※プレイステーション版を移植したニンテンドーDS版もほぼ同様の内容のため、2機種併せてこの項目で解説。



ドラゴンクエストIV 導かれし者たち

【どらごんくえすとふぉー みちびかれしものたち】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション
発売元 エニックス
開発元 ハートビート、アルテピアッツァ
発売日 2001年11月22日
価格 7,140円
廉価版 PS one Books
2005年3月3日/3,675円
アルティメットヒッツ
2006年7月20日/2,625円
判定 良作
ドラゴンクエストシリーズリンク

概要

DQIV』のリメイク作品。リメイクにあたり様々な点が変更・追加された。
PS版は当時の最新作『VII』のゲームエンジンを流用して作られたが、同作に存在したフリーズなどの不具合はほとんど発生しない。
また、ムービーは一切使われていない。

変更・改善点

シナリオ・キャラクター

  • ストーリーに変更が加えられている。
    • 旅立ちの前の主人公の話である序章と、クリア後に真の黒幕と戦う第六章が追加された。および、それに伴う裏ダンジョンが追加された。
      • 六章は本来の五章から分岐するifストーリー扱いのため、章タイトルは無く、セーブデータに「6章 Lv◯◯」と表示されるのみ。
    • PS版のみ、各章の冒頭に主人公達のオープニングエピソードが追加されている。
  • 『VII』で初登場した仲間との会話機能が追加され、キャラ造形が掘り下げられた。
    • パーティキャラの多さを生かし、キャラ同士を絡ませた会話などが用意されている。
    • トルネコの「みる」コマンドでのアイテムの説明がFC版の純粋なアイテム性能の説明にとどまらず、トルネコの感想を交えたユニークなものになった。
  • 『VII』に登場した移民の町が登場。システムは『VII』とほぼ同様だが、キャラクターの交換はできない。
    • 町長はヒルタン老人から街づくりを教わることになったホフマンが務める。移民にはパノンなど一時的に仲間になったキャラや、ニセアリーナ一行に武術大会参加者などイベントで登場したキャラなどのその後がフォローされている。
    • 移民キャラの職業も増え、王様や姫など移民など有り得ない職の人から、魔物やエルフ、天空人までいる。
    • セリフも個性的になり、「わしの壺を割って回る奴らは誰じゃ?」「ベンガルに見えるかもしれないけど着ぐるみで、呪われて外せないんだ」など、シュールながらも面白味に満ちたキャラが多い。
  • キャラ設定
    • 『トルネコの大冒険』シリーズから逆輸入される形で、トルネコの息子に名前(ポポロ)が付いた。
      • それ以前にはゲーム以外の媒体でそれぞれ独自の名前がつけられており、『ゲームブック ドラゴンクエストIV』では「ニッフル」、『小説ドラゴンクエストIV』では「リトル」と呼ばれていた。
    • ピサロに公式デザインが設定された。
      • 銀髪・長髪・黒服・美形などのデザインの原型となったのは91年発売の『小説ドラゴンクエストIV』のピサロである。
  • NPCの設定が一部変更
    • FC版ではバグ未使用でもドランと二択でずっと仲間に出来たルーシアが、天空城へ到着した際、強制的に別れてしまうようになった。

戦闘

システム関連

  • AIシステムに「命令させろ」が導入。第5章においての各キャラへの命令が可能になった。
    • このため戦闘の難易度が低下。AIの学習仕様が廃止され、一部の例外を除けばFC版より優秀になっている。
    • しかし、祝福の杖などのごく一部を除き、道具を使用しなくなったなど、劣化した点も少なくない。
  • FC版では高かったエンカウント率(それでも当時のゲームとしては低いぐらいだった)も大幅に低下した為、フィールド移動やダンジョン等の難易度は下がった。3D化の副作用でマップが極端に狭くなった影響もあり、次の町までモンスターと殆ど遭遇することなく通過できてしまう。
    • しかし、裏を返せばその分低いレベルでボスに到達してしまうとも言える。ボスの強さが上方修正されていることもあり、キングレオ戦やラスボス戦を筆頭に一部ボス戦の難易度が(「命令させろ」追加にも関らず)FC版に比べて格段に上がっている。
    • FC版では五章ラスボスに到達する頃にはレベルが40近くになり、勇者が最強攻撃呪文の「ギガデイン」と全員を完全回復させる「ベホマズン」を習得しているころ。しかしPS版での到達レベルは30強といったところで、ミネアがブレス攻撃のダメージを軽減する「フバーハ」を覚えているかどうかも微妙な状態。その為、そのまま戦うと戦闘難易度が俄然違ってくるので、結局はある程度のレベル上げが必要となる。

