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#contents ---- *風雲 幕末伝 【ふううん ばくまつでん】 |ジャンル|本格歴史アクション|CENTER:&amazon(B0006DWH5C)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売・開発元|元気|~| |発売日|2005年1月20日|~| |定価|6,800円(税別)|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~| |廉価版|PlayStation 2 the Best&br;2006年8月3日/2,800円|~| |配信|ゲームアーカイブス&br;2014年12月17日/1,200円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|前作の不満点を大幅に改良&br;ストーリーも佐幕編倒幕編に増加|~| |>|>|CENTER:''風雲シリーズ''&br;[[風雲 新撰組]] / ''風雲 幕末伝'' / [[風雲 新撰組‐幕末伝‐Portable>風雲 幕末伝#id_ef991cb4]]| ---- **概要 幕末の日本を舞台にした歴史アクションゲームである本作は、前作の『[[風雲 新撰組]]』のゲームシステムをベースに新撰組だけでなく幕末の動乱の流れを完全収録した。~ 前作は新撰組だけだったが、本作は佐幕派と倒幕派のそれぞれの立場でのプレイが可能になり、幕末という時代を味わうゲームとなった。 「桜田門外の変」をはじめ、「池田屋事変」「禁門の変」「薩長同盟」「長州征伐」など、歴史的に有名なエピソードを完全網羅。~ 佐幕派を選択した場合は新撰組に入隊し、不逞浪士を取り締まったり、倒幕派の志士達と戦うことになる。~ 浪士組の結成から箱館戦争まで、前作よりも広範囲な事件の詳細まで網羅されている。 一方、倒幕派を選択した場合は日本全国を転々とし、幕府要人の暗殺や新撰組や見廻組などと戦うことが中心となる。~ 長州や薩摩など特定の藩には属さず、さまざまな事件に関わっていく。~ 2人のオリジナルの主人公が幕末の重大な事件を追う形となっており、登場キャラクターも沖田総司、岡田以蔵、桂小五郎など、一度は耳にしたことがある有名な者が多数登場。 しかも、偉人録モードでは彼らの立場で志士のエピソードを体験でき、アクションゲームとしても文句なしで時代劇ばりの殺陣も体験できる。 ---- **内容 -黒船来航その瞬間から250年続く徳川幕府の安泰は大きく揺らぎ始める。長い鎖国によって諸外国から取り残されてきた日本は欧米の軍事力の前になすすべもなかったのである。 --欧米のからの圧力に屈する弱腰の幕府に業を煮やした人々は、天皇を中心とし異国を追い払う「尊皇攘夷」という思想が生まれた。 -尊皇攘夷は次第に勢力を増すが、それに対して老中「井伊直弼」は、吉田松陰を処刑するなど攘夷派を弾圧する。 -しかし、その後に「安政の大獄」と言われる弾圧は、返って攘夷派の幕府への不信を招き、暗殺という形で井伊直弼に襲いかかる。 --そこに若輩故に同志を外された一人の若者が、時代のうねりに入り込もうとする。 -この後に桜田門外の変と呼ばれる井伊の暗殺により、危機感を覚えた幕府は将軍家茂の上洛を決定する。しかし京では不逞浪士が割拠し、治安が乱れていた。 -文久三年三月清河八郎の進言を取り入れ、将軍警護の為の浪士組を組織する。 -募集に参じた浪士は素性も定かではない無法者がほとんどだったが、中には時流に流されること無く幕府に命を捧げようと者も居た -天然理心流宗主近藤勇とその門人達である。 --今一人の若者の運命が彼らとの出会いによって変えられようとしていた。 ---- **特徴・評価点 -前作よりも大幅に追加要素が増え、やりこみ要素も充実した内容となっている。 ''本編'' -2つの幕末時代劇のシナリオ --よく時代考証された「佐幕」「倒幕」の2人の主人公からなる今回のストーリーは幕末の「池田屋事件」「龍馬暗殺」「戊辰戦争」有名な事件に触れながら、史実に沿う形で進んでいく。 #region -倒幕編・主人公(デフォルト名・宮本宗助) --倒幕を志す、若き志士。~ 初めは過激な尊皇攘夷思想の元に仲間達と幕臣達を暗殺し続ける「人斬り」活動を行っていたが、ある時出会った坂本龍馬の志に感服し、人斬りとは別の日本の動かし方を模索し始めるが…… -佐幕編・主人公(デフォルト名・秋月小次郎) --活発化する不逞浪士の取締の為に結成された「壬生浪士組」に志願した、若き浪士。