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Friday the 13th: The Game」を以下のとおり復元します。
*Friday the 13th: The Game
【ふらいでー ざ さーてぃーんす ざ げーむ】
|ジャンル|サバイバルホラー&br()鬼ごっこ (PS4版)|CENTER:&amazon(B07SPRZ13K)&amazon(B07CJKDQ18)&amazon(B074FGMKN3)|
|対応機種|Windows (Steam)&br()Xbox One (海外のみ)&br()プレイステーション4&br()Nintendo Switch|~|
|発売元|Gun Media&br()ナツメアタリ (日本版)|~|
|開発元|IllFonic|~|
|発売日|【Win】2017年5月26日&br()【One】2017年5月26日&br()【PS4】2018年8月2日&br()【Switch】2019年8月29日|~|
|定価|【Win】$40&br()【PS4】5,980円(税別)&br()【Switch】4,800円(税別)|~|
|プレイ人数|最大8人|~|
|レーティング|BGCOLOR(crimson):''&font(#ffffff){CERO:Z(18才以上のみ対象)}''|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|「13日の金曜日」体験型鬼ごっこ&br;細部にわたり非常に高い再現度&br;大味なバランス調整&br;今後の新要素追加は絶望的|~|
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#contents(fromhere)
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#center(){{
 &big(){''クリスタルレイクへ、ようこそ!''}
}}
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**概要
名作ホラー映画シリーズ『13日の金曜日』をテーマにした非対称型アクションゲーム。&br;
最大8人のプレイヤーのうち1人が殺人鬼ジェイソンとなり、残りのプレイヤーはキャンプ場の指導員(カウンセラー)((一部のキャラクターは電話での通報時に「クリスタルレイクに子供たちと来ています」と発言する。ただし、作中で実際に子供が登場することはない。))となって対戦する。&br;

非対称型の鬼ごっこゲームという共通点から、他社のゲームではあるが『[[Dead by Daylight]]』と比較されることが多い。


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**システム
-基本ルール
--指導員たちの目的は、大きく分けて以下の4つ。
---修理した車かボートに乗り、マップの決められた位置まで運転していく(または同乗する)ことで脱出する。
---修理した電話で警察を呼び、数分後、マップの決められた位置に現れる警察のもとへ向かうことで脱出する。
---ジェイソンを殺す。ただしこの方法は前提条件が多く、非常に難しい。詳細は割愛する。
---1試合が終了する20分後までジェイソンから逃げ切る。
--ジェイソンの目的は、1人でも多くの指導員を殺すこと。
---そのため、上記の脱出手段をいかにして潰し、指導員たちを追いつめるかが肝となる。

-指導員(カウンセラー)
--様々なキャラクターが存在し、それぞれに修理が得意、戦闘が得意、ステルス性が高い、など能力に差がある。また、ごく一部だが女性キャラだけが入手できるアイテムもある。
--ゲームをプレイして得られるポイントを消費し、ランダムな「パーク(能力)」を入手することができる。
---パークの効果は攻撃速度増加、受けるダメージカット、回復アイテムを1つにつき2回使えるようになる、など様々であり、1キャラに3つまで自由に組み合わせることができる。
--脱出に必要な乗り物や電話はそれぞれそのままでは使用できず、修理が必要。修理のパーツはマップ上に散らばっており、鍵とヒューズ以外は、武器と同時に持つことができない。
---修理は、二択のキー入力チェックを何度か成功させると完了する。この際、キャラの能力によって修理速度やチェックの難易度に差が出る。チェックに失敗すると修理中のパーツに応じた音がジェイソンに届き、修理中であることがバレてしまう。
---車はバッテリーとガソリンで修理を行い、鍵を持つ者がエンジンをかける。エンジンがかかるとジェイソンに大きなエンジン音の通知がいく。4人乗りの車と2人乗りの車がある。
---ボートはプロペラとガソリンで修理を行う。鍵が不要でエンジンをかける際の音も小さいため、ジェイソンに気づかれずに素早く動かしやすいメリットがあるが、気づかれてボートを止められた場合、水中では攻撃もアイテム使用もできないため即死のリスクが高い。2人乗り。
---電話はヒューズで修理を行う。警察は車やボートと違い脱出可能な人数に限りがなく、脱出手段としてかなり強力なため、ジェイソンから非常に警戒されやすい。
--指導員はマップに落ちている武器を装備してジェイソンに攻撃し、一定時間スタンさせることができる。また、ダメージを与え続けるとジェイソンの仮面が取れて、素顔を拝むことができる。ジェイソンを殺す際の前提条件でもある。
--指導員はマップのどこかにある無線を使うことで、原作Part4からPart6にかけて登場したキャラクター「トミー・ジャーヴィス」を呼ぶことができる。呼んだ場合、計2人以上の指導員が死亡または脱出した際に、その中からランダムな1人がトミーとして再度マップ上に配置される。
---トミーは原作で3度にわたってジェイソンを撃退し((正確に言えば「ジェイソン」を撃退したのは2回だが、映画のネタバレになるため詳細は伏せる。))生存したキャラクターであることを反映し、全能力が最大値の10で、最初からショットガンといくつかのアイテムを所持している、いわゆるお助けキャラとなっている。
--指導員たちはゲームデザイン的にも協力し合うことが推奨されている。
---脱出に成功すると大きな経験値ボーナスが入るのだが、ジェイソンを殴ってスタンさせたり、乗り物などの修理に成功したり、一人も欠けずに脱出したりすることでも高いボーナスが入る。そのため、自分が生き残ることだけを考えるより、他の指導員と積極的に協力する方が、経験値や前述のポイントを稼ぎやすい。

