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THE KING OF FIGHTERS 2002 Challenge to Ultimate Battle」を以下のとおり復元します。
*THE KING OF FIGHTERS 2002 Challenge to Ultimate Battle
【ざ きんぐ おぶ ふぁいたーず つーさうざんどつー ちゃれんじ とぅ あるてぃめっとばとる】
|ジャンル|対戦格闘アクション|~|
|対応機種|アーケード(MVS)、ネオジオ|~|
|発売元|プレイモア|~|
|開発元|イオリス&br()ブレッツァソフト|~|
|稼働開始日|2002年|~|
|発売日|【NG】2002年12月19日|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[THE KING OF FIGHTERSシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-旧SNKから続く看板作品の第9作目。通称2002。
-前作『[[2001>THE KING OF FIGHTERS 2001]]』でストーリーが一区切りしたため、『[['98>THE KING OF FIGHTERS '98 DREAM MATCH NEVER ENDS]]』同様ストーリー無しのお祭りという設定。
-スポンサーとして韓国企業「イオリス」が関わった最後のKOF。

-参戦キャラクター
--日本チーム:草薙京 二階堂紅丸 大門五郎
--餓狼伝説チーム:テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東
--龍虎の拳チーム:リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア タクマ・サカザキ
--怒チーム:レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル
--サイコソルジャーチーム:麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斎
--韓国チーム:キム・カッファン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ
--女性格闘家チーム:不知火舞 メイ・リー ユリ・サカザキ
--KOF96チーム:八神庵 マチュア バイス
--KOF97チーム:ブルー・マリー ビリー・カーン 山崎竜二
--KOF98チーム:七枷社 シェルミー クリス
--KOF99チーム:K' マキシマ ウィップ
--KOF2000チーム:セス ヴァネッサ ラモン
--KOF2001チーム:クーラ・ダイアモンド アンヘル K9999
--隠しキャラ:乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス KUSANAGI
--ラスボス:オメガルガール

-家庭用追加キャラクター
--DC版・PS2版・Xbox版:矢吹真吾 キング
--PS2版・Xbox版:ギース・ハワード ゲーニッツ ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ

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**特徴
-『[['99>THE KING OF FIGHTERS '99]]』~『2001』に導入されていた「ストライカー」システムを排除し、『'98』同様の3on3に回帰。
-オロチ編とネスツ編の集大成であり、オロチチームやマチュア・バイスといった、98→99以降で(ストーリーの都合上)削除されたキャラの再登場を含め、全13チーム39キャラ+隠しキャラ4キャラが使用可能。

-キャラの操作システムは『[['98>THE KING OF FIGHTERS '98 DREAM MATCH NEVER ENDS]]』のADVANCEDモードを継承しているため、詳細はそちらに譲る。以下に『'98』から変化した本作独自の要素を書いている。
--ゲームスピードが全体的に速く、弱攻撃からの連続技が決まりにくくなっている。
--スーパーキャンセルやワイヤーダメージなど、『2001』までのシステムを一部導入。
--ゲージを1本消費して発動できるパワーMAX中は、通常技・特殊技などのモーション中の任意のタイミング、または対応した必殺技をガードさせた瞬間に必殺技コマンドを入力すると、そのモーションをキャンセルし次の必殺技を出せる「どこでもキャンセル」が使用できる。~
これにより「[[オリジナルコンボ>ストリートファイターZERO3]]」さながらの長くて強力な連続技も可能だが、この特性上本作のMAX状態は逆に攻撃力が下がる。
--パワーMAX発動中かつ体力が一定以下の時に使える隠し超必殺技として「MAX2」が追加。
--ゲージを+1本消費して、通常技を緊急回避やパワーMAX発動でキャンセルできる「クイック」が追加。通常技ヒットから高度な連続技に繋げたり、ガードキャンセルふっとばしを読んで回避するなど新たな駆け引きが生まれた。
---ちなみに稼働当初はMAX2という名称も不明だったため、FB(ファイナルベント)等と言われていた。

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**評価点
***優れたゲームバランス
-バランスを崩していた「ストライカー」を廃することでシステム面のバランスは改善。特徴で書いた新要素もうまくハマっている。
--「どこでもキャンセル」を用いた連続技は強力だが、ゲージの使い道が多いことやパワーMAX発動を経由することから、拮抗した対戦になると意外と決められる場面は少ない。
--より強くなるための技術として奥深さを出すという立ち位置に留まっているのが好印象で、XIII以降にもこの設計思想は引き継がれている。
-ネスツ編初出のキャラクターにはより特徴的な技が追加されることでテクニカルな性能になった新キャラが多く、一キャラあたりの密度が濃くなっている。
--キャラクターバランスについても「KBC(キム・ビリー・チョイ)」という最強キャラクターで組んだチームがテンプレ化するなどの問題もあったが、それぞれのキャラに苦手キャラが色々といることが判明し、前後作のように理不尽な強さを発揮できるキャラはおらず、程良い強さの為、プレイヤーの実力が如実に反映される程度にまとまっている。