キャラクター面

  • ライアンの使い勝手の向上。
    • 原作では加入タイミングとレベルの低さが釣り合っていなかったが、1章終了時にもらえるボーナス経験値量がアップしたことでレベルが高くなり(およそ12→15)、少なくとも前衛として主人公やアリーナに比べて見劣りすることはなくなった。
    • レベルアップも早くなり、まだまだ周囲に比べると低い加入時のレベルもすぐに追いつけるように。
    • アリーナ側のHPが引き下げられたことも手伝ってだが、「攻撃力は言わずもがな、よくよく見るとHPもアリーナの方が高い」という惨状からは抜け出した。
  • 逆にFC版でのスタメン常連であり最強キャラとも言われたアリーナは少しだけ弱体化。
    • HPの成長率はやや下方修正され、FC版では同レベルの勇者より上だったのがPS版では勇者より下になり、守備面で打たれ弱くなった。
      • それ以外のステータスも全体的に下方修正されているが、それは他のキャラ(ミネア除く)も同様なのであまり目立たない。
    • 到達レベルが全般的に下がったことにより、軽装備を素のステータスでごまかすこともできなくなり、レベルにつれて上昇する改心率も実質的に低下。キラーピアス装備で会心の一撃を連発するスタイルもやり辛くなっている。
    • ただし、今まで耐性面が貧弱だったという難点が、女性専用の強力な防具が追加されたことで解消されている。
  • FC版では補助系魔法使いというキャラ性がAIと噛み合っていなかったブライも、「命令させろ」の登場によって、補助呪文を有効活用できるように。
    • 使用率の低かったバイキルト・ピオリムが手動で使えるようになり、攻撃呪文で攻めていくマーニャに補助呪文で立ち回るブライと見事な色分けがなされた。
  • FC版ではトルネコと並ぶ馬車要員(ベンチウォーマー)とされたミネアが全般的に格段に強化された。
    • FC版では致命的なまでに上がらなかったHPも普通に上がるようになり、レベルアップ速度も向上した。
    • 毒消しの呪文「キアリー」を覚えるように。毒の息を吐くグリーンドラゴンが出現する世界樹の上でもパーティメンバーがクリフト一択ではなくなった。
    • 敵のブレス攻撃が激しくなったことにより、専売特許であるフバーハがより一層重要になった。
      • FC版でも効果的な呪文ではあったが、ベホマラーやザオリクでごり押しの効くクリフトの影に隠れがちだった。
    • 彼女のみが使える、戦闘中に占いをして出たカードで様々なことを起こす「銀のタロット」の効果が変更され、効果の大半が有用なものに変更された。また、FC版の5章では役に立たない作戦の「いろいろやろうぜ」にしないと使ってくれなかったため、「めいれいさせろ」が追加された本作では単純に使用しやすくもなっている。
      • おまけ程度だが、移動中にも1日1回だけタロット占いをしてくれる。
  • 使用呪文・特技の追加
    • 勇者の呪文からモシャスが削除され、ホイミ*1と特技の「ギガソード」が追加された。
      • FC版とは違い今作では「めいれいさせろ」が加わったことによりモシャスの利用価値が下がったためと推測される。
      • ギガソードは単体に大ダメージを与える特技で、位置的には他作品の「ギガスラッシュ」や「アルテマソード」などと同じ。ただし、習得はレベル50なので本編ではお世話になりにくい。
    • ブライはレミラーマに加えてミネアしか使えなかったラリホーも使えるようになり、2章が攻略しやすくなった。
    • トルネコは商人や遊び人的ポジションということでか、「しのびあし」「タカのめ」「たからのにおい*2」「くちぶえ」といった特技を使用可能になった。
      • 4コマ漫画でネタにされたが、扉を開けられない盗賊に近い。

その他の点

  • モンスターの追加。
    • FC版では特定ダンジョンを出たタイミングでしかエンカウントしなかった一部の海のモンスターが通常の海で出現するようになった。
    • 第6章で行ける裏ダンジョンも追加され、そこには主に『VII』から輸入されたモンスターが出現する。
      • さらにそこには隠しボスの「エッグラ」「チキーラ」が存在。タマゴかニワトリかどちらが先かを言い争う妙な2人組だが、倒すと特別な報酬がもらえる。
  • 細かな変更点
    • 『V』以降、「ブーメラン系は全体攻撃、ムチ系武器は1グループ攻撃」が定番となったため、それらの武器の名称は性能がそのままに名前が差し替えられた。
      • 例として、ブーメラン→クロスボウ、いばらのむち→せいなるナイフ、モーニングスター→ホーリーランスなど。
      • リメイク版『III』で武器の名称に合わせてグループ攻撃を導入したところ強すぎたという問題に対しての対策でもあると思われる。
    • FC版ではボス含めどんな敵だろうと眠らせていた「まどろみの剣」の追加効果が、ちゃんとラリホー耐性に依存するようになった。
      • ただし、PS版ではNPCのパノンが装備しているまどろみの剣だけは相変わらずあらゆる敵を眠らせることができる。
    • 仲間になるNPCキャラの能力が一部変更されている。
    • 「ときのすな」の効果が『VII』と同じ「戦闘開始時にまで時間が戻る、何度でも使える」というものに変更された。
      • FC版では「時間を1ターンだけ巻き戻す、一度使うと宿屋に泊まらないと再度使えない」仕様で、お世辞にも使い勝手がいいとはいえなかった。
    • 『V』以降と同様、メタル系の敵に聖水を使っても1ダメージしか与えられなくなった。
    • FC版で出来た味方同士に攻撃するパーティアタックが削除された。
    • 呪文の消費MPが少なくなった。
    • 戦闘中の呪文等の効果が一定のターンで切れるようになった。

グラフィック・音楽

  • 『VII』のようにマップが3D化された。
    • 町・城・ダンジョン・塔などは平行投影で表され、L・Rボタンで360°回転することができる。これにより、死角に階段を隠すといった仕掛けも追加されている。
      • 一方サブキャラグラフィックは2Dのままなので、特定の角度でグラフィックを切り替えるやり方で対応している。
    • この変更でか、「世界樹の上」からはみ出して転落することがなくなった。グラフィックの強化の反面、移動できる範囲がわかりにくくなったことに対する配慮。
  • マネマネがモシャスで味方に変身した場合、FC版ではフィールド上のグラフィックを引き伸ばした状態だったが、リメイクにあたって専用のグラフィックが用意されるようになった。キャラの個性が現れたイラストに近いグラフィックであるため、好評を博している。
  • キャラクター設定画の刷新。
    • ディテールが大きく変わったわけではないが、発売当時の鳥山明氏の絵柄に近いタッチで描き直された。
    • また、女勇者はコスチュームが変更されFC版ではワンピースのレオタード調だった服が、チューブトップ風のトップスとブルマのようなパンツになり、男勇者と同じスライムピアスをつけている。
    • クリフトは、頼り無げであまり特徴の感じられない顔立ちだったFC版と比べ、精悍な表情の美男子になった。
  • 音楽のアレンジ
    • 重厚感があり、非常に聴き応えの良いアレンジとなっている。
    • ボス戦での専用曲、ピサロのテーマ曲など新規BGMも追加された。