-ジェイソン
--『13日の金曜日』シリーズPart2((有名な話だが、第一作『13日の金曜日』のジェイソンは殺人鬼ではないため、本作でも使用できない。))からPart9までのジェイソンを選択可能。それぞれ長所と短所が設定されており、大きく性能が異なる。
---Part3のスキンには、1989年に海外版ファミコン(NES)で発売された『Friday the 13th』のジェイソンを模したものがある。選んでも基本性能は変わらないが、全身が紫色でマスクと手足が水色という独特なカラーリングに加え、この状態で指導員に近づくと、指導員側にジェイソン接近を知らせるBGMがファミコンを思わせるピコピコ音の専用BGMに変わる。
---また、予約限定のDLCとしてゲームオリジナルのサヴィーニ・ジェイソンが存在する。唯一性のある性能と恐ろしいヴィジュアルから人気が高いが、現在は入手不可。
---プレイヤーレベルが上がると、各ジェイソンの武器を自由に持ち替え可能になる。ただし性能はジェイソン側に依存する。
--ジェイソンは武器を振って攻撃する他に、指導員を掴むことができる。掴んだ状態から専用モーションに入って指導員を即死させる「グラブキル」はその有用性はもちろん、種類によっては非常に残虐な方法で指導員を殺害するため、ホラーゲームの演出としても一役買っている。
--また、指導員を掴んでマップの特定オブジェクトのそばで決定キーを押すと、壁に叩きつけたり暖炉に放り込んだりと、マップのオブジェクトを利用した「環境キル」が行える。原作でもその場にある物を使って殺人を行うことの多いジェイソンらしい要素と言える。
--上記の近接攻撃以外にも「罠」と「投げナイフ」を最初から所持している。
---罠は落ち葉で隠したトラバサミを足元に設置するもの。罠を踏まれると通知音が入り、どの罠を踏まれたのかマップに表示される。投げナイフと異なり補充はできない。
---投げナイフは前方の指導員に手動で照準を合わせ、当てればダメージを与えられる。キャンプ場のあちこちの壁や電柱に刺さっており、引き抜いての補充が可能。一度投げたナイフの再利用はできない。
--5つの特殊能力がある。レイジを除いて一定時間の経過とともに1つずつ解放されていき、クールタイムはあるが何度でも使用可能。
---モーフ:最初から使用可能。マップの自由な位置(屋外)にワープする。近くの敵を追うのには不向き。
---センス:近くにいる指導員を赤いシルエットとして画面に表示する。指導員が家の中にいる場合は家が赤くなる。
---シフト:姿を消し、高速で移動する。
---ストーク:発動中、指導員に接近しても接近を知らせるBGMが鳴らなくなる。
---レイジ:時間経過によって解放されるが、ジェイソンが受けたダメージによって発動が早まり、かつ一度発動するとマッチ終了まで持続する唯一の能力。全特殊能力のクールタイムが減少するとともに、家のドアや壁を一撃で破れる、隠れ場所にいる指導員もセンスで感知可能になる、ショットガンとパメラのセーター以外ではスタンしなくなる、と能力が軒並み強化される。

