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#ref(http://blog-imgs-27.fc2.com/e/r/o/erog/20050516_ayana_007.jpg) *Zombie Defense 【ゾンビ ディフェンス】 |ジャンル|タワーディフェンス|#image(https://steamcdn-a.akamaihd.net/steam/apps/533780/header.jpg?t=1506417336)| |対応機種|Windows XP, 7~10&br;Mac OSX 10.8以降&br;Ubuntu 12.04以降|~| |開発・発売元|HOME NET GAMES|~| |発売日|Microsoft Store: 2015年2月25日&br;Steam: 2017年6月14日|~| |定価|基本プレイ無料(ゲーム内課金あり)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|日本語''未''対応|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -制作のHOME NET GAMESの処女作のFree to Playのゲームである。 --HOME NET GAMESは『Warplanes: WW2 Dogfight』に至るまで、全てFree to Playでゲーム内課金ありの作品ばかりリリースしている。 -日本語未対応だがストーリーがあるわけでもなく、英文を読まなければいけない場面では一時停止が出来るため、英語力はそれほど要求されない。 **システム -プレイヤーは上官からの指示に従い、指定のエリアにてゾンビからの防衛に当たる。 --初期資金を元に、map上のスロットにディフェンス要員をリクルートして配備し、ゾンビを迎撃する。 --ゾンビを撃退するたびにリアルタイムで報奨金が出るため、この報奨金でさらにディフェンス要員を増員したり、スロットのディフェンス力をUpしたり、ディフェンス要員をレベルアップしたり出来る。 -mission --基本的に、missionをクリアしないと次のmissionをプレイできない。 --各missionには規定数のwaveがあり、最終waveのゾンビまで全滅させればmissionを無印クリアとなる。 --最終waveクリア後に''[keep playing]''という選択肢を選ぶと、引き続きゾンビが押し寄せてくる。同様に、無印クリアに必要だったwave数をクリアすると &color(#ffee00,#000000){★}クリアとなる。&br;同様に、(無印クリアに必要だったwave数) × 3のwaveをクリアすると &color(#ffee00,#000000){★★}クリア、(無印クリアに必要だったwave数) × 4のwaveをクリアすると &color(#ffee00,#000000){★★★}クリアとなる。&br;さらに''[keep playing]''は選択可能だが、それ以上は全て &color(#ffee00,#000000){★★★}クリアとなる。 -challenge mission --missionのルートから枝分かれした形でchallenge missionがあることがある。スルーしても構わない。 --challenge missionには課題がある場合があり、例えば、最初のchallenge mission ではsheriffしか使用できない。 -upgrade&br;様々な上位要素がロックされており、ゲーム内通貨でアンロックできるものもあれば、課金でしかアンロックできない要素もある。 --初期から使えるsheriff以外のディフェンス要員はupgradeにより解禁する必要がある。 ---heroと呼ばれる特殊なユニット(本稿では解説を割愛する)は課金でしかアンロックできない。&br;4種類あり、1種類アンロックするのに$1.5-2.5である。 --初期資金を増やすupgradeもある。また、前借り出来るというupgradeもある(最大$2,000)。初期ラッシュのきついmissionにどうぞ。 --upgradeにより、ディフェンス要員がレベルup出来るようになる。 ---レベルupに必要なコストは、初期コストの100%, 200%, 300%, 400%(upgradeによりこれらのコストを低くすることが可能)である。 -ディフェンス ---通常のタワーディフェンスと異なるのは、配置するのは人間であることである。&br; どうでも良いが、政府関係者とおぼしきプレイヤーが殺し屋を雇うなど、特殊技能者の寄せ集め感がひどい。それほど切羽詰まった状況ということか。&br; 実際、本稿の基本情報欄に貼り付けたバナーに描かれているenforcerやchainsowなどのキャラは、どう見ても悪役。しかし、彼らは味方のディフェンス陣である。 -- #region(ディフェンス要員詳細) -sheriff(保安官) --初期から配置可能。拳銃を使う。ゾンビを倒したときに得られる報奨金が他のユニットの2倍となる。 --HP100。