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」を以下のとおり復元します。
このページではアーケード版『怒』(判定なし)、ファミコン移植版(クソゲー/劣化ゲー)、MSX移植版(判定なし)を紹介する。
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*怒
【いかり】
|ジャンル|アクション|
|対応機種|アーケード|
|発売・開発元|SNK|
|稼動開始日|1986年2月|
|プレイ人数|1~2人|
|判定|なし|
|>|CENTER:''怒シリーズ''&br;''怒'' ([[FC>怒]]) ([[MSX>怒]])  / 怒号層圏 ([[FC>怒II DOGOSOKEN]]) / 怒III ([[FC>怒III (FC)]])|


**概要
-ラルフとクラークという2人の兵士が悪の組織に立ち向かうという筋書きの、SNKが世に放ったトップビューアクション。
--いわゆる『戦場の狼』や『フロントライン』の二番煎じと言える作品。

**特徴
-本作は2人プレイ可能なトップビューアクション。1Pがラルフを操作し、2Pがクラークを操作する。
--ゲームシステムとしてはひたすら画面上へ歩いて行き、ステージの最後にいるボスを倒せばよいというもの。
-操作は1ループレバーと2ボタン(ショット、手榴弾)。本作は同社のトップビューアクション『T.A.N.K.』の続編として位置付けられているので、前作同様にループレバーを採用している。
--ループレバーとは、SNKが独自に開発した新しいタイプの入力装置で、''レバーとダイヤルを融合させた''変わり種なものとなっている。
---これによりレバーで8方向に歩きそれとは別にダイヤルで攻撃方向を変えられたので、「右に撃ちながら上に歩く」といった具合で、歩く方向と撃つ方向を別にして操作出来た。

**評価点
-ループレバーを用いた操作体系により、敵ごとに戦術を変えてうまく倒す点に独特の面白さが出た。
-手榴弾を投げた際の爆風に当たった建物や戦車は釣られて爆発するので、爆発の連鎖で沢山の敵を一斉に倒すのは爽快感がある。

**問題点
-SNK作品のお約束として、''難易度が高い。''
--本作にはランクというものがあり、プレイヤーが倒した敵と、倒すのにかかった時間を計測している。
---それに基づき本作のランクは、短時間で敵を多く倒せるプレイヤーは上手で、いつまで経っても少しも敵を殺せないプレイヤーは下手だと判断。そしてアイテムや敵の出現する場所や数やタイミングをリアルタイムで変更しているのだが、''出現させる量が極端すぎる。''

**総評
ループレバーによる操作は面白いが、難易度は高め。~
本作と『T.A.N.K.』のヒットにより、以後もSNKは『[[ゲバラ]]』や『[[バミューダトライアングル]]』等ループレバーを採用した作品に力を入れるようになる。

**余談
-本作は元々ランボーのゲーム化として企画されていた作品でもある。
-クラークのデザインはKOFの金髪にグラサンという容姿ではなく、単なるラルフの色違いだった。
--ちなみにラルフは前作でプレイヤー戦車のパイロットだった設定があるので、本作で生身のデビューを飾った。

-ラルフとクラークは、後に同社の格闘ゲーム『[[キング・オブ・ファイターズ>THE KING OF FIGHTERSシリーズ]]』にも登場している。

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*怒 (FC)
【いかり】
|ジャンル|アクションシューティング|CENTER:&image(http://www.suruga-ya.jp/database/pics/game/174000031.jpg,height=160)&image(http://www.suruga-ya.jp/database/pics/game/160000031.jpg,height=160)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|1.25MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|ケイ・アミューズメントリース|~|
|開発元|マイクロニクス|~|
|発売日|1986年11月26日|~|
|定価|5,500円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|~|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|劣悪な操作性&br理不尽過ぎる難易度&br処理落ちがひどすぎる&brいわのなかにいる!&br長すぎるステージ&br''このゲームそのものに「怒」''|~|

**概要(FC)
本作は業務用で人気を博したトップビューアクションシューティング『怒』(SNK)のファミコン移植版である。~

**システム(FC)
-十字キー+2ボタン(ショット、手榴弾)で操作。原作通り、機銃、手榴弾共に弾数制限がある。
-道中に置いてあったり、建物を破壊すると出現するアイテムを取るとプレイヤーがパワーアップする。
-道中に置いてある戦車に乗ると、敵の機銃では一切ダメージを受けなくなるが、爆発攻撃を受けたり、燃料切れになるとその戦車は爆発してしまうので、爆発に巻き込まれる前に降りなければならない。