その他

  • 『VII』で初登場したモンスター図鑑が追加。
    • 獲得経験値やゴールド、落とすアイテム、モンスター達のモーションが見られる。
    • 目次が付いているため目当てのモンスターを探しやすく、また抜けている箇所も分かりやすい。『VII』では1ページずつしかめくれず、抜けがわかりにくい仕様だった。
    • 全てのモンスターをコンプリートすれば、30万枚ものコインがもらえる。
  • 「小さなメダル」の景品システムが、『VII』に準じた累計型に変更された。
  • 戦歴の追加。戦闘数・勝利数・逃走数・一撃最大ダメージ・称号などが表示される。称号はプレイスタイルやクリア時の仲間ステータスなどを参照して手に入る。
    • たとえば、4章で姉妹が毛皮のコートを装備すると「ゴージャス姉妹」になったり、装備なしでラスボスを倒すとやりこみを評価するような「ロイヤルマッチョ」になったり。「しもやけ2号」「すととんプリンセス」など味わいあるネーミングのものもある。
    • チートを使って短時間クリアすると「うらわざ改造王」や「改造コードの星」という不名誉な称号がもらえる…のだが、タイムアタックをやりこむとチートを使わなくてもこの称号が出せてしまう。
      • 具体的には8時間以内に5章までクリアすると前者、3時間以内かつ勇者のレベルがLV31以上で後者の称号になる。本作の道筋を熟知していれば前者は不可能ではなく、この称号を正規で出現させることはタイムアタッカーの名誉とも言える。
        ただし、後者は理論上は不可能ではないものの、はぐれメタルを連続で倒し続ける等のよほどの強運が無いとまず無理なので正規プレイでの入手報告は無い模様。
    • また上記の他にも、チート対策の不名誉な称号として「うらわざキング」「改造コードアイテム王」*3なども存在する。

