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Detroit: Become Human」を以下のとおり復元します。
*DETROIT: BECOME HUMAN
【でとろいと びかむ ひゅーまん】
|ジャンル|オープンシナリオアドベンチャーゲーム|&amazon(B07JYKC2PL)|
|対応機種|プレイステーション4|~|
|発売元|ソニー・インタラクティブエンタテインメント|~|
|開発元|クアンティック・ドリーム|~|
|発売日|【PS4】2018年5月25日|~|
|定価|【PS4】3,900円(税別)|~|
|レーティング|CERO:D(17才以上対象)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|プレイヤーの選択でストーリーの展開が大きく変化する。まるで映画のようなグラフィック・演出や緊張感あるコマンドアクション要素。|~|
|>|>|CENTER:''Quantic Dream製ADV''&br Fahrenheit / [[HEAVY RAIN 心の軋むとき]] / [[BEYOND: Two Souls]] / ''Detroit: Become Human''|
//Windows版の発売は決まっているけどまだ出てないから削除

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#contents(fromhere)
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**概要
アンドロイドが社会に普及した近未来のデトロイトを舞台とし、3体のアンドロイドの主人公により物語が進行していくアクションアドベンチャーゲーム。
同開発元「クアンティック・ドリーム」による過去作「HEAVY RAIN 心の軋むとき」の特徴である''ストーリー分岐''のシステムを受け継いでいる。

このシステムにより、分岐先すべてのシナリオやムービーを作成する必要があるため、制作には長い年月が必要とされ、その期間は実に''約4年間''ほど掛かったという(公式製作者インタビュー動画より)。

ゲームのグラフィックは最大限のリアルさを誇り、だがそれだけでなく、過去作ヘビーレイン同様、''キャラの動きすべてが「モーションキャプチャー」技術により実際の人間(俳優)の体の動きをインプットされている''ので、さらには緊張感あるカメラ演出や吹き替え、演技により''映画そのもの''である。


**ストーリー

2038年、デトロイト。
人間と同等以上の外見・知性を兼ね備え、社会での様々な労働・作業を人間と代わり担うようになった''アンドロイド''は、社会に不可欠な存在となっている。
その一方、アンドロイドの普及により職を奪われた人々による反アンドロイド運動が活発になるなど、社会には新たな軋轢と緊張が生じている。
そんな中、''自我や意思、欲望''などを持ち始めるアンドロイドが発見され、それら異常な行動をする個体は''「変異体」''と呼ばれるようになった。

人間から過酷な労働を強いられたり、暴力を受けるなど''「モノ」''として認識し扱われる中、
人間への恐怖や怒りを持ち、人類への対抗や、人類からの完全な独立を図ろうとする変異体も現れ始めた。

''それは命か、それともモノか。あなたは、この物語を通じて幾度となくその問いを突き付けられることになるだろう。''

''これは、人間の、アンドロイドの、そして----あなたの「物語」''


(一部、公式サイト引用)

**主人公
-''コナー''
--型番は「RK800」。
--変異体による犯罪捜査の一員として、人間の警察とともにに捜査・行動を行う最新鋭モデルのアンドロイド。
--いかなるチームにも溶け込めるよう開発された社交モジュールや、犯行当時の容疑者や被害者の行動を予測・再現する物理シミュレーション機能など、捜査官としての任務の遂行を目的として製造されたアンドロイド。
--パートナーの「ハンク・アンダーソン」警部補とともに捜査を進行していくことになる。

-''カーラ''
--型番は「AX400」。
--家事や子供の世話など、家庭での人間の作業をサポートすることを目的として製造されたモデルのアンドロイド。
--薬物に依存した父親の「トッド・ウィリアムズ」とその娘の存在「アリス」との家庭に買われるが、父親トッドによるアリスへの暴力・虐待から彼女を守るため、彼女とともに家から逃亡する。
--アリスと、物語の途中で出会うアンドロイド「ルーサー」への家族的愛情を抱きながら、自由で平和な生活を求めて旅に出ることになる。