与ダメージ40。有効射程10m。初期コスト$100。毎分最大99発発射可能(リロードによる休止あり)。 &br;&br; -trapper(猟師) --猟銃(M798:猟銃としては、やや古いモデル)と、ダイナマイトを装備しており、指示を出すとダイナマイトを投げる。ダイナマイトは各wave開始時にtrapper1ユニットにつき1つ配備される。 --HP150。有効射程16m。与ダメージ90-150。毎分42発。初期コスト$200。鳥のゾンビを優先して狙う。 &br;&br; -survivalist --年代物のM1911軍用拳銃と、手榴弾を装備しており、指示を出すと手榴弾を投げる。手榴弾は各wave開始時にsurvivalist 1ユニットにつき''2''つ配備される。退役軍人? --HP100。有効射程10m。与ダメージ60。毎分最大120発(リロードによる休止あり)。初期コスト$400。 --ゾンビを倒したときに得られる報奨金が他のユニットの2倍となる。 --suvivalistの解禁に先立ってtrapperの解禁が必要 &br;&br; -enforcer(殺し屋) --メキシコで訓練を受けたエリートのHitmanとのこと。ショットガンを使う。 --HP300。有効射程5m。与ダメージ150-300。毎分最大60発。初期コスト$700。 &br;&br; -chainsaw --HP400。与ダメージ1200。有効射程2m。初期コスト$1000。HPの回復が異常に早い。 --chainsawの解禁に先立ってenforcerの解禁が必要 --upgradeにより、射程距離が3mとなる。 ---とはいえ、間接攻撃を行う敵には無力。&br;であるため、chainsawだけでの鬼ごっこプレイは無理である。グリーン姉さんが出たら安全な場所に退避させる必要がある。 &br;&br; -butcher(肉屋) --肉を投げる。ゾンビは肉に群がって肉を食べるために立ち止まる。肉を食べているゾンビは攻撃を受けると通常より3倍のダメージをくらう。 ---ボスには効かない。 ---肉はあっという間に無くなるため、投げた地点に居たユニットのみに有効で、誘導には使えない。 --HP150。与ダメージ ''0''。有効射程15m。毎分最大7回投げられる。初期コスト$900。 --butcherの解禁に先立ってenforcerの解禁が必要。 &br;&br; -marine(海兵隊) --アサルトライフルを使う。HP100。与ダメージ 80-120。有効射程15m。初期コスト$500。 --upgradeにより、数発に1発の割合でM16グレネードランチャーを撃つようになる。 &br;&br; -sniper --M24スナイパーライフルを使う。HP100。与ダメージ700。射程20m(短くないか?)。毎分最大20発発射可能。初期コスト$800。 --解禁に先立って、marineの解禁が必要。 &br;&br; -commando(機関銃) --HP300。与ダメージ 250-500。有効射程11m。初期コスト$2000。 --解禁に先立って、sniperの解禁が必要。 &br;&br; -bazooka --バズーカ砲を撃つ。 --解禁に先立って、marineのグレネードランチャーの解禁が必要。 --HP100。有効射程13m。与ダメージ1,000。毎分最大7発発射可能。初期コスト$1500。 &br;&br; -mercenary(傭兵) --AK-47を使う。火炎瓶x2を持っている。 ---火炎瓶は直接ゾンビにダメージを与えるだけでなく、ゾンビは火炎瓶の影響で燃えている部分を避けて移動するため、ゾンビの移動を一時的に制限でき、遠回りさせたり、一箇所に集めたりするのに使える。 --HP300。与ダメージ50-250。最大射程14m。毎分最大66発。初期コスト$600。 &br;&br; -pyromaniac(放火魔) --ナパーム爆弾を投げる。ナパーム爆弾は範囲攻撃ではあるが、火炎瓶のように燃え続けたりしない。 ---一撃で倒せなかったゾンビを燃やし続けて追加ダメージを与えるので、攻撃されたゾンビはいつか死ぬ。 ---這っているゾンビを立たせることが出来る。這っているゾンビは立っている状態より防御力が高い。 ---鳥や犬のゾンビは狙わない。 --HP300。与ダメージ200。射程15m。初期コスト$500。 ---marineと最大射程が同じであるため、並べて配置するとmarineのグレネードランチャーと同時に同じところを狙うことが多くなり、存在感がなくなる。 ---butcherと最大射程が同じという心憎い設定でもある。 ---範囲攻撃であるため、仲間を巻き込まないようにするために、仲間の近くの敵は狙わないので、遠距離専門となる。 ---AIが少々アホで、少しでも高い場所に置くと攻撃が当てられなくなるため、地べたに置く必要がある。 --毎分最大10発だが、6秒につき1発ではなく、余裕のあるときは立て続けに攻撃する。 &br;&br; -commander(司令官) --配置するだけで、map内の全ディフェンス要員が1つだけレベルアップする。 --初期コスト$10,000。