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ブライII 闇皇帝の逆襲」を以下のとおり復元します。
*ブライ2 闇皇帝の逆襲
【ぶらいつー やみこうていのぎゃくしゅう】
|ジャンル|RPG|~|
|対応機種|PCエンジンSUPER CD-ROM²|~|
|販売・開発元|リバーヒルソフト|~|
|発売日|1992年12月18日|~|
|ポイント|定まらない方向性|~|

**概要
-PC-98で出たBURAI 下巻 完結編の移植版。移植と言いはするが同じなのはストーリー展開のみで、台詞の細部やBGM、グラフィックやゲームバランスは大幅に変更されており、一部イベントシーンではアニメーションが流れるようになっている。
--本作は大幅な仕様変更からか、タイトルも『BURAI下巻完結編』では無く『ブライ2闇皇帝の逆襲』になっている。
-シナリオ・ゲームデザインに飯島健男。キャラクターデザインに荒木伸吾・姫野美智。BGMに今給黎博美と言う豪華な顔ぶれ。
--今給黎博美はクリスタルキングの元メンバー。荒木伸吾・姫野美智は荒木プロダクションに所属しており、聖闘士星矢等のデザインを手がけている。飯島健男は飯島多紀哉の旧ペンネーム。現在は[[四八(仮)>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/166.html]]で評判は悪いが、この頃はラストハルマゲドン等で高い評価を得ている。
-RPGとしての難易度はコンシューマー版なのか、元となるPC-98に比べても、RPG全体で見てもかなり低い。

**システム
-前作や移植元同様、本作では体力のような消耗ステータスを光の玉で表示している。
--厳密にはちゃんと数値があり、ダメージを食らうとちゃんと減った数字も表示されるのだが、光の玉にすることで一目でそのキャラクターの大体の残り体力を知る事ができる。
--これには最大値と現在値を同時表示するスペースが無いと言う、本作独特の理由もあるのだが。
-最大8人のパーティー構成。RPG全体でみるとそれほど多い数では無いが、この頃に8人同時と言うのは稀。
--本作では画面下部に8人分のキャラクター顔グラフィックと上記ライフ・精神力が表示される。ステータス異常が発生すると顔グラフィックにアイコンが重なって表示される。
--ダメージを食らったり回復した場合、顔グラフィックに数字が表示され、余計なウィンドを表示しない工夫がなされている。
-読書システム。本を装備して歩き回ると、ステータスが上昇する。中には必殺技が書かれた本もあり、対応したキャラクターが読む事で新たらしい技を習得する。
--更に本とキャラクターには相性があり、相性の良い本だと読み切る速度も速い。

**PCE版独自要素
-アニメーションが搭載、声優によるボイスも追加された。
--それほど出来の良いアニメーションではなかったが、8bit末期である事を考慮するとかなりの美点である。
-BGMが大幅に変更。CD媒体を駆使した重低音を用いたサラウンドは他ハードと一線を画す。
-インターフェイスが大幅改良。快適で見やすくなった。
-攻略順序の変更。MSX版までは任意のシナリオの順番で攻略できたが、PCE版では攻略章の順序が決まっている。
--攻略順序が決まっている事で初心者にも徐々にシステムを理解していくような仕様になっており、難易度も変化する等とっつきやすくなっている。

**難点
-戦闘やフィールドBGMがループ仕様ではなく、短い曲を繰り返し流す物となっている。
--曲の出来は良いのだが、いかんせんこの仕様なので戦闘中に無音になるタイミングがあって肩透かしを食らう。
-荒木伸吾の描く主人公級キャラクターが往々にしてそうなのだが、主人公と言うか、メインキャラクターのザン・ハヤテが聖闘士星矢の主人公星矢に良く似ている。
-初心者にとっつきやすいシステムにも関わらず、話の内容は前作をやっていないと理解できない。
--一応考慮はしているらしく、ナレーションが追加されて説明してくれたり、前作の遺跡を訪れたりするとモノローグが流れる。しかしとても足りているとは思えない。
---これが原因で、前作プレイヤーにはテンポが悪く感じてしまい、本作から始めたプレイヤーには話の内容が完全に理解できない。

**総評
 濃厚なストーリーと広大な世界観で評判の良かったBURAIシリーズの最終作。PCEと言うハードをフルに生かしたグラフィック・サウンド・システム変更から、完成度の高い完結編、完全版と言っていい仕上がりになっている。~
 一方で初心者にはシリーズ最大のウリであるシナリオの説明不足、前作プレイヤーにはテンポの悪化という、最大の魅力を殺す矛盾を抱えている。双方のプレイヤーを十分満足させる方法は無かったのだろう。~
 技術発展による容量不足も解決したのだから、いっそ同システムを用いた前作も同時収録した物を出したら、評価はまた大きく変るかもしれない。  けど、飯島多紀哉かぁ……。

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