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**賛否両論点
***いつも通りのスタッフの悪ノリ
-MAX2の演出はKOFとしては珍しく派手で長めの物が多いが、隠し要素だけに遊びで追加したのが随所に見える。
--隠された一発逆転技らしいといえばらしいが、残念ながr既存の動きの流用で作られたものが多い為、冗長で安っぽいという声も多かった。
---発動時の台詞はK'の「黒だよ…真っ黒ォ!」、京の「響けぇー!」、社(表)の「べこべこにしてやんぜえー!(「疾風伝説 特攻の拓」のパロディ)」等悪ノリの産物多し。しかし一部の台詞はその後も定着し、意外にファンの間からも親しまれていたりはする。特にK'のクリムゾンスターロード。
--後に公式発表で発覚した技名もネタ要素多数。
---チョイの「杓死」はワンピースのパロディだし、社の乱舞技は初出作の世界観と剥離した『「ERROR」 code “2002”』。山崎なんかは『…!!』という発音不可能なもの。
--既存キャラのMAX2コマンドは過去作時の非一般的な超必殺コマンドから採用したものが多い傾向。それに合わせてか、KOFシリーズ初出キャラのMAX2にも突飛なコマンドが多かった。
---特に話題となるのはK9999のコマンド「空中で←→←→←→←→」。これはボタン無しでも成立する上に、最後以外はジャンプ中でなくても入力を受け付けているせいで、~
他の超必殺技コマンドを使おうとしたときに前後を繰り返す→ジャンプ中に前入力で暴発する(つまり厳密には「←→←→←→←・空中で→」ともいえる)。
--性能はピンキリ。初見殺しかつ分かっていても咄嗟の回避に失敗する事もあるチョイの「杓死」は強烈。
---大体は当てづらいが高火力の技が多いが、一方でクリスのMAX2(''ゲージを使って裏クリスに変身するだけ'')等使い道のないネタ技も存在した。

-公式キャラクターイラストは『2001』同様ノナ氏が担当。前作を越える癖の強さでキワモノっぷりが加速。
--ノナ氏の絵が好きな人もいるが、その癖の強さと以前の絵との違いの激しさからキャラ好き層は前作以上に阿鼻叫喚とした。庵や山崎、裏オロチチームなどはある意味必見。
--どうもスタッフ間の連絡が上手く行っていなかったようで、ノナ氏も後に「何かおかしいぞ?」と思ったとか…

-ネタ要素はいつも以上に濃いめ
--その辺のチンピラみたいになったK'、アイドルのパロディネタが増えた結果おバカっぽくなったアテナ、勝利メッセージが放送禁止レベルに発狂してしまっている山崎、声優変更に伴って性格が大幅に変わった((というかその声優が担当したアニメ『フリクリ』のキャラのパロディに。))アンヘルなど。
---スタッフもやり過ぎたと思ったのか、後にK'はボイス新録、山崎の勝利メッセージ等はリメイク版の2002UMでは修正が入っている。
--鉄雄ことK9999は本作にも登場。自重するどころかMAX2は「これは、まるで…!!」漫画版AKIRAのワンシーン。相変わらずパロディの域を超えていた。
---その上隠しキャラとして使える学ラン版草薙京(クローン京、通称KUSANAGI)を元・金田役の岩田光央氏に演じさせ、AKIRAの名シーン「『さん』をつけろよデコスケ野郎ォ!」「素手で勝負しやがれェ!」と掛け合いさせる始末。ご丁寧なことに双方の勝利台詞までもAKIRAからの引用。~
一応、岩田氏は元々草薙京の声優候補の一人だったという経緯があり、『99 EVOLUTION』『2000』でもストライカーとして登場した京の前身キャラ「霧島翔」を演じていたりするので、クローン京を演じる理由がないわけでもない。
//--韓国版アテナことメイ・リーは大体の技が変更されたが、技名の元ネタがアニメ版『AIR』など同人ゲーム系を由来にしていたりと、パクリに入らないながらネタの選定は無駄にマニアック。
//格ゲーとしては「ますます上昇」どころか「パクリのうちに入らない」レベル。困った事に。

***キャラ選定
-オロチ編のキャラの復帰が喜ばれた一方、削除されたキャラの選定には微妙な面も
--ネスツ編の締めでありながらネスツ編新キャラのフォクシーや麟は削除。一方でよりによってあまり人気の高くないメイ・リーが続投され、新キャラも総じて癖が強かった。
---フォクシーや麟はバランスの関係、メイ・リーの件はスポンサーのイオリスの要求もあったと思われる。
--オロチ関係のキャラが一部復帰したが、人気キャラのキングや矢吹真吾、ハイデルン等はリストラされてしまった。
--入れ替わりの激しいシリーズではあるが、ストーリーのない純粋な対戦ゲーである(しかもバランスが突出して良い部類だった)'98や本作では、やはりリストラされたキャラのファンにはつらいものがある。