賛否両論点

第6章関連

  • 第6章においてFC版のラスボスだったピサロが仲間になるが、6章全体のストーリーとピサロキャラクター性能の二点で批判がある。
  • ストーリーの大筋は「ピサロが狂気に走る原因となったロザリーを勇者たちが蘇生させ、人間の姿を取り戻したピサロは自分たちを陥れた真の黒幕を倒す」というものだが、ロザリーの死の前にピサロは主人公の故郷を滅ぼしており*4、主人公からすれば育ての親や幼馴染のシンシアをも手にかけた怨敵であり、悪い意味で旅のきっかけにもなった存在である。そんな相手『だけ』をとことんまで救済する内容であるために批判や反発が多く、今でも賛否が大きく分かれている。
    • この手の敵との共闘をする場合「発端が主人公(人間)側にあった」「部下が勝手に悪事を働いていた」「共通の新たな敵が強すぎお互いに争う場合ではない」「すべてのしがらみが過去の物になるほど時が流れた」などという説明がなされる場合が多いのだが、ピサロはリメイク版でも全部該当しない
      • 一応、黒幕は「ピサロを自滅させるために人間を唆してロザリーを襲わせる」といった悪事を働いてはいるが、あくまでピサロが人間殲滅に本格的に乗り出すきっかけを作ったにすぎず、元々ピサロは人間と敵対関係であったためフォローとしては弱い。
      • 仲間との会話モードでも本人から謝罪の弁を聞けるわけではなく、寧ろ「過去の事を反省したりしない」と断言する会話まである。こういった部分も、批判を助長する一因となっていると考えられる。
    • そんな第6章のラスボスとはピサロを連れていないと戦えない。しかも馬車を連れて行くことはできないため、大体の場合はベホマズンを使える勇者+ブレス対策にミネアと固定されやすい。
      • ただしピサロを仲間にする条件にはまた別の裏ボスのエッグラとチキーラを倒すことが含まれており、ストーリー的にも実質ラスボスと戦うためだけのゲストではある。ピサロの同行が必須になるのはこの最終決戦だけで、寄り道できる要素もこの段階では攻略済みの隠しダンジョンを周回し直すくらいしか残っていない。
    • ピサロの加入によって、アリーナの故郷であるサントハイムの人々がなぜ消えてしまったかについて新たな謎が生じた。FC版ではEDで戻ってきていたが、第6章だとピサロが加入しようがサントハイムで彼と話そうが何も語らない。
    • ボリューム面で見ても、第6章自体が「裏ダンジョン攻略→ピサロ加入→ラスボス撃破」と言ってしまえば大変短い上に、ほかの追加要素は移民の町くらい。これら2つ以外のシナリオやイベント絡みの追加はほとんどない。
    • そのため、第6章を受け付けられない原作プレイヤーにとっては目新しくないうえに楽しみにくく、原作から不足気味だったストーリーのボリュームは膨らんでいない。
      • ただし、基本的にリメイクとはそういうものであり、こういったレアケースを除けばリメイクでシナリオ・イベントが大幅に追加・変更された作品はほぼ存在しないため、第6章と移民の街でも十分と捉えることもできる。
  • 第6章の裏ラスボスは本来第5章ですでに一度勇者たちの手で倒されたはずの相手である。
    • つまり倒された状態から復活している訳だが、その理由や経緯の説明が一切無い。この第6章ラスボス自体はすでに悪党(頭に小がつく類とはいえ)と判明しているのだが、勇者とピサロが和解した後であっても、ピサロがいないと「お前たちの敵はデスピサロであり、私ではない」といった趣旨の発言で門前払いされる。パーティにはこいつの言葉に従う必要が全くないのだが、ピサロ抜きでは戦うことすらできない。
      • 故郷を滅ぼしたピサロを助けている主人公側に対してかなり皮肉の効いた発言を飛ばしているが、実際この発言の通り第6章ラスボスとの因縁はほぼピサロ個人に集中しており、主人公側が特別大した因縁や恨みを持っている相手ではない。それゆえピサロ単独の一騎打ちならともかく勇者一行がわざわざ協力してラスボス打倒を目指す理由が薄い点はどうしても否めない。人によっては「魔族の身内争いの尻拭いに付き合わされている」とも捉えられかねない。
      • ピサロを連れていくと「勇者とピサロを共倒れさせる計画がつぶれた」という意味の台詞と共にやっと戦いになる。こういう場合「ピサロがいないと絶対黒幕に勝てない(だから挑めない)」みたいな設定があったりするのが王道だが、その辺の説明や描写もない。
    • また、この裏ラスボスは原作FC版では「ピサロ様」呼びで「強い忠誠心からあえて罠に嵌める」と言う行動を取るのだが*5、リメイク版では本人不在の場所でピサロを呼び捨てで、「私利私欲のためピサロを嵌めて魔族の王から追い落とす」と言う小物な設定に改変されており、ドラマ性がなく盛り上がらないなど、上のピサロとの共闘問題以前にストーリーが雑過ぎると言う意見もある。
      • 一応、これ以前にも久美沙織氏の小説版では似たような設定となっていた*6。ただしこの小説版ではちゃんと彼がピサロを陥れるまでの心情や数々の暗躍が細かく描写されており(元々天空人でエスタークに加担して追放されるなどの経緯があった)、「(ピサロだけではなく、勇者にとっても)本当の敵」としての存在感や説得力がしっかりとあったため、名悪役として申し分ない存在になっていた。
      • それに対し本リメイクではろくに裏ラスボスのバックグラウンドも描かれず、まるでぽっと出の小物が魔王の座を奪い取ろうとするだけに見えてしまうため、先に出た小説版と比較しても盛り上がりに欠けている。
    • 「進化の秘法」を究めたと豪語している割にその姿は表ラスボスの色違い、それもどこかで見た様なカラーリングである*7。強いのは確かなのだが…。
  • こうした変化に合わせて、5章ラスボス戦後に強制セーブがされるようになっているし、6章裏ラスボスは5章の時点から性格が原作から改変されているなど、本作の目玉的要素ゆえに当然だろうが、原作から評判が悪くなった6章が正史になっている感が否めない。
  • ピサロのキャラクター性能については、一言で言えば優遇が過ぎる。
    • 導かれし者は「万能型勇者(1人)」「前衛系(3人)」「僧侶系(2人)」「魔法系(2人)」に大別されているのだが、ピサロの性能はそれらの多くのいいとこどりをしたようなスペックになっており、多くのキャラクターの存在意義を喰ってしまっている。
    • ステータスは勇者型の如く全体的に高く、呪文も高位の攻撃や完全蘇生、全体回復…と多くの分野のものを覚え、呪われた武具のデメリットを無効化する特性*8を持ち、他の仲間が使えない『VI』『VII』にあるような特技(まじんぎり、しんくうはなど)までも数多く覚える。
    • さらに裏ボスを倒すたびに貰える報酬はピサロ専用の最強クラスの装備品シリーズで、やり込みプレイヤーにとっては延々とピサロが無双していた印象ばかり強くなる。六章ラスボス戦で勝てないプレイヤーのための救済処置だったのだろうが…。
      • これにより、多くの武具が装備できる事で優れた前線の要として活躍したライアンや、バイキルトやマヒャドが利点だったブライはその特徴を奪われ彼の下位変換という立場となってしまった。
      • 耐性を持つ敵が少ない強力なデイン系呪文やベホマズンを覚える主人公、高い会心の一撃発生率を誇るアリーナ、強力なスクルトやザオリクを習得するクリフト、フバーハを習得しタロットを扱えるミネアは何とか個性を保っている。
      • なお6章の大部分は裏ダンジョンの攻略であり、ピサロ加入はその後。よってライアンやブライもそれまでは重要な戦力となる。
    • なおピサロ関連イベントの影響で、FC版や5章では最終メンバーだったNPCのドランが6章では強制離脱となる。再加入も出来ない。

仲間キャラ・戦闘関連

  • マーニャは、レベル45に達するとタガが外れたかのように各パラメータが爆発的に伸び始めるという謎の強化を施された。
    • FC版でもその傾向はあったのだが、高レベルになるとHPがアリーナを大きく上回り、ライアンやトルネコに次ぐ高さになる。力もライアンやトルネコの次点になり、強力な呪文を振るいながら前衛でも戦えるスーパーキャラになってしまう。
    • いまいち意図が見えない上にやり過ぎだとの意見も多い。裏ダンジョンの追加により、高レベルで冒険する必要性も生じているので、尚更である。