-''マーカス''
--型番は「RK200」
--世界的画家の「カール・マンフレッド」宅で彼の介護や仕事の手伝いをしていた。
--とある出来事で廃棄処分の危機に晒され、人間との共生、もしくは対立を目的として他の変異体アンドロイドとともに様々な行動を起こしていくことになる。
--因みにマーカスは、アンドロイド製造会社である「サイバーライフ」社の元創立者「イライジャ・カムスキー」にカール宛に送られたアンドロイドである。

**特徴・評価点
-シナリオ
--上記3体の立場・目的の異なるアンドロイドによるストーリーがチャプターごとに進行していく。
--舞台は「人間とアンドロイドの世界」。本格的な映画のような緊迫感のある展開が多く、プレイヤーが主人公の操作・アクションを行うというゲームだからこそのスリルが最大限に味わえる。
--前述したとおり、ストーリーの展開は''プレイヤーの選択やアクションの成否''により変化し、変異したアンドロイドが人間との平和で対等な共生を求めたり、逆に人類への武力的反抗を示し、人間とアンドロイドで戦争が勃発されるなど、物語の終盤にかけてスケールは大きく、そして展開も大きく変わっていく。
--今作では、各チャプターの終了後に''物語の全分岐パターンがフローチャート形式でプレイヤーに公開され、どのタイミングで分岐が行われ、どれほどの数の結末が存在するか見ることができる''
---さらには、''全世界の他のプレイヤーの選択や分岐をパーセント表示で見ることができる''ため、自分の選択と「全世界の選択」を比較して「やっぱりこの選択は他の多くのプレイヤーもしているな」や「意外にもこの選択はあまりされていないんだな」とフローチャートを比較することができ、ひとつの楽しみといえる。

-''臨場感''
--モーションキャプチャーによるリアルな動き・表情(目の動きはキャプチャーできないので、後から手作業で設定された)により、ゲーム内のすべてキャラクターの挙動は''これ以上なくリアル''である。人間だけでなく、ふつう感情を持たない無機的なアンドロイドの挙動や表情も俳優の演技力や表現力でよく出来上がっており、映像に関しては''実写映画を見ているような感覚''を持つほどの完成度である。
--本作の臨場感の圧倒的高さの要因として挙げられるのは、''操作する主人公の行うアクション(物を拾う、電子機器のページをスライドでめくる、など)を実行するのにコントローラのデュアルショック4で可能な限りの似たような動作を要求してくる''という点である(難易度「EXPERIENCE」選択時)。
---タッチパッドをスライドさせてタブレット端末のページをめくったり、アナログスティックを左回りに動かしてドアを開く、など現実の動きを模擬したような入力により、プレイヤーとして主人公を操作しているという実感が沸く。
---さらには、プレイヤーの''QTE(Quick Time Event)''操作によって結末の変わる逃走シーンや戦闘シーンがゲーム中に数多く存在する。
----ニューゲーム時、難易度「CASUAL」・「EXPERIENCE」の二つがプレイヤーの好みで選択でき、より複雑で臨機応変な操作が要求される難易度「EXPERIENCE」では、''このQTEの難易度が絶妙''で、素早い入力・同時押し・コントローラを振る・ボタン連打など、実に多様な操作を求められる。
----これらQTEも現実での動作をコントローラで模擬的に行うような操作ばかりで、取っ組み合い中の相手の攻撃を受け流すのにその方向にアナログパッド入力、振り払うのにコントローラを降る、銃を打つ(トリガーを引く)ような比較的軽快な操作はR1、など体感性の高いQTEとなっている。
----余談だが、難易度「EXPERIENCE」でゲームをプレイする場合、先程のコントローラを振るといった操作にデュアルショック4に内蔵のジャイロ機能が必要であり、また振動機能を利用した演出も楽しむために、これら機能が内蔵されたコントローラを使うべきである。ジャイロ機能の無いサードパーティ製のコントローラでは無論''ジャイロを使ったQTEが一切できない''ため、プレイヤーがコントローラを必死に振っているのに''画面の向こうの主人公が相手に対し無抵抗に襲われ続ける''という悲劇が起こりかねない。遊ぶ上では使うコントローラが上記機能がしっかり搭載されているか確認しよう。(QTEによる戦闘シーンや逃走シーンの成功のために、シーン中に要求されるすべてのQTEを成功させる必要はないため、ジャイロ機能を使うQTEを全失敗しようとも、その他のQTE操作によっては理想のストーリー分岐にたどり着けないことも無い。)