**問題点(FC)
-本作の移植を担当したのは悪名高いマイクロニクスであり、業務用のプレイ感覚は全く再現されておらず、難易度も業務用に輪をかけて理不尽な高さになっている。正直、敵の出現位置、出現パターンを完全記憶して何とかまともに攻略出来るというレベルである。
--''業務用のループレバーによる操作''は再現されておらず((専用スティックでも同梱しない限り再現は不可能である。もちろん再現しなければゲーム性そのものが変わってしまうのだが・・・。))、プレイヤーのショットはプレイヤーが向いている方向にしか撃てない。つまり、「後退、または左右に動きながら前方に撃つ」といったことは出来ない。
--''主人公の動きは常時処理落ちしているかのように遅い。''業務用も決して機敏とは言えなかったが、本作はとにかく遅い。その癖、敵兵士はやけにちょこまかと動いてこちらを狙い撃ちしてくる。
--戦車に乗れば敵の機銃攻撃は効かなくなるので楽にはなる。というより、戦車は命綱に等しい。''激戦区では戦車を失う=ゲームオーバーと言っても過言ではない。''
---戦車は原作のループレバーのように砲塔の向きを変えられるが、その最中は移動ができない。
---川を渡る場面があるが、戦車は川には入れないので、乗り捨てていかざるを得ない。ただでさえ遅いプレイヤーの動きがさらに遅くなるので、突破は困難を極める。
--つまり、ループレバーを考慮した敵の攻撃や弾数制限と、原作でのプレイヤー側の縛りはそのままにもかかわらず、操作系が大幅劣化。これではまともにプレイできる訳がない。

-マイクロニクスのゲームにはよくある事だが、本作は処理落ちが非常に酷い。画面上にキャラクターが3人ほど出た時点でチラツキが起こる有様。
--それどころか、''何が処理落ちで何がもともとの仕様なのかもはや分からない。''
-兵士の服が単色であるなど、グラフィックも非常にのっぺりとしている。BGMも単音で非常に寂しい。
--ステージもあり得ないくらいに長いので、このBGMを長時間聴き続けるハメになる。

**評価点(FC)
-ゲームオーバー表示中に「A・B・B・A」とボタンを押すと、何度でもその場でゲームを再開できる裏技がある。
--と言っても、3面と4面のスクロールストップ画面では使えないので、この裏技ありでもクリアできるかどうか怪しい。
--加えて言えば、''復活時にたまに岩の中などに復活して進行不能となる''。その場合、敵に殺されるまで待つかリセットしかない。

-タイトル画面で入力するとステージセレクトが可能になる裏技コードがある。
--ただしその裏技コードは''タイトル画面で上,下,A,A,B,左,右,A,B,上,A,下,右,右,左,B,上,左,A,右,B,左,右,A,左,上,A,下,A,右,左,B,スタートというとんでもない仕様。''入力する間にデモプレイが始まってまた最初からやり直しになる。

-道中に置いてあるヘリコプターに乗れるという、本作独自の要素がある。
--ただし戦車と違い補給不可の上、燃料の減りも異様に激しいため、ほんの一時しのぎにしかならない。

-2人同時プレイ出来る。

**総評(FC)
''本当にテストプレイしたのか''、と疑いたくなるような操作性、難易度。''「怒」はこのソフトに対するプレイヤーの感情だろう。''~
本作発売から大分年月を過ぎたがPSP『|[[SNKアーケードクラシックス ゼロ>SNKアーケードクラシックスシリーズ#id_9eaff873]]』でAC版がプレイできる為、本作及び他のマイクロニクスによるSNK作品の移植の存在意義は無くなった((ただし、二人同時プレイが行えず、ループレバーの操作性の再現に難があるため、完全な移植とは言い難い。))。~

**余談(FC)
-本作パッケージイラストを担当しているのは漫画家のたがみよしひさ氏。
--ミリタリーものの漫画を多数手がけてきた漫画家だけに格好よさは抜群なのだが、肝心のゲームの出来が悲しいことになっているだけに不憫。

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*怒 (MSX)
【いかり】
|ジャンル|アクション|&image(http://www.suruga-ya.jp/database/pics/game/323000834.jpg,height=160)|
|対応機種|MSX2|~|
|発売・開発元|SNK|~|
|発売日|1987年|~|
|定価|6,800円|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|SNK唯一のMSXソフト|~|

**概要と特徴(MSX)
-アーケードで人気を博したSNKのトップビューアクション『怒』。本作はその『怒』のMSX2版。ただし、AC版の移植というよりは、FC版の再調整版とでもいうべき作りになっている。
--『怒』のFC版は、劣化では済まないクソゲーと化してしまったため、本作は「アクションゲームに向いているファミコンですら『怒』はクソゲーになったから、アクションに向かないMSX2ではもはやゲームにならないだろう」と発表当初から期待されていなかったが、意外な出来の良さに驚かれた。
-操作はFC版と同じく、十字キーで移動、攻撃はショットと手榴弾。ジョイスティックを2つ用意すれば、2人でプレイできる。
-やられた敵は死体として残る。本作だけの演出。おかげで、プレイヤーが通った後には、死体が散乱という事に。

