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*八八艦隊物語 【はちはちかんたいものがたり】 |ジャンル|シミュレーション|CENTER:&image(155006040.jpg,http://www.suruga-ya.jp/product/detail/155006040001,height=160)|&image(建造中.png,width=160,title=着眼点は悪くないものの…。)| |対応機種|PC-9801|~|~| |メディア|フロッピーディスク 4枚組(HDDインストール必須)|~|~| |発売元|徳間書店|~|~| |開発元|徳間書店、マイクロビジョン|~|~| |発売日|1995年10月27日|~|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~| |ポイント|通称『''バグバグ艦隊物語''』&br;バグが酷すぎてクリア不能&br;最悪なテンポ&br;進攻する気が全くない自軍&br;アイデアとシステムそのものは悪くない|~|~| **概要 -横山信義氏の同名小説を原作にしたシミュレーションゲーム。 --原作は90年代仮想戦記ブーム時代における名作の一つであり、日本が勝利するという安易な展開ではなく最終的に史実同様日本が負けるという現実的な内容が評価されている。 -タイトルにもある八八艦隊は、日本海軍の戦艦8隻と巡洋戦艦8隻を根幹とする艦隊整備計画の事を指す。ただし、史実ではワシントン海軍軍縮条約締結によりこの計画は破棄されている。 --しかし本作の世界では日本海軍の反対によりワシントン軍縮会議が決裂し、その後のローマ軍縮会議でも戦艦の保有量制限は盛り込まれなかったために八八艦隊は生き残ることになった。 -本作のスタート年代は第一次世界大戦中である大正5年1月であり、スタート年代が開戦直前であることが多い第二次世界大戦を扱った他のシミュレーションゲームとは一線を画している。 --原作の設定に基づいた「八八艦隊原作の設定」シナリオもある。こちらは昭和14年9月から開始する。 -なお、本作では内陸の拠点は一切登場しない。 **ターンの流れ -最初は1年1ターンでフェーズも2つのみと少ないが、開戦直前の昭和16年11月以降は1ヶ月1ターンとなりフェーズも最終的に7つ増える。 -「国際情勢フェーズ」 --開戦する昭和16年12月に解禁されるフェーズ。欧州戦線の戦場の変化と陸軍作戦に関する情報を見ることができる。 --基本的にすることはないが、フェーズ終了後に陸軍が作戦提案してくることがある。 ---海軍から作戦提案することはできず、提案される作戦案も一つしかないため作戦案を選択することは一切できない(一応拒否はできる)。 -「造船フェーズ」 --最初のターンから存在するフェーズ。艦艇の建造・改装・修理を行う。 --前の艦型を建造した上で一定の年月になるまで次の艦型を建造できないため長期的な視野で艦隊計画をする必要がある。 ---艦型の名前は一番艦を建造・命名することで決まる。例えば、名前が決まってない艦型の一番艦の艦名を「長門」にすると「長門級」になる。 ---艦名は建造する時にあらかじめ自動命名されているが、艦名を他の候補から選んだり自由に変更したりことは可能。 --艦艇の改装や修理もこのフェーズで行う。 ---改装は、艦種を変更する「艦種改装」と艦種を変更せず性能を向上させる「特殊改装」の二種類がある。 ---ただし、改装できる艦は一部しかない点に注意。史実にあわせて赤城・加賀を空母に改装することもできない。 --同時に建造・改装・修理できる艦艇は最大50隻である。そのため、計画的に造船しないと全部埋まってしまうこともある。 --解体や処分もこのフェーズで行える。 ---また、敵艦艇の情報を閲覧する時もこのフェーズで行う。 -「新兵器開発フェーズ」 --最初のターンから存在するフェーズ。航空機や新兵器の開発を行う。 ---ただし昭和5年になるまでは開発できる航空機や新兵器は一切なく、できることは昭和5年までない。 ---航空機や新兵器もそれぞれ一定の年月が建たないと開発可能にならない。 --新兵器の開発は同時に最大3つまでしかできない。 --航空機の開発は、まずエンジンから決め開発機体も決めて開発する。 ---開発会社ごとに開発ラインの数が決められており、開発ラインが全て埋まっていると開発できない。 -「補給フェーズ」 --開戦する昭和16年12月に解禁されるフェーズ。各拠点の補給のコントロール・物資の補給を行う。 --補給コマンドでは自陣営の拠点を放棄するか現状維持するか増強するかを選択できる。 --また、その他に基地やエリアの情報を見ることができる。 -「人事編成フェーズ」 --開戦直前の昭和16年11月に解禁されるフェーズ。戦隊や艦隊などの編成、陸上航空隊や潜水艦の配備、人事の決定を行う。 --基本画面では勢力図が表示される。 --戦隊は種類によって編入できる艦種と隻数が決められている。 ---「第○戦隊((「第十戦隊」は除く。))」は戦艦・重巡・軽巡計4隻まで、「第○水雷戦隊((「第十戦隊」を含む。))」は軽巡1隻・駆逐艦12隻まで、「第○航空戦隊」は空母・水母計4隻まで、「第○駆逐隊」は駆逐艦4隻まである。 --一つの艦隊につき所属できる戦隊は6つまでである。 --人事の決定では艦隊司令官だけでなく戦隊司令官も指定できる。 ---艦隊司令官にできるのは大将・中将、戦隊司令官にできる階級は中将・少将(水雷戦隊・航空戦隊は少将のみ)である。 --燃料が不足している戦隊がある場合、解散させないと次のフェーズへ進めない。 -「作戦計画フェーズ」 --開戦直前の昭和16年11月に解禁されるフェーズ。各艦隊・戦隊の作戦計画の立案を行う。 ---ただし、昭和16年11月では攻撃作戦の命令ができないため、実質的にすることは昭和16年12月までない。 ---また、開戦する昭和16年12月以降は特別移動が1度行える。 --1つのエリアにつき派遣できる艦隊は1つだけであるため、慎重に計画しなければならない。 ---また、目的地に到着した艦隊は予め指定された帰港先に自動的に帰港するため、注意が必要。 --基本画面では勢力図が表示される。 --フェーズ終了後に潜水艦による戦果が表示される。 -「航空作戦フェーズ」 --開戦する昭和16年12月に解禁されるフェーズ。航空作戦による索敵・攻撃を行う。 --一度索敵してからでないと、攻撃を行うことはできない。 --基本画面では勢力図が表示される。 --フェーズ終了後に敵艦隊に遭遇することがあり、その場合は水上戦闘になる。 -水上戦闘 --戦闘に入る前に、戦闘する時間帯を昼か夜かを選択し、その後は艦隊配置を行う必要がある。艦隊配置を行った後に戦闘が開始される。 --戦闘時は個々の艦隊・戦隊に対して命令を出す必要がある。 ---委任命令を出すこともでき、その場合は全体的な作戦に従って行動する。 --艦船への命令コマンドは「個艦情報」「砲撃指示」「雷撃指示」「軽艦艇出撃指示」「探照灯指示」「分離命令」の6つ。 ---「個艦情報」は選択した艦の情報を見ることができる。 ---「砲撃指示」は砲撃を行う。砲撃の諸元を得るための試射を行った後に一斉射撃しないといけない。 ---「雷撃指示」は魚雷を発射する。魚雷は艦隊と同程度の速度で動くため、標的の未来位置を予測して見込み発射しないといけない。 ---「軽艦艇出撃指示」は軽艦艇を出撃させる。このコマンドを使えるのは軽艦艇を搭載しているときだけである。 ---「探照灯指示」は探照灯を点灯する。このコマンドを使えるのは夜戦時だけである。 ---「分離命令」は戦隊を艦隊から分離させる。 --さらに艦隊旗艦限定の命令として、「航行命令」「作戦命令」「艦隊情報」の3つがある。 ---「航行命令」は移動に関する指示を出す。方位メーターと速力メーターを操作して移動方向と速度を変更する。 ---「作戦命令」は作戦を指示することができる。砲撃や雷撃を委任することもできる。 ---「艦隊情報」は艦隊の情報を見ることができる。 --敵艦隊は自艦隊から遠いと艦種不明と表示されるのみだが、近づくとまず敵艦の艦種が判明し、さらに近づくと艦の国籍と艦名がわかる。 **問題点 -''まともに遊ぶことができないほどバグが酷い。''そのため『バグバグ艦隊物語』と揶揄された。 --表示が一部崩れることがある。しかもゲームを進めるたびに表示が酷くなってくるため、''最終的にゲームを進めるどころか画面を確認することすらできなくなる''。 ---例えば、序盤は画面の端に「NO Build」といった変な単語が出てくる程度だが、ゲームを進めていくとバグらしき表示が一杯出てくる。 --''情報などを見ようとするだけでフリーズする''こともあるほど、フリーズが多発する。 ---ゲームが進行するたびに酷くなる表示崩れと発生頻度の高いフリーズのため、''本作をクリアすることはほぼ不可能である。'' --作った覚えのない艦艇が加入していたり、存在していたはずの艦艇が消えていたりする。 ---いないはずの敵艦から攻撃を受けることもザラ。 --水上戦闘の艦隊配置時に所属不明の艦船が存在することがある。所属不明の艦船はどかす事もできないため、艦隊を自由に配置ができず邪魔なだけである。 ---なお、実際の水上戦闘になると艦隊配置時に表示されていた所属不明の艦船は消滅する。 --絶対に命中しない副砲、絶対に発進できない爆竜など死に装備も多い。 --一応修正版への交換対応もされたが、重大なフリーズバグやバグ表示が直っていないため不完全。 -バグばかりが目立つが、純粋に不親切な仕様もある。 --2つ以上の艦隊を同時に同じエリアへ派遣できない。 --航空機の開発では開発ラインは開発会社ごとに分けられているが、航空機の開発リストは開発会社別ではなくエンジン別に分類されており不便。 ---未開発・開発中の航空機は搭載エンジン・開発会社・航空機の種類までしか分からず、どんな航空機ができるかは開発完了するまでわからない。 ---そのため、開発完了した航空機が使えない航空機だった時は泣きたくなる事必至。 --艦隊編成時には戦隊を編成しなければならないが、一応灰色で表示されているとはいえ編成されてない戦隊まで表示されており(配属することは当然できない)不便。 ---また、艦隊・戦隊人事を決める時も編成されてない艦隊・戦隊が灰色で表示されている。 ---完全に非表示にすることは出来なかったのだろうか? --「航行命令」は全艦が対象になっており、戦隊ごとに航行命令することができない。 ---そのため、一部の戦隊だけを後退・撤退させることができない。 --航空作戦による索敵・攻撃を行う際は、出撃する機数を一々指定しなければならない。 ---しかも、機数を選択するときは矢印ボタンを押して1つずつ調整するしかできないため面倒。委任コマンドも存在しない。 --水上戦闘時の艦船のアイコンとクリックで艦船に命令を出せる範囲が微妙にずれており、選択しづらい。 -''開戦以降のテンポが非常に悪い。'' --主な理由は1年1ターンから1ヶ月1ターンになり、フェーズも2つから7つに急増するためである。 --特に水上戦闘は、まず敵艦隊へ砲撃するために接近しなければならず、砲撃できるまで10ターン以上かかり非常に面倒くさい。 ---しかも1ターンごとの艦隊の動きがゆっくりなので、時間が無駄にかかる。 --拠点占領や海域制圧も非常に面倒で全然進攻が進まない。 ---艦隊の攻撃命令は大雑把な命令((命令を出すときは拠点まで選択させられるが、エリアレベルでしか反映されない。))しかできない上に''自艦隊は敵艦隊に遭遇しなかった場合何もせずそのまま帰ることが多い''ためである。 ---にもかかわらず、敵艦隊は早速自陣営の拠点を制圧・占領する事がある。 -欧州戦線は、初代『[[提督の決断]]』と同様に太平洋戦争の状況に関わらず史実通りで変化することもない。 --本作は大正5年1月からゲームがスタートし、また仮想戦記を基にしているシミュレーションゲームであるため、何らかの変化がほしかったところ。 --また、欧州戦線の出来事は第二次世界大戦開戦(1939年9月)以降から収録されているが、その出来事が見れるのは「国際情勢フェーズ」が解禁される昭和16年12月以降である。 **賛否両論点 -日本陸軍は『提督の決断』『[[提督の決断II]]』以上に高圧的な態度をとる。 --作戦決定は一つのみしかない陸軍作戦提案を了承するしかなく、こちら(海軍)は作戦を提案する事はおろか陸軍作戦提案を選択する事すらできない。 ---一応拒否の選択肢もあるが、作戦決定が先延ばしになるだけなのでほとんど意味がない。しかも拒否した際に、陸軍から「この腰抜けめ!」と言われてしまう。 --また、もたもたしていると陸軍から「○○○(作戦目標)に対する支援の約束はどうなったのか!海軍は、敵地における陸兵を見殺しにする気か?」と怒鳴られる。 ---もっとも、前述したように''自軍は艦隊を派遣しても敵拠点を全く攻めないため、怒鳴られる事は不可避なのだが。'' **評価点 -''アイデアとシステムそのものは悪くない。'' --史実ではなく仮想戦記を基にしているとはいえ、''長期的な視野の艦隊整備(建艦競争)を取り入れたという点は珍しい''。 ---また、艦隊もあらかじめ編成されているわけではないため、全て自分で編成しなければならない。しかも艦隊を編成するためには、まず戦隊を編成するところから始めなければならない。 --航空機開発もエンジンから開発かつ、生産ラインも開発会社別という硬派な仕様となっている。 --戦闘においても、艦隊の移動は艦船ごとではなく戦隊ごとに移動、砲撃の諸元を得るための試射の後一斉射撃、魚雷は標的の未来位置を予測して見込み発射しないといけないなど硬派な仕様となっている。 --データも長門型戦艦・天城型巡洋戦艦((八八艦隊計画で計画された戦艦。ワシントン海軍条約締結により建造が中止された。))や山本五十六・南雲忠一といった有名な艦船や将校だけでなく特設水上機母艦((商船を改造して作った水上機母艦。))