しいユニットやパイロットを入手することを繰り返して遊ぶ。 --ユニットの中には今で言うSSRに相当する金色に輝くユニットも存在する。本編では敵でしか出てこないキャラも使用できるため、ユニット、パイロットを集めていくのがこのモード最大の楽しみとなる。 --対戦モード専用の合体攻撃も用意されており、組み合わせを探すのも楽しみのひとつ。 ---ファイナルダンクーガとデザイアといった原作では終始敵対していたライバル同士の熱い合体攻撃もある。 ---なお、本編にも敵専用の合体攻撃が多数追加されている。 -上記の通り組み合わせや読み合いがメインで少数で戦うため、ゲームバランスも比較的悪くなく、好評を得ていた。 **問題点(XO) -『[[J>スーパーロボット大戦J]]』同様、敵が命中率0%のユニットはスルーして攻撃してくるようになった。これによりリアル系の無双は難しくなっている。 -出撃ユニット数の増加にバランスを合わせてか、敵の増援頻度・ユニット数が大幅に上昇している。 -敵ユニットが精神コマンドの「信頼」を頻繁に使用してくる、ネームドキャラにもポンポンかけてくるので、あと一歩のところで手数が足りずにエネミーフェイズを迎えると満タン近く回復されるのもざら。更にネームドキャラが率先して進軍してきても嫌がらせのようになかなか移動しない敵が多く、ようやく移動を開始しても移動力が減少する地形に配置されてるため進軍も遅く、回復されないような措置をとるにも時間がかかる場合が多い。増援の増加と合わせて1マップが冗長になり、作業感が増加してしまった感は否めない。 -ダルタニアスの追加武装にして最強武器「超空間エネルギー解放」がMAP兵器に変更されたため、攻撃力が大きく下がってしまい、実質的には弱体化。 -『GC』から唯一、巨大からくり雷神王が削除された。これはOVA版『ライジンオー』がTV版とは別版権なのに気付かず『GC』に登場させてしまったためと言われている。 -新たなバグの存在。38話でゲートを4ターンまでに破壊すると敵増援が止まらなくなりクリア不可能になる、本来ホバートラックのサブパイロットのエレドアがメインパイロットになって以後乗り換えできなくなる、クワトロ大増殖、強化パーツ無限増殖などの新しいバグが存在する。 -ゲーム自体はHD画質なのだが、キャラクターのバストアップ絵は『GC』から流用しているため画質が非常に粗いのが目立つ。 **総評(XO) 様々な強化により、ストーリーこそ同じなものの『GC』とはもはや別物といっても良いほど進化している。~ しかしこれまでの3Dスパロボの出来が影響し、3Dに拒否反応を示す層から正当に評価されていない不遇な作品である。 **余談(XO) -この作品が発売された2006年はスパロボ15周年記念の年だったが、『[[OGs>スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS]]』が様々な要因で延期してしまったため、発売されたのは『XO』のみという寂しい年になってしまった。 -2016年発売の『[[スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ]]』(『OGMD』)において本作のオリジナルキャラクター達が出演している。 --主人公は男女共に双子の姉弟として登場。男主人公は世界観の関係で「アキミ・アカツキ」表記となり、女主人公は『GC』『XO』と異なり男主人公と共存する都合上、名前自体が「''アケミ''・アカツキ」に変更されている。 --なお、サンライズインタラクティブが版権を持つ機体はソウルガンナーとソウルランサーも含めて『OGMD』には登場していない。アカツキ姉弟は共にソウルセイバーおよびスーパーソウルセイバーに搭乗しており、その他の該当する機体も全て『OGMD』オリジナル機体に差し替えられている。 ---ただし、代わりに登場したオリジナル機体のメカデザインは元の機体を踏襲したものとなっている。