問題点

仲間キャラ・戦闘関連

  • かしこさの値で呪文習得タイミングが遅くなる
    • オリジナルから変わらず続いているこのシステムだが、リメイク版においてはボスが全体的に強化されており、レベルよりも補助呪文の存在が重要な立ち位置を占めているため、このランダム要素が足を引っ張りバランスが悪くなってしまっている。
    • 呪文の習得が遅れる事はあっても早まる事はないため、結果的に「レベルは十分なのに呪文が無いから育成が必要」というちぐはぐな展開になり、そのせいでさらにレベルが上がって楽勝に勝てるなんてこともありうる。特にレベルの低い各章~全員合流後辺りは顕著。
  • 新たに特技が追加されているものの、そもそも味方側の特技という概念自体が元のFC版には存在しなかった。
    • 特技を使えるのは味方だと勇者(ギガソードのみ)とトルネコ(移動中のだけ)とピサロ、敵は『VII』から輸入されたモンスターと裏ボスだけ。だいぶ浮いたことになってしまっている。
      • トルネコについては概ね歓迎されているが、前述したようにピサロは多数の攻撃・回復・補助呪文を使えるが、その上『VI』以降に登場した戦闘用特技も使えてしまう。ほかに戦闘用特技を使えるのが勇者(それも1個だけ)ということを考えると、世界観的・戦闘面的に浮いてしまっている。
  • 裏ダンジョンにおける『VII』からのコピペ
    • PS版の裏ダンジョンのマップは先に発売されたPS版『VII』のダンジョンのいくつかからほぼそのまま流用してのつぎはぎであり、登場するモンスターも一部の特技の仕様以外はまるまる『VII』からの使い回しである。
      • 『VII』出身のモンスターは本作オリジナルモンスターが使えなかった特技を当たり前のように使ってくるので、設定が合わず雰囲気も壊している。*9
      • ストーリー上、このダンジョンが『VII』からのマップやモンスターでなければならない意味や必然性は特にない(世界同士を繋げるような設定なども示されていない)ため、『VII』プレイ済のプレイヤーから見てもファンサービスとは言えず、扱いが雑に見えてしまう。
  • クリフトは「どんな相手・どんな状況でも一定確率でザキ系呪文を唱える」「アリーナを優先して回復する」というAIが組み込まれた。
    • FC版ではAIに学習機能があり、いろいろと問題があるとはいえ学習するとザキ系無効の敵には使わなくなるが、リメイクでは何度ザキ無効の敵と戦っても学習せずに使ってしまうようにプログラムされている。
      • もちろんボスにもザキを使うし、仲間が瀕死でもザキを優先することもある。挙句の果てには相手にマホカンタがかかっていてもザキを使って自滅するので、FC版よりも悪化している。
      • 確かに「効かない相手にザキを連発するクリフト」と言うのはFC版の際によくネタにされたが、ネタを再現するためだけにゲームの利便性を落としてしまっては本末転倒も良い所である。
    • ちなみに、ランダムザキの確率はなんと4分の1。高すぎる。
    • アリーナ優先の回復も痛いところ。軽傷でも回復を優先、瀕死の仲間がいてもある程度HPの減ったアリーナを優先するため、アリーナと同時に利用しがたい。
      • この2点は「命令させろ」で回避可能だが、絶妙なタイミングでの回復呪文がAIの魅力であるだけに惜しい。
    • これ以外にも本作ではAIが酷い事になっており、命令させろ以外殆ど使い道が無いレベルにまでなっている。
      • 他に攻撃対象がいるにも関わらずアストロン状態の敵を狙う、眠っている敵を優先して狙う等、明らかに無駄である行動を優先的に選ぶようになっている。
  • PS版ではトルネコの特殊行動「敵の宝箱を奪う」が滅多に発動しなくなった。FC版では1/52の確率でこの行動をしていたのだが、PS版はなんと敵のアイテムドロップ率をそれにかけてしまった。つまり敵のアイテムドロップ率をさらに1/52したもの(52で割ったもの)という凄まじく低確率に。狙うだけ無駄だろう。
  • 出現しなくなるモンスターの救済措置の設定ミス
    • FC版では五章になると出現しなくなるモンスターが複数存在したが、PS版以降ではモンスター図鑑コンプリートのため、救済措置として「古井戸の底」でそういったモンスターと再び戦えるようになっている。
      しかし、4章に登場する2種類のザコ「いしにんぎょう」「つかいま」だけは古井戸の底にも出現せず、5章では完全に戦えなくなる。これはDS版でも変更無し。
    • 図鑑コンプリートの為の救済策にしては、なぜこの2種類だけが抜けているのかがわからない。「落とすアイテム」の欄も埋めたいなら20体以上倒しておこう。
  • ダメージと同時に敵を毒状態にする武器「あくまのつめ」が追加されたが、毒は味方が移動中にダメージを受けるだけのものなので、敵を毒状態にしても何の意味も無い。
    • DQ5以降ではターン毎にダメージを与える「猛毒」を与える武器なのだが、DQ4には猛毒状態が存在しないため、ただの毒になってしまっている。他シリーズから武器を流用した際の設定の擦り合わせミスと思われる。
  • モンスター関連の調整不足。
    • 一部モンスターは最大MPが原作より減少しており、覚えている呪文が使えず結果的に無駄行動をするものも。
      • 特に「おにこぞう」はFC版だとマヌーサを使ってこちらの攻撃を当たらないようにしてくる強敵だったが、PS版以降ではMP不足で使えず高確率行動を無駄にするという間の抜けた敵になっている。その割にマヌーサ専用の詠唱アクションはきちんと用意されているため、設定ミスの可能性が高い(後の移植でも修正無し)。
    • 合体するキングスライムや最初から混乱しているメダパニバッタなど特有の行動を持つモンスターがそのままな一方で、おおめだまやビッグスロースなどはHPが減ると全回復+行動パターンが変化していたが、全回復がなくなったので瞬殺されて変化した意味がなくなってしまったり、マンルースターやデーモンスピリットは複数匹いると力を合わせて特殊な行動をとっていたのが、単体だけで特殊な行動をとるようになり、本作独自の「力を合わせる」行動がなくなった(おそらくはアニメーションの関係)ので印象が薄くなっていたりと、ところどころに残念なところが見受けられる。

