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すーぱー忍者くん」を以下のとおり復元します。
*すーぱー忍者くん
【すーぱーにんじゃくん】
|ジャンル|アクション|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/411eFJTJ6aL.jpg,height=200,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068H28)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|メディア|8MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|ジャレコ|~|
//|開発元||~|
|発売日|1994年8月5日|~|
|定価|7,900円|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|SFCオリジナル忍者くん&br()良質だがボリュームに欠ける&br()お子ちゃま向けになったグラフィックは賛否両論|~|
|>|>|CENTER:''[[忍者くんシリーズリンク>忍者くんシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-1994年にジャレコからリリースされたスーパーファミコン用横アクションゲーム。かつてUPLがアーケードにてリリースした『忍者くんシリーズ』の家庭用オリジナル続編という位置付けとなっている。
-シリーズ1作目である『魔城の冒険』がジャレコからファミコンにて移植発売されていたり、後のジャレコの定番シリーズである『忍者じゃじゃ丸くん』が忍者くんシリーズのスピンオフ作品に該当したりと、忍者くんとジャレコは昔から縁のある関わりを持っている。ちなみに、ジャレコ自身が忍者くんの新作を出したのは今現在本作のみである。
--余談だが、本作リリース時はすでにUPLは倒産しており、忍者くんの権利はジャレコ側が所持していた故のリリースとなった。
-一人~二人プレイ可能、全8ステージ構成。

**主なルール
-十字ボタンにて忍者くんの移動、使用ボタンは主に4つあり各自、攻撃ボタン、ジャンプボタン、武器切り替えボタン、必殺技ボタンに使用する。
--攻撃ボタンで今装備している武器で攻撃を行う。ジャンプ中にも攻撃は可能。
--ジャンプボタンで忍者くんのジャンプを行う。ボタンの押す長さによってジャンプ力が変化するが、ジャンプ中の移動制御は不可(左右向き調整は可能)。
--武器切り替えボタンを押すと、押す毎に今所持している武器の装備が選択できる。選択制限は一切無く、好きな場所で好きなだけ切り替えが可能。武器切り替えに関しては下記にて。
--必殺技ボタンを押すと、まずは今所持している必殺技の表示がされるので十字ボタンにて選択する。そして、使いたい必殺技が表示されている状態で再度ボタンを押すと、その必殺技を使用できる。必殺技に関しては下記にて。
--十字ボタン下で忍者くんをうつぶせ(いわゆるしゃがみに近い動作)にできる。但し、この状態では一切の攻撃や移動はできない。
--十字ボタン左右どちらかを素早く二回同じ方向に入力すれば忍者くんのダッシュ移動ができる。また、この状態で攻撃ボタンを押せば敵を倒せる回転アタックが可能。ダッシュ中にジャンプボタンを押せば長距離ジャンプもできる(あくまで長く飛ぶのであって、高く飛べる訳ではない)。
--下に地形がある状態で十字ボタン下+ジャンプボタンにて、忍者くんをそこに降りさせる事が可能。
--特定壁がある場所にて忍者くんをジャンプ中にて接触させ、その壁の向きの十字ボタンを押すとそこにしがみつき、その状態でジャンプボタンを連打するとよじ登る事ができる。また、しがみつき時でもジャンプ入力の受け付けが可能なので、壁2つが近い場所に設置されている場合にて、擬似的に三角飛び(壁しがみ⇒ジャンプ⇒対壁しがみ⇒~といった具合)もできる。さらには、壁しみつき時に攻撃する事も可能。
--忍者くんが大方の雑魚敵に体当たりするとそいつを気絶させられる。また、気絶した敵に近づき十字ボタン上+攻撃ボタンを押せば、そいつを持ち上げられ、その状態で再度攻撃ボタンにて投げ飛ばせる。投げた敵は他の敵にぶつけて巻き添えダメージをあたえられ、投られた側も消滅する。ボスによっては一切の通常攻撃を受け付けず、この投げ攻撃でないとダメージをあたえられないやつもいる。
---逆に忍者くんが敵に体当たりされると一定時間気絶(動けなくなるがダメージはない)してしまい危険を伴う。場合によっては忍者くんと敵、体当たり相打ちで両者が気絶するなんて事態もあり得る。
---ニ人同時プレイ時では、気絶した敵を同じ要領で、相方を持ち上げて投げる事が可能。投げられた相方には一切のダメージは発生せずに敵に巻き添えダメージをあたえられるが、投げた後の隙で相方ダメージという事はあり得るので注意。
--忍者くんが高い場所から転落すると、若干の硬直が発生し危険を伴う(これも硬直だけでダメージはない)。
--ステージによっては強制スクロールやシューティング形式で戦う場面もあるが、ここでは割愛する。

