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スーパーチャイニーズ2 ドラゴンキッド - (2020/02/23 (日) 11:55:55) の最新版との変更点

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*スーパーチャイニーズ2 ドラゴンキッド 【すーぱーちゃいにーずつー どらごんきっど】 |ジャンル|アクション|&image(https://gamefaqs1.cbsistatic.com/box/3/7/4/49374_front.jpg,height=100)[[高解像度で見る>https://gamefaqs1.cbsistatic.com/box/3/7/4/49374_front.jpg]] [[裏を見る>https://gamefaqs1.cbsistatic.com/box/3/7/4/49374_back.jpg]]| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|2MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|カルチャーブレーン|~| |発売日|1989年5月26日|~| |定価|5,900円(税別)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii U】2016年10月19日/514円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |~|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~| |ポイント|中国・カンフーものをより身近に&br;パロディやおバカ要素も多い&br;|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーチャイニーズシリーズ]]''&br; 1 / ''2'' / [[3>スーパーチャイニーズ3]] | ---- #contents(fromhere) ---- **あらすじ >時は珍の時代、ところはチャイニーズランドでのおはなしです……。~ ある日突然、チャイニーズランド全土に、テレビの緊急放送が流れ出しました。~ 「俺様は妖魔軍団参謀長・超怒雷(スーパーどらい)! みなのもの、これを見よ!」~ テレビに映し出されたのは、チャイニーズランドの王様、珍の始皇帝が、ぐるんぐるんに縛り上げられた姿だったのです。~ 「とほほお~~、だれかあ、なんとかしてちょ!」~ 「なあ~~にが「なんとかしてちょ!」だ! ~ このチャイニーズランドは、すでにわれわれ妖魔軍団のもの。さからうやつはみなごろしだ!!」~ さあ、大変なことになりました。~ イーピン山での道場で、この放送を見手いた熱血拳法少年、雀(ジャック)と龍(リュウ)は、お師匠の天福老師に見送られ、~ 妖魔軍団を倒し平和をとりもどすための旅に出たのです。珍の都・ヨウカンを目指して……。~ さあ、あなたが雀や龍となって、チャイニーズランドを救うのです! ~ チャイニーズランドでは、どんな冒険があなたをまっているのでしょう……。 (取扱説明書より抜粋) **概要 AC版『[[チャイニーズヒーロー]]』をベースとしたファミコンアクションゲーム「スーパーチャイニーズ」の続編。~ ステージクリア型のアクションゲームだった前作の要素を踏まえつつ、RPG要素を織り交ぜたシステムが加わった。 **特徴 ''RPG要素''~ -ドラクエの様にフィールド、街、ダンジョンといった概要があり、レベル制、敵との遭遇はエンカウント式と、RPGの基礎的なシステムを踏まえている。~ また、2P参加による協力プレイが可能。難易度調整も可能でアクション、チビッコ、RPGの3つがある。前者ほど敵の動きも早く結構シビアになる。 -戦闘になるとステージ上でのアクションステージに切り替わるのが特徴で、一部のダンジョンの敵やボスは従来のRPGの様に選択コマンド式を取っている。 --戦闘ではパンチ、キック、剣、闘魂弾、気功術という攻撃が基本。~ 剣や闘魂弾は武器屋・道具屋から購入する他、敵の本拠地、お助け十二支ん匠、修行場から手に入ることが出来る。~ -街の施設もドラクエと同じように道具屋、武器屋、宿屋、コンビニ屋(ドラクエでいう教会に相当)が存在する。 //--アイテムや装備品も存在し、各ショップや敵の本拠地、お助け十二支ん匠、戦闘ステージから入手できる。~ ''装備品'' -パンチ:基本武器に相当、強化することで攻撃力が上がる。新しいパンチでないと倒せない敵もいる。 -帯:防具に相当し、防御力が上がっていく。 -盾:敵が放つ闘魂弾を跳ね返す能力を持つ。闘魂弾に向かっていれば自動的に跳ね返す。 -お札:敵を弱体化し、動きや攻撃を遅くする効果を持つ。 -お守り:敵にかけられた妖術から回復を早めたりする効果がある。 -眼鏡:見えない敵の姿を看破したり、ダンジョンで周りが見えるようになる。 -剣:ドラゴンを倒す為に必須。無敵玉以外ではこれでしかドラゴンを倒すことは出来ない。 -闘魂弾:いわゆる遠隔攻撃。様々な効果をもった闘魂弾がある。 -気功術:ステージ上の敵全体にダメージを与える。闘魂弾との組合せで威力が変わる。 ''アイテム'' -あんまん:HPを中程度回復する。 -にくまん:HPを全回復する。1つしか持てない。 -ビックリボム:地震を起こして敵の動きを止める。ショップでは買えず、バトルフィールドでの入手のみ。 -ダッシュスケボー:敵から100%逃げられる。たまにバトルステージ上でも手に入る。 -トンデモコプター:一度行った街にワープすることができる。 -かっとびヨンク:高速でフィールドを駆け抜けることができる。敵とのエンカウントを無視できるすぐれもの。ただし電池が必要。妖魔の舘で入手。 -電池:かっとびヨンクの動力源。最大8つまで持てる。 -生き返り薬:1P、または2Pを生き返すことができる。1つしか持てない。 ''バトルフィールドでの戦闘'' -バトルフィールドに置かれている岩やドクロを叩くとそのまま壊れる事もあるが叩いた方向によって前方向(左から叩いたなら右)に飛んで行って敵を倒せたり、?