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Rance II -反逆の少女たち-」を以下のとおり復元します。
*Rance II -反逆の少女たち-
【らんすに はんぎゃくのしょうじょたち】
|ジャンル|RPG|&image(Rance II.png)|
|対応機種|PC-8801&br()PC-9801&br()PC-88VA&br()X68000&br()MSX2&br()FM TOWNS|~|
|発売・開発元|アリスソフト|~|
|発売日|1990年5月15日|~|
|定価|6,800円|~|
|レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|前作からパワーアップ&br()相変わらず戦闘は大味|~|
|>|>|CENTER:''[[Ranceシリーズリンク>Ranceシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-アリスソフトの『Ranceシリーズ』の二作目。
--『[[Rance -光を求めて-]]』の続編にあたる。

-フロッピーディスク(2D)は、前作(4枚)を大きく上回る12枚組。

**ストーリー
 魔法使いの少女4人の手によって、自由都市カスタムの町は都市全体が地下へと陥没してしまった。
 元凶の少女たちを倒す依頼を受けたのは鬼畜外道のあの男、ランスだった。
 ランスはカスタムの市民を救う……のはとりあえず置いといて、4人の少女たちへのお仕置きを目論み、4人と魔物たちが待ち受ける地下迷宮へと挑んでいくのであった。



**特徴
-町で情報を集め、ダンジョンへ挑むのが基本的な流れ。
--前作同様、町ではコマンド選択式のADVの操作となる。
--ダンジョン内で謎を見つけて、いったん町で情報を集めなおすような場面もある。

-町の特徴
--前作では方角を選んで少しずつ移動する手間があったが、本作では行き先を選ぶだけで直接移動できる。
---ただし、ダンジョンはマス目形式で方角を指定して1マスずつ移動する方式。
--前作と同様に、「見る」「聞く」「話す」などのコマンドで他のキャラクターから情報などを得る。

***戦闘の特徴
-ダンジョン内は基本的にランダムエンカウントで、ボスのみ固定。

-ランスのみが戦っていた前作と違い、仲間と共にバトルする。
--仲間に指示を出すことは出来ず、オートで攻撃や回復を行う。
--初期はシィルと共に戦うが、他のキャラクターも仲間になる。

-戦闘時の選択肢
--「武器で攻撃する」「必殺技を使う」「''悪口を言う''」「少し休む」「アイテムを使う」「逃げる」など。
--「武器で攻撃する」は通常攻撃・「必殺技を使う」はMP消費攻撃のようなもの。
--「悪口を言う」は一部の敵にのみ有効な特殊なコマンド。
--「少し休む」は''気力''を回復する。体力ではない点に注意。

-気力というパラメータがあり、一般的なRPGのMPに相応する。
--キャンプ(メニューのようなもの)を開き、「休む」を選択することで回復できる。
---ダンジョンの中でも選べるコマンドなので、一戦ごとに回復することが可能。

-雑魚敵を倒した際、宝箱を確率でドロップする。
--ここで強力な武器が手に入ることもある。

-「はぐれメタル」のような経験値が多いモンスターがそれなりに出現する。

**評価点
-前作の魅力をパワーアップさせている
--CGやダンジョンのボリュームが増え、遊び応えが増した。
--本作では仲間も戦ってくれるので、共闘する楽しみがある。
--エロゲーらしいキャラクター像や、変なネーミングセンスなどは健在している。

-深みを増したストーリー
--キャラクターが増えたことで、舞台設定を掴みやすくなっている。
---前作と違い、サブタイトルの、「反逆の少女たち」4人は物語に深く関わってくる。
---ランスは相変わらずエッチ目的で少女たちを倒すが、目的はきっちり達成している。
--途中でシィルが離脱するイベントがある。シィルはランスではない男性と一時的に手を組む。
---ランスは相変わらず、「奴隷を取り戻す」と言ってはいるものの、奴隷以外の面でもシィルを気に入っていることが伝わってくる。
---ランス以外の男性と組んだシィルは、ランスのことをどう思っているかが掘り下げられる。
--物語のラストの展開は実に''ランスらしい''豪快なシーンでエンディングを迎える。どんな内容かは見てのお楽しみ。

-カスタム4魔女の登場
--当初は敵ボスとして登場する、本作の裏ヒロインとも言えるカスタム4魔女「魔想志津香」「マリア・カスタード」「エレノア・ラン」「ミル・ヨークス」は、後のシリーズにも登場するサブレギュラーとなった。
---とりわけリーダー格である志津香はいわゆるツンデレ系ヒロインの先駆け((厳密にはデレるのは本作ではなくかなり後の作品になってからだが))で、前作からパワーアップした美麗なCGも相まって人気を集めた。その人気たるや''本作の志津香が魅力的だったからという理由でアリスソフトに入社した社員がいた''程。 

**問題点
-気力の管理が面倒
--気力の消費量が結構多いため、こまめに回復しておかないと戦闘で不利になる。
--前述したように回復にはいちいち「キャンプ→休む」のコマンドを選ぶ手間がある。
--かといって回復する手間を惜しんで、気力を使わない低威力な攻撃ばかりだとかえって時間がかかってしまう。
--まとめると「サクサク高威力技を使いたいなら、チマチマ気力を回復する必要がある」という厄介なバランスである。

-前作から改善はしているが、戦闘バランスは大味
--仲間に指示は出せず、選択肢が少ないため攻撃を連打するだけになりがち。
--ボスは体力が高いため、体力・気力の管理も重要となるが、それでも作業感は否めない。