-忍者くんの初期状態での攻撃は「手裏剣」しか所持していないが、特定ボスを倒す事により新たなる武器を入手でき、武器切り替えボタンで選択/装備が可能となる。以下必殺技の詳細。
--「手裏剣」…初期装備。射程制限はあるものの、連射が効く前方型の攻撃。終始安定した性能を持つ。
--「爆弾」…ステージ1ボスを倒せば入手可能。連射はし辛いが、攻撃判定の強い爆弾を放物線状に放つ。この武器ではないと破壊できない壁が存在する。
--「かみなり」…ステージ2ボスを倒せば入手可能。連射はし辛いが、敵を貫通し手裏剣よりも射程が長い攻撃。
--「ブーメラン鎌」…ステージ5ボスを倒せば入手可能。やや連射可能なブーメラン状の攻撃を放つ。

-画面下部には「魂ゲージ」というものがあり、これがMAX状態にて必殺技が出せる。武器同様、最初は「分身の術」の1つしか所持していないが、これも特定ボスを倒せば種類が増えていく。必殺技を出している間は魂ゲージが時間にて減少し続け、ゲージが0になれば効力が切れてしまう。ゲージの複数ストックはできないので、再度必殺技を出すにはアイテムの「魂」を大量に取得してゲージを溜め直す必要がある。以下必殺技の詳細。
--「分身の術」…初期装備。ゲージ持続中にて忍者くんが2体に分裂し、各自攻撃を行ってくれる。当然ながら、分身(残像)側の忍者くんには一切のやられ判定は無い。
--「火炎の術」…ステージ3ボスを倒せば入手可能。ゲージ持続中は通常攻撃が火炎となる。火炎は忍者くん周りに円を描くような感じで、すべての敵や壁をも貫通する強力な攻撃となるが、この術のゲージ持続中は手裏剣などの通常攻撃が一切できなくなる。
--「召喚の術」…ステージ6ボスを倒せば入手可能。竜を召喚し忍者くんがそれに乗る形で操作を行う。ゲージ持続中は十字ボタンで竜(忍者くん)の八方向移動となり、攻撃ボタンで前方に射程制限のない弾を放つ。この術もゲージ持続中は手裏剣などの通常攻撃は一切できない。

-雑魚敵を倒すか、特定場所にアイテムが落ちている場合がある。以下その詳細。
--「魂」…雑魚敵を倒すと画面下から出現。魂ゲージが微小に回復する。すでにゲージがMAX状態で取得してももちろんゲージは増えない。
--「小ハート」…雑魚敵を倒すと画面下から出現、もしくは特定場所に放置されている。ライフ1回復の効果。
--「大ハート」…特定場所に放置されている。ライフの最大値が1増え、さらにはライフ全回復の効果。ライフ最大値の上限は4までとなっている。
--「子丸くん」…特定場所に放置されている。いわゆる1UPの効果。
--「伝説の宝玉」…特定場所に放置されている。一定時間忍者くんが無敵巨大化し、敵を触れるだけで倒せる効果。但し、発動中は忍者くんの移動速度が若干鈍足化し、通常攻撃や必殺技などが出せなくなる。

-ライフ+残機制の途中復活で、すべてなくなるとゲームオーバー。二人同時プレイ時で片方がゲームオーバーになっても、相方の残機を1つ消費しての復活が可能。
--ダメージ条件は「忍者くんがトゲなどが付いた特殊な雑魚敵に触れる」「敵弾に触れる」「罠や落とし穴に触れる」のいずれか。上記の操作の項にも述べた通り、大半の雑魚敵に対しては触れてもダメージない(敵を気絶させるか、こちらが気絶させられるかのどちらか)。なお、本作には落とし穴などによる即ミス要因は一切存在しない(落とし穴はダメージ系のみ)。
--初期ライフ値は2でのスタートとなる。敵からもらうダメージはほとんどが1ライフの半分で固定だが、稀に1ライフを奪う敵もいる。また、ミスしてもそのステージ内においては最大ライフ値が持続されたままの復活となる。
--このゲームではステージをクリアしなくても先に進んで画面が切り替わる度にライフが全回復する(前画面への後戻りはできない)。よって、結構ダメージを受けても割と安全な仕様となっている。但し、魂ゲージに関しては一切の回復はされない。
--ステージをクリアすると、アイテムの大ハートで取得した分のライフ値は全部リセット(すなわちライフ2からの再スタート)となる。

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**評価点
-流石に1994年のSFCソフトだけあって、グラフィックはなかなか綺麗な仕上がりとなっている。明らかにAC時代の忍者くんよりかは色彩が華やかといったところか。
--また、忍者くんを筆頭としたキャラの動きが細かく、そのコミカルに動く様はとても愛しい。この辺はAC時代の雰囲気を引き継いでいるといえる。
-操作性は至って軽快で、ほぼストレスなく忍者くんを操作できる。まぁ、それで当たり前といわれるとそれまでだが、当時は結構操作性が褒められたものではないSFCソフトも少なくなかったので、その中でも評価できる部類に入るであろう。
-難易度は低めで無理なくクリアさせてくれる適度なゲームバランス。ライフ制でダメージ許容数が多く、制限時間などの難易度を押し上げている要素も少ないので、じっくりと攻略できお子様に優しい。
-忍者くんシリーズでは唯一二人同時プレイが可能。これはある意味レアかもしれない。

