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*いっしょにチョキッと スニッパーズ 【いっしょにちょきっと すにっぱーず】 |ジャンル|コミュニケーション・アクションパズル|&amazon(B06XCB8NLT)| |対応機種|Nintendo Switch|~| |メディア|&color(blue){ダウンロード専売ソフト}|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|2017年3月3日|~| |定価|1,667円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|2~4人で仲良くチョキチョキ&br()ボリュームは価格相応|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 Nintendo Switchのローンチタイトルの一つで、ダウンロード専売ソフト。~ 細長いかまぼこのような形をした赤い「スニップ」と黄色い「クリップ」をチョキチョキして問題を解いていく2Dアクションパズルゲームである。 ---- **特徴 -「スニップ」と「クリップ」は左右の移動としゃがみ、ジャンプ、体の回転ができる。 --そしてお互いの体が重なっている時にボタンを押すと、重なっている範囲をチョキッとカットできる。 --こうしてチョキチョキしてお題をクリアするのにちょうどよい形にしていくのが本作のメインの遊びとなる。 -操作はJoy-ConをSwitch本体から分離した状態で行う。 --「スニップ」・「クリップ」で操作方法が若干異なるが、設定でどちらかの操作タイプに変更することも可能。 -全部で3つのモードがあり、メインとなる2人まで参加可能のパズル「WORLD」のほかに、2~4人用パズルの「PARTY」モード、2~4人用対戦モードである「BATTLE」が存在する。 --「WORLD」は基本的な物理演算パズルで、カットと仕掛けを上手く使ってクリアを目指す。 ---当初は一部のステージしか遊べないが、何個かクリアすると星印のついた上級編が解禁される。 ---操作キャラを切り替える形で一人でも遊べる。この場合Joy-Conを分離せずに携帯モードのまま遊べる。 --「PARTY」は「WORLD」のギミックが多人数プレイ用に複雑化した物。2人でも息を合わせるのすら若干難しいのでこちらはより一筋縄ではいかないが、その分達成できた時はより盛り上がれる。 ---2人でもスニップ・クリップを二体分操作することでプレイ可能。3人では誰か一人が二体分操作を担当する。 --「BATTLE」はお互い3機の残機を持って切り合う「チョキッとドージョー」とバスケ・ホッケーの3種の対戦ゲームが収録されている。 -作中の問題は全てノーヒントで、プレイヤーたちが相談してクリアを目指すことになる。 --どのステージも解答法が一つとは限らないのがポイント。自分では思いつかなかった意外な方法を他のプレイヤーが思いついてくれることもある。 ---例えば左の水槽に水を入れるという問題の場合、コップのような形にカットして水を溜めて入れるというのが簡単な解答法だが、~ 一人が坂のような形になってもう一人が地面に落ちた水を傾斜を利用して押し込んでもよく、逆に二人で水を挟み息を合わせて運んでいくというあえて難しい方法をとってもよい。 --物理演算パズル要素もあるため、落ちてきた物体がプレーヤーの意に反する動きをする場合もあり、その後相方にぶつかり大きく予想を外れる場合もある。解法を思いついたらしっかり声をかけて共有するのも大切。 ---- **評価点 -操作は上下左右の移動と相手をチョキチョキするだけでいいので、誰でも即プレイできる。 --Switchの仕様上Joy-Conを片方貸せばすぐにおすそ分けプレイが可能で、出先・移動中でも携帯モードで気軽にプレイが可能なので、本体との相性もバツグン。 -どちらかと言うと本作はゲームそのものよりも一緒にプレイしてる人とのコミュニケーションに重きを置いており、相談する楽しさがある。 --解き方が分かったとしても、その方法を上手く相方に伝える・思い通り動いてもらう必要があるため意外と簡単にいかず、ここがまた面白い。 ---問題自体は「どうすればクリアできるか」は提示されてないものの、上から鉛筆が落ちてきて画面横には鉛筆削りがある、といった具合に直感的に何をすればいいかはおおよそ検討がつくようになっているので、難しすぎてグダグダになり空気が悪くなるようなことはまずない。 --伝えようとするうちに間違ってカットして変な形になったりすることもあるが、ワンタッチで復帰は可能なのでやり直しは簡単。 ---だがむしろ変な形の方がクリアするためにちょうど良かったりすることもあるため、色んな形にカットし試行錯誤してみることがクリアへの近道である。 --操作できるのは4人までではあるが、解き方を考えるのにはそれ以上の人数でもよいため、5人以上集まった場合や普段ゲームをやらない人がいる場合でも間接的に参加しワイワイ楽しめる。~ パーティ・対戦ゲーでありがちな「ゲームをやらない人が輪から外れて楽しめない」「自分の番が周ってくるまで暇」という問題に一石を投じる形となっている。 -ストーリーの類はないが、ビジュアル面は全編通してポップな雰囲気となっており「スニップ」と「クリップ」の表情も多彩で観ていてなかなか楽しい。 --BGMもフルートや口笛が中心となった優しく繰り返し聞いていても飽きない楽曲となっており、思考中もプレーヤーを邪魔しない。 -お題をクリアするのがもちろん目的ではあるが、制限時間はかなり長いので自由な形に切って遊ぶこともできる。 --公式サイトにも載っている通り歯ブラシ、船、音符、イチョウ…等工夫次第で色々作ることもできる。 --もちろん意味はないが、あえて個性的な形でクリアを目指してみるのも一興かもしれない。 -対戦モードもシンプルながら相手を切ることで妨害・突破が可能なので、なかなか白熱した試合になることも。 ---- **問題点 -この手の協力ゲーの常だが、なかなかうまくいかない時はケンカになる場合がある。 --特にその気もないのに間違って切ってしまった場合、そのままお互いクリアそっちのけで切り合いになることがままある。 --もっとも本作は限界まで切ってしまってもすぐ復活が可能で、失敗した場合のペナルティもないため、過去の協力ゲーに比べると大喧嘩というほどには至らないであろうが。 -メインとなる「WORLD」の問題数は45個で、ランダム性にも欠けるため答えさえ分かってしまえば数日もあればコンプリートは可能。 --その分価格は2,000円もしないので価格相応とは言える。また、上記の通り二人以上でプレイすると予期せぬ事が起こったり、色々会話したりなどであっと言う間に時間が過ぎてしまうこともあるので、価格以上に楽しめたという感想も多い。 ---- **総評 新規タイトルながら手堅くまとまっており、敷居の低さから幅広い世代の誰でも楽しめる作品。~ 価格も安めなので、Switchを持っておりパーティゲーや小さい子供でも遊べるゲームが欲しいと思った方は、購入してみてはいかがだろうか。 ---- **余談 -実は当初から任天堂内製で製作されたソフトではなく、英国でインディーズゲームを作っているある兄弟がイベント展示用に作ったゲームをSwitchの本格発表前に目をつけた任天堂が共同で開発した物である。 --Switchではインディーズ開発者への門戸を開くという事が新たな柱として掲げられているので、本作をローンチタイトルにしたのはそのアピール目的もあると思われる。 -パッケージ版が発売される通常のソフトと違い注目度がやや劣るダウンロード専売であるが、17年3月の決算説明会にて売上は3月期だけでも全世界合算35万本以上と相当数の売上があったことが明かされた。 --ハードの普及台数や販売期間を考えると、かなりの成功を収めたと言えるだろう。