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ダークシール」を以下のとおり復元します。
*ダークシール
【だーくしーる】
|ジャンル|アクション|
|対応機種|アーケード|
|発売・開発元|データイースト|
|稼動開始日|1990年|

**プロローグ
民の心に黒き影満ち、遥かなる地の底の扉開かれし時、其の、暗黒の中より出たる魔の者共、世を邪悪なる闇に包まんとする。~
その時、宿運によりて集いし士、光の力と技をもてこれを封じん。~
かくて再び、世に光満つるなり。~
(エトルリアの伝承より)

**概要
-クォータービューの任意スクロールアクションゲーム。
--それまで独特の世界観で固定ファンを気付き上げてきたデータイーストとしては異質な、耽美で美しい硬派なグラフィック、バロック調で統一されたBGMが特徴的。
---評価は飛びぬけて高いわけではないが、1990年ゲーメスト大賞でアクション部門10位、VGM8位、グラフィック10位を記録している。
-プレイヤーは性能の異なる4人のキャラクターから一人を任意で選択し、ステージを攻略していく。

#region(プレアブルキャラクター)
-ナイト
--「I'm the Knight」
--動きは遅いが攻撃力が非常に高く、攻撃範囲も広い。短期決戦が得意。ハイファンタジーにおいては定番キャラクターではあるが上級者向け。
-ウィザード
--「I'm Wizard」
--優れた攻撃性能と強力な魔法を使いこなす女性魔法使い。ボス戦では持ち味を発揮しにくい。
--女魔法使いならウィザードじゃなくてウイッチなのでは?という疑問は本作愛好者によく突っ込まれていた。
-バード
--「I am the Bard」
--状態異常にかからないと言う特徴を持つ。攻撃範囲が若干狭いものの、さほど気にならないほど他ステータスが優秀。
-ニンジャ
--「あいぁむにんじゃ!」
--硬派なハイファンタジーに紛れ込む黒頭巾の忍者。移動速度が速い。魔法(忍術?)もそれなりに強力。ただ攻撃力が低いので長期戦は必須。
#endregion

**システム
-1レバー2ボタン式。ライフ制。
--攻撃ボタンで攻撃。攻撃はナイトがモーニングスター、バードが槍、ウィザードが魔法、ニンジャが手裏剣を用いる。使用制限はないが連射は効かない。
--魔法ボタンで魔法を使用する。魔法は画面左側のゲージを消費する。ゲージは魔法の継続時間でもある。
---ゲージ上部にある本のページが時間経過と共に変化していく。その時開かれていた魔法が発動する。一見ランダム性が強そうに見えるが、実はキャラによりどの魔法が何回選択できるかは違ってくる。
-各ステージ最後にはボスが待ち構えている。ボス戦では魔法を使うことができない。
-道中では様々なアイテムを入手できる。
--一部のアイテムは画面下部にストックされ、攻撃力アップ等の効果が得られる。

**難点
-キャラクター格差が激しい。
--ナイトが弱すぎる。足が遅いため回避が難しく、攻撃を当てるのにも一苦労。一撃の威力が高くてもウィザードやニンジャの方が短期決戦できる場合もある。
---特にラスボス戦はどうしても長期戦になるため、スピードアップの効果がある「ブーツ」を時間で失ってしまいやすく、そうなると回避が極めて難しくなってしまう。雑誌「ゲーメスト」の攻略でも、「ナイトで1コインクリアは不可能なんじゃないか?」という意見があったりもした。現在はパターンを練れば1コインクリアできることは確認されている。
--逆にバードはとても使いやすい。


**総評
 『ファイティングファンタジー』から続くデコの硬派アクションゲーム。同年は似た世界観似たコンセプトのゲームとしてカプコンの『マジックソード』とタイトーの『カダッシュ』がリリースされているが、その中でも本作が割合印象的なのは、クォータービューという差別化というのもあろうが、デコ伝統の「ボイスを入れる際は現地人に入れてもらう」の法則にのっとったため、英会話の先生によるお手本のようなキャラクターボイスと、それに対比したニンジャの発するひらがな英語のインパクトの強さも否めない。~
 残念ながらゲームとしての評価は『マジックソード』の方が高い傾向にある。だが、ライバル3作の中で続編を作ってもらえたのは本作だけである。

**その後
-続編として『ダークシール2』が登場。グラフィックがアニメ調になりデモ画面も挿入されるが、歎美さが薄れ、ニンジャもいなくなった。
-1990年度のVGMランキングトップ10を集めた「サイトロンビデオゲームミュージック年鑑1990」に本作のメインテーマ「THE SWORD OF DELIGHT」がアレンジ収録されている。
--ダークで硬派な世界観とは打って変わった大胆なアレンジで評判が良い。

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