ということは、レベルupコストはレベル1つ目を上げるだけで$10,000。 --HP200。最大射程11m。与ダメージ300。毎分最大99発。単体としてはコストに見合わない性能なので、安全な場所に置いておくことになる。 #endregion **評価点 -高い戦術性 --そもそもタワーディフェンスというジャンル自体が柔軟な戦術性があるジャンルであり、本作はユニットのレベルアップなどのTDの基本をちゃんと抑えている。 --人間のディフェンス要員はスロット間の移動が可能であり、敵の出現頻度に応じて配置換えが出来る。 ---タレット類はこの限りではない。 --普通のタワーディフェンスでは、なんらかの防衛しなければならない拠点があるものである。しかし、本作ではその様な場所はない。&br;ではゾンビはどこへ向かうのか? それはプレイヤーが配置したディフェンス要員なのである。&br;このため、ディフェンス要員を移動させることで囮としてゾンビを誘導出来る。 ---ゾンビはタレット類は攻撃しない。&br;このため、タレット類だけ置いてのプレイは禁じられており、人間のディフェンス要員を配置する必要があり、人間のディフェンス要員が全滅したらタレット類が残っていてもmission失敗となる。 --一部ディフェンス要員はダイナマイトや手榴弾を限定数持ち合わせており、これらの爆発物をどのタイミングで使うのか?という、普通のTDでは要求されない判断も付与されている。 --upgrade要素に「$1,000でスロット1つの位置を移動できる」という物がある。 ---スロットの数を増やすことは不可能だが、コストを払ってボクが考えた最強の布陣を作ることも出来る。 ---高さの概念があるため、高い位置に移動させると、守備ユニットの有効最大射程が伸びることがある。 ---ただし、このゲームのmissionはあくまで最終waveが終わった時に手元に残った金額で評価されるため、コストを払ってスロットを動かすことが本当に良いことなのかは場合による。&br;なお、upgradeにより、最終的にスロット位置を移動させるコストは$300まで値下げできる。 -お金がザクザク入手できる --普通のタワーディフェンスでは、一度クリアした面を再プレイした場合、それまでの最高額からの差分しか入手できず、最高額を下回ると何も入手できないこともザラである。ところが、本作では再プレイ時に稼いだ賞金をまるまる得られる。このため、レギュラー難易度の1面だけを延々と繰り返すだけでもどんどんとupgradeをアンロックできる。 --どんどんアンロックできるため、アンロックした要素を使いたくなり、これまでクリアしたmissionを再プレイして、結果、総プレイ時間が長くなる。 **問題点 -ゲーム内のお金の単位も$なので、課金要素なのかゲーム内通貨でアンロックできるのか分かりにくい。 --一応、ゲーム内通貨の場合は「''Activate''」、ゲーム内課金の場合は「''BUY''」となっているが。 --日本からのアクセスでSteamクライアントから起動している場合は、ゲーム内課金の場合は''JPY''(日本円)表記なので間違えにくい。 -キーアサインが変更できない --mapの表示範囲の移動はカーソルキーで行う。右手でマウスを持つ場合、左手でWASD移動のほうが操作しやすいのだが、変更できない。 -missionの評価の記録について --最大wave数は記録されず、&color(#ffee00,#000000){★}ランクのみの評価のみである。 ---最大wave数が記録に残るのであれば(贅沢を言えば、全プレイヤーのランキングボードがあれば)もっとやり込む余地があったかもしれない。 --同様に記録に残るのが、「missionのend時の所持金」 ---一度&color(#ffee00,#000000){★★★}ランククリアしたmissionを再度プレイして&color(#ffee00,#000000){★}ランククリアの時点で''[keep playing]''を選ばずに手仕舞いしてendした場合にそれまでの最高額を越えていたならば、missionの記録にはその金額が記録されることとなる。&br;この場合、missionの記録にはあたかも&color(#ffee00,#000000){★★★}ランククリアしてその金額を残したような表記となるため誤認しやすい。 ---早めに手仕舞いするほうが評価が高い場合があるというのが、タワーディフェンスらしくない。&br;通常のタワーディフェンスの評価では、敵の撃破によって得たポイント(本作であれば報奨金)で評価されるものなのだが。 **賛否両論点 -ボスとなる大型のゾンビはwaveごとに出現数や出現時間は決まっているものの、出現場所にランダム性がある。 --これはタワーディフェンスとしてはやや珍しい挙動であり、再プレイ性があるとみるか、再現性がないと思うかはプレイヤー次第である。 **総評 タワーディフェンスはガッチリと守備を固めることという定石をくつがえし、ゾンビと鬼ごっこ状態も出来る。~ そんな柔軟性がある、戦術的に面白いタワーディフェンスである。~ 課金要素はあるものの、評価点でも挙げた通り、ゲーム内の通貨がザクザク貯まるので課金する意味合いは薄い。