**賛否両論点
-ぶっちゃけいうと''AC版忍者くんとは外見が変わりすぎて、もはや続編という感じがしない''という点が賛否の大多数を占めると思われる。
--とにかく、本作はキャラが徹底的なまでにお子様受けが良さそうなデザインで描かれており、UPL独特のシュール加減はかなり鳴りを潜めてしまっている。
--この為、元祖であるUPL支持者にとっては「これのどこが忍者くんなんだ!!」「お子様に媚びすぎた絵柄で忍者くんと名乗るのもおこがましい」と批判されやすい存在となっている。
--とはいえ、評価点で示した通り外見は違えど、コミカル加減な雰囲気はAC時代を匂わせるものとなっており、ゲームシステムもAC時代から大方は引き継がれている為、決して何もかも似つかわしくないという変貌ぶりではないはずである。
--やはり当時のSFCを筆頭とする任天堂ハードは低年齢層を考慮していた作品が多かった故に、こういう外見になってしまったというのが実情だと思われる。実際、UPL抜きで見た場合の本作のデザインセンスはなかなか良く、決して外見そのものの評価が悪かった訳ではなかった。もちろんAC版にはAC版の、本作には本作独特の魅力がある訳で、どちらが優れているかの感じ方は人それぞれであろう。

**問題点
-同時期のSFCアクションの中でもボリュームがやや薄く、難易度の低さの件も相まって短時間で制覇できてしまう物足りなさ。この辺は残念ながら擁護はできない。
--各ステージは短めの構造がされている故に、慣れてしまうと軽々と先に進めてしまい、悪くいってしまうとこれといった難関に出くわさない歯ごたえの少ないゲームである感は否めないところ。特にラスボスはSFCアクションの中でも恐らく最弱レベルである(前ボスの方が強い程)。
--オプション項目は残機数設定と、BGMと効果音の音声調整しかなく、難易度設定などは一切存在しない。よって、一度クリアしてしまうと、それ以上の目標は存在しない事になってしまう。
--一応フォローしておくと、当時のSFCソフトとしては比較的定価が安い((当時のSFCソフトの価格相場は大体10,000円位が主流であり、本作の約8,000円という価格は安い部類に入る))ので、ある意味内容と見合っているといえなくもない。
-やや雑魚敵の使い回しが目立ち、先に進んでも似たような顔ぶれに遭遇しがちである。一応は、ステージによってトラップなどの様々な仕掛けがされているので、そこまで酷い使い回しではないが…。
-BGMメインか効果音メインか設定可能と言う謎仕様。効果音メインにするとステージ曲とボス曲が全て汎用曲となり、ゲーム中に流れる曲が僅か二曲になってしまう(無敵時などの曲は含めず)。あろう事か終盤はその汎用曲すら流れなくなる。
--ステージの汎用曲はコミカルな曲調である。これが暗い鉱山やマグマに追われるシーンでも流れるものだから雰囲気もクソも無い。
--敵役のドクロ侯とはラストバトル含めて4回の対決があり、専用の戦闘曲も用意されている。しかし効果音メインではこれも他のボス曲と同じ。そして前述の通り終盤は無音。
--しかも何故かデフォルトが効果音メインの設定となっており、プレイ毎にオプションで設定しないとまともなBGMで遊べない有様である。オプションを意識しない所為で気付かなかったプレイヤーも多いのではないだろうか((ニコニコ動画に投稿されているプレイ動画でも「俺のROMにこんなBGM無かったぞ」と言うようなコメントがいくつか見受けられる辺り、その様子が伺える。))。
-BGMの1ループが全体的に短く、曲の使い回しが多い。次ステージに進んだら前と同じ曲が流れているなんてザラで、流石に耳が飽きてくる可能性も否定できない。
--曲自体は決して悪くなく、寧ろ単体で見れば良曲が多い。しかしそれだけに効果音メインがデフォルトと言う仕様の所為で聴かずにプレイしたプレイヤーが多い事が悔やまれる。また、残念ながらサウンドテストも不可。

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**総評
ゲームの土台はしっかりとしており、子供層やあまりアクションゲームをしないプレイヤーにとっては良作に近いゲームだろうが、ある程度のゲーマーからしてみれば、ボリューム不足などの批判も少なくない。そういう意味では非常に惜しい出来といえる。~
偉大なる前作を持ったが故に、本作を否定的な目で見る旧ファンも確かに存在する実情。もし本作が忍者くんの続編ではなくオリジナル作だったら、ここまで賛否が分かれる事はなかっただろう。

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**余談
-本作以外の家庭用忍者くんとしての関連作はゲームボーイにて『戦国忍者くん』(UPLが関わった唯一のGBソフト)がリリースされたのみで、AC版をあわせると計4作と、人気の割に意外にも作品の少ないシリーズに留まっている。
--むしろ、スピンオフである忍者じゃじゃ丸くんの方が多彩なシリーズ化がされており、悲しいかな本家忍者くんはそれの影に隠れがちである模様。
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