~ 他人を寄せ付けず、ひたすら幕府の為に剣を振るい続ける彼だが、壬生浪士組が「新撰組」となるとやがて彼の心境にも変化が訪れる。~ しかし時代のうねりは彼と新撰組の仲間達に容赦なく襲いかかる…。 #endregion ---特に佐幕編では江戸の「浪士組」結成から行えるため、まさに新選組の誕生から崩壊までを描いている。 --それでいてプレイヤーが操作する主人公たちが空気にならず、自分の手で幕末の動乱を動かしているように、ゲームに感情が入りやすいくなっている。 ---また二人の主人公も良くキャラクター化されて、没入感がしやすくより幕末の仲間達と過ごしているような印象受けるようになっている。選択画面にも「仲間の触れ合い」などを待ち受けにしていて、その雰囲気を演出している。 ---特に佐幕編のラストの100人斬りは新選組という名を歴史に刻もうとする主人公と新選組の生き残り達の奮戦はプレイヤーを熱く燃えさせる事必死である。 ---加えて最初にプレイした主人公をクリア後、別の編でプレイする以前の主人公がライバルとして出てくる美味しい展開が用意されている。もちろん名前や剣術もセーブしたものである。 -幕末伝(倒幕編・佐幕編)で「易しいモード」か「普通モード」を選べるようになった。 --易しいモードでは、敵の体力が少なく、受けを取る確率も低くなっている。 -任務・マップの増加 --戦争任務は戦線防衛・仲間護衛・敵指揮官殺害・強行突破・撃退・持久戦など多種多用なバトルが用意されて、飽きが来ない。 --倒幕編ならでは暗殺、聞き込み、殲滅、修羅場などが増えた。 -前回はテキストのみで進行していたが、今回は「全編フルボイス」である。 --配役も高知県出身の小野大輔氏が坂本龍馬役などはまっており、より幕末に入りやすくなった。 -名声度と格(出撃コスト) --以前の信頼度がなくなり、名声度と仲間の格が交換となっている。 --また前回同行した人や任務中に撤退した人は、格が増加するが同行に必要な名声の数の色で分かるようになった。 --加えて絶好調、好調、普通、不調、絶不調の5つで、気分によってステータスが変わる。 --特に撤退した場合は3日間増加する。 -同行隊士が増えた。 --前回は同行できない山南や井上などが同行できるようになった。 -『幕末伝』では銃剣も使えるようになった -会話をすることができる。 --道行く人に✕ボタンを押すと会話ができる。ただし仲間、敵が抜刀している状態、槍銃を装備していると会話ができない。 --会話で得られるアイテムや、聞き込みで得た情報を元に進めていく任務も。 --アイテム要素の追加 --任務中、特定の桶(おけ)や樽(たる)などを壊したり、町人との会話や、特定の隊士との友好度で入手できる。 --沖田の菊一文字政宗など著名な刀を装備することも可能になった。 -休養 --以前と同様に太夫露草が出てくる事がある。 --露草自身も本編に絡んで来て、切ない幕末を演出する一因となっている。 -状態確認モードの追加。 --自分の総討伐数、総法度数、所持品の確認ができるようになった。 --その章で同行できる隊士のステータス確認もできるようになった。 -以前の対戦のモードに加えて、挑戦というタイムアタックモードができるようになった。 --挑戦モード --【討伐】山寺にいる敵首領格を倒す。 --【殲滅】マップ上に散っている不逞浪士を斬り、最速タイムを目指す。 --【突破】敵や策を壊しながら、指定地点到着までの時間を競う。 --【強敵】用意された10人の強敵と1対1で戦う。 --【百人斬り】短時間で雑魚百人を次々と斬っていく。 ---ちなみに佐幕編や倒幕編、偉人録をプレイすることで、挑戦・対戦で使えるキャラが増える。 -偉人録 --今回幕末の主要人物のそれぞれが主人公となるサブストーリー的存在の「偉人録」が搭載されている。 ---幕末の志士たち総勢12人から各人物にまつわるエピソードを体感するゲームモードである。「幕末編」「倒幕編」などをプレイすることにより、選択できる有名剣士が増えれいく。 --幕末の偉人達をプレイヤーが操作して、重大な事件を自らの手で解決するという物で、前回の2周目の近藤勇らを主人公にできるやり込み要素の簡易版という見方も。 --シナリオとしては本編で係わった任務の他にも、龍馬暗殺事件などの歴史的事件や、岡田以蔵を操作して勝海舟を守るといった、他のゲームでは見かけないような一風変わったものも。 //※↑厳密には会談中の屋敷に敵が入らないように守るミッションだったと思います --各人物のEDムービーが用意されている。沖田が結核で寝ている際に現れる黒猫など逸話的な物もある((死の際に沖田は黒猫を斬ろうとして幾度となく失敗し、己の衰えを痛感し、嘆いたと逸話を意識した演出と思われる。))。 --アンロックされる人物には、千葉重太郎・佐那などの他のゲームではあまり見かけない人物も。ムービーに出ている程度の人物さえ使用可能になる場合がある。 ---もちろん人物名鑑の解説付き。これにより、ただ次々とステージをクリアする以外に、一旦メニューに戻って資料を読み理解を深める楽しみも(=製品寿命としても楽しめる期間が長い(お得感がある))。 -資料 --以前の不逞浪士討伐帳が人物名鑑に変更された。以前の新選組も掲載するようになった。 --今作では幕末好きでも知らない人間が多く出てくるが、一人一人よくまとめられており、ゲーム上で気になった人物がいたら探して詳細を知ることが可能である。 --また、年表も用意されているので、歴史に自信がないプレイヤーも考慮されている。 ---- **賛否両論点 -偉人録 --本編の2人の主人公が体感できない「龍馬暗殺」「近藤襲撃」などを体験できる為面白いのだが、偉人録シナリオの数を多くしすぎた為か、各ストーリー内容が薄くなっている。 --そのため「この偉人のこの場面よりほかの場面がやりたい」と思うユーザーもいる。 -フィールド --今回もフィールドの質は良く、ゲームの雰囲気や幕末の設定に適してある。 --一方で前回ほどではないが使い回しが多い、特に戊辰戦争。 ---- **問題点 -戊辰戦争が完全では無い --倒幕編のラストが「鳥羽伏見の役」で終了し、佐幕編の上野、宇都宮城の戦い、甲州勝沼の戦いなど新選組の面々が参加した戦いに出れないという不満が出てくる。 「佐幕」編も「鳥羽伏見の役」~「会津戦争」までの間の戦いのは参加できていない。 --特に倒幕編では「宇都宮城の戦い」で参戦した靖兵隊には二番組長永倉・十番組長原田や会津では三番組長斎藤一、土方歳三などがいる為敵として魅力的な新選組が多数参加しているため、新撰組と戦えるシナリオが見たかったという意見が出てくる。 -一部モーション --声がしているのに口が動いていないなど一部不自然なモーションがある。 -主人公の顔グラが選べない --前作では主人公の顔を多くの顔から選択できたが今回は固定されている。 ---そのため以前のように、顔を選択式にして欲しいという意見がある。 -剣術の名前 --剣術の名前が変わり、天然理心流→多摩剣術のようになった。 --その為歴史の詳しいプレイヤーなど不満に感じるユーザーがいる。 ---- **総評 前作の不満点だった「ボイス搭載」「戊辰戦争」が無いという部分を追加し、また様々なおまけ要素など大幅に進化した続編。~ また隊士、志士達が活躍する最後の武士の時代をまで描いた熱く燃え、そしてどこか切ないストーリー、多種多様なアクションなど幕末アクションとして完成された良作である。 ---- *風雲 新撰組‐幕末伝‐Portable 【ふううん しんせんぐみ ばくまつでん ぽーたぶる】 |対応機種|プレイステーション・ポータブル|&amazon(B002AS9F2Y)| |発売元|フロム・ソフトウェア|~| |開発元|元気、ピラミッド|~| |発売日|2009年12月10日|~| |定価|3,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''風雲シリーズ''&br;[[風雲 新撰組]] / [[風雲 幕末伝]] / ''風雲 新撰組‐幕末伝‐Portable''| ---- **概要(PSP) 2009年12月10日に、フロム・ソフトウェアからPSP版が発売された。~ クリアすると新たに映像特典として美術設定が見られるようになった。~ 内容は『風雲 幕末伝』と同じだがハード性能の都合上、会話のシーンで口が動かない、喜怒哀楽の表情がない、一部の人物の髪型が違う等の変更点がある。