・若竹型駆逐艦((日本海軍の小型の旧式駆逐艦。八八艦隊計画で23隻の建造が予定されていたが、ワシントン海軍条約締結のため8隻のみが建造された。))や早川幹夫((太平洋戦争後期の第二水雷戦隊司令官。昭和19年11月11日に当時二水戦旗艦であった島風と共に戦没した。))といったマイナーな艦船や将校まで収録されている。 --エンディングも史実や原作同様日本が降伏するバッドエンド(連合国だとハッピーエンド)だけでなく、逆にアメリカが降伏するハッピーエンド(連合国だとバッドエンド)や膠着状態のまま停戦するノーマルエンドも存在する。 ---原作小説と同様に「○年○月除籍解体」「○年○月戦時賠償艦として日本に引渡し」「○年○月まで連合艦隊旗艦」などその後の艦艇の運命も表示される。 --もっとも、''バグと最悪なテンポのせいで全て台無し''なのだが。 -開戦までならテンポは良い。 --昭和16年11月までは1年1ターン・フェーズも2つのみなので、サクサク進む。 --また、開戦するまでは発生するバグも少ないため、戦闘を行ったりエンディングを見たりする事を最初から諦め建艦競争だけをするなら快適に楽しめるかもしれない。 ---ただその場合でもフリーズは起こるため、必ずこまめにセーブする事。 -日本だけではなく連合国でプレイ可能。 --当時のWW2のシミュレーションゲームはプレイできるのが日本のみのものが多く、連合国でもプレイできるものは『提督の決断』シリーズくらいであった。 -戦略時だけでなく、戦闘時でもセーブができる。 --歴史シミュレーションゲームは戦略時のみセーブができ戦闘時はセーブできないのが普通である。 -グラフィックやBGMの質は良く、当時の雰囲気を味わえるほど。 --BGMは環境コマンドで本作のBGMのほとんどが選べて聞けるため、聞く価値はある。 -インストールしたディレクトリにおまけの論文テキストファイルが付いているのだが、原作小説(史実ではない点に注意)における日本の敗因について検証されており、読み応えがある。 --ちなみに収録されている論文は「PTボート(魚雷艇)とガトー級潜水艦は日本の国力を徹底的に破壊した」「太平洋戦争とは戦艦の闘いではなく、思想の闘いであった」と評した「日本を負かした造船会社論」、「太平洋戦争時の日本には戦略がなかった。1の戦略がなければ100の戦術的大勝利には何の意味もなく、戦争に勝利することも不可能」で締めくくった「検証マーシャル沖海戦((原作小説にて太平洋戦争開戦直後に行われた艦隊決戦で日本海軍が大勝利した海戦。しかし18インチ砲搭載の事実が露見したため、それを米国政府が「条約違反」の騙し討ちとして宣伝しアメリカの対日世論を激昂させてしまった。いわゆる史実における真珠湾攻撃ポジション。))論」の二つである。 **総評 ''アイデアやシステム自体は悪くないのだが、クリアどころかまともにゲームを進めることすらできないほど酷いバグ・最悪なテンポ・進攻する気のない自軍のせいで全て台無しになってしまっている。''~ 本作はハード面((本作が発売された年である1995年は、Windows95が発売された事もありDOS/Vマシンが普及し始めた年である。))・ソフト面((一般ゲームはほとんど家庭用ゲーム機に流れたため、一般PCゲームは衰退した。))共に末期であったPC98で発売されたこともあり、ほとんど話題にならず知る人ぞ知るクソゲーとなった。~ ~ 本作を買うくらいなら、まず「仮想戦記の世界を楽しみたい」という人は原作小説(もしくはそのリメイク作である『八八艦隊海戦譜』)を買い揃えるべき。「建艦競争をゲームで楽しみたい」という人も、『Rule the Waves』か『Victoria II』を買うことを強く勧める。~ 「八八艦隊を題材としたゲームを楽しみたい」という人も、『提督の決断IV パワーアップキット』(Win・PS2どちらでも可)か『激闘!八八艦隊海戦史DX』を買った方がはるかに楽しめるだろう。 **余談 -実は『八八艦隊物語』のゲームは本作の他にボードゲームも存在している。ボードゲームの知名度は本作より低く、ほとんど情報がない。 --気になる出来だが、非常に簡潔なルールで気軽に楽しめる物となっている。もっとも、遊んでくれる相手がいるかは別だが。 ---- //タグ管理用スペース(タグを変更した時は内容をこちらにコピペ上書きしてください。) //PC98,シミュレーション,SLG,徳間書店,WW2,太平洋戦争,歴史ゲーム,バグ
