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ディノクライシス2」を以下のとおり復元します。
*ディノクライシス2
【でぃのくらいしす つー】
|ジャンル|アドベンチャーアクション|CENTER:&amazon(B00005OULM)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/?cmd=upload&act=open&pageid=3971&file=DC2_01.jpg]] [[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/?cmd=upload&act=open&pageid=3971&file=DC2_02.jpg]]|
|対応機種|プレイステーション&br()Windows95-XP|~|
|発売・開発元|カプコン|~|
|発売日|【PS】2000年9月13日&br()【Win】2002年5月24日|~|
|定価|5,800円(税抜)|~|
|廉価版|PlayStation the Best&br()2003年2月27日/2,940円|~|
|配信|ゲームアーカイブス&br()2011年4月13日/600円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
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**概要
『[[バイオハザード>BIOHAZARD]]』から生まれた恐竜パニックホラーゲーム『[[ディノクライシス]]』の続編。~
前作はきつい弾薬制限に苦しみながら、トラップを使って恐竜の襲撃をかわし、パズル的な謎解きに頭を痛めながら施設を探索する・・・そんな、サバイバルホラーの特徴を突き詰めたと言うべきゲームだった。~
早くもその翌年に発売された本作『2』は、大胆にもジャンルを「''アドベンチャーアクション''」(パッケージより)に改め、その様相を激しく変えることになった。

いわゆる「バイオ系」ゲーム全体で見ると、本作は戦闘を主体とした最初のタイトルと言える。
しかしながらその完成度は高く、後の戦闘主体タイトル(鬼武者やデビルメイクライなど)の礎となった。
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**ストーリー
><カーク博士奪還作戦>から一年。
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>"究極のクリーンエネルギー""究極の兵器"・・・2つの顔を持つサードエナジー。~
その開発プロジェクトは、開発者カーク博士の手を離れ、政府に移された。~
そして、再び"事故"は起こった・・・。~
前回の事故をはるかに凌ぐサードエナジー炉の暴走によって、研究開発都市~
"エドワードシティ"が完全に消滅した。~
政府は、研究成果とスタッフの保護のため、救出作戦を発動した。~
まだ完全ではない"時空転移"装置を開発して、シティが転移したと思われる時代に~
軍隊を送り込むことを決定したのである。~
その任務がどのような結果になるか、想像できたものはいなかった。~
ただ一人、レジーナを除いては・・・。
//解説書より
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**前作からの変更点・特徴
前作にあったシステムの多くが改変・削除され、ゲーム性が大幅に変化している。
-動作の変更
--キャラクターはxボタンを押さなくても常に走り状態となった。ほとんどの武器は走り撃ちができる。
--方向キーとxボタンの入力でサイドステップ、バックステップが可能になった。この操作はオプションで有無を選択できる。

-武器の変更
--武器の種類が増加。マシンガンやショットガンといった武器で恐竜と熱いバトルが楽しめる。
---弾薬は全て武器に直接装填され、リロードの必要はなくなった。
--メイン武器の他に、スタンガンやマチェットといったサブ武器を装備し、△ボタンで使用できる。
---サブ武器はメイン武器の補助に効果を発揮する。また、解錠の際に道具として使用することも。

-画面表示の変更
--体力はゲージ性となり、体力が減ってもキャラクターの体勢は変わらなくなった。
--装備している武器と残弾数も表示されるようになった。

-敵を倒すことによるポイントの獲得
--敵を倒すとバイタルクレジットというポイントを獲得できる。短いエリア毎にこのポイントを稼いでいくのが本作の基本である。
---敵を連続で倒してコンボを成立させることで、ポイントの加算率が上昇していく。
---エリア移動時にそのエリアでの最大コンボ数、合計獲得ポイントといった結果が表示される。
---エリアをノーダメージで切り抜ければ、ボーナスが加算される(五頭以上の敵を倒していることが条件)。
---ダメージを受けずにコンボを繋いでいくことが、高ポイント獲得のために欠かせないテクニックである。

-武器・弾薬・アイテムの購入
--各地にV.C.S端末(バイタルクレジットサービス端末)と呼ばれるものが設置されており、上述したポイントを消費して武器・弾薬・アイテムの入手とセーブを行う。
---ポイントを消費してできることは、武器・回復アイテムの購入、弾薬の補充、装弾数の増加。
---購入できる武器等は、ゲームの進行に応じて増えていく。

-二人の主人公
--プレイヤーが操作するキャラクターは二人おり、ゲーム中の特定のタイミングで切り替わることになる。
--一人は特殊部隊TRATの青年''ディラン''、もう一人は前作でお馴染みの''レジーナ''。