「[[修正依頼]]」が出ています。『風雲 新撰組‐幕末伝‐Portable』の評価点・問題点・総評を追記できる方はご協力をお願いします。 ---- #contents ---- *風雲 幕末伝 【ふううん ばくまつでん】 |ジャンル|本格歴史アクション|&amazon(B0006DWH5C,image=https://eccdn.geo-online.co.jp/ec_media_images/0014992-01.jpg,width=115,height=160)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売・開発元|元気|~| |発売日|2005年1月20日|~| |定価|6,800円(税別)|~| |レーティング|CERO:15歳以上対象((廉価版のレーティングはCERO:C(15歳以上対象)となっている。))|~| |廉価版|PlayStation 2 the Best&br;2006年8月3日/2,800円|~| |配信|ゲームアーカイブス&br;2014年12月17日/1,200円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|前作の不満点を大幅に改良&br;ストーリーも佐幕編倒幕編に増加|~| |>|>|CENTER:''風雲シリーズ''&br;[[風雲 新撰組]] / ''風雲 幕末伝'' / [[風雲 新撰組‐幕末伝‐Portable>風雲 幕末伝#id_ef991cb4]]| ---- **概要 幕末の日本を舞台にした歴史アクションゲームである本作は、前作の『[[風雲 新撰組]]』のゲームシステムをベースに新撰組だけでなく幕末の動乱の流れを完全収録した。~ 前作は新撰組だけだったが、本作は佐幕派と倒幕派のそれぞれの立場でのプレイが可能になり、幕末という時代を味わうゲームとなった。 「桜田門外の変」をはじめ、「池田屋事変」「禁門の変」「薩長同盟」「長州征伐」など、歴史的に有名なエピソードを完全網羅。~ 佐幕派を選択した場合は新撰組に入隊し、不逞浪士を取り締まったり、倒幕派の志士達と戦うことになる。~ 浪士組の結成から箱館戦争まで、前作よりも広範囲な事件の詳細まで網羅されている。 一方、倒幕派を選択した場合は日本全国を転々とし、幕府要人の暗殺や新撰組や見廻組などと戦うことが中心となる。~ 長州や薩摩など特定の藩には属さず、さまざまな事件に関わっていく。~ 2人のオリジナルの主人公が幕末の重大な事件を追う形となっており、登場キャラクターも沖田総司、岡田以蔵、桂小五郎など、一度は耳にしたことがある有名な者が多数登場。~ しかも、偉人録モードでは彼らの立場で志士のエピソードを体験でき、アクションゲームとしても文句なしで時代劇ばりの殺陣も体験できる。 ---- **内容 -黒船が来航したその瞬間から、250年続く徳川幕府の安泰は大きく揺らぎ始める。長い鎖国によって諸外国から取り残されてきた日本は欧米の軍事力の前になすすべもなかったのである。 --欧米からの圧力に屈する弱腰の幕府に業を煮やした人々は、天皇を中心とし異国を追い払う「尊皇攘夷」という思想が生まれた。 -尊皇攘夷は次第に勢力を増すが、それに対して老中「井伊直弼」は、吉田松陰を処刑するなど攘夷派を弾圧する。 -しかし、その後に起こった「安政の大獄」と言われる弾圧は、却って攘夷派の幕府への不信を招き、暗殺という形で井伊直弼に襲いかかる。 --そこに若輩故に同志を外された1人の若者が、時代のうねりに入り込もうとする。 -この後に桜田門外の変と呼ばれる井伊の暗殺により、危機感を覚えた幕府は将軍家茂の上洛を決定する。しかし京では不逞浪士が割拠し、治安が乱れていた。 -文久三年三月清河八郎の進言を取り入れ、将軍警護の為の浪士組を組織する。 -募集に参じた浪士は素性も定かではない無法者がほとんどだったが、中には時流に流されること無く幕府に命を捧げようとする者も居た。 -天然理心流宗主、近藤勇とその門人達である。 --今、1人の若者の運命が彼らとの出会いによって変えられようとしていた。 ---- **特徴・評価点 -前作よりも大幅に追加要素が増え、やりこみ要素も充実した内容となっている。 ''本編'' -2つの幕末時代劇のシナリオ --よく時代考証された「佐幕」「倒幕」の2人の主人公からなる今回のストーリーは幕末の「池田屋事件」「龍馬暗殺」「戊辰戦争」など有名な事件に触れながら、史実に沿う形で進んでいく。 #region -倒幕編・主人公(デフォルト名・宮本宗助) --倒幕を志す、若き志士。~ 初めは過激な尊皇攘夷思想の元に仲間達と幕臣達を暗殺し続ける「人斬り」活動を行っていたが、ある時出会った坂本龍馬の志に感服し、人斬りとは別の日本の動かし方を模索し始めるが…… -佐幕編・主人公(デフォルト名・秋月小次郎) --活発化する不逞浪士の取締の為に結成された「壬生浪士組」に志願した、若き浪士。