「ドラゴンスクロール 甦りし魔竜」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
ドラゴンスクロール 甦りし魔竜」を以下のとおり復元します。
*ドラゴンスクロール 甦りし魔竜
【どらごんすくろーる よみがえりしまりゅう】
|ジャンル|アクションRPG|&image2(136933858_1.jpg,width=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068HXL)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売・開発元|コナミ|~|
|発売日|1987年12月4日|~|
|定価|5,300円|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|''攻略本必須の謎解き難度''&br''ノーヒント''(何もないところから現れるアイテム)&br攻略情報有りでは超簡単&brもう少しで良ゲーか?|~|
----
#contents(fromhere)
----
**概要
コナミが出したアクションRPG。~
かつて良い竜(ゴールドドラゴン)と悪い魔竜(クロムドラゴン)がいたのだが、魔竜は封印された。しかしその8冊の封印の書が盗賊に盗まれてしまい復活した魔竜を人間の姿になったゴールドドラゴン(人間名フェナム)が倒しに行くというもの。シナリオはありがちである。

----
**問題点
-背景以外のものは全て敵と思っていい。住人から情報を聞くにしても殺して情報を吐かせる始末。
--説明書には仲良く(?)語り合う住人と主人公の姿が描かれているが、実際には住人に触れるとダメージ。
--ヒントを語ってくれる岩(魔法をかけられた人間)にも攻撃して吐かせる。
---住人や岩の他、倒した敵が情報をくれることもある。
--かの『[[シャーロック・ホームズ 伯爵令嬢誘拐事件]]』を彷彿とさせるシステムである。

-壮大な世界観とそれに相応しい広大なマップ、数々のダンジョンや謎解きがある。が、&bold(){マップの殆どの部分は行かなくてもいい}。むしろ行くだけ時間の無駄。
--空の宝箱しか置いてないダンジョンなど、意味ありげでも実は無意味、というポイントが多い。
--ポイントを覚えていれば2時間もかからずクリアできるとか。

-終盤で、歩くとダメージを受ける床を通らなければならない場面があり、それに耐えられるだけのステータスをつけることは必須。しかしそれ以外のことは殆ど不要。
--一応、ダメージ床は一定時間無敵になる「首飾り」で抜けるのがセオリー…なのだがその入手方法がノーヒント。

-そもそも謎解きの難易度が高すぎる。''[[謎解きに関するヒントがあまりに少ない(あるいは無い)>ワルキューレの冒険 時の鍵伝説]]''ので、攻略本無しではほぼ無理ゲーである。
--例えば主人公の移動速度を上げるアイテムがあり、これが無いとスムーズにプレイするのが困難になるが、このアイテムの入手方法は「とある石像と石像の間でしばらく待つ」こと。位置が少しでもずれていると失敗するのに、入手方法はノーヒントである。
--特に「魔法の鍵」はクリアに必要なアイテムにもかかわらず、それを入手するためのアイテムも含めて全くのノーヒント。入手方法も複雑で、まぐれで取れるようなものではない。ここで挫折した人も多い模様。
--上述の通り情報をくれるキャラ自体は多いのだが、''[[関係ない話や全くのウソ情報を話す輩も多い>ドラキュラII 呪いの封印]]''ので、ゲーム内だけでは正しい情報を見極めることが困難。
--とはいえ、[[偽のキーアイテムなどによる意図的な詰みが続出する>ロマンシア]]訳ではないのが、救いといえば救い。
---謎解きの難易度さえもう少し下がれば良作に化けていたかも知れない。

-体力を回復する手段も限られる。宿屋や教会といった回復施設は存在せず、レベルアップ時か、特定の宝箱を開けた時、それと「やみのとばくじょう」でMPを賭けたバクチで勝つ事しか回復できない。
--一方で、死んだ時でもそのステージのスタート地点に戻る以外のペナルティは一切無い。大ピンチに陥った際は、さっさと死んでコンティニューした方が早いことも。

-封印の書を盗んだ逃走中の盗賊たちが随所に現れ、主人公を見ると逃げる。そのときBGMも変わるし盗賊の居場所の座標がわかる水晶が出てきて、いかにも意味ありげだが、実は捕まえる必要があるのは&bold(){一人だけ。}

-攻撃ヒット時の敵のヒットストップが長く、1発当てればあとは連打するだけで倒せてしまう。
--そのため射程が短い代わりに連射が利く初期装備の「魔術の杖」が一番使いやすい。ただ初期装備なので攻撃力は低く、敵を倒すのに時間はかかるが。

-そこそこ長い文章が出てくるのに平仮名しかなく濁点・半濁点も一文字分のため読みづらい。
--87年の後期だったらもうちょっとなんとかなったはず…。ちなみに本作は『[[DQII>ドラゴンクエストII 悪霊の神々]]』(87年1月)よりも後の作品である。

-ラスボス戦は『[[ドラゴンスピリット]]』を意識したかのようなシューティングゲーム。

**評価点
-グラフィックは綺麗。『[[メタルギア]]』風。BGMも良い。
--BGMが売りだったらしい。
--各種敵キャラのグラフィックも綺麗で行動パターンも様々。魔法を使う事で行動パターンが変わる敵も。

-不要とはいえ広大なマップと幅広い世界観がある。
--地方の特色が色濃く、言葉の壁などもある。
---ある地方では翻訳用アイテムがないと会話が成立せず、また別のある地方では会話文を逆から読む必要がある。
--よって、あえて攻略情報などを知らずにブラブラ探検してみても少しは面白いかも知れない。

-意図しないバグなども特になく操作性も良好。

----
**総評
ゲーム内での情報の出し方と、高難度な謎解きが、全てを塗りつぶしてしまった作品。~
光る点もみられるだけに、色々と惜しい一作である。

----
**余談
-ゲームブックも発売された。

-コンティニューのパスワードに「かみなるめよりつかわれしひかりのうろこもつものしめいはたしこのちにねむる(神ナルメより遣われし光の鱗持つ者使命果たしこの地に眠る)」と入力すると、クロムドラゴンが敗れたと書かれた新聞が表示される。

//#region(参考:TAS動画)
//&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=1UUorfrJWcY)
//&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=DbgJp9Ic6yQ)
//#endregion
//TASとはいえただのプレイ動画は不要

----

復元してよろしいですか?