-ADVパートの難易度
--本作はRPGであると同時にADV要素もあるが、RPGを期待してプレイするとADVパートが面倒に感じる。
--ADVパートには詰みはないため一応コマンド総当たりで解けるレベルではあるが、キーアイテムを手に入れるためには大抵あちこち動き回って会話イベントをこなす必要があり、また終盤になるとダンジョンの最深部と町を往復してフラグ立てに走り回ったりと、ボリュームのバランスがADV寄りになっている。
---当時のPCゲームではよくあるバランスではある。


**総評
前作の時点で好評だったストーリー面に関してはキャラクターの掘り下げ・ヒロインの追加により深みが増した。前作の難点だったシステムも幾分改善されている。~
反面ゲームとしてはまだまだ、と言ったところで(当時のアダルトゲームのハードルの高さもあるが)発売時点では後発作ほど話題にならず、次回作である『[[III>Rance III -リーザス陥落-]]』をもってシリーズは名を上げることとなる。~
~
現在では前作共々フリーで配信されており、ランスの歴史を体験したいのであればダウンロードして遊ぶのもいいだろう。~
一応現代リメイク版も存在するが、下記の通り入手は少々出費を覚悟する必要がある。

**余談
-前作のパッケージの緑髪の少女「トマト・ピューレ」は武器屋の店員として本作で''初''登場した。
--なお、''本作のパッケージのヒロインは本作に登場しない。''またか。
---というか一年程度で出たトマトと違い、本作のパッケージに描かれているのナギが本格登場する((厳密には本作のヒントディスクのおまけコーナーのみに出演するが、後発作のナギと全く性格が異なる))のはなんと六年後の『[[鬼畜王>鬼畜王ランス]]』である。今だったら間違いなく炎上モノである。

-本作からランスがヤるシーンでは妙に勇ましい専用BGMが流れるようになった。曲名は「我が栄光」で、作品によっては「My glorious days」というタイトルの時もある。
--なのだがこの「我が栄光」、&bold(){東ドイツの国歌}「Auferstanden aus Ruinen(日本語訳:廃墟からの復活)」そのものであり、&bold(){他国の国歌をエロシーンに採用する}というぶっとんだ行為をしている。
--なお、本作発売から5か月後にドイツは統一して「Auferstanden aus Ruinen」の権利は雲散霧消したので(今のところは)国際問題にはなってはいない。旧東ドイツ国民が知ったら何を思うやら…。

-本作発売時点ではアダルトゲームの規制がなかったため、本作ヒロインのうち何名かの年齢設定が現代ではマズイものになっている。
--現在まで続く長編シリーズであり世界観の設定も作り込まれているが、『II』当時の年齢に触れると問題が発生するため、設定上は直接言及しない形をとっている。

-前述の様に、今作から登場した志津香の人気はシリーズ通して安定して高くなっている。
--会報時代のファンクラブには、「かなみちゃん教」と「魔想志津香至上主義」という2大ヒロイン勢力が社内外に存在していた。
--『[[ランスIX>Rance IX -ヘルマン革命-]]』記念ファン投票では、ヒロイン部門で得票数トップを獲得している。
--人気を受けてか、本作の出来事を発端とする志津香の復讐劇は、『ランスIX』で完全決着となるまでシリーズ24年に渡る長大なサブストーリーとなった。
--オフィシャルショップでもグッズが優遇されていたり、オフィシャルショップでランスIXおよびランス03を購入した際の特典も志津香グッズであったりと、人気の高さが伺える。

-公式ブログによると、PC-88版には魔想志津香の父親のイラストがあったらしい。

-ファンディスク的な存在である『RanceII ヒントディスク』には、おまけゲームとして『SDランス -犯人は、誰だ-』(通称 学園ランス)が収録されている。
--冊子のヒント集郵送はチャンピオンソフト時代からあったが、ヒントディスクは今回が初。

**移植・リメイク
-複数のパソコン機種で発売された。
--ファン開発で公認のBASICからMOS-DOSに移植するキットなども存在する。

-1997年に発売されたオムニバスソフト『ALICEの館4・5・6』に収録されている。
--元々のランス2はSYSTEM1(MS-DOS用)よりさらに古いが、こちらに収録されているのはsystem3.5(Windows95/NT対応)に移植してあるので、現在でもデータを扱いやすい。

-ゲーム要素を省いたダイジェスト版が『[[ランス・クエスト]]』の公式サイトで[[無料配布>http://www.alicesoft.com/rance8/rance.html]]されている。
--移動や戦闘の手間がないので、ストーリーだけを知りたい場合はこちらを推奨。

-2009年に発売されたファンソフト『アリス2010』内にリメイク版の『ランス02 反逆の少女たち』が収録されている。
--現代風に設定をリメイクした『02改』も併せて収録されており、後に更なる調整したアップデート版パッチも配布された。
--『01』『03』と違い単体発売はされておらず、『アリス2010』のダウンロード版も存在しないため、現在ではやや入手困難。中古も高騰している。
--スタッフは『02』もそのうち再調整して単品販売したいとコメントしていたが、未だに発売はされていない。

-現在はアリスソフトの配布フリー宣言により本作の自由配布が認められている。
--アリスソフトアーカイブズでは『ALICEの館4・5・6』収録のWindows版もダウンロード可能なので、興味のある人はダウンロードするのもいいだろう。

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