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SDガンダムワールド ガチャポン戦士4 ニュータイプストーリー」を以下のとおり復元します。
*SDガンダムワールド ガチャポン戦士4 ニュータイプストーリー
【えすでぃーがんだむわーるど がちゃぽんせんしふぉー にゅーたいぷすとーりー】
|ジャンル|ウォー・シミュレーション|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/51IrlyDIi9L.SL150.jpg)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|ユタカ|~|
|開発元|ゲームアーツ&br()ビッツラボラトリー|~|
|発売日|1991年12月21日|~|
|定価|8,500円|~|
|>|>|CENTER:''[[SDガンダムシリーズリンク>SDガンダムシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
SDガンダムのウォーシミュレーションゲーム第4作。~
SDガンダムワールドの、アクション要素が取り除かれ戦略SLGとなった『ガチャポン戦士3 英雄戦記』の続編であり、新たに追加された一人プレイ専用の連続シナリオである『キャンペーン』と、従来通り1~2人で遊べる単体シナリオ『SDガンダム』、一人プレイ専用の単体シナリオ『SD戦国伝』『SD外伝』の計4つのシナリオモードから成る。~
ノーマルはF91、戦国伝は天下統一編まで、外伝は円卓の騎士編までの作品が新たに参戦。~
基本的なルールは一般的な戦略SLGで、フェーズ或いはターンの間に自軍のユニットを動かし、敵軍を撃破するというもの。攻撃は敵ユニットのいるマスへ自軍ユニットを移動させる事で行われ、全ての敵ユニットを撃破するか敵の本拠地(ガチャポリス)を自軍ユニットで占領する事で勝利となる。~
 
**特徴
-基本的なシステムは[[前作>SDガンダムワールド ガチャポン戦士3 英雄戦記]]を踏襲しつつ、いくつか変更が加えられている。
--1部隊が4機編成になった。
--コマンドバトルはネームド機同士がぶつかり合った場合のみ発生。
--ユニットコマンドの多様化。
-シナリオモード『SDガンダム』では、プレイヤーは最初に使用する軍勢、初期軍資金、行動可能ユニット数、無名パイロットの初期レベルなどを選択する。この後に青軍(原作で主人公側、連邦・エゥーゴ・ロンドベル等)→赤軍(原作で敵側、ジオン・ティターンズ・ZZアクシズ・ネオジオン・クロスボーン等)→特定MAPで黄軍(青軍の友軍または第三勢力、連邦・Zアクシズ等)の順番でターンを進めていく。
-前作及び本作の特徴として、ユニットの生産が挙げられる。これは自軍の占領下にある生産基地(ガチャベース)で行われ、シナリオ毎に用意された幾つかの部隊構成を軍資金によって購入するもので、実行した直後に生産が完了する(生産完了までにインターバルが不要)という特徴がある。ただし生産が完了した直後のユニットは行動済みであるため、1ターン内に生産可能数はガチャベース1個につき1部隊まで。
-戦闘によって損耗した部隊は戦艦や特定の自軍占領下の基地などのマスで待機する事で回復・補給を受ける。このうち残存機のHPは1ターンで全回復するため、一巡するまでにマス上で耐え切れるなら長期的な保持が可能。
-部隊ユニットは固定・無名パイロット共に共通のレベルを持ち、敵を撃破する毎に経験値を得て成長する。倒した敵パイロットのレベルが高いほど得られる経験値が多くなる。固定パイロットはレベルの他に固有のボーナス補正を持っており、同じレベルでも無名パイロットに比べて性能が高くなるよう設定されている。
-その他前作からの変更点
--1部隊の構成機数が5機から4機へ。描写数の減少により処理落ちや描写欠けが改善されている。
--遠距離攻撃の仕様変更。『ビーム』『ミサイル』『ファンネル』『HML』等区分けされ、うちHML以外は行動済みフラグが立たなくなった。即ち攻撃後の移動が可能であり、実質複数回攻撃が可能になっている。
--変形の追加。変形可能ユニットは、変形中の移動後に『追加移動』を行える。大幅な移動力アップになるが、追加移動では敵ユニットマスへの移動(直接攻撃)や占領(占領可能マスへの移動、自軍占領下であっても×)ができない。また、コマンドバトル時に格闘ができなくなる。