その他の問題点

  • カジノがやや調整不足。FC版と比較して能力値や戦闘パターンに修正が入ったモンスターは数多く存在するが、格闘場での倍率はFC版と同じ。そのため一部倍率的には大穴なのに鉄板に近い確率で勝つモンスターがいる組み合わせがかなり存在する。
    • しかしそれでも外れることはあり得る上に、ほかの大半の組み合わせは予想不能の運任せ。上の鉄板カードは半ば救済処置ともなっており、これがなければ相当厳しいバランスになっていただろう。
  • 移民の町は、特定の移民を集めると特殊な町に発展するが、この移民の選定に首を傾げるものがある。
    • 農場である「グレイトファーム」を作る上で必要な移民に馬・牛・豚が含まれているのに鶏は含まれなかったり、城である「キングキャッスル」を作る上で兵士は必要だが戦士・メイド・貴婦人は不要だったり。
    • 特殊な町の条件に関係無い職業が幾つもある為、紛らわしいだけの死に設定となっている。
    • また、ある程度ゲームを進めないと登場しない移民もいるのだが、彼らが登場するタイミングはなぜか「マスタードラゴンと会話した後」。
      • 彼らが登場しなくても、キングキャッスルなど強力な装備を入手できる町は作れる。逆にミステリータワーやグレイトファームの様な実用性に乏しい「趣味の町」は彼らがいないと作れないので、ゲームバランスを考慮しているわけではない模様。
    • なお、移民の入れ替えをしようとする度にホフマンがいちいち長い台詞を言う為、確実にイラつかされる。
  • 称号は変化しても知らせてもらえない上、これまでの履歴を閲覧する事はできないので、レアな称号を手に入れていたとしても気付きようが無い。
  • 会話システムのルーシアの発言に「天空の装備は天空人にしか装備できない」というものがあり、過去作との描写に違和感が生じてしまった。
    • これまでの作品では天空装備は勇者しか装備できないとされていたが、この発言によってリバストが天空の鎧を装備していた事や、『VI』の主人公が天空の装備と思われる装備を装備できた事に対して矛盾しているのではないかという指摘がされる事になった。
      • ただしリバストについては、言及されていないだけで、実は天空人の血を引いていたという可能性もある。また『VI』の主人公については、彼のいた世界が天空世界ではないかと推測できる描写があり、天空人のルーツではないかと推測されることがある。他にも二人それぞれ特別な資質を持っていたような描写はあるので、完全に矛盾しているというわけでは無い。
  • ブライのキャラ造形
    • 会話システムで公式に設定されたキャラの性格は、4コマ漫画などの影響もあってかFC時代からのイメージとは違うと言う意見もあったが、概ね個人の好き嫌いの範疇に収まっていた。しかし、ブライだけは「口を開けば毒舌の嵐、得に他国とサントハイムを比較して、他国を貶してサントハイムを持ち上げる」という毒舌家であり、それまでの「お転婆なアリーナに振り回される常識人の頑固爺、もしくは好々爺」というイメージとは真逆だったため特に批判が大きい。
    • 後発のDS版ではあまりに酷かった暴言のいくつかはマイルドな言い回しに変えられているため、スタッフも問題だと判断したのだろう。

総評

『VII』をベースにした本作は無難に纏まったリメイクとなった。
グラフィック・インターフェース面の大幅向上、仲間に自由に命令できるようになったことなど悪い部分を気にしなければ、懐かしの冒険を楽しむ事ができるだろう。
しかし6章の内容とピサロの破格の扱いについてや、オリジナルから指摘されているボリューム不足、シナリオの消化不良や、明らかに不要であろうシステムの欠陥を改善していない部分などが大きな欠点として残っている。


その後

  • 『VI』以降、開発に関わってきたハートビートは翌2002年に解散した。そのため、本作はハートビートの遺作となった。

余談

  • 第6章自体は、かつてのFC版にて容量の都合で削られてしまったシナリオであるという噂があるが、事実は不明。
    • 『IV』はもともとはGBCでリメイクされる予定があったらしく、GB版『III』のROMの中に『IV』のモンスターメダルのデータが存在する(『III』から『IV』にメダルを送れるという構想があった模様)。
      • その中に、FC版には登場しないモンスターのメダルが13種類(既存敵の色違いであろう敵+「クインメドーサ」なる敵)あるのだが、それらのモンスターは前述の海のモンスターと違い復活しておらず、その後のシリーズでも再利用されていない。(参考…No.179~191がそれに当たる)。
    • これらについて考えると、GB版『IV』はFC版ともPS版とも違うストーリーがクリア後に展開されたと思われる。

ドラゴンクエストIV 導かれし者たち (DS)

【どらごんくえすとふぉー みちびかれしものたち】

ジャンル RPG
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 1024MbitDSカード
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 アルテピアッツァ
発売日 2007年11月22日
価格 5,490円
廉価版 アルティメットヒッツ
2010年3月4日/2,940円
セーブデータ 3個+中断データ1個
※中断データは再開しても消去されない
判定 良作