-オフラインモードの存在
--オンラインの対人戦がメインのゲームだが、オフラインで遊べる3つのモードがある。
---「オフラインボット」ではプレイヤーはジェイソン固定で、指導員たちと通常の対戦を行うことができる。ただし問題点あり(後述)。
---「チャレンジ」では用意された様々な特殊シチュエーションの中で、ジェイソンを操り指導員たちを殺していく。また、ステージごとの課題をこなすとパークやグラブキルの購入に使うポイントが得られる。
---「バーチャルキャビン」では、13日の金曜日シリーズに関する様々な情報が展示されたキャビンを自由に歩き回ることができる。様々な仕掛けがあり、探索する楽しみがある。


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**評価点
-鬼ごっこと戦いのスリル
--指導員は一瞬の判断が生死を分ける状況で、ジェイソンから逃げなければならない。
---外が危険なのは当然として、家の中に閉じこもっていてもジェイソンは窓を割りドアを破壊して侵入してくる。このため、終盤になるほど安全な逃げ場所は少なくなっていく。
---ジェイソンが目の前にいる状態で修理を行うのは困難であるため、遠くで誰かがジェイソンの気を引いている間に他の指導員が乗り物や電話の修理をするなど、分担して作業するのがベター。離れた場所にいても互いの生存のために力を合わせる喜びを感じられるだろう。
--ジェイソンは指導員たちを追い詰め、様々な手段で殺害する悦びを味わえる。
---1人で最大7人の指導員を相手取らねばならず、特に初心者にとって指導員たちの脱出を阻止するのは難しいが、罠などのセオリーを理解すれば確実に上達できるようになっている。
---本作のゲームバランスは度重なるアップデートによって調整されており、ジェイソンは2019/1/29のアップデートで大幅に強化された。レイジ発動後は限られた手段以外でスタンしなくなったため、「一般人に囲まれてボコボコにされるジェイソン」といった、原作とかけ離れた情けない姿を晒すことは少なくなった。ただし、この調整自体は賛否両論である(後述)。

-息を飲むホラー演出
--有名ホラー映画を原作にしているだけあって、恐怖感を煽る演出にも力が入っている。
---指導員には恐怖パラメーターが設定されており、ジェイソンが近くにいると恐怖値が溜まっていく。恐怖値が上がり続けると視界が悪くなり、ミニマップや手持ちアイテムが表示されなくなり、スタミナ回復も遅くなるなど、システム的にも追い詰められていく。まさに自分が『13日の金曜日』シリーズの登場人物になったかのような絶望感と、機転を利かせてそこから逃げのびた時の解放感を味わうことができる。
---BGMも、普段は静かだがジェイソンが接近すると緊迫感漂うものに変わり、恐怖を煽ってくる。
---ジェイソン側では、グラブキルや環境キルの種類が非常に豊富で、残虐なものからどこか間抜けさを感じさせるものまである。自分なりのこだわりを持った方法で指導員を殺していくのも一興である。
---『Dead by Daylight』と違ってゴア表現も克明に描かれている。キル時の人体欠損など当たり前で、原作宛らの目を覆いたくなるような殺害方法も満載。

-忠実に再現された原作世界
--マップはそれぞれ原作で舞台となった場所がモデルとなっており、高い再現度で原作ファンならニヤリとできるポイントが多い。
---Crystal Lakeの射撃場、Higgins Havenの納屋、Jarvis Residenceのトミーの部屋など、特徴的なロケーションも力を入れて再現されている。
--指導員の中には原作の登場人物がモデルとなっている者(または、トミーをはじめ原作そのままの者)もおり、なりきって遊ぶといった楽しみ方も可能。
--ステージ中で拾える「パメラのテープ」「トミーのテープ」も、コレクションアイテムであると同時に、世界観の掘り下げに大きな役割を果たしている。

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**賛否両論点
-かなり大味なバランス調整
--本作には度々バランス調整が入っている。それ自体は歓迎されるべきことなのだが、ジェイソン側と指導員側のどちらか一方を強化しつつもう一方を弱体化するなど極端な調整を行うことが多く、有利・不利のバランスが一気に傾きがち。
--前述したように2019/1/29のアップデート以降、レイジ発動後のジェイソンをスタンさせる手段はショットガンとセーターしかないが、これらは貴重品であり数が限られている。レイジを発動させると非常に厄介なことになってしまうため、指導員には極力ジェイソンを殴らない立ち回りが求められるようになった。
---その結果、ブランドンやチャドといった殴りを得意とするキャラクターや、攻撃力やスタン率を増加させるパークの価値が大きく下がった。
---恐ろしい殺人鬼であり不死身の怪物でもあるジェイソンの雄姿を切望していた層からは「やっとジェイソンらしくなった」という意見がある一方、ゲーム性の制限ともとれる調整に対して批判的な声もある。