-謎解きや探索要素の簡略化
--ミッションという形で現在の目的が提示され、マップに示された目的地を目指す形式になった。
--鍵を入手したりもするが、ほとんどの鍵はどの扉で使うべきか成り行きで理解できる。
--パズル的な謎解きもあるが、直感でテンポ良く解けるようなものばかりである。

-恐竜の世界へ
--恐竜の蔓延る原始の密林が舞台。まさに恐竜時代へのタイムスリップである。
--初めは密林と研究施設を探索するが、やがて溶岩の煮え滾る火山内部を進んだり、''潜水服を着て水中を探索するエリアまで''出てくる。
--恐竜の種類が増えた。お馴染みのT-REXやラプトルに加え、アロサウルスやトリケラトプスが登場。それ以外にも、空中には翼竜が飛び交い、水辺のステージでは首長竜が顔を出し、果ては''古生代の生物まで''出現してしまう(!?)。

-その他
--調合、緊急ボックス、レーザーシャッター、連打イベント、DDKは無くなった。
--主に移動カメラ視点を採用していた前作と違い、本作では固定カメラ視点のみが採用されている。
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**評価点
***戦闘
-本作ではカメラの切り替えに紛れて次々と敵が現れるという、それまでの常識を覆す仕様となっている。それだけ聞くと非常に辛いと思うかもしれないが、プレイヤー側にも下記の仕様変更を行うことによって戦闘主体の良ゲーへと昇華させている。
--移動しながら構え及び攻撃が可能。武器の重量によって走り撃ち、歩き撃ちとなる。
--サイドアームとしてナイフ等をメインウェポンとは別に装備出来る。しかもサイドアームは構えを介さなくともボタン一つで使用可能。全体的に攻撃力は控えめだがダウンさせたり接近を阻んだりと、どれも役に立つ。
---それらはパワーバッテリーなどを購入することで性能がアップさせられる。((中盤から登場する赤いラプトルは鋼体がついており仰け反らないので、突進を回避して鋼体が無くなったところで反撃する必要があるのだが、パワーバッテリーを付けた状態で攻撃すると最初から仰け反らせることが可能。これにより、中盤以降もハンドガンオンリーなど趣味に走ったプレイがやりやすくなっている。))
--オート照準の性能が大幅にアップ。まず上下の自動修正は当然である。特筆すべき点として、構えボタンを押したまま何らかの移動後に停止すると、ターゲット変更ボタンの押し直しすら必要無く、最も近い敵に照準が合う。特に素早い恐竜との戦闘やフルオート系の武器の使用時には非常に生きてくる。
--移動速度や段差の昇降速度が速い。体力の減り具合によって移動速度が低下したりもしない。水中での歩行の不自然なまでの速さはネタにされる事も。
--バイオハザード3では魅せ技であった回避運動の「緊急回避」が実践向けに洗練され、非常に使いやすくなった。「サイドステップ」と改められ、手動式で任意の方向に素早く回避する。もちろん実戦にも積極的に取り込める。
--これは賛否両論だがリロードの仕様がオミットされている。
--以上のような仕様に加え、前作ではとてつもなく強靭だった雑魚恐竜は、今作では''ハンドガン3発程度''でバタバタと倒れていく。
--それでいて一度に沸く敵の数が多いため難易度が低い訳ではない。また、こちらが数回噛み付かれたらアウトになるハードモードも存在している。
--次々と迫ってくる雑魚恐竜をテンポ良くバシバシと倒していく戦闘は、コントローラーの振動も相まって''爽快感抜群''である。
***グラフィック・演出
-グラフィックは背景、ポリゴン共に非常に美麗。PS末期の爛熟した表現力が光る。
-前作に引き続き、恐竜の挙動も非常に豊かに描かれており、さながら某恐竜映画のような出来である。
--背景をティラノサウルスが徘徊するシーンがあったり、草むらの中にトリケラトプスの親子がいたりと、要所要所での雰囲気作りも見事である。
-プリレンダムービーはOPとED含め僅かに挿入されるのみだが、美麗な上に演出もクールなので、非常に印象に残る。
***ストーリー
-タイムトラベルをメインに据えたストーリーは終盤、衝撃の展開を見せる。
--余韻を残した壮絶なラストシーンはプレイヤーの心に深く刻み込まれた。本作の話題になると多くの人から「この結末の続きを見たい」という願望が聞かれる。
***リプレイし易いボリュームと濃い密度
-プレイ時間は早ければ五時間を切るほどであるが、その密度は高い。
--豊富なロケーションに加え、通常戦闘以外でのイベント(備え付け機銃でのシューティングや戦車を操作しての戦い等)もプレイにアクセントを与えているため、飽きずに一周を楽しむことができる。
-非常に強力な色違い恐竜との戦闘等やりこみ要素もある。
***おまけゲーム「DINO COLOSSEUM」
-本作の特筆すべき点としてクリア後のおまけゲーム「''DINO COLOSSEUM''」がある。
-キャラクターを選び、VR闘技場のような空間で襲い来る恐竜を倒すというもの。
-本編クリア後の残ポイントを使ってキャラクターを購入することになる。
--前作のゲイルやリックを使用できるのは普通に嬉しいが、やがて''戦車''も追加され、ついにはゲームに登場した''恐竜''まで使用可能になる。''恐竜を操作して恐竜と戦うのである''。
-更には条件を満たすと「''DINO DUEL''」いう二人用対戦格闘ゲームも追加される。''夢にまで見た恐竜の格ゲーである''。
--かなり無茶な内容だが、はまる人は結構はまるらしい。
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**賛否両論・問題点 
-バイタルクレジットサービス(以下BP)
序盤の終わり頃に向かう湖上施設まで来るとBPが非常に簡単に稼げてしまい、以降はまず金に困らなくなってしまう。
湖上施設にはレジーナで訪れるのだが、プレシオサウルスがポイントは高い割にHARDでも非常に弱い。
流石にハンドガンでは辛いものの、ここまで来ればサブマシンガンかヘビーマシンガンのどちらかはまず購入しているのでガンガン狩れる。
それまでのジャングルでは苦労して10体をNO DAMEGE ボーナス付きで狩ることでようやく7000ポイント(これは非常に妥当な匙加減)
湖上施設では現れたらただ撃ってるだけで5桁のポイントが入る。
しかも攻略上必ず通る細い一本道に次々と現れるので、初回プレイであってもまずこの「道場」に気付いてしまう。
-シナリオ進行上必ず購入しなければならない武器がやや多く、買い物の選択幅を狭めている。
特に酷いのはサードエナジー炉。
ここは水中ステージであり、どう考えても出番は少ないと予想される水中専用最強武器の購入は誰もが見合わせるところ。
そして初期水中武器で頑張って水中ステージを終盤まで進めた所へ「水中専用最強武器を買って来ないと進めません」的な謎解きがあり、
ここまで頑張ってきて結局買わされる羽目になる。しかも結構高い。
-シナリオがやや難解、トンデモ展開、などと全体的にやや不評。
-バイオシリーズで言うマーセナリーズのようなミニゲームが収録されているが、奥が浅く、すぐに飽きる。
--本作より先に発売されたバイオ3のマーセナリーズは非常に楽しめたのに、である。
-リアリティに徹していた前作とは打って変わって、娯楽度を優先した凄まじい世界観である。
--原理不明の武器売買システム、生息時期が何万年も離れた恐竜が混在しまくっている、超巨大恐竜として兵士たちの間で伝説化しているラスボスetc...
--全体的にどこか''バカゲー臭''の漂う雰囲気であるのは否めない(前作が極めてシリアスだったことを抜きにしても)。