マークや宝箱が出たりする。 -?マークからは以下のアイテムが出る。 --¥マーク:6つ貯めれば無敵玉が使えるようになる。 --ドクロマーク:それまでに貯めた¥マークが0になってしまう。 -宝箱からは以下のアイテムが出る --Kマーク:ミラクルキックを出せるようになる。99まで貯められる。 --Tマーク:闘魂弾を使うのに必要なアイテム。9つまで貯められる。 --Gマーク:その場で闘魂弾が出るようになる。弾の形は通常とは少し違っている。 --ギョウザ:その場でHPが少し回復する。 --ナマズマーク:ビックリボムが手に入る。8つまで。 --スケボーマーク:ダッシュスケボーが手に入る。8つまで。 ミニゲームとして。おもしろ運動会がある。1P、2Pでもプレイが可能で、1Pの場合はCOMが対戦相手となる。 -徒競走:A連打でゴールを目指すのが基本だが、実際はキックやミラクルキックでゴールを目指すこともできる。 -風船割り競争:パンチやキックで風船を割りながらゴールを目指す。 -アスレチックレース:丸太や池をかわしながらゴールを目指す、徒競走にアクション要素を含めたもの。 -宝探しレース:岩を割って宝を探しながら進む。宝無しだとゴールは出来ない。 -ケーキ食い競争:風船にぶら下がっているケーキをうまく狙ってゴールを目指す。 -的当て競争:闘魂弾で的を当てながらゴールを目指す。 ---- **おバカ要素 パロディやギャグシーンの多い本作では、おバカな点も随所存在する。 #region(ネタバレ要素を含むため隠しています。) -トンチンカンという名の街があるが、名前の通りに妖鬼姫の術によって住民が全員''アホ''にされてしまっている。街の名前と住民がアホにされる場面は漫画の「ついでにとんちんかん」のパロディ。 --その中に十二支ん匠の月虎仮面((十二支の寅にあたる))が登場。スロットで変化する情報版で遊ぶことができるが4つの語句をつなぎ合わせて「○○(~の、~な) ○○で ○○を ○○きてちょ」という表示がある。正しい語句がヒントとなるのだが、明らかにおかしな意味になる語句もあり内容もメチャクチャで笑える内容だったりする。組合せがランダムだが結構カオス。 -- 例えば「''おしゃれな トイレで おかあさんを コテンパンにして きてちょ''」や「''ずっとおくの マンプクドナルドで ごみを なめて きてちょ''」「''まっくらな やまのおくで じぶんを わらって きてちょ''」とか「''きたない テレビきょくで えっちを たべてきてちょ''」等といった具合。 --後で行くしょうりんの町にある少林寺のげんがい老師の所でもこれと同じものが出てくる。 --妖鬼姫と戦う場面では、術にかかるとジャックやリュウもアホ面を晒すこととなる。見た目は笑える場面なのだが、行動不能になる術なので笑ってばかりもいられない。 -しょうりんで「きんのつめ」を入手する方法を教えてもらう場面がある。池に「てつのつめ」を投げ入れ池間仙人((十二支の未にあたる))から「きんのつめ」をもらうこととなるのだが…。 --てつのつめを持ち池にたどり着くと表示される選択肢が「てつのつめをなげこむ」or「''たち○ょんをする''」。後者を選ぶと怒られて、てつのつめが没収されてしまう。 --てつのつめは2回投げ込む必要がある。(買いなおす必要は無い。)1回目はどういうわけか、てつのつめが''池間仙人の頭に刺さる''というアクシデントが起きてしまう。見ていて痛々しいが結構おかしい。 -お助け十二支ん匠や妖魔軍団は著名人やアニメ・特撮キャラからの引用が多い。というか、パロディのオンパレード。 --月虎仮面→特撮ヒーローの「月光仮面」。蛇市染之助&染太郎((十二支の巳にあたる。))→曲芸氏コンビの「海老一染之助」と「海老一染太郎」。霊猿道士&霊犬導士((それぞれ十二支の申と戌にあたる。))→キョンシーブームのはしりとなった「霊幻導士」とことわざの「犬猿の仲」。トッポイジョージ((十二支の卯にあたる。))→アニメの「トッポ・ジージョ」。敵勢力の超怒雷→アサヒビール「スーパードライ」。敵キャラもきゅうぴのきつね→「キューピーマヨネーズ」+「九尾の狐」。ヒットラ→「虎」と「アドルフ・ヒトラー」のもじったもの…など。 -敵勢力もコマンド式戦闘ではヘンな顔をしたり、おかしなセリフを発する時がある。 --攻撃する際ヘン顔になる敵がいたり、「いまからなぐるから ちょっとじっとしててね」と言いながら攻撃したり、「にんしーん じゃなかった ぶんしーん」と言い間違えながら分身する敵もいたりする。 -しょうりんの武道家6人抜きの中にブルースリーを意識した「ロックンロールリー」が存在したり、ドラゴンボールの''クリリンそっくり''な「アラハン」がいる。最後の「すいきょー」もかーっ!という気孔弾を放ったり、必殺技を繰り出す強敵だが、必殺技を出した後に息切れする場面があったりと個性派揃い。 -主人公も例外ではない。とある場面でお礼に料理を振舞ってもらうと、''食べすぎで城から出られなくなってしまい、運動をさせられる羽目に''なったり。また、炎の消えていない火炎城に入ろうとすると、主人公の見た目が真っ黒こげになってしまったり((ただしフィールド上でのみ。バトルには反映されない))。 -終盤のとある場所で、ある人物に話し掛けると突如画面がバグッて進行不能に…と思いきや、ただのドッキリ演出である。 #endregion ---- **評価点 -アクションとRPGの面白さを上手く生かしたシステム。 --RPGでのシナリオの形態を取りながらも、戦闘場面は一部のダンジョンを除けばアクションに徹している。コマンド選択式のRPGだとレベル上げにダレてしまいがちだが、場所ごとに異なるステージや登場する敵の特徴ががらっと変わったりするので飽きがこないつくりになっている。 --ステージは草原や、山、川、池、森林、洞窟、建造物と多彩。同じステージでも微妙に形状が異なっていたりするので、結構飽きない((フィールドには池や川が存在し、溺れると残HPの1/2に減ってしまう。))。フィールドやダンジョンも様々。地下ダンジョンはDQ1よろしく自身の周りが明るいだけの真っ暗なダンジョンの形態をとっている。 --登場する敵もいきなり戦闘という訳ではなく、どんな敵と遭遇したかどれくらいの強さなのかレベルで表示され、ひと目でわかる様になっていて戦うか逃げるか選択が出来る。敵側もパンチしかきかない。キックでしかきかないなどといった区別がされていたり、プレイヤーの分身を出してきたりと様々な攻撃方法を繰り出してくる。 --ゲーム内の進行具合はギヤマンの鈴の数で判るので、どこまでクリアできたかわかり易い。 --敵の本拠地や「妖魔の館」の連戦、しょうりんでの武道家6人抜きなどはまるで道場破りをするかの如き展開で、バトル要素を色濃く見せる。 --「合体ドラゴン拳」を入手し、無敵玉を使ったときのインパクトも絶大。1Pのみの場合はリュウが出てきて合体し、十文字型になった幻影が発動。当たり判定が大きいので敵を蹴散らしやすい。 --2Pでの協力プレイだと更に攻略の効率があがるのも特徴。攻略のしやすさに輪をかけている。 -お笑い要素やパロディを含んだ場面もあり、キャラクターの造形も子供ウケがしやすい。 --当時は「ドラゴンボール」の人気も高かったためアクション要素の格闘ゲームに加えてジャックの衣装も赤色とドラゴンボールの主人公の「孫悟空」に似合っていたために受け入れ易かったのも要因か。 --特にお助け十二支ん匠は形こそ干支だが、その実態は言葉遊びだったり、著名人やアニメ・特撮ヒーローのキャラのパロディを模したものも少なくない。 --ファミレスのデニーズをもじった「デネーズ」では何にも出ないからデネーズだと店員が締めてたり、マクドナルドをもじった「マンプクドナルド」(有料でケーキ食いができる)なんて店も存在している。 -秦時代の中国をモチーフをしながらも、現代風なごった煮感がコミカルさを生み出している。 --モデルはおそらく始皇帝時代の秦なのだろうが、そんなのお構いなしといわんがばかりにスケボーや四駆、ヘリコプター、テレビ。ヨウカンに行けば高層ビルに車道と自動車と、独自の世界観を築き上げている。とはいえモチーフが中国なだけに、格闘というテーマを踏襲しながらも子供に対してなじみ易い様にうまくミックスさせている。 -BGMも良曲揃い。特にフィールドのBGMは人気が高い。不穏な場面やダンジョンだとおどろおどろしい曲調が特徴で周りが真っ暗なダンジョンで流れるこのBGMで肝を冷やした人もいるのではないだろうか?次作「3」でも引き続き採用されているものも多い。 **問題点 -時折出てくる猛突牛王にダレがち。 --アクションバトルはレベルに応じ一定数の敵を倒すと勝利なのだが、このときたまに猛突牛王が現れる。こいつが現れるとステージが暗くなり、残っていた敵もいなくなって猛突牛王の独壇場となる。 --猛突牛王は大変に強く、基本的にはどこかに去って行くまでやりすごすしかない。倒すことも可能ではあるが、やり過ごしたにせよ倒したにせよ、牛王がいなくなると画面が切り替わって、またザコ戦が再開される。敵を倒すのにもたついていると出現しやすく、通常戦闘→猛突牛王→通常戦闘というパターンにハマってしまい、追い打ちのように負担がかさむ。倒せれば経験値は大きく、勝利までの撃破数にも含まれる((雑魚を無視して猛突牛王だけを倒して戦闘に勝利する事もできるため、あえて狙う手もある。))ので無限ループにはならないのだが…。 -攻撃判定のつかみ辛い敵がいる。 --自キャラの攻撃リーチが短く、どうしても至近距離まで接敵しての泥仕合になりがち。気合弾や気功術も撃てるとはいえ、効かない敵には全く効かない。体力の高いタフな敵や、攻撃しても立ち直りの早い敵相手には、返り討ちに遭ってしまうことも少なくない。 -即死級の変化技が存在する。変化技を食らうと饅頭に変身させられてしまい下手をすると敵に食べられ即死してしまう。その模様は2番目の町・マンプクのボス「ヒーマンチュー」から洗礼を受けることになる。慣れないうちは結構シビア((池のあるステージだとわざと溺れて変化を解除するという荒技があるが、レベルが高くかつHPが多いと減少が半端無くかえって非効率になってしまうことも。))。 -難易度にもよるが、敵が弾幕のように闘魂弾を放ってくることもある。石にされてしまう闘魂弾もあり、おまけにダメージ後の無敵時間といった救済処置もないので、運が悪いと延々と闘魂弾を食らい動けなくなる。もどかしい事この上ない。 -ステージの中には川で縦断されているものもあるが、時にはキック(ジャンプ)で渡りきれるギリギリの幅になっていることもあり、戦闘と直接に関係の無いアクション要素で難易度を上げてしまっている。 -エンカウントの判定がやや高め。バトルがアクションで毎回それなりの時間と手間を要する分、ゲーム進行のテンポが尚のこと悪い。 -2コントローラーのマイクが必須になる場面がある。 --ニューファミコンやファミコン互換機では進行不可能なので注意。 //マイクを使うソフトはニューファミコンでなら代替えコマンドで補えるはずなんだが。コマンド自体に対応してないのか? -ファミコン中期であるのに関わらずセーブ機能がない。代わりにやくそくのことば(パスワード)で再開できるが、どんどん長くなっていくので記録が大変。 --なお後作でも、1991年発売のファミコンでのシリーズ最終作である『3』はおろか、1995年にスーパーファミコンでリリースされた『ワールド3』に至るまでパスワードコンティニューが採用されている。さすがに進歩が無さ過ぎる。 --パスワードコンティニューは現在の視点から考えると「バッテリーバックアップの電池切れなどの心配がなく現在でも安心してプレイできる」という利点にもなりうるが、前述の仕様によりニューファミコンやファミコン互換機でのクリアが不可能なので利点がスポイルされてしまっている。 //-おもしろ運動会で「風船割り」、「ケーキ食い」、「的当て」で稼いだ点数も負けると問答無用で0点にされてしまう。ちなみに勝っても負けてもスコアの記録保持は無い。勝敗のみで競うなら実際ゴールを目指すだけになってしまうので。あまり得点稼ぎの意味を成していない。 ---- **総評 アクションRPGの楽しさを満載にしたゲーム性。~ 中国やカンフーをモチーフにしたことも含め、豊富に織り交ぜられたギャグシーンやパロディなど、ファミコンのメインターゲットである当時の低年齢層が楽しめるよう作られている。