-有用なパークとそうでないものの差が激しい
--必須レベルで非常に有用なパークがある一方、ほとんど使い道のない、ハズレと言ってよいパークも多数存在する。
---ポイントを消費して入手できるパークは種類もランクもランダムなため、欲しいパークが手に入らないと、いつまでも自分のやりたいことができない場合もある。
---一方、あまり使われない組み合わせのパークでジェイソンの意表をついたり、上級者があえてハズレパークをつけてセルフハンディをつけるといった遊び方もできなくはない。

-日本語版について
--Steam版は公式の表記としては日本語対応をしていないが、アップデートによって、ユーザーの言語が日本語であればしっかりゲーム中の字幕が日本語で表示されるようになった。またPS4版、Switch版ではそれに加えてキャラクターのボイスも日本語で収録されている。
---しかし字幕の方は訳が少々お粗末であり、特によく見ることになるであろう、指導員の死亡直後に大きく表示される「あなた 死亡」の字幕には脱力を誘われる。
---また、オプションには「プレイヤーとミニマップを交代で使う」という項目がある。これは「常時表示されているミニマップをプレイヤーの向きに合わせて回転させるか、固定するか」を選択できるものなのだが、訳のせいで意味を理解しづらい。
--日本語版のキャストは演技力にかなりの差がある。
---松本梨香や矢尾一樹といった実力のあるベテラン声優をメインに起用しているほか、プロの声優も複数人クレジットされているのだが、それ以外との差が顕著。対戦中は無線や電話を使う時くらいしか長ゼリフがないのでまだいいが、パメラのテープ、トミーのテープでは音声だけのやり取りが長時間流れるため、どうしても耳についてしまう。
---代表作の関係から、元気な少年役の印象が強い松本梨香だが、本作ではジェイソンを溺愛するパメラのおどろおどろしいまでの情念を見事に表現しており、特にパメラのテープでの熱演には鬼気迫るものがある。また、トミーのテープではもう一つの役として少年時代のトミーを演じており、そちらも好演である。


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**問題点
-陣営の選択ができない
--マッチングしたプレイヤー最大8人のうち1人がジェイソンになり、残りが指導員になるのだが、自分がどちら側の陣営になるかを確実に選択することはできない。
---この為、ジェイソンと指導員のうち自分が希望する陣営にならなかった場合、開始直後に切断してしまうプレイヤーも少なくない。
---一応、事前の設定で自分が希望する陣営を決め、そちら側になりやすいようにはできるのだが、他のプレイヤーが同じ陣営を希望している場合もあるため、確実とは言えない。
---特にジェイソンは1人しかなれないため、単純に競争率が高い。

-切断行為について
--オンラインの対人ゲームには付き物だが、自分が負けそうになったり死んだりするとすぐに切断してしまうプレイヤーがいる。
---ひどいものになると、ジェイソンに掴まれた瞬間に切断するというケースもある。グラブキルの実行前に切断された場合、ジェイソンのキル数にカウントされず、経験値も入らない。
---死んでからの切断は一見問題ないように思えるが、トミーは2人以上の脱出者・死者が出てから抽選されるため、死亡した者が次々に切断していたらいつまで経ってもトミーが登場しないという問題がある。トミーは非常に強力なキャラクターであるため、登場が遅れるだけでも他の指導員にとってかなりの痛手である。

-チームキルやジェイソンとの共謀を行う指導員の存在
--既にパッチで修正されているが、初期には指導員同士の攻撃でダメージが発生し、指導員が武器で他の指導員を殺すことができた。
---これはゲームデザインとして意図されてのものであり、極限状態での物資の奪い合いや意見の食い違いによるPK、また殺意がなくても手元が狂ってアクシデント的に仲間を殺してしまうなど、ゲームの楽しみ方を広げるための要素であったことが公式から説明されている。
---しかし、通常のプレイに飽きて愉快犯的に他の指導員を攻撃するプレイヤーが出始め、そのようなマッチでは指導員同士の殺し合いが始まり脱出どころではなくなってしまうため、指導員同士の武器攻撃ではダメージが入らないよう修正された。
---なお、パッチ修正後も全ての方法で仲間を攻撃できなくなったわけではなく、車で轢けば即死させることができる。他の指導員による車の進路妨害を阻止するためにそうしたとのことだが、この仕様のため、現在も故意に車で他の指導員を轢きにかかる迷惑プレイヤーが存在する。
--指導員とジェイソンが共謀しているケースも存在する。
---基本的に指導員は脱出のために協力し合うことを原則として設計されているため、ジェイソンに通じた指導員が一人でもいると、脱出は極めて困難になる。
---具体的には、使う気がないのにヒューズや鍵などの重要アイテムを拾って離さない、他の指導員がいる家のドアを開けて回る、などの妨害行為を行う場合がある。
---ここまで極端でなくても、指導員のマップには他の指導員の現在地が全て表示されているため、外部ボイチャなどでそれをリークされるだけでも非常に不利になってしまう。