-この手のゲームでは珍しく、おまけコスチュームの類が存在しない。がっかりした人は多いだろう。
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**総評
前作のようなサバイバルホラーから180°方向転換し、おもちゃ箱をひっくり返したような痛快アクションゲームへと生まれ変わった。複雑なシステムは特に無く、操作性やUIも快適なため、間口は広い。
前作のような方向性を求める人は冷や水を浴びせられることは間違いないが、そういう人も本作の特徴を承知の上でプレイすれば、後の『鬼武者』や『デビルメイクライ』にも通じる、バイオ系アクションゲームが持つ独特の味わいが楽しめるだろう。
探索アドベンチャーから戦闘アクションへの大胆な方向性の転換(フルモデルチェンジ)は、後の『バイオハザード4』でも行われているが、本作はまさにバイオ系ゲームにおけるフルモデルチェンジの先駆けと言えるタイトルである。
現在は『1』と共にゲームアーカイブスで配信中なので、興味のある人は是非。
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**余談
-前作の三上真司氏に代わり、本作のディレクターを務めたのは、後に『[[逆転裁判シリーズ]]』を手がける巧舟氏。
-今作の後、本シリーズは『ガンサバイバーシリーズ』への採用を経て、2003年にXboxにてシリーズ第三弾『ディノクライシス3』を発表する。だが、名前以外はほとんど別物になっており、その『3』の失敗によって、''シリーズは静かに息を引き取ることになる…''。

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