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//「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。 //---- //対応されたようなのでひとまずCO 15/5/21 *ギャラクシアン3 【ぎゃらくしあんすりー】 |ジャンル|擬似3Dシューティング|&amazon(B000069S9C)| |対応機種|アーケード(大型施設)&br;プレイステーション|~| |発売・開発元|ナムコ|~| |稼働開始日|1990年|~| |判定|なし|~| |ポイント|ナムコの技術の粋を結集した超巨大アーケードゲーム|~| |>|>|CENTER:''[[UGSFシリーズリンク>UGSFシリーズ]]''| **概要 -かねてからアミューズメント施設と言う物に興味を抱いていたナムコが企画・製造した、空前絶後の超大型ゲーム。 --1990年4月に大阪府大阪市および守口市で開催された「国際花と緑の博覧会(花博)」にあわせて制作された。企画名は「プロジェクトドラグーン(PROJECT DRAGOON)」。これはこのゲームのシナリオの名称でもある。 --当初ギャラクシアンでも何でもなかったが、社長の「なんだか良くわからないからダメ。ギャラクシアンなら良いよ」という発言によってギャラクシアンの3作目((『ギャラガ』が「ギャラクシアン2」という扱い。『ギャラガ』の後継作である『ギャプラス』は「ギャラクシアン」シリーズではない模様))になった。 **特徴 -それまでも大画面による映像アトラクションは世に多かったが、インタラクティブなゲームと呼べる物は存在しなかった。そこで「30人くらいが同時にプレイできるゲームを作ろう」という発想から作られたのが本作である。 --ムービーにポリゴンを重ねて表示し、プレイヤーの操作によってそれをリアルタイムで処理して破壊する表示をしている。 --最大プレイヤー人数28人。16基の三管式プロジェクターを用いて360度全周モニタースクリーンを実現。スクリーン32枚、構成基板数100枚程度。油圧機構により座席は揺動する。 -プレイヤーたちは重戦闘艇「ドラグーン」のガンナーとなり、眼前に据え付けられた機関銃型のコントローラーを操作して敵を攻撃する。機体の移動には干渉できす射撃のみを担当するため、実質的にはガンシューティングゲームの一種とも言える。 --コントローラーには両手の指で押す2つ(GT-6は4つ)のトリガーボタンがあるが機能はすべて同じ。ひたすら撃ちまくるだけであり特殊武装などはない。押しっぱなしでも連射されるが手で連射したほうが速い。 --ドラグーンにはシールド耐久力があり、被弾を繰り返すと撃墜されてゲームオーバーとなる(ただし標準難易度では滅多に撃墜されることはない)。また最後のターゲットを時間内に破壊できないとバッドエンドとなる。ゲーム終了後はプレイヤーの成績ランクや得点順位が表彰される。 -本作は28人版・16人版・6人版・PS移植版が存在するが、移植版を除く全てが巨大である。 --28人版 ---最大28人のプレイヤーが外向きに円形に並べられたシートに着席して、360度全周スクリーンに向かってプレイする。座席が個別に油圧駆動する(揺動の最大上下幅は2メートル以上)。~ 1990年に「国際花と緑の博覧会」で展示され、1992年にナムコが経営していた東京都世田谷区の大型アミューズメント施設「ワンダーエッグ」に移設された(2000年に閉園のため廃棄)。また2号機が1993年に横浜市の大型ゲームセンター「プラボ鶴見店」に設置された(1997年に改装のため廃棄)。 --16人版 ---席が2人単位で電動駆動する。1991年より国内4カ所のアミューズメント施設やショッピングセンターなどに設置され、さらに台北(中華民国)でも確認されている((ただし、台北市では現在パチンコ店とゲームセンターが条例により非合法となったので現存はしないと思われる。))。2003年に国内の全機が稼働終了。 --6人版「GT-6」 ---後述の『スターブレード』リリース後に、『ギャラクシアン3 シアター6』としてゲームセンター向けに作り直したバージョン。通称「GT-6」「シアター6版」。1993年3月発売。2つの出入口を備えた小部屋の壁一面がスクリーンとなっており、2基のプロジェクターで映像を投影。6人のプレイヤーが横一列に並んで座りプレイする。シートの駆動はしない。~ 史上最大のアーケードゲーム((ゲームセンターに設置される、構造物がひと繋がりになった単一のゲーム筐体としては史上最大という意味。))だが、なんとか一般のゲームセンターにも設置可能なサイズである。約1,200万円という価格と極端な重量のため簡単に導入できるものではなかったが、最盛期には国内各地にとどまらず海外にも設置された。プレイ料金は店が独自に設定できたが1プレイ500円もしくは300円の場合が多かった(アトラクション扱いのマニュアルモードも可能)。2010年に国内の全機が営業稼働を終了。 ---GT-6には、映像とゲーム内容を別物に入れ替えた『アタック・オブ・ザ・ゾルギア(Attack of the ZOLGEAR)』という別バージョンが存在する。要塞兵器キャノンシードを破壊する「プロジェクトドラグーン(PROJECT DRAGOON)」に対して、こちらは巨大生物兵器ゾルギアを体内から破壊するという内容であり、途中二箇所でプレイヤー多数決によるルート分岐がある。 ---ちなみに、GT-6の筐体流用で『リッジレーサー フルスケール』というゲームもあった。ゲーム内容は通常の『リッジレーサー』とほぼ同じだが、座席の代わりに実車のユーノス・ロードスターを使用するという破格のゲームである。GT-6と同じ面積を占有するにもかかわらず1人用であるゆえにプレイ料金も高額であった。 --PS版 ---GT-6の移植である「PROJECT DRAGOON」と、新作シナリオ「THE RISING OF GOURB」の2つからゲーム内容を選択できる。また射撃性能を「NORMAL」「WIDE」「POWER」「RAPID」の4タイプから選ぶことができる。マルチタップ対応で最大4人同時プレイが可能(マルチタップなしでも2人同時プレイ可)。1996年4月26日発売。2014年2月12日よりゲームアーカイブで配信。 **評価点 -ビデオゲームの歴史上、おそらく最大の筐体とスクリーン --28人版と16人版は、施設の内壁全体がスクリーンであり視界の全てがゲーム画面となる。これによる臨場感と没入感は筆舌に尽くしがたい。 --GT-6も、ゲームセンターに設置されるゲームとしては史上最大のスクリーンサイズであり圧倒的な臨場感を味わえる。小部屋タイプで音や光が外部と隔離されていることも臨場感を高めており、音響効果も抜群である。 -当時の水準をはるかに超える迫力の映像 --大型施設ゲームにふさわしく、ゲーム基板も当時の水準を超える性能であり、美麗で迫力あるゲーム映像を実現している。 --敵機や背景の緻密さ・美しさだけでなく、ストーリーの流れやカメラワークも秀逸である。 --なお、花博で稼働した際はすべてのゲーム映像をリアルタイム表示していたが、ワンダーエッグに移設される際に、背景や大型敵はレーザーディスクにムービー収録、小型の敵機や敵弾などはリアルタイム表示で両者を重ねるという形に変更された。16人版やGT-6もこの形式である。 -係員による出撃前のブリーフィング --花博やワンダーエッグでの稼働の際は、順番待ちで並んだり、施設内に入って着席するという流れを「戦闘準備」として演出しており、係員はUGSF軍の制服を着用、プレイヤーへの指示や安全注意も「出撃前の戦士に対するブリーフィング」という体裁で行っていた。これによりゲームが始まる前から気分を十分に盛り上げてくれ、順番待ちもさほど苦にならなかった。 **問題点 -座った席によりスコアの取りやすさが大幅に左右される(28人版・16人版) --28人版と16人版は、重戦闘艇ドラグーンの全方位に円周状に配置された銃座の一つに座って射撃するというゲーム内容である。したがってプレイヤーが見る映像も担当する射撃エリアも席によって全く異なっている。座る席が違えば違う映像を味わえる点は長所と言えるのだが、スコアの取りやすさにも大きな差が生じており、平等なスコア争いが成立していない。 ---大事な場面で高得点の敵が正面に位置するシート(28人版では26番前後のシート)が最も点を取りやすいとされ、この席を狙って入場並びを調節しようとする客も多かった。~ 稼働後期は着席後にドラグーンの進行方向がランダム化されるようになり席順調整が無意味となったが、担当する射撃エリアを選べないことに不満もあがった。 -ゲーム展開が毎回まったく同じ(GT-6) --GT-6版は、スクリーンに映し出される映像や出現する敵の配置は毎回同じであり、それを記憶して照準をすばやく正確に合わせることがプレイヤーに要求される技量となる。大掛かりなゲームの割に奥の深さはさほどでもない。映像や雰囲気は最高なのだが、繰り返し遊んでいるとシンプルすぎるゲーム内容に飽きや物足りなさを感じやすい。 **総評 『[[ギャラクシーフォース]]』もビックリの超大型アーケード筐体。と言うかアミューズメント施設。大型筐体という言葉では表現しきれないほどの威圧感である。~ 現在、28人版は解体廃棄されて現存しておらず、16人版については現存が噂されているが稼働可能な状態ではないと思われる。唯一稼働可能な6人版「GT-6」は有志の私有物となっており、特定の日に一般公開される時のみプレイ可能となっている。28人版・16人版をプレイできる機会はおそらくもう二度と無いだろう。~ ゲームとして面白いかどうかについてはやや疑問が残る。と言うのも、その性質上繰り返しプレイを前提としておらず、擬似3Dシューティングとしてあまり完成度が高いステージ構成とは言えない。~ 28人版・16人版はアトラクションそのもの、GT-6もアトラクション的性質が強いゲームであり、誰もが初見でも十分に楽しめる造りとなっている。だが反復プレイで腕前を上達させていく楽しさはあまり意識されていないようにも思える。 **その他 このゲームのコンセプトとアイデアを引き継いで、1人プレイ用のコクピット型ゲームとして新規に開発されたのが『スターブレード』である。 **参考動画 #region(プレイ動画) 28人版(ワンダーエッグ) &youtube(https://www.youtube.com/watch?v=CsErmw-hIY0) GT-6 プロジェクトドラグーン(英語音声) &youtube(https://www.youtube.com/watch?v=nVdQpfxY4jI) GT-6 アタック・オブ・ザ・ゾルギア &youtube(https://www.youtube.com/watch?v=Y1AdspHlUkI) #endregion