DS版の変更点・評価点

PS版をベースにして移植されているが、一部変更がある。
今回、追加・変更された要素は、DS版『V』『VI』でも採用されている。

  • グラフィック・UI関連
    • GB版ロト3部作で追加された「中断の書」が追加。GBC版『III』とは違い、中断の書と冒険の書を別々のデータで作れるようになっている。電池残量にさえ気をつければ、「第4の冒険の書」と見てしまって差し支えない。
    • 移動中は下の画面にプレイヤーが表示され、町やダンジョンでは上の画面にもフィールドが表示される。カメラの回転を利用すれば、PS版よりも広い視野を確保出来る。ワールドマップでは上の画面に地図が表示される。
    • タッチパネルの使用を意識したらしきアイコン表示のウィンドウレイアウトが採用されている。ただしタッチ操作には未対応。
    • フィールド画面は3Dではなく2Dとなっている。
    • 戦闘のテンポが良くなった。PS2版『V』のように、敵味方の行動演出が素早く、演出が完全に終わる前から次々と別のキャラの行動演出される。
    • モンスターに待機モーションが追加された。
    • PS版で追加された「大きなふくろ」は5章だけでなく、全章で使用可能になった。
      • ふくろのアイテム自体は各章でそれぞれ別だが、各章のキャラ達が仲間に加わった時点でふくろの中身が統合される。
      • 2章でふくろに入れた分はブライだけでなくアリーナとクリフトも含め3人が加わった時点で統合される。
  • ステータス関連
    • PS版と比べ全体的に仲間の能力値が上がったり、使いやすく調整された。
      • クリフトはAIがマトモなものに、トルネコは盗みの発動率がFC版と同じになり、一部特殊行動が削除された。マーニャの高レベル時の能力値はそのまま。ピサロは特技の仕様に間違いがあるのか、やや強化されている。
    • FC版とPS版では『III』や『V』などと同じくレベルアップ時の能力上昇値がランダム式なのだが、それらの仕組みは「そのレベルアップで用意されている上昇基準値から、±25%の幅で変化させた値にする。ただし小数点は切り捨てる*10」となっている。本作では「基準値から+25%幅の成長をする。小数点は四捨五入する*11」という仕組みになった。このシステムはDS版『V』でも採用されている。
    • 何に影響しているかわからなかった「たいりょく」のステータスが廃止され、かわりに「みのまもり」が導入された。
      • 更に「うんのよさ」を成長させるアイテム「ラックのたね」も廃止され、「みのまもり」を上昇させる「まもりのたね」に差し替えられた。運の良さは攻撃回避率に関わっているらしいが、200ポイント伸ばしても1%未満の変化にしかならない死に能力なのでやむを得ないところではあるか。
      • 「みのまもり」に機能を分化されたため、「すばやさ」が成長しても守備力は増えなくなっている。PS版までは「素早さの半分がキャラクターの素の守備力」だったが、DS版では「身の守りがそのままキャラクターの素の守備力」。ただし種で増強していない限り、「みのまもり」の数値はよくよく見ると「素早さのほぼ半分」に設定されている。そのため、キャラクター間の能力関係にはあまり影響していない。
    • パノンのまどろみの剣の追加効果が、眠り耐性の影響を受ける仕様に修正された。耐性無視であらゆる敵を眠らせるという凶悪効果はなくなったため、パノンの有用度が大幅に下がっている。
      • なお武器のまどろみの剣の方は既にPS版で修正済であったため、抜け道を塞がれただけと見ることもできる。
  • 称号の調整。「ツンデレプリンセス」など、当時の流行語を用いた称号が一部追加されている一方で、「うらわざ改造王」などチート行為へのペナルティを思わせる系統の称号は廃止された。
  • 町やダンジョンで落ちているアイテムが常に光っている状態になっていて発見しやすくなった。
    • だが、このシステムの採用によってレミラーマが持つ本来の役割が失われ壺・タル専用の呪文に変化してしまったのは否めない。
  • 移民の町はイベントが進むか、すれちがい通信を行うごとに特定の場所に現れる移民を集めるというだけになっている。煩わしさは解消されたが、物足りないという声も。さらに仲間会話が一切存在しない仕様となっている。
    • 隠れたストーリーもあり、店の商品はPS版の移民の町のいいとこ取りになっている点は評価されている。
  • 第6章の裏ダンジョンはPS版のコピペがよほど不評だったのか、DS版の再リメイクでは裏ダンジョンの構造がオリジナルマップに作り直されている。一部に新規の仲間会話がある。
    • しかし出現モンスターの方は『VII』コピペのまま変更無し。「じごくの番犬」のみ、名前がひらがなに変更され、一部の特技の仕様が変化した。