*八八艦隊物語 【はちはちかんたいものがたり】 |ジャンル|シミュレーション|CENTER:&image(155006040.jpg,http://www.suruga-ya.jp/product/detail/155006040001,height=160)|&image(建造中.png,width=160,title=アイデアは悪くないものの…。)| |対応機種|PC-9801|~|~| |メディア|フロッピーディスク 4枚組(HDDインストール必須)|~|~| |発売元|徳間書店|~|~| |開発元|徳間書店、マイクロビジョン|~|~| |発売日|1995年10月27日|~|~| |定価|10,800円(税別) |~|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~| |ポイント|通称『''バグバグ艦隊物語''』&br;バグが酷すぎてクリア不能&br;悪すぎるテンポ&br;進攻する気が全くない自軍&br;アイデアとシステムそのものは悪くない|~|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -横山信義氏の同名小説を原作にしたシミュレーションゲーム。 --原作は90年代仮想戦記ブーム時代における名作の一つであり、日本が勝利するという安易な展開ではなく最終的に史実同様日本が負けるという現実的な内容が評価されている((このような結末になったのは横山の処女作『鋼鉄のレヴァイアサン』の前日譚として書かれたからなのだが。))。 -タイトルにもある八八艦隊は、日本海軍の戦艦8隻と巡洋戦艦8隻を根幹とする艦隊整備計画の事を指す。ただし、史実ではワシントン海軍軍縮条約締結によりこの計画は破棄されている。 --しかし本作の世界では日本海軍の反対によりワシントン軍縮会議が決裂し、その後のローマ軍縮会議でも戦艦の保有量制限は盛り込まれなかったために八八艦隊は生き残ることになった。 -本作のスタート年代は第一次世界大戦中である大正5年(1915年)1月であり、スタート年代が開戦直前であることが多い第二次世界大戦を扱った他のシミュレーションゲームとは一線を画している。 --原作の設定に基づいた「八八艦隊原作の設定」シナリオもある。こちらは昭和14年(1939年)9月から開始する。 -なお、本作では内陸の拠点は一切登場しない。 **ターンの流れ -最初は1年1ターンでフェーズも2つのみと少ないが、開戦直前の昭和16年(1941年)11月以降は1ヶ月1ターンとなりフェーズも最終的に7つ増える。 -「国際情勢フェーズ」 --開戦する昭和16年12月に解禁されるフェーズ。欧州戦線の戦場の変化と陸軍作戦に関する情報を見ることができる。 --基本的にすることはないが、フェーズ終了後に陸軍が作戦提案してくることがある。 ---海軍から作戦提案することはできず、提案される作戦案も一つしかないため作戦案を選択することは一切できない(一応拒否はできる)。 -「造船フェーズ」 --最初のターンから存在するフェーズ。艦艇の建造・改装・修理を行う。 --前の艦型を建造した上で一定の年月になるまで次の艦型を建造できないため長期的な視野で艦隊計画をする必要がある。 ---艦型の名前は一番艦を建造・命名することで決まる。例えば、名前が決まってない艦型の一番艦の艦名を「長門」にすると「長門級」になる。 ---艦名は建造する時にあらかじめ自動命名されているが、艦名を他の候補から選んだり自由に変更したりことは可能。 --艦艇の改装や修理もこのフェーズで行う。 ---改装は、艦種を変更する「艦種改装」と艦種を変更せず性能を向上させる「特殊改装」の二種類がある。 ---ただし、改装できる艦は一部しかない点に注意。史実にあわせて赤城・加賀を空母に改装することもできない。 --同時に建造・改装・修理できる艦艇は最大50隻である。そのため、計画的に造船しないと全部埋まってしまうこともある。 --解体や処分もこのフェーズで行える。 ---また、敵艦艇の情報を閲覧する時もこのフェーズで行う。 -「新兵器開発フェーズ」 --最初のターンから存在するフェーズ。航空機や新兵器の開発を行う。 ---ただし、昭和5年になるまでは開発できる航空機や新兵器は一切なく、できることは昭和5年までない。 ---航空機や新兵器もそれぞれ一定の年月が経たないと開発可能にならない。 --新兵器の開発は同時に最大3つまでしかできない。 --航空機の開発は、まずエンジンから決め開発機体も決めて開発する。 ---開発会社ごとに開発ラインの数が決められており、開発ラインが全て埋まっていると開発できない。 -「補給フェーズ」 --開戦する昭和16年12月に解禁されるフェーズ。各拠点の補給のコントロール・物資の補給を行う。 --補給コマンドでは自陣営の拠点を放棄するか現状維持するか増強するかを選択できる。 --また、その他に基地やエリアの情報を見ることができる。 -「人事編成フェーズ」 --開戦直前の昭和16年11月に解禁されるフェーズ。戦隊や艦隊などの編成、陸上航空隊や潜水艦の配備、人事の決定を行う。 --基本画面では勢力図が表示される。 --戦隊は種類によって編入できる艦種と隻数が決められている。 ---「第○戦隊((「第十戦隊」は除く。))」は戦艦・重巡・軽巡計4隻まで、「第○水雷戦隊((「第十戦隊」を含む。))」は軽巡1隻・駆逐艦12隻まで、「第○航空戦隊」は空母・水母計4隻まで、「第○駆逐隊」は駆逐艦4隻まである。 --一つの艦隊につき所属できる戦隊は6つまでである。 --人事の決定では艦隊司令官だけでなく戦隊司令官も指定できる。 ---艦隊司令官にできるのは大将・中将、戦隊司令官にできる階級は中将・少将(水雷戦隊・航空戦隊は少将のみ)である。 --燃料が不足している戦隊がある場合、解散させないと次のフェーズへ進めない。 -「作戦計画フェーズ」 --開戦直前の昭和16年11月に解禁されるフェーズ。各艦隊・戦隊の作戦計画の立案を行う。 ---ただし、昭和16年11月では攻撃作戦の命令ができないため、実質的にすることは昭和16年12月までない。 ---また、開戦する昭和16年12月以降は特別移動が1度行える。 --1つのエリアにつき派遣できる艦隊は1つだけであるため、慎重に計画しなければならない。 ---また、目的地に到着した艦隊は予め指定された帰港先に自動的に帰港するため、注意が必要。 --基本画面では勢力図が表示される。 --フェーズ終了後に潜水艦による戦果が表示される。 -「航空作戦フェーズ」 --開戦する昭和16年12月に解禁されるフェーズ。航空作戦による索敵・攻撃を行う。 --一度索敵してからでないと、攻撃を行うことはできない。 --基本画面では勢力図が表示される。 --フェーズ終了後に敵艦隊に遭遇することがあり、その場合は水上戦闘になる。 -水上戦闘 --戦闘に入る前に、戦闘する時間帯を昼か夜かを選択し、その後は艦隊配置を行う必要がある。艦隊配置を行った後に戦闘が開始される。 --戦闘時は個々の艦隊・戦隊に対して命令を出す必要がある。 ---委任命令を出すこともでき、その場合は全体的な作戦に従って行動する。 --艦船への命令コマンドは「個艦情報」「砲撃指示」「雷撃指示」「軽艦艇出撃指示」「探照灯指示」「分離命令」の6つ。 ---「個艦情報」は選択した艦の情報を見ることができる。 ---「砲撃指示」は砲撃を行う。砲撃の諸元を得るための試射を行った後に一斉射撃しないといけない。 ---「雷撃指示」は魚雷を発射する。魚雷は艦隊と同程度の速度で動くため、標的の未来位置を予測して見込み発射しないといけない。 ---「軽艦艇出撃指示」は軽艦艇を出撃させる。このコマンドを使えるのは軽艦艇を搭載しているときだけである。 ---「探照灯指示」は探照灯を点灯する。このコマンドを使えるのは夜戦時だけである。 ---「分離命令」は戦隊を艦隊から分離させる。 --さらに艦隊旗艦限定の命令として、「航行命令」「作戦命令」「艦隊情報」の3つがある。 ---「航行命令」は移動に関する指示を出す。方位メーターと速力メーターを操作して移動方向と速度を変更する。 ---「作戦命令」は作戦を指示することができる。砲撃や雷撃を委任することもできる。 ---「艦隊情報」は艦隊の情報を見ることができる。 --敵艦隊は自艦隊から遠いと艦種不明と表示されるのみだが、近づくとまず敵艦の艦種が判明し、さらに近づくと艦の国籍と艦名がわかる。 **問題点 -''まともに遊ぶことができないほどバグが酷い。''そのため『バグバグ艦隊物語』と揶揄された。 --表示が一部崩れることがある。しかもゲームを進めるたびに表示が酷くなってくるため、''最終的にゲームを進めるどころか画面を確認することすらできなくなる''。 ---例えば、序盤は画面の端に「NO Build」といった変な単語が出てくる程度だが、ゲームを進めていくとバグった表示がたくさん出るようになる。 --''情報などを見ようとするだけでフリーズする''こともあるほど、フリーズが多発する。 ---ゲームが進行するたびに酷くなる表示崩れと発生頻度の高いフリーズのため、''本作をクリアすることはほぼ不可能である。'' --作った覚えのない艦艇が加入していたり、存在していたはずの艦艇が消えていたりする。 ---いないはずの敵艦から攻撃を受けることもザラ。 --水上戦闘の艦隊配置時に所属不明の艦船が存在することがある。所属不明の艦船は他の場所へ移す事もできないため、艦隊を自由に配置ができず邪魔なだけになっている。 ---なお、実際の水上戦闘になると艦隊配置時に表示されていた所属不明の艦船は消滅する。 --絶対に命中しない副砲、絶対に発進できない爆竜など死に装備も多い。 --一応修正版への交換対応もされたが、重大なフリーズバグやバグ表示が直っていないため不完全。 -バグ抜きにしても純粋に不親切な仕様も多い。 --2つ以上の艦隊を同時に同じエリアへ派遣できない。 --航空機の開発では開発ラインは開発会社ごとに分けられているが、航空機の開発リストは開発会社別ではなくエンジン別に分類されており不便。 ---未開発・開発中の航空機は搭載エンジン・開発会社・航空機の種類までしか分からず、どんな航空機ができるかは開発完了するまでわからない。 ---そのため、開発完了した航空機が使えない航空機だった時は泣きたくなる事必至。 --艦隊編成時には戦隊を編成しなければならないが、一応灰色で表示されているとはいえ編成されてない戦隊まで表示されており(配属することは当然できない)不便。 ---また、艦隊・戦隊人事を決める時も編成されてない艦隊・戦隊が灰色で表示されている。 ---完全に非表示にすることは出来なかったのだろうか? --「航行命令」は全艦が対象になっており、戦隊ごとに航行命令することができない。 ---そのため、一部の戦隊だけを後退・撤退させることができない。 --航空作戦による索敵・攻撃を行う際は、出撃する機数を一々指定しなければならない。 ---しかも、機数を選択するときは矢印ボタンを押して1つずつ調整するしかできないため面倒。委任コマンドも存在しない。 --水上戦闘時の艦船のアイコンとクリックで艦船に命令を出せる範囲が微妙にずれており、選択しづらい。 -''開戦以降のテンポが非常に悪い。'' --主な理由は1年1ターンから1ヶ月1ターンになり、フェーズも2つから7つに急増するためである。 --特に水上戦闘は、まず敵艦隊へ砲撃するために接近しなければならず、砲撃できるまで10ターン以上かかり非常に面倒くさい。 ---しかも1ターンごとの艦隊の動きがゆっくりなので、時間が無駄にかかる。 --拠点占領や海域制圧も非常に面倒で全然進攻が進まない。 ---艦隊の攻撃命令は大雑把な命令((命令を出すときは拠点まで選択させられるが、エリアレベルでしか反映されない。))しかできない上に''自艦隊は敵艦隊に遭遇しなかった場合何もせずそのまま帰ることが多い''ためである。 ---にもかかわらず、敵艦隊は早速自陣営の拠点を制圧・占領する事がある。 -欧州戦線は、初代『[[提督の決断]]』と同様に太平洋戦争の状況に関わらず史実通りで変化することもない。 --本作は大正5年1月からゲームがスタートし、また仮想戦記を基にしているシミュレーションゲームであるため、何らかの変化がほしかったところ。 --また欧州戦線の出来事は第二次世界大戦開戦(1939年9月)以降から収録されているが、その出来事が見れるのは「国際情勢フェーズ」が解禁される昭和16年12月以降である。 **賛否両論点 -日本陸軍は『提督の決断』『[[提督の決断II]]』以上に高圧的な態度をとる。 --作戦決定は一つのみしかない陸軍作戦提案を了承するしかなく、こちら(海軍)は作戦を提案する事はおろか陸軍作戦提案を選択する事すらできない。 ---一応拒否の選択肢もあるが、作戦決定が先延ばしになるだけなのでほとんど意味がない。しかも拒否した際に、陸軍から「この腰抜けめ!」と言われてしまう。 --また、もたもたしていると陸軍から「○○○(作戦目標)に対する支援の約束はどうなったのか!海軍は、敵地における陸兵を見殺しにする気か?」と怒鳴られる。 ---もっとも、前述したように''自軍は艦隊を派遣しても敵拠点を全く攻めないため、怒鳴られる事は不可避なのだが。'' **評価点 -''アイデアとシステムそのものは悪くない。'' --史実ではなく歴史的背景が史実と大きく異なる仮想戦記を基にしているとはいえ、''長い時間を見越した艦隊整備(建艦競争)を取り入れたという点は珍しい''。 ---また、艦隊もあらかじめ編成されているわけではないため、全て自分で編成しなければならない。しかも艦隊を編成するためには、まず戦隊を編成するところから始めなければならない。 --航空機開発もエンジンから開発かつ、生産ラインも開発会社別という硬派な仕様となっている。 --戦闘においても、艦隊の移動は艦船ごとではなく戦隊ごとに移動、砲撃の諸元を得るための試射の後一斉射撃、魚雷は標的の未来位置を予測して見込み発射しないといけないなど硬派な仕様となっている。 --データも長門型戦艦・天城型巡洋戦艦((八八艦隊計画で計画された戦艦。ワシントン海軍条約締結により建造が中止された。))