本項ではゲームキューブ用ソフト『スーパーロボット大戦GC』と、XBox360の移植版である『スーパーロボット大戦XO』の両方を紹介します。(判定は共に''なし'') ---- #contents() ---- *スーパーロボット大戦GC 【すーぱーろぼっとたいせんじーしー】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B00068WL3A)| |対応機種|ニンテンドーゲームキューブ|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|アトリエ彩、エーアイ|~| |発売日|2004年12月16日|~| |定価|8,190円(税込)|~| |レーティング|CERO:全年齢対象|~| |判定|なし|~| |ポイント|3Dスパロボ2作目&br()案の定、戦闘アニメは不評&br()ファイナルダンクーガ初登場&br()良くも悪くも一年戦争無双|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| ---- **概要 GC唯一のスパロボ。~ 新規に『銀河烈風バクシンガー』『銀河疾風サスライガー』『絶対無敵ライジンオー』『最強ロボ ダイオージャ』『マジンカイザー(OVA)』が参戦。~ 『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』『未来ロボ ダルタニアス』は据え置き機初参戦となった。 **特徴 ***参戦作品 #region(参戦作品一覧) ★マークは新規参戦、☆マークは据置機初参戦。 -★マジンカイザー(OVA版) -☆真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ -機動戦士ガンダム -機動戦士ガンダム 第08MS小隊 -機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 -機動戦士Ζガンダム -機動戦士ガンダムΖΖ -機動戦士ガンダム 逆襲のシャア -重戦機エルガイム -機甲戦記ドラグナー -超獣機神ダンクーガ -蒼き流星SPTレイズナー -☆未来ロボ ダルタニアス -無敵ロボ トライダーG7 -★最強ロボ ダイオージャ -銀河旋風ブライガー -★銀河烈風バクシンガー -★銀河疾風サスライガー -★絶対無敵ライジンオー -バンプレストオリジナル #endregion --ガンダムシリーズは宇宙世紀作品のみ(逆シャアは機体のみ参戦)。さらにJ9シリーズ3作が勢揃いしている他、OVA版のマジンカイザーとゲッターが共演した初の作品。 --『超獣機神ダンクーガ』から設定画のみ存在していた''ファイナルダンクーガ''が初登場。さらに隠し要素としてOVA版『絶対無敵ライジンオー』の''巨大からくり雷神王''も登場している。 -スーパー、リアル共に80年代ロボットアニメから多数参戦しており、この時代に幼少期を過ごした者にとってはたまらない参戦作品群となっている。 --しかし逆に言えばGCのプレイヤー層には馴染みのない作品が多いとも言える。 ***システム -ユニットのデザインは3Dポリゴンで表示されている。 -他作品と違い選択によるルート分岐は存在せず、シナリオは一本道。その代わりに繰り返しプレイ可能なサブシナリオが導入された。 --サブシナリオを利用すれば簡単に撃墜数・資金を稼げる。また、サブシナリオを通らないと登場しないキャラ・隠し武器・隠しユニットなどもある。 -『ダメージ部位制』を採用。機体の各部位に独立したHPが設定されており、部位破壊で性能などに何らかの影響が出るようになった。 --ロボット型ユニットはBODY・HEAD・ARMS・LEGS、戦艦はBODY・CONTROL・WEAPON・ENGINEの各4部位。 --具体的にはHEADを破壊されると命中率が、LEGSを破壊されると移動力が下がる。同時に破壊部位に装備されている武器が使用できなくなる(特にリアル系ユニットの多くは腕に武器を装備しているので、ARMSを破壊されるとダルマ状態になることが多い)。