~ 世界設定の妙やRPG要素とアクション面が上手く融和し、完成度の高い良作となった。 ---- **その後の展開 -北米版では『Little NINJA BROTHERS』として販売された。 --こちらのタイトル画面は、次作『スーパーチャイニーズ3』と同一のものが使われている。 --武道家から忍者に置き換えられているのは、当時の北米圏における時代背景を踏まえたためと思われる。「中国(風)武道家(カンフー)」は認知度が低く、それよりも忍者が圧倒的なブームであったことを意識したのだろう。((カンフーブームが下火になるにつれて日本のバブル景気の波に煽られたことや「忍者タートルズ」や小説「SHOGUN」、忍者映画といった北米のブームが後押しした結果とも言える。)) --その影響からか次作『3』や『ワールド』では本シリーズにも忍者要素が取り入れられると共に、中国武道家の要素が取り払われてしまったが、『ワールド2』以降から元の中国武道家に戻り、宇宙の要素が加えられた。%%チャイニーズは何処?とツッコんではいけない。%% -スーパーチャイニーズはこの後もシリーズが続くが、GB系列はタイトルに『ランド』、SFC系列には『ワールド』と付けられる。 --%%どう考えても[[某配管工シリーズ>マリオシリーズ]]を意識している。%% -2004年6月24日にスーパーチャイニーズ1・2アドバンスとしてGBAにリメイク移植された。 --1のほか、オリジナルの『スーチャイラビリンス~妖魔軍団の逆襲~』を加えた3本のカップリングとなっている。 ---- **余談 -前作ではナムコからの販売だったが、本作からカルチャーブレイン自身がサードパーティとして参加。 --これ以降、自社販売の形を採るようになった。 -カルチャーブレーンの自社キャラカメオ出演として、『[[飛龍の拳>飛龍の拳シリーズ]]』の龍飛がお助け十二支ん匠として登場している((十二支の辰にあたる。))。 -取扱説明書の終わりに『ウルトラベースボール』の宣伝をしている。 --と思ったら''ゲームのエンディングの締めでも宣伝をしている''。加えて言うと『アラビアンドリーム シェラザード』についても住民のセリフや音楽の紹介をしていたり、自社広報に余念がない。%%自重しろ%%。 ---なお「シェラザード2」に言及している場面もあるが、これは結局発売されていない。 -「ふるそう び」 --本作はとあるパスワードによりLV50、お金、各ポイント、アイテム、ギヤマンの鈴、宝物が全てそろいMAX状態、装備品も最強状態で始められるようになっているが、その語句が''「ふるそう び」''とヒネリのないもの。本作を代表するパスワードの語句として若干有名になってしまった。 -後にサブキャラとなる「ボク珍殿下」が初めて登場。この作品のみ何故か「''ポ''ク珍殿下」という名前で登場する。まだキャラクター設定として定まっていなかったのだろう。どうでもいいことだが見た目が[[某御曹司>おぼっちゃまくん (PCE)]]にとても似ている。
*スーパーチャイニーズ2 ドラゴンキッド 【すーぱーちゃいにーずつー どらごんきっど】 |ジャンル|アクションRPG|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/174000266.jpg,height=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|2MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|カルチャーブレーン|~| |発売日|1989年5月26日|~| |定価|5,900円(税別)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii U】2016年10月19日/514円(税8%込)&br;※2023年3月28日配信終了|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |~|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~| |ポイント|中国・カンフーものをより身近に&br;パロディやおバカ要素も多い&br;|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーチャイニーズシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **あらすじ >時は珍の時代、ところはチャイニーズランドでのおはなしです……。~ ある日突然、チャイニーズランド全土に、テレビの緊急放送が流れ出しました。~ 「俺様は妖魔軍団参謀長・超怒雷(スーパーどらい)! みなのもの、これを見よ!」~ テレビに映し出されたのは、チャイニーズランドの王様、珍の始皇帝が、ぐるんぐるんに縛り上げられた姿だったのです。~ 「とほほお~~、だれかあ、なんとかしてちょ!」~ 「なあ~~にが「なんとかしてちょ!」だ! ~ このチャイニーズランドは、すでにわれわれ妖魔軍団のもの。さからうやつはみなごろしだ!!」~ さあ、大変なことになりました。~ イーピン山での道場で、この放送を見ていた熱血拳法少年、雀(ジャック)と龍(リュウ)は、お師匠の天福老師に見送られ、~ 妖魔軍団を倒し平和をとりもどすための旅に出たのです。珍の都・ヨウカンを目指して……。~ さあ、あなたが雀や龍となって、チャイニーズランドを救うのです! ~ チャイニーズランドでは、どんな冒険があなたをまっているのでしょう……。 (取扱説明書より抜粋) **概要 AC版『[[チャイニーズヒーロー]]』をベースとしたファミコンアクションゲーム「スーパーチャイニーズ」の続編。~ ステージクリア型のアクションゲームだった前作の要素を踏まえつつ、RPG要素を織り交ぜたシステムが加わった。~ 世界観も一新され、主人公2人も「ジャック」と「リュウ」に変更、デザインもリニューアルした。~ 見た目が全然違うにもかかわらずよく間違えられるが、前作の主人公「ジャッキー」と「リー」とは''別人である''。 **特徴 「おもしろRPG」モードと「おもしろ運動会」モードがある。メインとなるのはRPGのほう。 ''RPG要素''~ -ドラクエの様にフィールド、街、ダンジョンといった概要があり、レベル制、敵との遭遇はエンカウント式と、RPGの基礎的なシステムを踏まえている。~ また、2P参加による協力プレイが可能。難易度調整も可能でアクション、チビッコ、RPGの3つがある。前者ほど敵の動きも早く結構シビアになる。 -戦闘になるとステージ上でのアクションステージに切り替わるのが特徴で、一部のダンジョンの敵やボスは従来のRPGの様に選択コマンド式を取っている。 --戦闘ではパンチ、キック、剣、闘魂弾、気功術という攻撃が基本。~ 剣や闘魂弾は武器屋・道具屋から購入する他、敵の本拠地、お助け十二支ん匠、修行場で手に入れることができる。 --アクションパートでの戦闘が長引くと敵側のスピードが徐々に上がり難易度が上がってくる。その上で難易度を「アクション」にしておくと超高速で敵が動き回り攻撃も苛烈なものとなる。難易度が「RPG」の場合、「アクション」の序盤同等のスピードにまで下がる。 --1Pのみの場合、コマンド式バトルはソロとなるものの「よぶ」コマンドを使うとリュウが現れ、二人一組でのアシストをしてくれるようになる。ただしこの場合呼ばれたリュウのコマンド指定は出来ずオートで決定される。 -街の施設もドラクエと同じように道具屋、武器屋、宿屋、コンビニ屋(ドラクエでいう教会に相当)が存在する。 -各地で事件を起こしている妖魔を退治しながら、秘宝「ギヤマンの鈴」を集めていくのが主な目的となる。 --この秘宝集めの形式は、以降のシリーズでも度々採用されている。主に最終ダンジョンに乗り込むための鍵となるパターンが多い。 ''装備品''~ 新しい物を購入すると、前の装備は自動で下取りしてくれる。 -パンチ:基本武器に相当、攻撃力が上がる。リーチの長いパンチもあるほか、上位のパンチでないと倒せない敵もいる。 -帯:防具に相当し、防御力が上がる。 -盾:敵が放つ闘魂弾を跳ね返す能力を持つ。闘魂弾に向かっていれば自動的に跳ね返す。上位の盾ほど跳ね返せる闘魂弾が多い。 -お札:敵を弱体化し、動きや攻撃を遅くする効果を持つ。 -お守り:敵にかけられた妖術から回復を早めたりする効果がある。 -眼鏡:見えない敵の姿を看破したり、ダンジョンで周りが見えるようになる。 -剣:パンチで倒せない敵を倒せるようになる。上位の剣ほど有効な敵が多い。攻撃力はパンチと変わらないが、パンチで倒せる敵を剣で倒すともらえる修行値が減ってしまう。 -闘魂弾:いわゆる遠隔攻撃。様々な効果をもった闘魂弾がある。集めたTマークを消費して使う。 -気功術:闘魂弾の溜め撃ち。溜めすぎると爆発してしまう。 ''アイテム'' -あんまん:HPを40回復する。2人プレイでは2人とも回復する。8つまで所持可能。 -にくまん:HPを全回復する。1つしか持てない。 -ビックリボム:地震を起こして敵の動きを止める。ショップでは買えず、バトルフィールドでの入手のみ。 -ダッシュスケボー:敵から100%逃げられる。たまにバトルステージ上でも手に入る。 -トンデモコプター:一度行った街にワープすることができる。 -かっとびヨンク:高速でフィールドを駆け抜けることができる。敵とのエンカウントを無視できるすぐれもの。ただし電池が必要。妖魔の舘で入手。 -電池:かっとびヨンクの動力源。最大8つまで持てる。 -生き返り薬:死んでしまった相棒を生き返らせる。1つしか持てない。1人プレイではボス戦で呼んだ仲間を生き返らせるのに使う。 ''バトルフィールドでの戦闘'' -バトルフィールドに置かれている岩やドクロを叩くとそのまま壊れる事もあるが叩いた方向によって前方向(左から叩いたなら右)に飛んで行って敵を倒せたり、?マークや宝箱が出たりする。 -?マークからは以下のアイテムが出る。 --¥マーク:6つ貯めれば無敵玉が使えるようになる。 --ドクロマーク:それまでに貯めた¥マークが0になってしまう。 -宝箱からは以下のアイテムが出る。 --Kマーク:ミラクルキックを出せるようになる。99まで貯められる。 --Tマーク:闘魂弾を使うのに必要なアイテム。9つまで貯められる。 --Gマーク:その場で闘魂弾が出るようになる。 --ギョウザ:その場でHPが30回復する。 --ナマズマーク:ビックリボムが手に入る。8つまで。 --スケボーマーク:ダッシュスケボーが手に入る。8つまで。 ''おもしろ運動会'' -ミニゲーム集のようなモード。6つの競技があり、ゴール時の得点で競う。~ 1P、2Pでもプレイが可能で、1Pの場合はCOMが対戦相手となる。~ 戦闘時とは違い、十字キーを押すだけではキャラを動かせず、Aボタン連打で加速をつけていくのが特徴。ミラクルキックは使える回数に限りがある。~ おもしろRPGモードでも時々ミニゲームとして登場する。失敗するとデメリットがあったり、''成功するまで何度もやらされたり''するので事前に練習しておいた方がいいかもしれない。 --徒競走:早くゴールしたほうの勝ち。A連打でゴールを目指すのが基本だが、実際はキックやミラクルキック連打でゴールを目指すこともできる。 --風船割り競争:パンチやキックで風船を割りながらゴールを目指す。早くゴールするよりも時間ギリギリまで風船割りで稼ぐ方がスコアが高くなる。 --アスレチックレース:丸太や池をかわしながらゴールを目指す。徒競走にアクション要素を含めたもの。 --宝探しレース:岩を割って宝を探しながら進む。宝無しだとゴールは出来ない。 --ケーキ食い競争:風船にぶら下がっているケーキを下からのジャンプで食べながらゴールを目指す。風船を割ってしまうとケーキを食べたことにならない。 --的当て競争:闘魂弾で風船についている的に当てて得点を稼ぎながらゴールを目指す。 **おバカ要素 パロディやギャグシーンの多い本作では、おバカな点も随所存在する。 #region(ネタバレ要素を含むため隠しています。) -イベントでにらめっこ勝負をする場面があり、ジャックとリュウではなく''プレイヤーを笑わせに来る''。当然ながら笑ってしまうと負けであるが・・・勝っても負けても結果は同じになる。 -トンチンカンという名の街があるが、名前の通りに妖鬼姫の術によって住民が全員''アホ''にされてしまっている。街の名前と住民がアホにされる場面は、ギャグ漫画「ついでにとんちんかん」のパロディ。 --その中に十二支ん匠の月虎仮面((十二支の寅にあたる))が登場。スロットで変化する「情報板」で遊ぶことができる。4つの語句をつなぎ合わせて「○○(~の、~な) ○○で ○○を ○○きてちょ」という表示がある。正しい語句がヒントとなるのだが、明らかにおかしな意味になる語句もあり内容もメチャクチャで笑える内容だったりする。組合せがランダムだが結構カオス。 --- 例えば「''おしゃれな トイレで おかあさんを コテンパンにして きてちょ''」や「''ずっとおくの マンプクドナルドで ごみを なめて きてちょ''」「''まっくらな やまのおくで じぶんを わらって きてちょ''」とか「''きたない テレビきょくで えっちを たべてきてちょ''」等といった具合。 ---イベント前の段階では成功すると自動的に正しい語句に並ぶようになっているが、イベントを終了させてから遊ぶと''必ずカオスな文章になる''。 ---後で行くしょうりんの町にある少林寺のげんがい老師の所でも、これと同じものが出てくる。 --妖鬼姫と戦う場面では、術にかかるとジャックやリュウもアホ面を晒すこととなる。見た目は笑える場面なのだが、行動不能になる術なので笑ってばかりもいられない。 -しょうりんで「きんのつめ」を入手する方法を教えてもらう場面がある。池に「てつのつめ」を投げ入れ池間仙人((十二支の未にあたる))から「きんのつめ」をもらうこととなるのだが…。 --てつのつめを持ち池にたどり着くと表示される選択肢が「てつのつめをなげこむ」or「''たちしょんする''」。後者を選ぶと怒られて、てつのつめが没収されてしまう。 --てつのつめは2回投げ込む必要がある。(買いなおす必要は無い。)1回目はどういうわけか、てつのつめが''池間仙人の頭に刺さる''というアクシデントが起きてしまい、いきなり暗いBGMに変わると共に『手違いがあったからもう一度頼む』と言われてしまう。見ていて痛々しいが結構おかしい。 -お助け十二支ん匠や妖魔軍団は著名人やアニメ・特撮キャラからの引用が多い。というか、パロディのオンパレード。 --月虎仮面→特撮ヒーローの「月光仮面」。蛇市染之助&染太郎((十二支の巳にあたる。))→曲芸師コンビの「海老一染之助」と「海老一染太郎」。霊猿道士&霊犬導士((それぞれ十二支の申と戌にあたる。))→[[幽幻道士>キョンシーズ2]]とともにキョンシーブームのはしりとなった「霊幻道士」とことわざの「犬猿の仲」。トッポイジョージ((十二支の卯にあたる。))→アニメの「トッポ・ジージョ」とタレントの[[「所ジョージ」>所さんのまもるもせめるも]]。敵勢力の超怒雷→アサヒビール「スーパードライ」。敵キャラもきゅうぴのきつね→「キューピーマヨネーズ」+「九尾の狐」。ヒットラ→「虎」と「[[アドルフ・ヒトラー>ヒットラーの復活 TOP SECRET]]」のもじったもの…など。 -敵勢力も、コマンド式戦闘ではダメージを受ける時にヘン顔になる敵が多く、おかしなセリフを発する。 --セリフも個別に分かれていて「いまからなぐるから ちょっとじっとしててね」と言いながら攻撃したり、「にんしーん じゃなかった ぶんしーん」と言い間違えながら分身する敵もいたりする。 -しょうりんの武道家6人抜きの中にブルースリーを意識した「ロックンロールリー」が存在したり、ドラゴンボールの''クリリンそっくり''な「アラハン」がいる。 --最後は「すいきょー」。6人抜き言うというだけあってトリを務める程の武道の達人の翁。「かーっ!」という強力な気孔弾を連打して放ち、素早く近づいて来ては百烈拳の如く必殺技を繰り出す強敵。ただ彼は''年には逆らえない''せいか、必殺技を出した後に息切れしてへたり込んでしまう。このへたり込む瞬間がダメージを与えるチャンスというのも皮肉なところか。 -主人公も例外ではない。とある場面でお礼に料理を振舞ってもらうと、''食べすぎで城から出られなくなってしまい、運動をさせられる羽目に''なったり。また、炎の消えていない火炎城に入ろうとすると、主人公の見た目が真っ黒こげになってしまったり((ただしフィールド上でのみ。バトルには反映されない))。 -終盤のとある場所で、ある人物に話し掛けると突如画面がバグッて進行不能に…と思いきや、ただのドッキリ演出である。 #endregion **評価点 -アクションとRPGの面白さを上手く生かしたシステム。 --RPGでのシナリオの形態を取りながらも、戦闘場面は一部のダンジョンを除けばアクションに徹している。コマンド選択式のRPGだとレベル上げにダレてしまいがちだが、場所ごとに異なるステージや登場する敵の特徴ががらっと変わったりするので飽きがこないつくりになっている。 --ステージは草原や、山、川、池、森林、洞窟、建造物と多彩。同じステージでも微妙に形状が異なっていたりするので、結構飽きない((フィールドには池や川が存在し、溺れると残HPの1/2に減ってしまう。))。フィールドやダンジョンも様々。地下ダンジョンはDQ1よろしく自身の周りが明るいだけの真っ暗なダンジョンの形態をとっている。 --登場する敵もいきなり戦闘という訳ではなく、どんな敵と遭遇したかどれくらいの強さなのかレベルで表示され、ひと目でわかる様になっていて戦うか逃げるか選択が出来る。敵側もパンチしかきかない。キックでしかきかないなどといった区別がされていたり、プレイヤーの分身を出してきたりと様々な攻撃方法を繰り出してくる。 --ゲーム内の進行具合はギヤマンの鈴の数で判るので、どこまでクリアできたかわかり易い。 --敵の本拠地や「妖魔の館」の連戦、しょうりんでの武道家6人抜きなどはまるで道場破りをするかの如き展開で、バトル要素を色濃く見せる。 --「合体ドラゴン拳」を入手し、無敵玉を使ったときのインパクトも絶大。1Pのみの場合はリュウが出てきて合体し、十文字型になった幻影が発動。当たり判定が大きいので敵を蹴散らしやすい。 --2Pでの協力プレイだと更に攻略の効率があがるのも特徴。攻略のしやすさに輪をかけている。 -お笑い要素やパロディを含んだ場面もあり、キャラクターの造形も子供ウケがしやすい。 --当時は「ドラゴンボール」の人気も高かったため、アクション要素の格闘ゲームに加えてジャックの衣装も赤色とドラゴンボールの主人公「孫悟空」に似合っていたために受け入れ易かったのも要因か。 --特にお助け十二支ん匠は形こそ干支だが、その実態は言葉遊びだったり、著名人やアニメ・特撮ヒーローのキャラのパロディを模したものも少なくない。 --ファミレスのデニーズをもじった「デネーズ」では何にも出ないからデネーズだと店員が締めてたり((問題解決後でも食べ物は全部私が食べちゃったからやっぱり何にもデネーズ と言ってくる))、マクドナルドをもじった「マンプクドナルド」(有料でケーキ食いができる)なんて店も存在している。 -(おそらく)清時代の中国をモチーフとしながらも、現代風なごった煮感がコミカルさを生み出している。 --モデルは典型的な中国伝統のカンフー映画ながら、そんなのお構いなしといわんがばかりにスケボーや四駆、ヘリコプター、テレビ。ヨウカンに行けば高層ビルに車道と自動車と、独自の世界観を築き上げている。 ---モチーフが中国なだけに、格闘というテーマを踏襲しながらも子供に対してなじみ易い様にうまくミックスさせている。 -攻略の自由度が高い。 --行く先々の町で問題があったりやる事があったりするが、これらをほぼすべてスルーして最後の町まで到達できる。 --ギヤマンの鈴を集める順番も最初と最後以外は自由((最後の町到達までのルート上、最後から2つ目の鈴は必ず入手することになる。))であり、攻略順をズラすことで隠し武器「さいていパンチ((攻撃力が半分になる。))」と「リーのパンチ((前作主人公の一人であるリーのパンチと思われる。また入手は不可能だが「ジャッキーの剣」もデータ上に存在する。))」を入手できる裏技もある。 ---リーのパンチの攻撃力は「さいきょうパンチ」を大幅に上回る((ただし、これを入手するのは普通に攻略するよりも苦労するので初心者救済にはならない。))。ちなみに次回作以降にも「ごくらくパンチ」という隠し武器が登場する。 -BGMも良曲揃い。特にフィールドのBGMは人気が高い。不穏な場面やダンジョンだとおどろおどろしい曲調が特徴で周りが真っ暗なダンジョンで流れるこのBGMで肝を冷やした人もいるのではないだろうか?次作「3」でも引き続き採用されているものも多い。 **問題点 -時折出てくる猛突牛王にダレがち。 --アクションバトルはレベルに応じ一定数の敵を倒すと勝利なのだが、このときたまに猛突牛王が現れる。こいつが現れるとステージが暗くなり、残っていた敵もいなくなって猛突牛王の独壇場となる。 --猛突牛王は大変に強く、基本的にはどこかに去って行くまでやりすごすしかない。倒すことも可能ではあるが、やり過ごしたにせよ倒したにせよ、牛王がいなくなると画面が切り替わって、またザコ戦が再開される。敵を倒すのにもたついていると出現しやすく、通常戦闘→猛突牛王→通常戦闘というパターンにハマってしまい、追い打ちのように負担がかさむ。倒せれば経験値は大きく、勝利までの撃破数にも含まれる((雑魚を無視して猛突牛王だけを倒して戦闘に勝利する事もできるため、あえて狙う手もある。))ので無限ループにはならないのだが…。 -攻撃判定のつかみ辛い敵がいる。 --自キャラの攻撃リーチが短く、どうしても至近距離まで接敵しての泥仕合になりがち。気合弾や気功術も撃てるとはいえ、効かない敵には全く効かない。体力の高いタフな敵や、攻撃しても立ち直りの早い敵相手には、返り討ちに遭ってしまうことも少なくない。 -即死級の変化技が存在する。変化技を食らうと饅頭に変身させられてしまい、下手をすると敵に食べられ即死してしまう。その模様は2番目の町・マンプクのボス「ヒーマンチュー」から洗礼を受けることになる。慣れないうちは結構シビア((池のあるステージだとわざと溺れて変化を解除するという荒技があるが、レベルが高くかつHPが多いと減少が半端無くかえって非効率になってしまうことも。))。 -難易度にもよるが、敵が弾幕のように闘魂弾を放ってくることもある。石にされてしまう闘魂弾もあり、おまけにダメージ後の無敵時間といった救済処置もないので、運が悪いと延々と闘魂弾を食らい動けなくなる。もどかしい事この上ない。 -ステージの中には川で縦断されているものもあるが、時にはキック(ジャンプ)で渡りきれるギリギリの幅になっていることもあり、戦闘と直接に関係の無いアクション要素で難易度を上げてしまっている。 -エンカウントの判定がやや高め。バトルがアクションで毎回それなりの時間と手間を要する分、ゲーム進行のテンポが尚のこと悪い。 -2コントローラーのマイクが必須になる場面がある。 --ニューファミコンなどマイクなしでも2コンの下+A押した後、A連打で突破は可能(たけしの挑戦状などと同じやり方)。2コントローラーは必須。 //マイクを使うソフトはニューファミコンでなら代替えコマンドで補えるはずなんだが。コマンド自体に対応してないのか? //ニューファミコンは対応確認済、互換機は未確認です -ファミコン中期であるのに関わらずセーブ機能がない。代わりにやくそくのことば(パスワード)で再開できるが、どんどん長くなっていくのでメモや入力が大変。 //--なお後作でも、1991年発売のファミコンでのシリーズ最終作である『3』はおろか、1995年にスーパーファミコンでリリースされた『[[ワールド3>スーパーチャイニーズワールド3 超次元大作戦]]』に至るまでパスワードコンティニューが採用されている。さすがに進歩が無さ過ぎる。 //--パスワードコンティニューは現在の視点から考えると「バッテリーバックアップの電池切れなどの心配がなく現在でも安心してプレイできる」という利点にもなりうるが //後のシリーズについて語るのは余談の方が適切だと思うので、そちらに移した //-おもしろ運動会で「風船割り」、「ケーキ食い」、「的当て」で稼いだ点数も負けると問答無用で0点にされてしまう。ちなみに勝っても負けてもスコアの記録保持は無い。勝敗のみで競うなら実際ゴールを目指すだけになってしまうので。あまり得点稼ぎの意味を成していない。 **総評 アクションRPGの楽しさを満載にしたゲーム性。