DS版の問題点

  • 主人公達のオープニングエピソードが廃止された。PS版で各章の冒頭に挿入され、物語を補強していたのだが。
  • アリーナの会心の一撃の発生確率が目に見えて分かるほど低くなった。そのためアリーナがさらに弱体化。
    • 検証によるとFC・PS版の確率(LV/256)のさらに75%とのこと。
    • 序盤は元々低かったため気にならないだろうが、高レベル域になると顕著な差が出る。従来と違い、レベルを上げても発生率があまり上昇してくれない。
  • 「いしにんぎょう」「つかいま」は相変わらず、5章になると出現しなくなってしまう。
    • しかしバグか仕様かは不明だが、「格闘場でやられたモンスターが倒した数に記録される」という現象が起きるようになったので、面倒だが5章になってからの登録は可能になった。ただしこれらのモンスターが勝ち残る確率はそこそこ高めなため、5章だけで落とすアイテム欄まで埋めようとすると相当な根気が必要となるが。
  • 5章以外にもふくろが追加されたことによって、容易に金を稼げる3章でアイテムを大量購入することで、5章に大量の金を持ち越すことが可能になってしまった。
    • FC版やPS版でもトルネコの手持ちアイテム分は持ち越せたが、せいぜい手に入る金額は2~3万G程度。それが数十万G以上の金を持ち越すことが可能になったため、船を手に入れた時点でドラゴンキラーやドラゴンシールド、魔法の鍵を手に入れた時点ではぐれメタル鎧を装備可能キャラ全員に買い与えることが可能に。
    • 本作自体が金銭面であまり困らないようになっているが、それどころではない話なのでFC版のコイン838861枚並みのバランスブレイカーになっている。
  • 上述した以外にも色々な変更点があり、プレイヤー側に不利になる仕様も加わったものの、有利な仕様が多くなったためヌルゲー化していると批判されることがある。
    • 1~4章の「ふくろ」、元々寄り道前提の移民の町システムを利用しないといったことでPSと同程度の難易度でプレイできるが、能力値が目に見えて上がりやすいところだけは難易度低下に少なからず影響している。
  • 中断の書はGB版『III』と異なりフィールド上でしか使用できなくなった。街の中やダンジョンでは使用できず、中断しようとするとスリープモードの使用を勧めてくる。
    • その内容も「しかしここでは中断の書が開けません。/今すぐ中断したい場合はこのままDSシリーズ本体を閉じスリープモードにしてください。/スリープモードからは本体を開くだけで再開できますが電池残量には気を付けましょう。」と後ろめたいメッセージが3ページ分。ダンジョンでは2ページ分と短縮されているが、長い。
    • この仕様は以後アルテピアッツァが制作するDS・3DSのリメイク全シリーズで踏襲されている。
      • DS版『V』と『VI』の間に発売された、レベルファイブ制作の『IX』ではGBC版同様「原則としてどこでも中断できるが、1回再開すると消滅する」仕様に戻っているので、アルテピアッツァ独特の仕様とみられる。
  • 移民の町のカジノにあるポーカーのダブルアップがエンドールのものと同じ形式になったため稼ぎにくくなった。
    • 「左端のカードより強いカードを伏せられた残りの4枚から選ぶ」という状況によっては「絶対に勝つことができないパターン」が存在していることが多い。
  • フィールドBGMは演奏中に戦闘に入ると途切れた部分からではなく最初から再生されてしまう。ランダムエンカウント仕様と相まって、DS版から入ったユーザーはBGMの全貌を知らない人も多い。
  • バグがやや多い。「イカダに乗った状況でスリープ状態から解除したら、その場から一歩も動けなくなった」という報告や、「敵味方通して最後に行動したキャラが時の砂を使っても、時の砂の効果が発動しない」といった現象がある。

総評(DS)

ベタ移植と言われているが、基が良作であるので面白さも健在である。 細かい仕様変更はあれど、内容はあまり変わりないので、音楽の質や高い難易度を望むのならPS版、戦闘のテンポの良さや携帯機でどこでも遊べる点を重視するのならDS版と、好みで選ぼう。

余談(DS)

  • 何故かSFC版『VI』に存在したバグに近いテクニック「凍れる時の秘法」が本作でも使えるようになり、トルネコが色々と大変な事になった。
    • 「アストロンが凍てつく波動で解除された時、まだ行動していないキャラが行動できる」というもので、その後の作品では基本的に修正され使用不可になっていた。
    • ただし、本作のものは「道具を使わせると左欄の左上のみ使用(=基本は装備した武器が入るため、道具を使わせると全裸状態にならなければならない)」「たまに失敗して行動がスキップされたりする」という、かなり使いにくいものとなっていた。
    • しかし、この技でトルネコが世界樹の葉を使わせると、約1/5の確率で相手のHPを9割持っていく体当たりを使用する。『IV』の体当たりは本来モンスター専用の特技であり、「無属性、反動なし、現在HPの95%を削る」という強力な性能の技。使用できるのは凍てつく波動を使ってくる終盤の一部ボス戦に限られる。
      • これは、トルネコに本来使うことのできない特技を使わせることができるバグであるらしく、それ以外のアイテムを使用させてもモンスター専用の特技などを使用し、時によっては炎やガスを吐いてしまう。


*1 FC版の勇者はホイミは使えなかったが、ベホイミ・ベホマ・ベホマズンは使うことが出来た。

*2 『VI』以降の「とうぞくのはな」に該当する、宝の在り処を探すための特技。

*3 細かい条件は異なるが、共通条件は「パーティー全員に賢者の石を持たせる」こと。もちろん賢者の石は一品物のため、通常プレイでは実現不可能。

*4 時系列は「子供誘拐を部下に指示→武闘大会に参加し決勝まで進むがいなくなる→勇者の故郷を滅ぼす→エスターク復活のために活動→ロザリーが殺される→自暴自棄になって進化の秘法を使用」である

*5 勿論ピサロの意向には反しており、FC版でもこの事実を知って許せないと感じたプレイヤーも多いだろう。

*6 補足しておくと、この小説版は他にもアリーナがボクっ娘であったりと、アレンジ要素が非常に強い。

*7 言ってしまえば『ドラゴンボール』のフリーザである。

*8 ただし、防御力最高だが装備すると混乱状態になる「邪神の面」は装備出来ない。まぁ出来たらそれこそ戦闘バランスが崩壊するが。

*9 マップに関しては仲間会話では見覚えのあるマップに言及したり、元々なかった地形に驚くといったものが見られる。

*10 基準値が4以上でないと、絶対に基準値を上回る成長をしない

*11 基準値が3でも、基準値を上回る成長をする