-迷惑行為についての運営対応
--切断行為やジェイソンとの共謀行為に関しては、公式も対応の姿勢を見せてはいる。
---試合開始直後や死亡直前などのタイミングで切断を行ったプレイヤーには「Salt」ポイントが加算され、Saltが溜まったプレイヤーは他の(Saltの少ない)プレイヤーとマッチングしづらくなるという仕様。Saltは時間経過によってのみ減少し、蓄積の有無を確認することはできない。
---ジェイソンとの共謀行為については、公式のガイドラインでアカウント停止の対象となっている。
--しかしこれらの対応によっても、迷惑行為への抑止効果がもたらされたとは言い難い。まず、切断行為はSaltの不透明性もあって変わらず頻繁に行われている。共謀行為は(虚偽の告発を防止する観点から)動画でなければ告発できないし、そもそも非常に露骨なものでない限り行われているかどうかを証明することが難しい。

-バグの多さ
--本作はバグが多い。パッチによって適宜修正されてはいるものの、ゲーム進行に支障をきたすバグの一部は今でも(2020年3月時点)解消されていない。
---特に「選択していたジェイソン(指導員)と違うキャラで開始してしまう」「ジェイソンにグラブキルされたのに死亡モーションが発生せず、その後も動くことができる(生存者一覧では死んだことになっている)」「移動以外の行動ができなくなる」などのバグは、普通にプレイしていてもそこそこの頻度で発生する。

-オフラインモードについて
--「オフラインボット」の仕様には不満の声が多い。
---前述の通りプレイヤーはジェイソン固定であり、指導員側になってプレイすることはできない。そのため指導員側でしかできないこと(車の運転等)は練習できない。
---ならジェイソン側の練習にはなるのかというとそれも微妙で、指導員のCPUはお世辞にも出来が良いとは言えない。あまり積極的に修理をしようとせず、ジェイソンの目の前で隠れ場所に身を隠すなど、対人戦で指導員が取るであろう行動とはかけ離れた動きをする。CPUレベルを最高にしても、グラブキルから脱出可能なポケットナイフを所持している数がやたら増えるくらいで、行動には大差ない。
--「チャレンジ」のステージ開始時にはそれぞれムービーが入るのだが、スキップ不可。チャレンジは課題を回収するために何周もする必要があるので、時間を取られ面倒。


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**総評
映画を見たことがない人でも名前は知っているであろう「殺人鬼ジェイソン」になりきることができる、またはジェイソンから逃げ惑う一般人の気分を味わうことができるゲーム。&br;
問題点も決して少なくはないが、本作にしかない魅力は間違いなく存在する。&br;
後述の通り、残念ながら今後はアップデートによる新規要素の追加は見込めないが、現状でも遊べる要素は充分に揃っているため、対人戦とホラー映画のどちらかが好きな人であれば楽しめる作品だろう。


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**余談
-本作はクラウドファンディングにより開発費が集められており、日本円換算で約1億2千万円ほどの資金が集まった。
--中でも当該プログラムを熱心に支援したとされている人物は、彼をモデルとした指導員「エリック・"J・R"・ラチャッパ」をゲーム内に登場させるという形で報恩されている。

-本作は発売からしばらくの間、新キャラや新マップの追加など様々な要素を含むアップデートを行ってきたが、後に「13日の金曜日」シリーズの権利に関して脚本家が訴訟を起こした関係で、以後新要素の追加が不可能になったことが公式によってアナウンスされている。
--あくまでも新要素の追加が出来なくなっただけであり、バグの修正やバランス調整といったアップデートは引き続き行われている。

-本作内に、シリーズ5作目『新・13日の金曜日』のラストシーンは登場人物の一人の幻覚であり実際に起った出来事ではないという描写がある。~
この解釈は映画の公式設定にも取り入れられ、いままで連続性はないとされていた5作目『新・13日の金曜日』と6作目『13日の金曜日 PART6 ジェイソンは生きていた!』は正式に繋がっているということになった。 

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