や山本五十六・南雲忠一といった有名な艦船や将校だけでなく特設水上機母艦((商船を改造して作った水上機母艦。))・若竹型駆逐艦((日本海軍の小型の旧式駆逐艦。八八艦隊計画で23隻の建造が予定されていたが、ワシントン海軍条約締結のため8隻のみが建造された。))や早川幹夫((太平洋戦争後期の第二水雷戦隊司令官。昭和19年11月11日に当時二水戦旗艦であった島風と共に戦没した。))といったマイナーな艦船や将校まで収録されている。 --エンディングも史実や原作同様日本が降伏するバッドエンド(連合国だとハッピーエンド)だけでなく、逆にアメリカが降伏するハッピーエンド(連合国だとバッドエンド)や膠着状態のまま停戦するノーマルエンドも存在する。 ---原作小説と同様に「○年○月除籍解体」「○年○月戦時賠償艦として日本に引渡し」「○年○月まで連合艦隊旗艦」などその後の艦艇の運命も表示される。 --もっとも、''バグと悪すぎるテンポのせいで全て台無し''なのだが。 -開戦までならテンポは良い。 --昭和16年11月までは1年1ターン・フェーズも2つのみなので、サクサク進む。 --また、開戦するまでは発生するバグも少ないため、戦闘を行ったりゲームをクリアする事を最初から諦め建艦競争だけをするなら快適に楽しめるかもしれない。 ---ただその場合でもフリーズは起こるため、必ずこまめにセーブする事。 -日本だけではなく連合国でプレイ可能。 --当時のWW2のシミュレーションゲームはプレイできるのが日本のみのものが多く、連合国でもプレイできるものは『提督の決断』シリーズくらいであった。 -戦略時だけでなく、戦闘時でもセーブができる。 --歴史シミュレーションゲームは戦略時のみセーブができ戦闘時はセーブできないのが普通である。 -グラフィックやBGMの質は良く、当時の雰囲気を味わえるほど。 --BGMは環境コマンドで本作のBGMのほとんどが選べて聞けるため、聞く価値はある。 -インストールしたディレクトリにおまけの論文テキストファイルが付いているのだが、原作小説(史実ではない点に注意)における日本の敗因について検証されており、読み応えがある。 --ちなみに収録されている論文は「PTボート(魚雷艇)とガトー級潜水艦は日本の国力を徹底的に破壊した」「太平洋戦争とは戦艦の闘いではなく、思想の闘いであった」と評した「日本を負かした造船会社論」、「太平洋戦争時の日本には戦略がなかった。1の戦略がなければ100の戦術的大勝利には何の意味もなく、戦争に勝利することも不可能」で締めくくった「検証マーシャル沖海戦((原作小説にて太平洋戦争開戦直後に行われた艦隊決戦で日本海軍が大勝利した海戦。しかし18インチ砲搭載の事実が露見したため、それを米国政府が「条約違反」の騙し討ちとして宣伝しアメリカの対日世論を激昂させてしまった。いわゆる史実における真珠湾攻撃ポジション。))論」の二つである。 **総評 ''アイデアやシステム自体は悪くないのだが、クリアどころかまともにゲームを進めることすらできないほど酷いバグ・悪すぎるテンポ・進攻する気のない自軍のせいで全て台無しになってしまっている。''~ 本作はハード面((本作が発売された年である1995年は、Windows95が発売された事もありDOS/Vマシンが普及し始めた年である。))・ソフト面((一般ゲームはほとんど家庭用ゲーム機に流れたため、一般PCゲームは衰退した。))共に末期であったPC98で発売されたこともあり、ほとんど話題にならず知る人ぞ知るクソゲーとなった。~ ~ 本作を買うくらいなら、まず「仮想戦記の世界を楽しみたい」という人は原作小説(もしくはそのリメイク作である『八八艦隊海戦譜』)を買い揃えるべきだ。「建艦競争をゲームで楽しみたい」という人も、『Rule the Waves』か『Victoria II』を買うことを強く勧める。~ 「八八艦隊を題材としたゲームを楽しみたい」という人も、『提督の決断IV パワーアップキット』(Win・PS2どちらでも可)か『激闘!八八艦隊海戦史DX』を買った方がはるかに楽しめるだろう。 **余談 -実は『八八艦隊物語』のゲームは本作の他にボードゲームも存在している。ボードゲームの知名度は本作より低く、ほとんど情報がない。 --気になる出来だが、非常に簡潔なルールで気軽に楽しめる物となっている。もっとも、遊んでくれる相手がいるかは別だが。 ---- //タグ管理用スペース(タグを変更した時は内容をこちらにコピペ上書きしてください。) //PC98,シミュレーション,SLG,徳間書店,WW2,太平洋戦争,歴史ゲーム,バグ

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