**評価点(MSX)
-操作系はFC版と同じものの、ゲームとしては本作の方が断然出来が良くなっている。

-グラフィックの再現度は、FC版に比べ原作にずっと近い。
--FC版は色が薄くのっぺりしたグラフィックで、AC版の面影を失っていた。

-画面がなめらかにスクロールしたり、キャラクターがキビキビ動いたりと、FC版のカクカクしたアニメーションとは雲泥の差。
--MSX2はハードウェア横スクロール機能を持ってないため、一般的にアクションゲームに不向きとされている。しかし、本作は縦スクロールのゲーム。さらにスプライト機能等はFCより上((SFCならMSX2を上回るが登場は本作の3年後。))なため、FC版よりも見栄えがよくなっている。

-正反対の方向に歩いても振り向く操作ラグがなくなり、FCの『[[ゲバラ]]』のような機敏な立ち回りができるようになった。
--FC版はループレバー操作を意識してか、正反対を向くとご丁寧に中間グラフィックが入っている。余計なお世話だが。

-本作は難易度が低く、怒シリーズ屈指のヌルゲーである。FC版に比べ様々な違いが見られる。
--機敏な操作ができるようになった。
--敵が主人公をちょこまか狙い撃ちするいといったAC版に近い動きをしていたが、単調な動きをするようになった。
---後ろにプレイヤーがいるのにもかかわらず正面を撃ち続ける、足を止めて撃ち続ける、無防備にプレイヤーの前を横切るなど。
--弾数制限がなくなった。
--主人公が死ぬとその瞬間「ワーッ!」という叫び声と共に、画面内の敵が全滅する。
---世界広しと言えど、自分のミスで敵が全滅するゲームはおそらく本作しかないだろう。

**問題点(MSX)
-遊べるとは言っても、やはりFC版の流れを組む作り。AC版のゲーム性を再現できていない。
--乗り物のグラフィックは単色な上、FC版以上に雑。
--BGMの再現も不十分。

-FC版ではポーズがかけられたが、本作ではできない。

**総評(MSX)
FC版を再調整したかのような作り。操作性を向上させ敵の難易度を見合ったものに下げたため、バランスのよいものとなった。縦スクロールのゲームなため、MSX2の弱みも出ていない。悪くない出来のゲームだ。~
原作とは違うゲーム性になってはいるが、十分遊べると言っていいだろう。~
ただし、移植という意味では、FC版をベースにしている以上、不十分ではある((MSX2はPCなので、操作系をキーボードに割り当てればループレバーの再現も可能だった。FC版をベースにした事には疑問の余地もある。確かにこの場合は、協力プレイができなくなるが。))。

**余談(MSX)
SNKは『[[アテナ]]』もMSX2に移植する予定であったが、発売中止となっている。本作の出来が良かっただけに残念である。尤も『アテナ』は横スクロールアクションなので[[MSX2には厳しかった>魂斗羅 (MSX2)]]のかもしれない。

//シリーズの個別ページは、移植を除く作品数5以上が条件なのでここに
**怒シリーズ
|>|''機種''|''タイトル''|''概要''|''判定''|
|>|AC|''怒''|ラルフとクラークが初めて戦いに身を投じた記念すべき作品。|なし|
||FC|''怒''|''劣化では済まないクソ移植に「怒」。理不尽な難易度に「怒」。マイクロ二クスに「怒」。''|BGCOLOR(lightsalmon):ク|
|~|MSX2|''怒''|MSXにおいて数少ない『FC版よりも面白い』アクションゲーム。|なし|
|>|AC|怒号層圏|ラルフとクラークが今度は魔界で大乱闘。||
||FC|[[怒II DOGOSOKEN]]|ゲーム性が変な方向にアレンジされた。&br;そして明らかに別な言葉に聞こえる空耳が目立ち、''今は閉鎖された他所の掲示板あたりでネタにされた程。''&br;''「ロース! 肉丼!」''|BGCOLOR(khaki):劣化|
|>|AC|怒III|ゲームシステムが突如肉弾戦に変更されたので、前2作のファンはガッカリ。||
||FC|[[怒III>怒III (FC)]]|ゲームバランスを練り直した良移植だが、そもそも原作が肉弾戦メインのため、前2作のようなド派手なアクションはほとんど無い。|なし|
|>|>|>|>|BGCOLOR(#cccccc):''オムニバス''|
|>|PSP|[[SNKアーケードクラシックス ゼロ>SNKアーケードクラシックスシリーズ#id_9eaff873]]|SNKのアーケードゲームを多数収録したPSP用のオムニバス集。&br;ソフトの仕様上2人プレイが出来なくなったが、本作の「歩く方向と攻撃の方向を分けられる操作性」は再現されているので、ファミコン版よりはるかに良い。|なし|

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