**賛否両論
-''カーラの早期死亡''
--主人公のひとりであるカーラ編では、捜査中などに酷く損傷して動作停止した場合にメモリーはそのままに新しい個体に入れ替えられるという設定のコナー(つまりそのチャプターで死んでも次のチャプターでは再び操作可能になる)編と異なり、薬物依存者のトッドに破壊される、高速道路をアリスと横断するのに轢かれるなど、その他多くのカーラ編のチャプターで死亡する分岐があり、尚且つ''ストーリー序盤で死亡すると、そのセーブデータでは後の生き延びた場合のストーリーは一切遊べなくなるので、残りの2体の主人公コナー、マーカスのみでストーリーが続いていく''ことになる。チャプター終了後にそのチャプターをもう一度やり直すことが出来るが、「初見ではチャプターをやり直さずにエンディングまで遊んでみよう」というゲームのトップメニューで案内役のクロエがおすすめしてくる遊び方でプレイし、序盤でカーラが死亡してしまうと、エンディングまでのボリュームが最大でおよそ3分の1減ってしまうということになる。カーラとアリスを死なせたくないという緊張感にはなるが、ゲームのボリュームが極端に減少してしまうのは望ましくない。
-''細かい分岐埋めにも、分岐の数だけのやり直しが必要''
--各チャプターごとに大量のストーリー分岐が存在するが、中にはストーリーは分岐しないがフローチャートの分かれ目となっている場面も数多く存在する。
--幸い、PlayStation4のトロフィーのコンプリートのために全分岐を見る必要は無いが、フローチャートの完全な埋め作業をするにあたっては''同じチャプターを何度もプレイしなければならない''ということになる。
--チャプター内のさらに細かい場面ごとに途中からプレイしなおせる機能はあるが、それでも同じシーンを周回分見直す必要があったり、チャプター開始前のロード時間も短くないために、ムービーの早送りやメッセージのスキップ機能が欲しかったとの声もある。

**総評
美麗なグラフィックや多岐にも分岐するシナリオ、そしてゲームの面白さとしてのスリルや臨場感が制作陣による膨大な作業量、俳優による膨大な収録量により高クオリティの水準で実現されている。
マルチエンディングのアドベンチャーゲームは以前から存在しているが、高いゲームクオリティのままチャプターごとの細かいシナリオ分岐を実現できているゲームは今作がアドベンチャーゲーム市場最初だろう。
ムービーは映画のようなグラフィック・演出・カメラワーク・キャラクターの動作である上、プレイヤーのQTEや操作による物語の展開分岐によりまさに「展開を変えられる映画」である。

**余談
--本作に登場するコナー・カーラ・マーカスやその他キャラクターは、モーションキャプチャーの都合上、そのキャラクターと、その動作を演じた俳優は顔が似ている。輪郭や目元など、「多少面影があるな」ぐらいのキャラクターとの相似度の俳優もいれば、コナーを演じたブライアン・デチャードに関しては''かなり似ている''。俳優陣によるゲームのインタビュームービーはゲーム内または動画サイトなどで視聴可能であるので、気になる人はぜひチェックしよう。

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