--ユニット同士の攻撃は互いに射撃を1度ずつ交わすのみになり、コマンドバトルはパイロット同士の部隊の戦闘専用となった。戦闘のテンポは早まったものの、無名パイロット部隊の格闘コマンドの形骸化など難点もある。
--新規ユニットとしては原作から『機動戦士ガンダムF91』の機体と『SD戦国伝 天下統一編』まで、『SDガンダム外伝 円卓の騎士編』までの戦国伝・外伝のキャラクターが追加されている。
--シナリオによって生産可能ユニットが固定され、初代ガンダムシナリオでνガンダムを生産といった事はできなくなった。
--その他、コマンドバトルの格闘・射撃の仕様変更。HP最大値が250まで増加。
-ゲーム中途のセーブ可。
-BGMが豪華で良質。前作のように「形勢が不利・有利」での変化はなくなったが、代わりに大別したマップ用に専用のBGM・戦闘BGMが増加しており、中でもSDガンダムシナリオ及びキャンペーン最終章である逆襲のシャア編は人気高い。
-ZOCの概念はないが、敵ユニットのいる箇所を通過しての移動は不可。

**評価点
-シナリオモードとは別にキャンペーンモードを搭載。『機動戦士ガンダム』から『逆襲のシャア』までの原作アニメの各場面を再現した全35ステージを順にクリアしていくもので、パイロットのレベルなどが継承されていく。
--当時のガンダムのシミュレーションゲームは対戦を主眼においているものが多く、原作のストーリーを追っていくシミュレーションゲームは珍しかった。
--原作通りに(撃破された時に)自軍パイロットが死亡する場合もある。逆に言えば原作で死亡したパイロットも撃破されなければ最後まで使い続ける事が可能である。
--ゲームバランスの原作再現度も高い。
---初期のアムロは一般兵以下のレベルであるが、ステージを進めるごとに強くなっていき最終的にはシャア以上の強さになるという原作の雰囲気を良く再現できている。
---また、本作のシャア専用ザクは前作や他のガンダムゲームでよく見られる強力な補正がかけられてガンダムに匹敵する性能という事はなく、ガンダムの攻撃が一撃でも命中すれば即死確定というリアルな性能である。
--また、ユニットの配置も原作を意識したと思われるものが随所にある。
---ベルファストステージで部隊を一時除隊していたカイが一番後ろに配置されていて戦闘に参加するまで時間がかかる、ジャブローステージで原作でシャアに撃破されたジムがシャアの前に配置されているなど。
--余談だが、妙にマニアックな所がある。
---グラナダ編を再現している。
---ア・バオア・クー攻防戦で味方黄軍内にヘンケンがいる。
---パイロットもマニアック。シアン、シン(マツナガにあらず)など。
---ZZ編では小説版の展開を取り入れており、アムロがシュツルムディアスに乗って現れる。同機が原作のように敵として出現するマップは存在しないため、ほぼこのためだけに用意されたと言っていいだろう。
-これまでの青軍、赤軍の他に第3勢力として黄軍が登場。ZやZZの終盤の様な三つ巴の再現が可能となった。
--青軍と黄軍又は赤軍と黄軍が同盟関係にある場合もある。そのため、第3勢力の存在しない1stにおいても、ホワイトベースの所属する部隊をプレイアブルキャラクターとして青軍、それ以外の連邦軍を味方側のNPCとして黄軍とするなど演出面でも利用されている。
-BGMの評価は全体的に高い。
--特にZZステージと逆襲のシャアステージのBGMは今作のBGMの中でも屈指の人気を誇る。
---ただし、ZZの原作はコメディ色の強い作品なので、逆シャアステージに次いでシリアス調なBGMは原作のイメージと合っていないという声もある。
--また、戦闘BGMはコマンドバトルが始まると同時にサビが流れるように作られているため、ネームド機同士の戦いを盛り上げるのに役立っている。

**不評点
-戦闘時の判定に用いられる数値にバグと思われる設定があり、時折理不尽な戦果が展開される。
--MA・戦艦は射撃による攻撃しか出来ないのだが、内部では非常に高い格闘値を持っている。そしてMA・戦艦で使われるダメージ計算に用いられるはずの射撃値が格闘値としばしば入れ替わるため、どれだけレベル差があっても一撃で叩き落してしまう事がある。
--これは恐らく戦艦などの高出力な砲撃の直撃を表現していると思われるが、入れ替わる条件が不明なため狙う事は難しい。ただしMA・戦艦同士の戦闘では''必ず格闘値でダメージ計算が行われる''ので、巨大なユニット同士の戦闘に限れば長所と言っていい((ほぼパイロットの素早さ能力に勝敗が依存するため、例として普通に戦うと辛いドズルやクェスのMAに対してブライトの戦艦の方が優位に戦える等がある。))。