~ 中国やカンフーをモチーフにしたことも含め、豊富に織り交ぜられたギャグシーンやパロディなど、ファミコンのメインターゲットである当時の低年齢層が楽しめるよう作られている。~ 世界設定の妙やRPG要素とアクション面が上手く融和し、完成度の高い良作となった。 **その後の展開 -北米版では『Little NINJA BROTHERS』として販売された。 --こちらのタイトル画面は、次作『スーパーチャイニーズ3』と同一のものが使われている。 --武道家から忍者に置き換えられているのは、当時の北米圏における時代背景を踏まえたためと思われる。「中国(風)武道家(カンフー)」は認知度が低く、それよりも忍者が圧倒的なブームであったことを意識したのだろう。((カンフーブームが下火になるにつれて日本のバブル景気の波に煽られたことや「忍者タートルズ」や小説「SHOGUN」、忍者映画といった北米のブームが後押しした結果とも言える。)) --その影響からか次作『3』や『[[ワールド>スーパーチャイニーズワールド]]』では本シリーズにも忍者要素が取り入れられると共に、中国武道家の要素が取り払われてしまったが、『[[ワールド2>スーパーチャイニーズワールド2 宇宙一武闘大会]]』以降から元の中国武道家に戻り、宇宙の要素が加えられた。%%チャイニーズは何処?とツッコんではいけない。%% -スーパーチャイニーズはこの後もシリーズが続くが、GB系列はタイトルに『ランド』、SFC系列には『ワールド』と付けられる。 --%%どう考えても[[某配管工シリーズ>マリオシリーズ]]を意識している。%% **移植・リメイク -FCのシリーズでは、本作のみWiiUバーチャルコンソールに配信されていた。中断セーブも可能なので快適性も向上している。 --また、『Retro-bit Generations 3』と『レトロデュオ』で遊べる「8ビットコレクション カルチャーブレーン Vol.1」に収録されている。 ---『Retro-bit Generations 3』では、ハード本体や別売りのSDカードにセーブも可能。 //但し、高価である。中古販売品もプレミアが付いてより高くなっている。 //『熱血硬派くにおくん』でも同様の書き込みがあったけど、別に値段は高くなく2023年現在もプレミアは付いていない -2004年6月24日にスーパーチャイニーズ1・2アドバンスとして、GBAにリメイク移植された。 --1のほか、オリジナルの『スーチャイラビリンス~妖魔軍団の逆襲~』を加えた3本セットとなっている。 ---「2」の場合は「敵キャラの種類も見た目のバリエーションも大幅に減り、どこまで進んでも変わりばえがしなくなった」、「しょうりんの6人衆とは何度も戦えなくなった」、「トンチンカンの町は通行証を持たないと先へ進めなくなるなど自由度の大幅低下」などの劣化点や、「お店に新しくまんじゅう屋が出来た」、「一部のキャラクターのデザインが変更された」などの変更点があったが、グラフィックはほとんど『スーパーチャイニーズワールド2 宇宙大冒険』、『[[スーパーチャイニーズワールド3 超次元大作戦]]』からの使い回しである。 **余談 -前作ではナムコからの販売だったが、スーパーチャイニーズシリーズとしては本作以降、カルチャーブレーン自身がサードパーティとして参加。 //1987年に発売された『飛龍の拳 奥義の書』から自社販売になっているので、分かりやすく編集 -上記の通り本作はパスワード制だが、次回作である1991年発売のファミコンではシリーズ最終作である『3』はおろか、1995年にスーパーファミコンでリリースされた『[[ワールド3>スーパーチャイニーズワールド3 超次元大作戦]]』に至るまでパスワードコンティニューが採用されている。さすがに進歩が無さ過ぎるのでは…。 --パスワードコンティニュー制のゲーム全般に言えることだが、現在の視点から考えると「バッテリーバックアップの電池切れなどの心配がなく、現在でも安心してプレイできる」という利点にもなりうるが。 -カルチャーブレーンの自社キャラカメオ出演として、『[[飛龍の拳>飛龍の拳シリーズ]]』の龍飛がお助け十二支ん匠として登場している((十二支の辰にあたる。))。 -取扱説明書の終わりに『ウルトラベースボール』の宣伝をしている。 --と思ったら''ゲームのエンディングの締めでも宣伝をしている''。加えて言うと『[[アラビアンドリーム シェラザード]]』についても住民のセリフや音楽の紹介をしていたり、自社広報に余念がない。%%自重しろ%%。 ---なお「シェラザード2」に言及している場面もあるが、これは結局発売されていない。 -「ふるそう び」 --本作はとあるパスワードによりLV50、お金、各ポイント、アイテム、ギヤマンの鈴、宝物が全てそろいMAX状態、装備品も最強状態で始められるようになっているが、その語句が''「ふるそう び」''とヒネリのないもの。本作を代表するパスワードの語句として若干有名になってしまった。 -後にサブキャラとなる「ボク珍殿下」が初めて登場。この作品のみ何故か「''ポ''ク珍殿下」という名前で登場する。まだキャラクター設定として定まっていなかったのだろう。どうでもいいことだが、見た目が[[某御曹司>おぼっちゃまくん (PCE)]]にとても似ている。 -本作発売の少し前の話になるが、当時は新作ソフトの売上が不振で『ファミリーコンピュータMagazine(通称『ファミマガ』)』の売上ランキングにて、前年10月23日発売の『[[スーパーマリオブラザーズ3]]』が4月3日週からなんと7週も連続トップに居座るという異常事態があったが、8週目に本作が発売され僅差ながら1位(売上ポイントで本作10に対し『マリオ3』が9)を奪ったため、当時における新作の不名誉な記録をストップすることができた。 --いくらビッグタイトルとはいえ、発売から半年以上を経ているので売上本数自体はそこまで多くなかったにもかかわらず、その後塵を拝した事態は「マリオ3が凄い」というより、「そんな新作ソフトの面々が情けない」と酷評されていた中で当時の新作の意地を見せた。

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