~ 他人を寄せ付けず、ひたすら幕府の為に剣を振るい続ける彼だが、壬生浪士組が「新撰組」となるとやがて彼の心境にも変化が訪れる。~ しかし時代のうねりは彼と新撰組の仲間達に容赦なく襲いかかる…。 #endregion ---特に佐幕編では江戸の「浪士組」結成から行えるため、まさに新選組の誕生から崩壊までを描いている。 --それでいてプレイヤーが操作する主人公たちが空気にならず、自分の手で幕末の動乱を動かしているかのようで、ゲームの世界に入り込みやすくなっている。 ---また二人の主人公もキャラクター性に富み、感情移入しやすい。そのため、より幕末の仲間達と過ごしているかのような疑似体験が可能となっている。選択画面にも「仲間の触れ合い」などを待ち受けにしており、そうした雰囲気を演出している。 ---特に、新選組という名を歴史に刻もうとする主人公と、新選組の生き残り達の奮戦を描いた佐幕編ラストの100人斬りはプレイヤーを熱く燃えさせる事必死である。 ---加えて最初にプレイした主人公をクリア後、別の編でプレイする以前の主人公がライバルとして出てくる美味しい展開が用意されている。もちろん名前や剣術もセーブしたものである。 -幕末伝(倒幕編・佐幕編)で「易しいモード」か「普通モード」を選べるようになった。 --易しいモードでは、敵の体力が少なく、受けを取る確率も低くなっている。 -任務・マップの増加 --戦争任務は戦線防衛・仲間護衛・敵指揮官殺害・強行突破・撃退・持久戦など多種多様なバトルが用意されて、飽きが来ない。 --倒幕編ならではの暗殺、聞き込み、殲滅、修羅場などが増えた。 -前回はテキストのみで進行していたが、今回は「全編フルボイス」である。 --配役も高知県出身の小野大輔氏が坂本龍馬を担当するなどキャスティングがはまっており、より幕末に入りやすくなった。 -名声度と格(出撃コスト) --以前の信頼度がなくなり、名声度と仲間の格が交換となっている。 --また前回同行した人や任務中に撤退した人は、格が増加するが同行に必要な名声の数の色で分かるようになった。 --加えて絶好調・好調・普通・不調・絶不調の5つで、気分によってステータスが変わる。 --特に撤退した場合は3日間増加する。 -同行隊士が増えた。 --前回は同行できない山南や井上などが同行できるようになった。 -『幕末伝』では銃剣も使えるようになった -会話をすることができる。 --道行く人に✕ボタンを押すと会話ができる。ただし仲間、敵が抜刀している状態、槍銃を装備していると会話ができない。 --会話で得られるアイテムや、聞き込みで得た情報を元に進めていく任務も。 --アイテム要素の追加 --任務中、特定の桶(おけ)や樽(たる)などを壊したり、町人との会話や、特定の隊士との友好度で入手できる。 --沖田の菊一文字政宗など著名な刀を装備することも可能になった。 -休養 --以前と同様に太夫露草が出てくることがある。 --露草自身も本編に絡んで来て、切ない幕末を演出する一因となっている。 -状態確認モードの追加。 --自分の総討伐数、総法度数、所持品の確認ができるようになった。 --その章で同行できる隊士のステータス確認もできるようになった。 -以前の対戦のモードに加えて、挑戦というタイムアタックモードができるようになった。 --挑戦モード --【討伐】山寺にいる敵首領格を倒す。 --【殲滅】マップ上に散っている不逞浪士を斬り、最速タイムを目指す。 --【突破】敵や策を壊しながら、指定地点到着までの時間を競う。 --【強敵】用意された10人の強敵と1対1で戦う。 --【百人斬り】短時間で雑魚百人を次々と斬っていく。 ---ちなみに佐幕編や倒幕編、偉人録をプレイすることで、挑戦・対戦で使えるキャラが増える。 -偉人録 --今回幕末の各主要人物が主人公となるサブストーリー的扱いの「偉人録」が搭載されている。 ---幕末の志士たち総勢12人から各人物にまつわるエピソードを体感するゲームモードである。「幕末編」「倒幕編」などをプレイすることにより、選択できる有名剣士が増えていく。 --幕末の偉人達をプレイヤーが操作し、重大な事件を自らの手で解決するという物。前回の2周目の近藤勇らを主人公にできるやり込み要素の簡易版という見方も。 --シナリオとしては本編で係わった任務の他にも、龍馬暗殺事件などの歴史的事件や、岡田以蔵を操作して勝海舟を守るといった、他のゲームでは見かけないような一風変わったものも。 //※↑厳密には会談中の屋敷に敵が入らないように守るミッションだったと思います --各人物のEDムービーが用意されている。沖田が結核で寝ている際に現れる黒猫など逸話的な物もある((死際の沖田は黒猫を斬ろうとするも幾度となく失敗し、己の衰えを痛感し嘆いたという逸話から着想を得たと思われる。))。 --アンロックされる人物には、千葉重太郎・佐那など他のゲームではあまり見かけない人物も。ムービーに登場する程度の人物でも使用可能になる場合がある。 ---人物名鑑の解説がある。これにより、淡々とステージクリアする以外に、一旦メニューに戻り資料を読むことで理解を深められるという楽しみも(=製品寿命としても楽しめる期間が長い(お得感がある))。 -資料 --以前の不逞浪士討伐帳が人物名鑑に変更された。以前の新選組も掲載するようになった。 --今作では幕末フリークでも聞き慣れない人物が数多く登場するが、各人よくまとめられている。ゲーム中に気になった人物がいれば、その都度詳細を知ることが可能である。 --また、年表も用意されているので、歴史に疎いプレイヤーにも配慮されている。 ---- **賛否両論点 -偉人録 --本編の主人公2人が関わらない「龍馬暗殺」「近藤襲撃」などを体験できる面白い試みだが、偉人録シナリオの数を多くしすぎた所為か、各ストーリー内容が薄くなっている。 --そのため「この偉人のこの場面よりほかの場面がやりたい」と思うユーザーもいる。 -フィールド --今回もフィールドのクオリティが高く、ゲームの雰囲気や幕末の設定に即している。 --一方で前回ほどではないが使い回しが多い、特に戊辰戦争。 ---- **問題点 -戊辰戦争が不完全 --倒幕編のラストが「鳥羽伏見の役」で終了し、佐幕編の上野、宇都宮城の戦い、甲州勝沼の戦いなど新選組の面々が参加した戦いに出られないという不満が出てくる。 「佐幕」編も「鳥羽伏見の役」~「会津戦争」の間で起こった戦いに参加できていない。 --特に倒幕編では「宇都宮城の戦い」で参戦した二番組長永倉・十番組長原田(靖兵隊)、会津での三番組長斎藤一、土方歳三など、敵として魅力的な新撰組隊士が多数参加しているため、彼らと戦えるシナリオが見たかったという意見が出てくる。 -一部モーション --声がしているのに口が動いていないなど一部不自然なモーションがある。 -主人公の顔グラが選べない --前作では主人公の顔を多くの顔から選択できたが今回は固定されている。 ---そのため以前のように、顔を選択式にして欲しいという意見がある。 -剣術の名前 --剣術の名前が変わり、天然理心流 → 多摩剣術のようになった。 --そのため、歴史に造詣が深いプレイヤーほど不満に感じやすい。 ---- **総評 「フルボイス搭載」「戊辰戦争の追加」など前作の不満点を改良し、様々なおまけ要素と併せ大幅に進化した続編。~ 隊士・志士達が活躍する「最後の武士の時代」まで描ききった、熱く燃え滾りどこか切ないストーリーは秀逸。~ 多種多様なアクションなど、幕末ゲームとして完成された良作である。 ---- *風雲 新撰組‐幕末伝‐Portable 【ふううん しんせんぐみ ばくまつでん ぽーたぶる】 |対応機種|プレイステーション・ポータブル|&amazon(B002AS9F2Y,image=https://eccdn.geo-online.co.jp/ec_media_images/5052870-01.jpg,width=90,height=160)| |発売元|フロム・ソフトウェア|~| |開発元|元気&br()ピラミッド|~| |発売日|2009年12月10日|~| |定価|3,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''風雲シリーズ''&br;[[風雲 新撰組]] / [[風雲 幕末伝]] / ''風雲 新撰組‐幕末伝‐Portable''| ---- **概要(PSP) 2009年12月10日に、フロム・ソフトウェアからPSP版が発売された。~ クリアすると新たに映像特典として美術設定が見られるようになった。~ 内容は『風雲 幕末伝』と同じだがハード性能の都合上、会話のシーンで口が動かない、喜怒哀楽の表情がない、一部の人物の髪型が違う等の変更点がある。

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