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**問題点
***全体的なセンスの悪さ
-前作『2001』よりは改善されたものの、背景グラフィックや演出はやはりチープな印象を受ける。過去のシリーズとは比べようも無い。
-BGMは『[[2000>THE KING OF FIGHTERS 2000]]』以前の人気の高いBGMを使用しているにも関わらず、音質が悪く、音も微妙でいまいち盛り上がらない。キャラボイスも全体的にくぐもり気味。
-キャラのアニメーションも、中途半端にドット絵を変え、結果改悪となっているキャラがちらほら見られる。また、新録された台詞も無駄口が多い。
--これらは使用基板(MVS)の容量を限界まで使ったことも影響しているのだが…。

***どこでもキャンセル
-本作の主軸となるMAX状態におけるシステムだが、恩恵を受けるキャラとそうでないキャラの差が激しい。
--とはいえ、前述通り「どこでもキャンセル」は絶対的な存在ではなく、無くても戦えるキャラが多いので一概に強い・弱いの差はつけられない。事実、その恩恵が大きい草薙京は最弱キャラの一人とされる。

***その他の問題点
//技の削除は毎度行われてる事でもあるし、いつも通りなので項目名からは削除して簡略化
-一部キャラの技構成の変更
--これもシリーズでは何度も行われている点ではあるが、七枷社の突進技が無くなったり、マチュアの特殊技削除、ロバートの飛燕疾風脚など挙げるとかなりの数がある。
---とはいえ、高性能の突進技を他に持っている(使えない方を消しただけ)社、単に『[['96>THE KING OF FIGHTERS '96]]』の仕様に戻しただけのマチュア、''本作に限らずよく性能が変わる''ロバートなど、純粋な問題とも言い切れない。
--なお、後述のリメイク版では一部のキャラの技が復活している。技そのものが変わってしまったタクマも、旧作仕様のものが裏キャラとして追加されている。

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**総評
本作の高い評価は、そのゲームバランスによって得られたものと考えていいだろう。~
シリーズ一の名作である『98』のADVANCEDモードをベースにしつつ、3年間続いたネスツ編のキャラ+2002独自の要素を所々に織り込んだことで、『98』とは似て非なる「普通に面白いKOF」を完成させている。~
KOFは出来の悪さが目に付く部分が激しいシリーズと言われており、本作はバランス以外の演出面がこれに当たると見られながら「久しぶりにまともに遊べるKOF」ということから本来の出来より評価されている部分もある。~
それを差し引いても本作が優れた対戦ツールとして手に汗握る熱い駆け引きを提供してくれた作品の一つであることは間違いない。

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**移植・リメイクなど
-ネオジオ版の他にも、ドリームキャスト・プレイステーション2・Xboxにも移植された。ドリームキャスト版には本作に登場しなかったキングと矢吹真吾、プレイステーション2版とXbox版にはこの2人に加え『[[SVC CHAOS>SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS]]』からのキャラであるギース、ゲーニッツ、暴走庵が追加されている(後者は性能も『SVC』とほぼ同じ)。
--追加キャラ5人のイラストもノナ氏により新規で描き下ろされている。PS2版のギャラリーモードで見ることができる。
--なお、PS2版の初版では『SVC』からの追加キャラクターのふっとばし攻撃にダメージが設定されていない等のバグやミスが多く見られたが、後に出たベスト版で修正された。

-事実上のマイナーチェンジとして、2004年にATOMISWAVE向けに『[[THE KING OF FIGHTERS NEOWAVE]]』が稼働している。
--『2002』の実質的リメイクだがほぼ全てにおいて劣化してしまったやや残念な出来。

-本作そのもののリメイクとして『[[UNLIMITED MATCH>THE KING OF FIGHTERS 2002 UNLIMITED MATCH]]』が2009年にプレイステーション2で、それを再調整したものが業務用として発売されている。こちらはさらに好評で、前に挙げた変なところを一新、容量の都合で削除されていた技が復活&新技が追加、コマンドも標準的な物に変更、MAX2も実用的な技に変わった。業務用のゲームバランスに再調整されたものは後にプレイステーション2で闘劇ver.として発売された。またXbox LIVE ARCADEやSteamでも闘劇ver.準拠のものが配信されている。
--最初にPS2で出たものには結構な数のバグがある為、今から買うなら闘劇ver.がお勧め(といっても、こちらもまだ色々と直しきれなかったと思われるバグがあるのだが…)。
--『'99』から『2001』に登場し、『2002』で登場しなかったキャラを再登場させた結果、総キャラクター数は隠しキャラを含めて60人オーバー。復活した大お祭り騒ぎとして旧来のファンから支持を得た。キャラバランスも、この数にしては比較的整っている。
--K9999は様々な事情によりとうとう参戦できなかったが、代わりにモーションをほぼ引き継いだ「ネームレス」という新キャラが参戦している。
---NEOGEO版2002をプレイできる「ネオジオモード」ではK9999を使用することが可能。しかしXBLA/Steam版には収録されていないため注意。
--各チームやボスキャラクターのBGMも過去作のアレンジや新規で収録されており、中でもイグニスの新テーマとなった「Save the Universe」は、もはやRPGのボス戦かと思うほどの壮観な曲であり、人気も高い。

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