ちなみにBODYを破壊されると撃墜される。 --また、破壊した部位1ヵ所につきBODYへのダメージが10%加算されるので、HP減少で撤退する敵を倒す時などはできるだけ部位を破壊してから攻撃すると倒し易くなる。 -さらに敵ユニットのBODY以外の全ての部位を破壊した後、戦艦を隣接させればそのユニットを捕獲できる。捕獲すると撃破した時に得られる経験値や資金は得られないが、自軍の機体として運用できる。さらに解体して資金や強化パーツに還元することも可能。 --一部の捕獲機は主役機を凌ぐほどの性能を持っている上に、捕獲ユニットは資金に還元する際に改造費用まで還元されるという安心仕様なので、乗り換えのことを気にせず思い切り改造ができるのも強み。 -ダメージ部位制と連動し、''自分よりサイズ差が2段階以上以上大きいユニットに攻撃する場合、BODY以外の部位をすべて破壊しなければBODYに攻撃できない''という「部位攻撃制限」が追加。逆に言うなら''大きいユニットが自分と同じ大きさか小さいユニットに攻撃する場合、部位を破壊できない''とも言える。 --ただし、精神コマンドの「狙撃」か「狙い撃ち」のスキルを持っていると大きさに関係なく部位を攻撃できる。アムロやエイジなど既に持っているキャラもいる他、スキルパーツで補うこともできる。 -同時に''自分よりサイズ差が2段階以上小さい敵に対しては、特定の武器を使用できない''という「武器使用制限」も追加。これにより''ホワイトベースがMSをメガ粒子砲で攻撃できない''といった現象も起きてしまっている。 --これは「狙撃」や「狙い撃ち」でもどうにもならないので、SPTのようなサイズSの敵がメインのステージで安易に出撃機体を選ぶと難易度が上がってしまう。 ***バンプレストオリジナル -本作の主人公「赤月 秋水(あかつき あきみ)」は重機メーカー「最上重工」の社長を父に持つ高校生で、父親に反発しつつも最上重工が秘かに開発したロボットのパイロットとして戦うことになる。 --主人公は男女から選択可能だが、''男女共に名前が同じ''という珍しい設定になっているのが特徴。当然両者が共存することはない。 -主人公機はリアル系の「ソウルガンナー」とスーパー系の「ソウルセイバー」から選択可能。 --ソウルガンナーを選んだ場合は後半から「ソウルランサー」に乗り換えることになり、またソウルセイバーを選んだ場合は後半に「スーパーソウルセイバー」にパワーアップすることになる。 --なお、ソウルガンナーおよびソウルランサーは『[[サンライズ英雄譚]]』の主人公機である「インパルス7」や「クラウドセイバー」に雰囲気が酷似している(後述)。 **評価点 -条件を満たさなくても生存するキャラクターが多数存在する。 --リュウは地上戦でも特攻せず、スレッガーもビグ・ザムに特攻しない。さらにララァも死ぬことなく自軍に合流する(そのおかげでアムロとシャアの因縁は無し)。敵キャラも同様で、黒い三連星やハモンが結構終盤まで長生きする。 -ユニットは3Dだがマップは2Dなので、操作しやすい。 -ローディングは非常に速い。戦闘デモONでもそれほどストレスを感じないが、戦闘デモOFFならROMカートリッジ並に快適に遊ぶことができる。 --ただしセーブ&ロードは御世辞にも速いとは言えない。 -良好なクロスオーバー。同じ時代劇をモチーフとした『ダイオージャ』(徳川幕府)と『バクシンガー』(幕臣・新撰組対維新志士)のクロスオーバーを始めとして、エドン(ダイオージャ)・エリオス(ダルタニアス)・カモン(エルガイム)の三王国が友好国だったりと各作品がかなり密接に絡み合っている。敵も手を組んでいる勢力が多く、後半は三つ巴の様相になる。 -豊富なDVE。特に『ポケ戦』のバーニィ((アルが普通に会話に参加するのはシリーズ初、それ以前は終了メッセージのみ。))と『バクシンガー』のディーゴのメッセージは必聴。 -BGMのアレンジも好評。