---また、MAや戦艦は当り判定が4ヵ所あるため打たれ弱く、HML(ハイパーメガランチャー)やファンネルなどの強力な遠距離攻撃を撃たれるとあっさり沈んでしまうため、結果的にバランスが取れていると言えなくも無い。
--ただ、キャンペーンで敵側に登場する、「艦船に乗ったエースパイロット」に限っては話が別で、特にシロッコやハマーンが指揮する戦艦や強化人間が操るサイコガンダムなどは作中最強(最難関)の一角になっている。連邦ではブライト・レビル・ヘンケン・カイ・ハヤトあたりが強力だが、こちらは搭乗する艦船の性能がやや低いのと、ハマーン・シロッコのような化け物じみたパイロット補正を持たないためバランスを崩壊させるほどではない。
--パイロット同士の戦闘以外ではダメージ計算の値が最大値127でループしてしまうため、レベル差・武器攻撃力差が一定値を越えると0~1ダメージしか与えられなくなる。前述した戦艦・MAの格闘はこの現象が起きやすく((戦艦やMAは格闘値100超えが多く、レベル差1につきダメージ±2であるためレベル差14で発生してしまう。おまけにビグザム、サイコガンダム、αアジールは150~160で、格闘値計算の間はどう足掻いてもオーバーフロー。))、特に生産ありでシナリオをプレイすると「凶悪なはずのMAが学徒兵(LV1)に囲まれて身動きできない」といった事がザラにある。
---これに関連して、コマンドバトル時に「防御」を選択しHPが回復した時、255を超えるとHPが一桁に落ちる。ぴったり256になると''撃沈''。普通のプレイではまず起こらないが。
-一部の固定パイロット無双
--触って楽しい、ぶつけて楽しいSLGではあるが、プレイヤー対戦を突き詰めていくと全てのバランスは固定パイロットの存在に拠るところが大きい。
---例を挙げると『逆襲のシャア』シナリオでは最終的にアムロ・ケーラvsシャア・クェス・ギュネイ制した側の、もっと言えばアムロかシャアどちらか生き残った側の勝利であり、その後は戦艦による低確率の直撃を期待する以外に取る手段がなくなる。
---遠距離攻撃が非常に強力で、これのあるユニットとないユニットの性能差が激しい。一応ある程度まではバランスが取られているが、強力な固定パイロットが遠距離攻撃可能なユニットに搭乗していると無双に拍車がかかる。
-黄軍のバグ
--第三勢力として新登場したこの軍勢はバグにより軍資金が永遠に減らない。従って生産ユニットのない一部のMAPを除き高級機の大量生産が可能になってしまう((Zガンダムマップのアクシズなどはそれを見越した上でバランスを取られている感もあるが…。))。
--初代ガンダム系のマップで黄軍がガンダムやホワイトベースを量産し始めるともはや無意味な物量の消耗戦となる。
-その他
--コロニーレーザーの演出が強化されたが、スキップできないため何度も行われると冗長に。
--『ポケットの中の戦争』編
---戦艦が登場しない上、アレックス・ケンプファー共に高い防御力を持つため一般兵ではダメージが通らない。加えて青軍は固有パイロットがクリス只一人な上、ろくな味方がいないためガチャポリスから離れる事が出来ない。かといって赤軍も固有パイロットによるクリスの撃破に失敗すると手も足も出ずに詰む。原作のサイクロプス隊の悲壮感を再現してどうする。
//-説明書には、「ゲーム内容が非常に複雑なため、意図しない動作をすることがあります(要約)」と、デバッグしきれなかったことを示す断り書きが記されていた。
//↑それファミコン時代からバンダイグループのソフトの説明書全てに書いてある。
-直接戦闘は相手のユニット上に乗り込む形で行うため、戦闘終了後に双方のユニットが残っている場合は片方が周囲8マスのいずれかに押し出される。ここで周囲を他のユニットで囲んでおくと、行き場を失うためか''爆発音とともに攻撃を仕掛けたユニットが無条件で沈む''。イケイケで押していたらこの仕打ちなんて事もあるので仰天すること必至。もちろん敵も同じなので、''狭い通路に殺到する中にシャアが突っ込んできて爆散している''なんて事もある。やっぱり仰天必至。
--余談だが、コマンドバトルで「離脱」を選択した場合はその側が押し出されるため、この場合は離脱側が爆散。また、「離脱」を一度成功させると、以後何らかのコマンドバトルが発生するまで他の戦闘でも「押し出されるフラグ」のままになり、今度は攻め込まれた側が次々と沈む。なかなか目にできる状況ではないが。

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