特に今作での『ダンクーガ』の戦闘BGMである「ほんとのキスをお返しに」は大胆なアレンジを施されており、スパロボ史上でもトップクラスの神アレンジと称されている。 --BGMのチョイスも他の作品と異なっている。『エルガイム』の「進撃エルガイム」や「風のノーリプライ」、『Ζガンダム』の「ハマーン追跡」など。 -『ダンクーガ』関連で、本編未登場のファイナルダンクーガの登場。TVシリーズの打ち切りなどのせいで資料でしかその存在を確認できなかったが、本作で日の目をみることになった。サブパイロットのアランは原作で死亡するキャラなのだが、その後に出たファイナルダンクーガがいない『スクランブルコマンダー2』を除いた作品では当然のように主要メンバーになっている。((本作では原作の死亡イベントがファイナルダンクーガの合体イベントに挿し変わっており、スパロボでは初の死亡再現か?と思った矢先に起こるサプライズ合体によりまさかの生存を果たし、ユーザーを驚かせた。))またこれまでシャピロの乗機は「シャピロ戦闘メカ」というそのまんまな名前であったが、総監督の奥田誠治氏により新たに「デザイア」という名称が付けられた。 **賛否両論点 -ストーリー前半がほとんど『機動戦士ガンダム』の一年戦争。敵はほぼ毎マップジオン軍。 --その分一年戦争組(1st・08小隊・ポケ戦)は原作再現が豊富。『08小隊』はシロー以外の小隊員が初めて顔を出し、『ポケ戦』もシリーズで初めてまともな原作再現がなされている。 --そのあおりを受けて『Ζ』及び『ΖΖ』の扱いはほぼいるだけ。カミーユはいつの間にか仲間になっている、ティターンズの面々や敵MSは登場すらしないなど。νガンダムに乗ってもアムロは一年戦争時のままのグラフィックである。 ---ちなみにシリーズでは大抵アムロはベテラン(『Ζ』及び『CCA』時代の設定)であるため他キャラに敬語で話されていたが、本作では新兵のためほとんどのキャラがタメ口で会話し、援護などではシロー・アマダ等他作品のキャラからも呼び捨てにされるという珍しいものとなっている。 --ブライトの乗艦もホワイトベース一貫で、アーガマやラー・カイラムなど無い。しかも最終話ではご丁寧にも原作の撃沈イベントをほぼ再現している凝りよう。 -MAPが2D。『α』以降据え置き機のスパロボはすべて3Dであったため、批判が多かった。 --ただ『α(DC)』以降の視点変更ができるスパロボはMAPが見辛いため2Dの方が良いという意見もある。 //-主人公が男女ともに同じ名前。 //賛否両論の理由が書いてないのでコメントアウトしました。 **問題点 -戦闘バランス関係 --ダメージのサイズ差補正がおかしい。 ---通常のサイズ差補正とはまったく逆の''「サイズが小さいユニットが大きいユニットに攻撃するとダメージが増える、逆の場合はダメージが減る」''ようになっている。 ---これにより、『狙い撃ち』を持つ小型ユニットは火力面でも有利になる一方、大型ユニットは小型ユニットに対して『使える武器が少ない・当てにくい・当たってもダメージが伸びない』と言う実にトホホな状態となっている。 ---『XO』では修正されているため、仕様ではなくバグだろう。 --一部のスパロボでお馴染みのフル改造時のユニットの逆転現象は今作でも存在。 ---合体攻撃除く最大攻撃力ユニットはテキサスマック(2位はボスボロット)だったり、νガンダムやサザビーは一年戦争時代の機体にさえ攻撃力が劣ってしまう、''レイズナーは強化型やMk2になると攻撃力が下がってしまう''など。 //--初回プレイではそれほど改造に使える資金は多くなく、「フル改造の結果弱小ユニットがむしろ強くなる」というのは完全にお楽しみ要素であろう。 //↑サブシナリオで好きなだけ資金稼げるんだが ---それとは別に、全てのスーパー系主役ユニットの武器フル改造時最大攻撃力が同じというのも問題。バランス取りのつもりなのかもしれないがそもそもユニットの強さは攻撃力だけでは決まるものではなく、射程や消費EN、特殊能力やサイズの補正などで使い勝手が大きく変わるので意味が無く、なにより個性がない。 --部位パーツ制が面倒。 ---小さいユニットが戦艦などサイズが大きいユニットを攻撃する場合、他の部位から順番に撃破していかなければならず、時間がかかる。 ---部位パーツ制は、サイズが小さいユニットが部位を破壊し、弱らせたところでスーパー系が止めを刺す、といった運用を考えられていたようだが、その部位が異様に固く、一々狙うより一気にコアを破壊したほうが早いといった具合になっている。そのため、狙い撃ちがない、精神コマンドの狙撃もないパイロットが乗るMサイズ以下のユニットは終盤使われなくなりがち((マイヨやクワトロなど、実力はあるのに狙い撃ちスキルの無いパイロットはなかなか使われない。これは4コマ漫画でもネタにされた。特にクワトロはシャア時代は狙い撃ちを持っていたのに仲間になると忘れているのでネタ度が高い。))。 ---しかし武器が存在している部位を破壊されると相手は手も足も出なくなるので、裏を返せば弱いユニットでも反撃されることなく安全に敵を撃破できるとも言える。 --これらの仕様が合わさった結果、入手の早い一年戦争時代の量産型MS(ジムスナイパーカスタムが筆頭)が猛威を振るう一方で、宇宙世紀後期のMSや参入の遅いスーパーロボットは活躍させにくくなっている。 -シナリオ・演出関係 --3Dのユニットグラフィック・戦闘ムービーは不評。カットインも無し(『XO』では追加された)。 ---動きも非常に悪く、被弾時は棒立ち状態。ビームライフルもその場でただ撃つのみで、剣で切る動作も''棒で殴る動作''にしか見えない。 --因縁のあるキャラ同士であっても戦闘前会話はほぼ皆無、合体系メカの合体デモもイラスト1枚だけで済ませるなど戦闘シーン以外の演出も非常に味気ない。 --シナリオが中盤までが1stガンダム(一年戦争系)の垂れ流し、中盤以降がそれぞれの星に行って協力を仰ぐのような展開でクロスオーバーが無いのはとことん無い。中盤ジオン及びギガノスはほとんど放置され決着を付けるのは終盤である。 ---一年戦争が話の主軸なわりに、ジオング(ジオンと決着を付ける前にクワトロが仲間になるため)、ギャン、ゴックなどの機体は登場しない(終盤はΖΖ系の敵が多い)。 ---一年戦争を終盤まで引っ張った影響で、『1st』の最終話の次が『ZZ』の最終話という端折りっぷり。 ---また、原作の名シーンを無理やりいれたのか粗が目立つ。ジュドーが本作では一回も顔を合わせていないハマーンに対して「もう終わりだ(ry」などとライバルのような会話をしている、など。 --バクシンガーのディーゴが原作再現のため残り数MAPのところで離脱する。スパロボならではの助けられるといったIF展開も無し。そのため史上初の弱体化されるユニットである((やはりこれも4コマでネタにされている。しかし生存者が多い本作において必ず死亡する、ということはその分見せ場があるとも言える。実際スレッガーやリュウなどはその後シナリオ面でも能力面でもあまり目立たない。だが、同じ死亡するキャラでバーニィは死亡イベントが発生するとDVEで原作のシーンを再現され、条件で生存するのにその差は一体…。))。 --エルガイムのオリビーは原作通り生存するものの、精神崩壊するイベントまで原作同様という後味の悪い結末になっている。 --ダルタニアスに登場する敵幹部クロッペンの最大の見せ場でもある、自らの正体を明らかにするイベントは本作では完全にカットされており、あくまで敵の幹部のまま退場する。 ---そのためクロッペンの正体に関連しているイベントは一切再現されることはなく、剣人の父親である隼人も名前のみの登場で本編には出てこないなど、かなり不遇な扱いになっている。 -システム関係 --敵MSを鹵獲できるがその方法が、部位を全壊したユニットに隣接する→1機捕獲→ターン終了、といった流れで何機も鹵獲しようとするなら相応の時間がかかる。何ヘックス以内、何機でも捕獲できる、とかにできなかったのだろうか。 --宇宙適応がないユニットは、宇宙で出すことができない。それは当然なのだが、本作はパーツで補うこともできないため宇宙がメインになる終盤は出番がなくなってしまう。特にホバートラックは、EWAC、修理、エレドアがサブパイロットとしてつくなど支援要員としてはうってつけのユニットであったので、惜しむ声が多い。 --バグの存在。捕獲ユニットのガザCを運用していると一部のシナリオが飛ばされてしまう(通称ガザCバグ)、成長タイプが『格闘・技量』タイプのキャラは実際は成長が命中以外まんべんなく低い『標準』タイプの成長をしてしまうためスーパー系女主人公やバクシンガーの士朗は本来の力を発揮できないなど、他にも細かなバグがある。 --『スーパーロボット大戦D』で採用されていた、機体能力と武器能力が別項目。過去のシリーズでは機体能力の画面でボタンを押せば見ることができたのに、なぜそんな面倒な仕様にしたのだろうか? **総評 とにかく全体的に微妙な作品。~ 難易度も遊び応えもそれなりにあるのだが、やはり淡泊で味気ないシナリオや3Dポリゴンによるユニットグラフィックとそれに伴う弊害は否めなかった。~ 本作と『α(DC版)』のせいで「''3Dスパロボは駄目''」という烙印を押されてしまい、3Dスパロボに対する悪印象は後発の『XO』『[[NEO>スーパーロボット大戦NEO]]』が出るまでなかなか消えなかった。~ もしアニメーション戦闘で発売されていたなら、評価はまた違ったものになったであろう。 **余談 -本作の製作にはサンライズインタラクティブが協力しており、『サンライズ英雄譚』及び『機甲武装Gブレイカー』のロボやBGMがアレンジされて登場している。 --主人公の姓も同じ「アカツキ」(赤月)となっている他、「マルチウォーカー」という単語もそちらの出典となっている。 --なお『GC』の開発を担当したアトリエ彩は『サンライズ英雄譚』シリーズの開発元であり、また移植版である『XO』の開発を担当したさざなみはサンライズインタラクティブの元社員が設立した会社である。 --2016年に公開されたウェブラジオ『熱血!必中!ボイス・スパログ!~ムーン・デュエラーズ篇~』で、本作のオリジナル機体のうちソウルセイバー、スーパーソウルセイバー、ラスボス機の3機を除く機体(=ソウルガンナーとソウルランサーを含めた『サンライズ英雄譚』シリーズのアレンジ機体)はサンライズインタラクティブが版権を所持していることが明かされた。 -本作のアンソロジーでは、マジンガーやレイズナーなどの''頭部にコックピットがあるユニットの頭を破壊する''事がネタにされていた。 ---- *スーパーロボット大戦XO 【すーぱーろぼっとたいせんえっくすおー】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B000BN980Y)| |対応機種|Xbox360|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|さざなみ、エーアイ|~| |発売日|2006年11月30日|~| |定価|7,329円(税込)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |廉価版|プラチナコレクション:2008年1月10日/3,990円|~| |判定|なし|~| |ポイント|GCから演出面が大きくパワーアップ&br()スパロボ初のネット対戦モード搭載|~| ---- **概要(XO) Xbox360唯一のスパロボ。『GC』をベースに様々な要素を追加したグレードアップ移植。~ さらにシリーズ初のオンライン対戦モード「スーパーロボット対戦」を搭載。 **変更点 -オリジナル用語でゲームキューブを連想させる単語が、Xboxを連想させる単語に変更された。 -女主人公のデフォルトネームが「赤月 ''光珠''」に変更された。ただし読みは変更無しで、両者が共存しない点も同じ。 -その他の変更点については、評価点・問題点にて適宜取り上げる。 **評価点(XO) -グラフィック・演出の強化 --ユニットはモデリング・テクスチャから作り直され、『GC』とは見た目から別物になっている。特にMS、その中でもΖガンダムや百式、ΖΖガンダムあたりの気合の入れ様は必見。 --『GC』にはなかったキャラカットインの追加。主役クラスは全員、脇役キャラもかなりの割合でカットイン持ちが存在する他、複数乗りスーパー系は単独カットインと全員集合カットインが用意されているユニットも存在する。 --戦闘モーションの強化。ダメージモーション・撃墜モーションが追加されたほか、攻撃モーションも強化されている。また、カメラワーク技術も向上している。 --部位パーツが破壊されると電流が走ったり、煙をあげたりする描写が追加された --レイズナー系のレーザードライフルのグラフィックが、『GC』ではビームライフルと同じであったが原作準拠のレーザーになっている。 --CGデモの追加。ライジンオーやダルタニアス、ダイオージャにファイナルダンクーガの合体シーンが3Dで再現されている。特にライジンオーの合体デモはスタッフのお気に入りだったのか何度も繰り返し流れる優遇ぶり。 --ダイオージャの分離形態の他、人気・有名どころからマイナーどころまで、MS系を中心に新規ユニットが多数追加。もちろん捕獲して運用も可能。 --リアル系主人公機の後継機にも換装パーツが追加された。 --中盤主人公が後継機に乗り換える際のシナリオが完全新規の物に差し替えられている他、新規サブシナリオが何本か追加されており、サブシナリオがらみで新キャラも追加されている。 --戦闘前会話も多数追加された。 -戦闘バランスの調整 --ユニットの逆転現象はまだあるものの、差は緩和されている。またスーパー系の必殺武器の攻撃力もきちんと区別された。 --新武装の追加。サスライガーの「イニシャルシュート」は威力・演出ともに必殺武器というにふさわしい、またトライダーのMAP兵器「トライダールアー」は攻撃力10、範囲1☓1ながら射程3-8の敵を強制的にトライダーのそばに移動させるという今までにない効果を持っている(ただし、相手が2Lサイズ以上だと逆にトライダーが敵のそばに移動してしまう)。 //トライダールアーの攻撃力初期値は10。動画だけ見て未プレイで初期値110だと勘違いしたのか? --自軍・敵共に合体攻撃が多数追加されている。多くは参加ユニットが順番に攻撃していく程度のものだが、これによってνガンダム&サザビーなどは最大攻撃力不足が解消された。 --出撃ユニット数の増加。『GC』では最大15機だった出撃可能ユニット数が最大25機に増加した。 --敵ユニットの捕獲が「戦艦の周囲3マス以内&同時に複数捕獲可能」とやりやすくなっている。 --シャアがクワトロになっても「狙い撃ち」を忘れなくなった。 --ホバートラック等GCで宇宙で出せなかったユニットも宇宙適応が付いたため出せるようになった。 -GCで存在していたバグは軒並み修正されている。 -BGMは元々評価の高かったGCのBGMと同じアレンジで構成されているが、細かい部分で色々な修正がされており、また違った魅力を見せている。 --本作はBGMデータが無圧縮で収録されているため、非常に音質が良い。 --さらに『[[第3次α>第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]』で採用されたBGMの選択システムも採用されている。 ***スーパーロボット対戦モード -ガチャ形式で入手したユニットとパイロットを組み合わせて3機のチームを作り、対戦するモード。前述のようにCPU戦の他にオンラインの対人戦にも対応している。 -SLG形式の本編とは違い、読み合いがメインのコマンドバトルとなっている。 --ターンごとにそれぞれの行動や使用する精神コマンドを選択し、互いの選択が終了すると一斉に戦闘を開始する。相手のユニットを全滅させると勝利。 -戦闘で得たコインを消費し、ガチャで新しいユニットやパイロットを入手することを繰り返して遊ぶ。 --ユニットの中には今で言うSSRに相当する金色に輝くユニットも存在する。本編では敵でしか出てこないキャラも使用できるため、ユニット、パイロットを集めていくのがこのモード最大の楽しみとなる。 --対戦モード専用の合体攻撃も用意されており、組み合わせを探すのも楽しみのひとつ。 ---「ゴッドライジンオー&ジャークサタン」「ファイナルダンクーガ&デザイア」「レイズナー&ザカール」など、原作では終始敵対していたライバル同士の熱い合体攻撃もある。 -上記の通り組み合わせや読み合いがメインで少数で戦うため、ゲームバランスも比較的悪くなく、好評を得ていた。 **問題点(XO) -『[[J>スーパーロボット大戦J]]』同様、敵が命中率0%のユニットはスルーして攻撃してくるようになった。これによりリアル系の無双は難しくなっている。 -出撃ユニット数の増加にバランスを合わせてか、敵の増援頻度・ユニット数が大幅に上昇している。 -敵ユニットが精神コマンドの「信頼」を頻繁に使用してくる、ネームドキャラにもポンポンかけてくるので、あと一歩のところで手数が足りずにエネミーフェイズを迎えると満タン近く回復されるのもざら。更にネームドキャラが率先して進軍してきても嫌がらせのようになかなか移動しない敵が多く、ようやく移動を開始しても移動力が減少する地形に配置されてるため進軍も遅く、回復されないような措置をとるにも時間がかかる場合が多い。増援の増加と合わせて1マップが冗長になり、作業感が増加してしまった感は否めない。 -ダルタニアスの追加武装にして最強武器「超空間エネルギー解放」がMAP兵器に変更されたため、攻撃力が大きく下がってしまい、実質的には弱体化。 -『GC』から唯一、巨大からくり雷神王が削除された。これはOVA版『ライジンオー』がTV版とは別版権なのに気付かず『GC』に登場させてしまったためと言われている。 -新たなバグの存在。38話でゲートを4ターンまでに破壊すると敵増援が止まらなくなりクリア不可能になる、本来ホバートラックのサブパイロットのエレドアがメインパイロットになって以後乗り換えできなくなる、クワトロ大増殖、強化パーツ無限増殖などの新しいバグが存在する。 -ゲーム自体はHD画質なのだが、キャラクターのバストアップ絵は『GC』から流用しているため画質が非常に粗いのが目立つ。 **総評(XO) 様々な強化により、ストーリーこそ同じなものの『GC』とはもはや別物といっても良いほど進化している。~ しかしこれまでの3Dスパロボの出来が影響し、3Dに拒否反応を示す層から正当に評価されていない不遇な作品である。 **余談(XO) -この作品が発売された2006年はスパロボ15周年記念の年だったが、『[[OGs>スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS]]』が様々な要因で延期してしまったため、発売されたのは『XO』のみという寂しい年になってしまった。 -2016年発売の『[[スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ]]』(『OGMD』)において本作のオリジナルキャラクター達が出演している。 --主人公は男女共に双子の姉弟として登場。男主人公は世界観の関係で「アキミ・アカツキ」表記となり、女主人公は『GC』『XO』と異なり男主人公と共存する都合上、名前自体が「''アケミ''・アカツキ」に変更されている。 --なお、サンライズインタラクティブが版権を持つ機体はソウルガンナーとソウルランサーも含めて『OGMD』には登場していない。アカツキ姉弟は共にソウルセイバーおよびスーパーソウルセイバーに搭乗しており、その他の該当する機体も全て『OGMD』オリジナル機体に差し替えられている。 ---ただし、代わりに登場したオリジナル機体のメカデザインは元の機体を踏襲したものとなっている。

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